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JP2007333015A - 玉軸受 - Google Patents

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JP2007333015A
JP2007333015A JP2006163126A JP2006163126A JP2007333015A JP 2007333015 A JP2007333015 A JP 2007333015A JP 2006163126 A JP2006163126 A JP 2006163126A JP 2006163126 A JP2006163126 A JP 2006163126A JP 2007333015 A JP2007333015 A JP 2007333015A
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JP
Japan
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ball
pocket portion
ball bearing
rolling direction
corrugated cage
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JP2006163126A
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Tomoki Matsushita
知樹 松下
Jiro Mochizuki
次郎 望月
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

【課題】波形保持器のポケット部でボールが受ける潤滑剤の撹拌抵抗によるトルクロスを低減することである。
【解決手段】波形保持器4のポケット部4aに、ボール3が配列されたピッチ円直径Aよりも内径側のボール3の転動方向前側で、ポケット部4aの外側面に貫通する貫通孔8aを設けることにより、ボール3の転動方向前側でピッチ円直径Aよりも内径側の隙間Sに滞留する潤滑剤を、波形保持器4の回転に伴う遠心力によって、貫通孔8aからポケット部4aの外側へ流出させ、ポケット部4aでボール3が受ける潤滑剤の撹拌抵抗によるトルクロスを低減できるようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、ボールを保持する半球状のポケット部とその連結部が交互に設けられた一対の環状体を連結部で結合した波形保持器を用いた玉軸受に関する。
内輪と外輪の軌道溝間に配列した複数のボールを保持器で保持した玉軸受には、ボールを保持する半球状のポケット部とその連結部が交互に設けられた一対の環状体を連結部で結合した波形保持器を用いたものがある(例えば、特許文献1参照)。
図3(a)、(b)に示すように、前記波形保持器4のポケット部4aの内側面の曲率半径ρは、ボール3の半径rよりも少し大きく形成されている。ポケット部4aの中で内輪と外輪の軌道溝間を転動するボール3は、図中に矢印で示す転動方向の前側で、ポケット部4aの半球状の内側面とピッチ円直径Aの近傍で接触し、波形保持器4を転動方向へ引き連れるように回転させる。
したがって、図3(b)に示すように、ボール3の転動方向後側では、ポケット部4aの内側面との間に、内径側から外径側へ連通する隙間Sが形成されるが、転動方向前側では、ボール3とポケット部4aの内側面との間の内径側の隙間Sと外径側の隙間Sとが、ピッチ円直径Aの近傍で遮断される。このため、隙間Sと隙間Sに存在するグリース等の潤滑剤は、波形保持器4の回転に伴う遠心力によって外径側へ流出するが、隙間Sに存在する潤滑剤は、ピッチ円直径Aの近傍で堰き止められて滞留する。
特開2001−241449号公報
上述したように、ボールを保持した波形保持器のポケット部の内部では、ボールの転動方向前側でピッチ円直径よりも内径側の隙間に存在する潤滑剤が滞留するので、この滞留する潤滑剤の撹拌抵抗を受けながらボールが軌道溝間を転動する。このため、このボールが受ける潤滑剤の撹拌抵抗によって、軸受のトルクロスが増大する問題がある。このトルクロスは、軸受が高速回転するほど大きくなる。
そこで、本発明の課題は、波形保持器のポケット部でボールが受ける潤滑剤の撹拌抵抗によるトルクロスを低減することである。
上記の課題を解決するために、本発明は、内輪と外輪の軌道溝間に配列した複数のボールを、これらのボールを保持する半球状のポケット部とその連結部が交互に設けられた一対の環状体を連結部で結合した波形保持器で保持した玉軸受において、前記波形保持器のポケット部に、前記ボールが配列されたピッチ円直径よりも内径側の少なくともボールの転動方向前側で、ポケット部の外側面に貫通する貫通孔を設けた構成を採用した。
すなわち、波形保持器のポケット部に、ボールが配列されたピッチ円直径よりも内径側の少なくともボールの転動方向前側で、ポケット部の外側面に貫通する貫通孔を設けることにより、ボールの転動方向前側でピッチ円直径よりも内径側の隙間に滞留する潤滑剤を、貫通孔から波形保持器の回転に伴う遠心力によってポケット部の外側へ流出させ、ポケット部でボールが受ける潤滑剤の撹拌抵抗によるトルクロスを低減できるようにした。
前記ポケット部の貫通孔を、前記波形保持器の回転方向中心線に対して左右両側に設けることにより、前記隙間に滞留する潤滑剤を波形保持器の回転方向中心線に対して左右両側からポケット部の外側へ流出させ、潤滑剤の撹拌抵抗によるトルクロスをより低減することができる。
前記波形保持器のポケット部の少なくとも内側面にフッ素樹脂皮膜を形成することにより、ボールのポケット部の内側面との摺接抵抗によるトルクロスを低減することができる。前記皮膜を形成するフッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリトリフルオロクロルエチレン、ポリビニリデンフルオライド等を用いることができる。
前記ボールをセラミックスで形成することにより、ボールの弾性変形に伴うヒステリシスによるトルクロスを低減することができる。前記ボールを形成するセラミックスとしては、窒化珪素、窒化硼素等を用いることができる。
本発明の玉軸受は、波形保持器のポケット部に、ボールが配列されたピッチ円直径よりも内径側の少なくともボールの転動方向前側で、ポケット部の外側面に貫通する貫通孔を設けたので、ボールの転動方向前側でピッチ円直径よりも内径側の隙間に滞留する潤滑剤を、貫通孔から波形保持器の回転に伴う遠心力によってポケット部の外側へ流出させ、ポケット部でボールが受ける潤滑剤の撹拌抵抗によるトルクロスを低減することができる。
前記ポケット部の貫通孔を、波形保持器の回転方向中心線に対して左右両側に設けることにより、前記隙間に滞留する潤滑剤を波形保持器の回転方向中心線に対して左右両側からポケット部の外側へ流出させ、潤滑剤の撹拌抵抗によるトルクロスをより低減することができる。
前記波形保持器のポケット部の少なくとも内側面にフッ素樹脂皮膜を形成することにより、ボールのポケット部の内側面との摺接抵抗によるトルクロスを低減することができる。
前記ボールをセラミックスで形成することにより、ボールの弾性変形に伴うヒステリシスによるトルクロスを低減することができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。この玉軸受は、図1に示すように、内輪1と外輪2の軌道溝1a、2a間に配列された複数のボール3を波形保持器4で保持した深溝玉軸受である。潤滑剤としてグリースが封入された軸受内部は、外輪2の両端部に取り付けられたシール部材5でシールされ、各ボール3は窒化珪素のセラミックスで形成されている。
図2(a)、(b)に示すように、前記波形保持器4は、半球状のポケット部4aとその連結部4bが交互に設けられた一対の鋼鈑製の環状体を、連結部4bでのピン6の加締めによって結合したものであり、ボール3が収納されたポケット部4aの内側面には、PTFEのフッ素樹脂皮膜7が形成されている。
前記ポケット部4aの内側面の曲率半径ρは、ボール3の半径rよりも少し大きく形成されており、ポケット部4aの中で内輪1と外輪2の軌道溝1a、2aを転動するボール3は、図中に矢印で示す転動方向の前側で、ポケット部4aの半球状の内側面とピッチ円直径Aの近傍で接触し、波形保持器4を転動方向へ引き連れるように回転させる。したがって、ボール3の転動方向前側でポケット部4aの内側面との間に形成される内径側の隙間Sと外径側の隙間Sはピッチ円直径Aの近傍で遮断され、転動方向後側でポケット部4aの内側面との間に形成される隙間Sは内径側から外径側へ連通する。
図2(b)、(c)に示すように、前記波形保持器4のポケット部4aには、波形保持器4の回転方向中心線Bに対して左右両側に、ボール3のピッチ円直径Aよりも内径側のボール3の転動方向前側と後側で、ポケット部4aの外側面に貫通する貫通孔8a、8bが設けられている。したがって、波形保持器4の回転に伴う遠心力によって、隙間Sに存在する潤滑剤が滞留することなく、ボール3の転動方向前側に設けられた左右の貫通孔8aからポケット部4aの外側へ流出する。隙間Sと隙間Sに存在する潤滑剤は、波形保持器4の回転に伴う遠心力によって、開放されたポケット部4aの外径側から流出する。なお、転動方向後側にも貫通孔8bを設けたのは、軸受が逆転してボール3が反対側へ転動するときに、この貫通孔8bから潤滑剤をポケット部4aの外側へ流出させるためである。
上述した実施形態では、ボールの転動方向前側と後側で、波形保持器のポケット部に貫通孔を設けたが、軸受が一方向のみに回転する場合は、ボールの転動方向前側のみに貫通孔を設ければよい。
また、上述した実施形態では、波形保持器を形成する一対の環状体を鋼鈑製のものとしたが、これらの環状体は黄銅製や樹脂製のものとすることもできる。環状体を樹脂製のものとして射出成形する場合は、貫通孔も一緒に成形加工することができる。
玉軸受の実施形態を示す縦断面図 aは図1の波形保持器のポケット部の平面断面図、bはaの正面図、cはaの側面図 aは従来の波形保持器のポケット部の平面断面図、bはaの正面図
符号の説明
1 内輪
2 外輪
1a、2a 軌道溝
3 ボール
4 保持器
4a ポケット部
4b 連結部
5 シール部材
6 ピン
7 フッ素樹脂皮膜
8a、8b 貫通孔

Claims (4)

  1. 内輪と外輪の軌道溝間に配列した複数のボールを、これらのボールを保持する半球状のポケット部とその連結部が交互に設けられた一対の環状体を連結部で結合した波形保持器で保持した玉軸受において、前記波形保持器のポケット部に、前記ボールが配列されたピッチ円直径よりも内径側の少なくともボールの転動方向前側で、ポケット部の外側面に貫通する貫通孔を設けたことを特徴とする玉軸受。
  2. 前記ポケット部の貫通孔を、前記波形保持器の回転方向中心線に対して左右両側に設けた請求項1に記載の玉軸受。
  3. 前記波形保持器のポケット部の少なくとも内側面にフッ素樹脂皮膜を形成した請求項1または2に記載の玉軸受。
  4. 前記ボールをセラミックスで形成した請求項1乃至3のいずれかに記載の玉軸受。
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