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JP2010189490A - 油性インキ組成物 - Google Patents

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JP2010189490A JP2009033250A JP2009033250A JP2010189490A JP 2010189490 A JP2010189490 A JP 2010189490A JP 2009033250 A JP2009033250 A JP 2009033250A JP 2009033250 A JP2009033250 A JP 2009033250A JP 2010189490 A JP2010189490 A JP 2010189490A
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Abstract

【目的】 インキをはじき易いクラフトテープやシリコン・フッ素コーティング面、油の付着した金属表面などの被筆記面に対してもはじかず良好に筆記することができ、定着性も良好であり、ペン先からのインキ洩れもしにくい油性インキ組成物を得ることを目的とする。
【構成】 50〜95重量%の炭素数2〜4のアルコール系溶剤及びまたはグリコール系溶剤と、0.5〜15.0重量%の樹脂と、2.0〜20重量%の着色剤と、3.0〜6.0重量%の分子の両末端にステアリルアミド基を持つパーフルオロポリエーテルを少なくとも含むことを特徴とする油性インキ組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明はインキをはじき易いクラフトテープやシリコン・フッ素コーティング面、油の付着した金属表面などの被筆記面に対してもはじかず良好に筆記することができ、定着性も良好であり、ペン先からのインキ洩れもしにくい油性インキ組成物に関するものである。
従来、油性マーキングペンは、プラスチック、金属、ガラス面など様々な対象物に筆記するものに適した筆記具として使用されてきた。被筆記対象物を選ばずにどんなところにも書けるという要望を達成するために、インキが濡れ難い素材であるシリコンやフッ素系の処理剤でコーティングされているプラスチック面や梱包用のクラフトテープなどにも書けるインキとして様々なものが提案されてきた。
特許文献1に記載の発明では、フッ素系界面活性剤とシランカップリング剤を併用する事により、荷造り用ガムテープの表面におけるはじき難さと、筆記後の密着性を向上する試みがなされ、特許文献2に記載の発明では、シリコーン系粘着剤としてトリメチルシロキシ珪酸のみを含むインキにより低毒性のアルコールインキにおけるクラフトテープへの筆記を可能にし、特許文献3に記載の発明では、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコンにより濡れ性が悪い材料としてのクラフトテープの表面に対してもはじきのない油性マーカーインキを得る試みがなされ、特許文献4に記載の発明では、炭素数6〜10のイソパラフィン炭化水素を溶剤としたクラフトテープへの筆記だけでなく、水で濡れた面にも筆記できるインキが提案されている。更に、特許文献5に記載の発明では、アルコール系顔料インキにおいて、表面張力低下剤を添加し、粘度を3〜20cP、表面張力を21mN/m以下として、クラフトテープ等に筆記しても描線がはじかれることのないインキが開示されてきている。
特公昭62−61239号公報 特開平08−302261号公報 特開2004−083692号公報 特開2004−231726号公報 特開2007−246604号公報
しかしながら、上記特許文献に記載の発明では、クラフトテープなどのはじきやすい被筆記面への描線が、はじかれずに良好な筆記濃度を得ることはできても、元々クラフトテープ表面に存在する離型作用を示す添加剤の影響により描線が剥がれ易くなる欠点を解消するものを得ることはできなかった。また、はじき防止の為の添加剤がインキの表面張力を下げる為にマーキングペンを下向きにした時にペン先からインキが洩れ易くなるなどの欠点があった。
本発明は、着色剤と、炭素数2〜4の1価のアルコール及び/または2価のアルコールと、2価のアルコールのモノエーテルと、樹脂と、インキ全量に対して3.0〜6.0重量%の下記一般式(化1)で示される化合物とを少なくとも含有する油性インキ組成物を要旨とするものである。
本発明のインキ組成物が、インキをはじき易いクラフトテープやシリコン・フッ素コーティング面に対してもはじかず、良好に筆記することができ、更に、このような被筆記面に対しても定着性が良好であり、ペン先からのインキ洩れもしにくいのは、以下のようなメカニズムによるものであると推察される。
パーフルオロポリエーテル部分の、クラフトテープ表面に存在する剥離剤であるシリコーンに対する親和性の良さと、パーフルオロポリエーテルの分子の両末端のステアリルアミド部分の、クラフトテープ表面に存在するポリエチレンラミネートなどのコーティング剤に対する親和性の高さによりインキの表面張力を下げずに、接触角を低くすることができるため、クラフトテープなどのはじきやすい被筆記面でも良好に筆記することができると共に、併用する樹脂と被筆記面との密着性を向上させる効果を有する事により筆跡が剥がれ難くなるものと推察される。
尚、筆跡となるインキ液滴が、被筆記面の表面ではじかれずに濡れるためには、通常、インキの表面張力を被筆記面の臨界表面張力以下にする必要がある。しかしながら、ポリマーのフッ素化率と撥液性の間には重要な関係があり、必ずしもフッ素化率が高い方が濡れ性が高くなるとは限らず、フッ素で全置換した物質がはじかずに濡れるというわけではない。むしろ分子の両末端はフッ素置換しない方が自己疎液性の観点から濡れに対して好ましいことが影響している。
さらに、インキ洩れがしにくいのは、表面張力を高く保っていることが大きく影響しているが、上記一般式(化1)で示される化合物がO/Oエマルジョンの液滴を含有する場合、そのO/Oエマルジョンの液滴の形で存在する(化1)がその液−液界面張力により粘性よりも弾性をより強く示す事により、インキがその場にとどまろうとする性質が付与されていることも影響しているものと推察される。
本発明のインキ組成物に用いる有機溶剤は、従来公知の溶剤を用いることができる。
具体的には、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール、イソブチルアルコール、ターシャリーブチルアルコールなどのアルコールや、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルなどのプロピレングリコールのモノアルキルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルなどのジプロピレングリコールのモノアルキルエーテルが好ましく、単独あるいは複数種混合して使用することができる。これらの溶剤は、インキ組成物全量に対し50〜95重量%が好ましい。
上記一般式(化1)で示される化合物である、分子の両末端にステアリルアミド基を持つパーフルオロポリエーテルは、はじかれやすい被筆記面に対してはじかず筆記可能にさせるために加えるもので、その添加量はインキ全量に対して3.0重量%以上6.0重量%以下が好ましい。3.0重量%より少ないとはじき易い被筆記面に対するレベリング効果が小さく、6.0重量%より多いとはじきを抑える効果は有するものの、筆跡の中にインキがのらない部分が発生する所謂フィッシュアイ現象が発生してしまう。
着色剤は、従来公知の染料や顔料が単独若しくは混合して使用できる。
染料としては、ニグロシンベ−スEE、同EEL、同EX、同EXBP、同EB、オイルイエロー101、同107、オイルピンク312、オイルブラウンBB、同GR、オイルグリーンBG、オイルブルー613、同BOS オイルブラックHBB、同860、同BS、バリファストイエロー1101、同1105、同3108、同4120、バリファストオレンジ2210、同3209、同3210、バリファストレッド1306、同1308、同1355、同1360、同2303、同2320、同3304、同3306、同3320、バリファストピンク2310N、バリファストブラウン2402、同3405、バリファストグリーン1501、バリファストブルー1603、同1605、同1607、同1631、同2606、同2610、同2620、バリファストバイオレット1701、同1702、バリファストブラック1802、同1807、同3804、同3806,同3808、同3810、同3820、同3830、スピリットレッド102、オスピーイエローRY、ROB−B、MVB3、SPブルー105(以上、オリエント化学工業(株)製)、アイゼンスピロンイエロー3RH、同GRLHスペシャル、同C−2GH、同C−GNH、アイゼンスピロンオレンジ2RH、同GRHコンクスペシャル、アイゼンスピロンレッドGEH、同BEH、同GRLHスペシャル、同C−GH、同C−BH、アイゼンスピロンバイオレットRH、同C−RH、アイゼンスピロンブラウンBHコンク、同RH、アイゼンスピロンマホガニーRH、アイゼンスピロンブルーGNH、同2BNH、同C−RH、同BPNH、アイゼンスピロングリーンC−GH、同3GNHスペシャル、アイゼンスピロンブラックBNH、同MH、同RLH、同GMHスペシャル、同BHスペシャル、S.B.N.オレンジ703、S.B.N.バイオレット510、同521、S.P.T.オレンジ6、S.P.T.ブルー111、SOTピンク1、SOTブルー4、SOTブラック1、同6、同10、同12、13リキッド、アイゼンローダミンBベース、アイゼンメチルバイオレットベース、アイゼンビクトリアブルーBベース(以上、保土谷化学工業(株)製)、オイルイエローCH、オイルピンク330、オイルブルー8B、オイルブラックS、同FSスペシャルA、同2020、同109、同215、ALイエロー1106D、同3101、ALレッド2308、ネオスーパーイエローC−131、同C−132、同C−134、ネオスーパーオレンジC−233、ネオスーパーレッドC−431、ネオスーパーブルーC−555、ネオスーパーブラウンC−732、同C−733(以上、中央合成化学(株)製)、オレオゾールファストイエロー2G、同GCN、オレオゾールファストオレンジGL、オレオゾールファストレッドBL、同RL(以上、田岡化学工業(株)製)、サビニールイエロー2GLS、同RLS、同2RLS、サビニールオレンジRLS、サビニールファイアレッドGLS、サビニールレッド3BLS、サビニールピンク6BLS、サビニールブルーRN、同GLS、サビニールグリーン2GLS、サビニールブラウンGLS(以上、サンド社製、スイス国)、マゼンタSP247%、クリスタルバイオレット10B250%、マラカイトグリーンクリスタルコンク、ブリリアントグリーンクリスタルH90%、スピリットソルブルレッド64843(以上、ホリディ社製、英国)、ネプチューンレッドベース543、ネプチューンブルーベース634、ネプチューンバイオレットベース604、バソニールレッド540、バソニールバイオレット600(以上、BASF社製、独国)などの油溶性染料が挙げられる。
顔料としては、SpecialBlack6、同S170、同S610、同5、同4、同4A、同550、同35、同250、同100、Printex150T、同U、同V、同140U、同140V、同95、同90、同85、同80、同75、同55、同45、同P、同XE2、同L6、同L、同300、同30、同3、同35、同25、同200、同A、同G(以上、デグサ・ジャパン(株)製)、#2400B、#2350、#2300、#2200B、#1000、#950、#900、#850、#MCF88、MA600、MA100、MA7、MA11、#50、#52、#45、#44、#40、#33、#32、#30、CF9、#20B、#4000B、(以上、三菱化成工業(株)製)、MONARCH1300、同100、同1000、同900、同880、同800、同700、MOGUL L、REGAL400R、同660R、同500R、同330R、同300R、同99R、ELFTEX8、同12、BLACK PEARLS2000(以上、米国、キャボットCorp.製)、Raven7000、同5750、同5250、同5000、同3500、同2000、同1500、同1255、同1250、同1200、同1170、同1060、同1040、同1035、同1020、同1000、同890H、同890、同850、同790、同780、同760、同500、同450、同430、同420、同410、同22、同16、同14、同H20、同C、Conductex975、同900、同SC(以上、コロンビヤン・カーボン日本(株)製)などのカーボンブラック、KA−10、同10P、同15、同20、同30、同35、同60、同80、同90、KR−310、同380、同460、同480(以上、チタン工業(株)製)、タイピュアR−900、同902、同960(以上、デュポン(株)製)、タイペークCR−50、同58、同60、同67、同80、同90、R−580、同670、同680、同780、同820、同930(以上、石原産業(株)製)、JR−300、同403、同600A、同800、同805(以上、テイカ(株)製)、P25(日本アエロジル(株)製)などの酸化チタン、BS−605、同607(以上、東洋アルミ(株)製)、ブロンズパウダーP−555、同P−777(以上、中島金属箔工業(株)製)、ブロンズパウダー3L5、同3L7(以上、福田金属箔工業(株)製)などの金属粉顔料、また、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、クロムグリーン、酸化クロムなどの無機顔料、ハンザエロー−10G、同5G、同3G、同4、同GR、同A、ベンジジンエロー、パーマネントエローNCG、タートラジンレーキ、キノリンエロー、スダーン1、パーマネントオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGN、パーマネントブラウンFG、パラブラウン、パーマネントレッド4R、ファイヤーレッド、ブリリアントカーミンBS、ピラゾロンレッド、レーキレッドC、キナクリドンレッド、ブリリアントカーミン6B、ボルドー5B、チオインジゴレッド、ファストバイオレットB、ジオキサジンバイオレット、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブルー、インジゴ、アシッドグリーンレーキ、フタロシアニングリーンなどの有機顔料などが挙げられる。また、この他に硫化亜鉛、珪酸亜鉛、硫酸亜鉛カドミウム、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、タングステン酸カルシウムなどの無機蛍光顔料が挙げられる。
上記した着色剤は単独或いは複数混合して使用することが出来、使用量はインキ組成物全量に対して2.0重量%以上20.0重量%以下が好ましい。2.0重量%未満では濃度が低すぎて筆跡が確認し難いこともあり、20.0重量%を超えるとインキ組成物粘度が高くなり筆記具ペン先からのインキ吐出が不十分になることがある。
筆跡の筆記面への定着性を付与するために樹脂がインキ組成物中に添加される。樹脂の具体例としては、例えば、フェノール樹脂、ケトン樹脂、ロジン樹脂、ブチラール樹脂などのインキ組成物用樹脂が挙げられる。
インキ組成物用樹脂の具体例としては、フェノール樹脂として、タマノル100S、同510(以上、荒川化学工業(株)製)、ヒタノール1501、同2501(以上、日立化成工業(株)製)、YP−90、YP−90L、YSポリスターS145、同#2100、同#2115、同#2130、同T80、同T100、同T115、同T130、同T145、マイティエースG125、同150(以上、ヤスハラケミカル(株)製)などが、ケトン樹脂として、ケトンレジンK−90(荒川化学工業(株)製)、ハロン80、同110H(以上、本州化学(株)製)、シンセティックレジンAP、同SK、同1201(以上、ヒュルス社製、独国)などが、ロジン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂として、ハーコリンD、ペンタリン255、同261、同269、同830(以上、理化ハーキュレス(株)製)、ハリエスターNL、同L、同MT、同MSR−4、ハリマック135G、同T−80、同FX−25、同AS−5、同AS−9、ネオトールC、ガムロジンX(以上、ハリマ化成(株)製)、ガムロジンWW(中国産)、エステルガムH、マルキード#30A、同#31、同#32、同#33、同#34(荒川化学工業(株)製)などが、ブチラール樹脂として、デンカブチラール#2000−L、同#3000−1、同#3000−2、同#3000−4、同#3000−K(以上、電気化学工業(株)製)、エスレックBL−1、同4BL−3、同BL−S、同BX−10(以上、積水化学工業(株)製)などが挙げられる。
これらの樹脂は、単独あるいは複数混合して使用でき、筆記面への定着性を付与するために添加する場合、その使用量はインキ組成物全量に対し0.5〜15.0重量%以下が好ましい。0.5重量%未満では筆記面に対する筆跡の定着性が不十分となる場合があり、15.0重量%を超えるとインキの粘度が高くなりペン先からのインキ吐出が悪くなる不具合が発生する可能性がある。
以上の成分の他に更に必要に応じて、従来インキ組成物に使用されている界面活性剤、防錆剤などの各種添加剤を適宜使用できる。界面活性剤の一例を挙げると、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンひまし油、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸などが挙げられる。防錆剤の一例を挙げると、ベンゾトリアゾール、シクロヘキシルアンモニウムクロライド、2−メルカプトベンゾトリアゾール、ベンゾイルアミノカプロン酸、硝酸カルシウムなどが挙げられる。
本願発明のインキ組成物は、上記成分を従来知られている方法により得られる。なお、濾過や遠心処理でインキ組成物中の粗大顔料を取り除いても良い。
また、O/Oエマルジョンとしてアルコール溶剤中に分散する場合には、比較的剪断力の強い攪拌機、分散機を選定することが好ましい。
(実施例1)
ニグロシンベースEX(C.I.ソルベントブラック7、オリエント化学工業(株)製)
10.0重量部
スピロンイエローC−GNH(油溶性黄色染料、オリエント化学工業(株)製)
1.0重量部
サルコシネートOH(染料可溶化剤、日光ケミカルズ(株)製) 4.0重量部
エチルアルコール 54.0重量部
ノルマルプロピルアルコール 15.0重量部
ベンジルアルコール 5.0重量部
マルキード#31(ロジン変性マレイン酸樹脂、荒川化学工業(株)製)
7.0重量部
FOMBLIN HC/SA−18(ポリパーフルオロエトキシメトキシジフルオロメチルジステアリルアミド、上記一般式(化1)で示される化合物、日光カミカルズ(株)製)
4.0重量部
上記配合にてT.K.ホモミキサーMARKIIを用いて室温で2時間攪拌して黒色のインキ組成物を得た。また、このインキの表面張力は25.8mN/mであった。
(実施例2)
バリファストレッド#1308(油溶性赤色染料、オリエント化学工業(株)製)
6.0重量部
スピロンイエローC−GNH(油溶性黄色染料、保土ヶ谷化学工業(株)製)
1.0重量部
エチルアルコ−ル 65.0重量部
ノルマルプロピルアルコ−ル 10.0重量部
ベンジルアルコール 5.0重量部
マイティエースK125(テルペンフェノール共重合樹脂、ヤスハラケミカル(株)製)
8.0重量部
FOMBLIN HC/SA−18(前述) 5.0重量部
上記成分をT.K.ホモミキサーMARKIIにて4時間撹拌して赤色のインキ組成物を得た。また、このインキの表面張力は26.0mN/mであった。
(実施例3)
ニグロシンベースEX(前述) 10.0重量部
オイルイエローCH(油溶性黄色染料、中央合成化学(株)製) 0.6重量部
ネオペレックスGS(染料可溶化剤、花王(株)製) 4.0重量部
エチルアルコール 56.35重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 10.0重量部
ベンジルアルコール 5.0重量部
YP−90L(テルペンフェノール共重合樹脂、ヤスハラケミカル(株)製)
8.0重量部
FOMBLIN HC/SA−18(前述) 6.0重量部
シリコン KF−96(ジメチルシリコンオイル、信越化学工業(株)製)
0.05重量部
上記成分をT.K.ホモミキサーMARKIIにて4時間撹拌して黒色のインキ組成物を得た。また、このインキの表面張力は25.4mN/mであった。
(実施例4)
オイルブルー#613(油溶性青色染料、オリエント化学工業(株)製)
5.0重量部
ネオスーパーブルーC−555(油溶性青色染料、中央合成化学工業(株)製)
2.0重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 57.95重量部
イソプロパノール 15.0重量部
ベンジルアルコール 5.0重量部
マイティエースK−125(前述) 10.0重量部
FOMBLIN HC/SA−18(前述) 5.0重量部
シリコン KF−96(前述) 0.05重量部
上記成分をT.K.ホモミキサーMARKIIにて4時間攪拌して青色のインキ組成物を得た。また、このインキの表面張力は25.7mN/mであった。
(比較例1)
実施例1において、FOMBLIN HC/SA−18に代えて、同量のエチルアルコールにした以外は、実施例1と同様になして黒色のインキ組成物を得た。
(比較例2)
実施例2において、FOMBLIN HC/SA−18を同量のフロラードFC−431(フッ素系界面活性剤、住友スリーエム(株)製)に代えた以外は、実施例2と同様になして赤色のインキ組成物を得た。このインキの表面張力は20.8mN/mであった。
(比較例3)
実施例3において、FOMBLIN HC/SA−18に代え1.0%のFZ−5609(ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマー、東レ・ダウコーニング(株)製)を添加し、エチルアルコールを5.0%増量した以外は、実施例3と同様になして黒色のインキ組成物を得た。
(比較例4)
実施例4において、FOMBLIN HC/SA−18に代えて、同量のFOMBLIN HC/R(ポリパーフルオロメチルイソプロピルエーテル、日光カミカルズ(株)製)を添加した以外は、実施例4と同様になして青色のインキ組成物を得た。
(比較例5)
実施例2において、FOMBLIN SA−18の添加量を5%から2%に減らし、その分エチルアルコールを増量した以外は、実施例2と同様になして赤色のインキ組成物を得た。
上記、実施例1〜4、比較例1〜5で得た油性マーキングペン用インキ組成物を、アクリル繊維収束体からなるペン先を有し、軸体内部にポリエステル繊維からなるインキ吸蔵体を有する油性マーキングペンであるぺんてる(株)製Yesぺんてるペン(製品符号ENN50)に5.0g充填して試験用筆記具を得た。
表面張力の測定
実施例1〜4、比較例1〜5のインキ組成物の表面張力は、直径80mmのシャーレに25gのインキを入れた状態で、ディヌーイ氏表面張力計(大平理化工業(株)製)を用いて測定した。
クラフトテープへの筆記性
実施例1〜4、比較例1〜5のインキ組成物にて作製した試験用筆記具を用いて、クラフトテープ#200(リンレイテープ(株)製)に直線を10本平行に隙間なく筆記して、筆跡のはじき度合いを目視評価した。
目視評価
○:はじきは全くない
△:一部はじきが認められ、筆跡が薄く感じられる。
×:はじきが多く認められ、インキが載っていない部分の方が多い。
濃度Y値の測定
また、得られた筆跡を日本電色工業(株)製の分光色差計NF777を用いて測色し、濃度Y値を求めた。なお、未筆記部分のクラフトテープ表面のY値は37.4であった。
筆跡の定着性
実施例1〜4、比較例1〜5のインキ組成物にて作製した試験用筆記具を用いて、長さ20cmに切断して紙面に貼り付けたクラフトテープの中央部、PPフィルム、ガラス板それぞれに横に直線を1本筆記して、1分後、四つ折にしたティッシュペーパーを重ね、人差し指を用いて筆跡を上下に縦断する様にこすりつけた。こすりつけた部分の筆跡が完全に剥がれ、左右に筆跡が分断されるまでのティッシュペーパーを縦断させた回数を計測した。
3回以内:1級
4〜6回:2級
7〜10回:3級
11〜20回:4級
21回以上:5級
耐インキ洩れ性
実施例1〜4、比較例1〜5のインキ組成物にて作製した試験用筆記具をそれぞれ各10本、紙製の箱にペン先を下向けにキャップをした状態で入れ、50℃の恒温槽に12時間静置する。その後恒温槽から取り出し、−20℃の恒温槽に12時間静値する。この50℃と−20℃の環境に置くことを5回繰り返した後、キャップを外し、キャップ内にインキが洩れているかどうかを目視判定した。

Claims (3)

  1. 着色剤と、炭素数2〜4の1価のアルコール及び/または2価のアルコールと、2価のアルコールのモノエーテルと、樹脂と、インキ全量に対して3.0〜6.0重量%の下記一般式(化1)で示される化合物とを少なくとも含有する油性インキ組成物。
  2. 前記一般式(化1)で示される化合物が、O/Oエマルジョンとして存在するものを含有する請求項1に記載の油性インキ組成物。
  3. 表面張力が24.0〜28.0mN/mの範囲にある請求項1又は請求項2に記載の油性インキ組成物。
JP2009033250A 2009-02-16 2009-02-16 油性インキ組成物 Pending JP2010189490A (ja)

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