JP2009167540A - コールドオフセット用新聞印刷用紙 - Google Patents
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Abstract
多色カラー高品位印刷方式における浸透乾燥性インキを用いたコールドオフセット印刷において良好なカラー印刷品質及び印刷作業性を有し、操業性も良好であるコールドオフセット用新聞印刷用紙を提供する。
【解決手段】
無定形シリカ/およびまたは無定形シリケートを内添した原紙上に顔料と接着剤を主成分とする表面処理剤を塗布、乾燥してなるコールドオフセット印刷用新聞用紙において、炭酸カルシウムを主成分とする顔料100質量部に対して、接着剤として澱粉を固形分換算で10〜300質量部、表面サイズ剤としてケテンダイマーを0.05〜4.8質量部含有する表面処理剤を片面当たり塗布量が0.3〜1.4g/m2となるように塗布、乾燥してなるコールドオフセット用新聞印刷用紙。
【選択図】 なし
Description
加えて新聞広告をはじめとしたカラー画像には、より高い再現性を要求されるようになっている。刷版の製造工程や原画の鮮明さの進歩も顕著であるものの、通常の新聞用紙の印刷条件でカラー印刷したものの色や鮮明さ、裏抜けの無さ(印刷後不透明度の高さ)は通常の印刷用塗工紙等に比べ著しく劣るものであり、見た目に訴える力に欠けるものであった。
印面を向上させると同時にセットオフ不良やコスレ汚れといった印面品質や印刷作業性に関わるトラブルを改善するために、顔料と接着剤からなる表面処理剤を特定量塗布し、その表面処理剤層にオレフィン系サイズ剤を添加する技術が開示されている(特許文献5、16)が、オレフィン系サイズ剤はサイズ効果が低く、ブランケットや版に汚れを生じるトラブルを低減させる効果が低い。
グラビア印刷用の顔料塗工において、添加するアルキルケテンダイマーのゼータ電位を−5〜5mVに限定した技術が開示されている(特許文献6)が、この技術が想定しているのは塗工紙であるため表面処理剤塗工量が多く、新聞用紙にこの技術を適用するとセットオフ不良やコスレ汚れといった印面品質や印刷作業性に関わるトラブルを引き起こす可能性があり、事実上使用できない。
クリア塗工において、ケテンダイマー系サイズ剤に分散剤を併用したり(特許文献7、8)、ケテンダイマー系サイズ剤中の脂肪酸量を限定することによって操業性を高める技術が開示されている(特許文献9)。しかし、これは操業性を高めるための技術であり、印面を向上させるものではない。
また、サチンホワイトや水和珪酸、中空有機顔料を塗布し白色度、不透明度への改善効果を開示したもの(特許文献10、11、12)があるが、接着剤との結合強度が弱く、ブランケットパイリングが悪化するため、接着剤配合比率の増加が必要となり、セットオフ不良やコスレ汚れ、ネッパリが生じる上にコスト的にも好ましくない。
さらに、顔料に対して特定比率の接着剤を配合した塗被層を設けた新聞用塗被紙が開示されている(特許文献13)が、この技術では接着剤量が多いことからセットオフ不良やコスレ汚れ、ネッパリが生じる。澱粉とラテックスを主成分とした接着剤において顔料量に対する接着剤部数および澱粉とラテックスの配合比を特定し、コスレ汚れやセットオフ不良を改善する技術を開示したものがある(特許文献14)が、接着剤の主成分である澱粉の強度が低く、表面強度を保つために接着剤量低減に限界があるためコスレ汚れやセットオフ不良への改善効果が低い。また、特定のラテックスと水溶性高分子を接着剤に用い、顔料に有機顔料を用いた新聞用塗被紙が開示されている(特許文献15)が、有機顔料は白紙不透明度を向上させることには寄与するが、インキ吸収性が劣るため印刷後不透明度への寄与は低い。そして、有機顔料が紙の最表面に存在すると、印刷機の固定ロールや固定センサーなどの摩擦が発生する場所で粕付着することがある。
(1)無定形シリカおよび/または無定形シリケートを内添した原紙上に顔料と接着剤を主成分とする表面処理剤を塗布、乾燥してなるコールドオフセット用新聞印刷用紙において、炭酸カルシウムを主成分とする顔料100質量部に対して、接着剤として澱粉を固形分換算で10〜300質量部、表面サイズ剤としてケテンダイマーを0.05〜4.8質量部含有する表面処理剤を片面当たり塗布量が0.3〜1.4g/m2となるように塗布、乾燥してなるコールドオフセット用新聞印刷用紙。
(2)前記顔料が炭酸カルシウムとカオリンであり、炭酸カルシウムとカオリンの配合比率(質量比率)が60:40〜98:2である(1)に記載のコールドオフセット用新聞印刷用紙。
(3)前記ケテンダイマーが液状である(1)または(2)に記載のコールドオフセット用新聞印刷用紙。
また、ケテンダイマー系サイズ剤には炭化水素基が飽和炭化水素であるアルキルケテンダイマーと不飽和炭化水素であるアルケニルケテンダイマーがあるが、アルケニルケテンダイマーはアルキルケテンダイマー対比1割程度サイズ効果が劣るので、アルケニルケテンダイマーよりもアルキルケテンダイマーの方が望ましい。
カルボキシル基含有不飽和モノマーとしては(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸ハーフエステル、イタコン酸、イタコン酸ハーフエステル、シトラコン酸、フマル酸等が挙げられる。
ポリマー系サイズ剤としての質量平均分子量としては1万〜5万の範囲にあるものがサイズ性とネッパリ現象のバランスから考えて好ましい。質量平均分子量が5万を超えたものは接着剤の中でも澱粉とは複合体を形成しやすくなり、ネッパリ現象を起こしやすくなるため好ましくない。また、質量平均分子量が1万未満のものはサイズ効果が発現しづらいため好ましくない。
以下の例においてコールドオフセット用新聞印刷用紙について、下記の物性を測定し、その結果を表1〜表4に示した。
JAPAN TAPPI No.45(2000年)に準拠した。
<評価基準>
90%未満であると満足な印面は得られない。
各実施例及び比較例で得たコールドオフセット用新聞印刷用紙をタワー型多色新聞印刷輪転機の4胴目で12万部/時の速度で墨印刷した。図柄として30%の網点を用い、印刷面の網点面積率を画像解析装置(DA6000、王子計測機器株式会社製)にて測定し、下記式によりドットゲインを求めた。
ドットゲイン(%)=刷版網点面積率−印刷面網点面積率
<評価基準>
10%以上であると満足な印面は得られない。
各実施例及び比較例で得たコールドオフセット用新聞印刷用紙にイオン交換水5μLを滴下し、表面の光沢が無くなるまでの時間を測定した。
各実施例及び比較例で得たコールドオフセット用新聞印刷用紙について、非画線部のみのアルミ版とブランケット(DAYインターナショナル社製DAYブランケット8891)を4つセットしたオフセット印刷機(三菱ソリピアL−BT3−1100)を用いて、インキをのせずに4つのセット全てで水刷りを行い、200部印刷を行った。その後、水供給を停止し、新聞用紙のブランケットへの貼り付き度合いを目視評価した。評価は次の5段階評価で行った。
<評価基準>
5:新聞用紙がブランケットに全く貼り付かなかった。
4:新聞用紙がブランケットに殆ど貼り付かなかった。
3:新聞用紙がブランケットに貼り付いたが、実用上問題のないレベル。
2:新聞用紙がブランケットに貼り付いた。
1:新聞用紙がブランケットに激しく貼り付いた。
なお、評価が3未満のものは、実用上問題がある。
JIS P 8147(1994年)に準拠した。表裏−縦横での測定で、引張速度は200mm/minで測定した。
<評価基準>
動摩擦係数が0.5〜0.65の範囲を外れるものは実用上問題がある。
各実施例及び比較例で得たコールドオフセット用新聞印刷用紙について、画線率10%(面積率)で製版したアルミ版をセットした前記オフセット印刷機を使用して墨単色刷りを行い、5000部印刷を行った後、ブランケット非画線部の汚れを目視評価した。評価は次の5段階評価で行った。
<評価基準>
5:汚れが殆ど認められない。
4:汚れが極僅かに認められる。
3:汚れ付着が少し認められるが、実用上問題のないレベル。
2:汚れが付着している。
1:汚れが著しく付着している。
なお、評価が3未満のものは、実用上問題がある。
各実施例及び比較例のコールドオフセット用新聞印刷用紙において、塗工工程でゲートロールコーター(三菱重工社製)に表面処理剤の粕の付着がないか目視評価を行った。
<評価基準>
◎:粕が全く認められない。
○:粕が極僅かに認められが、実用上問題のないレベル。
△:粕が付着している。
×:粕が著しく付着している。
なお、評価が×及び△のものは、実用上問題がある。
各実施例及び比較例で得たコールドオフセット用新聞印刷用紙を短冊状に切り、サンプル台紙(OK特アートポスト 256g/m2)に横並びに貼り付けたものを作成する。インキ練り用のゴムロールを4胴目にセットしたRI印刷試験機(石川島産業機械社製)にて該当する金属ロールとの間でオフセット輪転機用新聞印刷インキ(NEWS WEBMASTER/プロセス墨G2:サカタインクス株式会社製)を0.5cc練った後、インキ練り用のゴムロールを2胴目に移動し、新たに4胴目に比較的平滑性の高いインキ転写用片面塗工紙を巻いたゴムロールを装着し、2胴目で印刷を行う。4胴目のロールにタッチした時点で一旦回転を止め、そこから一定時間毎に2cmずつ4胴目のロールにインキを転写し、その転写濃度変化を目視評価した。評価は5段階で行った。
<評価基準>
5:印刷終了後のコールドオフセット用新聞印刷用紙の表面を転写した片面塗工紙のインキ濃度が著しく低かった。
4:印刷終了後のコールドオフセット用新聞印刷用紙の表面を転写した片面塗工紙のインキ濃度が明確に低かった。
3:印刷終了後のコールドオフセット用新聞印刷用紙の表面を転写した片面塗工紙のインキ濃度が実用上問題のないレベルであった。
2:印刷終了後のコールドオフセット用新聞印刷用紙の表面を転写した片面塗工紙のインキ濃度がやや高かった。
1:印刷終了後のコールドオフセット用新聞印刷用紙の表面を転写した片面塗工紙のインキ濃度が明確に高かった。
なお、評価が3未満のものは、実用上問題がある。
上記と同様にして各実施例及び比較例で得たコールドオフセット用新聞印刷用紙を貼り付けたサンプル台紙を作成し、RI印刷試験機にて、印刷インキ(SMX タック グレード15:東洋インキ製造社製)を0.4cc使用して印刷を行い、印刷面のピッキングの程度を目視評価した。評価は次の5段階評価で行った。
<評価基準>
5:表面強度が極めて高かった。
4:表面強度が高かった。
3:実用上問題が無い表面強度が確保された。
2:表面強度が低かった。
1:表面強度が極めて低かった。
なお、評価が3未満のものは、実用上問題がある。
上記ドライ表面強度試験と同様にして、各実施例及び比較例で得たコールドオフセット用新聞印刷用紙を貼り付けたサンプル台紙を作成し、RI印刷試験機にて、湿らせたガーゼで水を付けたゴムロールで新聞用紙面に水を付けた後、直ちに印刷インキ(SMX タック グレード15:東洋インキ製造社製)を0.5cc使用して印刷を行い、印刷面のピッキングの程度を目視評価した。評価は次の5段階評価で行った。
<評価基準>
5:繊維の取られが全くみられず、白抜けが発生しない。
4:ごくわずかに繊維の取られが発生し、白抜け部がわずかに(1〜5個所程度)みられる。
3:一部で繊維の取られが発生するが、実用上問題のないレベル。
2:全面で繊維の取られがみられ、白抜け部面積率が5%未満。
1:全面で繊維の取られがみられ、白抜け部面積率が5%以上。
なお、評価が3未満のものは、実用上問題がある。
原紙:針葉樹クラフトパルプ10質量部、サーモメカニカルパルプ20質量部、脱墨古紙パルプを70質量部の割合で混合して離解し、レファイナーでフリーネス120mlCSF(カナダ標準フリーネス、以下単にCSFと略す)に調製したパルプスラリーに、対絶乾パルプ当りカチオン化澱粉(商品名;P3Y、PIRAAB STARCH Co.,Ltd.製)を0.5%、填料として無定形シリカ(a)を2%添加し、硫酸バンドで抄紙pHを6.5に調整した。得られた紙料をギャップフォーマー形式(MHフォーマー)の抄紙機で坪量40g/m2となるように抄紙した。
塗工:表面処理剤として、軽質炭酸カルシウム(b)100質量部に対し、酸化変性トウモロコシ澱粉(商品名:エースA、王子コーンスターチ株式会社製)を130質量部、液状アルキルケテンダイマー系表面サイズ剤(A)(商品名:SE2396、星光PMC株式会社製)3質量部を水中で混合して、固形分濃度10%の顔料分散液を調製し、この表面処理剤をゲートロールコーター(三菱重工社製)にて、乾燥後の表面処理剤塗工量が片面あたり0.7g/m2となるように両面塗工、乾燥して、コールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
なおここで、上記炭酸カルシウム(b)は、炭酸ガスと石灰乳との反応による炭酸ガス法により製造した平均粒径0.8μmのカルサイト系紡錘状軽質炭酸カルシウムであり、製造後そのまま乾燥することなく塗料に用いた。また、上記無定形シリカ(a)は、珪酸ソーダと硫酸との二段中和反応より製造した平均粒径25μmの無定形シリカであり、製造後そのまま乾燥することなく填料に用いた。
塗工工程において、表面処理剤として、酸化変性トウモロコシ澱粉を15質量部、表面処理剤塗工量を0.4g/m2とした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、酸化変性トウモロコシ澱粉の配合部数を260質量部、表面処理剤塗工量を1.1g/m2とした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、表面サイズ剤(A)の配合部数を4.5質量部とした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、乾燥後の、表面処理剤塗工量を0.5g/m2とした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、乾燥後の、表面処理剤塗工量を1.2g/m2とした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
抄紙工程において、填料として無定形シリカ(a)の換わりに無定形シリケート(c)を2%添加した以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
また、上記無定形シリケート(c)は、珪酸ソーダと硫酸との二段中和反応と硫酸バンドの添加により製造した平均粒径25μmの無定形シリケートであり、製造後そのまま乾燥することなく填料に用いた。
抄紙工程において、填料として無定形シリカ(a)2%の換わりに無定形シリカ(a)1%及び無定形シリケート(c)を1%添加した以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
抄紙工程において、硫酸バンドで抄紙pHを5.8に調整した以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
抄紙工程において、硫酸バンドで抄紙pHを8.6に調整した以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、表面サイズ剤(A)の換わりにワックス状アルキルケテンダイマー系表面サイズ剤(商品名:SE2386、星光PMC株式会社製)とした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、炭酸カルシウム(b)100質量部に対し、酸化変性トウモロコシ澱粉(商品名:エースA、王子コーンスターチ株式会社製)を16質量部、スチレン−ブタジエン共重合体(コア−シェル型)(商品名:T−2500F、JSR株式会社製)を16質量部、表面サイズ剤(A)0.2質量部を水中で混合して、固形分濃度10%の顔料分散液を調製し、この表面処理剤をゲートロールコーター(三菱重工社製)にて、乾燥後の、表面処理剤塗工量を0.4g/m2となるように両面塗工、乾燥した以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、炭酸カルシウム(b)100質量部に対し、酸化変性トウモロコシ澱粉(商品名:エースA、王子コーンスターチ株式会社製)を36質量部、スチレン−ブタジエン共重合体(コア−シェル型)(商品名:T−2500F、JSR株式会社製)を5質量部、表面サイズ剤(A)0.2質量部を水中で混合して、固形分濃度10%の顔料分散液を調製し、この表面処理剤をゲートロールコーター(三菱重工社製)にて、乾燥後の、表面処理剤塗工量を0.4g/m2となるように両面塗工、乾燥した以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
表面処理剤として、炭酸カルシウム(b)80質量部、カオリン(商品名:ミラグロスJ、シール株式会社製)20質量部に対し、酸化変性トウモロコシ澱粉(商品名:エースA、王子コーンスターチ株式会社製)を130質量部、表面サイズ剤(A)0.08質量部を水中で混合して、固形分濃度10%の顔料分散液を調製し、この表面処理剤をゲートロールコーター(三菱重工社製)にて両面塗工、乾燥した以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
表面処理剤として、炭酸カルシウム(b)60質量部、カオリン(商品名:ミラグロスJ、シール株式会社製)40質量部に対し、酸化変性トウモロコシ澱粉(商品名:エースA、王子コーンスターチ株式会社製)を16質量部、スチレン−ブタジエン共重合体(コア−シェル型)(商品名:T−2500F、JSR株式会社製)を16質量部、表面サイズ剤(A)0.05質量部を水中で混合して、固形分濃度10%の顔料分散液を調製し、この表面処理剤をゲートロールコーター(三菱重工社製)にて両面塗工、乾燥した以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
表面処理剤として、炭酸カルシウム(b)100質量部に対し、酸化変性トウモロコシ澱粉(商品名:エースA、王子コーンスターチ株式会社製)を130質量部、ワックス状ケテンダイマー系表面サイズ剤(商品名:SE2386、星光PMC株式会社製)3質量部、オレフィン系表面サイズ剤(商品名:OT−25T、荒川化学工業株式会社製)3質量部を水中で混合して、固形分濃度10%の顔料分散液を調製し、この表面処理剤をゲートロールコーター(三菱重工社製)にて両面塗工、乾燥した以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
表面処理剤として、炭酸カルシウム(b)100質量部に対し、酸化変性トウモロコシ澱粉(商品名:エースA、王子コーンスターチ株式会社製)を130質量部、ワックス状ケテンダイマー系表面サイズ剤(商品名:SE2386、星光PMC株式会社製)3質量部、分散剤(商品名:ポイズ535、花王株式会社製)1.3質量部を水中で混合して、固形分濃度10%の顔料分散液を調製し、この表面処理剤表面処理剤をゲートロールコーター(三菱重工社製)にて両面塗工、乾燥した以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、酸化変性トウモロコシ澱粉(商品名:エースA、王子コーンスターチ株式会社製)100質量部を90℃の熱水に溶解し、希釈をして、固形分濃度5%の澱粉水溶液を調製し、この表面処理剤をゲートロールコーター(三菱重工社製)にて、乾燥後の表面処理剤塗工量が片面あたり0.3g/m2となるように両面塗工、乾燥した以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、表面サイズ剤(A)の換わりにオレフィン系表面サイズ剤(商品名:OT−25T、荒川化学工業株式会社製)を4質量部とした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、表面サイズ剤(A)の換わりにスチレン−アクリレート系表面サイズ剤(商品名:SE2320、星光PMC株式会社製)を4質量部とした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、表面サイズ剤(A)の換わりに脂肪酸誘導体系表面サイズ剤(商品名:SE2290、星光PMC株式会社製)を4質量部とした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、酸化変性トウモロコシ澱粉を6質量部、表面処理剤塗工量を0.3g/m2とした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、酸化変性トウモロコシ澱粉を500質量部、表面処理剤塗工量を3.6g/m2とした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、表面サイズ剤(A)の配合部数を0.03質量部とした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、表面サイズ剤(A)の配合部数を10質量部、表面処理剤塗工量を0.8g/m2とした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤塗工量を0.1g/m2とした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤塗工量を1.9g/m2とした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
原紙:クラフトパルプ15質量部、サーモメカニカルパルプ30質量部、脱墨古紙パルプ35質量部、グラウンドウッドパルプを20質量部の割合で混合して離解し、レファイナーでフリーネス200mlCSFに調製したパルプスラリーをギャップフォーマー形式(MHフォーマー)の抄紙機で坪量40g/m2となるように抄紙した。
塗工:表面処理剤として、酸化変性トウモロコシ澱粉(商品名:SK−20、日本コーンスターチ株式会社製)10質量部に対し、ワックス状アルキルケテンダイマー(商品名:A−7、荒川化学工業株式会社製)1質量部、シリカ系防滑剤(商品名:P−527、荒川化学工業株式会社製)1質量部を水中で混合して、固形分濃度10%の表面処理剤を調製し、この表面処理剤をゲートロールコーター(三菱重工社製)にて、乾燥後の表面処理剤塗工量が片面あたり0.3g/m2となるように両面塗工、乾燥して、コールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
原紙:ストーングランドパルプ5質量部、漂白針葉樹クラフトパルプ10質量部、ケミサーモメカニカルパルプ10質量部、サーモメカニカルパルプ15質量部、脱墨古紙パルプを60質量部の割合で混合して離解し、調製したパルプスラリーに、対絶乾パルプ当り硫酸アルミニウムを0.7%、填料として炭酸カルシウム(商品名:オプチカルHP、イメリス株式会社製、平均粒子径1.5μm)を10%添加した。得られた紙料をギャップフォーマー形式(MHフォーマー)の抄紙機で坪量40g/m2となるように抄紙した。
塗工:表面処理剤として、酸化変性トウモロコシ澱粉(商品名:SK−20、日本コーンスターチ株式会社製)9%濃度に、さらにワックス状アルキルケテンダイマー(商品名:A−7、荒川化学工業株式会社製)を0.9%濃度に調整し、この表面処理剤をゲートロールコーター(三菱重工社製)にて、乾燥後の表面処理剤塗工量が片面あたり0.14g/m2となるように両面塗工、乾燥して、ニップ圧90kg/cm2、温度53℃、通紙速度800m/minの条件でソフトカレンダー処理してコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
原紙:漂白針葉樹クラフトパルプ5質量部、サーモメカニカルパルプ25質量部、脱墨古紙パルプを70質量部の割合で混合して離解し、調製したパルプスラリーに、対絶乾パルプ当り硫酸アルミニウムを1.3%、填料として炭酸カルシウム(商品名:オプチカルHP、イメリス株式会社製、平均粒子径1.5μm)を5%添加した。得られた紙料をギャップフォーマー形式(MHフォーマー)の抄紙機で坪量40g/m2となるように抄紙した。
塗工:表面処理剤として、ヒドロキシエチル化澱粉(商品名:ETHYLEX2025、STALEY株式会社製)8%濃度に、さらに液状アルケニルケテンダイマー(商品名:AS−1163、星光PMC株式会社製)を0.8%濃度に調整し、この表面処理剤をゲートロールコーター(三菱重工社製)にて、乾燥後の表面処理剤塗工量が片面あたり0.5g/m2となるように両面塗工、乾燥して、コールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、酸化変性トウモロコシ澱粉(商品名:エースA、王子コーンスターチ株式会社製)100質量部に、ワックス状ケテンダイマー系表面サイズ剤(商品名:SE2386、星光PMC株式会社製)を1.31質量部、分散剤(商品名:ポイズ535、花王株式会社製)を0.56質量部に調整し、この表面処理剤をゲートロールコーター(三菱重工社製)にて、乾燥後の表面処理剤塗工量が片面あたり0.3g/m2となるように両面塗工、乾燥した以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、1級カオリン(商品名:UW90、エンゲルハード社製)70質量部、重質炭酸カルシウム(商品名:エース25、同和カルファイン社製)30質量部、スチレン−ブタジエン共重合体(商品名:SN328、住化社製)12質量部、燐酸エステル化澱粉(商品名:ニールガムA85、アベベ社製)6質量部、ワックス状ケテンダイマー系表面サイズ剤(商品名:SE2386、星光PMC株式会社製)0.2質量部、微カチオン性乳化剤(商品名:逆性石鹸、日本油脂株式会社製)0.002質量部、分散剤(商品名:アロンT40、東亜合成化学工業社製)0.3質量部に調整し、この表面処理剤をゲートロールコーター(三菱重工社製)にて、乾燥後の表面処理剤塗工量が片面あたり18g/m2となるように両面塗工、乾燥した以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
塗工工程において、表面処理剤として、1級カオリン(商品名:UW90、エンゲルハード社製)20質量部、2級カオリン(商品名:カオブライト、シール社製)30質量部、重質炭酸カルシウム(商品名:FMT90、ファイマティック社製)50質量部、スチレン−ブタジエン共重合体(コア−シェル型)(商品名:T−2500F、JSR株式会社製)20質量部、ワックス状ケテンダイマー系表面サイズ剤(商品名:サイズパインK−910、荒川化学工業株式会社製)3質量部、分散剤(商品名:アロンT40、東亜合成化学工業社製)0.2質量部に調整し、この表面処理剤をゲートロールコーター(三菱重工社製)にて、乾燥後の表面処理剤塗工量が片面あたり10g/m2となるように両面塗工、乾燥した以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット用新聞印刷用紙を得た。
これに対し、比較例1は、表面処理剤に顔料が含まれていないため満足する印面が得られなかった。比較例2、3及び4は、ケテンダイマー系表面サイズ剤ではないため顔料による摩擦係数上昇を抑えられず、またサイズ効果が低いため表面処理剤の溶出を抑える効果が低くネッパリ・ブランケット汚れが悪くウェットピックも弱かった。比較例5は接着剤量が少なすぎてドライピック・ウェットピック共に弱かった。比較例6は接着剤量が多すぎたため印刷後不透明度が低くネッパリ・インキセットも悪かった。比較例7はケテンダイマー系表面サイズ剤量が少なすぎて比較例2、3及び4と同じ傾向を示した。比較例8はケテンダイマー系表面サイズ剤量が多すぎて摩擦係数が下がりすぎ、またゲートロールが汚れて抄紙工程の作業性に支障が出た。比較例9は表面処理剤の塗布量が少なすぎて満足する印面が得られなかった。比較例10は表面処理剤の塗布量が多すぎてインキセットが悪かった。比較例11及び14はクリア塗工且つ填料も無添加なので満足する印面が得られず、且つ動摩擦係数が低すぎた。比較例12及び13は満足する印面が得られるには内添が少なすぎ、且つ動摩擦係数が低すぎた。比較例15及び16は表面処理剤の塗布量が多すぎて、ゲートロールが汚れて抄紙工程の作業性に支障が出、インキセットが悪く、且つ動摩擦係数が高すぎた。
Claims (3)
- 無定形シリカおよび/または無定形シリケートを内添した原紙上に顔料と接着剤を主成分とする表面処理剤を塗布、乾燥してなるコールドオフセット用新聞印刷用紙において、炭酸カルシウムを主成分とする顔料100質量部に対して、接着剤として澱粉を固形分換算で10〜300質量部、表面サイズ剤としてケテンダイマーを0.05〜4.8質量部含有する表面処理剤を片面当たり塗布量が0.3〜1.4g/m2となるように塗布、乾燥してなることを特徴とするコールドオフセット用新聞印刷用紙。
- 前記顔料が炭酸カルシウムとカオリンであり、炭酸カルシウムとカオリンの配合比率(質量比率)が60:40〜98:2であることを特徴とする請求項1に記載のコールドオフセット用新聞印刷用紙。
- 前記ケテンダイマーが液状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコールドオフセット用新聞印刷用紙。
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