JP2005344188A - めっき材料の製造方法、そのめっき材料を用いた電気・電子部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 導電性基体1の表面に、周期律表4族、5族、6族、7族、8族、9族、もしくは10族に含まれるいずれか1種の金属またはそれを主成分とする合金から成る下地めっき層2と、CuまたはCu合金から成る中間めっき層と、SnまたはSn合金から成る表面めっき層とをこの順序で形成したのち、例えば加熱処理により、中間めっき層を消失させて、Sn−Cu金属間化合物から成る層3’を形成する。
【選択図】 図1
Description
このような材料としては、通常、基材の上にCuまたはNiの下地めっきを施したのち、その上に、直接、SnまたはSn合金のめっきを施して製造したものが用いられている。この下地めっき層は、基材成分(CuやZnなどの合金成分)が表面のSnまたはSn合金へ拡散することを抑制するために設けられるものである。とくに、下地めっき層がNiやNi合金から成るめっき層である場合には、高温環境下にあっても表面のSnまたはSn合金への上記した拡散を遅延させる効果が大きい。そのため、長時間に亘って表面におけるSnやSn合金の特性が確保されることになる。
なお、コネクタ端子としては、一般に、Cuのような導電性基材の表面にSnめっきが施されているものが使用されている。この端子の場合、Snは易酸化性材料であるため、大気中では、その表面には、常に、硬質なSn酸化皮膜が形成された状態になっている。
このようなことから、とくに高温環境下においては、高価なAuめっき端子を使用するか、または、表面のSnめっき層の厚みが厚く、またピン数が少ないSnめっき端子しか使用することができないという問題があった。
これらのうち、光沢Snめっきによって形成されためっき層の場合、そのめっき層にはめっき処理時に用いた添加剤成分が多く含有されている。また、めっきSnの結晶粒径は微細になる。そのため、めっき層表面の潤滑性が優れ、かつ、嵌合・摺動時の削れ量も少なくなる。その結果、嵌合時の挿抜性は優れている。しかしながら、結晶粒径が微細であるため、高温環境下で用いられると、基材の成分の、粒界拡散に基づく拡散速度が大きくなって当該基材成分が表面に拡散してくることがある。すなわち、光沢Snめっきの材料は耐熱性に劣る。
例えば、耐熱性の向上を目的として、Snめっき層の下地として、高融点金属、とくにNiのめっき層を形成する方法が開示されている(特許文献1,特許文献2を参照)。この方法によれば、温度領域が100〜120℃程度である場合には、Niめっき層が基材成分(CuやZnなどの合金成分)とSnめっき層のSn成分との反応を抑制し、しかもNiとSnとの反応速度が小さいので耐熱効果が得られる。しかしながら、140℃以上の高温環境下においては、NiとSnとの反応速度が大きくなり、表面Snめっき層の変質が起こり、耐熱効果が得られなくなる。
この方法で形成された表面Snめっき層の場合、嵌合・摺動性における削れ量は低減して挿抜性が良好になる。しかしながら、Snめっき層の厚みが薄いので、小さな熱履歴によっても表面のSnめっき層は基材との間の拡散で合金化して消滅してしまい、相手材との接触抵抗は増大してしまう。
このコンダクタでは、第1成分層の厚みとSnめっき層の厚みが所定の関係を満たすように規定されていて、そのことにより、表面のSnめっき層の耐熱性が確保されている。
すなわち、このコンダクタの場合、リフロー処理の直後にあっては表面のSnめっき層が消失してしまい、挿抜性は劣化する。
周期律表4族、5族、6族、7族、8族、9族、もしくは10族に含まれるいずれか1種の金属またはそれを主成分とする合金から成る下地めっき層と、CuまたはCu合金から成る中間めっき層と、SnまたはSn合金から成る表面めっき層を、この順序で、導電性基材の表面に形成し、ついで、
前記中間めっき層を消失させて、実質的にSn−Cu金属間化合物から成る層を形成するめっき材料の製造方法
が提供される。
したがって、このめっき材料の場合、高温環境下で使用してもCuと表面めっき層のSn成分との相互拡散は起らないので耐熱性に優れ、しかもSn成分が寄与する挿抜性は確保される。すなわち、このめっき材料は優れた耐熱性と挿抜性を発揮する。
まず、このめっき材料は、図1で示したように、全体として、導電性基材1の上に、後述する下地めっき層2、Sn−Cu金属間化合物から成る層3’、および表面めっき層4’がこの順序で形成されている。
このめっき材料は、図2で示したような4層構造のめっき材料における中間めっき層を消失させることによって製造される。中間めっき層を消失させるためには、具体的には、後述する加熱処理が施される。
図2のめっき材料に加熱処理を施すと、加熱処理の前後において、基材1と下地めっき層2は基本的には変化しないが、中間めっき層3のCu成分と表面めっき層4のSn成分との間で相互拡散が起こり、その結果として、図1で示した層構造の本発明のめっき材料に転化する。
まず、導電性基材1の材料は格別限定されるものではなく、例えば接続コネクタとしての用途を考慮し、要求される機械的強度、耐熱性、導電性に応じて、例えば、純銅;リン青銅、黄銅、洋白、ベリリウム銅、コルソン合金のような銅合金;純鉄、ステンレス鋼のような鉄合金;各種のニッケル合金;Cu被覆Fe材やNi被覆Fe材のような複合材料などから適宜に選定すればよい。
なお、導電性基材1がCu系材料でない場合は、その表面にCuまたはCu合金のめっきを施してから実使用に供すると、めっき膜の密着性や耐食性が更に向上する。
この導電性基材1の上に形成されている下地めっき層2は、基材1と表面めっき層との密着強度を確保するために設けられるとともに、基材の成分が表層側に熱拡散することを防止するバリア層としても機能する。具体的には、周期律表4族元素(Ti,Zr,Hf)、5族元素(V,Nb,Ta)、6族元素(Cr,Mo,W)、7族元素(Mn,Tc,Re)、8族元素(Fe,Ru,Os)、9族元素(Co,Rh,Ir)、10族元素(Ni,Pd,Pt)のいずれか、またはそれを主成分とする合金で形成されている。
上記した金属のうち、価格の点、めっき処理が行いやすい点などから、Ni,Co,Feが好適である。そして、それらを主成分とする合金としては、例えば、Ni−P,Ni−Sn,Co−P,Ni−Co,Ni−Co−P,Ni−Cu,Ni−Cr,Ni−Zn,Ni−Feなどをあげることができる。
ここで、めっき材料の耐熱性の向上を主たる目的とする場合、下地めっき層2の厚みは0.05〜2μmの範囲内に設定されていることが好ましい。
この下地めっき層2の厚みが薄すぎると上記した効果は充分に発揮されなくなり、また厚すぎるとめっき歪みが大きくなって基材1から剥離しやくすくなるからである。
中間めっき層3のCu成分と下地めっき層2の成分(前記した金属またはその合金)との反応速度よりも、上記Cu成分と表面めっき層4のSn成分との反応速度の方が大きい。したがって、このめっき材料が高温環境下に曝されると、表面めっき層4のSn成分の中間めっき層3への熱拡散が進行し、結果として、中間めっき層3は、図1で示したように、Sn−Cu金属間化合物から成る層3’に転化していく。同時に、めっき材料の表面めっき層4のSn成分は、中間めっき層3との界面を起点として中間めっき層3の方へ拡散移動して上記金属間化合物に転化していく。その結果、Sn(またはSn合金)が残存している層であるめっき層4’の厚みは薄くなる。そして、中間めっき層3のCu成分が上層側から拡散してくるSnやSn合金を受容し終わった時点で、SnやSn合金とCuやCu合金間の相互拡散は停止する。
このように、下地めっき層2とSnやSn合金から成る層4’の間に金属間化合物の層3’が介在していることにより、層4’と下地めっき層2の間の反応は抑制されることになる。
したがって、表面めっき層4の厚みが中間めっき層3の厚みの1.9倍以上になっていれば、上記した相互拡散により、中間めっき層3のCu成分が全て上記したSn−Cu金属間化合物に転化してしまったとしても、いまだ、SnまたはSn合金から成る表面めっき層4’は残存する。そして、中間めっき層3のCu成分は、Sn−Cu金属間化合物として固定され、その熱拡散が抑制されている。
このようにすることにより、そのめっき材料は、加熱処理を受けたり、高温環境下にあっても、表面めっき層4' は必ずSnまたはSn合金のままであるため、その接触信頼性は確保される。
また、中間めっき層3の厚みを厚くしすぎると、表面めっき層4の厚みを可成り厚くしない限り、そのSnやSn合金が上記した相互拡散で全て消費されてしまい、結局、表面にはSnまたはSn合金が残存しなくなってしまう。このことを避けるために、表面めっき層4を厚くすると、それは、その材料を嵌合型コネクタと使用したときに、その挿入抵抗が大きくなってしまう。
中間めっき層3の形成に用いるCu合金としては、例えば、Cu−Zn、Cu−Sn、Cu−Ni,Ni−Snなどをあげることができる。その場合、Cu成分の量は、上記したCu−Sn系金属間化合物の生成を阻害しない量であることが必要であるが、例えば50質量%以上の値であればよい。
例えば、中間めっき層3の厚みを0.47μm以下とすれば、めっき材料における表面めっき層の厚みを1μm以下にしても、充分な耐熱性を確保した状態で良好な挿抜性を発揮させることができる。また、中間めっき層3の厚みを0.26μm以下とすれば、表面めっき層4の厚みを更に薄い0.6μm程度に設定することができて好適である。
これらの問題は、前記したように、製造されためっき材料が上記したような熱環境下に置かれても、既に形成されている中間めっき層(CuまたはCu合金層)3が実質的にSn−Cu金属間化合物から成る層3’に転化し、かつその上に、適正な厚みの表面めっき層(SnまたはSn合金層)4が残存していることによって達成することができる。
本発明のめっき材料においては、上記したX値とY値を、後述する実験の結果に基づいて、次のように設定する。
その場合、このX値とY値は以下の条件を満たす数値として設定される。
この場合、Sn−Cu金属間化合物の生成につれて表面めっき層4は消費されてY値は減少していく。そして、Sn−Cu金属間化合物がCu6Sn5である場合には、消費される表面めっき層4の厚みは、中間めっき層3の厚み(X)の約1.9倍である。
このようなことから、条件Aを満たすためには、X値とY値の間で次式:
1.9X+0.1≦Y≦1.9X+0.5 ……(1)
の関係を成立させる。
めっき材料の使用中に表面めっき層4が消失するか否かは中間めっき層3の厚み(X)の影響を受ける。
したがって、中間めっき層3の厚み(X)が薄い場合は、上記した下地めっき層のNi成分の拡散問題も考慮して表面めっき層4の厚みは更に厚くすることが必要になってくる。
Cu:70質量%、Zn:30質量%の黄銅母材に、電解脱脂、酸洗、Niめっき、Cuめっき、Snめっきを順次行った。このときのめっき条件は表1で示したとおりである。
図3から明らかなように、Cuめっき層を形成しなかった場合(X=0)には、厚みが2μmであったSnめっき層は厚み0.43μmにまで減肉している。すなわち、1.57μmはNiめっき層との相互拡散で消費されている。
Y≧−6.67X+1.57 ……(2)
の関係を満たすようにすればよいことになる。
これは、リフロー処理後にあってもCuめっき層が残存していると、次のような問題が発生するので、それを解消するための条件である。
第1の問題は、リフロー処理後にCuめっき層が残存していると、例えば高温環境下における実使用時にSn成分とCu成分の拡散が進んで表面のSnめっき層の減肉が進行することである。その減肉を防ぐためには、Snめっき層の厚み(Y)を厚くすることが必要になるが、そのような処置は、めっき材料としての挿抜性(摺動性)を劣化させることになる。
このようなことから、リフロー処理時に、Cu成分をSn−Cu金属間化合物として完全に消費しておくことが好ましいことになる。
この条件を見出すために次のような実験(2)を行った。
各めっき材料に、温度700℃で4秒間のリフロー処理を行ったのち、表面Snめっき層の厚みを測定した。その結果をCuめっき層の厚み(X)の関係図として図4に示した。
これは、リフロー処理時にSn成分とCu成分の間で金属間化合物Sn6Cu5が生成していて、Cu成分もSn成分も消費されていることを示している。
このようなことから、条件Cを満たすためには、次式:
X≦0.28 …… (3)
であることが必要になる。
その場合のSn合金としては、例えば、SnにAg,Bi,Cu,In,Pb,Sbの1種または2種以上が含有されているものを好適例とする。これらのSn合金は、いずれも、はんだ付け性が良好で、また、表面めっき層の形成後のウイスカの発生が抑制されるからである。
このSn合金めっき層は所定の合金めっき浴を用いて形成することができるが、次のような方法で形成すると製造コストを大幅に低減することができて好適である。
すなわち、基材上に、下地めっき層、中間めっき層を形成したのち、更に、Snめっき層、およびAg,Bi,Cu,In,Pb,Sbの1種または2種以上の金属のめっき層をこの順序で積層する。なお、上記したSnめっき層はSn合金めっき層であってもよい。
黄銅条に、電解脱脂、酸洗を順次行ったのち、下地めっき層、中間めっき層、表面めっき層を順次形成して、表3、表4で示した各種のめっき材料を製造した。
なお、各層形成時のめっき条件は表2に示したとおりである。
動摩擦係数:バウデン型摩擦試験器を用い、荷重294mN、摺動距離10mm、摺動速度100M/min、摺動回数1回の条件下で測定。なお、相手材としては、板厚0.25mmの黄銅条にリフローSnめっきを1μm施したのち、0.5mmRに張り出し加工を行ったものを用いた。
(1)実施例と比較例を対比すると、実施例は、全体として、環境温度が高温になっても、表面めっき層(Sn)が残存しており、しかも動摩擦係数が小さくなっている。そして、形成した表面めっき層の厚みが厚い実施例のものほど加熱後における表面めっき層(Sn)の残存厚みは厚くなっていて耐熱性を保持している。しかし、他方では、動摩擦係数は、表面めっき層の厚みが薄い実施例の方が小さくなっている。このようなことから、表面めっき層の厚みが薄いものの方が挿抜性の点で有利である。
実施例3、実施例4、実施例8、実施例11、比較例5、および比較例6のそれぞれの試料から、タブ幅が2.3mmであるオス端子とメス端子を製作した。
これらオス端子とメス端子を、表5で示したように組み合わせて嵌合し、ついで嵌合した部材に対し温度160℃で120時間の熱処理を施したのち、各部材における端子間の接触抵抗を測定した。
また、接触抵抗は、端子にリードをはんだ付けし、電流10mAを流して測定した。n=10の平均値を求め、結果を表5に示した。
(1)実施例と比較例を対比すると、実施例の場合、全体として嵌合時の挿入力は低く、しかも熱処理後の接触抵抗が低くなっている。
また、各実施例と各比較例における嵌合時の挿入力は概ね5.3〜6.5Nと低い値になっている。そして、オス端子に実施例のものを用いた方が、メス端子に用いた場合よりも挿入力が低くなっている。これは、嵌合時においては、メス端子側は点接触状態となって削れる箇所が1点になるが、オス端子側では線状に接触していくので削れる箇所が線状になるためであると考えられる。
また、実施例において、熱処理後の接触抵抗が低い理由は、熱処理後にあっても本発明の実施例端子は表面めっき層(Sn)が残存していることにより接触信頼性が向上しているためであると考えられる。他方、比較例端子を用いた場合は、熱処理により表面めっき層(Sn)が消滅して接触抵抗が高くなってしまう。
実施例21〜34、比較例26〜35
7/3黄銅条に、実施例1〜11と同様にして各種のめっき材料を製造し、温度700℃で4秒間のリフロー処理を行った。
これらの材料につき、実施例1〜24の場合と同じ仕様で動摩擦係数を測定した。
また、各材料につき、その1枚をオス端子に見立てて切り出したままの平板とし、他の1枚をメス端子に見立てて半径0.5mmの張出し加工を行い、オス端子とメス端子のいずれに対しても温度120℃の大気中で3000時間の加熱処理を施し、平板と張出し加工部を荷重980mNで接触させながら電流10mAを通電して、接触部における接触抵抗を測定した。
なお、いずれの場合も、嵌合時の挿入は2mm/secの条件で行った。
(1)実施例と比較例を対比すると、実施例の場合、全体として嵌合時の抵抗力は小さく、しかも加熱処理後の接触抵抗は低くなっている。
他方、比較例の場合は、嵌合時の抵抗力が大きくなったり加熱処理後の接触抵抗が高くなったりしている。
(2)また、実施例22と実施例25と対比すると、加熱処理後における接触抵抗は同程度の値であるが、加熱処理前の動摩擦係数と挿入時の抵抗力は実施例22の方が大きい。
これは、実施例22の方がCuめっき層の厚み(X)が厚いため、リフロー処理後にCuめっき層が残存し、その残存量に対応してSnめっき層の厚み(Y)を厚くしているからである。このようなことは、実施例23と実施例26、実施例27と実施例30、実施例28と実施例31の場合についてもあてはまる。
実施例35、比較例36,37
実施例1〜11で用いた黄銅母材を、30mm×20mmに切断し、電解脱脂、酸洗を行い、以下の条件でNiめっき、Cuめっき、Snめっきを順次行ってめっき材料を製造した。
Niめっき: 浴組成、 スルファン酸ニッケル 500g/L、塩化ニッケル
30g/L、ホウ酸 30g/L、浴温 50℃、電流密度20A
/dm2、めっき厚は実施例、比較例のいずれについても0.5μ
m
Cuめっき: 浴組成、 硫酸銅5水和物 250g/L、食塩 20g/L、
浴温 40℃、電流密度 5〜20A/dm2、めっき厚、実施例は
0.24μm、比較例は0.31μm
Snめっき: 浴組成、 酸化すず(II) 50g/L、メタンスルホン酸 11
0g/L、FH50A 10mL/L、FH50B 10mL/L、
FH50C 10mL/L(いずれも石原薬品社製)、めっき厚、
実施例、比較例のいずれも0.7μm。
また、試料を温度50℃の大気中で240時間加熱し、表面を光学顕微鏡(倍率20倍)で観察して、長さ20μm以上のウィスカーの発生本数を測定した。
以上の結果を一括して表8に示した。
したがって、このめっき材料は、耐熱性が良好であり、また良好な耐熱性と挿抜性を兼ね備えていて、例えば自動車エンジンルーム内のような高温環境下に配置されるコネクタ、また嵌合型コネクタ、接触子などの各種電気・電子部品用の材料として有用である。
2 下地めっき層
3 中間めっき層
3’ Sn−Cu金属間化合物の層
4 SnまたはSn合金から成る表面めっき層
Claims (8)
- 周期律表4族、5族、6族、7族、8族、9族、もしくは10族に含まれるいずれか1種の金属またはそれを主成分とする合金から成る下地めっき層と、CuまたはCu合金から成る中間めっき層と、SnまたはSn合金から成る表面めっき層とを、この順序で、導電性基体の表面の上に形成し、ついで、
前記中間めっき層を消失させて、実質的にSn−Cu金属間化合物から成る層を形成することを特徴とするめっき材料の製造方法。 - 加熱処理により前記中間めっき層を消失させて、実質的にSn−Cu金属間化合物から成る層を形成する。請求項1のめっき材料の製造方法。
- リフロー処理により、前記中間めっき層を消失させて、実質的にSn−Cu金属間化合物から成る層を形成する請求項1のめっき材料の製造方法。
- 前記下地めっき層が実質的にNiから成る請求項1〜3のいずれかのめっき材料の製造方法。
- 前記中間めっき層の厚みをX(μm)、前記表面めっき層の厚みをY(μm)としたときに、X,Yの間では、次式:
1.9X+0.1≦Y≦1.9X+0.5
の関係が成立している請求項1〜4のいずれかのめっき材料の製造方法。 - 前記中間めっき層の厚みをX(μm)、前記表面めっき層の厚みをY(μm)としたときに、X,Yの間では、次式:
1.9X+0.1≦Y≦1.9X+0.5
−6.67X+1.57≦Y、および X≦0.28
の関係が成立している請求項1〜4のいずれかのめっき材料の製造方法。 - 請求項1〜6のいずれかの方法で製造されためっき材料を用いた電気・電子部品。
- 請求項7の電気・電子部品が嵌合型コネクタまたは接触端子である。
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