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JP2010144801A - 自動変速機のオイル加熱装置 - Google Patents

自動変速機のオイル加熱装置 Download PDF

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JP2010144801A JP2008321327A JP2008321327A JP2010144801A JP 2010144801 A JP2010144801 A JP 2010144801A JP 2008321327 A JP2008321327 A JP 2008321327A JP 2008321327 A JP2008321327 A JP 2008321327A JP 2010144801 A JP2010144801 A JP 2010144801A
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宣行 田中
Motomasa Iizuka
基正 飯塚
Tadayoshi Nakase
忠義 中瀬
Masahide Ishikawa
雅英 石川
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Soken Inc
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Nippon Soken Inc
Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】内燃機関の排気熱を利用して自動変速機の作動オイルを加熱する場合において、排気を適切な温度とすることにより作動オイルを適切に加熱することができるオイル加熱装置を提供する。
【解決手段】内燃機関5においては、第1のバンク21の燃焼室23〜25から排出される排気が第1の排気管31を流れる。第1の排気管31から分岐されるバイパス管37は、自動変速機40のオイルパンの下方まで延伸されており、自動変速機40の作動オイルは、バイパス管37を流れる排気の熱により加熱される。電子制御装置70は、作動オイルの加熱に際して、第1のバンク21の燃焼室23〜25における点火時期を遅角する昇温制御を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動変速機の作動オイル(ATF)を加熱するオイル加熱装置に関するものである。
従来から、例えば特許文献1に記載されるように、内燃機関の排気熱を利用して自動変速機の作動オイルを加熱するオイル加熱装置があり、このように作動オイルを加熱して高温に保つことにより、自動変速機の作動及び潤滑が適切に行われるようにしている。
特開2003−314673号公報
ところで、機関運転状態によっては排気の温度がさほど高くない場合がある。しかしながら、特許文献1に記載のオイル加熱装置では、そのような場合にも、排気による作動オイルの加熱が行われることがあり、排気熱を利用した作動オイルの加熱が適切に行われない虞がある。また、燃焼室から排出される排気の温度が高い場合であっても、排気の熱により作動オイルに加え排気浄化触媒などを加熱する必要がある場合には、作動オイルと作動オイル以外の加熱対象との加熱を両立できない場合がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の排気熱を利用して自動変速機の作動オイルを加熱する場合において、排気を適切な温度とすることにより作動オイルを適切に加熱することができるオイル加熱装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、自動変速機のオイル加熱装置であって、内燃機関の排気の熱により自動変速機の作動オイルを加熱する加熱手段と、前記加熱手段による前記作動オイルの加熱に際して、前記機関の排気を昇温させる昇温制御を実行する昇温手段とを備えることを要旨とする。
上記構成によれば、作動オイルの加熱に際して、内燃機関の排気を昇温させることができるため、高温の排気により作動オイルを適切に加熱することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記機関の排気管には排気浄化触媒が設けられることを要旨とする。
内燃機関の排気管に排気浄化触媒が設けられる場合には、排気の熱により作動オイルと排気浄化触媒とをともに加熱する必要がある。このような場合、排気の温度がある程度高い温度であっても、作動オイルと排気浄化触媒との双方を加熱するのに十分ではない場合がある。
この点、上記構成によれば、昇温手段により排気を昇温させることができるため、高い温度の排気により作動オイル及び排気浄化触媒をともに適切に加熱することができる。
なお、加熱手段の排気下流側に排気浄化触媒が設けられる場合には、加熱手段を通じた排気と作動オイルとの熱交換によって排気が低温となり、排気浄化触媒の暖機が遅れる可能性がある。この点、同構成においては上記昇温手段を備えることにより、上述したように排気の温度が低下しても、この温度低下後の排気の温度をある程度高い温度に保つことができる。したがって、加熱手段の排気下流側に排気浄化触媒が設けられる場合でも、排気浄化触媒の暖機を促すことができる。
請求項1又は2に記載の発明は、具体的には、請求項3に記載の発明によるように、前記機関は、複数の気筒を有し、前記加熱手段は、前記複数の気筒のうちの一部の気筒の排気のみを用いて前記作動オイルの加熱を行い、前記昇温手段は、排気が前記作動オイルの加熱に用いられる気筒のみを対象として前記昇温制御を実行するといった態様を採用することができる。
また、請求項4に記載の発明によるように、前記機関は、複数のバンクを有し、前記加熱手段は、前記複数のバンクのうちの一部のバンクの気筒から排出される排気のみを用いて前記作動オイルの加熱を行い、前記昇温手段は、前記一部のバンクの気筒のみを対象として前記昇温制御を実行するといった態様を採用することもできる。
請求項3及び請求項4に記載の発明では、排気が作動オイルの加熱に用いられる気筒のみを対象として排気の昇温制御が実行されるため、排気が作動オイルの加熱に利用されない気筒において不必要な昇温制御が実行されることを抑制することができる。
昇温手段が実行する昇温制御としては、請求項5に記載の発明によるように、前記機関に供給される燃料の増量及び前記機関における点火時期の遅角の少なくともいずれかを採用することができる。
また、一部の気筒の排気のみが作動オイルの加熱に用いられる場合には、請求項6に記載の発明によるように、前記昇温手段は、前記昇温制御の対象となる気筒に供給される燃料の量をそうでない気筒に供給される燃料の量よりも増量すること、及び前記昇温制御の対象となる気筒の点火時期をそうでない気筒の点火時期よりも遅角することの少なくともいずれかを前記昇温制御として実行するといった態様を採用することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、前記加熱手段は、前記自動変速機のオイルパン内に設けられるオイルストレーナの吸込口近傍において前記作動オイルを加熱することを要旨とする。
上記構成によれば、オイルストレーナの吸込口近傍において作動オイルが加熱されるため、加熱直後の作動オイルがストレーナを介して自動変速機の各部位に送られることとなる。したがって、加熱された作動オイルの温度低下を極力抑えた状態で同作動オイルを自動変速機の各部位に送ることが可能になり、自動変速機の各部位の作動や潤滑をより適切に行うことができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、前記加熱手段は、前記機関の排気管から分岐されて前記自動変速機のオイルパンの下方に延伸されるバイパス管を備えることを要旨とする。
上記構成によれば、加熱手段の配設が排気管の取り回しに及ぼす影響を極力小さくすることができる。そのため、例えば、加熱手段を設ける場合でもあっても排気管の形状設計における自由度を確保することが可能になる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記加熱手段は、前記作動オイルの温度を検出する油温センサと、前記検出される前記作動オイルの温度に基づいて前記バイパス管を流れる排気の流量を調整する調整弁とを備えることを要旨とする。
上記構成によれば、例えば、作動オイルの温度が低い場合にはバイパス管を流れる排気の流量を多くし、作動オイルの温度が高い場合にはバイパス管を流れる排気の流量を少なくするといった態様で、作動オイルの加熱の必要性に応じてバイパス管を流れる排気の流量を調整することができるため、作動オイルを適切に加熱することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の発明において、前記加熱手段は、前記自動変速機のオイルパンの上面において前記吸込口の直下の部位を中心として放射状に延伸して立設される複数のフィンをさらに備え、前記バイパス管は、前記オイルパンにおいて前記複数のフィンが形成される部位においてのみ前記オイルパンに当接されることを要旨とする。
上記構成によれば、バイパス管を流れる排気の熱が、バイパス管、オイルパン及びフィンを通じてオイルストレーナの吸込口近傍の作動オイルに伝達される。そして、バイパス管からオイルパンへの熱伝達において、空気を熱媒体とさせる必要ことがなく、バイパス管からオイルパンへ直接熱伝達がなされるため、熱伝達効率を高めることができる。また、複数のフィンによっても排気から作動オイルへの熱伝達効率を高めることができるようになる。
以下、本発明の自動変速機のオイル加熱装置を具体化した一実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。図1に本実施形態のオイル加熱装置が適用される自動変速機、同自動変速機が連結される内燃機関及びその周辺機構を示す。
図1に示すように、本実施形態における内燃機関5は、車両に搭載される6気筒V型ガソリンエンジンであり、それぞれ3つの気筒からなる第1のバンク21及び第2のバンク22を備えている。内燃機関5では、第1の吸気管11、第1のバンク21及び第1の排気管31が順に接続され、第2の吸気管12、第2のバンク22及び第2の排気管32が順に接続されている。そして、第1の排気管31及び第2の排気管32は、それらの下流側において合流し、第3の排気管33に接続されている。
第1の吸気管11を流れた空気は、第1のバンク21の3つの気筒に形成される燃焼室23〜25に供給され、第2の吸気管12を流れた空気は第2のバンク22の3つの気筒に形成される燃焼室26〜28に供給される。本実施形態では、第1及び第2の各吸気管11,12にスロットルバルブ13,14がそれぞれ設けられている。そして、各スロットルバルブ13,14がスロットルモータ15,16により開度調整がなされることにより、第1及び第2の各バンク21,22の燃焼室23〜25,26〜28に供給される空気の量が調整される。
各燃焼室23〜28には、同燃焼室23〜28に燃料を直接供給するインジェクタ(図示略)と点火プラグ(図示略)とが配設されている。内燃機関5の各燃焼室23〜28においては、吸気管11,12を通じて供給された空気とインジェクタにより噴射された燃料との混合気に対して、点火プラグの火花放電による点火がなされる。そしてこれにより、混合気が燃焼し、この燃焼のエネルギーによってクランクシャフト(図示略)が回転する。そして、燃焼後の混合気は排気として各燃焼室23〜28から第1及び第2の各排気管31,32に排出される。なお、燃焼室23〜28への燃料の供給態様としては、燃焼室23〜28に直接燃料を供給する態様に代わり、吸気ポート(図示略)に燃料を噴射する態様を採用してもよい。
本実施形態では、第1のバンク21の燃焼室23〜25から排出される排気が第1の排気管31を流れ、第2のバンク22の燃焼室26〜28ら排出される排気が第2の排気管32を流れ、これらの排気は、第3の排気管33において合流する。この第1〜第3の各排気管31〜33には、第1〜第3の各触媒コンバータ34〜36がそれぞれ設けられている。各触媒コンバータ34〜36は、燃焼によって生じた排気に含まれるCO、HC及びNOxなどの有害成分を低減させる三元触媒(排気浄化触媒)により構成されている。三元触媒は、高温の活性温度以上で活性した状態となる。また、この三元触媒は、燃焼室23〜28において燃焼する空気と燃料との重量比である空燃比が理論空燃比となると、これら3つの成分を同時に低減させることができる。
本実施形態において、自動変速機40は、内燃機関5のクランク軸に連結されるトルクコンバータ41と、トルクコンバータ41の出力軸の回転速度を変速する変速部42と、油圧制御部(図示略)とを備えている。そして、この油圧制御部の下部には、自動変速機40の各部位の作動や潤滑等に用いられる作動オイルを貯留するオイルパン(図1では図示略)が設けられている。
本実施形態では、このオイルパンの下方に、第1の排気管31から分岐され再び第1の排気管31に合流するバイパス管37が延伸して設けられており、これによりバイパス管37を流れる排気の熱によりオイルパン内の作動オイルを適温に加熱するようにしている。また、バイパス管37には、第1の排気管31から分岐される部位において、バイパス管37を流れる排気の流量を調整する調整弁38が設けられている。本実施形態では、このバイパス管37及び調整弁38、並びに後述する複数のフィン49及び油温センサ60が加熱手段を構成している。
図2及び図3に、本実施形態の排気管及び自動変速機のオイルパンを示す。図2及び図3に示すように、オイルパン45内には、オイルストレーナ46が設けられている。このオイルストレーナ46は、作動オイルを濾過するフィルタ(図示略)とこれを収容するケース47とを備え、このケース47には、ケース47内に作動オイルを吸い込むための吸込口48が形成されている。オイルパン45に貯留される作動オイルは、この吸込口48からケース47内に入り、フィルタで濾過された後に、自動変速機40の各部位に送られ、再びオイルパン45に戻されるといった態様で、自動変速機40の内部を循環している。
第1の排気管31から分岐されるバイパス管37は、より詳細には、オイルパン45の下方においてこのオイルストレーナ46のケース47の吸込口48の直下を通るように延伸されている。さらに、図3に示すように、バイパス管37は、自動変速機40のオイルストレーナ46の吸込口48の直下において管壁の一部が隆起しており、この隆起した部位がオイルパン45の下面に当接するように構成されている。そして、オイルパン45において、バイパス管37が当接する部位の上面には、複数の板状のフィン49が設けられている。図4は、このフィンの上面図である。この図4に示すように、この複数のフィン49は、オイルストレーナ46の吸込口48の直下の部位を中心として放射状に延伸して立設されている。このようにして、本実施形態では、バイパス管37を流れる排気の熱がオイルパン45の複数のフィン49を通じて、オイルストレーナ46のケース47に吸い込まれる直前の作動オイルを加熱する。
また、自動変速機40において、オイルパン45と作動オイルを冷却するオイルクーラ(図示略)との間には循環経路(図示略)が形成されており、この循環経路には作動オイルの温度を検出する油温センサ60が設けられている。
このように構成された内燃機関5の各種制御及び自動変速機40の作動オイルの加熱制御は、車両に搭載される電子制御装置70によって実行される。電子制御装置70は、内燃機関5の制御にかかる演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果が一時的に記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成されている。
具体的には、電子制御装置70の入力ポートには、先の図1に示されるように、車両の操作者によるアクセルペダルの踏込量を検出するアクセルセンサ51、機関回転速度を検出する回転速度センサ52、第1及び第2の各吸気管11,12を流れる吸気の流量を検出するエアフローメータ53,54が接続されている。また、電子制御装置70の入力ポートには、内燃機関5の冷却水の温度を検出する水温センサ55、自動変速機40の作動オイルの温度を検出する油温センサ60が接続されている。さらに、電子制御装置70には、第1及び第2の各排気管31,32において、第1及び第2の各触媒コンバータ34,35の上流側に設けられる空燃比センサ56,57、第1及び第3の各排気管31,33において、第1及び第3の各触媒コンバータ34,36の下流側に設けられる排気温センサ58,59が接続されている。
一方、電子制御装置70の出力ポートには、各燃焼室23〜28に配設されるインジェクタや点火プラグの駆動回路、各スロットルバルブ13,14を開閉するスロットルモータ15,16の駆動回路、及びバイパス管37を流れる排気の流量を調整する調整弁38のアクチュエータの駆動回路が接続されている。
こうした構成により、電子制御装置70は、アクセルセンサ51及び回転速度センサ52の検出信号等から把握される内燃機関5の負荷や回転速度に基づき、同機関5において所望の出力トルクが得られるように、燃焼室23〜28に供給される空気の量を調整する。すなわち、電子制御装置70は、スロットルモータ15,16を駆動制御することにより、スロットルバルブ13,14の開度調整を行い、これにより、第1及び第2の各吸気管11,12に運転状態に適した所望の流量の空気が流れるようにする。
また、電子制御装置70は、エアフローメータ53,54によって検出される第1及び第2の各吸気管11,12を流れる空気の流量に基づいて、各燃焼室23〜28に供給される空気と燃料との重量比が理論空燃比となるように、インジェクタから燃焼室23〜28に供給される燃料の量を制御する。さらに、電子制御装置70は、第1及び第2の各排気管31,32に設けられる空燃比センサ56,57の検出結果に基づいて燃焼室23〜28で燃焼する混合気の実際の空燃比を導出し、導出される空燃比が理論空燃比となるように、燃焼室23〜28に供給される燃料の量を増減調整する空燃比フィードバック制御を行う。本実施形態では、このように燃焼室23〜28で燃焼する混合気の空燃比を理論空燃比とすることにより、各触媒コンバータ34〜36において、排気を適切に浄化するようにしている。また、電子制御装置70は、機関運転状態に基づいて、点火プラグによる混合気への点火時期を可変に制御する。
さらに本実施形態では、電子制御装置70が、自動変速機40の油温センサ60の検出結果に基づいて調整弁38の開度を調整し、これによりバイパス管37を流れる排気の流量を調整することにより作動オイルを適温に加熱するようにしている。
ところで、上述したように、第1〜第3の各触媒コンバータ34〜36の三元触媒は、活性温度以上において排気の浄化を適切に行うことができる。そのため、例えば冷間始動時において、未だ触媒コンバータ34〜36の暖機が完了していない場合には、燃焼室23〜28から排出される排気の熱によって、自動変速機40の作動オイルとともにこれら触媒コンバータ34〜36を加熱することが必要とされる。そして、このような場合、排気の温度がある程度高い温度であっても、作動オイルと各触媒コンバータ34〜36とを全てを加熱するのに十分ではない場合がある。特に、第1の排気管31においては、第1の触媒コンバータ34とバイパス管37とが順に設けられているため、排気の熱が第1の触媒コンバータ34において放熱されて排気が温度低下すると、低温の排気がバイパス管37を流れることとなり、作動オイルの加熱を適切に行うことができない。また、第1の排気管31の下流に第3の排気管33が接続されているため、第1の排気管31を流れる排気は、バイパス管37を流れた後に第3の触媒コンバータ36を流れることとなる。したがって、バイパス管37を流れる排気が作動オイルと熱交換することによって、排気の温度がさらに低下すると、第3の触媒コンバータ36には、第2の排気管32を流れた排気とこうして温度低下した排気とが合流して流れるため、結果的に低温の排気が流れることとなり、これにより、第3の触媒コンバータ36の暖機が遅くなる虞がある。
そこで、本実施形態では、電子制御装置70が、排気により作動オイルを加熱する際に、昇温手段として内燃機関5の冷間始動時には排気の温度を昇温させる昇温制御を実行するようにしている。図5は、作動オイルの加熱制御の実行手順を示すフローチャートである。この制御は、内燃機関5の運転中において所定の制御周期を以て実行される。
作動オイルの加熱制御が開始されると、まずステップS11において、作動オイルの温度が検出される。ここでは、電子制御装置70が、上記油温センサ60の検出信号を読み込むことにより作動オイルの温度を検出する。
そして、ステップS12に移り、作動オイルの温度に基づいて調整弁38の開度を調整する。具体的には、ステップS11において検出された作動オイルの温度を図6に示すマップに適用することにより、調整弁38の開度を制御する。すなわち、この図6に示すように、作動オイルの温度が所定温度T℃以下の低温である場合には、調整弁38の開度は100%に制御し、バイパス管37を流れる排気の流量を最大量とすることにより、排気から作動オイルへ多量の熱が放出されるようにする。また、作動オイルの温度が所定温度T℃以上では、作動オイルの温度が高いほど調整弁38の開度を小さくするように制御して、作動オイルの温度が高いほどバイパス管37を流れる排気から作動オイルへ放出される熱量を少なくする。また、作動オイルが高温の90℃となると、作動オイルを加熱する必要がないため、調整弁38を全閉する。このようにして、調整弁38の開度を制御することにより、作動オイルの加熱の必要性に応じて作動オイルを適切に加熱することができる。
次に、ステップS13において、現在が冷間始動時か否かが判定される。この判定は、例えば水温センサ55によって検出される冷却水温が所定の基準温度より低い温度であるか否かを判定することにより行う。そして、このステップS13において、内燃機関5の冷却水温が低く、現在が冷間始動時であると判定されると、第1〜第3の各触媒コンバータ34〜36が未だ暖機されていないと考えられるため、内燃機関5の排気の熱により、作動オイルとともにこれら第1〜第3の各触媒コンバータ34〜36を加熱する必要がある。特に、第1のバンク21の燃焼室23〜25から排出される排気は、第1の触媒コンバータ34を加熱した後に、バイパス管37を流れて自動変速機40の作動オイルを加熱し、その後に第3の触媒コンバータ36を加熱する。そのため、第1のバンク21の燃焼室23〜25から排出される排気については、これらの加熱が適切に行われるように排気の温度を高温にする必要がある。
そこで、ステップS13において、現在が冷間始動時であると判定された場合には、ステップS14に移り、第1のバンク21における各燃焼室23〜25において点火時期の遅角制御を実行する。この点火時期の遅角制御は、より詳細には、第1の触媒コンバータ34の下流側の排気温センサ58により検出される排気の温度T1と、第3の触媒コンバータ36の下流側の排気温センサ59により検出される排気の温度T3との偏差(T1−T3)が大きいほど、遅角の度合いを大きくするといった態様で行われる。これは、この偏差(T1−T3)が大きいほど、作動オイル及び第3の触媒コンバータ36に多くの排気熱が放出されており、作動オイルや触媒コンバータ36を加熱する必要性が高いと考えられるからである。なお、点火時期の遅角制御の態様としては、この方法に限らず、例えば、第1のバンク21の各燃焼室23〜25から排出された直後の排気の温度を検出し、この排気の温度が低いほど、点火時期の遅角度合いが大きくなるように制御してもよいし、点火時期の遅角の度合いを一定としてもよい。
そして、こうした点火時期の遅角制御により、第1のバンク21の各燃焼室23〜25から排出される排気の熱量が多くなるため、第1の排気管31を流れる排気の温度が上昇し、第1の触媒コンバータ34の暖機、作動オイルの加熱、第3の触媒コンバータ36の暖機が適切に行われる。すなわち、このステップS14におけるこの制御が本実施形態における昇温制御に該当する。
ここで、ステップS14の点火時期の遅角制御が実行されていない状態では、点火時期及び燃料量、吸入空気量が内燃機関5の運転状態に基づいて制御されており、これらの値は、第1のバンク21及び第2のバンク22ともに同じ値に制御されている。したがって、第1のバンク21における各燃焼室23〜25において点火時期の遅角がなされると、第1のバンク21における出力トルクが減少するため、内燃機関5全体として車両の運転者が要求する出力トルクが得られない可能性がある。また、第1のバンク21における点火時期が第2のバンク22における点火時期よりも遅角されることにより、第1のバンク21の出力トルクが第2のバンク22の出力トルクよりも小さくなり、2つのバンク21,22の間で出力トルクとのずれが生じて、車両の運転者が違和感を覚える可能性がある。
そこで、ステップS15に移り、第1のバンク21の各燃焼室23〜25に対してインジェクタから供給される燃料を増量させることにより、第1のバンクにおける出力トルクの減少を抑制する。なお、燃料の増量は、点火時期を大きく遅角した場合には、多く増量するといった態様で行われる。そして、ステップS16において、この燃料の量の増量に伴って、第1のバンク21における各燃焼室23〜25に吸入される空気を増量すべく、第1の吸気管11におけるスロットルバルブ13の開度が大きくなるように制御される。すなわち、第1のバンク21の各燃焼室23〜25に供給される燃料及び吸入空気は、第2のバンク22の各燃焼室26〜28に供給される燃料及び吸入空気よりも増量される。そして、これらステップS14〜16の処理が行われた後にエンドに移り、本処理を一旦終了する。
なお、本実施形態では、第1及び第2の各吸気管11、12には、それぞれスロットルバルブ13,14が個別に設けられているため、スロットルバルブ13の開度調整により第1のバンク21の各燃焼室23〜25に供給される空気を増量するようにしている。しかしながら、このようにスロットルバルブ13,14を個別に設けることなく、各吸気管11、12の上流側において2つのバンク21,22に共通のスロットルバルブを設けるようにしてもよい。そして、この場合には、第1のバンク21において、燃焼室23〜25と吸気ポートとを連通遮断する吸気バルブのリフト量、開弁時期を可変動弁機構により可変に制御できる構成を採用し、ステップS15の吸入空気の増量制御では、第1のバンク21における吸気バルブのリフト量や開弁時期が大きくなるように制御する。
以上のようにして、内燃機関5の冷間始動時には、第1のバンク21において点火時期の遅角制御が実行されるため、第1のバンク21から排出される排気の温度が上昇し、第1の触媒コンバータ34、自動変速機40の作動オイル及び第3の触媒コンバータ36が適切に加熱される。また、この点火時期の遅角制御とともに、第1のバンク21における燃料の増量及び吸入空気の増量が行われるため、点火時期の遅角に起因して、第1のバンク21において出力トルクが減少することが抑制される。また、第1のバンク21における各燃焼室23〜25に供給される燃料の増量によっても、これらの燃焼室23〜25から排出させる排気の温度を上昇させることができる。したがって、第1のバンク21から排出される排気の温度をより効果的に上昇させることができる。
一方、先のステップS13において冷間始動時ではないと判定されると、既に第1〜第3の各触媒コンバータ34〜36の暖機が完了しているため、排気の熱により第1〜第3の各触媒コンバータ34〜36を加熱する必要がないことから、エンドに移り、本処理を終了する。すなわち、内燃機関5の冷間始動時でない場合には、第1の排気管31において、排気が第1の触媒コンバータ34を通過する際にこの排気の熱がさほど多く放出されないため、排気は高温に保たれたままその下流に流れる。そして、この高温の排気は、調整弁38が開いている場合には、バイパス管37を流れて作動オイルと熱交換し温度低下する。これにより、第3の触媒コンバータ36には、この温度低下した排気と第2の排気管32を流れた排気と合流して流入することとなるが、第3の触媒コンバータ36も既に暖機されているため、流入する排気の温度が低い場合であっても、活性温度に維持され排気を適切に浄化することができる。
以上詳述したように、本実施形態では、以下の作用効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、内燃機関5において第1のバンク21の燃焼室23〜25から排出される排気の熱により自動変速機40の作動オイルを加熱するようにしている。また、電子制御装置70が、この作動オイルの加熱に際して、第1のバンク21の燃焼室23〜25における点火時期を遅角させることにより、これら各燃焼室23〜25から排出される排気を昇温させるようにしている。これにより、作動オイルの加熱に際して、第1のバンク21の燃焼室23〜25から排出される排気を昇温させることができるため、高温の排気により作動オイルを適切に加熱することができる。
(2)本実施形態では、第1の排気管31に第1の触媒コンバータ34が設けられ、第3の排気管33に第3の触媒コンバータ36が設けられている。したがって、冷間始動時には、第1のバンク21の燃焼室23〜25から排出される排気により第1の触媒コンバータ34、自動変速機40の作動オイル及び第3の触媒コンバータ36を加熱することが必要となる。
この点、本実施形態では、冷間始動時には、第1のバンク21の各燃焼室23〜25において点火時期の遅角制御が実行されるため、第1のバンク21の燃焼室23〜25から排出される排気が高温となり、この高温の排気により作動オイルの加熱と第1及び第3の各触媒コンバータ34、36の暖機とを行うことができる。すなわち、排気の昇温制御が実行されると、この高温の排気は、第1の触媒コンバータ34に放熱した後も高温に保たれるため、高温の排気により作動オイルの加熱を適切に行うことができる。また、この排気が作動オイルに放熱して温度低下しても、この排気の温度は、ある程度高い温度に保たれるため、第3の触媒コンバータ36についても暖機を促進することができる。
(3)本実施形態では、内燃機関5がそれぞれ3つの気筒からなる第1のバンク21及び第2のバンク22を備え、このうちの第1のバンク21の燃焼室23〜25から排出される排気のみを用いて作動オイルの加熱が行われる。そして、このように排気が作動オイルの加熱に用いられる第1のバンク21の燃焼室23〜25のみを対象として、排気を昇温するための点火時期の遅角制御が実行される。したがって、排気が作動オイルの加熱に利用されない第2のバンク22おいては、不必要な点火時期の遅角制御が実行されることを抑制することができる。
(4)本実施形態では、第1のバンク21における点火時期の遅角制御とともに、第1のバンク21における燃料の増量及び吸入空気の増量を行うようにしている。したがって、点火時期の遅角に起因した出力トルクの減少を抑制することができるとともに、この燃料の増量及び吸入空気の増量によっても、排気をさらに昇温させることができる。
(5)本実施形態では、加熱手段が、内燃機関5の第1の排気管31から分岐されて自動変速機40のオイルパン45の下方に延伸されるバイパス管37を備えている。したがって、加熱手段の配設が排気管31の取り回しに与える影響を極力小さくすることができる。そのため、例えば、加熱手段を設ける場合でもあっても排気管31の形状設計における自由度を確保することが可能になる。
(6)本実施形態では、バイパス管37がオイルパン45の下方において、オイルストレーナ46のケース47の吸込口48の直下を通るように延伸されている。これにより、オイルストレーナ46の吸込口48近傍において作動オイルが加熱されるため、加熱直後の作動オイルがストレーナ46を介して自動変速機40の各部位に送られることとなる。したがって、加熱された作動オイルの温度低下を極力抑えた状態で同作動オイルを自動変速機40の各部位に送ることが可能となり、自動変速機40の各部位の作動や潤滑をより適切に行うことができる。
(7)本実施形態では、加熱手段が、作動オイルの温度を検出する油温センサ60と、油温センサ60により検出される作動オイルの温度に基づいてバイパス管37を流れる排気の流量を調整する調整弁38とを備えている。したがって、図6に示したように、作動オイルの温度が低い場合にはバイパス管37を流れる排気の流量を多くし、作動オイルの温度が高い場合にはバイパス管37を流れる排気の流量を少なくするといった態様で、作動オイルの加熱の必要性に応じて作動オイルを適切に加熱することができる。
(8)本実施形態では、加熱手段が、自動変速機40のオイルパン45の上面においてオイルストレーナ46の吸込口48の直下の部位を中心として放射状に延伸して立設される複数のフィン49を備えている。そして、バイパス管37は、オイルパン45においてフィン49が形成される部位の下面においてのみオイルパン45に当接されている。これにより、バイパス管37を流れる排気の熱が、バイパス管37、オイルパン45及びフィン49を通じてオイルストレーナ46の吸込口近傍の作動オイルに伝達され、バイパス管37からオイルパン45への熱伝達が空気を介在させることなく行われるため、熱伝達効率を高めることができる。また、複数のフィン49を通じてオイルストレーナ46の吸込口48近傍の作動オイルに熱を伝達することができるため、排気から作動オイルへの熱伝達効率を高めることができるようになる。
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態は以下のように適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、冷間始動時の判定を機関冷却水温に基づいて行うようにしている。しかしながら、例えば、冷間始動時には、吸気温度、作動オイルの温度、触媒コンバータの温度が低いため、これらの温度の何れかを検出し、検出される温度が低い場合には冷間始動時であると判定するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、点火時期の遅角を行うことにより排気の昇温制御を実行するようにしている。しかしながら、点火時期の遅角に代わり、燃料を増量することにより昇温制御を実行するようにしてもよい。また、燃料を増量すると出力トルクが増大するため、これを抑制すべく点火時期の遅角を実行するようにしてもよい。また、昇温制御として、点火時期の遅角と燃料の増量との双方を行ってもよい。また、この昇温制御の実行にあたり、図5のフローチャートに示される態様で冷間始動時であると判定される間は昇温制御を実行し続けるようにしてもよいし、一度冷間始動時である旨が判定されると、その後の所定期間において昇温制御を実行して、それ以降は昇温制御を行わないようにしてもよい。また、上記各実施形態では、点火時期の遅角に起因した出力トルクの減少や、燃料増量に起因した出力トルクの増大などの昇温制御に起因した出力トルクの変動が生じた場合、これを抑制する制御を実行しているが、この出力トルクの変動を抑制する制御を実行しなくてもよい。
・上記実施形態では、冷間始動時においてのみ、排気の昇温制御を実行するようにしている。しかしながら、常温での始動時や、機関暖機後においても、作動オイルの加熱の要求がある場合には、必要に応じて昇温制御を実行するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、加熱手段が、バイパス管37、調整弁38、オイルパン45に形成される複数のフィン49及び油温センサ60を備えている。しかしながら、加熱手段の態様として、この他の構成を採用するようにしてもよい。
すなわち、例えば、バイパス管はオイルストレーナの吸込口近傍のみならずその他の部位においてもオイルパンに当接させるようにしてもよい。また、バイパス管は、オイルパンの下面に当接させず、バイパス管を流れる排気の熱をバイパス管からオイルパンへ伝達するにあたり空気を熱媒体とするようにしてもよい。
また、第1の排気管からバイパス管へ流れる排気の量を調整する調整弁において、油温センサに基づく開度制御態様は、図6に示す態様に限定されない。さらに調整弁は、開度調整を行わず開閉のみを行う構成であってもよい。その場合は、例えば、油温センサが検出する温度に低いほど調整弁の開弁時間を長くするようにしてもよい。また、油温センサの検出結果に依らず、例えば機関始動後一定期間は、調整弁の開度を大きくするといった制御を行うようにしてもよい。
また、第1の排気管からバイパス管を分岐させることなく、第1の排気管自体をオイルパンの下方に延伸させることにより、第1の排気管を流れる排気により作動オイルを加熱するようにしてもよい。
また、フィンの形状等は特に限定されず、例えばフィンをオイルストレーナの吸込口近傍のみならずオイルパンの上面全体に設けるようにし、オイルパンに貯留されている作動オイル全体を加熱するようにしてもよい。さらに、フィンを設けることなく、排気の熱がオイルパンの下面のみから作動オイルに伝達されるようにしてもよい。
・上記各実施形態では、内燃機関が2つのバンクを備えているが、バンクの数は2つに限定されない。また、内燃機関がバンクを有さず、全ての気筒が直列に配置される構成であってもよい。また、そのような場合において、作動オイルの加熱を一部の気筒から排出される排気のみを用いて行ってもよいし、全ての気筒から排出される排気を用いて行ってもよい。また、一部の気筒から排出される排気により作動オイルを加熱する場合には、その一部の気筒のみを対象として排気の昇温制御を行ってもよいし、全ての気筒に対して昇温制御を行ってもよい。
・上記各実施形態において、排気管における作動オイルの加熱手段(バイパス管)の上流と下流との双方に排気浄化触媒が設けられていたが、上流と下流との何れかのみに排気浄化触媒画も受けられる構成であってもよい。
本発明にかかる自動変速機のオイル加熱装置の一実施形態において自動変速機、同変速機が連結される内燃機関及びその周辺機構を示す模式図。 同実施形態において、第1〜第3の各排気管、第1の排気管から分岐されるバイパス管、オイルパン及びオイルストレーナの斜視図。 図2のA−A線における断面図。 同実施形態において、オイルパンに形成される複数のフィンの上面図。 同実施形態において、作動オイルの加熱制御の実行手順を示すフローチャート。 同実施形態において、作動オイルの温度に対する調整弁の開度を示すグラフ。
符号の説明
5…内燃機関、11…第1の吸気管、12…第2の吸気管、13,14…スロットルバルブ、15,16…スロットルモータ、21…第1のバンク、22…第2のバンク、23〜28…燃焼室、31…第1の排気管、32…第2の排気管、33…第3の排気管、34…第1の触媒コンバータ、35…第2の触媒コンバータ、36…第3の触媒コンバータ、37…バイパス管、38…調整弁、40…自動変速機、41…トルクコンバータ、42…変速部、45…オイルパン、46…オイルストレーナ、47…ケース、48…吸込口、49…フィン、51…アクセルセンサ、52…回転速度センサ、53,54…エアフローメータ、55…水温センサ、56,57…空燃比センサ、58,59…排気温センサ、60…油温センサ、70…電子制御装置。

Claims (10)

  1. 内燃機関の排気の熱により自動変速機の作動オイルを加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段による前記作動オイルの加熱に際して、前記機関の排気を昇温させる昇温制御を実行する昇温手段とを備える
    ことを特徴とする自動変速機のオイル加熱装置。
  2. 請求項1に記載の自動変速機のオイル加熱装置において、
    前記機関の排気管には排気浄化触媒が設けられる
    ことを特徴とする自動変速機のオイル加熱装置。
  3. 請求項1又は2に記載の自動変速機のオイル加熱装置において、
    前記機関は、複数の気筒を有し、
    前記加熱手段は、前記複数の気筒のうちの一部の気筒から排出される排気のみを用いて前記作動オイルの加熱を行い、
    前記昇温手段は、排気が前記作動オイルの加熱に用いられる気筒のみを対象として前記昇温制御を実行する
    ことを特徴とする自動変速機のオイル加熱装置。
  4. 請求項3に記載の自動変速機のオイル加熱装置において、
    前記機関は、複数のバンクを有し、
    前記加熱手段は、前記複数のバンクのうちの一部のバンクの気筒から排出される排気のみを用いて前記作動オイルの加熱を行い、
    前記昇温手段は、前記一部のバンクの気筒のみを対象として前記昇温制御を実行する
    ことを特徴とする自動変速機のオイル加熱装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動変速機のオイル加熱装置において、
    前記昇温手段は、前記機関に供給される燃料の増量及び前記機関における点火時期の遅角の少なくともいずれかを前記昇温制御として実行する
    ことを特徴とする自動変速機のオイル加熱装置。
  6. 請求項3又は4に記載の自動変速機のオイル加熱装置において、
    前記昇温手段は、前記昇温制御の対象となる気筒に供給される燃料の量をそうでない気筒に供給される燃料の量よりも増量すること、及び前記昇温制御の対象となる気筒の点火時期をそうでない気筒の点火時期よりも遅角することの少なくともいずれかを前記昇温制御として実行する
    ことを特徴とする自動変速機のオイル加熱装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動変速機のオイル加熱装置において、
    前記加熱手段は、前記自動変速機のオイルパン内に設けられるオイルストレーナの吸込口近傍において前記作動オイルを加熱する
    ことを特徴とする自動変速機のオイル加熱装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の自動変速機のオイル加熱装置において、
    前記加熱手段は、前記機関の排気管から分岐されて前記自動変速機のオイルパンの下方に延伸されるバイパス管を備える
    ことを特徴とする自動変速機のオイル加熱装置。
  9. 請求項8に記載の自動変速機のオイル加熱装置において、
    前記加熱手段は、前記作動オイルの温度を検出する油温センサと、前記検出される前記作動オイルの温度に基づいて前記バイパス管を流れる排気の流量を調整する調整弁とを備える
    ことを特徴とする自動変速機のオイル加熱装置。
  10. 請求項8又は9に記載の自動変速機のオイル加熱装置において、
    前記加熱手段は、前記自動変速機のオイルパンの上面において前記吸込口の直下の部位を中心として放射状に延伸して立設される複数のフィンをさらに備え、
    前記バイパス管は、前記オイルパンにおいて前記複数のフィンが形成される部位においてのみ前記オイルパンに当接される
    ことを特徴とする自動変速機のオイル加熱装置。
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