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JP2009275407A - ドアロック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラッチ機構の解除動作時に衝当音が抑制されかつ簡単な構造のドアロック装置を実現する。
【解決手段】ドアロック装置のラッチ解除を行うラチェットレバー7と連結されたリモコン19のL字形リンク部材19aに、ドアハンドル23aとリリーサ14の駆動レバー16aとを連結する。電動モータ13の回転をウォーム15a・ウォームホイール15bを介して駆動レバーと一体の減速ギア16に伝え、ウォームホイールを渦巻ばね17によりばね付勢して電動モータ13を非駆動時に初期位置に戻す。電動モータの正転によりラッチ解除したら、その後の逆転時に給電端子を短絡して回生制動をかける。簡単な構造で、強いばね付勢力で電動モータが初期位置に戻されても回生制動により緩やかな戻りとなり、大きな衝当音が発生することを防止し得る。
【選択図】図2

Description

本発明は、ラッチ機構とストライカとの係合状態におけるラッチ機構のラッチ解除方向への動作を阻止するラチェット機構とを有するドアロック装置に関するものである。
従来、ドアを閉状態に保持するためのドアロック装置において、車体とドアとのいずれか一方に設けられたラッチ機構と、他方に設けられたストライカとがドア閉時に係合すると共に、その係合状態におけるラッチ機構のラッチ解除方向への動作を阻止するラチェット機構が設けられているものがある。また、ラチェット機構を電動モータで駆動することにより、ドアロック装置のロック解除を自動的に行うようにしたものがある(例えば特許文献1・2参照)。
特開平9−209627号公報 特開2000−038792号公報
上記特許文献1では、ドアロック装置のロッキングを行うロッキングアームが連結された作動レバーを電動モータにより駆動するようにし、その電動モータの回転をウォームとウォームホイールとにより減速して作動レバーに伝達するようにしている。作動レバーの回転によりロッキングが解除され、解除後には電動モータ(アーマチュア)を初期位置に戻すべく、ウォームホイールをスプリングにより初期位置にばね付勢している。しかしながら、ウォームホイール側からウォームすなわちアーマチュアを逆転させるため、大きな張力のスプリングを使用することになり、その大張力のスプリングにより電動モータ(アーマチュア)が初期位置に戻された際に減速機構の一部がストッパに衝当する時の衝当音が大きいという問題がある。
また、上記特許文献2では、ラッチ機構による施錠を開放するためのアクチュエータを、電動モータと、ウォームおよびウォームホイールからなる減速ギヤ機構と、減速ギヤ機構と出力部材との間に両部材を摩擦接合するように設けられたコイルばねとにより構成している。この構造によれば、コイルばねがクラッチとして作用するため、施錠開放のために電動モータが作動した後に、出力部材が初期位置に戻される際に電動モータが逆転することがないが、部品点数が増えるばかりでなく、構造も複雑であるという問題があった。
このような課題を解決して、ラッチ機構の解除動作時に衝当音が抑制されかつ簡単な構造のドアロック装置を実現するために本発明に於いては、車体とドアとのいずれか一方に設けられたラッチ機構と、他方に設けられたストライカと、前記ラッチ機構と前記ストライカとの係合状態における前記ラッチ機構のラッチ解除方向への動作を阻止するラチェット機構とを有するドアロック装置であって、前記ラチェット機構と駆動連結された電動モータと、前記電動モータの非駆動時に前記電動モータを初期位置に向けてばね付勢するばね手段と、前記電動モータを制御するための制御装置とを備え、前記制御装置は、前記電動モータに対して、ドア開信号により前記ラチェット機構を前記阻止状態から前記ラッチ解除側に所定量駆動した後に非駆動状態とし、当該非駆動状態とした後に回生制動をかける制御を行うものとした。
特に、前記制御装置は、前記電動モータの給電端子を一旦開放することにより前記非駆動状態とし、当該開放後に前記給電端子を短絡して前記回生制動をかける制御を行うと良い。また、ドア操作および前記ラチェット機構と連動してスイッチ信号を前記制御装置に出力するドア操作認識スイッチを有し、前記制御装置は、前記非駆動状態にした後に前記スイッチ信号が入力されたら前記電動モータの給電端子を短絡して前記回生制動をかける制御を行うと良い。また、前記制御装置は、前記電動モータによる前記所定量駆動開始時から所定時間計時するタイマを有すると共に、前記タイマによる所定時間計時後に前記回生制動をかける制御を行うと良い。
このように本発明の請求項1によれば、電動モータを所定量駆動することによりラチェット機構によるラッチ機構に対する解除動作阻止状態を解除し、その後、電動モータを非駆動状態としてばね手段により初期位置に戻す際に、電動モータに対して上記所定量駆動後に非駆動状態を経て回生制動をかけることから、強いばね付勢力で電動モータが初期位置に戻されても回生制動により緩やかな戻りとなり、強いばね力のみで戻される場合に生じる大きな衝当音が発生することを防止し得る。上記構造をクラッチを用いることなく実現しているため、部品点数が少なく、構造が複雑となることがない。
また請求項2によれば、給電端子を短絡して回生制動をかける前に一旦開放させることから、その開放の間にて電動モータをばね付勢力により速やかに初期位置に向けて戻すことができるため、その後回生制動をかけても全体として短い時間で初期位置まで戻すことができる。
また請求項3によれば、ドア操作認識スイッチを設けたものにおいて、そのスイッチ信号により電動モータの回生制動をかけるタイミングを取ることができ、ドア操作に対する確実な制御を行うことができる。あるいは、請求項4によれば、タイマの計時により制御することから、ドア認識スイッチによらずに電動モータに対する制御を行うことができ、何らかの原因によりスイッチが動作しない場合にも何等問題なく制御可能である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明が適用された車両用ドアのドアロック装置を概念的に示している。このドアロック装置1は、車体側に固設されたストライカ2と、ドア側に固設されたラッチ機構3とからなっている。なお、ストライカ2とラッチ機構3との固設個所は上記と逆であっても良い。
ストライカ2は、スタッドピン状あるいは丸棒材を曲折したコ字状に形成されている。ラッチ機構3は、閉扉時に突入してくるストライカ2を受容するU字溝状のノッチ4が形成されると共に、ドアの閉方向移動時にストライカ2に押圧されて回動可能であり、かつ図示されないばね手段によってロック解除(アンラッチ)方向(図の矢印A)へ常時回動付勢されたラッチ部材5を有する。ラッチ部材5には一対のラチェット係合部6a・6bが設けられている。ラチェット係合部6a・6bにはラチェット機構を構成するラチェットレバー7の一端がラッチ部材5のロック解除方向への回動を阻止すべく適宜係合するようになっている。ラチェットレバー7は、ばね手段としての戻しばね12によってラチェット係合部6a・6bに係合する向き(図の矢印B)に常時回動付勢されている。
ラチェットレバー7は、その他端が連結ロッド8を介して図示されないドアハンドルに連結されており、ドアハンドルの操作によって両ラチェット係合部6a・6bとの係合を解除する向き(矢印Bとは逆向き)に回動させられるようになっている。
ラチェットレバー7には、ラチェットレバー7が両ラチェット係合部6a・6bに係合している時にオンとなるラチェットスイッチ9が付設されている。そしてラッチ部材5には、ハーフラッチ位置のラチェット係合部6aにラチェットレバー7が係合した後にラッチ部材5が僅かに回動した位置(ハーフラッチ領域進入直後位置)でオンになるハーフラッチスイッチ10と、フルラッチ位置のラチェット係合部6bにラチェットレバー7が係合する僅かに手前までラッチ部材5が回動した位置(フルラッチ領域直前位置)でオンになるフルラッチスイッチ11とが付設されている。
なお、これら各スイッチ9・10・11の図示の位置は説明上の位置であり、正確なスイッチング動作を示すものではない。例えばハーフラッチスイッチ10はハーフラッチ検出位置からフルラッチ状態までオンするように設けられている。
このドアロック装置1には、ハーフラッチ位置からフルラッチ位置までラッチ部材5を図示されないばね手段の付勢力に抗して回動駆動するために、例えば電動モータ21によって往復駆動されるクロージャ(自動閉鎖機構)22が付設されている。図示例は、電動モータ21の正転によってクロージャ22を突出させてラッチ部材5を押してフルラッチ方向(矢印Aとは逆向き)に回転させ、モータ21の逆転によってクロージャ22を初期位置に戻す(矢印C方向)ものである。なお、このクロージャは、要するに開扉操作時のラッチ部材5のオープン運動を妨げず、全閉駆動が必要な時にのみラッチ部材5に駆動力が加わるようになっていれば良く、適宜な公知の電動駆動機構を適用して構成し得る。
なお、ドアハンドルとラチェットレバー7との間には、シルコンノブが押されるとこれらの連動を切り離す機構や、ラチェットレバー7からドアハンドルへ向かっての力は伝達しないようにするワンウェイ機構などが付設されているが、これらは公知の機構であって良く、その説明は省略する。
このドアロック装置1には、電動モータ13によってラチェットレバー7とラッチ機構3との係合を解除するリリーサ(自動解錠機構)14が付設されている。この電動モータ13によりラチェットレバー7は戻しばね12のばね付勢力に抗して回動駆動されるようになっている。この回動方向は図2の矢印Dに示されるようにラチェット係合部6a・6bから離脱する向きである。
ラチェットレバー7と電動モータ13との駆動連結構造を図2を参照して以下に説明する。図に示されるように、ラチェットレバー7と電動モータ13との間に設けられるリリーサ14は、電動モータ13の駆動軸に一体的に設けられたウォーム15aと、ウォーム15aと噛み合うように配設されたウォームホイール15bと、ウォームホイール15bに噛み合いかつ減速する減速ギア16と、減速ギア16の回動により揺動するべく同軸に結合された駆動レバー16aとにより構成されている。また、ウォームホイール15bは同軸的に設けられた例えば渦巻ばね17により常時初期位置に向けてばね付勢されている。これにより、電動モータ13の非駆動(非通電)時には渦巻ばね17のばね付勢力によりウォームホイール15bが図2の矢印G(ラッチ解除時回転方向)とは逆向きに回転させられるため、ウォーム15aの噛み合いを介して電動モータ13は初期位置に向けて付勢される。
駆動レバー16aの延出端部にはラッチ解除用リンクロッド18の一端が連結されており、ラッチ解除用リンクロッド18の他端はリモコン19の例えばL字形リンク部材19aの一端と連結されている。L字形リンク部材19aの他端は上記連結ロッド8を介してラチェットレバー7と連結されている。リモコン19にはL字形リンク部材19aの回動によりオンオフするリモコンスイッチ19bが設けられている。リモコンスイッチ19bは、L字形リンク部材19aの図1のオープン状態とハーフラッチ状態との間に対応する位置からハーフラッチ状態側の回動範囲でオンするように設定されている。
また、ドア23に設けられているインナドアハンドル23aとアウタドアハンドル23bとが各連結ロッド24a・24bを介して駆動レバー16aと連結されている。各ドアハンドル23a・23bのドア開操作により駆動レバー16aが図2の矢印Dに示される向きに回動し、それによりL字形リンク部材19aを介してラチェットレバー7が図の矢印Eに示される向きに回動する。ラチェットレバー7の矢印Eの向きの回動方向はラッチ解除方向である。これにより、ラッチ部材5は、ラチェットレバー7によるラッチ解除方向の回動阻止状態が解除され、フリー状態となるため、図示されないばね手段と、ドア23の開動作に伴うストライカ2の変位により図1のオープンの状態に至るまで回動し得る。
電動モータ13・21は制御装置25により駆動制御される。制御装置25には、例えばユーザの可搬式スイッチからの遠隔操作信号を受ける受信装置26から出力されるドア開信号と、リモコンスイッチ19bからのスイッチ信号と、図示されない運転席の操作スイッチ、車体情報等が入力するようになっている。
制御装置25は、上記した受信装置26から出力されたドア開信号が入力されると、ラチェット解除のために電動モータ13を正転駆動する。なお、図示例において、電動モータ13の正転はラチェットレバー7のラチェット解除側への回動(図2の矢印E)方向とし、逆転は電動モータ13の初期位置への回転方向とする。
制御装置25におけるモータ駆動回路について図3を参照して説明する。図3の回路はリリーサ14の電動モータ13とドアロック装置1の電動モータ21とを駆動する回路である。図に示されるように、電動モータ13の一方の給電端子13aは第1リレーRY1の常時開端子に接続され、他方の給電端子13bは接地されている。第1リレーRY1のコモン端子は第2リレーRY2のコモン端子と接続されている。第1リレーRY1の常時閉端子は電動モータ21を介して第3のリレーRY3のコモン端子と接続されている。第2リレーRY2および第3リレーRY3の各常時開端子は電源端子と接続され、それらリレーRY2・RY3の各常時閉端子は接地されている。また、各リレーRY1〜3の各励磁コイルを制御する各リレー駆動回路DR1〜3が設けられている。
このようにして構成されたドアロック装置1における作動要領について図4のタイムチャートを参照して以下に示す。まず、ドア23の全閉状態では、ドアロック装置1は図5のフルラッチ状態であり、ハーフラッチスイッチ10・フルラッチスイッチ11・ラチェットスイッチ9はオンであり、リモコンスイッチ18bはオフであり、電動モータ13の給電端子13a・13bは図3に示される開放状態であり、ドア駆動モータ(図示せず)は停止状態である。
受信装置26から出力されるドア開信号により、ラッチ解除のため、図6に示すように、受信装置26から出力されるドア開信号両リレー駆動回路DR1・2により第1リレーRY1および第2リレーRY2をオンする。電源端子から第2リレーRY2および第1リレーRY1の各閉接点を介して電動モータ13に給電され、電動モータ13がラッチ解除方向に正転する。これにより、図2の矢印Dに示される向きに駆動レバー16aが回動し、それに伴ってL字形リンク部材19aが矢印Fの向きに回動するため、先ずリモコンスイッチ19bがオンする。次に、同じく駆動レバー16aと連動するラチェットレバー7が矢印Eの向きに所定量回動させられて、ラチェットスイッチ9がオフする。
そして、図示されないばね手段等によりラッチ部材5のノッチ4からストライカ2が離脱する向きに移動していくと、ラッチ部材5がフルラッチ状態からハーフラッチ状態に向けて回動して、フルラッチスイッチ11がオフする。さらに、ハーフラッチ状態からオープン状態に向けてラッチ部材5が回動するとハーフラッチスイッチ10がオフする。そして、フルラッチスイッチ11のオフに切り換わるタイミングが、ラッチ部材5のラッチ解除方向への動作を阻止する状態が解除されたことを表すタイミングとなる。
自動ドア(パワースライドドア等)におけるドア自動開駆動は、上記ラッチ機構3とストライカ2との係合状態が解除されてから行うことになり、駆動開始は上記フルラッチスイッチ11がオフになった信号を受けて行うようになっている。図4に示すドア駆動モータの動作タイミングでは信号切り替わりのタイムラグを含めたものを示している。
電動モータ13は確実にラッチ解除状態になったと判断される時間経過後に初期位置に戻される。その判断時間としては、高・低温時において電動モータ13が遅くなることを考慮した時間として予めプログラムやCPUの内部タイマ等により設定しておくことができる。
電動モータ13の正転動作に対する所定時間経過後に、電動モータ13の給電を停止して、上記したように渦巻ばね17のばね付勢力により電動モータ13を初期位置に戻すが、この時、図7に示されるように第1リレーRY1のみをオンして給電端子13a・13bを短絡する。これにより、電動モータ13に回生制動がかかり、渦巻ばね17のばね付勢力に抗する抵抗力が発生するため、電動モータ13の逆転時の回転速度が回生制動をかけない場合よりも遅くなる。したがって、電動モータ13が逆転する時のモータ音が小さくなり、高品質な自動ドア装置を提供し得る。そして、ゆっくりした回転により電動モータ13が初期位置まで戻ることから、電動モータ13の逆転時の音が小さく、また初期位置に戻ってストッパ等に衝当する時の衝当音の発生も防止される。
次に図8を参照して第2の実施の形態について説明する。図4で説明した電動モータ13の正転動作までは上記例と同じである。前述の実施の形態の場合では、制御装置25は特にリモコンスイッチ18bの信号を認識していない例を示したが、本実施の形態においては、制御装置25にリモコンスイッチ19bの出力が入力されるようになっている。リモコンスイッチ19bは、前述の説明の通り、電動モータ13がラッチ解除方向に正転して、図2の矢印Dに示される向きに駆動レバー16aが回動し、それに伴ってL字形リンク部材19aが矢印Fの向きに回動することでオンするようになっているが、インナドアハンドル23aとアウタドアハンドル23bが各連結ロッド24a・24bを介してL字型リンク部材19aに連結されていることから、このリモコンスイッチ19bは、これら各ドアハンドル23a・23bの操作によってもオンするようになっている。また、制御装置25はドア開作動中に各ドアハンドル23a・23bが再操作された場合に、その作動を中止する制御を行うようになっている。このように、リモコンスイッチ19bは、電動モータ13の正転時と各ドアハンドル23a・23bの操作時にオンするように構成されているため、電動モータ13が正転し、ラッチ部材5のラッチ状態が解除されて、フルラッチスイッチ11がオフした後、L字形リンク部材19aが回動中(リモコンスイッチ19bのオン中)に、各ドアハンドル23a・23bが操作された場合には、図4中tの範囲ではその操作を認識できず、電動モータ13が逆転し、L字形リンク部材19aが復帰動作してリモコンスイッチ19bがオフとなるまで、タイムラグが生じることがある。
この第2の実施の形態では電動モータ13の正転終了時から所定時間t1だけ給電端子13a・13bを開放する(図3の状態)。これにより渦巻ばね17のばね付勢力により電動モータ13が素早く逆転し得る。そのままでは大きな逆転音が生じたり、ストッパへの大きな衝突音が発生したりしてしまうため、上記と同様に図7に示されるように第1リレーRY1のみをオンして給電端子13a・13bを短絡して回生制動をかける。これにより、上記と同様にゆっくりした回転により電動モータ13が初期位置まで戻ることから、電動モータ13の逆転時の音が小さく、また初期位置に戻ってストッパ等に衝当する時の衝当音の発生も防止される。
この第2の実施の形態にあっては、一旦給電端子13a・13bを開放する時間t1を設けている。その開放時間t1を、渦巻ばね17のばね付勢力によりL字形リンク部材19aが回動してリモコンスイッチ19bがオフし得るのに必要十分な時間であって、電動モータ13が非駆動時に渦巻きばね17によって逆転して初期位置に戻る時間よりも短く設定されている。
第2の実施の形態によれば、ラッチ解除後に直ぐに回生制動をかけることなく、一旦、ばね付勢力による素早い逆転動作を行わせてリモコンスイッチ19bをオフにした後で回生制動をかけることから、各ドアハンドル23a・23bの操作を短い時間(図8のt2)の経過をもって認識することが可能になる。
また、上記第2の実施の形態では電動モータ13の開放時間の設定により調整したが、正転動作開始時から計時開始するタイマ27を制御装置25に設け、タイムアップ時間t3を調整することにより、第2の実施の形態と同様の制御を行うことができる。これにより、何らかの原因によりリモコンスイッチ19bが動作しない場合にも何等問題なく制御可能である。
本発明は上述の各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、本実施の形態においては、フルラッチスイッチ11がオフに切り換わったタイミングを、ラッチ部材5のラッチ解除方向への動作を阻止する状態が解除されたことを表すタイミングとしているが、これに限定されることなく、ハーフラッチスイッチ10やラチェットスイッチの切り換わりタイミング等、クロージャ22やリリーサ14の制御タイミングや、ラッチ機構3の仕様に応じて任意に設定することができる。
本発明が適用されたドアロック装置を概念的に示す図である。 本発明が適用されたリーサを示す模式的説明図である。 電動モータの駆動回路を示す図である。 本発明に基づく制御要領を示すタイムチャートである。 ラッチ解除状態を示す図1と同様の図である。 ラチェット解除時の電動モータ駆動状態を示す図3に対応する図である。 給電端子の短絡状態を示す図3に対応する図である。 第2の実施の形態を示す図4に対応する図である。
符号の説明
1 ドアロック装置
2 ストライカ
3 ラッチ機構
5 ラッチ部材
6a・6b ラチェット係合部
7 ラチェットレバー
8 連結ロッド
9 ラチェットスイッチ
13 電動モータ
14 リリーサ
19 リモコン
19a L字形リンク部材
19b リモコンスイッチ
23 ドア
25 制御装置
26 受信装置
27 タイマ

Claims (4)

  1. 車体とドアとのいずれか一方に設けられたラッチ機構と、他方に設けられたストライカと、前記ラッチ機構と前記ストライカとの係合状態における前記ラッチ機構のラッチ解除方向への動作を阻止するラチェット機構とを有するドアロック装置であって、
    前記ラチェット機構と駆動連結された電動モータと、前記電動モータの非駆動時に前記電動モータを初期位置に向けてばね付勢するばね手段と、前記電動モータを制御するための制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記電動モータに対して、ドア開信号により前記ラチェット機構を前記阻止状態から前記ラッチ解除側に所定量駆動した後に非駆動状態とし、当該非駆動状態とした後に回生制動をかける制御を行うことを特徴とするドアロック装置。
  2. 前記制御装置は、前記電動モータの給電端子を一旦開放することにより前記非駆動状態とし、当該開放後に前記給電端子を短絡して前記回生制動をかける制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のドアロック装置。
  3. ドア操作および前記ラチェット機構と連動してスイッチ信号を前記制御装置に出力するドア操作認識スイッチを有し、
    前記制御装置は、前記非駆動状態にした後に前記スイッチ信号が入力されたら前記電動モータの給電端子を短絡して前記回生制動をかける制御を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のドアロック装置。
  4. 前記制御装置は、前記電動モータによる前記所定量駆動開始時から所定時間計時するタイマを有すると共に、前記タイマによる所定時間計時後に前記回生制動をかける制御を行うことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のドアロック装置。
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