JP2009226426A - クロスフィンチューブ型熱交換器用銅管 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】銅又は銅合金からなる銅管1を、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるフィン2に設けられた円筒状のカラー部内に挿入配設することにより銅管1とフィン2とを一体的に組み付けてなるクロスフィンチューブからなるクロスフィンチューブ型熱交換器用3の銅管1である。銅管1の表面には、Electron Probe Micro Analyzer分析法のC−Kα線の波長分析において、44Å〜45Åの範囲にメインピークを示し、45Å〜46.1Åの範囲に上記メインピークよりも強度が小さいピークを示す炭素化合物よりなる皮膜が形成されている。
【選択図】図2
Description
上記レベルワウンドコイルは、一般的に、銅管の内面及び外面に潤滑油を供して、所定の寸法、内面形状になるよう抽伸加工を施し、数1000mに及ぶ銅管を整列巻き取りし、その後、所定の調質になるように焼鈍処理を施すことにより形成される。
上記銅管の表面には、Electron Probe Micro Analyzer分析法(以下、EPMA分析法)のC−Kα線の波長分析において、44Å〜45Åの範囲にメインピークを示し、45Å〜46.1Åの範囲に上記メインピークよりも強度が小さいピークを示す炭素化合物よりなる皮膜が形成されていることを特徴とするクロスフィンチューブ型熱交換器用銅管にある(請求項1)。
上記潤滑油としては、種々のものを用いることができる。例えば、エステル系、鉱物油系等がある。
この場合には、特に、上記銅管表面を低摩擦にすることができ、銅管の挿入性をさらに向上することができる。
上記ETS方式は、上記レベルワウンドコイルの内面側から銅管を引き出して、レベルワウンドコイルをその内面側から巻き解くものである。そのため、従来のアンコイル方法と比較して、能率が大幅に向上し、また、特別な設備も不要であり、歩留まりを向上することができる。
本例は、本発明のクロスフィンチューブ型熱交換器用銅管にかかる実施例及び比較例について説明する。
以下、これを詳説する。
また、転造加工のダイス表面の研磨程度を変化させて転造加工後の銅管の表面粗さを調整した。
<EPMA分析法>
EPMA分析法において、標準試料の特性X線強度と、未知試料の特性X線強度との比を用いて、その相対強度を求め、未知試料の定量分析を行った。
島津製作所製EPMA8705を用い、加速電圧15kV、試料電流15nA、ビーム径100μm、積算時間10秒で定量分析を行った。
なお、定量値には、ZAF補正(原子番号効果、吸収効果、蛍光励起効果による影響を補正する方法)は行わない。
また、試料C1は、45Å〜46.1Åの範囲にメインピークよりも強度が小さいピークが存在しないため、本発明の比較例となる。
表面粗さRaの測定は、JIS B0601に準拠して行った。結果を表1に示す。
挿入穴を有するアルミニウムフィンを600枚重ねて、長さ350mmの銅管を、上記挿入穴に向けて垂直に落下させて銅管を挿入し、銅管が引っかかるか否かを観察し、銅管挿入性を評価した。銅管が引っかからない場合を合格(評価○)とし、銅管が引っかかった場合を不合格(評価×)とした。
次に、300mm長さのクロスフィンチューブ型熱交換器用銅管(試料E1〜試料E4、試料C1)をそれぞれ10本採取し、表面を目視により観察し、銅管表面を評価した。評価が○の場合を合格とし、評価が×の場合を不合格とする。
○:全ての銅管において、明瞭なキズや変色が認められない場合。
×:10本中1本でも、明瞭なキズや変色が認められる場合。
よって、本発明によれば、優れた表面品質を有し、挿入性に優れたクロスフィンチューブ型熱交換器用銅管を得ることができる。
本例は、図2に示すごとく、クロスフィンチューブ型熱交換器用銅管1と、アルミニウムからなるフィン2に設けられた円筒状のカラー部内に挿入配設することにより、上記銅管1と上記フィン2とを一体的に組み付けてなるクロスフィンチューブからなる熱交換器3である。
上記クロスフィンチューブ型熱交換器用銅管1としては、上記実施例1の試料E1を用いた。
上記熱交換器用アルミニウムフィン材としては、住友軽金属工業株式会社製の表面処理アルミニウム材CC509(板厚100μm)を用いた。
2 フィン
3 クロスフィンチューブ型熱交換器
Claims (3)
- 銅又は銅合金からなる銅管を、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるフィンに設けられた円筒状のカラー部内に挿入配設することにより上記銅管と上記フィンとを一体的に組み付けてなるクロスフィンチューブからなるクロスフィンチューブ型熱交換器用の銅管であって、
上記銅管の表面には、Electron Probe Micro Analyzer分析法(以下、EPMA分析法)のC−Kα線の波長分析において、44Å〜45Åの範囲にメインピークを示し、45Å〜46.1Åの範囲に上記メインピークよりも強度が小さいピークを示す炭素化合物よりなる皮膜が形成されていることを特徴とするクロスフィンチューブ型熱交換器用銅管。 - 請求項1において、上記銅管の管軸方向の表面粗さが、Raで0.1〜2.0μmであることを特徴とするクロスフィンチューブ型熱交換器用銅管。
- 請求項1又は2において、上記銅管は、コイル軸を垂直にして配置したレベルワウンドコイルの内面側からコイルを巻き解きながら銅管を引き出すというETS方式(Eye to The Sky)によりアンコイルされ、切断され、曲げ加工を施されることにより製造されることを特徴とするクロスフィンチューブ型熱交換器用銅管。
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