JP2009164050A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】加湿器の性能低下を従来よりも抑制できる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料ガスと酸化ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池20と、該燃料電池に酸化ガスを供給する酸化ガス供給管32と、燃料電池から排出された酸化オフガスを排出する酸化オフガス排出管35と、酸化ガス供給管及び酸化オフガス排出管に設けられ、酸化オフガスに含まれる水分を酸化ガスに与えることにより酸化ガスを加湿する加湿器33と、加湿器に導入される酸化ガスの流量が所定の加湿器劣化閾値以上となった場合に、加湿器の負荷を低減するように、該加湿器を通過するガスの流量又は圧力を変化させる調整システム50とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】燃料ガスと酸化ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池20と、該燃料電池に酸化ガスを供給する酸化ガス供給管32と、燃料電池から排出された酸化オフガスを排出する酸化オフガス排出管35と、酸化ガス供給管及び酸化オフガス排出管に設けられ、酸化オフガスに含まれる水分を酸化ガスに与えることにより酸化ガスを加湿する加湿器33と、加湿器に導入される酸化ガスの流量が所定の加湿器劣化閾値以上となった場合に、加湿器の負荷を低減するように、該加湿器を通過するガスの流量又は圧力を変化させる調整システム50とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池を備えた燃料電池システムに関し、特に、燃料電池に供給されるガスの含水量を調整するための加湿器に関するものである。
燃料電池は、水素ガスに代表される燃料ガスと、空気に代表される酸化ガスとの電気化学反応により電力を発生し、それと同時に水分を生成する。燃料電池の一種である固体高分子型燃料電池は、固体高分子電解質膜を水素極(アノードともいう)と酸素極(カソードともいう)とにより挟み込んだ構造を有している。この型の燃料電池においては、燃料ガスと酸素ガスとの反応におけるプロトンの伝導を電解質膜が担うため、発電性能を維持するために、電解質膜の水分を適切な状態に制御する必要がある。そのため、燃料電池システムには、燃料電池に供給されるガスを加湿するための加湿器が設けられている。
加湿器の内部には、燃料電池から排気された使用済みのガスと燃料電池に供給される乾燥したガス(被加湿ガス)との間で水分を交換するための中空糸膜モジュール(交換樹脂)が設けられている。中空糸膜モジュールは、多数の中空糸膜を束ねたものである。通常、燃料電池から排気されたガスは、発電の際に生成された水分を含んで湿潤状態となっているので、このガス(加湿ガス)を中空糸膜モジュールの内側(又は外側)に流通させ、被加湿ガスをモジュールの外側(又は内側)に流通させることにより、加湿ガスに含まれる水分が中空糸膜に吸収され、この水分が被加湿ガスに与えられる。
しかし、このような中空糸膜モジュールが劣化すると、加湿器の加湿性能が低下し、被加湿ガスを十分に加湿できなくなってしまう。そのため、中空糸膜束の劣化を抑制できるような対策が望まれている。
特許文献1には、カソードへのガスの供給側及び排出側の各々に加湿器をバイパスするバイパス通路を設け、燃料電池の停止時にはバイパス通路に切り替えてシステム内の水分除去を行う燃料電池システムが開示されている。しかし、このシステムにおいては、システムの運転中には常に加湿器に負荷が与えられているため、加湿器の性能低下を抑えることはできない。
特開2005-251576号公報
そこで、本発明は、加湿器の性能低下を従来よりも抑制できる燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の1つの観点に係る燃料電池システムは、燃料ガスと酸化ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、前記燃料電池に酸化ガスを供給する酸化ガス供給路と、前記燃料電池から排出された酸化オフガスを排出する酸化オフガス排出路と、前記酸化ガス供給路及び前記酸化オフガス排出路に設けられ、酸化オフガスに含まれる水分を酸化ガスに与えることにより酸化ガスを加湿する加湿器と、前記加湿器に導入される酸化ガスの流量が所定の加湿器劣化閾値以上となった場合に、前記加湿器の負荷を低減するように、前記加湿器を通過するガスの流量又は圧力を変化させる調整システムとを備える。
ここで、加湿器劣化閾値とは、加湿器の劣化を招く可能性があるガス流量の下限値のことである。
ここで、加湿器劣化閾値とは、加湿器の劣化を招く可能性があるガス流量の下限値のことである。
本発明の1つの観点によれば、加湿器に導入される酸化ガスの流量が多くなった場合に、ガスの流量又は圧力を変化させて加湿器の負荷を低減するので、加湿器の性能低下を抑制することが可能となる。
前記調整システムは、前記加湿器に導入される酸化ガスの流量が前記所定の加湿器劣化閾値以上となった場合に、酸化ガス及び酸化オフガスに前記加湿器をバイパスさせても良い。
このように、酸化ガス及び酸化オフガスに加湿器をバイパスさせることにより、加湿器の負荷を低減させることができる。
このように、酸化ガス及び酸化オフガスに加湿器をバイパスさせることにより、加湿器の負荷を低減させることができる。
この場合に、前記調整システムは、前記加湿器に導入される酸化ガスの流量を測定する流量センサ、又は該酸化ガスの圧力を測定する圧力センサと、前記酸化ガス供給管に設けられた、前記加湿器をバイパスする第1のバイパス路と、前記第1のバイパス路を流通する酸化ガスの流量を調整する第1の弁と、前記酸化オフガス排出管に設けられた、前記加湿器をバイパスする第2のバイパス路と、前記第2のバイパス路を流通する酸化オフガスの流量を調整する第2の弁と、前記流量センサ又は前記圧力センサによる測定値に基づいて前記第1及び第2の弁を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記測定値が前記所定の加湿器劣化閾値以上となった場合に、酸化ガスが前記加湿器をバイパスして前記燃料電池に供給されるように前記第1の弁を動作させると共に、酸化オフガスが前記加湿器をバイパスして排出されるように前記第2の弁を動作させても良い。
さらに、前記燃料電池システムは、前記燃料電池のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部を備え、前記調整システムは、前記インピーダンス測定部によって測定されたインピーダンスの値が所定のインピーダンス閾値以上となった場合に、酸化ガス及び酸化オフガスに前記加湿器をバイパスさせないでこれを通過させることが望ましい。
燃料電池のインピーダンスの値が大きくなった場合には、燃料電池内のセルの含水量が低下していると考えられるので、その場合には、酸化ガスの流量にかかわらず、酸化ガス及び酸化オフガスのバイパスを停止して、これらのガスを加湿器に導入する。それにより、加湿された酸化ガスが再び燃料電池に供給されるようになるので、燃料電池のインピーダンスの上昇が抑制され、その結果、燃料電池の発電性能を維持できるようになる。
或いは、前記調整システムは、前記加湿器に導入される酸化ガスの流量が前記所定の加湿器劣化閾値以上となった場合に、前記加湿器における酸化ガスと酸化オフガスとの間の差圧を低減しても良い。
このように、加湿器内における酸化ガスと酸化オフガスとの間の差圧を低減することにより、ストイキ比を確保しつつ、加湿器を通過するガスの体積流量を減らすことができる。
このように、加湿器内における酸化ガスと酸化オフガスとの間の差圧を低減することにより、ストイキ比を確保しつつ、加湿器を通過するガスの体積流量を減らすことができる。
この場合に、前記調整システムは、前記加湿器に導入される酸化ガスの流量を測定する流量センサ、又は該酸化ガスの圧力を測定する圧力センサと、前記加湿器から流出する酸化オフガスの圧力を調整する第3の弁と、前記流量センサ又は前記圧力センサによる測定値に基づいて前記第3の弁を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記測定値が前記所定の加湿器劣化閾値以上となった場合に、前記加湿器から流出する酸化オフガスの圧力を高くするように前記第3の弁を制御しても良い。
本発明によれば、燃料電池システムにおいて、加湿器の負荷を低減するように、加湿器を通過するガスの流量又は圧力を変化させるので、加湿器の劣化を抑制することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システム1の構成を示すシステム図である。この燃料電池システム1は、燃料電池自動車の車載発電システムや船舶、航空機、電車あるいは歩行ロボット等のあらゆる移動体用の発電システム、さらには、建物(住宅、ビル等)用の発電設備として用いられる定置用発電システム等に適用可能である。本実施形態においては自動車用となっている。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システム1の構成を示すシステム図である。この燃料電池システム1は、燃料電池自動車の車載発電システムや船舶、航空機、電車あるいは歩行ロボット等のあらゆる移動体用の発電システム、さらには、建物(住宅、ビル等)用の発電設備として用いられる定置用発電システム等に適用可能である。本実施形態においては自動車用となっている。
燃料電池システム1は、燃料電池20と、酸化ガスとしての空気を燃料電池20に供給する酸化ガス配管系30と、燃料ガスとしての水素ガスを燃料電池20に供給する燃料ガス配管系40とを備える。
燃料電池20は、例えば、固体高分子電解質型であり、電解質及びその両側に配置された電極層(アノード及びカソード)を含む複数のセル21が積層された積層構造を有する。燃料電池20は、酸化ガスと燃料ガスとの電気化学反応により電力を発生する。
酸化ガス配管系30は、外気を取り込んで圧縮するエアコンプレッサ31と、圧縮された外気を酸化ガスとして加湿器33を介して燃料電池20に供給する酸化ガス供給管32と、燃料電池20から排出された使用済みの酸化ガス(酸化オフガス)を、加湿器33を介して排出する酸化オフガス排出管35とを含む。なお、エアコンプレッサ31の上流に、外気を清浄にするためのエアクリーナーをさらに設けても良い。或いは、酸化オフガス排出管35に、希釈器やマフラーをさらに設けても良い。
加湿器33は、燃料電池20における電気化学反応の際に生成された水分を含む高湿の酸化オフガスを利用して、酸化ガスを加湿する。
図2は、加湿器33の内部構造を示す図である。加湿器33の筐体300には、酸化ガスの入口301及び出口302、並びに、酸化オフガスの入口303及び出口304が設けられている。また、加湿器33の内部には、望ましくは水蒸気のみを透過させる複数の中空糸膜を束ねた中空糸膜束(中空糸膜モジュール)305が配置されている。さらに、加湿器33の内部は、仕切り部材306により、酸化ガスの流路(ドライ側流路)307と酸化オフガスの流路(ウェット側流路)308とに仕切られている。加湿器33の内部において、中空糸膜モジュール305の内側に酸化オフガスを流通させ、中空糸膜モジュール305の外側に酸化ガスを流通させる。すると、酸化オフガスの水分が中空糸膜に吸収され、その水分が酸化ガスに与えられる。
図2は、加湿器33の内部構造を示す図である。加湿器33の筐体300には、酸化ガスの入口301及び出口302、並びに、酸化オフガスの入口303及び出口304が設けられている。また、加湿器33の内部には、望ましくは水蒸気のみを透過させる複数の中空糸膜を束ねた中空糸膜束(中空糸膜モジュール)305が配置されている。さらに、加湿器33の内部は、仕切り部材306により、酸化ガスの流路(ドライ側流路)307と酸化オフガスの流路(ウェット側流路)308とに仕切られている。加湿器33の内部において、中空糸膜モジュール305の内側に酸化オフガスを流通させ、中空糸膜モジュール305の外側に酸化ガスを流通させる。すると、酸化オフガスの水分が中空糸膜に吸収され、その水分が酸化ガスに与えられる。
再び、図1を参照すると、燃料ガス配管系40は、燃料ガスを燃料電池20に供給する燃料ガス供給路41と、燃料ガスから排出された使用済みの燃料ガス(燃料オフガス)を排出する燃料オフガス排出路42とを含む。燃料ガス配管系40には、さらに、燃料ガスを貯蓄する高圧ガスタンクや、燃料オフガスを再利用するための循環ポンプ等を設けても良い。
さらに、この燃料電池システム1は、加湿器33を通過するガスの流量を変化させる調整システム50として、制御部51と、流量センサ52と、三方弁53と、酸化ガスバイパス路54と、三方弁55と、酸化オフガスバイパス路56と、インピーダンス測定部57とを備える。
流量センサ52は、加湿器33に導入される酸化ガスの体積流量を測定し、その測定結果を制御部51に出力する。
酸化ガスバイパス路54は、加湿器33をバイパスするように、酸化ガスを燃料電池20に導く。また、酸化オフガスバイパス路56は、加湿器33をバイパスするように酸化オフガスを排気系に導く。
三方弁53は、酸化ガス供給管32の酸化ガスバイパス路54との分岐点に設けられている。また、三方弁55は、酸化オフガス排出管35の酸化オフガスバイパス路56との分岐点に設けられている。これらの三方弁53及び55は、制御部51の制御の下で動作する、例えば電磁弁であり、酸化ガス及び酸化オフガスを加湿器33に導入するか、又は、加湿器33をバイパスさせるかを切り替える。通常の動作状態において、三方弁53及び55は、酸化ガス及び酸化オフガスを加湿器33に導入する向きに開いている。
インピーダンス測定部57は、燃料電池20のインピーダンスを測定し、その測定値を制御部51に出力する。
制御部51は、流量センサにより測定された酸化ガスの流量が所定の値(例えば、1000NL/分)以上となった場合に、酸化ガス及び酸化オフガスが加湿器33をバイパスするように、三方弁53及び55を切り替える。それにより、大流量のガスが加湿器33内を流通するのを避けることができる。本願においては、この所定の値を「加湿器劣化閾値」という。ここで、NL(ノーマルリットル)は、1気圧0℃におけるガスの体積(リットル)を表す。また、制御部51は、酸化ガスの流量が加湿器劣化閾値よりも小さくなると、制御部51は再び三方弁53及び55を切り替え、酸化ガス及び酸化オフガスを加湿器33に導入する。
さらに、制御部51は、酸化ガス及び酸化オフガスが加湿器33をバイパスしている間であっても、燃料電池20のインピーダンスの測定値が所定のインピーダンス閾値(例えば、通常の1.5倍程度に増加した値)以上になると、酸化ガス及び酸化オフガスを加湿器33に導入するように、三方弁53及び55を切り替える。
ここで、通常、燃料電池においては、各セル21の含水量が低下すると燃料電池20のインピーダンスが上昇することが知られている。そこで、燃料電池20のインピーダンスが大きくなった場合には、酸化ガス及び酸化オフガスのバイパスを停止して、それらのガスを加湿器33に導入する。それにより、加湿された酸化ガスが再び燃料電池20に導入されるようになるので、インピーダンスの上昇が抑制される。その結果、燃料電池20の発電性能を維持することが可能となる。
以上の実施形態においては、電磁式の三方弁53及び55を用いているが、他の作動形式の弁(例えば、電動弁)を用いて酸化ガス及び酸化オフガスの流路の切り替えを行っても良い。また、三方弁の替わりに、2つ以上の弁を組み合わせることにより流路の切り替えを行っても良い。
また、本実施形態においては、酸化ガス及び酸化オフガスの全てをバイパスさせるか、又は、全てを加湿器に導入するかを切り替えているが、酸化ガス及び酸化オフガスの一部をバイパスさせ、残りを加湿器33に導入するようにしても良い。この場合に、バイパスさせる酸化ガスの流量及び加湿器33に導入する酸化ガスの流量、又は、それらの流量の割合は、例えば、流量センサ52による測定値に基づいて決定しても良いし、インピーダンス測定部57による測定値に基づいて決定しても良い。或いは、加湿器33に導入する酸化ガス流量の上限を予め設定し、その上限を超えた分をバイパスさせるようにしても良い。
次に、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池システムについて、図3を参照しながら説明する。
図3に示す燃料電池システム2は、図1に示す調整システム50の替わりに、調整システム60を備える。その他の構成については、図1に示すものと同様である。
図3に示す燃料電池システム2は、図1に示す調整システム50の替わりに、調整システム60を備える。その他の構成については、図1に示すものと同様である。
調整システム60は、制御部61と、流量センサ62と、圧力調整弁63とを備える。
流量センサ62は、加湿器33に流入する酸化ガスの体積流量を測定し、その測定結果を制御部61に出力する。
圧力調整弁63は、加湿器33から流出する酸化オフガスの圧力を調整する。
流量センサ62は、加湿器33に流入する酸化ガスの体積流量を測定し、その測定結果を制御部61に出力する。
圧力調整弁63は、加湿器33から流出する酸化オフガスの圧力を調整する。
制御部61は、流量センサ62により測定された酸化ガスの流量が加湿器劣化閾値(例えば、1000NL/分)以上になった場合に、圧力調整弁63を調整して加湿器33から流出する酸化オフガスの圧力を高くすることにより、加湿器33におけるドライ側流路307とウェット側流路308との間の差圧を低減させる。それにより、エアストイキ比(酸素余剰率)を確保しつつ、酸化ガスの体積流量を低減することができる。ここで、エアストイキ比とは、水素と過不足なく反応するのに必要な酸素に対して、供給される酸素がどれだけ余剰であるかを示す値である。
本実施形態によれば、簡単な配管構造を維持したまま、加湿器33の負荷を低減して性能低下を抑制することが可能となる。また、加湿された酸化ガスが常に燃料電池20に供給されるので、セル21の含水量に起因する発電性能の低下を抑制することが可能になる。
以上説明した本発明の第1及び第2の実施形態においては、酸化ガスの流路に設けられた流量センサ52、62により、加湿器33に導入される酸化ガスの流量を測定したが、流量センサの代わりに、又は、流量センサと共に、酸化ガス供給管32に圧力センサを設け、この圧力センサの測定値に基づいて、酸化ガスに加湿器33をバイパスさせるか否かを決定したり、加湿器33の背圧を決定しても良い。この場合に、制御部51、61は、圧力センサの測定値に基づいて、加湿器33に導入される酸化ガスの流量を算出し、この算出値を加湿器劣化閾値と比較しても良い。或いは、酸化加湿器劣化閾値(ガス流量の閾値)に対応する圧力の閾値を予め求めておき、圧力センサの測定値をこの圧力の閾値と直接比較しても良い。
1、2…燃料電池システム、20…燃料電池、32…酸化ガス供給管、33…加湿器、35…酸化オフガス排出管、50、60…調整システム、51、61…制御部、52、62…流量センサ、53、55…三方弁、54…酸化ガスバイパス路、56…酸化オフガスバイパス路、57…インピーダンス測定部、63…圧力調整弁
Claims (6)
- 燃料ガスと酸化ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、
前記燃料電池に酸化ガスを供給する酸化ガス供給路と、
前記燃料電池から排出された酸化オフガスを排出する酸化オフガス排出路と、
前記酸化ガス供給路及び前記酸化オフガス排出路に設けられ、酸化オフガスに含まれる水分を酸化ガスに与えることにより酸化ガスを加湿する加湿器と、
前記加湿器に導入される酸化ガスの流量が所定の加湿器劣化閾値以上となった場合に、前記加湿器の負荷を低減するように、前記加湿器を通過するガスの流量又は圧力を変化させる調整システムと、
を備える燃料電池システム。 - 前記調整システムは、前記加湿器に導入される酸化ガスの流量が前記所定の加湿器劣化閾値以上となった場合に、酸化ガス及び酸化オフガスに前記加湿器をバイパスさせる、請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記調整システムは、
前記加湿器に導入される酸化ガスの流量を測定する流量センサ、又は該酸化ガスの圧力を測定する圧力センサと、
前記酸化ガス供給管に設けられた、前記加湿器をバイパスする第1のバイパス路と、
前記第1のバイパス路を流通する酸化ガスの流量を調整する第1の弁と、
前記酸化オフガス排出管に設けられた、前記加湿器をバイパスする第2のバイパス路と、
前記第2のバイパス路を流通する酸化ガスの流量を調整する第2の弁と、
前記流量センサ又は前記圧力センサによる測定値に基づいて前記第1及び第2の弁を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記測定値が前記所定の加湿器劣化閾値以上となった場合に、酸化ガスが前記加湿器をバイパスして前記燃料電池に供給されるように前記第1の弁を動作させると共に、酸化オフガスが前記加湿器をバイパスして排出されるように前記第2の弁を動作させる、請求項2に記載の燃料電池システム。 - 前記燃料電池のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部をさらに備え、
前記調整システムは、前記インピーダンス測定部によって測定されたインピーダンスの値が所定のインピーダンス閾値以上となった場合に、酸化ガス及び酸化オフガスに前記加湿器をバイパスさせないでこれを通過させる、請求項3に記載の燃料電池システム。 - 前記調整システムは、前記加湿器に導入される酸化ガスの流量が前記所定の加湿器劣化閾値以上となった場合に、前記加湿器における酸化ガスと酸化オフガスとの間の差圧を低減する、請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記調整システムは、
前記加湿器に導入される酸化ガスの流量を測定する流量センサ、又は該酸化ガスの圧力を測定する圧力センサと、
前記加湿器から流出する酸化オフガスの圧力を調整する第3の弁と、
前記流量センサ又は前記圧力センサによる測定値に基づいて前記第3の弁を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記測定値が前記所定の加湿器劣化閾値以上となった場合に、前記加湿器から流出する酸化オフガスの圧力を高くするように前記第3の弁を制御する、請求項1又は5に記載の燃料電池システム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015072735A (ja) * | 2013-10-01 | 2015-04-16 | 日産自動車株式会社 | 燃料電池システム |
JPWO2016013320A1 (ja) * | 2014-07-24 | 2017-04-27 | 日産自動車株式会社 | 燃料電池システム及び燃料電池システムの圧力損失推定方法 |
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2008
- 2008-01-09 JP JP2008002472A patent/JP2009164050A/ja active Pending
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