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JP2010054002A - ダブルオフセット型等速自在継手 - Google Patents

ダブルオフセット型等速自在継手 Download PDF

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JP2010054002A
JP2010054002A JP2008221444A JP2008221444A JP2010054002A JP 2010054002 A JP2010054002 A JP 2010054002A JP 2008221444 A JP2008221444 A JP 2008221444A JP 2008221444 A JP2008221444 A JP 2008221444A JP 2010054002 A JP2010054002 A JP 2010054002A
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Japan
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constant velocity
universal joint
outer ring
velocity universal
double offset
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JP2008221444A
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Masashi Funabashi
雅司 船橋
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NTN Corp
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

【課題】プランジング時のグリースや空気による抵抗を少なくする。
【解決手段】ダブルオフセット型等速自在継手は、円筒形の内周面14に軸方向に延びるボール溝16を円周方向に等間隔に形成した外輪10と、球面状の外周面24に軸方向に延びるボール溝26を円周方向に等間隔に形成した内輪20と、対をなす外輪10のボール溝16と内輪20のボール溝26との間に介在させたボール30と、外輪10の内周面14と内輪20の外周面24との間に介在してボール30を保持するケージ40とを有し、外輪10と内輪20との間で角度変位のみならず軸方向変位も可能で、前記軸方向変位時に前記外輪内部の奥側と開口側との間でグリースや空気の移動を許容する連絡通路15、17、27が設けてある。
【選択図】図1

Description

この発明は、自動車や各種産業機械の動力伝達装置に使用されるダブルオフセット型等速自在継手に関する。
等速自在継手は角度変位のみ可能な固定式と、角度変位だけでなく軸方向変位(プランジング)も可能なしゅう動式とに大別され、ダブルオフセット型等速自在継手は後者に属する。
ダブルオフセット型等速自在継手は、図5に示すように、外輪10と内輪20とボール30とケージ40とで構成され、プランジング時のスライド抵抗を低減させるため、ケージ40の球面形状やポケット形状を工夫したものもある(特許文献1、2)。
実公昭63−2665号公報 特開平3−51519号公報
スライド抵抗が大きくなる原因として、ボールの転がり抵抗のほかにも、次のような原因が考えられる。すなわち、図5に示すように、外輪10、内輪20、ボール30、ケージ40を組み立てた状態のボール中心断面(図5(B))には大きなすきまが存在せず、外輪10内のグリースおよび空気の移動が困難であるため、これがスライド時に大きな抵抗となる。
また、自動車用の場合、自動車に取り付ける時などに外輪10にクリップ19が装着されていないことがある。その場合、外輪10からカセット(内輪20、ボール30、ケージ40)が脱落してしまうと、外輪10内のグリースおよび空気の移動が困難であるため、再びカセットを外輪10内に挿入することは難しい。
そこで、この発明の主要な目的は、上述の問題点を除去して、少ない抵抗でプランジングできるようにすることにある。
この発明は、しゅう動式等速自在継手の軸方向変位(プランジング)時や、外輪にカセットを組み付ける際に、グリースや空気の迅速な移動を許容する連絡通路を設けることによって課題を解決した。
すなわち、この発明は、円筒形の内周面に軸方向に延びるボール溝を円周方向に等間隔に形成した外輪と、球面状の外周面に軸方向に延びるボール溝を円周方向に等間隔に形成した内輪と、対をなす外輪のボール溝と内輪のボール溝との間に介在させたボールと、外輪の内周面と内輪の外周面との間に介在しボールを保持するケージとを有し、外輪と内輪との間で角度変位のみならず軸方向変位も可能なダブルオフセット型等速自在継手において、前記軸方向変位時に前記外輪内部の奥側と開口側との間でグリースや空気の移動を許容する連絡通路を設けたことを特徴とするものである。連絡通路を通じて外輪内のグリースおよび空気が迅速に移動できるため、スライド抵抗の低減や取扱い性の改善が達成できる。
連絡通路は、しゅう動式等速自在継手の軸方向変位(プランジング)時に、外輪内でカセット(内輪、ボール、ケージ)が少ない抵抗で移動できるように、グリースや空気のスムーズな移動を許容するためのものであることから、かかる観点から断面積等を設定すべきである。具体例を挙げるならば、連絡通路の総断面積を1mm以上とするのが好ましい。
請求項2の発明は、請求項1のダブルオフセット型等速自在継手において、前記連絡通路をボール溝底に設けたことを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項2のダブルオフセット型等速自在継手において、前記ボール溝が外輪のボール溝もしくは内輪のボール溝または両方のボール溝であることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項1から5のいずれか1項のダブルオフセット型等速自在継手において、前記連絡通路を外輪の内周面に設けたことを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか1項のダブルオフセット型等速自在継手において、前記連絡通路を内輪の外周面に設けたことを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれか1項のダブルオフセット型等速自在継手において、前記連絡通路をケージの外周面または内周面に設けたことを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項1から6のいずれか1項のダブルオフセット型等速自在継手において、機械加工により前記連絡通路を設けたことを特徴とするものである。機械加工によれば精度良く加工することができるため、次のような有利さがある。すなわち、外輪、内輪、ケージの肉厚を正確に管理することができ、安定した強度を得ることができる。また、必要最低限の加工量を設定することができるため、外輪内径とケージ外径、内輪外径とケージ内径の接触面積を正確に確保して、安定した耐久性を得ることができる。
請求項8の発明は、請求項1から6のいずれか1項のダブルオフセット型等速自在継手において、塑性加工により前記連絡通路を設けたことを特徴とするものである。塑性加工の具体例を挙げるならば、冷間鍛造、熱間鍛造、プレスなどである。塑性加工によれば比較的低コストで連絡通路を設けることができる。
請求項9の発明は、請求項1から8のいずれか1項のダブルオフセット型等速自在継手において、外輪のボール溝もしくは内輪のボール溝または両方が冷間鍛造仕上げであることを特徴とするものである。ボール溝を冷間鍛造仕上げとすることにより、後加工を廃止してコストダウンに寄与することができる。
請求項10の発明は、請求項1から8のいずれか1項のダブルオフセット型等速自在継手において、外輪の内周面が鍛造仕上げであることを特徴とするものである。外輪の内周面を鍛造仕上げとすることにより、後加工を廃止してコストダウンに寄与することができる。
この発明によれば、プランジング時、連絡通路を通じて外輪内部の奥側と開口側との間でグリースおよび空気が簡単迅速に移動できる。したがって、スライド抵抗が減少することに加えて、分解・再組立時の取扱い性が改善される。また、連絡通路を設けることで軽量化にも寄与する。さらに、グリースの介入性が向上するといった効果も期待できる。
以下、図面に従ってこの発明の実施の形態を説明する。
まず、図1を参照して基本的構成を説明すると、ダブルオフセット型等速自在継手は、外側継手部材としての外輪10と、内側継手部材としての内輪20と、トルク伝達要素としてのボール30と、ボールを保持するケージ40とを主要な構成要素としている。
外輪10はマウス部12とステム部18とからなり、ステム部18のスプライン(またはセレーション。以下同じ。)軸部で駆動軸または従動軸とトルク伝達可能に接続するようになっている。マウス部12は一端が開口したカップ状で、円筒形の内周面14を有し、その内周面14の円周方向に等間隔に、軸方向に延びるボール溝16が形成してある。
内輪20は、軸心部に形成したスプライン孔22で従動軸または駆動軸とトルク伝達可能に接続するようになっている。内輪20の外周面24は球面状で、その外周面24の円周方向に等間隔に、軸方向に延びるボール溝26が形成してある。
外輪10のボール溝16と内輪20のボール溝26は対をなし、各対のボール溝16、26間に1個ずつ、ボール30が組み込んである。1つの継手で使用するボール30の、したがってまたボール溝16、26の数は任意であるが、ここでは6の場合を例示してある。
ケージ40は円周方向に所定の間隔で形成した貫通孔の形態をしたポケット46を有し、各ポケット46に1個ずつボール30が収容される。したがって、すべてのボール30はケージ40によって同一平面に保持される。
ケージ40は外輪10と内輪20との間に介在している。ケージ40の外周面は、球状部分42で外輪10の円筒形内周面14と接する。ケージ40の内周面は球状部分44で内輪20の球面状外周面24と接する。そして、ケージ40の外周面の球面部分42の中心Oと内周面の球面部分44の中心Oは、継手の角度中心Oから互いに反対方向に、等距離だけオフセットさせてある(ダブルオフセット)。したがって、外輪10の回転軸線と内輪20の回転軸線が角度(作動角θ)をなした状態でトルクを伝達するとき、ケージ40は、作動角θを二等分する平面にボール30を配向せしめる役割を果たす。
通常、外輪10からカセット(20、30、40)が脱落しないようにマウス部12の開口端部に抜け止め装置を設ける。ここでは、外輪10のマウス部12の開口端部の内周面に形成した円周方向の溝にクリップ19を装着することによって抜け止め装置を構成する場合が例示してある。
また、図示は省略したが、潤滑グリースの漏れを防止するため、可撓性のブーツを装着して使用するのが一般的である。自動車用の等速自在継手の場合、水や異物の侵入を防止するほか、小石などの衝突から保護する役割も果たす。
図1および図2は外輪10の内周面14とボール溝16の底部、内輪20のボール溝26の底部に軸方向の溝15、17、27を形成して連絡通路とした例である。連絡通路は軸線方向に延びている例を示したが、軸線に対して傾斜していてもよい。また、必ずしも直線状でなくてもよい。
図3はケージ40の外周面の球面部分42に切り通し48を形成して連絡通路とした例である。図示は省略したが、ケージ40の内周面44に、軸方向の両端間を連絡する溝を形成してもよい。
図4は内輪20を軸方向に貫通する穴28を形成して連絡通路とした例である。図示は省略したが、内輪20の外周面24に、軸方向の両端間を連絡する溝を形成してもよい。
上述の溝、切り通し、穴といった種々の形態の連絡通路15、17、27、48、28は、しゅう動式等速自在継手の軸方向変位(プランジング)時に、外輪10内部の奥側と開口側との間でカセット(20、30、40)が少ない抵抗で移動できるように、グリースや空気のスムーズな移動を許容するためのものであることから、かかる観点から断面積等を設定すべきである。具体的には、連絡通路の総断面積を1mm以上とするのが好ましい。また、上記目的を達成することができるものであれば、かつ、加工上の制約を問わないならば、図示した例のように軸線と平行に延びるものや直線状のものに限らず、傾斜したり、曲がっていたり、その他種々の形状を採用することができる。
連絡通路は機械加工で設けることができる。機械加工によれば精度良く加工することができるため、外輪、内輪、ケージの肉厚を正確に管理することができ、安定した強度を得ることができる。また、必要最低限の加工量を設定することができるため、外輪内径とケージ外径、内輪外径とケージ内径の接触面積を正確に確保して、安定した耐久性を得ることができる。
また、連絡通路は冷間鍛造、熱間鍛造、プレスなどといった塑性加工で設けることもできる。塑性加工によれば比較的低コストで連絡通路を設けることができる。
なお、外輪のボール溝もしくは内輪のボール溝または両方を冷間鍛造仕上げとしてもよい。また、外輪の内周面を鍛造仕上げとしてもよい。いずれも、後加工を廃止してコストダウンに寄与することができる。
ここに述べた種々の実施例は、単独でも、組み合わせてでも、実施をすることができる。また、回転バランスを考慮して円周方向に当配した例を示したが、1または任意の複数の連絡通路を任意の間隔で配置することができる。
(A)はダブルオフセット型等速自在継手の縦断面図、(B)は横断面図である。 図1(B)の部分拡大図である。 (A)はケージの縦断面図、(B)はケージの端面図である。 内輪の端面図である。 (A)は従来のダブルオフセット型等速自在継手の縦断面図、(B)は横断面図である。
符号の説明
10 外輪(外側継手部材)
12 マウス部
14 内周面
15 連絡通路
16 ボール溝
17 連絡通路
18 ステム部
19 クリップ
20 内輪(内側継手部材)
22 スプライン穴
23 連絡通路
24 外周面
26 ボール溝
28 連絡通路
30 ボール(トルク伝達要素)
40 ケージ
42 外周面
44 内周面
46 ポケット
48 連絡通路

Claims (10)

  1. 円筒形の内周面に軸方向に延びるボール溝を円周方向に等間隔に形成した外輪と、球面状の外周面に軸方向に延びるボール溝を円周方向に等間隔に形成した内輪と、対をなす外輪のボール溝と内輪のボール溝との間に介在させたボールと、外輪の内周面と内輪の外周面との間に介在しボールを保持するケージとを有し、外輪と内輪との間で角度変位のみならず軸方向変位も可能なダブルオフセット型等速自在継手において、前記軸方向変位時に前記外輪内部の奥側と開口側との間でグリースや空気の移動を許容する連絡通路を設けたダブルオフセット型等速自在継手。
  2. 前記連絡通路をボール溝底に設けた請求項1のダブルオフセット型等速自在継手。
  3. 前記ボール溝が外輪のボール溝もしくは内輪のボール溝または両方のボール溝である請求項2のダブルオフセット型等速自在継手。
  4. 前記連絡通路を外輪の内周面に設けた請求項1、2または3のダブルオフセット型等速自在継手。
  5. 前記連絡通路を内輪の外周面に設けた請求項1から4のいずれか1項のダブルオフセット型等速自在継手。
  6. 前記連絡通路をケージの外周面または内周面に設けた請求項1から5のいずれか1項のダブルオフセット型等速自在継手。
  7. 機械加工により前記連絡通路を設けた請求項1から6のいずれか1項のダブルオフセット型等速自在継手。
  8. 塑性加工により前記連絡通路を設けた請求項1から6のいずれか1項のダブルオフセット型等速自在継手。
  9. 外輪のボール溝もしくは内輪のボール溝または両方が冷間鍛造仕上げである請求項1から8のいずれか1項のダブルオフセット型等速自在継手。
  10. 外輪の内周面が鍛造仕上げである請求項1から8のいずれか1項のダブルオフセット型等速自在継手。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016114082A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 本田技研工業株式会社 固定型等速ジョイント

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