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JP2009266025A - タッチパネル及びその製造方法 - Google Patents

タッチパネル及びその製造方法 Download PDF

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JP2009266025A JP2008116076A JP2008116076A JP2009266025A JP 2009266025 A JP2009266025 A JP 2009266025A JP 2008116076 A JP2008116076 A JP 2008116076A JP 2008116076 A JP2008116076 A JP 2008116076A JP 2009266025 A JP2009266025 A JP 2009266025A
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Abstract

【課題】圧力差に起因するニュートンリングの発生を抑制することができるタッチパネル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】抵抗層12,22の上に、電極部13a,13bの端部151a,151bに隣接して、当該端部から離れていくに従って厚みが小さくなる構造層16a,16bを形成する。上記構造層は、上記端部の近傍における抵抗層12と両面テープ30との間の隙間を埋めて、当該隙間を介しての空気の自由な連通を阻止する。これにより、タッチパネルの内外の圧力差に起因する上側基板10の撓みが抑えられ、ニュートンリングの発生が抑制される。
【選択図】図2

Description

本発明は、画面入力表示装置などに用いられるタッチパネル及びその製造方法に関する。
例えば、抵抗変化量で入力座標を検出するアナログ抵抗膜方式のタッチパネルが知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1には、固定側パネルと、可動側パネルと、これらのパネル間に一定の間隙を形成するように両パネルを貼り合わせる両面テープとを備えたタッチパネルが記載されている。
上記固定側パネル及び上記可動側パネルの各々の内面側にはITOの導電膜が形成されている。そして、この導電膜の上に、固定側パネルには一方向に対向するように配置された一対の電極が形成され、可動側パネルには上記一方の方向と直交する他の方向に対向するように配置された一対の電極が形成されている。上記両面テープは、固定側パネルの電極と可動側パネルの電極の間に位置するようにして両電極間を電気的に絶縁している。
特開2002−215332号公報
上記構成のタッチパネルにおいては、固定側パネル及び可動側パネルの各々の電極は、上記両面テープによって被覆されている。その一方、上記各電極は、上記導電膜の上に所定の厚みで形成されている。このため、電極の端部あるいは縁部の位置において、電極の表面と導電膜の表面との間の段差が上記両面テープの粘着面で吸収されず、隙間が生じてしまうことがある。
この隙間が所定以上に大きい場合、タッチパネルの内部と外部との間に生じた僅かな圧力差で可動側パネルが内側に撓み、可動側パネルの表面にニュートンリングとして知られる光の干渉縞が発生し易くなる。その結果、タッチパネルの外観が損なわれ、あるいは、タッチパネルを通して表示される画像の視認性が低下する。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、圧力差に起因するニュートンリングの発生を抑制することができるタッチパネル及びその製造方法を提供することにある。
本発明の一形態に係るタッチパネルは、透明な第1及び第2の支持体と、第1及び第2の抵抗層と、第1及び第2の導体パターンと、第1の構造層と、接着層とを具備する。
上記第1の抵抗層は、上記第1の支持体の上に形成される。上記第2の抵抗層は、上記第2の支持体の上に形成される。
上記第1の導体パターンは、第1の方向に延在する第1の電極部を含み、かつ、第1の端部及びその反対側の第2の端部を有する。上記第1の導体パターンは、上記第1の抵抗層の上に形成される。
上記第2の導体パターンは、上記第1の方向と交差する第2の方向に延在する第2の電極部を含み、かつ、第1の端部及びその反対側の第2の端部を有する。上記第2の導体パターンは、上記第2の抵抗層の上に形成される。
上記第1の構造層は、上記第1の抵抗層の上に上記第1の導体パターンの上記第1の端部に隣接して形成され、かつ、当該第1の端部から離れていくに従って厚みが小さくなる。
上記接着層は、上記第1の導体パターンと上記第1の構造層とを被覆する第1の接着面と、上記第2の導体パターンを被覆する第2の接着面とを有する。
上記構成のタッチパネルにおいて、第1の構造層は、第1の導体パターンの第1の端部に隣接して、当該第1の端部から離れていくに従って厚みが小さくなるように形成されている。このため、第1の導体パターンの第1の端部側において発生し得る、当該導体パターンの表面と第1の抵抗層の表面との間の段差は、当該第1の構造層によって緩和されることになる。これにより、第1の導体パターンの第1の端部における接着層と第1の抵抗層との間の隙間を上記第1の構造層によって効果的に低減することが可能となる。
したがって、上記タッチパネルによれば、上記隙間を介しての空気の自由な連通を阻害し、外気の圧力変動に伴うタッチパネルの内圧の変化を低減することができる。これにより、タッチパネルの内外の圧力差に起因するタッチパネル表面のニュートンリングの発生を抑制することが可能となる。
上記第1の導体パターンの上記第1の端部は、上記第1の電極部側に位置する端部であることを含む。
これにより、第1の導体パターンの第1の端部側において、タッチパネルの内部とその外部との間の空気の自由な連通を効果的に抑制することが可能となる。この場合、上記第1の構造層は、上記第1の導体パターンの上記第1の端部から上記第1の方向に沿って形成されることができる。
上記第1の構造層は、上記第1の導体パターンと共通の材料で形成されてもよい。
これにより、第1の導体パターンの形成の際に、第1の構造層をも形成することが可能となる。
上記第1の構造層は、上記第1の導体パターンの上記第1の端部から離れていくに従って形成面積が小さくなるグラデーション印刷層で構成することができる。
これにより、第1の導体パターンと第1の構造層とを共通の印刷プロセスによって形成することが可能となる。
上記第1の構造層は、上記第1の導体パターンの上記第1の端部から間欠的に形成された複数の構造体で構成してもよいし、上記第1の導体パターンの上記第1の端部から連続的に形成されるようにしてもよい。
上記タッチパネルは、上記第2の抵抗層の上に上記第2の導体パターンの上記第1の端部に隣接して形成され、かつ、当該第1の端部から離れていくに従って厚みが小さくなる第2の構造層をさらに具備していてもよい。
上記タッチパネルによれば、第2の導体パターンの第1の端部側において発生し得る、当該導体パターンの表面と第2の抵抗層の表面との間の段差は、当該第2の構造層によって緩和されることになる。これにより、第2の導体パターンの第1の端部における接着層と第2の抵抗層との間の隙間を上記第2の構造層によって効果的に低減することが可能となる。
上記第2の導体パターンの上記第1の端部は、上記第2の電極部側に位置する端部であることを含む。
これにより、第2の導体パターンの第1の端部側において、タッチパネルの内部とその外部との間の空気の自由な連通を効果的に抑制することが可能となる。この場合、上記第2の構造層は、上記第2の導体パターンの上記第1の端部から上記第2の方向に沿って形成されることができる。
上記第1の構造層と上記第2の構造層とは、上記接着層を挟んで対向していてもよい。
これにより、第1の導体パターンの第1の端部と第2の導体パターンの第1の端部が相互に近接する部位において、タッチパネルの内部とその外部との間の空気の自由な連通を効果的に抑制することが可能となる。
上記タッチパネルは、上記第1の抵抗層の上に上記第1の導体パターンの上記第2の端部に隣接して形成され、かつ、厚みが漸次変化する第3の構造層をさらに具備していてもよい。
上記タッチパネルによれば、第1の導体パターンの第2の端部側において発生し得る、当該導体パターンの表面と第1の抵抗層の表面との間の段差は、当該第3の構造層によって緩和されることになる。これにより、第1の導体パターンの第2の端部における接着層と第1の抵抗層との間の隙間を上記第3の構造層によって効果的に低減することが可能となる。
上記タッチパネルは、上記第2の抵抗層の上に上記第2の導体パターンの上記第2の端部に隣接して形成され、かつ、厚みが漸次変化する第4の構造層をさらに具備していてもよい。
上記タッチパネルによれば、第2の導体パターンの第2の端部側において発生し得る、当該導体パターンの表面と第2の抵抗層の表面との間の段差は、当該第4の構造層によって緩和されることになる。これにより、第2の導体パターンの第2の端部における接着層と第2の抵抗層との間の隙間を上記第4の構造層によって効果的に低減することが可能となる。
上記タッチパネルは、上記第1の導体パターンの上記第2の端部と、上記第2の導体パターンの上記第2の端部とにそれぞれ接続される配線基板をさらに具備していてもよい。
これにより、タッチパネルの第1の導体パターンと第2の導体パターンを上記配線基板を介して外部の電源回路へ接続することができる。
なお、上記タッチパネルにおいて、上記第1の導体パターンの上記第1の端部は、上記第1の電極部側とは反対側に位置する端部であることを含む。
これにより、第1の導体パターンの第1の端部側において、タッチパネルの内部とその外部との間の空気の自由な連通を効果的に抑制することが可能となる。
本発明の他の形態に係るタッチパネルの製造方法は、透明な第1の支持体の上に第1の抵抗層を形成することを含む。第2の抵抗層は、透明な第2の支持体の上に形成される。第1の導体パターンと第1の構造層は、上記第1の抵抗層の上に、スクリーン印刷法によって形成される。
上記第1の導体パターンは、第1の方向に延在する電極部を含む。上記第1の構造層は、上記第1の導体パターンの一方側の第1の端部に隣接して、当該第1の端部から離れていくに従って厚みが小さくなるように形成される。
第2の導体パターンは、上記第2の抵抗層の上に、スクリーン印刷法によって形成される。上記第2の導体パターンは、上記第1の方向と交差する第2の方向に延在する第2の電極部を含む。
上記第1の支持体と上記第2の支持体とは、上記第1の構造層を被覆するように上記第1の導体パターンと上記第2の導体パターンとの間に接着層を貼り付けることで相互に接着される。
上記タッチパネルの製造方法においては、第1の導体パターンの第1の端部に隣接して、当該第1の端部から離れていくに従って厚みが小さくなる第1の構造層を形成する工程が含まれる。このため、第1の導体パターンの第1の端部側において発生し得る、当該導体パターンの表面と第1の抵抗層の表面との間の段差は、当該第1の構造層によって緩和されることになる。これにより、第1の導体パターンの第1の端部における接着層と第1の抵抗層との間の隙間を上記第1の構造層によって効果的に低減することが可能となる。
したがって、上記タッチパネルによれば、上記隙間を介しての空気の自由な連通を阻害し、外気の圧力変動に伴うタッチパネルの内圧の変化を低減することができる。これにより、タッチパネルの内外の圧力差に起因するタッチパネル表面のニュートンリングの発生を抑制することが可能となる。
上記第1の構造層は、上記第1の導体パターンの上記第1の端部から離れていくに従って形成面積を小さくすることで形成することができる。
これにより、第1の構造層を容易に形成することが可能となる。
上記タッチパネルの製造方法においては、上記第2の導体パターンの形成に際して、上記第2の抵抗層の上に、スクリーン印刷法によって、上記第2の導体パターンの一方側の第1の端部に隣接して当該第1の端部から離れていくに従って厚みが小さくなる第2の構造層をさらに形成してもよい。
上記タッチパネルの製造方法によれば、第2の導体パターンの第1の端部側において発生し得る、当該導体パターンの表面と第2の抵抗層の表面との間の段差は、当該第2の構造層によって緩和されることになる。これにより、第2の導体パターンの第1の端部における接着層と第2の抵抗層との間の隙間を上記第2の構造層によって効果的に低減することが可能となる。
上記タッチパネルの製造方法においては、上記第1の導体パターンの形成に際して、上記第1の抵抗層の上に、スクリーン印刷法によって、上記第1の導体パターンの他方側の第2の端部に隣接して厚みが漸次変化する第3の構造層をさらに形成してもよい。
上記タッチパネルの製造方法によれば、第1の導体パターンの第2の端部側において発生し得る、当該導体パターンの表面と第1の抵抗層の表面との間の段差は、当該第3の構造層によって緩和されることになる。これにより、第1の導体パターンの第2の端部における接着層と第1の抵抗層との間の隙間を上記第3の構造層によって効果的に低減することが可能となる。
上記タッチパネルの製造方法においては、上記第2の導体パターンの形成に際して、上記第2の抵抗層の上に、スクリーン印刷法によって、上記第2の導体パターンの他方側の第2の端部に隣接して厚みが漸次変化する第4の構造層をさらに形成してもよい。
上記タッチパネルの製造方法によれば、第2の導体パターンの第2の端部側において発生し得る、当該導体パターンの表面と第2の抵抗層の表面との間の段差は、当該第4の構造層によって緩和されることになる。これにより、第2の導体パターンの第2の端部における接着層と第2の抵抗層との間の隙間を上記第4の構造層によって効果的に低減することが可能となる。
以上のように、本発明によれば、タッチパネルの内外の圧力差に起因するニュートンリングの発生を抑制することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本実施の形態に係るタッチパネル1の全体斜視図である。図2は、タッチパネル1の分解斜視図である。タッチパネル1は矩形状に形成されている。図2において、X軸方向はタッチパネル1の短辺方向を示し、X軸方向に直交するY軸方向はタッチパネル1の長辺方向を示している。X軸及びY軸方向に直交するZ軸方向はタッチパネル1の厚さ方向を示している。
[全体構成]
タッチパネル1は、例えば液晶パネルや有機ELパネル等の表示装置の上に重ねて配置された画面入力表示装置として用いられる。タッチパネル1を押すことにより、画面入力表示装置の表面画面上の表示の選択等を直接行うことができる。タッチパネル1は、アナログ抵抗膜方式を採用している。
図1及び図2に示すように、タッチパネル1は、一対の矩形状の下側基板10及び上側基板20を備える。また、タッチパネル1は、上側基板10と下側基板20とを相互に接着する電気絶縁性の両面テープ30と、上側基板10と下側基板20との間に配置された配線基板40とを備えている。
[上側基板]
上側基板10は、透明な支持体11(第1の支持体)と、透明な抵抗層12(第1の抵抗層)と、第1のX方向電極部13a(第1の電極部)と、第2のX方向電極部13b(第1の電極部)とを有する。
支持体11は、ガラス基板、プラスチック板、プラスチックフィルム等の透明材料で構成することができる。本実施形態では、支持体11は軟質なポリエチレンテレフタレート(PET)などからなる可撓性プラスチックフィルムで構成されている。支持体11は、X軸方向に短辺、Y軸方向に長辺を有する長方形状に形成されているが、形状はこれに限定されず、例えば正方形状であってもよい。
抵抗層12は、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、SnO等の透明導電性酸化物の薄膜で構成されている。抵抗層12は、スパッタリング法、真空蒸着法などの薄膜形成法によって形成することができる。抵抗層12は、支持体11の表面に全面に形成されてもよいし、電極部13a,13bの間の領域に形成されてもよい。
第1のX方向電極部13a及び第2のX方向電極部13bは、それぞれ、抵抗層12の上にX軸方向に対向して配列されている。第1のX方向電極部13aは、支持体11の一方の短辺側に、Y軸方向に直線状に形成されている。第2のX方向電極部13bは、支持体11の他方の短辺側に、Y軸方向に直線状に形成されている。これら電極部13a,13bの間に所定の直流電圧を印加することで、抵抗層12の面内においてX方向に平行な電界が形成されるようになっている。
なお、支持体11の表面全域に抵抗層12が形成されている場合、図2においてハッチングで示す電極部13a,13b間の領域にのみ電界が形成されるように、抵抗層12がパターンエッチングされている。このパターンエッチングには、例えば、レーザービーム描画(トリミング)を採用することができる。また、電極部13a,13bに対する印加電圧がタッチパネル1の周縁部に漏出しないように、抵抗層12の周縁部が支持体11の周縁に沿ってパターンエッチングされている。
第1のX方向電極部13aは、支持体11の一長辺側に沿って略直線的に形成された上側配線部14aに接続されている。上側配線部14aは、電極部13aを配線基板40へ電気的に接続するためのものである。電極部13a及び上側配線部14aによって、第1の上側導体パターン15a(第1の導体パターン)が構成される。
第1の上側導体パターン15aは、第1の端部151a及びその反対側の第2の端部152aを有する。第1の端部151aは、電極部13a側に位置する開放された端部であり、第2の端部152aは、配線基板40に接続されるランド形状を有する。
第2のX方向電極部13bは、第2の上側導体パターン15b(第1の導体パターン)を構成している。第2の上側導体パターン15bは、2つの開放された第1の端部151bと、配線基板40に接続される第2の端部152bとを有している。
上側導体パターン15a,15bは、導電材料の印刷体で構成されている。導電材料は、導電ペーストや導体薄膜、導体片などで構成することができる。本実施形態では、上側導体パターン15a,15bは、銀ペーストの印刷パターンで構成されており、スクリーン印刷法によって形成されている。上側導体パターン15a,15bの厚さは特に限定されず、本実施形態では約10μmである。
タッチパネル1は、抵抗層12の上に、第1の上側導体パターン15aの第1の端部151aに隣接する第1の上電極側構造層16a(第1の構造層)を備えている。この第1の上電極側構造層16aは、第1の上側導体パターン15aの第1の端部151aから離れていくに従って厚みが小さくなるように形成されている。
タッチパネル1はまた、抵抗層12の上に、第2の上側導体パターン15bの第1の端部151bに隣接する第2の上電極側構造層16b(第1の構造層)を備えている。この第2の上電極側構造層16bは、第2の上側導体パターン15bの第1の端部151bから離れていくに従って厚みが小さくなるように形成されている。
本実施の形態において、第2の上電極側構造層16bは、第2の上側導体パターン15bの上記2つの第1の端部151bのうち、上側配線部14aと対向しない側の第1の端部151bに関してのみ形成されている。しかし、上記2つの第1の端部151bに関して第2の上電極側構造層をそれぞれ形成してもよい。
上電極側構造層16a,16bは、上側導体パターン15a,15bと共通の材料(本実施の形態では銀ペースト)で形成されている。これにより、上側導体パターン15a,15bの形成の際に、上電極側構造層16a,16bをも形成することが可能となる。
第1の上電極側構造層16aは、第1の上側導体パターン15aの第1の端部151aから離れていくに従って形成面積が小さくなるグラデーション印刷層で形成されている。第2の上電極側構造層16bもまた、第2の上側導体パターン15bの第1の端部151bから離れていくに従って形成面積が小さくなるグラデーション印刷層で形成されている。グラデーション印刷層は、スクリーン印刷法によって形成することができる。これにより、上電極側構造層16a,16bを上側導体パターン15a,15bとを共通の印刷プロセスによって形成することができる。
図3(A)は、第2の上電極側構造層16bの構成を示す拡大平面図である。第2の上電極側構造層16bは、第2のX方向電極部13bの長手方向(Y方向)に沿って形成されている。そして、本実施の形態では、上電極側構造層16bは、上側導体パターン15bの第1の端部151bから間欠的に形成された複数の複数の構造体G1、G2、G3、G4及びG5で構成されている。
構造体G1〜G5は、端部151bとほぼ同一の幅で形成されている。その一方で、各構造体G1〜G5は、端部151bから離れていくに従って、その形成長(Y方向の長さ)が漸次短くなるように形成されている。また、各構造体G1〜G5の形成間隔は、端部151aから離れていくに従って、漸次長くなるように形成されている。構造体G1〜G5は通常、図3(B)に示すように、端部151bと同等の高さを有する印刷パターンで形成される。しかし、印刷材料(インク)の粘度が低い場合、図3(C)に示すように、形成面積が小さい構造体ほど底部付近での印刷形状の崩れが大きくなり、これにより印刷高さが小さくなる。本実施の形態では、以上のようなスクリーン印刷法の特質を利用して、端部151bから離れていくに従って厚みが小さくなる構造層16bを形成するようにしている。この構造層16bの厚み勾配は、各構造体の形成数、形成長さ、形成間隔を適宜調整することによって、制御可能である。
図4は、構造層16bのその他の構成例を示す概略平面図である。図4(A)は、図3(A)に示した構成例と同一である。図4(A)、(B)及び(D)は、構造層16bを電極部13bの端部151bから間欠的に形成された複数の構造体の他の構成例をそれぞれ示している。図4(C)、(E)及び(F)は、構造層16bを電極部13bの端部151bから連続的に形成した例をそれぞれ示している。いずれの構成例においても、端部151bから離れていくに従って厚みが小さくなる所望の構造層16bを形成することが可能である。
第1の上電極側構造層16aは、第1のX方向電極部13aの長手方向(Y方向)に沿って形成されている点と、第1の上側導体パターン15aの第1の端部151aから間欠的に形成された複数の複数の構造体で構成されている点で、上述した第2の上電極側構造層16bと共通する。しかし、第1の上電極側構造層16aは、その構造体の幅方向が第2の上側導体パターン15b側に向かって斜めに形成されている点で、第2の上電極側構造層16bと異なっている。なお、第1の上電極側構造層16aのその他の構成は、図3及び図4を参照して説明した第2の上電極側構造層16bの構成と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
[下側基板]
一方、下側基板20は、透明な支持体21(第2の支持体)と、透明な抵抗層22(第2の抵抗層)と、第1のY方向電極部23a(第2の電極部)と、第2のY方向電極部23b(第2の電極部)とを有する。
支持体21は、ガラス基板、プラスチック板、プラスチックフィルム等の透明材料で構成することができる。本実施形態では、支持体21はガラス基板で構成されている。支持体21は、支持体11と同一の形状であり、X軸方向に短辺、Y軸方向に長辺を有する長方形状に形成されている。
抵抗層22は、ITO、IZO、SnO等の透明導電性酸化物の薄膜で構成されている。抵抗層22は、スパッタリング法、真空蒸着法などの薄膜形成法によって形成することができる。抵抗層22は、支持体21の表面に全面に形成されてもよいし、電極部23a,23bの間の領域に形成されてもよい。
第1のY方向電極部23a及び第2のY方向電極部23bは、それぞれ、抵抗層22の上にY軸方向に対向して配列されている。第1のY方向電極部23aは、支持体21の一方の長辺側に、X軸方向に直線状に形成されている。第2のY方向電極部23bは、支持体21の他方の長辺側に、X軸方向に直線状に形成されている。これら電極部23a,23bの間に所定の直流電圧を印加することで、抵抗層22の面内においてY方向に平行な電界が形成されるようになっている。
なお、支持体21の表面全域に抵抗層22が形成されている場合、図2においてハッチングで示す電極部23a,23b間の領域にのみ電界が形成されるように、抵抗層22がパターンエッチングされている。このパターンエッチングには、例えば、レーザービーム描画(トリミング)を採用することができる。また、電極部23a,23bに対する印加電圧がタッチパネル1の周縁部に漏出しないように、抵抗層22の周縁部が支持体21の周縁に沿ってパターンエッチングされている。
第1のY方向電極部23aは、支持体21の一短辺側に沿って略直線的に形成された第1の下側配線部24aに接続されている。配線部24aは、電極部23aを配線基板40へ電気的に接続するためのものである。電極部23a及び配線部24aによって、第1の下側導体パターン25a(第2の導体パターン)が構成される。
第1の下側導体パターン25aは、第1の端部251a及びその反対側の第2の端部252aを有する。電極部23a側に位置する第1の端部251aは、開放された端部であり、第2の端部252aは、配線基板40に接続されるランド形状を有する。
第2のY方向電極部23bは、支持体21の一短辺側に沿って略直線的に形成された第2の下側配線部24bに接続されている。配線部24bは、電極部23bを配線基板40へ電気的に接続するためのものである。電極部23b及び配線部24bによって、第2の下側導体パターン25b(第2の導体パターン)が構成される。
第2の下側導体パターン25bは、電極部23b側に位置する第1の端部251b及びその反対側の第2の端部252bを有する。第1の端部251bは、開放された端部であり、第2の端部252bは、配線基板40に接続される。
下側導体パターン25a,25bもまた、導電材料の印刷体で構成されている。導電材料は、導電ペーストや導体薄膜、導体片などで構成することができる。本実施形態では、下側導体パターン25a,25bは、銀ペーストの印刷パターンで構成されており、スクリーン印刷法によって形成されている。下側導体パターン15a,15bの厚さは特に限定されず、例えば約10μmとすることができる。
タッチパネル1は、抵抗層22の上に、第1の下側導体パターン25aの第1の端部251aに隣接する第1の下電極側構造層26a(第2の構造層)を備えている。この第1の下電極側構造層26aは、第1の下側導体パターン25aの第1の端部251aから離れていくに従って厚みが小さくなるように形成されている。
タッチパネル1はまた、抵抗層22の上に、第2の下側導体パターン25bの第1の端部251bに隣接する第2の下電極側構造層26b(第2の構造層)を備えている。この第2の下電極側構造層26bは、第2の下側導体パターン25bの第1の端部251bから離れていくに従って厚みが小さくなるように形成されている。
下電極側構造層26a,26bは、下側導体パターン25a,25bと共通の材料(本実施の形態では銀ペースト)で形成されている。これにより、下側導体パターン25a,25bの形成の際に、下電極側構造層26a,26bをも形成することが可能となる。
第1の下電極側構造層26aは、第1のY方向電極部23aの長手方向(X方向)に沿って形成されている。そして、第1の下電極側構造層26aは、第1の下側導体パターン25a,25bの第1の端部251a,251bから間欠的に形成された複数の複数の構造体で構成されている。一方、第2の下電極側構造層26bは、第2のX方向電極部23bの長手方向(Y方向)に沿って形成されている点と、第2の下側導体パターン25bの第1の端部251bから間欠的に形成された複数の複数の構造体で構成されている点で、上述した第1の下電極側構造層26aと共通する。しかし、第2の下電極側構造層26bは、その構造体の幅方向が第1の下側導体パターン25a側に向かって斜めに形成されている点で、第1の下電極側構造層26aと異なっている。なお、構造層26a,26bの構成は、図3及び図4を参照して説明した第2の上電極側構造層16bの構成と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
[両面テープ]
次に、両面テープ30は、抵抗層12及び抵抗層22が互いに対向するように上側基板10と下側基板20とを貼り合わせるためのものである。両面テープ30は、電気絶縁材料で構成されている。
両面テープ30は、外周部30aと、抵抗層12,22の表示領域(図2においてハッチングで示す領域)を開口させる内周部30bとを有する枠状に形成されている。両面テープ30の一短辺部の外周側には、後述する配線基板40の接続部位を開口する切欠き30cが形成されている。両面テープ30の厚さは特に限定されず、例えば約50μmとすることができる。
両面テープ30の上面側は、上側基板10の上に形成された上側導体パターン15a,15b及び上電極側構造層16a,16bを被覆する接着面(第1の接着面)を構成している。両面テープ30の下面側は、下側基板2の上に形成された下側導体パターン25a,25b及び下電極側構造層26a,26bを被覆する接着面(第2の接着面)を構成している。
これにより、両面テープ30を用いて上側基板10及び下側基板20を相互に貼り合わせた際、上側導体パターン15a,15bと下側導体パターン25a,26bとの間の電気的絶縁が確保される。同様に、上側導体パターン15a,15bと下電極側構造層26a,26bとの間の電気的絶縁、上電極側構造層16a,16bと下側導体パターン25a,25bとの間の電気的絶縁、及び、上電極側構造層16a,16bと下電極側構造層26a,26bとの間の電気的絶縁がそれぞれ確保される。
なお、導体パターン間の電気的絶縁をより確実にするために、各導体パターンの上にレジスト膜等の絶縁膜を別途形成するようにしてもよい。
なお、上側基板10と下側基板との貼り合わせに際しては、図示せずとも、両基板の間に所定の大きさの微小なスペーサが抵抗層12,22の面上に散布される。これにより、タッチパネルの非使用時における抵抗層12,22の間の接触が防止される。
両面テープ30は、本発明に係る「接着層」の一具体例である。両面テープに代えて、接着性樹脂シートなどを用いてもよい。両面テープ30は、上側基板10と下側基板20との間に一定の間隙を形成する間隙形成部材としての機能と、上側基板10と下側基板20との間の電気的絶縁を確保する絶縁部材としての機能を有する。
図5(A)、(B)は、上側導体パターン15a,15b及び下側導体パターン25a,25bをそれぞれタッチパネル1の表示面(上側基板10の上面)側から見たときの平面図である。また、図5(C)は、上側基板10と下側基板20を貼り合わせた状態における導体パターン15a,15b,25a,25bの同様な平面図である。上側基板10及び下側基板20を両面テープ30によって貼り合わせた状態では、図5(C)に示すように、第1の上電極側構造層16aと、第2の下電極側構造層26bとは、両面テープ30を挟んでタッチパネル1の厚さ方向(Z方向)に対向している。
ここで、第1のX方向電極部13a及び第2のY方向電極部23bの各々対向する端部付近の断面構造を図6に模式的に示す。図6(A)、(B)は、上電極側構造層16a及び下電極側構造層26bが形成されていない場合の断面構造であり、上記電極部の端部をそれぞれX1及びY1でそれぞれ示す。なお、図6においては、電極部の端子部の厚みを誇張して示しているため、両面テープ30の厚みとの関係で実際とは異なる場合がある。
各電極部は抵抗層12,22の間に所定の厚みをもって形成されている。このため、両面テープ30は電極部の端部X1及びY1と抵抗層12,22の間の段差を吸収しきれない場合がある。この場合、図6(A)に示すように、電極部の端部X1、Y1の近傍に両面テープ30と抵抗層12,22との間の隙間S1、S2を生じさせる。上記隙間S1,S2は、タッチパネルの内部と外部との間の空気の自由な連通を許容することになるため、タッチパネルの内部と外部の間の僅かな圧力差で上側基板が撓み易いという不都合が生じる。
特に、タッチパネルの内部の圧力が低下した場合、図6(B)に示すように上側基板が下側基板に接近する方向へ撓み、これが原因で上側基板の表面にニュートンリングとして知られる光の干渉縞が発生し、タッチパネル1を透過する画像の視認性を低下させることがある。また、両面テープ30の内周部の近傍を押圧操作した際に、当該部位が潰れて元の位置に復帰し難くなることがある。
これに対して、本実施の形態においては、X方向電極部13aの端部151aとY方向電極部23bの端部251bに隣接して、上電極側構造層16a及び下電極側構造層26bをそれぞれ備えている。上記各構造層16a及び26bは、図6(C)に示すように、電極部の端部151a、251bから離れていくに従って厚みが小さくなるように形成されている。このため、上記電極部の各端部151a及び251b側において発生し得る、当該電極部の端部表面と抵抗層表面との間の段差は、当該構造層16a及び26bによって緩和されることになる。これにより、電極部13a、13bの端部151a,251bと抵抗層12,22との間の隙間を効果的に低減することが可能となる。
したがって、本実施の形態においては、上記隙間を介しての空気の自由な連通を阻害し、外気の圧力変動に伴うタッチパネルの内圧の変化を低減することができる。これにより、タッチパネル1の内外の圧力差に起因するタッチパネル表面のニュートンリングの発生を抑制することが可能となる。
なお、図6(C)に示した例では、構造層16a,26bが電極部の端部151a,251bから連続的に形成されて上記隙間を完全に閉塞した例を示しているが、このような形態が常に得られるとは限らず、構造層16a,26bの形状によっては上記隙間を完全に閉塞しない場合も当然あり得る。しかし、このような場合でも、図6(A)に示すように当該構造層16a,26bがない場合に比べて、隙間S1,S2を大幅に低減できることは明らかである。
第2のX方向電極部13bの第1の端部151b及び第1のY方向電極部25aの第1の端部251aに関しても、第2の上電極側構造層16b及び第1の下電極側構造層26aによって上述の構造層16a及び26bと同様の作用が得られる。図7(A)は、第1の下電極側構造層26a側の断面構造であり、上記電極部の端部をY2で示す。なお、図7においては、電極部の端子部の厚みと両面テープ30の厚みとの関係は実際とは異なる場合がある。
上述のように、電極部は抵抗層の間に所定の厚みをもって形成されているため、両面テープ30は電極部の端部Y2と抵抗層22の間の段差を吸収しきれない場合がある。この場合、図7(A)に示すように、電極部の端部Y2の近傍に両面テープ30と抵抗層22との間の隙間S3を生じさせる。上記隙間S3は、タッチパネルの内部と外部との間の空気の自由な連通を許容することになるため、タッチパネルの内部と外部の間の僅かな圧力差で上側基板が撓み易いという不都合が生じる。
これに対して、本実施の形態においては、Y方向電極部23aの端部251aに隣接して、下電極側構造層26aを備えている。上記構造層26aは、図7(B)に示すように、電極部の端部251aから離れていくに従って厚みが小さくなるように形成されている。このため、上記電極部の各端部251a側において発生し得る、当該電極部の端部表面と抵抗層表面との間の段差は、当該構造層26aによって緩和されることになる。これにより、電極部23aの端部251aと抵抗層22との間の隙間を効果的に低減することが可能となる。
また、図示せずとも、第2の上電極側構造層16bによって、第2のX方向電極部13bの第1の端部151b側において発生する両面テープ30と抵抗層12との間の段差も同様に吸収することが可能となる。これにより、電極部13bの端部151bと抵抗層12との間の隙間を効果的に低減することが可能となる。
したがって、本実施の形態においては、上記隙間を介しての空気の自由な連通を阻害し、外気の圧力変動に伴うタッチパネルの内圧の変化を低減することができる。これにより、タッチパネル1の内外の圧力差に起因するタッチパネル表面のニュートンリングの発生を抑制することが可能となる。
なお、図7(B)に示した例では、構造層26aが電極部の端部251aから連続的に形成されて上記隙間を完全に閉塞した例を示しているが、このような形態が常に得られるとは限らず、構造層26aの形状によっては上記隙間を完全に閉塞しない場合も当然あり得る。しかし、このような場合でも、図7(A)に示すように当該構造層26aがない場合に比べて、隙間S3を大幅に低減できることは明らかである。
[配線基板]
本実施の形態のタッチパネル1は、その一短辺側において、上側基板10と下側基板20との間に配置された配線基板40を備えている。配線基板40は、タッチパネルの各電極部に図示しない外部の電源回路へ電気的に接続するためのものである。
配線基板40は、その上面及び下面に配線接続用の端子がそれぞれ形成されたフレキシブル配線基板で構成されている。配線基板40の上面側には、第1の上側導体パターン15aの第2の端部152aと接続される端子部と、第2の上側導体パターン15bの第2の端部152bと接続される端子部がそれぞれ形成されている。配線基板40の下面側には、第1の下側導体パターン25aの第2の端部252aと接続される端子部と、第2の下側導体パターン25bの第2の端部252bと接続される端子部がそれぞれ形成されている。
上側基板10の上記各端部152a,152b、下側基板20の上記各端部252a,252bとの間の接続には、例えば、ACF(異方性導電フィルム)を用いることができる。これにより、上側基板10及び下側基板20に対して配線基板40を電気的、機械的に接続することができる。本実施形態では、上側基板10及び下側基板20に対する配線基板40の安定した接続と、配線基板40の接続領域における上側基板10の撓みを防止することを目的として、上側基板10及び下側基板20のそれぞれの所定位置には、電気回路を構成しないダミー端子17及び27がそれぞれ形成されている。
図8は、下側基板20における配線基板40の接続部位を示す拡大平面図である。下側導体パターン25aの端部252aは、下側配線部24aに対して略直角方向に折り曲げられて形成されている。同様に、下側導体パターン25bの端部252bは、下側配線部24bに対して略直角方向に折り曲げられて形成されている。そして、本実施の形態では、抵抗層22の上に、下側導体パターン25a,25bの端部252a,252bに隣接して、厚みが漸次変化する第1及び第2の下端子側構造層29a,29b(第4の構造層)がそれぞれ形成されている。
第1の下端子側構造層29aは、下側導体パターン25aの端部252aから離れるに従って厚みが小さくなるように形成されている。第2の下端子側構造層29bは、下側導体パターン25bの端部252bから離れるに従って厚みが小さくなるように形成されている。
本実施の形態では、下側配線部24a,24bのそれぞれの対向する部位に、これらから相互に接近する方向に延長された第1及び第2の延設部28a,28bがそれぞれ形成されている。そして、第1の下端子側構造層29aは、第1の延設部28aから、下側導体パターン25bの端部252bに向かって形成された複数の構造体で構成されている。また、第2の下端子側構造層29bは、第2の延設部28bから、下側導体パターン25aの端部252aに向かって形成された複数の構造体で構成されている。
下端子側構造層29a,29bは、図3及び図4を参照して説明した上述の上電極側構造層16a,16bと同様に構成することができる。また、下端子側構造層29a,29bは、下側導体パターン25a,25bと共通の材料(本実施の形態では銀ペースト)で構成されており、下側導体パターン25a,25bと共にスクリーン印刷法によって形成される。
なお、図8において各パターン間に位置する直線的なラインPは、抵抗層22に形成されたエッチングパターンである。これにより、抵抗層22内が複数の領域に物理的に区画されて、上記各領域間の電気的絶縁が確保されている。
図9は、比較例として示す下側基板における配線基板の接続部位を示す平面図である。説明上の便宜から、図9において図8と対応する部分については同一の符号を付している。図9に示す比較例では、図8に示した延設部28a,28b及び構造層29a,29bに相当する構成は存在しない。また、端部252aと端部252bの最近接距離L2は、図8の例における端部252aと端部252bの最近接距離L1と比較して大きい。
したがって、図8に示した本実施の形態においては、図9に示した例と比較して、端部252a,252b等へ配線基板40を接続した際に発生する、端子部252a,252bの厚みに起因する抵抗層22と配線基板40との間の隙間の面積を大幅に低減することができる。また、構造層29a,29bが端部252a,252bから離れるに従って厚みが小さくなるように形成されているので、抵抗層22と配線基板40との間に生じる隙間を効果的に埋めることが可能である。
以上のように、本実施の形態においては、上記隙間を介しての空気の自由な連通を阻害し、外気の圧力変動に伴うタッチパネルの内圧の変化を低減することができる。これにより、タッチパネル1の内外の圧力差に起因するタッチパネル表面のニュートンリングの発生を抑制することが可能となる。
[その他の構成]
続いて、図10は、図5(C)に示す導体パターン群の右下隅部の拡大図であって、上側基板10に形成された第2のX方向電極部13bと、下側基板20に形成された第1のY方向電極部23aとの対向部位を示している。
本実施の形態においては、上側基板10に関して、抵抗層12の上に、第1の上側導体パターン15aの第2の端部152aに隣接して、厚みが漸次変化する上端子側構造層19a(第3の構造層)が形成されている。
特に、本実施の形態では、上側導体パターン15aを構成する上側配線部14aの一部には、外周側へ屈曲して端部152aに連絡するクランク部14Cを有している。このクランク部14Cは、X軸方向に平行な第1の線分14Cxと、Y軸方向に平行であり端部152aと接続される第2の線分14Cyとを有している。そして、上端子側構造層19aは、第2の線分14Cyの内周側からX軸方向に向かって厚みが漸次小さくなうように形成された複数の構造体で構成されている。
上端子側構造層19aは、図3及び図4を参照して説明した上述の上電極側構造層16a,16bと同様に構成することができる。また、この上端子側構造層19aは、上側導体パターン15aと共通の材料(本実施の形態では銀ペースト)で構成されており、上側導体パターン15aと共にスクリーン印刷法によって形成される。
また、本実施の形態においては、下側基板20に関して、抵抗層22の上に、下側導体パターン25aを構成するY方向電極部23aの下側配線部24a側の端部には、X方向へ突出する突出部30aが形成されている。そして、この突出部30aに隣接して、下側付加構造層31a(第5の構造層)が形成されている。下側付加構造層31aは、突出部30aから離れるに従って厚みが小さくなるように形成されている。下側付加構造層31aは、突出部30aからX軸方向に向かって形成された複数の構造体で構成されている。
下側付加構造層31aは、図3及び図4を参照して説明した上述の上電極側構造層16a,16bと同様に構成することができる。また、この下側付加構造層31aは、下側導体パターン25aと共通の材料(本実施の形態では銀ペースト)で構成されており、下側導体パターン25aと共にスクリーン印刷法によって形成される。
図10に示すように、上端子側構造層19aと下側付加構造層31aとは、両面テープ30(図示略)を挟んで、Z軸方向(タッチパネル1の厚さ方向)に対向している。したがって、両面テープ30を介して上側基板10と下側基板20とを貼り合わせた際、図6(C)の説明と同様な効果を得ることができる。すなわち、構造層19a及び31aがない場合と比較して、図10に示すように電極部23aの端部と電極部13bの端部の対向部位における抵抗層12,22と両面テープ30との間の隙間を大幅に低減することが可能となる。これにより、電極部23a,13bの厚さに起因する電極部表面と抵抗層表面との間の段差を両面テープによって効果的に吸収して、当該部位にける空気の自由な連通を阻止できる。
したがって、本実施の形態においては、外気の圧力変動に伴うタッチパネルの内圧の変化を低減することができる。これにより、タッチパネル1の内外の圧力差に起因するタッチパネル表面のニュートンリングの発生を抑制することが可能となる。
また、図10に示した構成例においては、上側配線部24aの一部にクランク部14Cが形成され、このクランク部14Cと電極部13bの端部との間に、電極部23aの端部から突出する突出部30aが形成されている。これにより、両面テープ30の上面側と下面側とを電極部13b、クランク部14C及び突出部30aで挟み込むようにして、上側基板10と下側基板20とを貼り合わせることが可能となる。
例えば図11(A)は、突出部30aが形成されていないときのY軸に平行な断面模式図である。一方、図11(B)は、図10に示すように突出部30aが形成されているときの同様な断面模式図である。図11(A)、(B)に示すように、突出部30aが両面テープ30の下面に突出し、その両側を挟み込むように電極部13b及びクランク部14Cxが両面テープ30の上面に突出する。これにより、両面テープ30に対する上側基板10側及び下側基板20側の密着性を高め、両基板10,20の接合信頼性を高めることが可能となる。
なお、図11(A)、(B)において、参照符号35は、上側基板10及び下側基板20の各々の導体パターン上に形成された電気絶縁性のレジスト膜である。勿論、このレジスト膜35を形成せずにタッチパネルを構成することも可能である。また、図11(A)、(B)において、抵抗層12,22の図示は省略している。
次に、以上のように構成される本実施の形態のタッチパネル1の製造方法について説明する。
[上側基板の作製工程]
支持体11の上に抵抗層12が形成される。抵抗層12は、例えばスパッタリング法によって形成されたITO膜とすることができる。形成された抵抗層12は、所定領域ごとにレーザービームを用いてエッチングされて電気的に分離される。
次に、抵抗層12の上に、上側導体パターン15a,15b(第1の導体パターン)、上電極側構造層16a,16b(第1の構造層)、上端子側構造層19a(第3の構造層)、及びダミー端子17とが、スクリーン印刷法によってそれぞれ形成される。印刷材料としては、銀ペースト等の金属ペーストを用いることができる。
スクリーン印刷法によれば、印刷パターンが形成されたシルクスクリーン又はステンシルマスクを用いることで、上記各構造層16a,16b及び19aを導体パターン15a,15bの端部151a、151b及び152aに隣接するように所望の形状精度をもって形成することができる。また、印刷材料の粘度又は濃度を適宜調整することによって、所望の傾斜勾配をもって上記構造層16a、16b、19aを形成することが可能である。これにより、導体パターン15a,15bの端部から離れるに従って厚みが小さくなる立体構造を有する構造層16a、16b、19aが形成される。
上記各印刷層は、同一の印刷工程で一括的に形成される。勿論、上記各印刷層は、異なる印刷工程で別々に形成されてもよい。
続いて、抵抗層12の上の印刷層を乾燥させる工程が実施される。その後、必要に応じて、上記各印刷層の上に電気絶縁性のレジスト膜の形成工程が行われる。当該レジスト膜は、例えば、スクリーン印刷法によって形成することが可能である。
以上のようにして、上側基板10が作製される。
[下側基板の作製工程]
支持体21の上に抵抗層22が形成される。抵抗層22は、例えばスパッタリング法によって形成されたITO膜とすることができる。形成された抵抗層22は、所定領域ごとにレーザービームを用いてエッチングされて電気的に分離される。
次に、抵抗層22の上に、下側導体パターン25a,25b(第2の導体パターン)、下電極側構造層26a,26b(第2の構造層)、下端子側構造層29a,29b(第4の構造層)、下側付加構造層31a(第5の構造層)、及びダミー端子27とが、スクリーン印刷法によってそれぞれ形成される。印刷材料としては、銀ペースト等の金属ペーストを用いることができる。
スクリーン印刷法によれば、印刷パターンが形成されたシルクスクリーン又はステンシルマスクを用いることで、上記各構造層26a,26b、29a,29b及び31aを導体パターン15a,15bの第1の端部251a,251b、第2の端部22a,252b及び突出部30aにそれぞれ隣接するように所望の形状精度をもって形成することができる。また、印刷材料の粘度又は濃度を適宜調整することによって、所望の傾斜勾配をもって上記構造層26a、26b、29a、29b、31aを形成することが可能である。これにより、導体パターン15a,15bの端部から離れるに従って厚みが小さくなる立体構造を有する構造層26a、26b、29a、29b、31aが形成される。
上記各印刷層は、同一の印刷工程で一括的に形成される。勿論、上記各印刷層は、異なる印刷工程で別々に形成されてもよい。
以上のようにして、下側基板20が作製される。
続いて、抵抗層22の上の印刷層を乾燥させる工程が実施される。その後、必要に応じて、上記各印刷層の上に電気絶縁性のレジスト膜の形成工程が行われる。当該レジスト膜は、例えば、スクリーン印刷法によって形成することが可能である。
[貼り合わせ工程]
次に、上側基板10の抵抗層12と下側基板20の抵抗層22とが各々対向するように、両面テープ30によって両基板10,20を接着する。上側基板10と下側基板20との間の表示領域内(両面テープ30の内周側領域)には、所定の大きさのスペーサ(図示略)が散布される。
両面テープ30の第1の接着面は、端子部152a,152bを除く上側導体パターン15a,15b、上電極側構造層16a,16b、及び上端子側構造層19aを被覆するように、上側基板10に貼り合わされる。また、両面テープ30の第2の接着面は、端子部252a,252bを除く下側導体パターン25a,25b、下端子側構造層29a,29b、下側付加構造層31aを被覆するように、下側基板20に貼り合わされる。
両面テープ30の貼り合わせ方法としては、例えば、上側基板10に両面テープ30の第1の接着面が貼り合わされた後、両面テープ30の第2の接着面が下側基板20に貼り合わされる。勿論、下側基板20に両面テープを貼り付けた後、その上に上側基板10を貼り付けるようにしてもよい。
以上のようにして、上側基板10と下側基板20とが貼り合わされる。
[配線基板の接続工程]
続いて、上側基板10及び下側基板20に配線基板40が接続される。上側導体パターン15a,15bの端部152a,152b及び下側導体パターン25a,25bの端部252a,252bは、ダミー端子17,27とともに、両面テープ30の切欠き30cを介して外部に露出されている。
配線基板40は、その上面側の端子群に、上記端部152a,152b及びダミー端子17がそれぞれ接続される。また、配線基板は、その下面側の端子群に、上記端部252a,252b及びダミー端子27がそれぞれ接続される。配線基板40の端子群と基板側の各端部又は端子との接続には、ACFが用いられる。これにより、配線基板40と各基板10,20とがそれぞれ電気的、機械的に接続される。
以上のようにして、本実施の形態のタッチパネル1が製造される。
[タッチパネルの動作]
本実施の形態のタッチパネル1は、LCDモニターやELモニター、CRTモニターの上に設置され、モニターに表示された各種アイコンを含む画像はタッチパネル1を透過してユーザーに視認される。タッチパネル1には、配線基板40を介して外部の電源回路からX方向電極部13a,13b及びY方向電極部23a,23bに交互にパルス電圧が印加される。タッチパネル1の出力は、モニターの制御部に入力されるように構成されている。
タッチパネル1は、抵抗膜方式のタッチパネルとして構成されている。タッチパネル1の非操作時、上側基板10の抵抗層12と下側基板20の抵抗層22との間にはスペーサによって所定の間隙が形成されている。したがって、X方向電極部13a,13b間の電圧及びY方向電極部23a,23b間の電圧は変化しない。
タッチパネル1の操作時、上側基板10上の所定領域がユーザーによって押圧される。これにより、上側基板10上の被押圧領域に対応する抵抗層12が下側基板20上の抵抗層22に接触する。その結果、X方向電極部13a,13b間及びY方向電極部23a,23b間の電圧がそれぞれ変化する。これにより、ユーザーによるタッチパネル1の押圧位置が電気的に検出される。
モニターの制御部は、タッチパネル1からの出力に基づいて、画面上の何れのアイコンが入力されたかを検出する。そして、上記制御部は、選択されたアイコンに応じて、あらかじめ設定された制御が開始される。以上のようにして、タッチパネル1は、各種制御装置の入力インターフェースとして機能する。
[本実施の形態の効果]
本実施の形態のタッチパネル1は、上側導体パターン15a,15bの第1の端部151a,151bに隣接して、当該端部から離れていくに従って厚みが小さくなる立体構造を有する上電極側構造層16a,16bを備えている。これにより、上記端部151a,151bの近傍における抵抗層12と両面テープ30との間の隙間が大幅に低減されて、当該隙間を介しての空気の自由な連通が阻害される。
また、本実施の形態のタッチパネル1は、下側導体パターン25a,25bの第1の端部251a,251bに隣接して、当該端部から離れていくに従って厚みが小さくなる立体構造を有する下電極側構造層26a,26bを備えている。これにより、上記端部251a,251bの近傍における抵抗層22と両面テープ30との間の隙間が大幅に低減され、当該隙間を介しての空気の自由な連通が阻害される。
また、本実施の形態のタッチパネル1は、上側導体パターン15aの第2の端部152aに隣接して、厚みが漸次変化する立体構造を有する上端子側構造層19aを備えている。これにより、上記端部152aの近傍における抵抗層12と両面テープ30との間の隙間が大幅に低減され、当該隙間を介しての空気の自由な連通が阻害される。
また、本実施の形態のタッチパネル1は、下側導体パターン25a,25bの第2の端部252a,252bに隣接して、厚みが漸次変化する立体構造を有する下端子側構造層29a,29bを備えている。これにより、上記端部252a,252bの近傍における抵抗層22と両面テープ30との間の隙間が大幅に低減され、当該隙間を介しての空気の自由な連通が阻害される。
以上のように、本実施の形態によれば、タッチパネル1の内外の圧力差に起因するタッチパネル1の表面の撓みを抑えて、表示面におけるニュートンリングの発生を抑制することが可能となる。
本発明者らは、上述した上電極側構造層16a、16b、下電極側構造層26a、26b、上端子側構造層19a及び下端子側構造層29a,29bを有するタッチパネルと、これら各構造層を有しないタッチパネルを用いて、所定条件下でのニュートンリングの発生の有無を比較した。実験の手順は、大気圧雰囲気下で作製した各タッチパネルの各サンプルを減圧雰囲気下に一定時間保持した後、雰囲気を大気圧に戻して、パネル表面のニュートンリングの発生の有無を確認した。実験の結果、上記構造層を有しないサンプルに関しては、10個中2個のサンプルでニュートンリングが確認された。これに対して、上記各構造層を有するサンプルに関しては、20個中、ニュートンリングが発生したサンプルは確認されなかった。
図12(A)〜(C)は、ニュートンリングの代表的な発生態様を示す模式図である。(A)は上側基板SUBの表面のほぼ中央にニュートンリングNRが楕円状に発生した例を示している。この例は、タッチパネルの内部の空気が減少して上側基板SUBが全体的に内方へ撓んだときに多く見られる。(B)は、上側基板SUBの一長辺側にニュートンリングNRが細長く現れた例を示し、(C)は上側基板SUBの隅部及び配線基板PWBの接続領域にニュートンリングNRが局所的に現れた例を示している。(B)及び(C)の例は、タッチパネルの内部の空気抜けと上側基板SUBのひずみに起因する、上側基板SUBの局所的な変形が理由であると考えられる。
本実施の形態においては、上記各構造層を具備することによって、例えば図12(A)〜(C)に示したようなニュートンリングの発生を効果的に抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば以上の実施形態では、上電極側構造層16a、16b、下電極側構造層26a、26b、上端子側構造層19a及び下端子側構造層29a,29bを有するタッチパネル1を例に挙げて説明した。しかし、これらすべての構造層を具備する必要はなく、いずれか1つの構造層を備えるだけでも一定の効果を得ることが可能である。
また、以上の実施の形態では、第1、第2の導体パターンの第1の端部を電極部側の端部として説明したが、配線基板との接続側端部を上記第1の端部として構成してもよい。
この場合、導体パターンの配線基板との接続側端部に隣接して上記構造層を形成することによって、配線基板の接続部位における空気の自由な連通を阻止して上側基板の撓みを抑制し、もってニュートンリングの発生を抑制することができる。
本発明の実施の形態によるタッチパネルの全体斜視図である。 図1のタッチパネルの分解斜視図である。 図1のタッチパネルを構成する第1の構造層を示す模式図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。 図3に示した構造層の構成の変形例を模式的に示す平面図である。 図1のタッチパネルを構成する導体パターンを含む各種印刷パターンの平面図であり、(A)は上側基板側、(B)は下側基板側、(C)は(A)及び(B)を上下に重ねたときの様子をそれぞれ示している。 図1のタッチパネルを構成する第1、第2の構造層の作用を説明する要部の断面模式図である。 図1のタッチパネルを構成する第1、第2の構造層の作用を説明する他の要部の断面模式図である。 図1のタッチパネルを構成する下側基板における配線基板の接続領域を示す要部平面図である。 図8の比較例として示す配線基板の接続領域を示す要部平面図である。 図1のタッチパネルを構成する各種導体パターンの関係を示す要部平面図である。 図1のタッチパネルを構成する各種導体パターンの作用を説明する要部断面図である。 タッチパネル表面に発生し得るニュートンリングの代表的な態様を示す模式図である。
符号の説明
1 タッチパネル
10 上側基板
11 支持体(第1の支持体)
12 抵抗層(第1の抵抗層)
13a、13b X方向電極部
14a 上側配線部
15a、15b 上側導体パターン(第1の導体パターン)
16a、16b 上電極側構造層(第1の構造層)
17 ダミー端子
19a 上端子側構造層(第3の構造層)
20 下側基板
21 支持体(第2の支持体)
22 抵抗層(第2の抵抗層)
23a、23b Y方向電極部
24a、24b 下側配線部
25a、25b 下側導体パターン(第2の導体パターン)
26a、26b 下電極側構造層(第2の構造層)
27 ダミー端子
28a,28b 延設部
29a、29b 下端子側構造層(第4の構造層)
30 両面テープ(接着層)
40 配線基板
151a、151b (第1の導体パターンの)第1の端部
152a、152b (第1の導体パターンの)第2の端部
251a、251b (第2の導体パターンの)第1の端部
252a、252b (第2の導体パターンの)第2の端部

Claims (18)

  1. 透明な第1の支持体と、
    透明な第2の支持体と、
    前記第1の支持体の上に形成された第1の抵抗層と、
    前記第2の支持体の上に形成された第2の抵抗層と、
    第1の方向に延在する第1の電極部を含み、かつ、第1の端部及びその反対側の第2の端部を有する、前記第1の抵抗層の上に形成された第1の導体パターンと、
    前記第1の方向と交差する第2の方向に延在する第2の電極部を含み、かつ、第1の端部及びその反対側の第2の端部を有する、前記第2の抵抗層の上に形成された第2の導体パターンと、
    前記第1の抵抗層の上に前記第1の導体パターンの前記第1の端部に隣接して形成され、かつ、当該第1の端部から離れていくに従って厚みが小さくなる第1の構造層と、
    前記第1の導体パターンと前記第1の構造層とを被覆する第1の接着面と、前記第2の導体パターンを被覆する第2の接着面とを有する接着層と
    を具備するタッチパネル。
  2. 請求項1に記載のタッチパネルであって、
    前記第1の導体パターンの前記第1の端部は、前記第1の電極部側に位置する端部である
    タッチパネル。
  3. 請求項2に記載のタッチパネルであって、
    前記第1の構造層は、前記第1の導体パターンと共通の材料で形成されている
    タッチパネル。
  4. 請求項3に記載のタッチパネルであって、
    前記第1の構造層は、前記第1の導体パターンの前記第1の端部から離れていくに従って形成面積が小さくなるグラデーション印刷層でなる
    タッチパネル。
  5. 請求項4に記載のタッチパネルであって、
    前記第1の構造層は、前記第1の導体パターンの前記第1の端部から間欠的に形成された複数の構造体でなる
    タッチパネル。
  6. 請求項4に記載のタッチパネルであって、
    前記第1の構造層は、前記第1の導体パターンの前記第1の端部から連続的に形成されている
    タッチパネル。
  7. 請求項2に記載のタッチパネルであって、
    前記タッチパネルは、前記第2の抵抗層の上に前記第2の導体パターンの前記第1の端部に隣接して形成され、かつ、当該第1の端部から離れていくに従って厚みが小さくなる第2の構造層をさらに具備する
    タッチパネル。
  8. 請求項7に記載のタッチパネルであって、
    前記第2の導体パターンの前記第1の端部は、前記第2の電極部側に位置する端部である
    タッチパネル。
  9. 請求項8に記載のタッチパネルであって、
    前記第1の構造層と前記第2の構造層とは、前記接着層を挟んで対向している
    タッチパネル。
  10. 請求項2に記載のタッチパネルであって、
    前記第1の抵抗層の上に前記第1の導体パターンの前記第2の端部に隣接して形成され、かつ、厚みが漸次変化する第3の構造層をさらに具備する
    タッチパネル。
  11. 請求項10に記載のタッチパネルであって、
    前記第2の抵抗層の上に前記第2の導体パターンの前記第2の端部に隣接して形成され、かつ、厚みが漸次変化する第4の構造層をさらに具備する
    タッチパネル。
  12. 請求項11に記載のタッチパネルであって、
    前記第1の導体パターンの前記第2の端部と、前記第2の導体パターンの前記第2の端部とにそれぞれ接続される配線基板をさらに具備する
    タッチパネル。
  13. 請求項1に記載のタッチパネルであって、
    前記第1の導体パターンの前記第1の端部は、前記第1の電極部側とは反対側に位置する端部である
    タッチパネル。
  14. 透明な第1の支持体の上に第1の抵抗層を形成し、
    透明な第2の支持体の上に第2の抵抗層を形成し、
    前記第1の抵抗層の上に、スクリーン印刷法によって、第1の方向に延在する電極部を含む第1の導体パターンと、前記第1の導体パターンの一方側の第1の端部に隣接して当該第1の端部から離れていくに従って厚みが小さくなる第1の構造層とを形成し、
    前記第2の抵抗層の上に、スクリーン印刷法によって、前記第1の方向と交差する第2の方向に延在する第2の電極部を含む第2の導体パターンを形成し、
    前記第1の構造層を被覆するように前記第1の導体パターンと前記第2の導体パターンとの間に接着層を貼り付けることで前記第1の支持体と前記第2の支持体とを相互に接着する
    タッチパネルの製造方法。
  15. 請求項14に記載のタッチパネルの製造方法であって、
    前記第1の構造層の形成は、前記第1の導体パターンの前記第1の端部から離れていくに従って形成面積を小さくする
    タッチパネルの製造方法。
  16. 請求項14に記載のタッチパネルの製造方法であって、
    前記第2の導体パターンの形成に際して、前記第2の抵抗層の上に、スクリーン印刷法によって、前記第2の導体パターンの一方側の第1の端部に隣接して当該第1の端部から離れていくに従って厚みが小さくなる第2の構造層をさらに形成する
    タッチパネルの製造方法。
  17. 請求項14に記載のタッチパネルの製造方法であって、
    前記第1の導体パターンの形成に際して、前記第1の抵抗層の上に、スクリーン印刷法によって、前記第1の導体パターンの他方側の第2の端部に隣接して厚みが漸次変化する第3の構造層をさらに形成する
    タッチパネルの製造方法。
  18. 請求項14に記載のタッチパネルの製造方法であって、
    前記第2の導体パターンの形成に際して、前記第2の抵抗層の上に、スクリーン印刷法によって、前記第2の導体パターンの他方側の第2の端部に隣接して厚みが漸次変化する第4の構造層をさらに形成する
    タッチパネルの製造方法。
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