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JP2009052729A - 波型プレス保持器及び転がり玉軸受 - Google Patents

波型プレス保持器及び転がり玉軸受 Download PDF

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JP2009052729A
JP2009052729A JP2007222862A JP2007222862A JP2009052729A JP 2009052729 A JP2009052729 A JP 2009052729A JP 2007222862 A JP2007222862 A JP 2007222862A JP 2007222862 A JP2007222862 A JP 2007222862A JP 2009052729 A JP2009052729 A JP 2009052729A
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Takahito Kurachi
崇人 倉地
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NSK Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/38Ball cages
    • F16C33/42Ball cages made from wire or sheet metal strips
    • F16C33/422Ball cages made from wire or sheet metal strips made from sheet metal
    • F16C33/427Ball cages made from wire or sheet metal strips made from sheet metal from two parts, e.g. ribbon cages with two corrugated annular parts

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Abstract

【課題】外輪軌道面への急激なグリース供給を抑制して安定したトルク特性が得られると共に、グリース潤滑性能を維持し、グリース寿命を向上させることができる波型プレス保持器及び転がり玉軸受を提供すること。
【解決手段】玉保持部1と平坦部2とが周方向に交互に形成されており、玉保持部1は平坦部2から軸方向両側に膨出したリング形状、平坦部2は軸の径方向に所定幅を有する形状であって、平坦部2の少なくとも一部に、潤滑剤を保持するための潤滑剤保持部3を設けている。この潤滑剤保持部3は、平坦部2の外周側端部及び内周側端部から、少なくとも一方の軸方向に延在する台形状の板である外周側保持部3a及び内周側保持部3bを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車や各種動力装置の回転運動個所で使用されるグリース潤滑の転がり玉軸受用として好適な波型プレス保持器に関するものである。
従来より、各種動力装置の回転支持部には、玉軸受が広く使用されている。玉軸受は、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、これら両軌道間に転動自在に配置した複数の玉と、内外輪間に配置され、これらの玉を転動自在に保持する保持器とを備えている。
このような玉軸受に組み込まれる保持器の一例を図6に示している。このタイプの保持器は波型保持器と称され、多くの玉軸受で使用されている。この保持器では、リング状の玉保持部1と平坦部2とが周方向に交互に配置されている。玉保持部1は平坦部2から軸方向両側に膨出している。玉保持部1をなすリングの内面は、保持される玉の球面よりはるかに大きな球面であり、玉の外周面が所定幅で玉保持部1をなす球面により覆われるように形成されている。
この保持器は、鋼板をプレス加工することにより一対の環状部品A,Bを形成し、これらをリベットCで複数箇所を結合することにより作成されている。(このため、波型プレス保持器とも呼ばれる。)各環状部品A,Bは、軸方向に膨出する膨出部1a,1bと平坦部2a,2bを周方向に交互に配置した形状を有しており、各平坦部2a,2bをリベットCで結合することにより、対向する膨出部1a,1bでリング状の玉保持部1が形成されている。
この保持器を組み込んだシール付き玉軸受をグリース潤滑し、外輪静止状態で内輪を回転させた場合、グリースは最初の攪拌によって保持器の玉保持部1の両側端面に堆積し、さらに、このグリースは、玉保持部の両側端面から、膨出部1と平坦部2との境界線に沿って、それぞれ反対側の端面に向かって飛ばされる。そのため、外輪軌道面に供給されるグリースの量は常に変化している。
このグリースによって軸受の軌道面は潤滑されているが、グリースが遠心力によって軌道面に流れ込むことによって攪拌抵抗が大きくなり、トルク特性に悪影響を与えてしまう。さらに外輪軌道面に過剰な量のグリースが急激に供給された場合、軸受の潤滑状態が不安定となって、大きなトルク変動や振動を引き起こし、グリース寿命が短くなる恐れがある。
このような問題に対して、外輪軌道面に供給されるグリースの量が常に一定になるように、軸受の潤滑状態を安定させると共に、グリース寿命を向上させることを図ったものとして、図7に示すように、平坦部2a,2bの外輪側端部に、軸方向に各々延びる壁部5a,5bを設けた玉軸受用波型保持器が、特許文献1に開示されている。
特開2002−130294号公報 特開2003−148481号公報
しかしながら、従来の上記波型プレス保持器においては、遠心力による外輪軌道面への急激なグリース供給が、平坦部2a,2bの外輪側端部に設けた壁部5a,5bにより抑制されるので、安定なトルク特性は得られるが、本来必要とされるはずの潤滑油の供給量が維持されなくなり、良好な潤滑性能が得られなくなる恐れがある。
このような問題に対して、特許文献2では、波型プレス保持器の外径側及び内径側の少なくとも一方にフランジ部を設けて、これをグリース留まりとしたものが開示されている。しかし、この構成では、グリースの潤滑性能は維持できるが、上記と同様に、遠心力によるグリース留まりからの急激なグリース供給により、トルク特性に悪影響が及ぶ可能性があった。
そこで本発明は、上述した従来の不具合を解消して、外輪軌道面への急激なグリース供給を抑制して安定したトルク特性が得られると共に、グリース潤滑性能を維持し、グリース寿命を向上させることがきる波型プレス保持器及び転がり玉軸受を提供することを課題としている。
上記課題を達成するために、本発明では、玉保持部と平坦部とが周方向に交互に形成されており、前記玉保持部は前記平坦部から軸方向両側に膨出したリング形状を有する波型プレス保持器において、前記平坦部の少なくとも一部に、潤滑剤を保持するための潤滑剤保持部を設けたことを特徴としている。
本発明の波型プレス保持器において、潤滑剤保持部は、前記平坦部の外周側端部及び内周側端部から、少なくとも一方の軸方向に延在する台形状の板である外周側保持部及び内周側保持部を有することが好ましい。
また、前記外周側保持部と前記内周側保持部の何れか一方、又はその両方の少なくとも一部に、多数の微細な貫通孔を設けることが好ましい。
本発明によれば、外輪軌道面への急激なグリース供給が抑制され、且つグリースの代わりに基油が供給されるため、従来の波型プレス保持器と比較して、潤滑性能を悪化させることなく低トルク化を実現することができる共に、軸受のトルク特性を良好にすることができ、グリース寿命も向上させることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す波型プレス保持器の要部基本構成を示す拡大図、図2は、本発明の一実施形態を示す波型プレス保持器の要部の拡大側面図である。
図1は、本発明の波型プレス保持器の一部分を示すもので、その全体構成については背景技術で既に示したので、ここでは簡単に説明する。
図1において、波型プレス保持器は、鋼板をプレス加工することにより一対の軸方向に所定幅を有する環状部品A,Bを形成し、これらをリベットCで複数箇所を結合することにより作成されている。各環状部品A,Bは、軸方向に反対向きに膨出する膨出部1a,1bと平坦部2a,2bを周方向に交互に配置した形状を有しており、各平坦部2a,2bをリベットCで結合することにより、対向する膨出部1a,1bでリング状の玉保持部1が形成され、リベットCで結合された平坦部2a,2bで平坦部2が形成されている。
玉保持部1をなすリングの内面は、保持される玉(図示しない)の球面よりはるかに大きな球面であり、玉の外周面が所定幅で玉保持部1をなす球面により覆われるように形成されている。
各平坦部2の平坦部2a(又は2b)側には、潤滑剤保持部3が設けられている。この潤滑剤保持部3は、平坦部2a(又は2b)の外周側端部にて軸方向に延在する台形状の板である外周側保持部3aと、平坦部2a(又は2b)の内周側端部にて軸方向に、潤滑剤保持部3aと平行に延在する台形状の板である内周側保持部3bとを有している。
外周側保持部3aと内周側保持部3bは、鋼板ブランクから環状部品A,Bを形成する際に、各平坦部2a(又は2b)の径方向内側と外側に台形状の突出部を有するように切り出し、これらの台形状の突出部を対応する平坦部2a(又は2b)の面に対して垂直に折り曲げることにより形成する。
この外周側保持部3aと内周側保持部3b、及び玉保持部1と平坦部2aによって囲まれる空間が潤滑剤保持部3として形成されている。
上記のような潤滑剤保持部3の基本構成に加えて、図2に示すように、外周側保持部3a、又は内周側保持部3b、あるいはその両方には、微細なドット状の貫通孔4を多数設けている。
この構成の保持器において、グリース潤滑で使用する玉軸受に組み込まれた場合に、遠心力によって外輪軌道面に向かって飛ばされるグリースは潤滑剤保持部3によって保持され、且つ阻止されるので、従来の波型保持器と比較して、外輪軌道面に付着するグリースの量が少なくなり、その攪拌抵抗が大幅に小さくなる。
それと同時に、潤滑剤保持部3に保持されたグリースから、微細な貫通孔4を介して基油が遠心力によって滲み出て、外輪軌道面を徐々に潤滑することができる。
このように、外輪軌道面にグリースの代わりに基油が供給されるため、従来の波型保持器と比較して、潤滑性能を悪化させることなく低トルク化が実現できると共に、軸受のトルク特性を良好にし、グリース寿命も向上させることができる。
なお、上記実施形態では、外周側保持部3aと内周側保持部3bは、一方の環状部品Aの平坦部2a側に設けたが、これに限らず、他方の環状部品Bの平坦部2b側に設けても良く、その両方に設けても良い。要するに、平坦部2の少なくとも一部に設ける必要がある。
また、潤滑剤保持部3に設ける微細な貫通孔4は、上記実施形態では、ドット状であったが、その形状は特に限定されず、図3に示すように、スリット状であっても良い。
貫通孔4の大きさは、特に限定されず、グリースの飛散を防止し、基油の外輪軌道面への供給が可能な範囲であれば良い。この範囲は、軸受の使用条件やグリースのちょう度によって異なるため、適宜選定することが好ましい。
また、この貫通孔4は、上記実施形態では、外周側保持部材3a(又は内周側保持部材3b)の全体にわたって設けたが、その一部に設けても良い。
さらに、貫通孔4の形成方法についても、特に限定されず、一般に周知の技術、例えば、レーザー加工、精密機械加工、放電加工等を採用することができる。
次に、上記実施形態の波型プレス保持器を用いた試験例について説明する。
図4は、本発明の実施例と比較例の比トルク試験結果を示すグラフ、図5は、本発明の実施例と比較例の焼け付き寿命比を示すグラフである。
以下の表1は、試験に用いた波型プレス保持器の比較例1,2と実施例1〜3の各条件を示したものである。
同表に示すように、比較例1は、上記潤滑剤保持部3を持たない従来のもの、比較例2は、潤滑剤保持部3は有するが、貫通孔4を持たないもの、実施例1は、外周側保持部3aと内周側保持部3bの両方にドット状の貫通孔4を有するもの、実施例2は、貫通孔4を外周側保持部3aにのみ設けたもの、実施例3は、貫通孔4を内周側保持部3bのみ設けたものである。
[1]トルク試験
日本精工株式会社製品の軸受6305VV(内径25mm、外径62mm、幅17mm)に表1に示した各波型プレス保持器を組み込み、グリースを3.4g封入し、当該軸受にアキシアル荷重10kgfを負荷した上、内輪を5000rpmで回転させ、回転後、定常状態に落ち着いた後のトルク測定を実施した。この結果、図4に示す比トルク特性を得ることができた。なお、この場合の比トルクは、比較例1に示す従来品の保持器を用いた場合のトルクを1としている。
同図から明らかなように、実施例1〜3は、何れも比較例1よりも低トルクを達成することができており、比較例2の貫通孔4を持たない、飛散グリースを大幅に抑制可能なものとほとんど変わらない効果が得られている。
[2]焼け付き寿命試験
日本精工株式会社製品の軸受6305VV(内径25mm、外径62mm、幅17mm)に表1に記載の波型プレス保持器を組み込み、グリースを3.4g封入し、当該軸受にアキシアル荷重10kgf負荷した上、内輪を5000rpmで回転させ、寿命試験を実施した。その結果、図5に示す焼け付き寿命比特性を得ることができた。なお、焼け付き寿命比は、比較例1の従来品の保持器を用いた場合の寿命を1としている。
同図から明らかなように、実施例1〜3は、貫通孔4を設けているので、何れも比較例1,2よりも焼け付き寿命を延長することができている。
以上の試験結果から、本発明の実施形態は、何れの場合も、外輪軌道面への急激なグリース供給を抑制する効果を有し、安定なトルク特性を得ることができた。
また、グリースを攪拌することなく、貫通孔から外輪軌道面へ基油を供給することができるため、低トルクでありながら、グリース寿命を向上させる効果を有することも確認することができた。
本発明の一実施形態を示す波型プレス保持器の基本構成の要部拡大図である。 本発明の一実施形態を示す波型プレス保持器の要部の拡大側面図である。 図2の波型プレス保持器の他の実施形態を示す要部の拡大側面図である。 本発明の実施例と比較例の比トルク試験結果を示すグラフである。 本発明の実施例と比較例の焼け付き寿命比を示すグラフである。 従来の波型プレス保持器を示す斜視図である。 壁部を設けた従来の波型プレス保持器を示す斜視図である。
符号の説明
1 玉保持部
1a 環状部品Aの膨出部
1b 環状部品Bの膨出部
2 平坦部
2a 環状部品Aの平坦部
2b 環状部品Bの平坦部
3 潤滑剤保持部
3a 外周側保持部
3b 内周側保持部
4 貫通孔
A 環状部品
B 環状部品
C リベット

Claims (4)

  1. 玉保持部と平坦部とが周方向に交互に形成されており、前記玉保持部は前記平坦部から軸方向両側に膨出したリング形状を有する形状の波型プレス保持器において、
    前記平坦部の少なくとも一部に、潤滑剤を保持するための潤滑剤保持部を設けたことを特徴とする波型プレス保持器。
  2. 前記潤滑剤保持部は、前記平坦部の外周側端部及び内周側端部から、少なくとも一方の軸方向に延在する台形状の板からなる外周側保持部及び内周側保持部を有することを特徴とする請求項1記載の波型プレス保持器。
  3. 前記外周側保持部と前記内周側保持部の何れか一方、又はその両方の少なくとも一部に、多数の微細な貫通孔を設けたことを特徴とする請求項1、又は2記載の波型プレス保持器。
  4. 上記請求項1〜3記載の波型プレス保持器を内輪と外輪間に配置したことを特徴とする転がり玉軸受。
JP2007222862A 2007-08-29 2007-08-29 波型プレス保持器及び転がり玉軸受 Withdrawn JP2009052729A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011047500A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Nsk Ltd 転がり軸受
JP2013100919A (ja) * 2013-02-15 2013-05-23 Nsk Ltd 転がり軸受、搬送ロボット及びフィルム搬送装置

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JP2011047500A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Nsk Ltd 転がり軸受
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