JP2009135097A - 電気電子機器用金属材料および電気電子機器用金属材料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 導電性基材の表面側に金属が被覆されて形成される電気電子機器用金属材料であって、その表面にCu−Sn金属間化合物およびSnが混在し、前記金属材料の表面側の面積の5〜95%にわたって、前記Cu−Sn金属間化合物の粒子が、それぞれ隣り合うCu−Sn金属間化合物の粒子と一体化している電気電子機器用金属材料。
【選択図】図1
Description
また、図9に示すように、Cu−Sn金属間化合物層を表面に露出させるようとする場合にも、導電性基材3の表面に対してエッチングや機械研磨を行う工程をさらに設け、導電性基材3の表面に微細な凹部3Aおよび凸部3Bを予め形成しておき、この凹凸を平坦化するように金属めっき層を形成し、さらにリフロー処理を行うことも可能であるとされている。しかしながら、図8に示すようなSnめっきを表面に形成させた場合には、フレッティング現象(接点部における微摺動中の急激な抵抗上昇)が生じる問題がある。また、図9に示すようなCu−Sn金属間化合物を表面に露出させるためには、処理前に、基材の表面を粗くする工程が必要となり、時間面、ならびに経済面でのロスが問題を有していた。
すなわち、本発明は
(1)導電性基材の表面側に金属が被覆されて形成される電気電子機器用金属材料であって、その表面にCu−Sn金属間化合物およびSnが混在し、前記金属材料の表面側の面積の5〜95%にわたって、前記Cu−Sn金属間化合物の粒子が、それぞれ隣り合うCu−Sn金属間化合物の粒子と一体化していることを特徴とする電気電子機器用金属材料、
(2)表面に存在するSnの厚さが平均値として0.001〜1.0μm、またCu−Sn金属間化合物の厚さが平均値として0.01〜2.0μmとなるように形成されていることを特徴とする(1)項記載の電気電子機器用金属材料、
(3)導電性基材の表面側にCuが0.01μm〜2.0μm、Snが0.01μm〜2.0μm被覆された被覆金属材料が熱処理され、その後冷却処理されて形成されていることを特徴とする、(1)または(2)項に記載の電気電子機器用金属材料、
(4)前記熱処理は、前記被覆金属材料を炉内温度300〜800℃のリフロー炉内に3〜20秒間通過させる処理であることを特徴とする、(3)項記載の電気電子機器用金属材料、
(5)前記冷却処理は、20〜80℃の液体中を1〜100秒かけて通過させる処理であることを特徴とする、(3)項記載の電気電子機器用金属材料、
(6)前記冷却処理は、20〜60℃の気体中を1〜300秒かけて通過させ、その後20〜80℃の液体中を1〜100秒かけて通過させる冷却処理であることを特徴とする、(3)項記載の電気電子機器用金属材料、
(7)前記熱処理前のSn層の厚さが前記熱処理前のCu層の厚さの1.9倍よりも小さいことを特徴とする(3)〜(6)のいずれか1項に記載の電気電子機器用金属材料、
(8)(1)〜(7)のいずれか1項に記載の電気電子機器用金属材料の表面に、さらに0.001〜0.30μmのSnが被覆されていることを特徴とする、電気電子機器用金属材料、
(9)(8)に記載の電気電子機器用金属材料に、熱処理および冷却処理が施されて形成されていることを特徴とする、電気電子機器用金属材料、
(10)電気電子機器用金属材料を形成する導電性基材の表面に、Cuまたはこれを主体とする化合物、Niまたはこれを主体とする化合物、Feまたはこれを主体とする化合物、Coまたはこれを主体とする化合物のいずれかが1層〜4層で形成されていることを特徴とする、(1)〜(9)のいずれか1項に記載の電気電子機器用金属材料、
(11)最表面にAu、Ag、Pt、Pdの少なくとも1種が被覆されていることを特徴とする、(1)〜(10)のいずれか1項に記載の電気電子機器用金属材料、
(12)前記導電性基材が銅合金材料であることを特徴とする(1)〜(11)のいずれか1項に記載の電気電子機器用金属材料、
(13)前記導電性基材が黄銅材料であることを特徴とする(12)に記載の電気電子機器用金属材料、
(14)導電性基材の表面に金属を被覆して、Cu層とSn層が隣接して設けられた被覆金属材料を形成する工程と、前記被覆金属材料を熱処理する工程と、前記熱処理された被覆金属材料を冷却処理する工程とを有する電気電子機器用金属材料の製造方法であって、前記被覆金属材料を炉内温度300〜800℃のリフロー炉内に3〜20秒間通過させる熱処理を施し、前記金属材料の表面側の面積の5〜95%にわたって、Cu−Sn金属間化合物の粒子を、それぞれ隣り合うCu−Sn金属間化合物の粒子と一体化することを特徴とする、電気電子機器用金属材料の製造方法、
(15)20〜80℃の液体中を1〜100秒かけて通過させる冷却処理を施すことを特徴とする、(14)項記載の電気電子機器用金属材料の製造方法、
(16)20〜60℃の気体中を1〜300秒かけて通過させ、その後20〜80℃の液体中を1〜100秒かけて通過させる冷却処理を施すことを特徴とする、(14)項記載の電気電子機器用金属材料の製造方法、
(17)前記導電性基材の表面に金属を被覆して被覆金属材料を形成する工程が、前記導電性基材上にCuめっきし、次いで前記Cuめっきにより被覆されたCu層の厚さの1.9倍よりも小さい厚さにSnめっきによりSn層を形成することを特徴とする(14)〜(16)のいずれか1項に記載の電気電子機器用金属材料、
(18)(14)〜(17)のいずれか1項に記載の方法により形成された電気電子機器用金属材料の表面に、さらに0.001〜0.30μmのSnを被覆する工程を有することを特徴とする、電気電子機器用金属材料の製造方法、および
(19)(14)〜(17)のいずれか1項に記載の方法により形成された電気電子機器用金属材料の表面に、さらに0.001〜0.30μmのSnを被覆する工程と、この材料を熱処理および冷却処理する工程とを有することを特徴とする、電気電子機器用金属材料の製造方法
を提供するものである。
ここで、金属材料の好ましい表面粗さについて述べる。Raは、JIS B 0601に規定される算術平均粗さである。Raは0.02〜0.10が好ましく、0.03〜0.08がさらに好ましい。Raの値が大きすぎると摩擦係数が高くなり、小さすぎると製造が困難である。
また、RzはJIS B 0601に規定される十点平均粗さである。Rzは0.20〜0.70が好ましく、0.30〜0.60がさらに好ましい。Rzの値が大きすぎると摩擦係数が高くなり、小さすぎると製造が困難である。
また、RtはJIS B 0601に規定される最大平均粗さである。Rtは0.40〜1.20が好ましく、0.50〜1.0がさらに好ましい。Rtの値が大きすぎると摩擦係数が高くなり、小さすぎると製造が困難である。
最上層の電気Snめっきは、例えば硫酸錫浴を用い、めっき温度30℃以下、電流密度2〜10A/dm2で行えばよい。ただし、条件はこの限りではなく適宜設定可能である。
Cuめっきは、例えば硫酸銅浴を用い、めっき温度40℃以下、電流密度10A/dm2で行えばよい。ただし、条件はこの限りではなく適宜設定可能である。
上記のSnめっきにより形成されたSn層の厚さはCuめっきにより形成されたCu層の厚さの1.9倍よりも小さいことが好ましい。
また、金属材料中の金属間化合物が、隣り合う粒子と一体化したことは、例えば、めっきサンプルを薬品(硫酸、過酸化水素、1−プロパノール、イオン交換水)に一定時間(例えば1分間)浸漬し、純Sn部分のみを溶解除去することによって確認することができる。
本発明におけるCu−Sn金属間化合物としてはCu6Sn5、Cu3Snなどが挙げられる。また、これらの金属間化合物が混在したものも包含するものである。
また、このCuからなる中間層が、上述のSn−Cu合金層を形成するためのCuめっき層として作用しても良い。
ここで、最初に行われるCuめっきにより形成されるCu厚と、次いで行われるSnめっきにより形成されるSn厚さの比、Sn厚/Cu厚は、1/2〜3/2が好ましく、5/8〜9/8がさらに好ましい。
Snめっき、およびCuめっきの条件等は上述のとおりである。
また、リフロー炉の温度は230〜900℃が好ましく、300〜800℃がさらに好ましい。
またその後の急冷措置の冷却速度は、15〜60℃/秒が好ましく、20〜50℃/秒がさらに好ましい。
上記の適切な、めっき厚、リフロー熱処理条件(温度、時間)、急冷条件の組合せにより、フレッティングの主要因となるめっき最表面層の純Sn部分を減じつつ、Cu−Sn合金層を形成させ、さらに表面側から観察した際、Cu−Sn合金層を網目状に成長させることができる。
なお、上述の金属材料にさらに0.001〜0.30μmのSnが被覆されていてもよい。この場合の被覆はめっきで行うことが好ましく、例えば、Cuめっき、Snめっき、リフロー熱処理直後に、洗浄処理を行ったのち電解めっきを施す方法と、Cuめっき、Snめっき、リフロー熱処理後にしばらく放置し、酸洗、電解脱脂、電解めっきを施す方法とがあるが、これらに限られるものではない。
厚み0.25mmの銅合金条に、Cu、Snをこの順に層状に電気めっきしてめっき積層体を作製した。各金属のめっき条件は以下のとおりである。
(a)Cuめっき
・めっき浴組成
成分 濃度
硫酸銅 180g/l
硫酸 80g/l
・浴温度 40℃
・電気密度 10A/dm2
・めっき厚 0.3μm
(b)Snめっき
・めっき浴組成
成分 濃度
硫酸Sn 80g/l
硫酸 80g/l
・浴温度 13℃
・電気密度 5A/dm2
・めっき厚 0.3μm
図3に示されるとおり、表面は平滑だが、図4に示すとおり、Cu−Sn化合物が隣り合う粒子と一体化し網目状に形成されている。図3の表面粗さはRaが0.068、Rzが0.47、Rtが0.92であった。図4の表面粗さはRaが0.063、Rzが0.43、Rtが0.83であった。
厚み0.25mmの銅合金条に、次いで前記銅合金条にNi、Cu、Snをこの順に層状に電気めっきしてめっき積層体を作製した。各金属のめっき条件は以下のとおりである。
(a)Niめっき
・めっき浴組成
成分 濃度
スルファミン酸ニッケル 500g/l
ホウ酸 30g/l
・浴温度 60℃
・電気密度 5A/dm2
・めっき厚 0.5μm
(b)Cuめっき
・めっき浴組成
成分 濃度
硫酸銅 180g/l
硫酸 80g/l
・浴温度 40℃
・電気密度 20A/dm2
・めっき厚 0.6μm
(c)Snめっき
・めっき浴組成
成分 濃度
硫酸Sn 80g/l
硫酸 80g/l
・浴温度 13℃
・電気密度 10A/dm2
・めっき厚 0.5μm
図5に示されるとおり材料表面は平滑だが、図6に示すとおりCu−Sn化合物が隣り合う粒子と一体化し網目状に形成されている。図5の表面粗さはRaが0.061、Rzが0.38、Rtが0.78であった。図6の表面粗さはRaが0.044、Rzが0.36、Rtが0.64であった。
上記材料1、2、並びに材料1の製造において、めっき条件、リフロー条件、水冷条件を適宜変更して得られた純Sn層厚が0.4μm、Cu−Sn層が非一体である比較例の材料3、および純Sn層厚が0.67μm、Cu−Sn層が非一体である比較例の材料4について下記の微摺動試験を摺動往復回数1000回まで行い、接触抵抗値の変化を連続的に測定した。なお、純Sn層の厚さの測定方法は、材料1と同様とした。
即ち、図7に示すように各2枚の金属材料11、12を用意し、金属材料11は曲率半径1.80mmの半球状突起(凸部外面が最外層面)11aを設け、この半球状突起11aに金属材料12の最外層面12aをそれぞれ脱脂洗浄後に接触圧力3Nで接触させ、この状態で両者を、温度20℃、湿度65%の環境下で、摺動距離30μmで往復摺動させ、両金属材料11、12間に開放電圧20mVを負荷して定電流5mAを流し、摺動中の電圧降下を4端子法により測定して電気抵抗の変化を1秒ごとに求めた。微摺動試験前の接触抵抗値(初期値:表の上段)と微摺動試験中の最大接触抵抗値(最大値:表の下段)を表1に示した。なお、往復運動の周波数は約3.3Hzで行った。
その結果、金属材料12として材料1、2を用いた場合は、金属材料11として材料1〜4のいずれを用いた場合でもフレッティングが発生しなかった。一方、金属材料12として材料3、4を用いた場合は、金属材料11として材料1〜4のいずれを用いた場合でもフレッティングが発生した。なお、最大接触抵抗値については、金属材料11が材料1の場合が最も小さく、以下は材料2、材料3、材料4の順となった。
材料1〜4について摩擦係数をバウデン試験器により測定した。摺動子側に、純Sn厚0.67μmのリフローSnめっきサンプルを、曲率半径0.5Rの張出し加工を施した後、n−ヘキサン、アセトン脱脂後に、速度10mm/min、荷重2.94N、10mm片道1回で測定した結果を表2に示した。
表3に示す母材(厚み0.25mmの条)に、材料1または2と同様にしてCu、SnまたはNi、Cu、Snをめっきして表3に示す厚さめっき積層体を作製した。次いで表3に示す条件でリフロー、空冷、水冷をこの順の処理行い電気電子機器用金属材料材5〜12を得た。なお、表3中「ナシ」とは該当する処理を行わなかったことを示す(以下の表についても同様)。
この材料のSn、Cu−Sn、Cuの各層の厚さを測定した。各層の厚さの測定方法は、材料1の純Sn層の厚さの測定と同様に、測定部のFIBにて試料傾斜60度で、30度斜め断面を作成し、AES分析用試料とし、さらにAES分析用試料を30度斜め断面が水平となるように試料を傾斜して分析し、AES電子像を得て各層の厚さを測定する方法とした。また、実施例1と同様に表面粗さを測定した。また、材料1〜2と同様に純Sn溶解除去し、Cu−Sn化合物が隣り合う粒子と一体化した結晶粒一体面積率を測定した。さらに、試験例1および2と同様にして摩擦係数、微摺動試験前の接触抵抗値(初期抵抗)および微摺動試験中の最大接触抵抗値(微摺動最大抵抗)を求めた。なお、図7および表1における金属材料「11」、「12」に対応する材料はそれぞれ同じ実施例の材料を用いた。これらの測定値を表3に合わせて示す。なお、表3中「コルソン」はコルソン合金(ここでは古河電気工業株式会社製「FAS−680」を使用)を表す(以下の表についても同様)。
表4に示す材料および条件を用い、材料5〜12と同様にめっき、リフロー、空冷、水冷を行い、次いで、電解脱脂した後、再Snめっきを表4に示す厚さに行った。電流密度は0.5〜5.0A/dm2の範囲内で調整した(具体例:材料13は0.5A/dm2、材料16は5.0A/dm2)。材料15、16ではさらに、再Snめっき後の熱処理を温度750℃で3秒間のリフロー処理により行った。これらにより、電気電子機器用金属材料13〜16を得た。
これらの材料を材料5〜12と同様に、Sn、Cu−Sn、Cuの各層の厚さ、表面粗さ、結晶粒一体面積率、摩擦係数、初期抵抗および微摺動最大抵抗を求めた。これらの測定値を表4に合わせて示す。なお、Sn、Cu−Sn、Cuの各層の厚さの測定方法は、材料5〜12と同様とした。
表5に示す材料および条件を用い、材料5〜12と同様にめっき、リフロー、空冷、水冷を行い、電気電子機器用金属材料17〜24を得た。
これらの材料を材料5〜12と同様に、Sn、Cu−Sn、Cuの各層の厚さ、表面粗さ、結晶粒一体面積率、摩擦係数、初期抵抗および微摺動最大抵抗を求めた。これらの測定値を表5に合わせて示す。
なお、材料18は請求項4および14に係る発明の比較例であり、材料19は請求項5および15に係る発明の比較例である。
4 下層
5 上層
6 金属めっき層
6A 軟らかい領域
6B 硬い領域
11 金属材料
11a 金属材料に設けた半球状張出部
12 金属材料
12a 金属材料の最外層面
21 母材
22 Ni層(下地層)
23 純Cu層(中間層)
24 Cu−Sn層
25 純Sn層
31 網目状に形成された部分
A 母材
X Sn被覆層
Y Cu−Sn合金被覆層
Claims (19)
- 導電性基材の表面側に金属が被覆されて形成される電気電子機器用金属材料であって、その表面にCu−Sn金属間化合物およびSnが混在し、前記金属材料の表面側の面積の5〜95%にわたって、前記Cu−Sn金属間化合物の粒子が、それぞれ隣り合うCu−Sn金属間化合物の粒子と一体化していることを特徴とする電気電子機器用金属材料。
- 表面に存在するSnの厚さが平均値として0.001〜1.0μm、またCu−Sn金属間化合物の厚さが平均値として0.01〜2.0μmとなるように形成されていることを特徴とする、請求項1記載の電気電子機器用金属材料。
- 導電性基材の表面側にCuが0.01μm〜2.0μm、Snが0.01μm〜2.0μm被覆された被覆金属材料が熱処理され、その後冷却処理されて形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の電気電子機器用金属材料。
- 前記熱処理は、前記被覆金属材料を炉内温度300〜800℃のリフロー炉内に3〜20秒間通過させる処理であることを特徴とする、請求項3記載の電気電子機器用金属材料。
- 前記冷却処理は、20〜80℃の液体中を1〜100秒かけて通過させる処理であることを特徴とする、請求項3記載の電気電子機器用金属材料。
- 前記冷却処理は、20〜60℃の気体中を1〜300秒かけて通過させ、その後20〜80℃の液体中を1〜100秒かけて通過させる冷却処理であることを特徴とする、請求項3記載の電気電子機器用金属材料。
- 前記熱処理前のSn層の厚さが前記熱処理前のCu層の厚さの1.9倍よりも小さいことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の電気電子機器用金属材料。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電気電子機器用金属材料の表面に、さらに0.001〜0.30μmのSnが被覆されていることを特徴とする、電気電子機器用金属材料。
- 請求項8に記載の電気電子機器用金属材料に、熱処理および冷却処理が施されて形成されていることを特徴とする、電気電子機器用金属材料。
- 電気電子機器用金属材料を形成する導電性基材の表面に、Cuまたはこれを主体とする化合物、Niまたはこれを主体とする化合物、Feまたはこれを主体とする化合物、Coまたはこれを主体とする化合物のいずれかが1層〜4層で形成されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の電気電子機器用金属材料。
- 最表面にAu、Ag、Pt、Pdの少なくとも1種が被覆されていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の電気電子機器用金属材料。
- 前記導電性基材が銅合金材料であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の電気電子機器用金属材料。
- 前記銅合金材料が黄銅材料であることを特徴とする、請求項12に記載の電気電子機器用金属材料。
- 導電性基材の表面に金属を被覆して、Cu層とSn層が隣接して設けられた被覆金属材料を形成する工程と、前記被覆金属材料を熱処理する工程と、前記熱処理された被覆金属材料を冷却処理する工程とを有する電気電子機器用金属材料の製造方法であって、前記被覆金属材料を炉内温度300〜800℃のリフロー炉内に3〜20秒間通過させる熱処理を施し、前記金属材料の表面側の面積の5〜95%にわたって、Cu−Sn金属間化合物の粒子を、それぞれ隣り合うCu−Sn金属間化合物の粒子と一体化することを特徴とする、電気電子機器用金属材料の製造方法。
- 20〜80℃の液体中を1〜100秒かけて通過させる冷却処理を施すことを特徴とする、請求項14記載の電気電子機器用金属材料の製造方法。
- 20〜60℃の気体中を1〜300秒かけて通過させ、その後20〜80℃の液体中を1〜100秒かけて通過させる冷却処理を施すことを特徴とする、請求項14記載の電気電子機器用金属材料の製造方法。
- 前記導電性基材の表面に金属を被覆して被覆金属材料を形成する工程が、前記導電性基材上にCuめっきし、次いで前記Cuめっきにより被覆されたCu層の厚さの1.9倍よりも小さい厚さにSnめっきによりSn層を形成することを特徴とする請求項14〜16のいずれか1項に記載の電気電子機器用金属材料。
- 請求項14〜17のいずれか1項に記載の方法により形成された電気電子機器用金属材料の表面に、さらに0.001〜0.30μmのSnを被覆する工程を有することを特徴とする、電気電子機器用金属材料の製造方法。
- 請求項14〜17のいずれか1項に記載の方法により形成された電気電子機器用金属材料の表面に、さらに0.001〜0.30μmのSnを被覆する工程と、この材料を熱処理および冷却処理する工程とを有することを特徴とする、電気電子機器用金属材料の製造方法。
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