JP2010169068A - コモンレール上流側圧力変動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】モンレール蓄圧式燃料噴射装置において、きわめて簡単且つ小型コンパクト化された装置でもって、高圧ポンプの気筒毎のポンプ脈動の発生を防止するとともに、逆止弁の開閉によるサージ圧の発生を防止し、安定した圧力状態でコモンレールに高圧燃料を供給可能なコモンレール上流側圧力変動制御装置を提供する。
【解決手段】コモンレール上流側圧力変動制御装置において、前記高圧ポンプの複数の気筒毎の逆止弁の燃料出口にそれぞれ接続され前記コモンレールの容積以下の容積を有するサブコモンレールと、該サブコモンレールの燃料出口と前記コモンレールとを接続する噴射管とを備え、前記噴射管の数を前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の数よりも少なく構成したことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】コモンレール上流側圧力変動制御装置において、前記高圧ポンプの複数の気筒毎の逆止弁の燃料出口にそれぞれ接続され前記コモンレールの容積以下の容積を有するサブコモンレールと、該サブコモンレールの燃料出口と前記コモンレールとを接続する噴射管とを備え、前記噴射管の数を前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の数よりも少なく構成したことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、ディーゼルエンジンのコモンレール蓄圧式燃料噴射装置に適用され、高圧ポンプにより圧送された高圧燃料油をコモンレールに蓄圧し、該コモンレール内の高圧燃料油をシリンダ毎の所定時期に、前記コモンレールに燃料噴射管にて接続されるインジェクタからエンジンの各シリンダ内に所定量噴射するように構成されたコモンレール蓄圧式燃料噴射装置における、コモンレール上流側圧力変動制御装置に関する。
コモンレール蓄圧式燃料噴射装置においては、図5〜図7に示すように、高圧ポンプ3により圧送された高圧燃料油をコモンレール1に蓄圧し、該コモンレール1内の高圧燃料油をエンジン運転条件によって定まるシリンダ毎の所定時期に、前記コモンレール1に燃料噴射管12にて接続されるインジェクタ6からエンジンの各シリンダ内に所定量噴射するように構成されている。
図5(A)においては、高圧ポンプ3の複数の気筒により燃料油をそれぞれの気筒で圧縮し、該気筒の燃料出口に該高圧燃料油の流通と遮断とを行う逆止弁10を通してから、
複数(この場合は3個)の圧力溜まり部16で吐出圧力のサージ圧を減少させ、高圧ポンプ3の複数の気筒数と同数の噴射管23(この場合は3個)を通してコモンレール1に導いている。
該コモンレール1から先は、公知の構成であるので詳細説明は省略するが、コモンレール1から燃料噴射管12で各シリンダのインジェクタ6に接続し、エンジン運転条件によって定まるシリンダ毎の所定時期に、前記インジェクタ6からエンジンの各シリンダ内に所定量噴射する。
複数(この場合は3個)の圧力溜まり部16で吐出圧力のサージ圧を減少させ、高圧ポンプ3の複数の気筒数と同数の噴射管23(この場合は3個)を通してコモンレール1に導いている。
該コモンレール1から先は、公知の構成であるので詳細説明は省略するが、コモンレール1から燃料噴射管12で各シリンダのインジェクタ6に接続し、エンジン運転条件によって定まるシリンダ毎の所定時期に、前記インジェクタ6からエンジンの各シリンダ内に所定量噴射する。
また、前記逆止弁10は、図7に示すように、前記高圧燃料油を吐出する高圧ポンプ3の複数の気筒数と同数設けられ、ばね室10c内に収納されたばね10b及び弁体10aにより設定された一定圧力以上で、前記高圧燃料油の上流側10eへの流通を許容するとともに、該上流側10eから吐出室3bへの高圧燃料油の戻りを阻止するように構成されている。
該逆止弁10は、逆止弁ケース10f内に収納され、複数のボルト10dで前記高圧ポンプ3のケース3dに固定されている。
該逆止弁10から、吐出された高圧燃料油は前記コモンレール1に送り込まれる。
また、前記高圧ポンプ3は、前記ケース3d内に往復動自在に嵌合されたプランジャ3aのタペット3cを介しての往復動により、前記吐出室3b内の燃料油を圧縮して前記逆止弁10に供給する。
該逆止弁10は、逆止弁ケース10f内に収納され、複数のボルト10dで前記高圧ポンプ3のケース3dに固定されている。
該逆止弁10から、吐出された高圧燃料油は前記コモンレール1に送り込まれる。
また、前記高圧ポンプ3は、前記ケース3d内に往復動自在に嵌合されたプランジャ3aのタペット3cを介しての往復動により、前記吐出室3b内の燃料油を圧縮して前記逆止弁10に供給する。
図5(B)においては、図5(A)の圧力溜まり部16を、高圧ポンプ3の複数の気筒数毎に一体化(この場合は3個)して一体型の圧力溜まり部16aを形成して、該圧力溜まり部16aの容積を増大してサージ圧の減少効果を大きくしている。
その他の構成及び逆止弁10の構成は図5(A)及び図7と同様でありこれと同一の部材は同一の符号で示す。
その他の構成及び逆止弁10の構成は図5(A)及び図7と同様でありこれと同一の部材は同一の符号で示す。
また、特許文献1(特許第3531896号公報)のものは、コモンレール5の側部に、該コモンレール5からの噴射管とは別個に、該コモンレール5と開閉弁11を介して第2のコモンレール(サブコモンレール)10とを連結している。
図6においては、図5(A)と同様な構成であるが、この場合は、各圧力溜まり部16とコモンレール1とを接続する噴射管の長さを、従来のものよりも短縮した噴射管23bとして、サージ圧の減少を狙っている。
その他の構成及び逆止弁10の構成は図5(A)及び図7と同様でありこれと同一の部材は同一の符号で示す。
その他の構成及び逆止弁10の構成は図5(A)及び図7と同様でありこれと同一の部材は同一の符号で示す。
コモンレール蓄圧式燃料噴射装置においては、複数の気筒により燃料油をそれぞれの気筒で圧縮する高圧ポンプ3から、該高圧ポンプ3の各気筒の燃料出口に該高圧燃料油の流通と遮断とを行う逆止弁10を通した高圧燃料油を、コモンレール1内に蓄圧している。
そして、かかるコモンレール1内の高圧燃料油を、インジェクタ6からエンジン運転条件によって定まるシリンダ毎の所定時期に、エンジンの各シリンダ内に所定量噴射するように構成されている。
しかしながら、前記複数の気筒により高圧燃料油をそれぞれの気筒で圧縮し、該気筒の燃料出口に該高圧燃料油の流通と遮断とを行う逆止弁10を気筒毎に設けた高圧ポンプ3の気筒毎のポンプ脈動を低減するとともに、逆止弁10の開閉時に発生するサージ圧を低減することが急務となっている。特に車両や発電用エンジンの場合は、小型コンパクトでもって、ポンプ脈動やサージ圧の減少が強く要求されている。
そして、かかるコモンレール1内の高圧燃料油を、インジェクタ6からエンジン運転条件によって定まるシリンダ毎の所定時期に、エンジンの各シリンダ内に所定量噴射するように構成されている。
しかしながら、前記複数の気筒により高圧燃料油をそれぞれの気筒で圧縮し、該気筒の燃料出口に該高圧燃料油の流通と遮断とを行う逆止弁10を気筒毎に設けた高圧ポンプ3の気筒毎のポンプ脈動を低減するとともに、逆止弁10の開閉時に発生するサージ圧を低減することが急務となっている。特に車両や発電用エンジンの場合は、小型コンパクトでもって、ポンプ脈動やサージ圧の減少が強く要求されている。
このため、従来は、図5〜図7の手段が提供されているが、図5(A)の場合は、高圧ポンプ3の気筒数と同数の複数(この場合は3個)の圧力溜まり部16を設けているため、十分にポンプ脈動やサージ圧を減少させるためには、圧力溜まり部の容積を大きく取る必要があり、ポンプ構造が大型化する。
また、図5(B)の場合は、図5(A)の圧力溜まり部16を、高圧ポンプ3毎に一体化して一体型の圧力溜まり部16aを形成しポンプ脈動やサージ圧の減少を図っているが、この場合は、一体型の圧力溜まり部の形状は複雑且つ大きくなり、更に高圧燃料の漏れに対する設計難度が高くなり、加工精度も厳しくなる。
また、図6においては、複数の圧力溜まり部16とコモンレール1とをそれぞれ接続する噴射管を、従来のものよりも短縮した噴射管23bとして、慣性マスを小さくしてポンプ脈動やサージ圧の減少を図っているが、噴射管の長さを短くするのはシステムレイアウト上の制約がされ、噴射管の長さを短くするのが困難な場合がある。
また、図5(B)の場合は、図5(A)の圧力溜まり部16を、高圧ポンプ3毎に一体化して一体型の圧力溜まり部16aを形成しポンプ脈動やサージ圧の減少を図っているが、この場合は、一体型の圧力溜まり部の形状は複雑且つ大きくなり、更に高圧燃料の漏れに対する設計難度が高くなり、加工精度も厳しくなる。
また、図6においては、複数の圧力溜まり部16とコモンレール1とをそれぞれ接続する噴射管を、従来のものよりも短縮した噴射管23bとして、慣性マスを小さくしてポンプ脈動やサージ圧の減少を図っているが、噴射管の長さを短くするのはシステムレイアウト上の制約がされ、噴射管の長さを短くするのが困難な場合がある。
以上のように、前記コモンレール1を備えた蓄圧式燃料噴射装置においては、複数の気筒により燃料油をそれぞれの気筒で圧縮し、該気筒の燃料出口に該高圧燃料油の流通と遮断とを行う逆止弁10を気筒毎に設けた高圧ポンプ3の気筒毎のポンプ脈動や、逆止弁10の開閉時のサージ圧の発生を、コモンレール1前において、圧力溜まり部16あるいは16aで減少する場合、十分なバッファ効果を得るためには該コモンレール1前に設置する圧力溜まり部16あるいは16aは大きな容積を必要とする。
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、きわめて簡単且つ小型コンパクト化された装置でもって、高圧ポンプの気筒毎のポンプ脈動の発生を防止するとともに、逆止弁の開閉によるサージ圧の発生を防止し、安定した圧力状態でコモンレールに高圧燃料を供給可能なコモンレール上流側圧力変動制御装置を提供できる。
本発明はかかる課題を解決するもので、複数の気筒により高圧燃料油をそれぞれの気筒で圧縮し、該気筒の燃料出口に該高圧燃料油の流通と遮断とを行う逆止弁を気筒毎に設けた高圧ポンプと、該高圧ポンプにより圧送された高圧燃料油を蓄圧するコモンレールと、該コモンレールに蓄圧された高圧燃料油をシリンダ毎の所定時期にエンジンの各シリンダ内に所定量噴射するインジェクタとを備えたコモンレール蓄圧式燃料噴射装置におけるコモンレール上流側圧力変動制御装置において、
前記高圧ポンプの複数の気筒毎の逆止弁の燃料出口にそれぞれ接続され前記コモンレールの容積以下の容積を有するサブコモンレールと、該サブコモンレールの燃料出口と前記コモンレールとを接続する噴射管とを備え、前記噴射管の数を前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の数よりも少なく構成したことを特徴とする。
前記高圧ポンプの複数の気筒毎の逆止弁の燃料出口にそれぞれ接続され前記コモンレールの容積以下の容積を有するサブコモンレールと、該サブコモンレールの燃料出口と前記コモンレールとを接続する噴射管とを備え、前記噴射管の数を前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の数よりも少なく構成したことを特徴とする。
かかる発明において、好ましくは、前記コモンレールを複数個備え、前記サブコモンレールをそれぞれのコモンレール対して各1個設けて、前記サブコモンレールの燃料出口と前記複数個のコモンレールとを前記前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の数よりも少なく構成した噴射管で接続する。
また本発明は、前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の各燃料出口と前記サブコモンレールとの間に、高圧燃料油の脈動低減用の圧力溜まり部を設けたことを特徴とする。
かかる発明において、好ましくは、前記圧力溜まり部は、前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の各燃料出口に対応して各1個設け、該圧力溜まり部をそれぞれ前記サブコモンレールに接続する。
またかかる発明において、好ましくは、前記圧力溜まり部は、前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の各燃料出口に対応して共通に1個設け、該共通の圧力溜まり部を前記サブコモンレールに接続する。
本発明によれば、コモンレール上流側圧力変動制御装置において、高圧ポンプの複数の気筒毎の逆止弁の燃料出口にそれぞれ接続され前記コモンレールの容積以下の容積を有するサブコモンレールと、該サブコモンレールの燃料出口と前記コモンレールとを接続する噴射管とを備え、前記噴射管の数を前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の数よりも少なく構成したので、
複数の高圧ポンプの気筒数に対応して発生する吐出圧力の脈動による圧力波の振動と、高圧ポンプの気筒数と同数の逆止弁のサージ圧の圧力波の振動とが、前記高圧ポンプの逆止弁の燃料出口に接続され、コモンレールの容積以下の容積を有するサブコモンレールに伝達される。
複数の高圧ポンプの気筒数に対応して発生する吐出圧力の脈動による圧力波の振動と、高圧ポンプの気筒数と同数の逆止弁のサージ圧の圧力波の振動とが、前記高圧ポンプの逆止弁の燃料出口に接続され、コモンレールの容積以下の容積を有するサブコモンレールに伝達される。
そして、前記コモンレールの容積以下の容積を有するサブコモンレールとコモンレールとを接続する噴射管が、該噴射管の数を高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の数よりも少なく構成しているので、前記サブコモンレール内において、高圧ポンプの逆止弁の燃料出口から逆止弁の数だけ伝達される前記圧力波の振動が、該サブコモンレールで、前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の数よりも少なく面積の小さい噴射管を通して、コモンレールに伝達される。
従って、該サブコモンレール内では、前記入口側の気筒毎の逆止弁の数の圧力波の振動が、サブコモンレールの入口側に比べて出口側の絞りが小さいことによって、サブコモンレールから、容積の大きなコモンレールに面積の小さい噴射管から導入されることとなり、前記気筒毎の逆止弁の数の数によって導入される圧力波の振動が、サブコモンレールで吸収されて前記数量の少ない噴射管からコモンレールに送り込まれる。
従って、該サブコモンレール内では、前記入口側の気筒毎の逆止弁の数の圧力波の振動が、サブコモンレールの入口側に比べて出口側の絞りが小さいことによって、サブコモンレールから、容積の大きなコモンレールに面積の小さい噴射管から導入されることとなり、前記気筒毎の逆止弁の数の数によって導入される圧力波の振動が、サブコモンレールで吸収されて前記数量の少ない噴射管からコモンレールに送り込まれる。
これにより、複数の高圧ポンプの逆止弁の出口側に、コモンレールの容積以下の容積を有するサブコモンレールを設け、該サブコモンレールと前記コモンレールとを連結する噴射管の数を、前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の数よりも少なくするという、きわめて簡単で且つ小型コンパクト化された装置でもって、高圧ポンプの吐出圧による脈動と逆止弁のサージ圧の発生を防止でき、安定した圧力状態でコモンレールに高圧燃料を供給可能となる。
尚、特許文献1のものは、コモンレール5の側部に、該コモンレール5からの噴射管とは別個に、開閉弁11を介して第2のコモンレールとしてのサブコモンレール10を連結しており、特許文献1のサブコモンレール10は、コモンレール5の容積を増加する手段であり、かかる発明とは異なる。
また、本発明において、コモンレールを複数個備え、サブコモンレールをそれぞれのコモンレールに対して各1個設けて、サブコモンレールの燃料出口と複数個のコモンレールとを高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の数よりも少なく構成した噴射管で接続すれば、
複数個のコモンレールに対してサブコモンレールをそれぞれ1個設けることにより、各サブコモンレールから容積の大きな複数個のコモンレールに面積の小さい噴射管により導入されることによって、前記気筒毎の逆止弁の数の数によって導入される圧力波の振動が、サブコモンレールで吸収されて前記複数個のコモンレールに送り込むことができる。
複数個のコモンレールに対してサブコモンレールをそれぞれ1個設けることにより、各サブコモンレールから容積の大きな複数個のコモンレールに面積の小さい噴射管により導入されることによって、前記気筒毎の逆止弁の数の数によって導入される圧力波の振動が、サブコモンレールで吸収されて前記複数個のコモンレールに送り込むことができる。
また本発明は、高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の各燃料出口と前記サブコモンレールとの間に、高圧燃料油の脈動低減用の圧力溜まり部を設けるように構成すれば、
前記サブコモンレールの前記のような高圧ポンプの気筒毎の逆止弁側からの圧力波の振動防止作用に加えて、圧力溜まり部の容積による高圧燃料油の脈動低減作用を行うことによって、前記圧力波の振動防止作用と高圧燃料油の脈動低減作用を併せて行って、コモンレールに送り込むことができる。
前記サブコモンレールの前記のような高圧ポンプの気筒毎の逆止弁側からの圧力波の振動防止作用に加えて、圧力溜まり部の容積による高圧燃料油の脈動低減作用を行うことによって、前記圧力波の振動防止作用と高圧燃料油の脈動低減作用を併せて行って、コモンレールに送り込むことができる。
またかかる発明において、圧力溜まり部は、高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の各燃料出口
に対応して各1個設ける。このように構成すれば、サブコモンレールの前記のような高圧ポンプの気筒毎の逆止弁側からの圧力波の振動防止作用に加えて、圧力溜まり部の容積による高圧燃料油の脈動低減作用を併せて行ってコモンレールに送り込むことができる。
に対応して各1個設ける。このように構成すれば、サブコモンレールの前記のような高圧ポンプの気筒毎の逆止弁側からの圧力波の振動防止作用に加えて、圧力溜まり部の容積による高圧燃料油の脈動低減作用を併せて行ってコモンレールに送り込むことができる。
またかかる発明において、圧力溜まり部は、高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の各燃料出口に対応して共通に1個設け、該共通の圧力溜まり部を前記サブコモンレールに接続すれば圧力溜まり部を、高圧ポンプ毎に一体化して一体型の圧力溜まり部を形成するので、該圧力溜まり部の容積を増大してポンプ脈動やサージ圧の減少を図ることができる。
上記した通り、本発明によるコモンレール上流側圧力変動抑制装置によれば、高圧燃料が流通する噴射管13の設計自由度が大きいため、ディーゼルエンジンのコモンレール蓄圧燃料噴射装置への換装に適している。
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は本発明の実施例1にかかるコモンレール蓄圧式燃料噴射装置の主要部構成図である。図2は図1のサブコモンレール、逆止弁及び高圧ポンプ上部の断面図である。
図1において、かかるコモンレール蓄圧式燃料噴射装置においては、燃料タンク5に貯留された燃料油を、燃料フィルタ4で濾過し高圧ポンプ3に吸入する。該高圧ポンプ3の各気筒で圧縮された高圧燃料油は、後述する逆止弁10、連結管10s及びサブコモンレール2を通って噴射管13に入り、該噴射管13からコモンレール1に入って該コモンレール1で蓄圧される。
図1において、かかるコモンレール蓄圧式燃料噴射装置においては、燃料タンク5に貯留された燃料油を、燃料フィルタ4で濾過し高圧ポンプ3に吸入する。該高圧ポンプ3の各気筒で圧縮された高圧燃料油は、後述する逆止弁10、連結管10s及びサブコモンレール2を通って噴射管13に入り、該噴射管13からコモンレール1に入って該コモンレール1で蓄圧される。
該コモンレール1と各シリンダ7に装着されたインジェクタ6とが、シリンダ7毎に設けられた燃料噴射管12で接続されており、各燃料噴射管12には燃料制御弁8が設置されている。該燃料制御弁8は、制御装置11によりエンジン運転条件によって定まるシリンダ毎の所定時期に該燃料制御弁8を開くように構成され、前記制御装置11で開信号が伝達されると、当該シリンダの燃料制御弁8が開き、コモンレール1内の高圧燃料油を当該シリンダ7のインジェクタ6に供給する。
かかる制御装置11による各シリンダ7の燃料制御弁8の開信号により、前記コモンレール1内の高圧燃料油をインジェクタ6により各シリンダ7内に噴射することができる。
かかる制御装置11による各シリンダ7の燃料制御弁8の開信号により、前記コモンレール1内の高圧燃料油をインジェクタ6により各シリンダ7内に噴射することができる。
図1及び図2において、高圧ポンプ3は、複数の気筒(この例では3気筒)により燃料油を、各気筒毎に、往復動自在に嵌合されたプランジャ3aのタペット3cを介しての往復動により、前記吐出室3b内の燃料油を高圧に圧縮する。該高圧ポンプ3のプランジャ3aにより加圧された高圧燃料油は、吐出室3bから逆止弁10の吸入ポート10gに供給される。
前記高圧ポンプ3と逆止弁10は、図2に示すように、逆止弁10の逆止弁ケース10fが複数のボルト10dで前記高圧ポンプ3のケース3dに固定されて、高圧ポンプ3と逆止弁10とが一体になっている。
前記高圧ポンプ3と逆止弁10は、図2に示すように、逆止弁10の逆止弁ケース10fが複数のボルト10dで前記高圧ポンプ3のケース3dに固定されて、高圧ポンプ3と逆止弁10とが一体になっている。
前記逆止弁10は、前記のように高圧ポンプ3の気筒数と同数設けられ、ばね室10c内に収納されたばね10b及び弁体10aにより設定された一定圧力以上になると、前記ばね10b及び弁体10aが開き、高圧燃料油の高圧油路10sへの流通を許容するとともに、該高圧油路10sから吐出室3bへの高圧燃料油の戻りを阻止するように構成されている。
前記により、ばね10b及び弁体10aが開くと、高圧燃料油が高圧油路10sを通って、サブコモンレール2に導入される。
前記サブコモンレール2は、前記コモンレール1の容積以下の容積、好ましくはコモンレール1の容積の1/10程度の一定容積を有しており、かかるサブコモンレール2の直下に配置された高圧ポンプ3の複数の気筒(この例では3気筒)から、逆止弁10を通して圧送された高圧燃料油が導入される。
前記により、ばね10b及び弁体10aが開くと、高圧燃料油が高圧油路10sを通って、サブコモンレール2に導入される。
前記サブコモンレール2は、前記コモンレール1の容積以下の容積、好ましくはコモンレール1の容積の1/10程度の一定容積を有しており、かかるサブコモンレール2の直下に配置された高圧ポンプ3の複数の気筒(この例では3気筒)から、逆止弁10を通して圧送された高圧燃料油が導入される。
前記サブコモンレール2は、高圧ポンプ3の複数の気筒毎の逆止弁10の燃料出口にそれぞれ接続され前記コモンレール1の容積以下の容積、好ましくは前記コモンレール1の1/10程度の容積を有し、前記高圧ポンプ3から逆止弁10を通して圧送された高圧燃料油が導入され、該高圧燃料油の圧力の振動と、逆止弁10のばね10b及び弁体10aのサージ圧による振動とが、該サブコモンレール2に作用する。
一方、該サブコモンレール2の燃料出口と前記コモンレール1とを接続する噴射管13は1個であり、即ち前記噴射管13の数を前記高圧ポンプ3の気筒毎の逆止弁10の数よりも少なく構成している。
一方、該サブコモンレール2の燃料出口と前記コモンレール1とを接続する噴射管13は1個であり、即ち前記噴射管13の数を前記高圧ポンプ3の気筒毎の逆止弁10の数よりも少なく構成している。
かかる実施例1の構成によれば、燃料タンク5に貯留された燃料油を、燃料フィルタ4で濾過し3気筒(複数気筒bであればよい)の高圧ポンプ3に吸入する。該高圧ポンプ3の各気筒で圧縮された高圧燃料油は、逆止弁10、3個の連結管10s及び1個のサブコモンレール2を通って噴射管13に入り、該1本の噴射管13からコモンレール1に入って該コモンレール1で蓄圧される。
従って、かかる実施例1によれば、高圧ポンプ3の複数の気筒(この例では3気筒)毎の逆止弁10の燃料出口にそれぞれ接続され、前記コモンレール1の容積以下の容積を有するサブコモンレール2と、該サブコモンレール2の燃料出口と前記コモンレール1とを接続する噴射管13とを備え、前記噴射管13の数(この例では1本)を前記高圧ポンプ3の気筒毎の逆止弁10の数(この例では3個)よりも少なく構成したので、
複数の高圧ポンプ3の気筒数に対応して発生する燃料の吐出圧力の脈動による圧力波の振動と、高圧ポンプ3の気筒数と同数の逆止弁10のサージ圧の圧力波の振動とが、前記高圧ポンプ3の逆止弁10の燃料出口に接続され、コモンレール1の容積以下の容積を有するサブコモンレール2に伝達される。
複数の高圧ポンプ3の気筒数に対応して発生する燃料の吐出圧力の脈動による圧力波の振動と、高圧ポンプ3の気筒数と同数の逆止弁10のサージ圧の圧力波の振動とが、前記高圧ポンプ3の逆止弁10の燃料出口に接続され、コモンレール1の容積以下の容積を有するサブコモンレール2に伝達される。
そして、図1のように、前記コモンレール1の容積以下の容積を有するサブコモンレール2とコモンレール1とを接続する噴射管13が、該噴射管13の数(この例では1本)を高圧ポンプ3の気筒毎の逆止弁10の数(この例では3個)よりも少なく構成している。
従って、前記サブコモンレール2内において、高圧ポンプ3の逆止弁10の燃料出口から逆止弁10の数(この例では3個)だけ伝達される前記圧力波の振動が、該サブコモンレール2で、前記高圧ポンプ3の気筒毎の逆止弁の数(この例では3個)よりも少なく面積の小さい噴射管13(この例では1本)を通して、コモンレール1に伝達される。
従って、前記サブコモンレール2内において、高圧ポンプ3の逆止弁10の燃料出口から逆止弁10の数(この例では3個)だけ伝達される前記圧力波の振動が、該サブコモンレール2で、前記高圧ポンプ3の気筒毎の逆止弁の数(この例では3個)よりも少なく面積の小さい噴射管13(この例では1本)を通して、コモンレール1に伝達される。
これにより、該サブコモンレール2内では、前記入口側の気筒毎の逆止弁の数(この例では3個)の圧力波の振動が、サブコモンレール2の入口側に比べて出口側の絞りが小さいことによって、サブコモンレール2から、容積の大きなコモンレール1に面積の小さい噴射管13から導入されることとなる。
従って、前記気筒毎の逆止弁10の数(この例では3個)によって導入される圧力波の振動が、サブコモンレール2で吸収されて前記数量の少ない噴射管13から(この例では1本)コモンレール1に送り込まれることとなる。
従って、前記気筒毎の逆止弁10の数(この例では3個)によって導入される圧力波の振動が、サブコモンレール2で吸収されて前記数量の少ない噴射管13から(この例では1本)コモンレール1に送り込まれることとなる。
これにより、複数の高圧ポンプ3の逆止弁10の出口側に、コモンレール1の容積以下の容積を有するサブコモンレール2を設け、該サブコモンレール2と前記コモンレール1とを連結する噴射管13の数(この例では1本)を、前記高圧ポンプ3の気筒毎の逆止弁10の数(この例では3個)よりも少なくするという、きわめて簡単で且つ小型コンパクト化された装置でもって、高圧ポンプ3の吐出圧による脈動と逆止弁10のサージ圧の発生を防止でき、安定した圧力状態でコモンレール1に高圧燃料を供給可能となる。
また、かかる実施例1において、コモンレール1を複数個(例えば2個)備え、サブコモンレール2をそれぞれのコモンレール1に対して各1個設けて、サブコモンレール2の燃料出口と複数個のコモンレール1とを、高圧ポンプ3の気筒毎の逆止弁10の数よりも少なく構成した噴射管13で接続することもできる。
このようにすれば、複数個のコモンレール1に対してサブコモンレール2をそれぞれ1個設けることにより、各サブコモンレール2から容積の大きな複数個のコモンレール1に面積の小さい噴射管13(例えば1本)により導入されることによって、前記気筒毎の逆止弁10の数(例えば3個)によって導入される圧力波の振動が、サブコモンレール2で吸収されて前記複数個のコモンレール1に送り込むことができる。
図3は本発明の実施例2にかかるコモンレール蓄圧式燃料噴射装置の主要部構成図である。この実施例2においては、実施例1と同様に図2のサブコモンレール、逆止弁を用いる。
この実施例2においては、図3のように、高圧ポンプ3の気筒毎(この例では3気筒)の逆止弁10の各燃料出口と前記サブコモンレール2との間に、高圧燃料油の脈動低減用の圧力溜まり部16を3個(前記逆止弁10の数と同一であればよい)設けている。
その他の構成は、実施例1(図1〜2)と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
この実施例2においては、図3のように、高圧ポンプ3の気筒毎(この例では3気筒)の逆止弁10の各燃料出口と前記サブコモンレール2との間に、高圧燃料油の脈動低減用の圧力溜まり部16を3個(前記逆止弁10の数と同一であればよい)設けている。
その他の構成は、実施例1(図1〜2)と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
このように構成すれば、前記サブコモンレール2の、前記のような高圧ポンプ3の気筒毎の逆止弁10側からの圧力波の振動防止作用に加えて、圧力溜まり部16の容積による高圧燃料油の脈動低減作用を併せて行って、コモンレール1に送り込むことができる。
また、このように構成すれば、同じ圧力溜まり部16を3個セットにして、前記高圧ポンプ3の気筒毎の逆止弁10と一体化できる。
また、このように構成すれば、同じ圧力溜まり部16を3個セットにして、前記高圧ポンプ3の気筒毎の逆止弁10と一体化できる。
図4は本発明の実施例3にかかるコモンレール蓄圧式燃料噴射装置の主要部構成図である。この実施例3においては、実施例1と同様な図2のサブコモンレール、逆止弁を用いる。
かかる実施例3において、圧力溜まり部16aは、高圧ポンプ3の気筒毎の逆止弁10の各燃料出口に対応して共通に1個設け、該共通の圧力溜まり部16aを前記サブコモンレール2に接続することができる。
このようにすれば、前記圧力溜まり部16を、高圧ポンプ3毎に一体化して一体型の圧力溜まり部16aを形成するので、該圧力溜まり部16aの容積を増大してポンプ脈動やサージ圧の減少を図れる。
かかる実施例3において、圧力溜まり部16aは、高圧ポンプ3の気筒毎の逆止弁10の各燃料出口に対応して共通に1個設け、該共通の圧力溜まり部16aを前記サブコモンレール2に接続することができる。
このようにすれば、前記圧力溜まり部16を、高圧ポンプ3毎に一体化して一体型の圧力溜まり部16aを形成するので、該圧力溜まり部16aの容積を増大してポンプ脈動やサージ圧の減少を図れる。
本発明によれば、コモンレール蓄圧式燃料噴射装置において、きわめて簡単且つ小型コンパクト化された装置でもって、高圧ポンプの気筒毎のポンプ脈動の発生を防止するとともに、逆止弁の作動圧力の変動によるサージ圧の発生を防止し、安定した圧力状態でコモンレールに高圧燃料を供給可能なコモンレール上流側圧力変動制御装置を提供できる。
1 コモンレール
2 サブコモンレール
3 高圧ポンプ
3a プランジャ
3b 吐出室
4 燃料フィルタ
5 燃料タンク
6 インジェクタ
7 シリンダ
8 燃料制御弁
10 逆止弁
10a 弁体
10b ばね
10s 高圧油路
11 制御装置
13 噴射管
16 圧力溜まり部
16a 圧力溜まり部
2 サブコモンレール
3 高圧ポンプ
3a プランジャ
3b 吐出室
4 燃料フィルタ
5 燃料タンク
6 インジェクタ
7 シリンダ
8 燃料制御弁
10 逆止弁
10a 弁体
10b ばね
10s 高圧油路
11 制御装置
13 噴射管
16 圧力溜まり部
16a 圧力溜まり部
Claims (5)
- 複数の気筒により高圧燃料油をそれぞれの気筒で圧縮し、該気筒の燃料出口に該高圧燃料油の流通と遮断とを行う逆止弁を気筒毎に設けた高圧ポンプと、該高圧ポンプにより圧送された高圧燃料油を蓄圧するコモンレールと、該コモンレールに蓄圧された高圧燃料油をシリンダ毎の所定時期にエンジンの各シリンダ内に所定量噴射するインジェクタとを備えたコモンレール蓄圧式燃料噴射装置におけるコモンレール上流側圧力変動制御装置において、
前記高圧ポンプの複数の気筒毎の逆止弁の燃料出口にそれぞれ接続され前記コモンレールの容積以下の容積を有するサブコモンレールと、該サブコモンレールの燃料出口と前記コモンレールとを接続する噴射管とを備え、前記噴射管の数を前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の数よりも少なく構成したことを特徴とするコモンレール上流側圧力変動制御装置。 - 前記コモンレールを複数個備え、前記サブコモンレールをそれぞれのコモンレールに対して各1個設けて、前記サブコモンレールの燃料出口と前記複数個のコモンレールとを前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の数よりも少なく構成した噴射管で接続したことを特徴とする請求項1に記載のコモンレール上流側圧力変動制御装置。
- 前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の各燃料出口と前記サブコモンレールとの間に、高圧燃料油の脈動低減用の圧力溜まり部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のコモンレール上流側圧力変動制御装置。
- 前記圧力溜まり部は、前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の各燃料出口に対応して各1個設け、該圧力溜まり部をそれぞれ前記サブコモンレールに接続したことを特徴とする請求項3に記載のコモンレール上流側圧力変動制御装置。
- 前記圧力溜まり部は、前記高圧ポンプの気筒毎の逆止弁の各燃料出口に対応して共通に1個設け、該共通の圧力溜まり部を前記サブコモンレールに接続したことを特徴とする請求項3に記載のコモンレール上流側圧力変動制御装置。
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