本発明に係る携帯電話機の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る携帯電話機の一例である折りたたみ式の携帯電話機1の外観の構成を表している。なお、図1(A)は、携帯電話機1を約180度に開いた開状態のときの正面から見た外観の構成を表しており、図1(B)は、携帯電話機1を開状態としたときの側面から見た外観の構成を表している。
図1(A)および(B)に示されるように、携帯電話機1は、中央のヒンジ部11を境に第1の筐体12と第2の筐体13とがヒンジ結合されており、ヒンジ部11を介して矢印X方向に折り畳み可能に形成される。携帯電話機1の内部の所定の位置には、送受信用のアンテナ(後述する図3のアンテナ31)が設けられており、内蔵されたアンテナを介して基地局(図示せず)との間で電波を送受信する。
第1の筐体12には、その表面に「0」乃至「9」の数字キー、発呼キー、リダイヤルキー、終話・電源キー、クリアキー、およびメニューキーなどの操作キー14が設けられており、操作キー14を用いて各種指示を入力することができる。
第1の筐体12には、操作キー14として上部に十字キーと確定キーが設けられており、ユーザが十字キーを上下左右方向に操作することにより当てられたカーソルを上下左右方向に移動させることができる。具体的には、第2の筐体13に設けられたメインディスプレイ17に表示されている電話帳リストや電子メールのスクロール動作、簡易ホームページのページ捲り動作および画像の送り動作などの種々の動作を実行する。
また、確定キーを押圧することにより、種々の機能を確定することができる。例えば第1の筐体12は、ユーザによる十字キーの操作に応じてメインディスプレイ17に表示された電話帳リストの複数の電話番号の中から所望の電話番号が選択され、確定キーが第1の筐体12の内部方向に押圧されると、選択された電話番号を確定して電話番号に対して発呼処理を行う。
さらに、第1の筐体12には、十字キーと確定キーの右隣にメニューキーが設けられており、このメニューキーが第1の筐体12の内部方向に押圧されると、メニュー選択画面を起動させることができる。
第1の筐体12には、携帯電話機1の操作を行うサイドキー16a、16bが設けられている。サイドキー16a、16bは、携帯電話機1が開状態および閉状態のときに第1の筐体12の内部方向に押圧されることによって、それぞれ処理が割り当てられている。サイドキー16a、16bに割り当てられた詳しい処理については後述する。
また、第1の筐体12には、誤操作防止キー23が設けられている。この誤操作防止キー23は、携帯電話機1が閉状態であって、例えば鞄やポケットなどに収納されている場合、意図しない操作により処理が実行されることを防止するために設けられる。本実施形態においては、例えばサイドキー16a、16bの意図しない操作により近距離無線送受信手段が起動することを防止する誤操作防止手段として設けられる。
第1の筐体12には、操作キー14の下部にマイクロフォン15が設けられており、マイクロフォン15によって通話時のユーザの音声を集音する。
なお、第1の筐体12は、背面側に図示しないバッテリパックが挿着されており、終話・電源キーがオン状態になると、バッテリパックから各回路部に対して電力が供給されて動作可能な状態に起動する。
一方、第2の筐体13には、その正面にメインディスプレイ17が設けられており、電波の受信状態、電池残量、電話帳として登録されている相手先名や電話番号及び送信履歴等の他、電子メールの内容、簡易ホームページ、CCD(Charge Coupled Device)カメラ(後述する図2のCCDカメラ20)で撮像した画像、外部のコンテンツサーバ(図示せず)より受信したコンテンツ、メモリカード(後述する図3のメモリカード46)に記憶されているコンテンツを表示することができる。なお、メインディスプレイ17は、例えば液晶ディスプレイにより構成されるディスプレイである。
また、メインディスプレイ17の上部の所定の位置にはレシーバ(受話器)18が設けられており、これにより、ユーザは音声通話することが可能である。なお、携帯電話機1の所定の位置には、レシーバ18以外の音声出力部としてのスピーカ(図示せず)も設けられている。
第1の筐体12と第2の筐体13の内部の所定の位置には、携帯電話機1の開閉状態を検知するための磁気センサ19a、19b、19c、および19dが設けられる。
また、第2の筐体13の側部には、赤外線通信部47が設けられる。赤外線通信部47は、携帯電話機などの他の赤外線通信機能を備えた機器と赤外線を介してデータの送受信を行うために設けられ、データの送受信時においては赤外線通信部47を対向機器の赤外線通信部に向けて使用される。
図2は、本発明に係る携帯電話機の一例である折りたたみ式携帯電話機1の他の外観の構成を表している。図2の携帯電話機1は、図1の携帯電話機1の状態から矢印X方向に回動させた閉状態であり、この状態を第1の筐体12と第2の筐体13とがほぼ重なり合う状態とする。なお、図2(A)は、携帯電話機1が閉状態のときの正面から見た外観の構成を表しており、図2(B)は、携帯電話機1が閉状態のときの側面から見た外観の構成を表している。
第2の筐体13の上部には、CCDカメラ20が設けられており、これにより、所望の撮影対象を撮像することができる。CCDカメラ20の下部には、例えば液晶ディスプレイにより構成されるサブディスプレイ21が設けられており、現在のアンテナの感度のレベルを示すアンテナピクト、携帯電話機1の現在の電池残量を示す電池ピクト、現在の時刻などが表示される。また、本実施形態においては送信モードおよび受信モードの状態の表示を行う表示手段として機能する。
サブディスプレイ21の下部には、さらに、静電タッチパッド22が設けられる。静電タッチパッド22は、見かけ上一枚のタッチパッドになっているが、図示せぬセンサが複数個所に設けられており、ユーザがセンサの付近をタッチすると、センサがそれを検知し、巻戻し機能、早送り機能、音量ダウン動作、音量アップ動作、再生動作、および一時停止動作などが実行される。
図3は、本実施形態における携帯電話機1の内部の構成を表している。
図示せぬ基地局から送信されてきた無線信号は、アンテナ31で受信された後、アンテナ共用器(DUP)32を介して受信回路(RX)33に入力される。受信回路33は、受信された無線信号を周波数シンセサイザ(SYN)34から出力された局部発振信号とミキシングして中間周波数信号に周波数変換(ダウンコンバート)する。そして、受信回路33は、このダウンコンバートされた中間周波数信号を直交復調して受信ベースバンド信号を出力する。なお、周波数シンセサイザ34から発生される局部発振信号の周波数は、制御部41から出力される制御信号SYCによって指示される。
受信回路33からの受信ベースバンド信号は、CDMA信号処理部36に入力される。CDMA信号処理部36は、図示せぬRAKE受信機を備える。このRAKE受信機では、受信ベースバンド信号に含まれる複数のパスがそれぞれの拡散符号(すなわち、拡散された受信信号の拡散符号と同一の拡散符号)で逆拡散処理される。そして、この逆拡散処理された各パスの信号は、位相が調停された後、コヒーレントRake合成される。Rake合成後のデータ系列は、デインタリーブおよびチャネル復号(誤り訂正復号)が行われた後、2値のデータ判定が行われる。これにより、所定の伝送フォーマットの受信パケットデータが得られる。この受信パケットデータは、圧縮伸張処理部37に入力される。
圧縮伸張処理部37は、DSP(Digital Signal Processor)などにより構成され、CDMA信号処理部36から出力された受信パケットデータを図示せぬ多重分離部によりメディアごとに分離し、分離されたメディアごとに対してそれぞれ復号処理を行う。例えば通話モードにおいては、受信パケットデータに含まれる通話音声などに対応するオーディオデータをスピーチコーデックにより復号する。また、例えばテレビ電話モードなどのように、受信パケットデータに動画像データが含まれていれば、この動画像データをビデオコーデックにより復号する。さらに、受信パケットデータがダウンロードコンテンツであれば、このダウンロードコンテンツを伸張した後、伸張されたダウンロードコンテンツを制御部41に出力する。
復号処理により得られたディジタルオーディオ信号はPCMコーデック38に供給される。PCMコーデック38は、圧縮伸張処理部37から出力されたディジタルオーディオ信号をPCM復号し、PCM復号後のアナログオーディオデータ信号を受話増幅器39に出力する。このアナログオーディオ信号は、受話増幅器39にて増幅された後、レシーバ18により出力される。
圧縮伸張処理部37によりビデオコーデックにて復号されたディジタル動画像信号は、制御部41に入力される。制御部41は、圧縮伸張処理部37から出力されたディジタル動画像信号に基づく動画像を、図示せぬビデオRAM(例えばVRAMなど)を介してメインディスプレイ17に表示させる。なお、制御部41は、受信された動画像データだけでなく、CCDカメラ20により撮像された動画像データに関しても、図示せぬビデオRAMを介してメインディスプレイ17に表示させることも可能である。
また、圧縮伸張処理部37は、受信パケットデータが電子メールである場合、この電子メールを制御部41に供給する。制御部41は、圧縮伸張処理部37から供給された電子メールを記憶部42に記憶させる。そして、制御部41は、ユーザによる入力部としての操作キー14の操作に応じて、記憶部42に記憶されているこの電子メールを読み出し、読み出された電子メールをメインディスプレイ17に表示させる。
一方、通話モードにおいて、マイクロフォン15に入力された話者(ユーザ)の音声信号(アナログオーディオ信号)は、送話増幅器40により適正レベルまで増幅された後、PCMコーデック38によりPCM符号化される。このPCM符号化後のディジタルオーディオ信号は、圧縮伸張処理部37に入力される。また、CCDカメラ20から出力される動画像信号は、制御部41によりディジタル化されて圧縮伸張処理部37に入力される。さらに、制御部41にて作成されたテキストデータである電子メールも、圧縮伸張処理部37に入力される。
圧縮伸張処理部37は、PCMコーデック38から出力されたディジタルオーディオ信号を所定の送信データレートに応じたフォーマットで圧縮符号化する。これにより、オーディオデータが生成される。また、圧縮伸張処理部37は、制御部41から出力されたディジタル動画像信号を圧縮符号化して動画像データを生成する。そして、圧縮伸張処理部37は、これらのオーディオデータや動画像データを図示せぬ多重分離部で所定の伝送フォーマットに従って多重化した後にパケット化し、パケット化後の送信パケットデータをCDMA信号処理部36に出力する。なお、圧縮伸張処理部37は、制御部41から電子メールが出力された場合にも、この電子メールを送信パケットデータに多重化する。
CDMA信号処理部36は、圧縮伸張処理部37から出力された送信パケットデータに対し、送信チャネルに割り当てられた拡散符号を用いてスペクトラム拡散処理を施し、スペクトラム拡散処理後の出力信号を送信回路(TX)35に出力する。送信回路35は、スペクトラム拡散処理後の信号をQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式などのディジタル変調方式を使用して変調する。送信回路35は、ディジタル変調後の送信信号を、周波数シンセサイザ34から発生される局部発振信号と合成して無線信号に周波数変換(アップコンバート)する。そして、送信回路35は、制御部41により指示される送信電力レベルとなるように、このアップコンバートにより生成された無線信号を高周波増幅する。この高周波増幅された無線信号は、アンテナ共用器32を介してアンテナ31に供給され、このアンテナ31から図示せぬ基地局に向けて送信される。
また、携帯電話機1は、外部メモリインタフェース45を備えている。この外部メモリインタフェース45は、メモリカード46を着脱することが可能なスロットを備えている。メモリカード46は、NAND型フラッシュメモリカードやNOR型フラッシュメモリカードなどに代表されるフラッシュメモリカードの一種であり、10ピン端子を介して画像や音声、音楽等の各種データの書き込み及び読み出しが可能となっている。さらに、携帯電話機1には、現在の正確な現在の時刻を測定する時計回路(タイマ)49が設けられている。
携帯電話機1には、近距離無線送信手段および近距離無線受信手段として赤外線通信部47およびブルートゥース通信部48が設けられる。赤外線通信部47は、例えばIrDA(Infrared Date Association)方式を用いた近距離無線通信手段であり、おおむね0.2〜1m程度の近距離に位置する携帯電話機などの対向機器と、携帯電話機1の記憶部42に記憶された自己のプロフィール情報や画像データなどの各種データの送受信を行う。また、送信されるデータは、記憶部42に記憶されたデータのみならず、メモリカード46に記憶されたデータであってもよい。
ブルートゥース通信部48は、ブルートゥース(Bluetooth)といわれる無線通信方式による近距離無線通信手段である。このブルートゥース通信部48は、他のブルートゥースを搭載した携帯電話機などと簡易に接続可能であり、例えば10m前後の近距離間において赤外線通信部47と同様にデータや音声の送受信を行う。
制御部41は、CPU(central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)などからなり、CPUは、ROMに記憶されているプログラムまたは記憶部42からRAMにロードされた各種のアプリケーションプログラムに従って各種の処理を実行するとともに、種々の制御信号を生成し、各部に供給することにより携帯電話機1を統括的に制御する。RAMは、CPUが各種の処理を実行する上において必要なデータなどを適宜記憶する。
記憶部42は、例えば、電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるフラッシュメモリ素子やHDD(Hard Disc Drive)などからなり、制御部41のCPUにより実行される種々のアプリケーションプログラムや種々のデータ群を格納している。電源回路44は、バッテリ43の出力を基に所定の動作電源電圧Vccを生成して各回路部に供給する。
ここで、携帯電話機1の第1の筐体12の側面に設けられた送信モード起動手段および受信モード起動手段としてのサードキー16a、16bの機能について説明する。
本実施形態においては、携帯電話機1が閉状態でサイドキー16a、16bが押圧された場合、制御部41の制御に基づいて赤外線通信部47およびブルートゥース通信部48による送信モードおよび受信モードの起動処理の実行が割り当てられている。
本実施形態における赤外線通信部47およびブルートゥース通信部48により起動される送信モードとは、サイドキー16a、16bの押圧により、対向機器に対しあらかじめ設定された所定のデータを送信可能な状態をいう。また赤外線通信部47およびブルートゥース通信部48により起動される受信モードとは、サイドキー16a、16bの押圧により、対向機器から送信されるデータを受信可能な状態をいう。
なお、送信モード起動時に対向機器に送信される所定のデータは、ユーザにより任意に設定することができるが、本実施形態においては、送信頻度が高いと考えられる自己のプロフィール情報(ユーザ自身の氏名、電話番号、メールアドレスなどの情報)を所定のデータに適用して説明する。
本実施形態における送信モードは、一例としてサイドキー16aが短押しされた場合に赤外線通信部47による送信モードが起動し、サイドキー16aが長押しされた場合にはブルートゥース通信機能48による送信モードが起動するように構成される。また同様に、一例としてサイドキー16bが短押しされた場合に赤外線通信部47による受信モードが起動し、サイドキー16bが長押しされた場合にはブルートゥース通信機能48による受信モードが起動し、さらにサイドキー16aおよび16bが同時に押圧された場合には赤外線通信部47およびブルートゥース通信部48の両者による受信モードが起動するように構成される。
なお、サイドキー16a、16bの押圧の長さの区別によって起動する各送受信モードを割り当てるのは一例であって、例えばユーザによりサイドキー16a、16bの割り当てを随時変更が可能なように構成してもよいし、サイドキー16a、16bの押圧後に選択できるように構成してもよい。
ここで、従来の赤外線通信機能およびブルートゥース通信機能を用いたデータの送受信処理について説明する。
図4は、携帯電話機1が赤外線通信機能を備えた携帯電話機などの対向機器に対してデータの送信を行う処理の従来例を、ユーザが行う操作の一例と共に説明するフローチャートである。送信するデータは、携帯電話機1に記憶されているプロフィール情報(ユーザ自身の氏名、電話番号、メールアドレスなどの情報)とする。このプロフィール情報は、例えば初対面時に相互に送受信が行われるなど、近距離無線通信機能を用いて送受信される頻度が高いといえる。このプロフィール送信処理は、携帯電話機1が図2に示すような閉状態とし、通常待ち受け状態(スリープ状態)からスタートする。
ステップS1において、ユーザは閉状態の携帯電話機1を開き、図1に示すような約180度に開いた開状態とする(操作1)。これにより携帯電話機1のメインディスプレイ17のバックライトが点灯し、現在時刻などが表示される。ステップS2において、ユーザは操作キー14におけるメニューキーを押圧し、メインディスプレイ17にメニュー選択画面を表示させる(操作2)。操作キー14におけるメニューキーの押圧により入力を受け付けた制御部41は、メインディスプレイ17にメニュー選択画面であるメニュー一覧を表示する。ステップS3において、ユーザはメニュー選択画面に表示されたメニュー一覧の中から、操作キー14における十字キーおよび確定キーを押圧することによりプロフィール情報を選択する(操作3)。具体的には、ユーザは十字キーを上下左右に操作することでプロフィール情報にカーソルを合わせ、その後確定キーを押圧する。十字キーおよび確定キーの押圧により入力を受け付けた制御部41は、メインディスプレイ17に携帯電話機1の記憶部42に記憶されたユーザのプロフィール情報を表示する。
ステップS4において、ユーザはサブメニュー選択画面の起動が割り当てられた操作キー14におけるサブメニューキーを押圧することによりサブメニュー選択画面を表示させる(操作4)。サブメニューキーの押圧により入力を受け付けた制御部41は、メインディスプレイ17にサブメニュー選択画面であるサブメニュー一覧を表示する。ステップS5において、ユーザはサブメニュー選択画面に表示されたサブメニュー一覧の中から、操作キー14における十字キーおよび確定キーを押圧することにより赤外線送信モードを選択する(操作5)。具体的には、ユーザは十字キーを上下左右に操作することで赤外線送信モードにカーソルを合わせ、その後確定キーを押圧する。十字キーおよび確定キーの押圧により入力を受け付けた制御部41は、メインディスプレイ17に赤外線送信モード画面を表示し、赤外線通信部47は送信モードを起動する。
ステップS6において、赤外線通信部47はプロフィール情報の送信先としての接続先である携帯電話機などの対向機器の確認を行う。接続先である対向機器が確認された場合、ステップS7で赤外線通信部47は、対向機器に対しプロフィール情報の送信を開始する。プロフィール情報の送信完了後、一連の処理は終了しメインディスプレイ17は通常待ち受け画面に移行する。
一方、接続先確認ステップS6において赤外線通信部47がプロフィール情報の接続先である対向機器の確認が行えずタイムアウトした場合であって、ステップS8において制御部41がリトライを行う指示の入力を受け付けた場合、接続先確認ステップS6に戻り、ステップS6以降の処理が再度行われる。これに対し、制御部41がリトライを行わない指示の入力を受け付けた場合には、一連の処理は終了し通常待ち受け画面に移行する。なお、リトライ判定ステップS8において実行されるリトライを行うか否かの指示の入力は、例えば制御部41がメインディスプレイ17に表示したリトライの確認画面においてユーザが所定の操作キー14を操作することにより行われる。
次に、従来の赤外線通信機能およびブルートゥース通信機能を用いたデータの受信処理について説明する。
図5は、携帯電話機1がブルートゥース通信機能を備えた携帯電話機などの対向機器から送信されるデータの受信を行う処理の従来例を、ユーザが行う操作の一例と共に説明するフローチャートである。図4で説明した送信処理と同様に、受信するデータは例えばプロフィール情報とする。また、このデータ送信処理は携帯電話機1が図2に示すような閉状態とし、通常待ち受け状態(スリープ状態)からスタートする。
ステップS11において、ユーザは閉状態の携帯電話機1を開き、図1に示すような約180度に開いた開状態とする(操作1)。これにより携帯電話機1のメインディスプレイ17のバックライトが点灯し、現在時刻などが表示される。ステップS12において、ユーザは操作キー14におけるメニューキーを押圧し、メニュー選択画面を起動させる(操作2)。メニューキーの押圧により入力部からの入力を受け付けた制御部41は、メインディスプレイ17にメニュー選択画面であるメニュー一覧を表示する。ステップS13において、ユーザはメニュー選択画面に表示されたメニュー一覧の中から、操作キー14における十字キーおよび確定キーを押圧することによりブルートゥースメニューを選択する(操作3)。具体的には、ユーザは十字キーを上下左右に操作することでブルートゥースメニューにカーソルを合わせ、その後確定キーを押圧する。十字キーおよび確定キーの押圧により入力を受け付けた制御部41は、メインディスプレイ17にブルートゥースメニュー選択画面を表示する。
ステップS14において、ユーザはブルートゥースメニュー選択画面に表示されたブルートゥースメニュー一覧の中から、操作キー14における十字キーおよび確定キーを押圧することによりブルートゥース受信モードを選択する(操作4)。具体的には、ユーザは十字キーを上下左右に操作することでブルートゥース受信モードにカーソルを合わせ、その後確定キーを押圧する。十字キーおよび確定キーの押圧により入力を受け付けた制御部41は、メインディスプレイ17にブルートゥース受信モード画面を表示し、ブルートゥース通信部48はブルートゥース受信モードを起動する。
ステップS15において、ブルートゥース通信部48はプロフィール情報の送信元である他の携帯電話機などの機器情報の受信を行う。対向機器情報が受信され接続が確立された場合、ステップS16において、ブルートゥース通信部48は携帯電話機などの対向機器から送信されたプロフィール情報の受信を開始する。プロフィール情報の受信完了後、ステップS17において、制御部41はブルートゥース受信モードを継続するか否かの指示の入力を受け付ける。制御部41が受信モードを終了する指示の入力を受け付けた場合、一連の処理は終了しメインディスプレイ17は通常待ち受け画面に移行する。一方、制御部41が受信モードを継続する指示の入力を受け付けた場合、機器情報受信ステップS15に戻り、ステップS15以降の処理が再度行われる。なお、ブルートゥース受信モードの継続の指示の入力は、例えば制御部41がメインディスプレイ17に表示したブルートゥース受信モードの継続の確認画面においてユーザが所定の操作キー14を操作することにより行われる。
一方、機器情報受信ステップS15においてプロフィール情報の送信元である携帯電話機などの対向機器情報の受信が行われず接続が確立されずにタイムアウトした場合であって、ステップS18において制御部41がリトライを行う指示の入力を受け付けた場合、機器情報受信ステップS15に戻り、ステップS15以降の処理が再度行われる。これに対し、リトライ判定ステップS18において制御部41がリトライを行わない指示の入力を受け付けた場合には、一連の処理は終了し通常待ち受け画面に移行する。なお、リトライ判定ステップS18において実行されるリトライを行うか否かの指示の入力は、例えば制御部41がメインディスプレイ17に表示したリトライの確認画面においてユーザが所定の操作キー14を操作することにより行われる。
図6は、赤外線通信機能を備えた携帯電話機などの対向機器からデータの受信を行う処理の従来例を、ユーザが行う操作の一例と共に説明するフローチャートである。赤外線通信機能による受信処理におけるステップS21からステップS24は、図5で説明したブルートゥース通信機能による受信処理におけるステップS11からステップS14とほぼ同様であるため、説明は省略する。
ステップS25において、赤外線通信部47はプロフィール情報などのデータの送信元としての接続先である携帯電話機などの対向機器の確認を行う。対向機器が確認された場合、ステップS26において、赤外線通信部47は携帯電話機などの対向機器からの送信されるプロフィール情報などのデータの受信を開始する。データの受信完了後、一連の処理は終了し通常待ち受け画面に移行する。
一方、ステップS25において赤外線通信部47がプロフィール情報などのデータの送信元としての接続先である対向機器の確認が行えずタイムアウトした場合であって、ステップS27において制御部41がリトライを行う指示の入力を受け付けた場合、接続先確認ステップであるS25に戻り、ステップS25以降の処理が再度行われる。これに対し、制御部41がリトライを行わない指示の入力を受け付けた場合には、一連の処理は終了し通常待ち受け画面に移行する。
ところで、図4で説明したように、プロフィール情報を携帯電話機などの対向機器に送信する場合において、赤外線通信部47による赤外線送信モードを起動するためにユーザが行わなければいけない操作は、ステップS1〜S5に該当する操作1〜操作5の5回の操作が必要となる。また、図5および図6で説明したように、対向機器から送信されたプロフィール情報を受信する場合において、赤外線通信部47およびブルートゥース通信部48による受信モードを起動するためにユーザが行わなければいけない操作は、ステップS11〜S14およびステップS21〜S24に該当する操作1〜操作4の4回の操作が必要となる。
このため、たとえ使用頻度の高いプロフィール情報の各送受信モードを起動させる場合であっても、そもそもその起動をさせるまでに煩雑な操作が必要となり、ユーザストレスの原因となっていた。また、携帯電話機1が開状態で一連の送受信処理が終了するまでの間、消費電力の大きいメインディスプレイ17のバックライトは点灯した状態であるため、携帯電話機1の消費電力の増大の原因につながり、その結果携帯電話機1の電池持ちが悪くなるという問題点があった。
そこで、携帯電話機1を図1のように開状態とすることなく、図2に示すような閉状態であっても、赤外線通信部47およびブルートゥース通信部48により実現される送受信モードを起動させることで、操作性の向上および省電力化を実現することが可能となる。以下、本実施形態における携帯電話機1によるデータ送受信処理について説明する。
図7は、本実施形態における携帯電話機1を用いて、赤外線通信機能を備えた携帯電話機などの対向機器に対してデータの送信を行う処理を、ユーザが行う操作の一例と共に説明するフローチャートである。送信するデータは、一例として携帯電話機1の記憶部42に記憶されているプロフィール情報として説明する。なお、データ送信処理における携帯電話機1は、全て図2に示すような閉状態で実行されるものとし、このデータ送信処理は通常待ち受け状態(スリープ状態)からスタートする。
ステップS31において、ユーザはサイドキー16aを押圧(短押し)し、赤外線送信モードを起動させる(操作1)。ユーザによるサイドキー16aの押圧により入力を受け付けた制御部41は、ステップS32において赤外線通信部47を制御し、赤外線通信部47は赤外線送信モードを起動する。このとき、制御部41はサブディスプイレイ21を制御し、赤外線送信モードの状態をサブディスプレイ21に表示する。図8(A)は、赤外線モード起動中を示すサブディスプレイ21の表示例である。
ステップS33において、赤外線通信部47はプロフィール情報の送信先としての接続先である携帯電話機などの対向機器の確認を行う。接続先である対向機器が確認された場合、ステップS34で赤外線通信部47は、制御部41の制御に従い、対向機器に対しプロフィール情報の送信を開始する。図8(B)は、プロフィール情報送信中のサブディスプレイ21の表示例である。プロフィール情報の送信完了後、一連の処理は終了しサブディスプレイ21は通常待ち受け画面に移行する。なお、図8(C)は、プロフィール情報の送信完了時におけるサブディスプレイ21の表示例である。
一方、接続先確認ステップS33において赤外線通信部47がプロフィール情報の送信先である他の携帯電話機の確認が行えずタイムアウトした場合の処理は、図4で説明したステップS8以降の処理と同様であるため、詳しい説明は省略する。なお、ステップS35において制御部41は、図8(D)のようなタイムアウトの通知および接続先の確認を続けるか否か(リトライするか否か)をサブディスプレイ21に表示することでユーザに通知する。この通知を受けたユーザは、リトライするか否かの指示の入力を行う。指示の入力は、例えば静電タッチパッド22の巻戻しおよび早送りボタンによって図8(D)に示す「Yes」、「No」を選択可能なように構成することができる。また、サイドキー16aおよび16bによって選択可能なように構成することもできる。
この携帯電話機1によれば、従来送信モードを起動するために必要であった5回の操作は、ステップS31のサイドキーの押圧のみの1回の簡易な操作でよいため、送信モード起動の操作性を向上させることができる。このため、使用頻度が高い自己のプロフィールの送受信を行う場合においても簡易な操作で実行することができるため、ユーザストレスを軽減でき、またエルダー層にとっても煩雑な操作なく実行可能となる。
また、携帯電話機1を閉状態としたままでデータの送信が可能なため、メインディスプレイ17を用いなくともサブディスプレイ21のみで送信モード状態表示を行うことができる。この結果、消費電力の大きいメインディスプレイ17のバックライトによる消費電力の増大を抑制することができ、携帯電話機1の省電力化を図ることができる。
なお、サブディスプレイ21が表示手段として機能しバックライトが点灯するのは、図7で説明した送信モード起動ステップS32における図8(A)に示す送信モード起動中の状態を表示する場合、データ送信ステップS34における図8(B)に示す送信中の状態を表示する場合、送信完了時における図8(C)に示す送信完了の状態を表示する場合、およびリトライ判定ステップS35における図8(D)に示すタイムアウトを通知する場合である。よって、その他の場合は一定時間経過後にバックライトを消灯させる制御を制御部41が行うことにより、携帯電話機1の開状態でのデータ送信時と比較し、省電力化を図ることが可能となる。
従って、本実施形態における携帯電話機1は操作性の向上および省電力化を実現し、近距離無線通信を用いてデータの送受信を行う際の利用性を向上させることができる。
なお、プロフィール情報の無線送信手段として赤外線通信のみを説明したが、ブルートゥース通信機能を用いても同様の操作回数で簡易にデータの送信を行うことができる。ブルートゥース送信モードの起動は、例えばサイドキー16aを長押しすることにより実行することができる。
次に、赤外線通信機能およびブルートゥース通信機能を用いたデータの受信処理について説明する。
図9は、本実施形態における携帯電話機1を用いて、赤外線通信機能を備えた携帯電話機などの対向機器から送信されるデータの受信処理を、ユーザが行う操作の一例と共に説明するフローチャートである。受信するデータは、一例として送信者のプロフィール情報として説明する。
データ受信処理における携帯電話機1は、全て図2に示すような閉状態で行われるものとし、このデータ受信処理は通常待ち受け状態(スリープ状態)からスタートする。なお、サブディスプレイ21の表示についても、図2(A)の状態である。
ステップS41において、ユーザはサイドキー16bを押圧(短押し)し、プロフィール情報の受信を行う赤外線受信モードを起動させる(操作1)。ステップS42において、ユーザによるサイドキー16bの押圧(短押し)により入力を受け付けた制御部41は、赤外線通信部47による赤外線受信モード起動処理を実行し、携帯電話機1は赤外線受信モードが起動中の状態となる。このとき、制御部41はサブディスプイレイ21を制御し、赤外線受信モードの状態をサブディスプレイ21に表示する。図10(A)は、赤外線受信モード起動中を示すサブディスプレイ21の表示例である。
ステップS43において、赤外線通信部47はプロフィール情報の送信元としての接続先である携帯電話機などの対向機器の確認を行う。接続先である対向機器が確認された場合、ステップS44で赤外線通信部47は、対向機器から送信されるプロフィール情報の受信を開始する。図10(B)は、プロフィール情報受信中のサブディスプレイ21の表示例である。プロフィール情報の受信完了後、一連の処理は終了しサブディスプレイ21は通常待ち受け画面に移行する。なお、図10(C)は、プロフィール情報の送信完了時におけるサブディスプレイ21の表示例である。
一方、接続先確認ステップS43において赤外線通信部47がプロフィール情報の送信元である他の携帯電話機の確認が行えずタイムアウトした場合の処理であるリトライ判定処理ステップS45以降の処理は、図7で説明したステップS35以降の処理とほぼ同様であるため、詳しい説明は省略する。
なお、受信ステップS44においてプロフィール情報が受信された場合であって、次回に携帯電話機1が開状態とされた場合、ユーザにプロフィール情報などのデータが受信されたことを通知する通知手段として、図11に示す通知が制御部41によってメインディスプレイ17に表示される。
次に、ブルートゥース通信機能よるデータの受信処理について説明する。
図12は、本実施形態における携帯電話機1を用いて、ブルートゥース通信機能を備えた携帯電話機などの対向機器から送信されるデータの受信処理を、ユーザが行う操作の一例と共に説明するフローチャートである。
ステップS51において、ユーザはサイドキー16bを押圧(長押し)し、プロフィール情報の受信を行うブルートゥース受信モードを起動させる(操作1)。ステップS52において、ユーザによるサイドキー16bの押圧(長押し)により入力を受け付けた制御部41は、ブルートゥース通信部48によるブルートゥース受信モード起動処理を実行し、携帯電話機1はブルートゥース受信モードが起動中の状態となる。図10(D)は、ブルートゥース受信モード起動時のサブディスプレイ21の表示例である。
機器情報受信ステップS53以降の処理は、図5で説明した機器情報受信ステップS15以降の処理とほぼ同様であるため、詳しい説明は省略する。なお、リトライ判定ステップS56において制御部41によってサブディスプレイ21に表示される判定を求める通知、および判定結果の入力処理は、図7で説明したリトライ判定ステップS35で行われる処理とほぼ同様であるため、詳しい説明は省略する。
次に、赤外線通信機能およびブルートゥース通信機能によるデータ受信モードを同時に起動させて行う受信処理について説明する。
図13は、本実施形態における携帯電話機1を用いて、赤外線通信機能およびブルートゥース通信機能の少なくとも一方を備えた携帯電話機などの対向機器から送信されるデータの受信処理を、ユーザが行う操作の一例と共に説明するフローチャートである。赤外線通信機能およびブルートゥース通信機能の両者を同時に起動させることにより、送信元である対向機器がいずれか一方のみの通信機能を備えている場合であっても、ユーザによる受信モードを選択する操作を不要とし、簡易に受信モードを起動させることができる点で有効である。また、多人数間におけるデータの送受信を行う場合においては、赤外線受信の場合、ブルートゥース受信の場合と起動操作を分けることなく、赤外線通信機能およびブルートゥース通信機能を備えた複数の対向機器に対応できる点で有効である。
ステップS61において、ユーザはサイドキー16aおよび16bを同時に押圧し、プロフィール情報の受信を行う赤外線およびブルートゥース受信モードを起動させる(操作1)。ステップS62において、ユーザによるサイドキー16aおよび16bの同時の押圧により入力を受け付けた制御部41は、赤外線通信部47およびブルートゥース通信部48を制御し、赤外線通信部47およびブルートゥース通信部48は受信モードを起動する。図10(E)は、制御部41によってサブディスプレイ21に表示される受信モード起動中を示す表示例である。
ステップS63で、制御部41は、プロフィール情報の送信元である携帯電話機などの対向機器が赤外線通信およびブルートゥース通信のどちらの通信機能を用いてプロフィール情報の送信を行うかの判定を行う。ステップS63における対向機器の通信機能の判定は、対向機器が赤外線通信を用いる場合には、図9で説明した接続先確認ステップS43と同様の処理により行われる。送信元である接続先の確認がとれた場合、処理は図9の受信ステップS44に進む。対向機器がブルートゥース通信を用いる場合には、図12で説明した機器情報受信ステップS53と同様の処理により判定が行われる。送信元である接続先の機器情報を受信できた場合、処理は図12の受信ステップS54に進む。
一方、送信元である接続先の通信機能の確認が行えなかった場合、リトライ判定ステップS64に進む。リトライ判定ステップS64以降の処理は、図7のリトライ判定ステップS35などと同様であるため詳しい説明は省略する。
この携帯電話機1によれば、従来受信モードを起動するために必要であった4回の操作は、図7、9、12、13で説明したサイドキー押圧ステップS31、S41、S51およびS61におけるサイドキーの押圧のみの1回の操作でよいため、受信モード起動の操作性を向上させることができる。このため、使用頻度が高い自己のプロフィールの送受信を行う場合においても簡易な操作で実行することができるため、ユーザストレスを軽減でき、またエルダー層にとっても煩雑な操作なく実行可能となる。
また、携帯電話機1を閉状態としたままでデータの送信が可能なため、メインディスプレイ17を用いなくともサブディスプレイ21のみで受信モード状態表示を行うことができる。この結果、消費電力の大きいメインディスプレイ17のバックライトによる消費電力の増大を抑制することができ、携帯電話機1の省電力化を図ることができる。
具体的には、携帯電話機1を閉状態としてデータの受信を行うため、ユーザへの状態表示はサブディスプレイ21のみでよく、消費電力の大きいメインディスプレイ17を使用する必要がないため省電力化を図ることができ、その結果携帯電話機1の電池持ちを向上させることができる。
なお、サブディスプレイ21が表示部として機能しバックライトが点灯するのは、図9で説明した赤外線受信モードを例に説明すると、受信モード起動ステップS42における図10(A)に示す受信モード起動中の状態を表示する場合、データ受信ステップS44における図10(B)に示す受信中の状態を表示する場合、受信完了時における図10(C)に示す受信完了の状態を表示する場合、およびリトライ判定ステップS45における図8(D)に示すタイムアウトを通知する場合である。
よって、その他の場合は一定時間経過後にバックライトを消灯させる制御を制御部41が行うことにより、携帯電話機1の開状態でのデータ送受信時と比較し、省電力化を図ることが可能となる。
従って、本実施形態における携帯電話機1は操作性の向上および省電力化を実現し、近距離無線通信を用いてデータの送受信を行う際の利用性を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、本発明に係る携帯電話機を折りたたみ式の携帯電話機1に適用して説明したが、折りたたみ式に限らず、スライド式およびフリップ式などの種々の携帯電話機に適用することができる。また、スライド式の携帯電話機の第1の筐体と第2の筐体とがほぼ重なり合う状態とは、例えばスライド式携帯電話機を構成する第1および第2の筐体の内表面側がほぼ重なり合う状態をいう。さらに、フリップ(上蓋)式の携帯電話機の第1の筐体と第2の筐体とがほぼ重なり合う状態とは、例えば携帯電話機を構成する第1の筐体に対し第2の筐体としてのフリップ部が閉じられ、第1の筐体の一部を覆うように重なり合う状態をいう。
なお、本実施形態における携帯電話機1をサブディスプレイ21を備えない携帯電話機に適用する場合には、送信モードの起動やデータの送信完了を通知手段としてのバイブレータや、スピーカから音声を出力することにより通知することができる。バイブレータで送受信モード状態を通知する場合には、バイブレータの振動パターンや振動時間を変化させることで、各状態を区別して通知することができる。
また、本実施形態においては赤外線通信部47およびブルートゥース通信部48を備えた携帯電話機1について説明したが、これに限らずどちらか一方の通信部のみを備える携帯電話機や、他の近距離無線通信手段を備えた携帯電話機にも適用することができる。
さらに、本実施形態においては近距離無線通信手段を用いて送信する所定のデータとして自己のプロフィール情報を送受信する例を適用して説明したが、あらかじめ送信データの設定が可能な設定手段を設けることにより、画像データや、音声データなどの他のデータの送受信を行うこともできる。
さらにまた、本実施形態においては、携帯電話機1を閉状態としてデータ送受信処理を実行したが、開状態でも実行可能なように構成してもよい。この場合、開状態であってもメインディスプレイ17のバックライトを点灯させないように制御することで、省電力化の実現が可能である。
また、図8および図10に示すデータ送信処理時におけるサブディスプレイ21の表示例は一例であって、携帯電話機1における赤外線通信部47が位置する箇所などに応じて、ユーザにとって見やすいように表示の向きが変更可能なように構成してもよい。
さらに、本実施形態においては、サイドキー16a、16bの押圧の長短により制御部41により実行される処理の割り当ての一例を説明したが、これに限らず他の割り当てを適用してもよい。また、サイドキー16a、16bの操作によって起動される近距離無線通信機能は、ユーザが任意に変更可能な構成としてもよい。
なお、本実施形態においては、携帯電話機と携帯電話機などの対向機器間における送受信処理を説明したが、携帯電話機以外にも、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、携帯型ゲーム機、携帯型音楽再生機、携帯型動画再生機、その他の電子機器にも適用することができる。
また、本発明の実施形態において説明した一連の処理は、ソフトウェアにより実行させることもできるが、ハードウェアにより実行させることもできる。
さらに、本発明の実施形態では、フローチャートのステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理の例を示したが、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別実行される処理をも含むものである。
1…携帯電話機、14…操作キー、16a、16b…サイドキー、17…メインディスプレイ、21…サブディスプレイ、23…誤作動防止キー、41…制御部、47…赤外線通信部、48…ブルートゥース通信部。