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JP2009092338A - レンジフードファン - Google Patents

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JP2009092338A JP2007265179A JP2007265179A JP2009092338A JP 2009092338 A JP2009092338 A JP 2009092338A JP 2007265179 A JP2007265179 A JP 2007265179A JP 2007265179 A JP2007265179 A JP 2007265179A JP 2009092338 A JP2009092338 A JP 2009092338A
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Atsushi Morimoto
篤史 森本
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    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24CDOMESTIC STOVES OR RANGES ; DETAILS OF DOMESTIC STOVES OR RANGES, OF GENERAL APPLICATION
    • F24C15/00Details
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Abstract

【課題】加熱調理器のバーナ使用個数や方位、調理過程に応じて自動的に最適な排気風量で運転することを目的とする。
【解決手段】加熱調理機器2のバーナに対向する面に8個の素子をアレイ状に配列した焦電型赤外線センサ3と、焦電型赤外線センサ3に対して,赤外線を集光させるシリコンレンズ4と、赤外線を断続的に遮断するシャッター機構6と、シャッター機構6の駆動と焦電型赤外線センサ3とシリコンレンズ4を回転走査する直流モータ5と、シャッター機構6周辺の温度を検知するサーミスタ7と、焦電型赤外線センサ3及びサーミスタ7からの信号を増幅、および温度を演算する信号処理手段8と、信号処理した温度分布から加熱調理機器2の状態を判断する調理機器状態判断手段9と、加熱調理機器2の状態判断結果に応じてレンジフードファン1のモータ10を駆動、停止、あるいは回転数を変更させる制御手段11を備える構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、台所の加熱調理器の上方に取り付けられるレンジフードファンの自動運転に関わるものである。
従来、この種のレンジフードファンはガスコンロやIHヒーターなどの加熱調理器の上方に設置し、使用者が加熱調理器のバーナやヒータ(以下バーナで説明)を点火して調理を行う時に、レンジフードファンの運転スイッチをオンして、レンジフードファンを運転させ、調理によって発生する熱気や水蒸気や臭い及び油煙などを屋外に排出するもので、調理終了でバーナをオフにし、しばらくしてレンジフードの運転スイッチをオフする使い方が通常である。ここで、利便性を高めるためにレンジフードファンの自動運転について特許文献1〜4に示すような加熱調理器側に温度センサを設けて自動検知し、有線あるいは無線にて換気風量を可変するものや焦電型熱検知素子を回転させて熱画像を検知して換気風量を可変するものが提案されている。以下、その詳細について、個別に説明する。
特許文献1に示す換気扇について、図16を参照しながら説明する。図に示すように、換気扇17と、換気扇17の回転数の高低を制御する制御手段18と、加熱調理器19に設けられた鍋等の加熱対象の温度を計測する温度計測装置20を有し。制御手段18は温度計測装置20が計測した計測温度に基づいて換気扇17の回転数を制御し、計測温度が高いときは換気扇17の回転数を高く制御し、計測温度が低い時には換気扇17の回転数を低く制御するように構成している。
次に特許文献2に示す換気装置と電磁誘導加熱調理器の連動方法について、図17を参照しながら説明する。図に示すように、電磁誘導加熱回路と、電流検出回路21と、電流検出回路21により検出された電流値が所定電流値となるよう電磁誘導加熱回路への通電制御を行うと共に、検出電流値に応じたファン回転動作の指令信号を生成する調理器制御回路22と、調理器制御回路にて生成されたファン回転動作の指令信号を送信する赤外線方式または無線方式の送信機23とを備えた誘導加熱調理器24と、換気ファン25と、前記指令信号を受信する赤外線方式または無線方式の受信機26と、赤外線受信機または無線受信機にて受信した指令信号に基づいて換気ファン25の動作開始、回転数の増減、動作停止の制御を行う換気扇制御回路27を備えた換気扇28によるシステムを構成している。
特許文献3に示すレンジフードについて、図18を参照しながら説明する。図に示すように、ガスコンロ29の使用状況を検出するセンサ30a、30b、30cを基に、最適の換気風量を制御回路31で演算してレンジフード32内の換気扇33のモータ34の回転数を自動制御するように構成されている。
特許文献4に示す換気扇について、図19を参照しながら説明する。図に示すように、ガステーブル35の近傍に設けられる換気扇36は、風量の切換えが可能であり、ガステーブル35のコンロ37a、37bには、過熱防止用などの温度センサ38a、38bが設けられている。ガステーブル35には、さらにグリル39が設けられ、その温度は温度センサ40によって検出される。温度センサ38a、38b、及びグリル39の温度を検出する温度センサ40の検出温度を表す信号は、信号ケーブル41から換気扇36のマイコン42に入力され、マイコン42は温度センサ38a、38b、および温度センサ40が検出する温度が基準温度よりも低いときには風量を少なくし、基準温度よりも高いときには風量を多くするように、風量制御切換装置43によりモータ44を制御することで、風量の切換えを行なうように構成している。
特開2007−170731号公報 特開2005−166507号公報 特開2002−61908号公報 特開平11−294810号公報
このようなレンジフードファンの連動方式では、ガスコンロやIHクッキングヒータ等の加熱調理器のバーナ利用個数や方位を正確に特定できず、また調理過程を検知していないため、バーナ利用個数や方位に見合った排気風量での駆動条件を設定できないことや、調理過程が不明なため調理臭や煙の効率的かつ効果的な換気ができない可能性があった。
また、加熱調理器とレンジフードファンとの間で通信を行い、加熱調理器の利用状況を把握する方法では、IHクッキングヒータからの雑音成分や、併設される電源線ケーブルからの輻射雑音により誤動作する可能性があるという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、レンジフードファン内部に加熱調理器の状況を検出するセンサを備えて輻射雑音による誤動作を防止しつつ、加熱調理器のバーナ利用個数、調理過程を的確に把握し、最適な換気風量に制御することができるレンジフードファンを提供することを目的としている。
本発明のレンジフードファンは上記目的を達成するために、加熱調理器の上方に設置され、モータにより駆動される排気ファンを備えたレンジフードファンにおいて、前記レンジフードファンの下部の加熱調理器に対向する面に設置され、前記加熱調理器の複数のバーナの温度、あるいはバーナの上部に設置した調理器具の温度と位置を計測する複数の素子をアレイ状に複数個配列した熱起電力型温度センサと、前記熱起電力型温度センサに対象物から放射する赤外線を集光させる集光手段と、前記熱起電力型温度センサへの赤外線を断続的に入射させる遮断手段と、前記遮断手段周辺の温度を検知する基準温度検知手段と、少なくとも前記熱起電力型温度センサと前記集光手段と前記遮断手段を回転走査する駆動機構手段と、前記熱起電力型温度センサ及び前記基準温度検知手段からの信号を増幅および温度あるいは温度に比例した計測値を演算する信号処理手段と、前記信号処理手段により演算した信号処理結果、すなわち検知領域内の温度分布あるいは温度に比例した計測値分布から調理機器の状態を判断する調理機器状態判断手段と、前記調理機器の状態判断結果に応じて前記レンジフードファンのモータを駆動、停止あるいは回転数を変更させる制御手段を備える構成としたものである。
この手段により、バーナの利用数、調理機器の状態を的確に検出でき、調理機器の状態に応じた最適な換気制御を行うことができるレンジフードファンを提供できる。
また、調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布から各熱起電力型温度センサの各回転方位における個別の閾値により判断するような構成としたものである。
この手段により、各回転方位により各熱起電力型温度センサの検知領域の面積による検知誤差を補正することができ、調理機器の状態をより正確に検出することができるレンジフードファンを提供できる。
さらに、調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布に対して、各回転方位における各熱起電力型温度センサの検知面積領域と隣接する回転方位および隣接する前記各熱起電力型温度センサからの温度あるいは温度に比例した計測値からバーナあるいは調理器具の熱画像におけるエッジを検出して、制御手段に出力するような構成としたものである。
この手段により、調理機器の正確な位置が特定できるため、より効果的な換気制御を行うことができるレンジフードファンを提供できる。
また、調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布に対して、空間フィルタ処理を行ない、バーナあるいは調理器具の熱源位置あるいは方位を特定し、前記熱源位置あるいは方位に応じてモータ駆動部を介してモータを駆動、停止あるいは回転数を変更させる第二制御手段を備える構成としたものである。
この手段により、3口コンロ、4口コンロ、グリルの有無、設置位置のズレなども検知可能となり、ガスコンロとの相対位置関係をより正確に判断することができるため、より効果的な運転制御を可能とすることができるレンジフードファンを提供できる。
さらに、調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布に対して、各回転方位における各熱起電力型温度センサの検知面積領域と隣接する回転方位および隣接する前記各熱起電力型温度センサからの温度あるいは温度に比例した時系列の計測値により、調理の進行状況を推定してモータを駆動、停止あるいは回転数を変更する閾値を更新する閾値更新手段を備える構成としたものである。
この手段により、調理過程に応じて最適な始動条件を設定することができ、換気が必要となる時間を推定できることから、より快適性の向上を図ることができるレンジフードファンを提供できる。
また、駆動機構手段における非回転方向の取付角度を任意に変更できる取付角度調整手段を備える構成としたものである。
この手段により、レンジフードファンの設置の際に厳密な設置角度設定が不要となり、また、調理機器との相対位置関係の補正を容易に行なうことができるレンジフードファンを提供できる。
さらに、取付角度調整手段は、取付角度の調整に応じてモータを駆動、停止あるいは回転数を変更させる閾値を変更するような構成としたものである。
この手段により、調理機器との相対位置関係に最適な閾値とすることで、任意の取付角度に応じた換気制御を可能とすることができるレンジフードファンを提供できる。
また、加熱調理器のバーナまでの距離を設定する距離設定手段を備えるような構成としたものである。
この手段により、バーナ上に置かれた調理器具の大きさの予測精度の向上を可能とし、よりきめ細かな換気制御を可能とすることができるレンジフードファンを提供できる。
さらに、駆動機構手段による回転走査の周期は、調理の進行状況を検出することができる所定時間以内とするような構成としたものである。
この手段により、調理器具の操作(例えば鍋振り行為など)の時であっても、温度検出を的確に行なうことができ、より迅速に換気制御を行うことができるレンジフードファンを提供できる。
また、駆動機構手段による回転走査の速度は、回転走査することができる最大角度と熱起電力型温度センサの時定数により決定した所定周期とするような構成としたものである。
この手段により、調理器具の操作(例えば鍋振り行為など)を検出することができる速度で、かつセンサの不要検出、あるいは不動作回避を両立することができるレンジフードファンを提供できる。
本発明によれば、加熱調理器の上方に設置され、モータにより駆動される排気ファンを備えたレンジフードファンにおいて、前記レンジフードファンの下部の加熱調理器に対向する面に設置され、前記加熱調理器の複数のバーナの温度、あるいはバーナの上部に設置した調理器具の温度と位置を計測する複数の素子をアレイ状に複数個配列した熱起電力型温度センサと、前記熱起電力型温度センサに対象物から放射する赤外線を集光させる集光手段と、前記熱起電力型温度センサへの赤外線を断続的に入射させる遮断手段と、前記遮断手段周辺の温度を検知する基準温度検知手段と、少なくとも前記熱起電力型温度センサと前記集光手段と前記遮断手段を回転走査する駆動機構手段と、前記熱起電力型温度センサ及び前記基準温度検知手段からの信号を増幅および温度あるいは温度に比例した計測値を演算する信号処理手段と、前記信号処理手段により演算した信号処理結果、すなわち検知領域内の温度分布あるいは温度に比例した計測値分布から調理機器の状態を判断する調理機器状態判断手段と、前記調理機器の状態判断結果に応じて前記レンジフードファンのモータを駆動、停止あるいは回転数を変更させる制御手段を備える構成とすることで、バーナの利用数、調理機器の状態を的確に検出でき、調理機器の状態に応じた最適な換気制御を行うことができるという効果のあるレンジフードファンを提供できる。
また、調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布から各熱起電力型温度センサの各回転方位における個別の閾値により判断するような構成とすることで、各回転方位により各熱起電力型温度センサの検知領域の面積による検知誤差を補正することができ、調理機器の状態をより正確に検出することができるという効果のあるレンジフードファンを提供できる。
さらに、調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布に対して、各回転方位における各熱起電力型温度センサの検知面積領域と隣接する回転方位および隣接する前記各熱起電力型温度センサからの温度あるいは温度に比例した計測値からバーナあるいは調理器具の熱画像におけるエッジを検出して、制御手段に出力するような構成とすることで、調理機器の正確な位置が特定できるため、より効果的な換気制御を行うことができるという効果のあるレンジフードファンを提供できる。
また、調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布に対して、空間フィルタ処理を行ない、バーナあるいは調理器具の熱源位置あるいは方位を特定し、前記熱源位置あるいは方位に応じてモータ駆動部を介してモータを駆動、停止あるいは回転数を変更させる第二制御手段を備える構成とすることで、3口コンロ、4口コンロ、グリルの有無、設置位置のズレなども検知可能となり、ガスコンロとの相対位置関係をより正確に判断することができるため、より効果的な運転制御を可能とすることができるという効果のあるレンジフードファンを提供できる。
さらに、調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布に対して、各回転方位における各熱起電力型温度センサの検知面積領域と隣接する回転方位および隣接する前記各熱起電力型温度センサからの温度あるいは温度に比例した時系列の計測値により、調理の進行状況を推定してモータを駆動、停止あるいは回転数を変更する閾値を更新する閾値更新手段を備える構成とすることで、調理過程に応じて最適な始動条件を設定することができ、換気が必要となる時間を推定できることから、より快適性の向上を図ることができるという効果のあるレンジフードファンを提供できる。
また、駆動機構手段における非回転方向の取付角度を任意に変更できる取付角度調整手段を備える構成とすることで、レンジフードファンの設置の際に厳密な設置角度設定が不要となり、また、調理機器との相対位置関係の補正を容易に行なうことができるという効果のあるレンジフードファンを提供できる。
さらに、取付角度調整手段は、取付角度の調整に応じてモータを駆動、停止あるいは回転数を変更させる閾値を変更するような構成とすることで、調理機器との相対位置関係に最適な閾値とすることで、任意の取付角度に応じた換気制御を可能とすることができるという効果のあるレンジフードファンを提供できる。
また、加熱調理器のバーナまでの距離を設定する距離設定手段を備えるような構成とすることで、バーナ上に置かれた調理器具の大きさの予測精度の向上を可能とし、よりきめ細かな換気制御を可能とすることができるという効果のあるレンジフードファンを提供できる。
さらに、駆動機構手段による回転走査の周期は、調理の進行状況を検出することができる所定時間以内とするような構成とすることで、調理器具の操作(例えば鍋振り行為など)の時であっても、温度検出を的確に行なうことができ、より迅速に換気制御を行うことができるという効果のあるレンジフードファンを提供できる。
また、駆動機構手段による回転走査の速度は、回転走査することができる最大角度と熱起電力型温度センサの時定数により決定した所定周期とするような構成とすることで、調理器具の操作(例えば鍋振り行為など)を検出することができる速度で、かつセンサの不要検出、あるいは不動作回避を両立することができるという効果のあるレンジフードファンを提供できる。
本発明の請求項1記載の発明は、加熱調理器の上方に設置され、モータにより駆動される排気ファンを備えたレンジフードファンにおいて、前記レンジフードファンの下部の加熱調理器に対向する面に設置され、前記加熱調理器の複数のバーナの温度、あるいはバーナの上部に設置した調理器具の温度と位置を計測する複数の素子をアレイ状に複数個配列した熱起電力型温度センサと、前記熱起電力型温度センサに対象物から放射する赤外線を集光させる集光手段と、前記熱起電力型温度センサへの赤外線を断続的に入射させる遮断手段と、前記遮断手段周辺の温度を検知する基準温度検知手段と、少なくとも前記熱起電力型温度センサと前記集光手段と前記遮断手段を回転走査する駆動機構手段と、前記熱起電力型温度センサ及び前記基準温度検知手段からの信号を増幅および温度あるいは温度に比例した計測値を演算する信号処理手段と、前記信号処理手段により演算した信号処理結果、すなわち検知領域内の温度分布あるいは温度に比例した計測値分布から調理機器の状態を判断する調理機器状態判断手段と、前記調理機器の状態判断結果に応じて前記レンジフードファンのモータを駆動、停止あるいは回転数を変更させる制御手段を備える構成としたものであり、熱起電力型温度センサにより2次元の温度分布あるいは温度に比例した計測値分布を測定し、測定した分布情報から熱画像処理を行なうことで測定領域における高温領域を切り出すことにより、バーナの利用数、調理機器の状態を的確に検出でき、調理機器の状態に応じた最適な換気制御を行うことができるという作用を有する。
また、調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布から各熱起電力型温度センサの各回転方位における個別の閾値により判断するような構成としたものであり、検知領域は熱起電力型温度センサの視野角度と方位すなわち調理機器との直線距離により決定されるため、各回転方位により各熱起電力型温度センサの検知領域の面積による検知誤差を個別の閾値を用いるように補正することにより、調理機器の状態をより正確に検出することができるという作用を有する。
さらに、調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布に対して、各回転方位における各熱起電力型温度センサの検知面積領域と隣接する回転方位および隣接する前記各熱起電力型温度センサからの温度あるいは温度に比例した計測値からバーナあるいは調理器具の熱画像におけるエッジを検出して、制御手段に出力するような構成としたものであり、エッジの検出による発熱体あるいは調理に伴う発煙の可能性のある有効面積,すなわち調理器具の大きさと正確な位置が特定できるため、より効果的な換気制御を行うことができるという作用を有する。
また、調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布に対して、空間フィルタ処理を行ない、バーナあるいは調理器具の熱源位置あるいは方位を特定し、前記熱源位置あるいは方位に応じてモータ駆動部を介してモータを駆動、停止あるいは回転数を変更させる第二制御手段を備える構成としたものであり、空間フィルタ処理による発熱体とそれ以外の領域の分離を明確にし、3口コンロ、4口コンロ、グリルの有無、設置位置のズレなども検知可能となり、ガスコンロとの相対位置関係をより正確に判断することができるため、より効果的な運転制御を可能とすることができるという作用を有する。
さらに、調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布に対して、各回転方位における各熱起電力型温度センサの検知面積領域と隣接する回転方位および隣接する前記各熱起電力型温度センサからの温度あるいは温度に比例した時系列の計測値により、調理の進行状況を推定してモータを駆動、停止あるいは回転数を変更する閾値を更新する閾値更新手段を備える構成としたものであり、時間変化に応じて変化する発熱あるいは調理による発煙の状態を検知することが可能となり、調理過程に応じて最適な運転条件を設定することができ、換気が必要となる時間を推定できることから、より効率的かつ効果的な換気ができることから快適性の向上を図ることができるという作用を有する。
また、駆動機構手段における非回転方向の取付角度を任意に変更できる取付角度調整手段を備える構成としたものであり、レンジフードファンの設置角度に応じて熱起電力型温度センサの角度を変更することができ、設置工事の際にレンジフードファンと調理機器との相対位置関係を調整が容易に可能となり,レンジフードファンの設置の際に厳密な設置角度調整が不要となり、取付工事工数を削減することができるという作用を有する。
さらに、取付角度調整手段は、取付角度の調整に応じてモータを駆動、停止あるいは回転数を変更させる閾値を変更するような構成としたものであり、自動的に調理機器との相対位置関係に最適な閾値に設定されるため、設置工事の際、個別にレンジフードファンの内部パラメータの調整を不要とし、任意の取付角度に応じた換気制御を可能とすることができるという作用を有する。
また、加熱調理器のバーナまでの距離を設定する距離設定手段を備えるような構成としたものであり、加熱調理器と熱起電力型温度センサとの相対位置関係に起因する検出温度と検出位置の調整ができるため、バーナ上に置かれた調理器具の大きさの予測精度の向上を可能とし、よりきめ細かな換気制御を可能とすることができるという作用を有する。
さらに、駆動機構手段による回転走査の周期は、調理の進行状況を検出することができる所定時間以内とするような構成としたものであり、回転走査中の調理器具の移動による誤検出を防止することができるため、調理器具の操作(例えば鍋振り行為など)の時であっても、温度検出を的確に行なうことができ、より迅速に換気制御を行うことができるという作用を有する。
また、駆動機構手段による回転走査の速度は、回転走査することができる最大角度と熱起電力型温度センサの時定数により決定した所定周期とするような構成としたものであり、所定周期を可能な限り低速とすることができるため、時定数の大きい安価な熱起電力型温度センサであっても調理器具の操作(例えば鍋振り行為など)を検出することができるため、より安価で簡単な構成でレンジフードファンの最適な換気制御を可能とすることができるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるレンジフードファンの構成図である。
図において、レンジフードファン1の下部の加熱調理機器2のバーナA、B、Cに対向する面に8個の素子をアレイ状に配列した熱起電力型温度センサとしての焦電型赤外線センサ3と、焦電型赤外線センサ3に赤外線を集光させる集光手段としてのシリコンレンズ4と、焦電型赤外線センサ3とシリコンレンズ4を回転走査、及び断続的に赤外線を入射遮断する駆動機構手段としての直流モータ5及び遮断手段としてのシャッター機構6と、シャッター機構6周辺の温度を検知する基準温度検知手段としてのサーミスタ7と、焦電型赤外線センサ3及びサーミスタ7からの信号を増幅、および温度を演算する信号処理手段8と、信号処理した温度分布から加熱調理機器2の状態を判断する調理機器状態判断手段9と、加熱調理機器2の状態判断結果に応じてレンジフードファン1のモータ10を駆動、停止、回転数を変更させる制御手段11を備えている。
次に、シャッター機構6の駆動について、図2を参照しながら説明する。
図に示すように、シャッター機構6は、直流モータ5からの回転動力をギア6a、6b、6cにより減速および焦電型赤外線センサ3の回転方向と対向する方向に回転する。例えば、焦電型赤外線センサ3は、ギア6a、6b、6cにより正転した場合、シャッター板6dはギア6a、6bにより逆転する構造となっている。また、シャッター板6dには3つの溝を配しており、焦電型赤外線センサ3への赤外線の入射を一定周期で断続的に遮断するように構成されている。この構造により、断続的に赤外線を入射、遮断すると同時に焦電型赤外線センサ3の回転駆動を単一の駆動源で行なっている。また、回転走査することができる最大角度は120度としており、また、回転走査の周期としては、焦電型赤外線センサ3の時定数から周波数の上限30Hz、調理の進行状況の検知から周波数の下限16Hzの両立を図ることが可能な周波数として20Hzとしている。
次に、信号処理手段8の構成ブロックについて、図3を参照しながら説明する。
図に示すように、信号処理手段8は、ローパスフィルタ部8aにより焦電型赤外線センサ3のノイズ成分を含んだ微小信号のノイズを除去する。ローパスフィルタ部8aのカットオフ周波数はシャッター機構6で断続的に入射、遮断する周波数よりも高い周波数とするように構成されている。ローパスフィルタ部8aを通した後、焦電型赤外線センサ3の信号は、数十倍(例えば20倍)に増幅され、さらにクランプ回路部8bにより出力信号を制限する。また、サーミスタ7の信号は、リファレンス抵抗8cとの分圧した電圧を出力するように構成している。前段で処理した焦電型赤外線センサ3とサーミスタ7の信号は、温度変換部8dに入力する。温度変換部8dは、入力したサーミスタ7の電圧信号と、予め記憶した電圧温度変換テーブルにより基準温度に変換する。電圧温度変換テーブルに関しては、公知の技術であるため、詳細な説明は省略する。さらに温度変換部8dは、変換した基準温度に対する焦電型赤外線センサ3の電圧信号から、焦電型赤外線センサ3の回転走査により得られた赤外線信号の分布を温度分布に変換する。焦電型赤外線センサ3の信号はフィルタリング、および増幅された起電圧信号を被写体温度と線形近似して置換する。信号処理手段8は、以上により演算した被写体(加熱調理機器2の周辺)の温度分布を出力する。
次に、調理機器状態判断手段9の判断フローチャートについて、図4を参照しながら説明する。
図に示すように、調理機器状態判断手段9は、信号処理手段8により演算した被写体の温度分布を入力する。入力した被写体の温度分布と、回転方位に見合った個別の閾値により加熱調理機器2の使用、未使用を判定する。個別の閾値の例としては、加熱調理機器2との垂直角と回転方位角との偏差角θにより数式1の補正値Gkを乗じたものを使用する。
(数式1) Gk=(1−sinθ)^2
また、本実施例の場合、被写体の温度分布は、焦電型赤外線センサ3の素子数8個と、回転走査により得られた方位数16個より128個の離散的な温度分布が得られている。このため、加熱調理機器2の使用、未使用を判定する際に、128個の温度分布からクラスタリングを行い、加熱調理機器2の熱画像におけるエッジを検出して加熱調理機器2の使用されているバーナ数を判定する。判定したクラスタから、最も高い温度を判定する。判定した各クラスタの最高温度から、加熱調理機器2の状態判断温度との比較を行なう。例えば、3段階の温度閾値(例えば40℃、60℃、80℃)との比較を行なう。クラスタの数と比較判定した結果を制御手段11へ出力する。
次に、制御手段11の制御フローチャートについて、図5を参照しながら説明する。
図に示すように、制御手段11は、クラスタ数と比較判定結果を入力する。入力したクラスタ数が3個以上であればレンジフードファン1の駆動を強とし、クラスタ数が0個であればレンジフードファン1の駆動を停止する。クラスタ数が1個あるいは2個であった場合は、温度閾値との比較結果を参照し、温度閾値80℃を超えるクラスタが存在する場合、あるいは温度閾値60℃を超えるクラスタが2個存在する場合は強とする。温度閾値60℃を超えるクラスタが1個、あるいは40℃を超えるクラスタが2個存在する場合は中とし、それ以外は弱とする。前述により決定したレンジフードファン1の駆動条件により、レンジフードファン1のモータ10を駆動するように制御する。
以上のように、本実施の形態1において、レンジフードファン1の下部の加熱調理機器2に対向する面に設置され、加熱調理機器2の複数のバーナの温度、あるいはバーナの上部に設置した調理器具の温度と位置を計測する、複数の素子をアレイ状に複数個配列した熱起電力型温度センサとしての焦電型赤外線センサ3と焦電型赤外線センサ3に対象物から放射する赤外線を集光させる集光手段としてのシリコンレンズ4と、焦電型赤外線センサ3およびシリコンレンズ4を回転走査、及び断続的に赤外線を入射遮断する駆動機構手段としての直流モータ5及び遮断手段としてのシャッター機構6と、シャッター機構6の周辺温度を検知する基準温度検知手段としてのサーミスタ7と、焦電型赤外線センサ3及びサーミスタ7からの信号を増幅、および温度あるいは温度に比例した計測値を演算する信号処理手段8と、信号処理手段8により演算した信号処理結果、すなわち検知領域内の温度分布あるいは温度に比例した計測値分布から加熱調理機器2の状態を判断する調理機器状態判断手段9と、加熱調理機器2の状態判断結果に応じてレンジフードファン1のモータ10を駆動、停止あるいは回転数を変更させる制御手段11を備えることで、2次元の温度分布あるいは温度に比例した計測値分布を測定し、測定した分布情報から熱画像処理を行なうことで測定領域における高温領域を切り出すことにより、逐次使用状況が変更するバーナの利用数、加熱調理機器2の状態を的確に検出でき、加熱調理機器2の状態に応じた最適な換気制御を行うことができることとなる。
なお、本実施の形態1では、焦電型赤外線センサ3を8素子としたが、被写体を検出するために必要な分解能があれば、その他の素子数であっても作用効果に差異はない。
また、赤外線を集光させる集光手段としてシリコンレンズ4を用いたが、その他の集光手段(例えばフレネルレンズ等)であっても作用効果に差異はない。
さらに、基準温度検知手段としてサーミスタを用いる構成としたが、その他の基準温度検知手段(例えば熱電対等)であっても作用効果に差異はない。
また、シャッター機構6の駆動と焦電型赤外線センサ3の回転走査は、単一の直流モータ5の回転動力を利用するとしたが、各個別の駆動源としても作用効果に差異はない。
さらに、調理機器状態判断手段9における加熱調理機器2の使用、未使用の判定において、個別の閾値は数式1を使用して補正値を演算する構成としたが、各素子の各方位角における検知領域の面積比からテーブルを作成した閾値により判定しても作用効果に差異はない。
また、制御手段11では、クラスタの個数、温度閾値との比較結果により条件分岐にてレンジフードファン1のモータ10の駆動条件を決定したが、テーブルを参照した駆動条件の決定を行なっても作用効果に差異はない。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2の構成について、図6を参照しながら説明する。
なお、実施の形態1と同一のものは同一記号を付し、詳細な説明は省略する。
図6に示すように、レンジフードファン1の下部の加熱調理機器2のバーナA、B、Cに対向する面に8個の素子をアレイ状に配列した熱起電力型温度センサとしての焦電型赤外線センサ3と、焦電型赤外線センサ3に赤外線を集光させる集光手段としてのシリコンレンズ4と、焦電型赤外線センサ3とシリコンレンズ4を回転走査、及び断続的に赤外線を入射遮断する駆動機構手段としての直流モータ5及び遮断手段としてのシャッター機構6と、シャッター機構6周辺の温度を検知する基準温度検知手段としてのサーミスタ7と、焦電型赤外線センサ3及びサーミスタ7からの信号を増幅、および温度を演算する信号処理手段8と、信号処理した温度分布から空間フィルタ処理を行なう空間フィルタ処理部12を備えた加熱調理機器2の状態を判断する調理機器状態判断手段9Bと、加熱調理機器2の状態判断結果に応じてレンジフードファン1のモータ10を駆動、停止、回転数を変更させる第二制御手段13を備えている。
次に、調理機器状態判断手段9Bの判断フローチャートについて、図7を参照しながら説明する。
図に示すように、調理機器状態判断手段9Bは、信号処理手段8により演算した被写体の温度分布を入力する。入力した被写体の温度分布と、回転方位に見合った個別の閾値により加熱調理機器2の使用、未使用を判定する。個別の閾値の例としては、加熱調理機器2との垂直角と回転方位角との偏差角θにより式1の補正値Gkを乗じたものを使用する。
(数式1) Gk=(1−sinθ)^2
また、本実施例の場合、被写体の温度分布は、焦電型赤外線センサ3の素子数8個と、回転走査により得られた方位数16個より128個の離散的な温度分布が得られている。このため、加熱調理機器2の使用、未使用を判定する際に、128個の温度分布からクラスタリングを行い、加熱調理機器2の熱画像におけるエッジを検出して加熱調理機器2の使用されているバーナ数を判定する。ここで、クラスタリングには空間フィルタ処理部12により実施する。空間フィルタ処理部12は、対象温度を8倍したものから隣接する8近傍の温度を差し引くことで判定温度を演算するものとする。判定したクラスタから、最も高い温度を判定する。判定した各クラスタの最高温度から、加熱調理機器2の状態判断温度との比較を行なう。例えば、3段階の温度閾値(40℃、60℃、80℃)との比較を行なう。クラスタの数と比較判定した結果を第二制御手段13へ出力する。
次に、第二制御手段13の制御フローチャートについて、図8を参照しながら説明する。
図に示すように、第二制御手段13は、クラスタ数と比較判定結果を入力する。入力したクラスタ数が3個以上であればレンジフードファン1の駆動を強とし、クラスタ数が0個であればレンジフードファン1の駆動を停止する。クラスタ数が1個あるいは2個であった場合は、温度閾値との比較結果を参照し、温度閾値80℃を超えるクラスタが存在する場合、あるいは温度閾値60℃を超えるクラスタが2個存在する場合は強とする。温度閾値60℃を超えるクラスタが1個、あるいは40℃を超えるクラスタが2個存在する場合は中とし、それ以外は弱とする。前述により決定したレンジフードファン1の駆動条件により、レンジフードファン1のモータ10を駆動するように制御する。
以上のように、本実施の形態2において、調理機器状態判断手段9Bは、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布に対して、空間フィルタ処理部12を備え、バーナあるいは調理器具の熱源位置あるいは方位を特定し、前記熱源位置あるいは方位に応じてレンジフードファン1に備えたモータ10を駆動、停止あるいは回転数を変更させる第二制御手段13を備える構成としたことで、空間フィルタ処理による発熱体とそれ以外の領域の分離を明確にし、3口コンロ、4口コンロ、グリルの有無、設置位置のズレなども検知可能となり、加熱調理機器2との相対位置関係をより正確に判断することができるため、より効果的な運転制御を可能とすることができることとなる。
なお、本実施例では、焦電型赤外線センサ3を8素子としたが、被写体を検出するために必要な分解能があれば、その他の素子数であっても作用効果に差異はない。
また、赤外線を集光させる集光手段としてシリコンレンズ4を用いたが、その他の集光手段(例えばフレネルレンズ等)であっても作用効果に差異はない。
さらに、基準温度検知手段としてサーミスタを用いる構成としたが、その他の基準温度検知手段(例えば熱電対等)であっても作用効果に差異はない。
また、シャッター機構6の駆動と焦電型赤外線センサ3の回転走査は、単一の直流モータ5の回転動力を利用するとしたが、各個別の駆動源としても作用効果に差異はない。
さらに、調理機器状態判断手段9における加熱調理機器2の使用、未使用の判定において、個別の閾値は数式1を使用して補正値を演算する構成としたが、各素子の各方位角における検知領域の面積比からテーブルを作成した閾値により判定しても作用効果に差異はない。
また、制御手段11では、クラスタの個数、温度閾値との比較結果により条件分岐にてレンジフードファン1のモータ10の駆動条件を決定したが、テーブルを参照した駆動条件の決定を行なっても作用効果に差異はない。
さらに、空間フィルタは、対象温度を8倍して隣接する8近傍の温度を差し引く構成としたが、その他の重み付け関数を用いる構成としても作用効果に差異はない。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3の構成について、図9を参照しながら説明する。
なお、実施の形態1あるいは2と同一のものは同一記号を付し、詳細な説明は省略する。
図9に示すように、レンジフードファン1の下部の加熱調理機器2のバーナA、B、Cに対向する面に8個の素子をアレイ状に配列した熱起電力型温度センサとしての焦電型赤外線センサ3と、焦電型赤外線センサ3に赤外線を集光させる集光手段としてのシリコンレンズ4と、焦電型赤外線センサ3とシリコンレンズ4を回転走査、及び断続的に赤外線を入射遮断する駆動機構手段としての直流モータ5及び遮断手段としてのシャッター機構6と、シャッター機構6周辺の温度を検知する基準温度検知手段としてのサーミスタ7と、焦電型赤外線センサ3及びサーミスタ7からの信号を増幅、および温度を演算する信号処理手段8と、信号処理した温度分布から加熱調理機器2の状態を判断する調理機器状態判断手段9と、調理の進行状況を推定してレンジフードファン1のモータ10を駆動、停止、回転数を変更させる閾値を変更する閾値更新手段14と、レンジフードファン1のモータ10を駆動、停止、回転数を変更させる制御手段11を備えている。
次に、閾値更新手段14の更新フローチャートについて、図10を参照しながら説明する。
図に示すように、閾値更新手段14は、調理機器状態判断手段9より加熱調理機器2の各バーナA、B、Cの利用状況、すなわちクラスタ数と各クラスタの温度閾値との比較結果、および各クラスタを検出した位置を入力する。初期値はクラスタ数をゼロとする。調理機器状態判断手段9から判定した状況が、一時刻前の状況と比較してクラスタ数に変化があれば、調理機器状態判断手段9により判断した結果を採用して補正をゼロとして処理を終了する。クラスタ数に変化がなければ、各クラスタの温度閾値との比較結果を参照し、温度閾値との比較結果にも変化がなければ、補正をゼロとする。閾値の高い方に変化があれば、増加補正カウンタをインクリメントし、増加補正カウンタが増加時の所定数(例えば1分間に相当するカウント数)を超えれば、レンジフードファン1のモータ10の回転数指令を1ランク上げる処理を行ない、カウント数をゼロにリセットする。また、閾値の低い方に変化があれば、減少補正カウンタをインクリメントし、減少補正カウンタが減少時の所定数(例えば5分間に相当するカウント数)を超えれば、レンジフードファン1のモータ10の回転数指令を1ランク下げる処理を行ない、カウント数をゼロにリセットする。また、増加補正カウンタをインクリメントした際には、減少補正カウンタはゼロにリセットし、減少補正カウンタをインクリメントした際には、増加補正カウンタをゼロにリセットする。また、クラスタ数がゼロとなった際には、増加補正カウンタ、減少補正カウンタ共にゼロにリセットする。回転数指令を1ランク上げる、あるいは下げる信号は、調理機器状態判断手段9へ出力することとなる。
以上のように、各回転方位における焦電型赤外線センサ3の検知面積領域と隣接する回転方位および隣接する焦電型赤外線センサ3からの温度あるいは温度に比例した時系列の計測値により、調理の進行状況を推定してレンジフードファン1のモータ10を駆動、停止あるいは回転数を変更する閾値を更新する閾値更新手段14を備える構成とすることで、時間変化に応じて変化する発熱あるいは調理による発煙の状態を検知することが可能となり、調理過程に応じて最適な運転条件を設定することができ、換気が必要となる時間を推定できることから、より効率的かつ効果的な換気ができることから快適性の向上を図ることができることとなる。
なお、本実施例では、焦電型赤外線センサ3を8素子としたが、被写体を検出するために必要な分解能があれば、その他の素子数であっても作用効果に差異はない。
また、赤外線を集光させる集光手段としてシリコンレンズ4を用いたが、その他の集光手段(例えばフレネルレンズ等)であっても作用効果に差異はない。
さらに、基準温度検知手段としてサーミスタを用いる構成としたが、その他の基準温度検知手段(例えば熱電対等)であっても作用効果に差異はない。
また、シャッター機構6の駆動と焦電型赤外線センサ3の回転走査は、単一の直流モータ5の回転動力を利用するとしたが、各個別の駆動源としても作用効果に差異はない。
さらに、調理機器状態判断手段9における加熱調理機器2の使用、未使用の判定において、個別の閾値は数式1を使用して補正値を演算する構成としたが、各素子の各方位角における検知領域の面積比からテーブルを作成した閾値により判定しても作用効果に差異はない。
また、制御手段11では、クラスタの個数、温度閾値との比較結果により条件分岐にてレンジフードファン1のモータ10の駆動条件を決定したが、テーブルを参照した駆動条件の決定を行なっても作用効果に差異はない。
増加あるいは減少の補正カウンタはインクリメントするとしたが、減算カウンタとして所定時間分のカウント数をセットしておき、1ずつ減算してゼロとなった際にモータ10の回転指令を1ランク変化させて、カウント数を再設定する構成としても、作用効果に差異はない。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4の構成について、図11を参照しながら説明する。
なお、実施の形態1から3と同一のものは同一記号を付し、詳細な説明は省略する。
図11に示すように、レンジフードファン1の下部の加熱調理機器2のバーナA、B、Cに対向する面に8個の素子をアレイ状に配列した熱起電力型温度センサとしての焦電型赤外線センサ3と、焦電型赤外線センサ3に赤外線を集光させる集光手段としてのシリコンレンズ4と、焦電型赤外線センサ3とシリコンレンズ4を回転走査、及び断続的に赤外線を入射遮断する駆動機構手段としての直流モータ5及び遮断手段としてのシャッター機構6と、シャッター機構6周辺の温度を検知する基準温度検知手段としてのサーミスタ7と、焦電型赤外線センサ3及びサーミスタ7からの信号を増幅、および温度を演算する信号処理手段8と、信号処理した温度分布から加熱調理機器2の状態を判断する調理機器状態判断手段9と、レンジフードファン1のモータ10を駆動、停止、回転数を変更させる制御手段11と、焦電側赤外線センサ3とシリコンレンズ4の非回転走査方向の取付角度を任意に変更でき、取付角度の調整に応じてモータ10を駆動、停止あるいは回転数を変更させる閾値を変更する取付角度調整手段15を備えている。また、取付角度調整手段15は、取付角度を設定する取付角度調整用レバー15aと、設定した取付角度を認識する角度認識部15bと、認識した取付角度に応じた補正値を演算して調理機器状態判断手段9へ補正値を出力する垂直補正演算部15cを備えている。ここで、取付角度調整用レバー15aは、所定段階(例えば5段階の設定角度)で固定できるようになっており、0度、±5度、±10度に設定できるようになっている。また、角度認識部15bは、各固定された際の接点信号から電気信号を取り出して認識するように構成されている。
次に、垂直補正演算部15cの演算フローチャートについて図12を参照しながら説明する。
図に示すように、垂直補正演算部15cは、角度認識部15bにより検出した角度情報、すなわち0度、あるいは±5度、あるいは±10度の5つの設定角度の何れかを入力する。入力した設定角度に応じて、焦電型赤外線センサ3の8素子のうち、取付角度を調整した方位に位置する素子については、数式2の補正値(Gk2(角度))を選択する。取付角度を調整した方位に位置しない素子については、数式3の補正値(Gk3(角度))を選択する。
(数式2) Gk2(角度)=(1−sin(角度))^2
(数式3) Gk3(角度)=(1+sin(角度))^2
上記の演算により算出した各焦電型赤外線センサ3の各素子の補正値を、調理機器状態判断手段9へ出力する。
以上のように、駆動機構手段としての直流モータ5の非回転方向の取付角度を任意に変更でき、取付角度の調整に応じてモータを駆動、停止あるいは回転数を変更させる閾値を変更する取付角度調整手段15を備えたことで、レンジフードファン1の設置角度に応じて焦電型赤外線センサ3の角度を変更することができ、自動的に加熱調理機器2との相対位置関係に最適な閾値に設定されるため、レンジフードファン1の設置の際に厳密な設置角度設定が不要となり、また、加熱調理機器2との相対位置関係の補正は取付角度を設定することで自動的に内部パラメータが調整されることから、容易に行なうことができ、さらに加熱調理機器2との相対位置関係に最適な閾値とすることで、任意の取付角度に応じた換気制御を可能とすることができることとなる。
なお、本実施例では、焦電型赤外線センサ3を8素子としたが、被写体を検出するために必要な分解能があれば、その他の素子数であっても作用効果に差異はない。
また、赤外線を集光させる集光手段としてシリコンレンズ4を用いたが、その他の集光手段(例えばフレネルレンズ等)であっても作用効果に差異はない。
さらに、基準温度検知手段としてサーミスタを用いる構成としたが、その他の基準温度検知手段(例えば熱電対等)であっても作用効果に差異はない。
また、シャッター機構6の駆動と焦電型赤外線センサ3の回転走査は、単一の直流モータ5の回転動力を利用するとしたが、各個別の駆動源としても作用効果に差異はない。
さらに、調理機器状態判断手段9における加熱調理機器2の使用、未使用の判定において、個別の閾値は数式1を使用して補正値を演算する構成としたが、各素子の各方位角における検知領域の面積比からテーブルを作成した閾値により判定しても作用効果に差異はない。
また、垂直補正演算部15cでは、取付角度の補正値を数式にて演算する構成としたが、テーブル値として記憶させる構成としても作用効果に差異はない。
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態5の構成について、図13を参照しながら説明する。
なお、実施の形態1から4と同一のものは同一記号を付し、詳細な説明は省略する。
図13に示すように、レンジフードファンの下部の加熱調理機器2のバーナA、B、Cに対向する面に8個の素子をアレイ状に配列した熱起電力型温度センサとしての焦電型赤外線センサ3と、焦電型赤外線センサ3に赤外線を集光させる集光手段としてのシリコンレンズ4と、焦電型赤外線センサ3とシリコンレンズ4を回転走査、及び断続的に赤外線を入射遮断する駆動機構手段としての直流モータ5及び遮断手段としてのシャッター機構6と、シャッター機構6周辺の温度を検知する基準温度検知手段としてのサーミスタ7と、焦電型赤外線センサ3及びサーミスタ7からの信号を増幅、および温度を演算する信号処理手段8と、信号処理した温度分布から加熱調理機器2の状態を判断する調理機器状態判断手段9と、レンジフードファン1のモータ10を駆動、停止、回転数を変更させる制御手段11と、加熱調理機器2のバーナまでの距離を設定する距離設定手段16を備えている。また、距離設定手段16は、レンジフードファン1から加熱調理機器2のバーナまでの距離を入力する距離入力スイッチ16aと、入力したスイッチの情報を認識するスイッチ認識部16bと、認識したスイッチの情報から補正値を演算して調理機器状態判断手段9へ補正値を出力する距離補正出力部16cを備えている。
ここで、距離入力スイッチ16aでは、例えばディップスイッチ等があり、スイッチ認識部16bではマイクロコンピュータに備えた入力ポート等がある。
次に、距離補正出力部16cの補正演算フローチャートについて、図14を参照しながら説明する。
図に示すように、距離補正出力部16cは、スイッチ認識部16bよりレンジフードファン1から加熱調理機器2のバーナまでの距離情報(例えば、設定1であれば800mm、設定2であれば900mm、設定3であれば1000mm)を入力する。基準距離(例えば800mm)と入力した距離情報より数式4の変換式を用いて補正値を演算する。
(数式4) Gk4=(設定距離/基準距離)^2
上記の演算により算出した各焦電型赤外線センサ3の各素子の補正値を、調理機器状態判断手段9へ出力し、調理機器状態判断手段9は補正値を乗算した閾値にて加熱調理機器2の利用状況を判断する。
以上のように、加熱調理機器2のバーナまでの距離を設定する距離設定手段16を備えることにより、加熱調理機器2と焦電型赤外線センサ3との相対位置関係に起因する検出温度と検出位置の調整ができるため、バーナ上に置かれた調理器具の大きさの予測精度の向上を可能とし、よりきめ細かな換気制御を可能とすることができることとなる。
なお、本実施例では、焦電型赤外線センサ3を8素子としたが、被写体を検出するために必要な分解能があれば、その他の素子数であっても作用効果に差異はない。
また、赤外線を集光させる集光手段としてシリコンレンズ4を用いたが、その他の集光手段(例えばフレネルレンズ等)であっても作用効果に差異はない。
さらに、基準温度検知手段としてサーミスタを用いる構成としたが、その他の基準温度検知手段(例えば熱電対等)であっても作用効果に差異はない。
また、シャッター機構6の駆動と焦電型赤外線センサ3の回転走査は、単一の直流モータ5の回転動力を利用するとしたが、各個別の駆動源としても作用効果に差異はない。
さらに、調理機器状態判断手段9における加熱調理機器2の使用、未使用の判定において、個別の閾値は数式1を使用して補正値を演算する構成としたが、各素子の各方位角における検知領域の面積比からテーブルを作成した閾値により判定しても作用効果に差異はない。
また、距離設定手段16では、レンジフードファン1から加熱調理機器2のバーナまでの距離を入力する距離入力スイッチ16aと、入力したスイッチの情報を認識するスイッチ認識部16bと、認識したスイッチの情報から補正値を演算して調理機器状態判断手段9へ補正値を出力する距離補正出力部16cを備える構成としたが、その他の手段として通信機能を用いて外部から直接信号入力する構成、あるいはボリューム抵抗を付加してリニアな入力にしても作用効果に差異はない。
本発明のレンジフードファンは、調理の状態に応じて換気動作を自動で制御するものであり、家庭用の用途のほか、食堂やホテルなどの業務用の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるレンジフードファンの構成図 同シャッター機構6の駆動に関する説明図 同信号処理手段8の構成ブロック図 同調理機器状態判断手段9の判断フローチャート 同制御手段11の制御フローチャート 本発明の実施の形態2におけるレンジフードファンの構成図 同調理機器状態判断手段9Bの判断フローチャート 同第二制御手段13の制御フローチャート 本発明の実施の形態3におけるレンジフードファンの構成図 同閾値更新手段14の更新フローチャート 本発明の実施の形態4におけるレンジフードファンの構成図 同垂直補正演算部15cの演算フローチャート 本発明の実施の形態5におけるレンジフードファンの構成図 同距離補正出力部16cの補正演算フローチャート 従来の特許文献1における換気扇の構成図 従来の特許文献2における換気装置と電磁誘導加熱調理器の連動方法を示す図 従来の特許文献3におけるレンジフードの構成図 従来の特許文献4における換気扇の構成図
符号の説明
1 レンジフードファン
2 加熱調理機器
3 焦電型赤外線センサ
4 シリコンレンズ
5 直流モータ
6 シャッター機構
6a、6b、6c ギア
6d シャッター板
7 サーミスタ
8 信号処理手段
8a ローパスフィルタ部
8b クランプ回路部
8c リファレンス抵抗
8d 温度変換部
9 調理機器状態判断手段
9B 調理機器状態判断手段
10 モータ
11 制御手段
12 空間フィルタ処理部
13 第二制御手段
14 閾値更新手段
15 取付角度調整手段
15a 取付角度調整用レバー
15b 角度認識部
15c 垂直補正演算部
16 距離設定手段
16a 距離入力スイッチ
16b スイッチ認識部
16c 距離補正出力部
17 換気扇
18 制御手段
19 加熱調理器
20 温度計測装置
21 電流検出回路
22 調理器制御回路
23 送信機
24 誘導加熱調理器
25 換気ファン
26 受信機
27 換気扇制御回路
28 換気扇
29 ガスコンロ
30a、30b、30c センサ
31 制御回路
32 レンジフード
33 換気扇
34 モータ
35 ガステーブル
36 換気扇
37 コンロ
38a、38b 温度センサ
39 グリル
40 温度センサ
41 信号ケーブル
42 マイコン
43 風量制御切換装置
44 モータ

Claims (10)

  1. 加熱調理器の上方に設置され、モータにより駆動される排気ファンを備えたレンジフードファンにおいて、前記レンジフードファンの下部の加熱調理器に対向する面に設置され、前記加熱調理器の複数のバーナの温度、あるいはバーナの上部に設置した調理器具の温度と位置を計測する複数の素子をアレイ状に複数個配列した熱起電力型温度センサと、前記熱起電力型温度センサに対象物から放射する赤外線を集光させる集光手段と、前記熱起電力型温度センサへの赤外線を断続的に入射させる遮断手段と、前記遮断手段周辺の温度を検知する基準温度検知手段と、少なくとも前記熱起電力型温度センサと前記集光手段と前記遮断手段を回転走査する駆動機構手段と、前記熱起電力型温度センサ及び前記基準温度検知手段からの信号を増幅および温度あるいは温度に比例した計測値を演算する信号処理手段と、前記信号処理手段により演算した信号処理結果、すなわち検知領域内の温度分布あるいは温度に比例した計測値分布から調理機器の状態を判断する調理機器状態判断手段と、前記調理機器の状態判断結果に応じて前記レンジフードファンのモータを駆動、停止あるいは回転数を変更させる制御手段を備えたことを特徴としたレンジフードファン。
  2. 調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布から各熱起電力型温度センサの各回転方位における個別の閾値により判断することを特徴とした請求項1記載のレンジフードファン。
  3. 調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布に対して、各回転方位における各熱起電力型温度センサの検知面積領域と隣接する回転方位および隣接する前記各熱起電力型温度センサからの温度あるいは温度に比例した計測値からバーナあるいは調理器具の熱画像におけるエッジを検出して、制御手段に出力することを特徴とした請求項1記載のレンジフードファン。
  4. 調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布に対して、空間フィルタ処理を行ない、バーナあるいは調理器具の熱源位置あるいは方位を特定し、前記熱源位置あるいは方位に応じてモータ駆動部を介してモータを駆動、停止あるいは回転数を変更させる第二制御手段を備えたことを特徴とした請求項1記載のレンジフードファン。
  5. 調理機器状態判断手段は、温度分布あるいは温度に比例した計測値分布に対して、各回転方位における各熱起電力型温度センサの検知面積領域と隣接する回転方位および隣接する前記各熱起電力型温度センサからの温度あるいは温度に比例した計測値により、調理の進行状況を推定してモータを駆動、停止あるいは回転数を変更する閾値を更新する閾値更新手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のレンジフードファン。
  6. 駆動機構手段における非回転方向の取付角度を任意に変更できる取付角度調整手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のレンジフードファン。
  7. 取付角度調整手段は、取付角度の調整に応じてモータを駆動、停止あるいは回転数を変更させる閾値を変更することを特徴とする請求項6記載のレンジフードファン。
  8. 加熱調理器のバーナまでの距離を設定する距離設定手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のレンジフードファン。
  9. 駆動機構手段による回転走査の周期は、調理の進行状況を検出することができる所定時間以内であることを特徴とする請求項1〜8何れかに記載のレンジフードファン。
  10. 駆動機構手段による回転走査の速度は、回転走査することができる最大角度と熱起電力型温度センサの時定数により決定した所定周期であることを特徴とする請求項1〜9何れかに記載のレンジフードファン。
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