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JP2009241816A - 小型車両のドア装置 - Google Patents

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JP2009241816A
JP2009241816A JP2008092212A JP2008092212A JP2009241816A JP 2009241816 A JP2009241816 A JP 2009241816A JP 2008092212 A JP2008092212 A JP 2008092212A JP 2008092212 A JP2008092212 A JP 2008092212A JP 2009241816 A JP2009241816 A JP 2009241816A
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雅洋 井上
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Abstract

【課題】ドアの操作性が良好な小型車両のドア装置を提供する。
【解決手段】ボディの側面に開閉自在なドア70を設け、このドア70の外側及び内側からアクセス可能にドア70の外表面よりも車体内方側に開閉レバー92を設けた。
【選択図】図4

Description

本発明は、小型車両のドア装置に関する。
小型車両には、荒地等を走行可能なMUV(マルチ・ユーティリティ・ビークル)車両がある。この種の車両は、着座式シートを備え、このシート前部の足置き空間が左右に連続してボディ側面を開口させたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−269147号公報
ところで、上記小型車両のボディ側面の開口を覆うように開閉自在なドアを設けようとした場合、この小型車両に合わせてドアの操作性を確保することが望まれる。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、ドアの操作性が良好な小型車両のドア装置を提供することを目的としている。
上述課題を解決するため、本発明は、少なくとも一方の側面が開口したボディを備える小型車両のドア装置において、前記ボディの側面に開閉自在なドアを設け、このドアの外側及び内側からアクセス可能にドアの外表面よりも車体内方側に開閉レバーを設けたことを特徴とする。
この発明によれば、ボディの側面に開閉自在なドアを設け、このドアの外側及び内側からアクセス可能にドアの外表面よりも車体内方側に開閉レバーを設けたので、開閉レバーのドア外側への張り出しを回避しつつドアの外側及び内側から開閉レバーを容易に操作することができ、かつ、走行時に外乱を受け難い位置への配置とすることができ、小型車両に適したドアの操作性を確保することができる。また、内外からのアクセスを可能としたので、構造が簡略化され、低コストとすることができる。
また、前記開閉レバーをドア内側に上下方向に揺動自在に設けると共に、前記開閉レバーを前記ドアの上面に露出させて設けるようにしてもよい。この構成によれば、開閉レバーをドア内側に上下方向に揺動自在に設けると共に、開閉レバーをドアの上面に露出させて設けたので、ドア上方から指で操作レバーを起こす、といった容易な操作でドアロックを解除することができ、小型車両に適したドアの操作性を確保することができる。
また、前記開閉レバーを車体内側に露出させるように車体外側に凹むが上方には開口しない凹部が設けられ、この凹部内に前記開閉レバーを配設するようにしてもよい。この構成によれば、開閉レバーをドア上面には露出させずに車体内側にのみ露出させることができる。また、前記開閉レバーは、このレバーに連動するロックユニットの機構部を車体内側から覆うユニットカバーの車体内側面に沿って延出するようにしてもよい。この構成によれば、開閉レバーを、ユニットカバーの車体内側から張り出すことなく配置できる。また、前記凹部の下壁が、前記開閉レバーとの間に間隔を空けた下方位置に形成されるようにしてもよい。この構成によれば、開閉レバーの下方に手指を挿入するスペースを形成することができる。
また、前記ドアには、車体側に設けられたラッチストライカにロックするラッチ機構が設けられ、このラッチ機構は、前記開閉レバーの操作に応じて作動するレバー部材と、このレバー部材の作動に連動して前記ラッチストライカとの係止状態を解除可能なラッチ部材とを備えるようにしてもよい。この構成によれば、開閉レバーの操作に応じてラッチ機構を作動させてラッチストライカとの係止状態を解除できる。この場合、前記ラッチ部材は、前記レバー部材の作動に対して遊びを持って該ラッチ部材を作動させるロストモーション機構を介して前記レバー部材に連結されるようにしてもよい。この構成によれば、開閉レバーが比較的小さい動作範囲で操作される間はラッチストライカとの係止状態を保持させることができる。
本発明では、ボディの側面に開閉自在なドアを設け、このドアの外側及び内側からアクセス可能にドアの外表面よりも車体内方側に開閉レバーを設けたので、走行時に外乱を受け難い位置への配置とすることができ、小型車両に適したドアの操作性を確保することができる。また、内外からのアクセスを可能としたので、構造が簡略化され、低コストとすることができる。
また、開閉レバーをドア内側に上下方向に揺動自在に設けると共に、開閉レバーをドアの上面に露出させて設けたので、ドア上方から指で操作レバーを起こす、といった容易な操作でドアロックを解除することができる。
また、開閉レバーを車体内側に露出させるように車体外側に凹むが上方には開口しない凹部が設けられ、この凹部内に開閉レバーを配設するようにしたので、開閉レバーをドア上面には露出させずに車体内側にのみ露出させることができる。
また、開閉レバーは、このレバーに連動するロックユニットの機構部を車体内側から覆うユニットカバーの車体内側面に沿って延出するようにしたので、開閉レバーを、ユニットカバーの車体内側から張り出すことなく配置できる。
また、凹部の下壁が、開閉レバーとの間に間隔を空けた下方位置に形成されるようにしたので、開閉レバーの下方に手指を挿入するスペースを形成することができる。
また、ドアには、車体側に設けられたラッチストライカにロックするラッチ機構が設けられ、このラッチ機構は、開閉レバーの操作に応じて作動するレバー部材と、このレバー部材の作動に連動して前記ラッチストライカとの係止状態を解除可能なラッチ部材とを備えるので、開閉レバーの操作に応じてラッチ機構を作動させてラッチストライカとの係止状態を解除できる。
また、ラッチ部材は、レバー部材の作動に対して遊びを持って該ラッチ部材を作動させるロストモーション機構を介してレバー部材に連結されるので、開閉レバーが比較的小さい動作範囲で操作される間はラッチストライカとの係止状態を保持させることができる。
以下、本発明の一実施形態を添付した図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、前後左右及び上下といった方向の記載は、車体に乗車した乗員(搭乗者)から見た方向に従う。
<第1実施形態>
図1は本発明の第1実施形態に係る小型車両の側面図である。この小型車両10は、不整地を走行するのに適したMUV(マルチ・ユーティリティ・ビークル)車両に分類される車両であり、車体フレーム11に独立懸架(例えば、ダブルウィッシュボーン懸架機構で支持)された左右の前輪13、13及び左右の後輪15、15と、前輪13、13と後輪15、15の間(車体前後方向の略中間位置)で車体フレーム11に支持されたエンジン及び変速機からなるパワーユニット17と、パワーユニット17の上方で車体フレーム11に支持された運転席及び助手席となる2つの乗員シート18、18と、前輪13、13を操舵するハンドル20とを備えている。
車体フレーム11には、左右の前輪13、13の間に前輪用の終減速装置21が支持され、この終減速装置21は、終減速装置21の左右に連結された駆動軸21Aを介して左右の前輪13、13に連結される。また、車体フレーム11の左右の後輪15、15の間には、後輪用の終減速装置22が支持され、この終減速装置22は、終減速装置22の左右に連結された駆動軸22Aを介して左右の後輪15、15に連結される。なお、図1中、符号13Aは駆動軸21Aが連結される前輪13側のハブであり、符号15Aは、駆動軸22Aが連結される後輪15側のハブである。また、この車両10は前輪13、13及び後輪15、15を制動するためのブレーキ装置(不図示)を備えている。
パワーユニット17には、フロントプロペラシャフト25及びリヤプロペラシャフト26が連結され、エンジンの回転が変速機で所定の変速段に対応する変速比で減速されて両プロペラシャフト25、26に伝達される。
フロントプロペラシャフト25は、パワーユニット17の下部から前方に延びて終減速装置21に連結され、パワーユニット17の駆動力を終減速装置21を介して前輪13、13に伝達する。また、リヤプロペラシャフト26は、パワーユニット17の下部から後方に延びて終減速装置22に連結され、パワーユニット17の駆動力を終減速装置22を介して後輪15、15に伝達する。
次にこの小型車両10のボディ10Aを説明する。この小型車両10のボディ10Aの前部には、車体前部を上方から覆うボンネット31と、このボンネット31の左右で前輪13、14の上方及び後方を覆う左右一対のフロントフェンダ32、32と、車体前方を照らすためのヘッドライト34と、車体前方に配設されるキャリーパイプ35等が設けられる。また、小型車両10のボディ10A後部には、後輪15、15の上方を覆う左右一対のリヤフェンダ37、37と、荷物積載用の上方が開口した箱形状の荷台39等が設けられる。
また、この小型車両10のボディ10Aには、乗員シート18、18に着座した乗員(搭乗者)のスペース(以下、乗員室という)を略囲うようにロールバー40が設けられる。このロールバー40の左右側面には左右一対のネット50が着脱自在に設けられる。
さらに、この小型車両10のボディ10A側方には、パワーユニット17の左右側方を覆うように左右一対のサイドカバー41、41が設けられ、このサイドカバー41、41とフロントフェンダ32、32との間に乗員の足置き部(足置き空間)60に連通する開口部60Aが開口する。本構成では、この左右の開口部60Aを覆うように開閉するドア70が設けられる。
次に、車体フレーム11及びその周辺構造を説明する。
図2は車体フレーム11をドア70及びサイドカバー41と共に示す斜視図であり、図3はロールバー40をドア70及びサイドカバー41と共に示す側面図であり、図4は車体フレーム11をドア70内側から見た図である。
図2に示すように、車体フレーム11は、車両底部の前後に略平行に延在する左右一対のロアフレーム11A、11Aと、このロアフレーム11A、11Aの前部から車体後上がりに延びてロアフレーム11A、11Aの上方を車体後方へ向かって延びる左右一対のフロントフレーム11B、11Bと、フロントフレーム11B、11Bの後部間及び左右のロアフレーム11A、11A間を連結するように上下に間隔を空けて左右に延びる上下一対のフロントクロスフレーム11C、11Dとを備えている。
ここで、本構成では、車体の前後方向に延在する2本のロアフレーム11A、11Aが前後で2分割されており、前側のロアフレーム11A1、11A1の後端がフロントクロスフレーム11Dに連結され、このフロントクロスフレーム11Dに後側のロアフレーム11A2、11A2の前端が連結されたフレーム構造を示しているが、ロアフレーム11A、11Aを前後2分割しないフレーム構造にしてもよい。
車体フレーム11は、ロアフレーム11A、11Aの略中間部から上方に延びた後に屈曲して車体後方へ略水平に延びる左右一対のアッパーフレーム11E、11Eと、ロアフレーム11A、11Aの後部とアッパーフレーム11E、11Eの後部を上下につなぐブラケット11F、11Fと、ロアフレーム11A、11Aの車体中間部左右に略平行に設けられた左右一対のサイドロアフレーム11G、11Gと、サイドロアフレーム11G、11Gの略上方でアッパーフレーム11E、11Eと略平行に設けられた左右一対のサイドアッパフレーム11H、11Hとを備えている。これらフレームは、複数の連結部材を介して一体に連結されている。また、上下一対のフロントクロスフレーム11C、11D間には、車体前部と乗員室とを仕切る隔壁板11Kが設けられている。
左右の乗員シート18は、図2に示すように、アッパーフレーム11E、11E及びサイドアッパフレーム11H、11Hにブラケット等を介して連結される。乗員室を囲うロールバー40は、車体フレーム11に連結されている。このロールバー40は、複数のパイプ部材を連結して構成されており、大別すると、図1及び図3に示すように、左右のフロントフェンダ32、32の後部上方から車体上方へ各々延びる左右一対のロールバー前部パイプ44、44と、左右のロールバー前部パイプ44、44の上端に連結されてロールバー前部パイプ44、44間を左右に延びるロールバー前上部パイプ45と、ロールバー前上部パイプ45から車体下方に延びた後に車体下方に屈曲する左右一対のロールバー上部パイプ46、46と、ロールバー上部パイプ46、46の後端に連結されて車体下方に延びる左右一対のロールバー後部パイプ47、47とを備えている。そして、このロールバー40の前下部(ロールバー前部パイプ44、44の下端)が、フロントクロスフレーム11Cに設けられたブラケット11C1、11C1(図2参照)に連結されると共に、このロールバー40の後下部(ロールバー後部パイプ47、47の下端)が、サイドアッパフレーム11H、11Hに連結されることによって、ロールバー40が車体フレーム11に固定される。
このロールバー40には、乗員室の背面側で車体幅方向中央に向かって略U字状に延びる左右一対の背側ガードフレーム48、48が設けられると共に、乗員シート18、18の車体側方側で車体前方向に向かって略U字状に延びる左右一対のヒップガード49、49とが設けられる。背側ガードフレーム48、48には、乗員シート18、18の上方に各々対応する位置にブラケット48A、48Aが設けられ、このブラケット48A、48Aにヘッドレスト18A、18A(図1参照)が各々固定される。また、ヒップガード49、49の基端部は、図4に示すように、背側ガードフレーム48、48及びロールバー後部パイプ47、47に各々連結され、このヒップガード49、49の前部が車体前方に延びてサイドアッパフレーム11H、11Hに設けられたブラケット11H1、11H1に連結されるようになっている。
サイドカバー41、41は、車体側面視で乗員シート18、18の下方に位置しており、図3に示すように、車体下方に凹む段差部41A1を有する上面カバー部41Aと、この上面カバー部41Aから車体下方に延出する側面カバー部41Bと、上面カバー部41Aの後端から側面カバー部41Bの後縁に沿って車体下方に延びて後輪15、15の前方を覆うフェンダを兼用する背面カバー部41Cとを一体に有している。この上面カバー部41Aの段差部41A1は、ロールバー40との干渉を避けると共に、乗員が足をかけて乗員シート18、18側に移動可能なステップ部としても使用可能な形状及び強度に形成されている。
また、フロントクロスフレーム11C、11D間に配設された隔壁板11Kと、アッパーフレーム11E、11E及びサイドアッパフレーム11H、11H間の隙間部が、乗員シート18、18に着座した乗員の足置き部60を構成している。この足置き部60は、車体の左右方向に延在してボディ10A側面に開口しており、図1に示すように、この足置き部60の底にはフロアパネル61が配設され、このフロアパネル61の左右端部には、フロアパネル61に比して低位置に設けられた乗降用ステップ62、62(後述する図8参照)が設けられている。
上記ドア70は、この足置き部60側方の開口部60Aを覆うように設けられており、図3及び図4に示すように、フロントクロスフレーム11Cの左右端部及びサイドロアフレーム11Gの前部間をつなぐようにブラケット11XA、11XBで連結された左右のドア支持フレーム11X、11Xに上下一対のドアヒンジ80、80を介して開閉自在に取り付けられている。なお、ドア支持フレーム11X、11Xは、図2に示すように、車体側面視でフロントフェンダ32、32の後方に連なるカバー部材33、33で覆われている。
また、このドア70には、図4に示すように、ドア70を閉じた際に車体フレーム11側(より具体的にはヒップガード49)に設けられたラッチストライカ90にロックするロックユニット91が設けられており、このロックユニット91に設けられた開閉レバー92を操作することによってロックを解除してドア70を開くことが可能になっている。
次にドア70を詳述する。このドア70のドア本体71は、中空樹脂成形で一体に形成され、内部が中空のため軽量化しつつ所定厚さを有するドアに形成されている。また、このドア70は、図1に示すように、フロントフェンダ32とサイドカバー41との間を車体前後方向に延在し、その上縁が乗員シート18の座面と略同じ高さで略水平に延び、かつ、その下縁が左右のサイドロアフレーム11Gの上縁近傍で略水平に延びる外形形状に形成されている。
このドア本体71の車体外側面(外表面)は、図3に示すように、サイドカバー41の上面カバー部41Aに設けられた段差部41A1の前方に連なる凹形状を有する上半部71Aと、サイドカバー41の側面カバー部41Bの前方に連なる下半部71Bとを有し、これによって、ドア70を閉じた際には、サイドカバー41とドア本体71とが略一体的に連続する外観形状に構成されている。
また、ドア70を閉じた場合には、ドア本体71の後縁及び下縁がサイドカバー41の外側に重なり、ドア本体71とサイドカバー41との間に車体左右方向に貫通する隙間が形成されないように構成されている。
図5はドア本体71を車体内側から見た図であり、図6はその斜視図である。図5及び図6に示すように、ドア本体71の車体内側面の前部には、ドアヒンジ80、80がそれぞれ埋設される上下一対の前側凹部72、72が形成され、これによってドアヒンジ80、80が車体内側に突出しないように構成されている。
また、これら前側凹部72、72の後方には、乗員の足を入れ込み可能な中央凹部73が形成され、この中央凹部73の分、乗員の足置きスペースを拡大することができる。さらに、この中央凹部73の略上方に位置するドア本体71の上部後方には、ロックユニット91及び開閉レバー92がドア70の厚み内に収まるようにオフセット配置するための上側凹部74が形成されている。ここで、図5及び図6中、符号76は、ロックユニット91を取り付けるためのねじが締結されるねじ受け部である。
また、ドア本体71の内側下部には、図6に示すように、ドア本体71の前後に渡って車体内側に突出する凸部75が形成されている。ここで、図7はドア70を上方から見た図であり、図8はドア70を背面から見たときのフロア(フロアパネル61、乗降用ステップ62)との位置関係を示す図である。図7及び図8に示すように、上記凸部75は、ドア70を閉じた際に乗降用ステップ62の上に入り込み、乗降用ステップ62内側のフロアパネル61とドア内面とを一体的に連続させるものである。この場合、図8に示すように、凸部75の上面高さがフロアを構成するフロアパネル61と同じ高さになるので、凸部75をフロアの一部とすることができる。なお、この凸部75の上方は開放するので、乗員スペースは十分に確保される。
図9はドアヒンジ80、80をドア支持フレーム11Xと共に示す斜視図であり、図10は図7の分解斜視図である。なお、上下のドアヒンジ80は同一構成であるため、一方のドアヒンジ80を詳述する。ドアヒンジ80は、ドア支持フレーム11Xに一体的に設けられたブラケット11X1にねじ81、81で固定される第1固定部82と、第1固定部82にねじ83、83で固定されて第1固定部82に対して車体後方に突出する第2固定部84とを備える。この第2固定部84の先端部には、ピン固定部材85、85で固定されたヒンジピン86が設けられ、このヒンジピン86を介して可動部材87が回動自在に設けられる。この可動部材87が、ドア本体71の前側凹部72、72に埋設され、その状態で複数の連結具(ねじ、カラー、ワッシャ及びナット)88で固定されるようになっている。
図11はドアヒンジ80の水平断面を周辺構成と共に示す図である。図11に示すように、ドア支持フレーム11Xを覆うカバー部材33の車体内側(乗員室側)には、ドアヒンジ80の固定部を構成する第1固定部82及び第2固定部84が略L字状に連続するように配置され、この第2固定部84の端部外側には、可動部材87が配置されるので、上記カバー部材33とドアヒンジ80の可動部材87との間の隙間が車体内側(乗員室側)には連通しない。このため、カバー部材33とドア70との間の隙間を閉塞する専用のシール部材を不要にすることができる。
また、ドアヒンジ80の固定部を、第1固定部82及び第2固定部84との2分割構造にし、第2固定部84と可動部材87とでヒンジピン86を覆うので、ヒンジピン86を覆う専用の覆い部材を設けることなく、ヒンジピン86を外観視不能にレイアウトすることができる。
図12及び図13はロックユニット91の機構部100を示す図であり、図14はロックユニット91の分解斜視図である。ロックユニット91は、機構部100と、機構部100を覆うユニットカバー101(図14参照)とで構成されている。
機構部100は、ドア70の上側凹部74(図5参照)に密着固定されるベースプレート110と、このベースプレート110に水平向き(車体前後方向に沿った向き)で回動自在に支持される支軸120と、この支軸120に支持される開閉レバー92と、支軸120の一端側に連結されて車体フレーム11側に設けられたラッチストライカ90にロック可能なドアロック用のラッチ機構(ラッチロック機構とも称する)140とを備えて構成される。
詳述すると、ベースプレート110の車体前端側には、車体内側(乗員室側)に向けて屈曲する第1折曲部111が設けられ、この第1屈曲部111と間隔を空けて後方に車体内側に向けて屈曲する第2屈曲部112が設けられる、これら屈曲部111、112には、水平方向に連通する前後一対の貫通孔113、113が形成され、両貫通孔113、113に支軸120を挿通することによって支軸120が水平向きで回動自在に支持される。
この場合、支軸120には、第1屈曲部111の外側(車体前側)にスピードナット114が締結されると共に、第2屈曲部112の側方にワッシャ115及びスナップピン116が設けられることによって、支軸120の抜けが防止されている。
図15(A)(B)(C)は開閉レバー92の上面図、平面図及び側面図を示している。開閉レバー92は、略平板形状の把持部131と、この把持部131の基端側に間隔を空けて一体的に設けられる一対の軸支持部132、132とを備える。この開閉レバー92は、図15(A)(B)に示すように、その長手方向の中央断面M1を境に左右対称形状に形成されており、これによって、左右のドア70、70に設けられる開閉レバー92、92を同一部品で共用できるように構成している。
詳述すると、図15(C)に示すように、各軸支持部132には、支軸120が挿通される貫通孔132Aが形成されると共に、この貫通孔132Aの直径方向に延びる溝部132Bが形成されている。この溝部132Bには、図12に示すように、支軸120を径方向に貫通するピン135が入り込み、このピン135を介して該開閉レバー92と支軸120とが略一体的に回転自在に連結される。この場合、この溝部132Bは、上記ピン135が隙間無く挿入されるのではなく、上記ピン135との間に隙間が形成される溝形状とされ、この隙間の分だけ開閉レバー92が多少揺動されても支軸120が回転しない遊びを容易に設けることができる。
また、図15(B)に示すように、把持部131の基端側には、一対の軸支持部132、132の内側に2つで一組のばね用凹部136、137が設けられている。この一組(2つ)のばね用凹部136、137の一方(ばね用凹部136)は、図12に示すように、支軸120に挿通された付勢ばね138の両端から延びる延長部の一方(延長部13A(図14参照)が係止する係止用凹部として機能し、他方のばね用凹部137は、上記付勢ばね138の他方から延びてベースプレート110に当接する延長部138Bを逃げる逃げ用凹部として機能する。すなわち、この付勢ばね138によって、開閉レバー92がベースプレート110に対してロック方向(図13中X方向)へ付勢される。ここで、他の組のばね用凹部136、137は、この開閉レバー92を反対側のドア70に使用する場合に同一目的で使用されるものである。
図12及び図13に示すように、支軸120は、その後端120Aが略L字状に屈曲されている。このため、上記開閉レバー92の上下の揺動に応じて支軸120の後端120Aが、開閉レバー92の回転中心軸(図12、図13中、符号L1で示す軸線)を中心に揺動すると共に、上記付勢ばね138によって下方側(X方向)に付勢されるようになっている。
図12に示すように、ベースプレート110の車体後端側には、車体内側(乗員室側)に向けて屈曲する第3屈曲部117が設けられ、この第3屈曲部117には、ヒップガード49に設けられたブラケット49A(図12及び図13参照)に車体外方に向けて固定されたラッチストライカ90にロックするラッチ機構140がねじ141、142で固定される。
このラッチ機構140は、ロータリー式のラッチ機構が適用され、車体内側に向けて開口する略コ字状断面のホルダ143と、このホルダ143に、ねじ141の軸部141A(図13参照)に回動自在に支持されるレバー部材144と、このレバー部材144と連動自在にねじ142の軸部142A(図13参照)に回動自在に支持されるラッチ部材145とを備えている。
レバー部材144は、ホルダ143から車体内側に向けて突出し、その先端に支軸120の後端120Aが連結される。ここで、図13に示すように、レバー部材144を回転自在に支持する軸部141Aは、開閉レバー92の揺動によって回転される支軸120の回転中心軸と同じ軸線L1上に配置される。このため、レバー部材144の回転中心軸と支軸120の回転中心軸とが一致し、支軸120の回転に応じてレバー部材144を同じ角度だけ回転させることができる。
ラッチ部材145は、レバー部材144の下方でホルダ143から車体内側に向けて突出し、その先端にラッチストライカ90に係止可能な爪部145Aが設けられる。このラッチ部材145は、ホルダ143内に配置された図示せぬ付勢ばねによって爪部145Aがラッチストライカ90に係止する側に付勢されており、この付勢ばねの弾性力でラッチストライカ90との係止状態が保持される(図13参照)。
このラッチ部材145は、上記レバー部材144にロストモーション機構(不図示)を介して連結されており、このロストモーション機構はレバー部材144の作動(回転)に対して遊びを持ってラッチ部材145を作動させる。
具体的には、レバー部材144が開閉レバー92の上方への揺動操作に応じて回転しても、その回転角度が所定の角度(遊び)以上になるまでは、ラッチ部材145がレバー部材144に連動せず、ラッチストライカ90との係止状態を保持する。そして、レバー部材144の回転角度がある角度以上になると、ラッチ部材145がレバー部材144に連動して回転を開始し、ラッチストライカ90との係合を解除する(図12参照)。これによって、開閉レバー92が比較的小さい角度範囲で揺動操作される間はラッチストライカ90との係止状態が保持され、ドア70が開かないように構成されている。
また、本構成では、図12及び図13に示すように、開閉レバー92に何ら操作力を与えていないときの開閉レバー92の位置(つまり、開閉レバー92のデフォルト位置)が、開閉レバー92の把持部131が略水平位置となるように構成されている。このため、図4に示すように、ドア70上面に開閉レバー92の把持部131が略水平に露出し、乗員が開閉レバー92の把持部131を掴んで上方に持ち上げるといった容易な操作でドア70のロックを解除することができる。
また、開閉レバー92を支持する機構部100のベースプレート110は、図7に示すように、ドア本体71の上側凹部74に密着して固定されるので、このベースプレート110に支持される開閉レバー92、支軸120及びラッチ機構140がドア本体71の厚み内に保持されるようになっている。この場合に、ベースプレート110に車体内側から取り付けられるユニットカバー101についても、図4に示すように、その殆どがドア本体71の厚み内に保持され、ドア本体71から車体内側への突出量が低減される。
このユニットカバー101は、開閉レバー92を除いて機構部100全体を略覆うカバー形状に形成されている。すなわち、このユニットカバー101は、開閉レバー92に対応する位置に車体下方に凹む凹部101Aが形成されることによって、開閉レバー92をドア70の外表面よりも車体内方側でドア上面に露出させる。この場合、開閉レバー92は、ユニットカバー101の凹部101Aを除く最上面より若干低い位置で該最上面に沿って延出し、ユニットカバー101の上方及び車体内側への張り出しが回避されている。このように、開閉レバー92がドア70の外表面よりも車体内方側に位置するため、開閉レバー92のドア外側への張り出しを回避できる。また、開閉レバー92がドア70上面に露出するので、乗員がドア上方から開閉レバー92を容易に操作でき、ドア70の外側及び内側の両方から容易にアクセス可能にできる。また、ユニットカバー101の凹部101Aの底面は、車体内側に向かって斜め下方に傾斜する傾斜面に形成され(図4参照)、これによって乗員の手を該傾斜面に沿って開閉レバー92に案内することができる。
このように本構成では、開閉レバー92をドア70の外側及び内側からアクセス可能にドア70の外表面よりも車体内方側に設けたので、開閉レバー92のドア外側への張り出しを回避しつつドア70の外側及び内側から開閉レバー92を容易に操作することができ、かつ、走行時に外乱を受け難い位置への配置とすることができる。また、内外からのアクセスを可能としたので、構造が簡略化され、低コストとすることができる。
しかも、開閉レバー92を上下方向に揺動自在に設けると共に、開閉レバー92をドア上面に露出させて設けたので、乗員がドア70を上方から挟み込むといった簡易な動作で、開閉レバー92を指で上方向に揺動操作でき、簡易かつ直感的な操作でドアロックを解除することができる。
より具体的には、乗員シート18に着座している乗員がドア70を開ける場合には、ドア70を挟み込むようにドア上方から親指で開閉レバー92を起こす、といった容易な操作でドアロックを解除することができ、そのドア70を挟んだ手でドア70を迅速かつ容易に開けることができる。また、この小型車両10のドア70上面を、乗員シート18の座面と略同じ高さに設けたので、乗員シート18に着座した乗員及び車体外側に立つ乗員が開閉レバー92を容易に視認することができる。これらにより、小型車両に適したドアの操作性及び視認性を確保することができる。
また、本構成では、開閉レバー92をドア70の厚み内に収まるようにオフセットして設けたので、図4に示すように、開閉レバー92がドア70の厚み方向に突出せず、開閉レバー92をコンパクトに配置できる。しかも、図4に示すように、開閉レバー92がドア70の上面よりも若干だけ下方に配置されるので、開閉レバー92がドア上方に突出せず、開閉レバー92をコンパクトに配置できる。このように開閉レバー92がドア外側に突出しないようにレイアウトすることで、開閉レバー92の誤操作についても防止できる。
さらに、本構成では、開閉レバー92の揺動によって回転される開閉レバー92の支軸120の回転中心軸と、この支軸120の回転によって駆動されるドアロック用のラッチ(レバー部材144)の回転中心軸とを同一軸線L1(図12、図13参照)上にレイアウトしたので、支軸120を回転させてドアロック用のラッチ(レバー部材144)を作動させる場合の作動抵抗を小さくすることができる。従って、開閉レバー92とドアロック用のラッチとを容易に連動させることができる。この場合、開閉レバー92とドアロック用のラッチとの間に複雑な動力伝達機構を設ける必要がないため、機構部100を簡易な構成にできると共に、開閉レバー92とドアロック用の機構(ラッチ機構140)とを近接配置でき、ロックユニット91をコンパクトに構成することができる。
また、本構成では、ラッチ機構140及び開閉レバー92を、乗員シート18の座面と略同じ高さでドア後方側にまとめて配置したので、これら部品をコンパクトに配置しつつ開閉レバー92の視認性及び操作性を向上することができる。
また、本構成では、ドア70内側にドア70が閉じた際に乗降用ステップ62に入り込む凸部75を設けたので、ドア70の内側と足置き部60の底に設けられたフロアパネル61とが一体に連続する内面が形成され、乗員の足が乗降用ステップ62へ移動することを防止しつつ乗員スペースを確保することができる。また、この凸部75の上面高さをフロアパネル61と同じ高さにしたので、凸部75の分、フロアを拡げることができる。また、この凸部75は、ドア70の中空樹脂成形時に一体に形成されるので、凸部75を容易に設けることができる。
さらに、ドア70内側には、乗員の足が入り込む中央凹部73を設けたので、ドア70の壁形状を変更することなく乗員スペースを拡大できる。この場合、乗員の足が動いた際に中央凹部73が足のガイドとなり、開閉レバー92側へ移動するのを規制することもできる。
さらに、ドア70内側には、ドアヒンジ80、80を埋設する前側凹部72、72を設けているので、ドアヒンジ80、80の乗員スペース側への張り出しを抑えることができ、乗員の足がドアヒンジ80、80に接触するのを防止できる。これによっても乗員スペースを広く確保することができる。
図16は本実施形態の小型車両10に着脱自在なネット50を示している。このネット50は、ロールバー40の左右に各々取り付けられるものであり、左右同一構造であるため、一方のネット50について説明する。
このネット50は、ロールバー40に略沿って延出する柔軟性を有する帯状部材からなるバンド部51と、このバンド部51の内側全体に張られた網目状のネット部52とを備えている。バンド部51は、ロールバー前部パイプ44に略沿って延びる第1バンド部51Aと、ロールバー上部パイプ46に略沿って延びる第2バンド部51Bと、ロールバー後部パイプ47に略沿って延びる第3バンド部51Cと、第3バンド部51Cと第1バンド部51Aとをつなぐ第4バンド部51Dとを有し、これらが互いに連結されて帯状枠体を構成している。
さらに、この帯状枠体には、第1バンド部51Aと第3バンド部51Cとの間を略水平方向に延びる第5バンド部51Eが設けられると共に、この第5バンド部51Eの前部と第4バンド部51Dの前部との間を第1バンド部51Aと略平行に延びる第6バンド部51Fとが設けられる。
これら第1バンド部51A〜第4バンド部51Dには、ロールバー40に間隔を空けて設けられたループ上のバンド締結部40A(図4参照)に各々対応する位置に取付バンド部51Gが設けられると共に、取付バンド部51Gの基端側に略D型ループ形状の取付具51Hが設けられる。さらに、第1バンド部51Aと第4バンド部51Dとの連結部には、ロールバー40の前部下端に設けられた連結具40B(図3参照)に着脱自在な被連結具51Jが設けられる。なお、ロールバー40に設けられたバンド締結部40Aは、車体内方向きに突出するように設けられ、ロールバー40の外側には張り出さないようにレイアウトされる。これによって、走行時に周囲に障害物が存在した場合でも、障害物が上記バンド締結部40Aにこすれないように構成されている。
ネット部52は、上記第1バンド部51A〜第4バンド部51Dによって囲まれる領域を覆うように各バンド部に取り付けられ、ネット部52全体が、乗員シート18に着座した乗員が外部を十分に視認可能なピッチの網目で形成されている。このネット部52は、網目のピッチを場所によって変更しており、第1バンド部51Aの後方領域(図16に示す略三角形状の領域α)の網目のピッチが、他の領域の網目のピッチよりも大きく設定されている。
ネット50をロールバー40に取り付ける場合には、まず、ネット50に設けられた被連結具51Jをロールバー40の連結具40Bに装着し、次に、ネット50に設けられた複数の取付バンド部51Gを、ロールバー40に設けられたバンド締結部40Aに各々通した後にネット50に設けられた取付具51Hを用いることによってネット50をロールバー40に締結する。また、ネット50には、このネット50をヒップガード49に固定するためのヒップガード取付部55が設けられる。このヒップガード取付部55は、バンド部51の第4バンド部51Dに一端が取り付け(縫い付け)られたストラップ状の取付バンド部55Aと、この取付バンド部55Aの他端側を締結可能に第4バンド部51Dに取り付け(縫い付け)られた略D型ループ形状の取付具55Bとで構成される。なお、これら取付バンド部51G、55Aの取付具51H、55Bへの取付位置は略D型ループ形状の取付具51H、55Bによってアジャスト可能である。
図17は取付バンド部55Aをヒップガード49と共に下方から見た図である。
この図に示すように、取付バンド部55Aは、ヒップガード49の内側を通して取付具55Bに取り付けられ、このときにバンド部51の第4バンド部51Dをヒップガード49に引き寄せてこの状態に保持させる。図17中、一点破線で示す直線LLは、バンド部51の第4バンド部51Dをヒップガード49に引き寄せる前の位置であり、また、ネット50を車両のロールバー40に取り付けた状態では第1バンド51Aと第3バンド部51Cとの間に架橋された第5バンド部51Eや第2バンド部51Bの位置にも相当する。
この場合、ヒップガード49が、左右のロールバー前部パイプ44、44及びロールバー後部パイプ47、47よりも車体内側に位置するため(図3等参照)、バンド部51の第4バンド部51Dについても上記ロールバー前部パイプ44、44及びロールバー後部パイプ47、47よりも車体内側(乗員側)に寄せて配置される。
このようにしてネット50をロールバー40に装着した場合、第1バンド部51Aと第3バンド部51Cとの間を略水平方向に延びる第5バンド部51Eが、ハンドル20の側方に位置し(図1参照)、ハンドル20を持つ乗員の腕等が車体外側へ張り出すのを規制することができる。
また、第5バンド部51Eの下方で第1バンド部51Aと第3バンド部51Cとの間に延出する第4バンド部51Dを、ヒップガード49に取り付けたので、ヒップガード49内側の乗員シート18に着座する乗員側方に第4バンド部51Dを近接配置でき、乗員を確実に保護できる。この場合、乗車時にネット50を持ち上げると、ネット50をヒップガード49をガイドとしてめくることができるので、ネット50が乗車時の邪魔にならない。また、ネット部52の網目のピッチを大きく設定した領域αが、乗員シート18に着座した乗員の前部左右領域に位置するため、乗員による車体の前部左右方向の視認性を向上することができる。
<第2実施形態>
図18及び図19は第2実施形態に係るドア70を周辺構成と共に示す。このドア70では、開閉レバー92がドア70の上端近傍に設けられている。詳述すると、図18に示すように、ロックユニット91の機構部100を車体内側から覆うユニットカバー101には、開閉レバー92を車体内側に露出させるように車体外側に凹むが上方には開口しない凹部151が設けられ、この凹部151の上壁152によって開閉レバー92をドア上面には露出させずに車体内側にのみ露出させるようにしている。この場合、開閉レバー92がユニットカバー101の上面近傍(上端近傍)に配置されると共に、ユニットカバー101の車体内側面に沿って延出し、ユニットカバー101の上方及び車体内側からの張り出しが回避される。また、この凹部151の下壁153が、開閉レバー92との間に間隔を空けた下方位置に形成され、開閉レバー92下方に乗員の手指を挿入するスペースが形成される。
このロックユニット91では、図19に示すように、開閉レバー92に何ら操作力を与えていないときの開閉レバー92の位置(開閉レバー92のデフォルト位置)が、開閉レバー92の把持部131先端が略下方向きとなるように構成されている。このため、開閉レバー92を把持部131先端を車体内側に起こすように揺動操作することによって、ドアロックを解除することができる。
このように、開閉レバー92をドア70の上面近傍(上端近傍)に配置した場合でも、上記第1実施形態と同様に、開閉レバー92をドア70の外側及び内側からアクセス可能にドア70の外表面よりも車体内方側に位置させることができ、乗員がドア70の上縁を掴むのと略同じ動作で、開閉レバー92を親指等で上方向に揺動操作でき、簡易かつ直感的な操作でドアロックを解除することが可能である。
しかも、ユニットカバー101に設けた車体外側に凹む凹部151内に開閉レバー92を露出させたので、開閉レバー92等をドア70の厚み内に収まるようにオフセット配置できると共に、開閉レバー92の上方からの誤操作を防止できる。また、ユニットカバー101に設けた凹部151によって乗員の手指を開閉レバー92に案内することが可能である。
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、種々の設計変形を行うことができる。例えば、上述の実施形態では、ボディ側面の左右にドアを設けた小型車両のドア装置に本発明を適用する場合を説明したが、これに限らず、少なくとも一方の側面が開口したボディを備える小型車両のドア装置に本発明を適用してもよい。
また、上述の実施形態では、MUVに分類される小型車両のドア装置に本発明を適用する場合について説明したが、これに限らず、MUV以外の小型車両のドア装置に本発明を適用してもよい。
本発明の第1実施形態に係る小型車両の側面図である。 車体フレームをドア及びサイドカバーと共に示す斜視図である。 ロールバーをドア及びサイドカバーと共に示す側面図である。 車体フレームをドア内側から見た図である。 ドア本体を車体内側から見た図である。 ドア本体を車体内側から見た斜視図である。 上方から見たドアを周辺構成と共に示す図である。 ドアを背面から見たときのフロアとの位置関係を示す図である。 ドアヒンジをドア支持フレームと共に示す図である。 図9の分解斜視図である。 ドアヒンジの水平断面を周 辺構成と共に示す図である。 ロックユニットの機構部を示す図である。 ロックユニットの機構部を示す図である。 ロックユニットの分解斜視図である。 (A)は開閉レバーの上面図、(B)は平面図、(C)は側面図である。 ネットを示す図である。 ネットをヒップガードと共に下方から見た図である。 第2実施形態に係るドアのロックユニットを周辺構成と共に示す図である。 ロックユニットの機構部を周辺構成と共に示す図である。
符号の説明
10 小型車両
10A ボディ
11 車体フレーム
11X ドア支持フレーム
13 前輪
15 後輪
17 パワーユニット
18 乗員シート
33 カバー部材
40 ロールバー
41 サイドカバー
49 ヒップガード
50 ネット
60 足置き部
60A 開口部
61 フロアパネル
62 乗降用ステップ
70 ドア
71 ドア本体
72 前側凹部
73 中央凹部
74 上側凹部
75 凸部
80 ドアヒンジ
90 ラッチストライカ
91 ロックユニット
92 開閉レバー
100 機構部
101 ユニットカバー
110 ベースプレート
120 支軸
140 ラッチ機構(ラッチロック機構)

Claims (7)

  1. 少なくとも一方の側面が開口したボディを備える小型車両のドア装置において、
    前記ボディの側面に開閉自在なドアを設け、このドアの外側及び内側からアクセス可能にドアの外表面よりも車体内方側に開閉レバーを設けたことを特徴とする小型車両のドア装置。
  2. 請求項1記載の小型車両のドア装置において、
    前記開閉レバーをドア内側に上下方向に揺動自在に設けると共に、前記開閉レバーを前記ドアの上面に露出させて設けたことを特徴とする小型車両のドア装置。
  3. 請求項1記載の小型車両のドア装置において、
    前記開閉レバーを車体内側に露出させるように車体外側に凹むが上方には開口しない凹部が設けられ、この凹部内に前記開閉レバーを配設することを特徴とする小型車両のドア装置。
  4. 請求項3記載の小型車両のドア装置において、
    前記開閉レバーは、このレバーに連動するロックユニットの機構部を車体内側から覆うユニットカバーの車体内側面に沿って延出することを特徴とする小型車両のドア装置。
  5. 請求項3又は4記載の小型車両のドア装置において、
    前記凹部の下壁が、前記開閉レバーとの間に間隔を空けた下方位置に形成されることを特徴とする小型車両のドア装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項記載の小型車両のドア装置において、
    前記ドアには、車体側に設けられたラッチストライカに係止するラッチ機構が設けられ、このラッチ機構は、前記開閉レバーの操作に応じて作動するレバー部材と、このレバー部材の作動に連動して前記ラッチストライカとの係止状態を解除可能なラッチ部材とを備えることを特徴とする小型車両のドア装置。
  7. 請求項6項記載の小型車両のドア装置において、
    前記ラッチ部材は、前記レバー部材の作動に対して遊びを持って該ラッチ部材を作動させるロストモーション機構を介して前記レバー部材に連結されることを特徴とする小型車両のドア装置。
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