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JP2009184509A - 駐車支援装置、駐車支援方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

駐車支援装置、駐車支援方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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JP2009184509A JP2008026633A JP2008026633A JP2009184509A JP 2009184509 A JP2009184509 A JP 2009184509A JP 2008026633 A JP2008026633 A JP 2008026633A JP 2008026633 A JP2008026633 A JP 2008026633A JP 2009184509 A JP2009184509 A JP 2009184509A
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Toshihiro Mori
俊宏 森
Yuichi Oshita
裕一 大下
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Aisin AW Co Ltd
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Aisin AW Co Ltd
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Abstract

【課題】駐車の完了前に乗員を降車させる適切なタイミングを案内することができ、安全且つ迅速に降車を行わせることを可能とした駐車支援装置、駐車支援方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】縦列駐車の駐車支援を行う場合において、測距センサ5A,5Bにより縦列駐車を行う駐車スペースの形状と位置を特定し(S1)、駐車対象となる駐車スペース側に位置するドアについて開口可能量を算出し(S4)、駐車スペースに対する車両2の車体のはみ出し量を算出し(S5)、開口可能量が所定値以下となった場合、又は開口可能量が所定値より大きい場合であっても駐車スペースに対する車体のはみ出し量が所定値以下となった場合に降車の案内を行う(S8)ように構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の縦列駐車を支援する駐車支援装置、駐車支援方法及びコンピュータプログラムに関する。
従来より、駐車時に車両の後方環境を撮像したカメラ画像を表示して、車両に対する運転者の駐車操作を支援する駐車支援装置がある。そのような駐車支援装置では、車両に対して後進方向側の状況を画像表示することによって、車両に対する運転者の駐車操作を支援するものや、ステアリング舵角センサからの信号に基づいて車両の進行予測曲線を算出し、算出した進行予測曲線を、上述したように撮像したカメラ画像に重畳して表示することによって、車両に対する運転者の駐車操作を支援するものが知られている。更に、上記駐車支援装置では、単に後方環境の画像を表示するのみでなく、目標とする駐車スペースに対して駐車を完了するまでの車両の走行経路を算出し、算出した走行経路に車両が追従して走行するよう操舵支援や自動操舵を行う技術が知られている。
また、従来では駐車スペースに対して駐車を行う際の駐車操作の支援を行うにあたって、乗員の乗降を考慮した支援についても行われていた。即ち、駐車スペースは他車両やブロック塀等の障害物によって周囲が囲まれていることが多く、駐車スペースへの駐車が完了した後に、車両の助手席や後部座席側方のドアの開閉を行うことができない状況となる場合があった。その場合には、駐車が一旦完了した車を再度移動させる必要が生じる。そこで、例えば特開2007−237857号公報には、駐車スペースに車両を駐車させる際に、駐車後の予測車両位置と駐車スペースとを比較することにより、ドアが開閉可能か否かを予測し、ドアの開閉ができない場合に警告を行う駐車支援装置について記載されている。
特開2007−237857号公報(第8頁〜第10頁、図5)
しかしながら、前記した特許文献1に記載された駐車支援装置によれば、ユーザは駐車を行う前において駐車完了後に車両のドアの開閉が可能か否かを把握することができるが、ドアの開閉ができなくなることを把握した場合には、再度、他の駐車スペースを探す必要があった。また、車両のドアの開閉ができなくなる前に乗員を降車させることも可能であるが、ユーザはどのタイミングで乗員を降車させれば良いのかを判断することは難しかった。そして、乗員を降車させるタイミングが遅れると、車両のドアの開閉ができなくなり、車両の位置をドアの開閉が可能な位置まで戻す必要が生じる。一方、乗員を降車させるタイミングが早いと、停車中の自車両が駐車スペース周辺を走行する他車両の障害となり、渋滞等の交通障害を招く虞がある。従って、乗員を降車させる適切なタイミングを案内する必要が生じていた。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、対象となる駐車スペースへの駐車完了後に車両のドアを開閉することができなくなる場合であっても、駐車の完了前に乗員を降車させる適切なタイミングを案内することができ、安全且つ迅速に降車を行わせることを可能とした駐車支援装置、駐車支援方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本願の請求項1に係る駐車支援装置(1)は、縦列駐車を行う駐車スペースの情報を取得する駐車スペース情報取得手段(3)と、前記駐車スペース情報取得手段で取得した前記駐車スペースの情報に基づいて、前記駐車スペースへと進入する車両(2)のドア(17〜19)の開口可能量を算出する開口可能量算出手段(3)と、前記開口可能量算出手段により算出されたドアの開口可能量が所定値以下となったときに乗員に降車を案内する降車案内手段(3)と、を有することを特徴とする。
また、請求項2に係る駐車支援装置(1)は、請求項1に記載の駐車支援装置において、前記駐車スペース情報取得(3)で取得した駐車スペースの情報に基づいて、前記駐車スペースへと進入する車両(2)について駐車スペースに対する車体のはみ出し量を算出するはみ出し量算出手段(3)を有し、前記降車案内手段(3)は、前記開口可能量算出手段により算出されたドア(17〜19)の開口可能量が所定値より大きい場合で、且つ前記はみ出し量算出手段により算出された車体のはみ出し量が所定値以下となったときに乗員に降車を案内することを特徴とする。
また、請求項3に係る駐車支援装置(1)は、請求項1又は請求項2に記載の駐車支援装置において、運転者以外の乗員が乗車していることを検出する乗員検出手段(3)を有し、前記降車案内手段(3)は前記乗員検出手段により運転者以外の乗員が乗車していることを検出した場合に乗員に降車を案内することを特徴とする。
また、請求項4に係る駐車支援装置(1)は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の駐車支援装置において、前記開口可能量算出手段(3)は、縦列駐車を行う前記駐車スペース側に位置するドア(17〜19)の開口可能量を算出することを特徴とする。
また、請求項5に係る駐車支援装置(1)は、請求項4のいずれかに記載の駐車支援装置において、車両(2)のドア(17〜19)の長さを取得するドア長取得手段(3)と、車両のドアの回動軸から前記駐車スペースにおける車両進入側の反対側縁部までの距離を取得する距離取得手段(3)と、を有し、前記開口可能量算出手段(3)は前記ドア長取得手段及び前記距離取得手段とによって取得した各値に基づいてドアの開口可能量を算出することを特徴とする。
また、請求項6に係る駐車支援方法は、縦列駐車を行う駐車スペースの情報を取得する駐車スペース情報取得ステップ(S1)と、前記駐車スペース情報取得ステップで取得した前記駐車スペースの情報に基づいて、前記駐車スペースへと進入する車両のドアの開口可能量を算出する開口可能量算出ステップ(S4)と、前記開口可能量算出ステップにより算出されたドアの開口可能量が所定値以下となったときに乗員に降車を案内する降車案内ステップ(S8)と、を有することを特徴とする。
更に、請求項7に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに搭載され、縦列駐車を行う駐車スペースの情報を取得する駐車スペース情報取得機能(S1)と、前記駐車スペース情報取得機能で取得した前記駐車スペースの情報に基づいて、前記駐車スペースへと進入する車両のドアの開口可能量を算出する開口可能量算出機能(S4)と、前記開口可能量算出機能により算出されたドアの開口可能量が所定値以下となったときに乗員に降車を案内する降車案内機能(S8)と、を実行させることを特徴とする。
前記構成を有する請求項1に記載の駐車支援装置によれば、縦列駐車を行う際に、駐車スペースへの駐車完了後に車両のドアを開閉することができなくなる場合であっても、駐車の完了前に乗員を降車させる適切なタイミングを案内することができる。従って、安全且つ迅速に縦列駐車中の降車を行わせることが可能となる。
また、請求項2に記載の駐車支援装置によれば、車体が駐車スペースからはみ出す量が小さくなったタイミングで降車の案内を行うので、乗員の降車を行う為に停車した車両が他車両の走行の障害になることを防止できる。従って、案内されたタイミングで乗員は余裕を持って降車することが可能となる。
また、請求項3に記載の駐車支援装置によれば、降車をさせる必要のある乗員が車両に乗車している状況のみにおいて降車の案内を行うので、降車の案内が不要な状況下で案内を行わないことにより乗員にストレスを感じさせること無く、且つ制御部の処理負担を軽減できる。
また、請求項4に記載の駐車支援装置によれば、縦列駐車を行った場合に障害物によって開閉が阻害される虞のあるドアを対象として開口可能量を算出するので、乗員を降車させる為のより適切なタイミングを特定することが可能となる。
また、請求項5に記載の駐車支援装置によれば、車両のドアの長さと車両のドアの回動軸から駐車スペースにおける車両進入側の反対側縁部までの距離とに基づいてドアの開口可能量を算出するので、駐車スペース内におけるドアの開口可能量を正確に算出することが可能となる。
また、請求項6に記載の駐車支援方法によれば、縦列駐車を行う際に、駐車スペースへの駐車完了後に車両のドアを開閉することができなくなる場合であっても、駐車の完了前に乗員を降車させる適切なタイミングを案内することができる。従って、安全且つ迅速に縦列駐車中の降車を行わせることが可能となる。
更に、請求項7に記載のコンピュータプログラムによれば、縦列駐車を行う際に、駐車スペースへの駐車完了後に車両のドアを開閉することができなくなる場合であっても、駐車の完了前に乗員を降車させる適切なタイミングをコンピュータに案内させることができる。従って、安全且つ迅速に縦列駐車中の降車を行わせることが可能となる。
以下、本発明に係る駐車支援装置について具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係る駐車支援装置1の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施形態に係る駐車支援装置1の概略構成図、図2は本実施形態に係る駐車支援装置1の制御系を模式的に示すブロック図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る駐車支援装置1は、車両2に対して設置された駐車支援ECU(駐車スペース情報取得手段、開口可能量算出手段と、降車案内手段、はみ出し量算出手段、乗員検出手段、ドア長取得手段、距離取得手段)3と、後方カメラ4と、測距センサ5A,5Bと、液晶ディスプレイ6と、スピーカ7と、車両DB8と、駐車支援ECU3に接続されたGPS10、車速センサ11、ステアリングセンサ12、ジャイロセンサ13、シフトレバーセンサ14等の各種センサで構成されている。
また、車両2は4ドア式の車両であり、運転席側のフロントドア16と、助手席側のフロントドア17と、後部座席の左右にあるバックドア18、19を有する。
駐車支援ECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)3は、駐車スペースに車両を縦列駐車する際において、現在の車両のドア17〜19の開口可能量と車体のはみ出し量を算出するとともに、算出した各値に基づいて適切な乗員の降車タイミングを案内する縦列駐車支援処理(図3参照)等を行う電子制御ユニットである。尚、駐車支援ECU3はナビゲーション装置の制御に使用するECUと兼用してもよい。また、駐車支援ECU3の詳細な構成については後述する。
後方カメラ4は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いたものであり、車両2の後方に装着されたナンバープレートの上中央付近に取り付けられ、視線方向を水平より45度下方に向けて設置される。そして、後退時に車両2の進行方向となる車両後方を撮像し、その撮像した画像は液晶ディスプレイ6に表示される。
また、測距センサ5A,5Bは、車両2の前方に左右一対に設置されており、音波送信部と音波受信部とから基本的に構成されている。そして、音波送信部から車両2の左右方向に対して超音波を放射するとともに障害物(具体的には駐車車両、ブロック塀等)によって反射された反射波を音波受信部で受信する。その結果、駐車支援ECU3は超音波の放射から反射波を受信するまでの時間に基づいて車両2の周囲に位置する障害物までの距離を検出することが可能となる。そして、本実施形態では、駐車支援ECU3は更に測距センサ5A,5Bの検出結果に基づいて、車両周辺に位置する駐車スペースの検出、並びに検出した駐車スペースの形状等を特定する。
尚、測距センサ5A,5Bとしては、超音波センサの代わりにレーザ距離センサを用いても良い。また、駐車スペースの検出、並びに検出した駐車スペースの形状の特定には後方カメラ4を用いても良い。
液晶ディスプレイ6は、車両2の室内のセンターコンソール又はパネル面に備え付けられ、駐車中において後方カメラ4で撮像された車両後方画像に対して自車の予想進路軌跡を重畳して表示する(所謂バックガイドモニタ)。また、本実施形態に係る駐車支援装置1では、駐車支援中において乗員を降車させるタイミングとなったことを案内する案内文についても出力する。尚、液晶ディスプレイ6はナビゲーション装置に使用するものと兼用してもよい。
また、スピーカ7は、車両2の室内のセンターコンソール又はパネル面に備え付けられ、運転支援に関する案内音声や警告音等を出力する。特に、本実施形態に係る駐車支援装置1では、駐車支援中において乗員を降車させるタイミングとなったことを案内する案内音声についても出力する。
また、車両DB8は、車両2の形状設計値やカメラ設計値等の車両に関する各種パラメータ情報が記憶された記憶手段である。例えば車両DB8には、車両2の助手席や後部座席側のドア17〜19の長さ及び最大開口角度、後輪車軸中央点に対するドア17〜19の回動軸の相対位置、車両2の車輪半径、車長、車幅、車高、ホイールベース、最小旋回半径、後方カメラ4の光軸方向や車両2に対する後方カメラ4の設置位置等について記憶されている。
そして、駐車支援ECU3は後述するように車両DB8に記憶された各種パラメータ情報を用いることによって、後述する縦列駐車支援処理(図3参照)で車両2のドア17〜19の開口可能量と車体のはみ出し量の算出を行う。また、同じく車両DB8に記憶された各種パラメータ情報を用いることによって、算出された走行経路に基づく車両2の駐車支援(案内や自動操舵)を行う。
また、GPS10は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することにより、自車の現在地や現在時刻を検出可能とする。
また、車速センサ11は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両2の車輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号を駐車支援ECU3に出力する。そして、駐車支援ECU3は発生するパルスを計数することにより車輪の回転速度や移動距離を算出する。
また、ステアリングセンサ12は、ステアリング装置の内部に取り付けられており、ステアリングの回動角を検出可能とするセンサである。
ジャイロセンサ13は、車両2の旋回角を検出可能とするセンサである。また、ジャイロセンサ13によって検出された旋回角を積分することにより、自車方位を検出することができる。
シフトレバーセンサ14は、シフトレバー(図示せず)に内蔵され、シフト位置が「P(パーキング)」、「N(ニュートラル)」、「R(リバース)」、「D(ドライブ)」、「2(セカンド)」、「L(ロー)」のいずれの位置となっているかを検出可能とする。
次に、駐車支援ECU3の詳細について図2を用いて説明すると、駐車支援ECU3はCPU21を核として構成されており、CPU21には記憶手段であるROM22及びRAM23が接続されている。そして、ROM22には後方カメラ4や測距センサ5A,5B等の制御上必要な各種のプログラム等が格納されている。また、RAM23は後述の縦列駐車支援処理プログラム(図3)の他、CPU21で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。
続いて、前記構成を有する本実施形態に係る駐車支援装置1の駐車支援ECU3が実行する縦列駐車支援処理プログラムについて図3に基づき説明する。図3は本実施形態に係る駐車支援装置1における縦列駐車支援処理プログラムのフローチャートである。ここで、縦列駐車支援処理プログラムは、特に縦列駐車の駐車支援が開始された後から後述のS8の処理を実行するまで所定間隔(例えば200ms毎)で繰り返し実行され、ドア17〜19の開口可能量と車体のはみ出し量とに基づいて乗員の降車のタイミングを案内する処理を行うプログラムである。
尚、本実施形態に係る駐車支援装置1では、操作ボタン(図示せず)を用いてユーザにより所定の操作が行われた場合や、シフトポジションが「R」に変更された場合に駐車支援処理が実行される。また、以下の図3にフローチャートで示されるプログラムは駐車支援ECU3が備えているROM22やRAM23に記憶されており、CPU21により実行される。
先ず、縦列駐車支援処理プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU21は測距センサ5A,5Bの検出結果に基づいて、縦列駐車の駐車対象とする駐車スペースの形状及び位置を特定する。
以下に、図4を用いて前記S1における縦列駐車の駐車スペースの形状及び位置の特定処理についてより具体的に説明する。ここで、図4は路側帯における他車両31とガードレール32によって囲まれた駐車スペース33へと縦列駐車を行う場合の車両2周辺の俯瞰図である。
図4に示すように、前記S1では車両2の移動に伴い、測距センサ5A,5Bで駐車場内又は道路脇にある駐車スペース33を形成する障害物(図4では他車両31とガードレール32)の相対位置を検出する。そして、GPS10により検出した自車の位置座標と障害物の相対位置に基づいて、駐車スペース33の形状と位置(即ち、駐車枠34の位置座標)を算出する。それにより、駐車スペースの形状及び位置が特定される。
尚、後方カメラ4で自車の周囲環境を撮像し、撮像画像に画像認識処理を施すことによって、駐車スペースの形状や位置を特定するようにしても良い。また、駐車スペースの形状や位置をDBやセンタから取得するようにしても良い。尚、上記S1が駐車スペース情報取得手段の処理に相当する。
次に、S2においてCPU21は、車両DB8から車両2のドア17〜19に関する情報を取得する。具体的には、車両2のドア17〜19の長さと、後輪車軸中央点Tに対する各ドア17〜19の回動軸M1〜M3の相対位置についてそれぞれ取得する。尚、上記S3がドア長取得手段及び距離取得手段の処理に相当する。
続いて、S3においてCPU21は自車の現在位置と方位を取得する。具体的には、GPS10により自車の後輪車軸中央点Tの位置座標を検出し、ジャイロセンサ13により自車の方位を検出する。
その後、S4においてCPU21は、車両2のドア17〜19の開口可能量を算出する。ここで、前記S4では、運転席側のフロントドア16を除いたドア17〜19の内、駐車対象となる駐車スペース側に位置するドアについて開口可能量を算出する。例えば、図4に示すように車両2の左側に駐車スペース33が位置する場合には車両2の左側に位置する助手席側のフロントドア17と後部座席側のバックドア19(図1参照)について開口可能量を算出する。
以下に、図5を用いて前記S4におけるドアの開口可能量の算出処理についてより具体的に説明する。ここで、図5は図4に示す駐車スペース33へと車両2を進入させる場合におけるドアの開口可能量の算出方法を示した説明図である。尚、以下では車両2の駐車スペース33側に位置するドア17、19の内、助手席側のフロントドア17に対する処理を例に挙げて説明する。
S4の処理を行うに際し、先ず、CPU21は前記S3で取得した後輪車軸中央点Tの位置座標(x,y)と、前記S2で取得した後輪車軸中央点Tに対するドア17の回動軸M1の相対位置とに基づいて、ドア17の回動軸M1の位置座標(x,y)を算出する。その後、前記S1で取得した駐車スペース33の駐車枠34(図4参照)の位置座標に基づいて、回動軸M1から駐車スペース33の車両進入側と反対側の縁部(図5では駐車枠34の左縁、即ちガードレール32が相当)までの距離aを取得する。
次に、距離aと前記S2で取得したドア17の長さbとを比較する。その結果、a>bであると判定された場合には、ドア17は駐車スペース33内で最大角度まで開くことができるので、ドア17の開口可能量はドア17の最大開口角度(例えば90°)となる。尚、ドア17の最大開口角度は車両DB8に記憶されている。
一方、a≦bであると判定された場合には、ドア17は駐車スペース33内で最大開口角度まで開くと、駐車スペース33の縁部と接触する。そこで、駐車スペース33内でドア17を開口できる最大状態まで開けた角度θ(以下、開口可能角度θという)を算出する為に、先ず以下の式(1)により角度φを算出する。
φ=sin−1(a/b)・・・・(1)
次に、前記S3で取得した自車方位から、ガードレール32の平行線に対する自車が成す角度αを算出する。その後、以下の式(2)によりドア17の開口可能角度θを算出する。
θ=φ−α・・・・(2)
そして、開口可能角度θがドア17の開口可能量となる。
尚、上記例ではドアの開口可能角度を開口可能量としているが、駐車スペース33内でドア17を開口できる最大状態まで開けた際のドアの開口部の幅又は開口部の面積を開口可能量としても良い。また、上記S4が開口可能量算出手段の処理に相当する。
次に、S5においてCPU21は、縦列駐車を行う駐車スペースに対する車両2の車体のはみ出し量を算出する。以下に、図6を用いて前記S5における車体のはみ出し量の算出処理についてより具体的に説明する。ここで、図6は図4に示す駐車スペース33へと車両2を進入させる場合における車体のはみ出し量の算出方法を示した説明図である。
S5の処理を行うに際し、CPU21は前記S1で取得した駐車スペース33の駐車枠34(図4参照)の位置座標と、前記S3で取得した自車の現在位置と方位とに基づいて、駐車スペース33に対する車体のはみ出し量Cを算出する。
尚、図7に示すように駐車スペース33と走行レーンとの間に区画線が描かれている場合には、前記S5において区画線からのはみ出し量を車体のはみ出し量Cとして算出しても良い。また、上記S5がはみ出し量算出手段の処理に相当する。
続いて、S6でCPU21は前記S4で算出したドアの開口可能量が所定値以下(例えば45度以下)となったか否か判定する。その結果、開口可能量が所定値以下となったと判定された場合(S6:YES)には、乗員を降車させるタイミングであると判定し、S8へと移行する。一方、開口可能量が所定値より大きいと判定された場合(S6:NO)には、S7へと移行する。
S7でCPU21は前記S5で算出した車体のはみ出し量が所定値以下(例えばレーン幅の20%以下や1m以下等)となったか否か判定する。その結果、車体のはみ出し量が所定値以下となったと判定された場合(S7:YES)には、乗員を降車させるタイミングであると判定し、S8へと移行する。一方、車体のはみ出し量が所定値より大きいと判定された場合(S7:NO)には、降車案内を行うことなく当該縦列駐車支援処理プログラムを終了する。このように、はみ出し量が小さい状態で車両を停車させることにより、走行レーンを走行する他車両の障害とならず、余裕をもって乗員が乗降を行うことが可能となる。
一方、S8においてCPU21は、乗員を下ろすタイミングであることをユーザに案内する。具体的には、液晶ディスプレイ6に「降車してください。」との文字を表示したり、スピーカ7から「降車してください。」との案内音声を出力する。尚、車両ECU(図示せず)を介して、車両を停車させるように制御しても良い。また、一旦前記S8の処理を実行した後は、再度、縦列駐車の駐車支援が開始されるまで、縦列駐車支援処理プログラムを実行しない。尚、上記S8が降車案内手段の処理に相当する。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る駐車支援装置1、駐車支援装置1による駐車支援方法及び駐車支援装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、特に縦列駐車の駐車支援を行う場合において、測距センサ5A,5Bにより縦列駐車を行う駐車スペースの形状と位置を特定し(S1)、駐車対象となる駐車スペース側に位置するドアについて開口可能量を算出し(S4)、駐車スペースに対する車両2の車体のはみ出し量を算出し(S5)、開口可能量が所定値以下となった場合、又は開口可能量が所定値より大きい場合であっても駐車スペースに対する車体のはみ出し量が所定値以下となった場合に降車の案内を行う(S8)ので、対象となる駐車スペースへの駐車完了後に車両2のドア17〜19を開閉することができなくなる場合であっても、駐車中に乗員を降車させる適切なタイミングを案内することができる。従って、安全且つ迅速に縦列駐車中の降車を行わせることが可能となる。
また、車体が駐車スペースからはみ出す量が小さくなったタイミングで降車の案内を行うので、乗員の降車を行う為に停車した車両が他車両の走行の障害になることを防止できる。従って、案内されたタイミングで乗員は余裕を持って降車することが可能となる。
また、縦列駐車を行う駐車スペース側に位置するドアを対象として開口可能量を算出するので、乗員を降車させる為のより適切なタイミングを特定することが可能となる。
また、車両のドアの長さと車両のドアの回動軸から駐車スペースの車両進入側と反対側の縁部までの距離とに基づいてドアの開口可能量を算出するので、駐車スペース内におけるドアの開口可能量を正確に算出することが可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、車両2内のシートに重量センサを設置し、運転手以外の乗員が乗車していることを検出した場合のみに降車の案内(S8)を行うようにしても良い。
また、開口可能量が所定値以下であると判定されたドアに対応する座席(例えば、フロントドア17である場合には助手席、バックドア18、19である場合には後部座席)に乗員が着座している場合のみに降車の案内(S8)を行うようにしても良い。
その結果、降車をさせる必要のある乗員が車両に乗車している状況のみにおいて降車の案内を行うので、降車の案内が不要な状況下で案内を行わないことにより乗員にストレスを感じさせること無く、且つ制御部の処理負担を軽減できる。
また、本実施形態では前記S4の処理においてドアの回動軸から駐車スペースの車両進入側と反対側の縁部(図5では駐車枠34の左縁、即ちガードレール32が相当)までの距離aを算出する際に、自車の位置座標と駐車スペースの位置座標を用いて算出していたが、測距センサにより距離aを検出しても良い。
また、本実施形態では駐車実行中において現在のドアの開口可能量を算出する処理を実行し、降車のタイミングを判定することとしているが、駐車を行う前に予め縦列駐車の走行軌跡を予測し、予測された走行軌跡に基づいて、その後の駐車時におけるドアの開口可能量を予測しても良い。具体的には、予想走行軌跡に沿って移動する車両位置と方位をそれぞれ特定し、各車両位置での開口可能量を上記実施形態と同様に算出する。その結果、駐車を開始する前に乗員を降車させる適切なタイミングを特定することが可能となる。
本実施形態に係る駐車支援装置の概略構成図である。 本実施形態に係る駐車支援装置の制御系を模式的に示すブロック図である。 本実施形態に係る縦列駐車支援案内処理プログラムのフローチャートである。 路側帯における他車両とガードレールによって囲まれた駐車スペースへと縦列駐車を行う場合の車両周辺の俯瞰図である。 図4に示す駐車スペースへと車両を進入させる場合におけるドアの開口可能量の算出方法を示した説明図である。 図4に示す駐車スペースへと車両を進入させる場合における車体のはみ出し量の算出方法を示した説明図である。 車体のはみ出し量の算出方法の他の例を示した説明図である。
符号の説明
1 駐車支援装置
2 車両
3 駐車支援ECU
5A,5B 測距センサ
6 液晶ディスプレイ
7 スピーカ
16〜19 ドア
21 CPU
22 RAM
23 ROM
33 駐車スペース

Claims (7)

  1. 縦列駐車を行う駐車スペースの情報を取得する駐車スペース情報取得手段と、
    前記駐車スペース情報取得手段で取得した前記駐車スペースの情報に基づいて、前記駐車スペースへと進入する車両のドアの開口可能量を算出する開口可能量算出手段と、
    前記開口可能量算出手段により算出されたドアの開口可能量が所定値以下となったときに乗員に降車を案内する降車案内手段と、を有することを特徴とする駐車支援装置。
  2. 前記駐車スペース情報取得で取得した駐車スペースの情報に基づいて、前記駐車スペースへと進入する車両について駐車スペースに対する車体のはみ出し量を算出するはみ出し量算出手段を有し、
    前記降車案内手段は、前記開口可能量算出手段により算出されたドアの開口可能量が所定値より大きい場合で、且つ前記はみ出し量算出手段により算出された車体のはみ出し量が所定値以下となったときに乗員に降車を案内することを特徴とする請求項1に記載の駐車支援装置。
  3. 運転者以外の乗員が乗車していることを検出する乗員検出手段を有し、
    前記降車案内手段は前記乗員検出手段により運転者以外の乗員が乗車していることを検出した場合に乗員に降車を案内することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の駐車支援装置。
  4. 前記開口可能量算出手段は、縦列駐車を行う前記駐車スペース側に位置するドアの開口可能量を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の駐車支援装置。
  5. 車両のドアの長さを取得するドア長取得手段と、
    車両のドアの回動軸から前記駐車スペースにおける車両進入側の反対側縁部までの距離を取得する距離取得手段と、を有し、
    前記開口可能量算出手段は前記ドア長取得手段及び前記距離取得手段により取得した各値に基づいてドアの開口可能量を算出することを特徴とする請求項4に記載の駐車支援装置。
  6. 縦列駐車を行う駐車スペースの情報を取得する駐車スペース情報取得ステップと、
    前記駐車スペース情報取得ステップで取得した前記駐車スペースの情報に基づいて、前記駐車スペースへと進入する車両のドアの開口可能量を算出する開口可能量算出ステップと、
    前記開口可能量算出ステップにより算出されたドアの開口可能量が所定値以下となったときに乗員に降車を案内する降車案内ステップと、を有することを特徴とする駐車支援方法。
  7. コンピュータに搭載され、
    縦列駐車を行う駐車スペースの情報を取得する駐車スペース情報取得機能と、
    前記駐車スペース情報取得機能で取得した前記駐車スペースの情報に基づいて、前記駐車スペースへと進入する車両のドアの開口可能量を算出する開口可能量算出機能と、
    前記開口可能量算出機能により算出されたドアの開口可能量が所定値以下となったときに乗員に降車を案内する降車案内機能と、
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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