JP2009245609A - レバー式コネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レバー式コネクタ1は、ワイヤカバー20の背面に設けられたロック部材27を備えている。ロック部材27は、板ばね部27aと、板ばね部27aに設けられたロック片27b及び解除用凸部27cとを有している。板ばね部27aは、嵌合完了位置に配置されたレバー30の連結部33の一方側から連結部33の他方側に向かって延びるように形成されている。ロック片27bは、嵌合完了位置に配置されたレバー30の連結部33の一方側に係止するように形成されている。解除用凸部27cは、嵌合完了位置に配置されたレバー30の連結部33の他方側に設けられている。
【選択図】 図13
Description
レバー式コネクタでは、レバーを回転させることによって相手コネクタとの嵌合及び嵌合の解除が行われ、レバーを嵌合完了位置に配置させることによって相手コネクタとの嵌合が完了する。ここで、レバー式コネクタでは、嵌合完了位置に配置されたレバーの嵌合解除位置側への回転を阻止するロック部材が設けられている。そして、相手コネクタとの嵌合が完了した状態のレバー式コネクタでは、ロック部材が嵌合完了位置に配置されたレバーの嵌合解除位置側への回転を阻止することによって、相手コネクタとの嵌合が完了した状態を維持している。
そこで、従来、ロック部材によるレバーのロックが意図せずに解除されることを防止する構成のレバー式コネクタが開発されている。
図14は、従来のレバー式コネクタの側面図である。
図14に示すレバー式コネクタ100は、コンタクトを収容するコネクタハウジング110と、コネクタハウジング110に対して回転することが可能となるように取り付けられたレバー120と、コネクタハウジング110の後側に取り付けられたワイヤカバー130とを備えている。
レバー式コネクタ100では、レバー120を嵌合完了位置側に向かって回転させることによって、両組付脚部121のカム溝123が、それぞれ相手コネクタ200のカムピン210を引き込む。そして、レバー式コネクタ100では、レバー120を嵌合完了位置に配置させることによって、連結部122のロック爪124がコネクタハウジング110のロック片111に係止し、相手コネクタ200との嵌合が完了する。
ここで、車両組立工程でレバー式コネクタと相手コネクタとの嵌合を行う際には、まず、レバー式コネクタのレバーを嵌合解除位置に配置させた状態で相手コネクタとの仮嵌合を行う必要がある。したがって、カーメーカーにとっては、ワイヤハーネスメーカーから納入されたレバー式コネクタのレバーが、嵌合解除位置に配置された状態であることが作業効率上好ましい。
前記ハウジングの背面側に取り付けられ、前記ハウジングに収容されたコンタクトに接続された電線を覆うワイヤカバーと、
一対の側板及び該両側板を互いに連結する連結部を有し、前記ワイヤカバーの背面側を跨いだ状態で前記ハウジングに対して回転させることが可能となるように取り付けられたレバーと、
前記ワイヤカバーの背面に設けられ、前記レバーの回転を阻止するロック部材と、
を備え、
前記レバーを一方側に向かって回転させることによって相手コネクタとの嵌合が解除され、前記レバーを他方側に向かって回転させて、該レバーを嵌合完了位置に配置することによって相手コネクタとの嵌合が完了するレバー式コネクタであって、
前記ロック部材が、板ばね部と、該板ばね部に設けられたロック片及び解除用凸部とを有し、
前記板ばね部が、嵌合完了位置に配置された前記レバーの前記連結部の一方側から該連結部の他方側に向かって延びるように形成され、
前記ロック片が、嵌合完了位置に配置された前記レバーの前記連結部の一方側に係止するように形成され、
前記解除用凸部が、嵌合完了位置に配置された前記レバーの前記連結部の他方側に位置するように設けられていることを特徴とする。
よって、本願請求項1に係るレバー式コネクタによれば、ロック部材によるレバーのロックが意図せずに解除されることを防止しつつロック部材によるレバーのロックの解除操作を簡単化することが可能となる。
請求項2に係るレバー式コネクタでは、嵌合完了位置に配置されたレバーをロック部材によってロックした状態で、ロック部材のロック片がレバーの連結部の凹部の中に隠れる。
したがって、本願請求項2に係るレバー式コネクタによれば、ロック片に外力が作用することによってロック部材によるレバーのロックが意図せずに解除されることを防止することが可能となる。
請求項3に係るレバー式コネクタでは、嵌合完了位置に配置されたレバーをロック部材によってロックした状態で、解除用凸部がレバーの連結部及び両側壁によって囲まれる。
したがって、本願請求項3に係るレバー式コネクタによれば、解除用凸部に外力が作用することによってロック部材によるレバーのロックが意図せずに解除されることを防止することが可能となる。
図1は、本発明の実施形態であるレバー式コネクタの上面側及び左右方向の一方側を示す斜視図である。図2は、図1に示すレバー式コネクタの下面側及び左右方向の他方側を示す斜視図である。図3は、図1に示すレバー式コネクタの平面図である。図4は、図1に示すレバー式コネクタの左右方向の一方側を示す側面図である。図5は、図1に示すレバー式コネクタの左右方向の他方側を示す側面図である。図6は、図1に示すレバー式コネクタの背面図である。図7は、図1に示すレバー式コネクタを分解した状態を示す斜視図である。図8は、ハウジングにワイヤカバーを取り付ける途中の状態の下面側及び左右方向の他方側を示す斜視図である。図9は、レバーの両側板でワイヤカバーを跨いだ状態を示す斜視図である。図10は、レバーが嵌合解除位置に配置された状態のレバー式コネクタを示す平面図である。図11は、レバーが嵌合解除位置と嵌合完了位置との間に配置された状態のレバー式コネクタを示す平面図である。図12は、レバーが嵌合完了位置に配置された状態のレバー式コネクタを示す平面図である。図13は、図12に示すレバー式コネクタの断面図である。
ハウジング10は、図7に示すように、左右方向(図3に示す左右方向)に沿って延びるように形成され、前後方向(図3に示す上下方向)に沿って貫通するコンタクト収容孔11を複数有している。図2及び図5に示すように、ハウジング10の上下方向(図4及び図5に示す上下方向)の両内面には、それぞれ左右方向に沿って延びるスライダ収容溝12が設けられている。そして、各スライダ収容溝12には、スライダ13が左右方向に沿って自由に移動することができるように収容されている。図7に示すように、ハウジング10の左右方向の一端部には、レバー30の後述する軸部34がそれぞれ嵌合される一対の軸受部16が設けられている。ハウジング10の各軸受部16の後方には、各軸受部16に嵌合されたレバー30の軸部34をロックするためのラッチアーム16aが設けられている。図7に示すように、ハウジング10の背面の上下方向の両端部には、それぞれワイヤカバー20を固定するための固定片17が設けられている。両固定片17は、それぞれ後方に向かって突出するように設けられ、左右方向に沿って延びている。各固定片17の上下方向の外側の側面には、外側に向かって突出する固定用凸部17aが左右方向に沿って複数(本実施形態では4つ)設けられている。
レバー30は、左右方向に沿って延びる一対の側板32及びこれら両側板32の他端を互いに連結する連結部33を有し、U字形に形成されている。
ワイヤカバー20は、ハウジング10に収容されたコンタクトに接続されている電線(図示せず)を覆う本体部21と、本体部21の左右方向の一方側に設けられた抑止部22とを有している。本体部21の上下方向の厚さは、レバー30の両側板32の間隔よりも小さく形成されている。一方、抑止部22の上下方向の厚さは、レバー30の両側板32の間隔よりも大きく形成されている。これにより、抑止部22は、嵌合解除位置(図10参照)まで回転されたレバー30がそれ以上後側へ回転されることを抑止する。
抑止部22の左右方向の一端部には、ハウジング10に収容されたコンタクトに接続されている電線を束ねた状態で導出させる電線引出口24が設けられている。
本体部21の背面の解除用凸部27cの両側方には、それぞれ解除用凸部27cが突出する方向に向かって延びる側壁25aが設けられている。また、本体部21の背面の解除用凸部27cの前側には、解除用凸部27cが突出する方向に向かって延びる前壁25bが設けられている。両側壁25a及び前壁25bは、ロック部材27の解除用凸部27cに対して左右方向の他方側に向かって突出するように形成されている。
レバー式コネクタ1を組み立てる際には、まず、図7に示す分解された状態のレバー式コネクタ1のハウジング10の複数のコンタクト収容孔11に、それぞれ電線に接続されたコンタクトを収容する。また、ハウジング10の両スライダ収容溝12に、それぞれスライダ13を挿入する。
そして、レバー30の両側板32の軸部34を、それぞれハウジング10の各軸受部16に嵌合するとともに、レバー30の両側板32のスライダ移動用軸35を、それぞれ各スライダ13の軸受部15に嵌合する。これにより、図1に示すように、レバー30がワイヤカバー20に取り付けられ、レバー式コネクタ1の組み立てが完了する。
図1に示す組み立てが完了した状態のレバー式コネクタ1では、レバー30を前側(他方側)に向かって回転させると、スライダ13がハウジング10のスライダ収容溝12内に収容される向きに移動される。また、レバー30を後側(一方側)に向かって回転させると、スライダ13がハウジング10のスライダ収容溝12から出る向きに移動される。
次に、ワイヤカバー20の本体部21のロック用凸部28によるレバー30のロックを解除し、嵌合解除位置に配置されているレバー30を、前側に向かって回転させる。レバー30を前側に向かって回転させると、スライダ13がハウジング10のスライダ収容溝12内に収容される向きに移動されることによって、スライダ13の複数のカム溝が、それぞれ相手コネクタに設けられたカムピンを後側に向かって引き込んでいく。これにより、レバー式コネクタ1のハウジング10に収容されている複数のコンタクトが、それぞれ相手コネクタに収容されているコンタクトに嵌合される。
さらに、レバー30を前側に向かって回転させると、ロック部材27の板ばね部27aが撓むことによって、連結部33がロック部材27のロック片27bを乗り越える。これによって、図12及び図13に示すように、レバー30が嵌合完了位置に配置された状態となり、レバー式コネクタ1と相手コネクタとの嵌合が完了する。
ロック部材27によるレバー30のロックを解除するためには、まず、レバー30の連結部33の突出部33b並びにワイヤカバー20の両側壁25a及び前壁25bによって囲まれた空間内に指先を挿入する。そして、挿入した指先で、ロック部材27の解除用凸部27cを左右方向の他方側から一方側に向かって押し込む。すると、ロック部材27の板ばね部27aが内方へ撓むことによって、ロック部材27のロック片27bのレバー30の連結部33の凹部33aへの係止が解除される。同時に、ロック部材27の解除用凸部27cを押し込む指の腹側が、レバー30の連結部33の前側の側面に接触し、連結部33を後側に向かって押し出す。これにより、レバー30の連結部33がロック部材27のロック片27bを乗り越え、ロック部材27によるレバー30のロックが解除される。
このように、レバー30が嵌合完了位置に配置されたレバー式コネクタ1では、ロック部材27の解除用凸部27cがレバー30の連結部33の前側に位置するように設けられている。これにより、作業者は、ロック部材27によるレバー30のロックを解除する際に、指先で解除用凸部27cを押し込むことによってロック片27bの凹部33aへの係止を解除しつつ、その指の腹側で連結部33の前側の側面を引っ張ることによってレバー30を後側に向かって回転させることができる。すなわち、作業者は、ロック部材27によるレバー30のロックの解除操作及びレバー30を後側に向かって回転させる操作を一連の動作で行うことが可能となる。したがって、レバー式コネクタ1によれば、ロック部材27によるレバー30のロックの解除操作を簡単化することが可能となる。
以上、レバー式コネクタ1によれば、ロック部材27によるレバー30のロックが意図せずに解除されることを防止しつつロック部材27によるレバー30のロックの解除操作を簡単化することが可能となる。
10 ハウジング
11 コンタクト収容孔
12 スライダ収容溝
13 スライダ
15 軸受部
16 軸受部
16a ラッチアーム
17 固定片
17a 固定用凸部
20 ワイヤカバー
21 本体部
22 抑止部
24 電線引出口
25a 側壁
25b 前壁
27 ロック部材
27a 板ばね部
27b ロック片
27c 解除用凸部
28 ロック用凸部
29 固定部
29a 固定用溝部
29b ラッチアーム
30 レバー
32 側板
33 連結部
33a 凹部
33b 突出部
34 軸部
35 スライダ移動用軸
37 連結板
37a 凹部
37b 凸部
39 切欠き部
Claims (3)
- コンタクトを収容するハウジングと、
前記ハウジングの背面側に取り付けられ、前記ハウジングに収容されたコンタクトに接続された電線を覆うワイヤカバーと、
一対の側板及び該両側板を互いに連結する連結部を有し、前記ワイヤカバーの背面側を跨いだ状態で前記ハウジングに対して回転させることが可能となるように取り付けられたレバーと、
前記ワイヤカバーの背面に設けられ、前記レバーの回転を阻止するロック部材と、
を備え、
前記レバーを一方側に向かって回転させることによって相手コネクタとの嵌合が解除され、前記レバーを他方側に向かって回転させて、該レバーを嵌合完了位置に配置することによって相手コネクタとの嵌合が完了するレバー式コネクタであって、
前記ロック部材が、板ばね部と、該板ばね部に設けられたロック片及び解除用凸部とを有し、
前記板ばね部が、嵌合完了位置に配置された前記レバーの前記連結部の一方側から該連結部の他方側に向かって延びるように形成され、
前記ロック片が、嵌合完了位置に配置された前記レバーの前記連結部の一方側に係止するように形成され、
前記解除用凸部が、嵌合完了位置に配置された前記レバーの前記連結部の他方側に位置するように設けられていることを特徴とするレバー式コネクタ。 - 前記連結部の一方側の側面には、前記ロック片が係止する凹部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のレバー式コネクタ。
- 前記ワイヤカバーの背面の前記解除用凸部の両側方には、それぞれ前記解除用凸部が突出する方向に向かって延びる側壁が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のレバー式コネクタ。
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