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JP2008312086A - 電気音響変換器 - Google Patents

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Toshio Itakura
敏雄 板倉
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  • Audible-Bandwidth Dynamoelectric Transducers Other Than Pickups (AREA)

Abstract

【課題】空気連通用の貫通孔を介しての異物の流入が安価に防止できる薄型の電気音響変換器を提供する。
【解決手段】磁石1と該磁石1を挟持するトッププレート2及びヨーク13とを含む磁気回路14と、該磁気回路14の磁気ギャップ5に配置されたボイスコイル8と、該ボイスコイル8にその一部が接合されかつ該ボイスコイル8によって駆動される振動板7とを備え、磁石1、トッププレート2、ヨーク13のそれぞれに設けた貫通孔1a、2a、13aを介して内と外の空気を連通させている電気音響変換器において、ヨーク13の貫通孔13aの内径を磁石1の貫通孔1aの内径に比較して大きい値に設定し、ヨーク13の貫通孔13aにメッシュ状に加工してなるフィルタ部19を配置したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は音響機器および情報通信機器に使用される電気音響変換器に関し、特に薄型のスピーカの内と外の空気を連通させる貫通孔を介して塵埃等の流入を防止した電気音響変換器に関する。
近年携帯電話などの移動通信機器の電気音響変換器として、小型薄型で性能のよい動電型スピ−カが広く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。図3は従来のスピーカを示す断面図である。従来のこのようなスピーカの一例を図3に基づいて説明する。
図3に示すように従来のスピーカは、着磁された磁石1と、磁石1を狭持するトッププレート2及びヨーク3と、ヨーク3に接着結合したフレーム6と、このフレーム6の周縁部に接着結合した振動板7と、振動板7の一部に接着結合されたボイスコイル8とを備えている。磁石1、トッププレート2及びヨーク3で磁気ギャップ5を通る磁気回路4を構成し、この磁気回路4の磁気ギャップ5にボイスコイル8が挿入、配置されている。このスピーカのボイスコイル8に音声信号が入力されると振動板7が振動して音を発生するようになっている。
前述の従来のスピーカにおいては、スピーカの内と外の気圧に大きな差があると振動板7の振動特性が著しく劣化してしまうので、通常、磁石1、トッププレート2及びヨーク3のそれぞれの略中央部には空気を出入りさせるため貫通孔1a、2a、3aが設けてある。しかし、この貫通孔1a、2a、3aを通って異物が流入すると幅の狭い磁気ギャップ5に悪影響が及ぶおそれがある。そこで、そのような異物の流入を防止するために防塵用のフィルタ部9を設けられている。このフィルタ部9としては、ヨーク3の貫通穴3aの内径より大きい外径を有するメッシュ状の布で、ヨーク3の貫通穴3aを覆うようにヨーク3の磁石1の反対側、即ちヨーク3の下面に接着剤等で貼着されている例が知られている。
また、フィルタ部を他の位置に設けた例を図4に示す。図4に示すように、フィルタ部9Aは、振動板7の内側に配置され、トッププレート2の貫通穴2aの内径より大きい外径を有するメッシュ状の布で、トッププレート2の貫通穴2aを覆うようにトッププレート2の磁石1の反対側、即ちトッププレート2の上面に接着剤等で貼着されている。その他のスピーカの構成は、図3に示したスピーカと同様である。
特開2004−356833号公報(第2頁、図4)
前述のように従来技術におけるスピーカの磁気回路4の構成はヨーク3の上面に磁石1を積層し、その磁石の1の上面にトッププレート2を積層する構造であり薄型化を図るためには各構成部品の厚さの値を小さくする必要がある。しかしながら、前述の図3に示した従来のスピーカは、空気連通用の貫通孔1a、2a、3aを介して塵埃等の異物が流入しないようにするために防塵用のフィルタ部9をヨーク3の下面、即ち外側に接着しているので、その分、スピーカ全体の厚さが大きくなり電気音響変換器としてのスピーカの薄型化が難しいという問題があった。また、フィルタ部9はヨーク3の下面から突出しているため外部と接触した場合フィルタ部9が外れたり損傷するおそれがあった。
また、図4に示した従来のスピーカは振動板7の内側に配置されているため外部と接 することがなくフィルタ部9Aが外れたり損傷するおそれはないが、振動板7とフィルタ部9Aとの隙間aとして所定の値を確保する必要があり、フィルタ部9Aの厚さだけスピーカ全体の厚さが大きくなり電気音響変換器としてのスピーカの薄型化が難しいという問題があった。
(目的)
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、空気連通用の貫通孔を介しての異物の流入が安価に防止できる薄型の電気音響変換器を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明の電気音響変換器は、磁石と該磁石を挟持するトッププレート及びヨークとを含む磁気回路と、該磁気回路の磁気ギャップに配置されたボイスコイルと、該ボイスコイルにその一部が接合されかつ該ボイスコイルによって駆動される振動板とを備え、磁石、トッププレート、ヨークのそれぞれに設けた貫通孔を介して内と外の空気を連通させている電気音響変換器において、ヨークの貫通孔の内径を磁石の貫通孔の内径に比較して大きい値に設定し、ヨークの貫通孔にメッシュ状に加工してなるフィルタ部を配置したことを特徴とする。
また、フィルタ部は磁石に貼着されていることを特徴とする。
また、フィルタ部の厚さは、ヨークの厚さに比較してほぼ同等または小さい値に設定されていることを特徴とする。
また、磁気回路は、中心に配置した第1の磁石と、該第1の磁石の周囲に所定の間隔をおいて配置した少なくとも1個の第2の磁石と、第1、第2の磁石のそれぞれに対応する位置に設ける第1、第2のトッププレートとを備え、第1の磁石、第1のトッププレートのそれぞれに設けた貫通孔を有し、第1の磁石の貫通穴の内径がヨークの貫通穴の内径に比較して小さい値に設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、磁気回路のヨークの中心付近に設ける貫通穴に、空気連通用の磁石の貫通孔を覆うようにメッシュ状のフィルタ部を設けることにより、電気音響変換器の外から貫通孔を介して塵埃等の異物が侵入することを防止できる。この結果、防塵対策に優れ信頼性の高い薄型の電気音響変換器を提供することができる。また、フィルタ部の厚さをヨーク底部の厚さより小さい値に設定することにより、より薄型の電気音響変換器を提供することができる。
図1は本発明の実施例1における電気音響変換器としてのスピーカを示す図、図2は実施例2におけるスピーカを示す図である。以下、本発明の具体的な実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施例1におけるスピーカを示し、図1(a)は断面図、図1(b)は、図1(a)の一部を拡大した部分拡大断面図である。本実施例における電気音響変換器としてのスピーカは、磁気回路のヨークの底面に設ける貫通穴に、空気連通用の磁石の貫通孔を覆うようにメッシュ状のフィルタ部が設けた点が従来例と異なり、その他の点は従来技術と同様であり同様な構成要素については同一番号を付与した。
図1に示すように本実施例におけるスピーカは、磁石1と磁石1を挟持するトッププレート2及びヨーク13とを含む磁気回路14と、磁気回路14の磁気ギャップ5に配置されたボイスコイル8と、ボイスコイル8にその一部が接合されかつボイスコイル8によって駆動される振動板7とを備えている。また、スピーカの内と外の空気を連通させるために磁石1の中心付近に貫通孔1a、トッププレート2の中心付近に貫通孔2a、ヨーク13の中心付近に貫通孔13aに設けられている。
ヨーク13の貫通孔13aの内径dは磁石1の貫通孔1aの内径cに比較して大きい値に設定されており、ヨーク13の貫通孔13aにメッシュ状に加工してなるフィルタ部19が配置されている。フィルタ部19はメッシュ状の布からなり、その外径は磁石1の貫通孔1aの内径cより大きく、ヨーク13の貫通穴13aの内径と同等または小さい値に設定されている。このフィルタ部19をヨーク13の貫通穴13aに挿入し、磁石1の貫通穴1aを覆うように、露出されている磁石1の貫通孔1aの周囲の表面1bに接着剤等で貼着されている。また、フィルタ部19の厚さbは、ヨーク13の厚さaに比較してほぼ同等または小さい値に設定することによりスピーカの厚さをより薄く出来るため好ましい。
以上のように本実施例によれば、磁気回路14のヨーク13の中心付近に設ける貫通穴13aに、空気連通用の磁石1の貫通孔1aを覆うようにメッシュ状のフィルタ部19を設けることにより、スピーカの外から貫通孔1a、2a、13aを介して塵埃等の異物が侵入することを防止できる。この結果、防塵対策に優れ信頼性の高い薄型の電気音響変換器としてのスピーカを提供することができる。また、フィルタ部19の厚さbをヨーク13の底部の厚さより小さい値に設定することにより、より薄型のスピーカを提供することができる。
また、フィルタ部19はヨーク13の貫通孔13aの内部に配置されているため外部と接触することがなくフィルタ部19が外れたり損傷するおそれがない。また、振動板7とトッププレート2との隙間として所定の値を確保した上でスピーカの薄型化を実現することができる。
図2は本発明の実施例2におけるスピーカを示し、図2(a)は断面図、図2(b)は、図2(a)におけるスピーカの主要部である磁気回路の一部を拡大した部分拡大断面図である。本実施例におけるスピーカは、磁気回路が実施例1と異なり、その他の点は実施例1と同様である。
図2に示すように本実施例におけるスピーカは、磁気回路24と、磁気回路24の磁気ギャップ15に配置されたボイスコイル18と、ボイスコイル18にその一部が接合されかつボイスコイル18によって駆動される振動板17とを備えている。磁気回路24は、ヨーク23と、ヨーク23上の中心に配置した第1の磁石11と、第1の磁石11の周囲に所定の間隔をおいて配置した第2の磁石21と、第1の磁石11の上面に配置した第1のトッププレート12と、第2の磁石21の上面に配置した第2のトッププレート22とを備えており、第1、第2の磁石11、21をヨーク23と第1、第2のトッププレート12、22とで挟持するように構成されている。また、スピーカの内と外の空気を連通させるために第1の磁石11の中心付近に貫通孔11a、第1のトッププレート12の中心付近に貫通孔12a、ヨーク23の中心付近に貫通孔23aが設けられている。
ヨーク23の貫通孔23aの内径hは第1の磁石11の貫通孔11aの内径gに比較して大きい値に設定されており、ヨーク23の貫通孔23aにメッシュ状に加工してなるフィルタ部19が配置されている。フィルタ部19はメッシュ状の布からなり、その外径は第1の磁石11の貫通孔11aの内径gより大きく、ヨーク23の貫通穴23aの内径hと同等または小さい値に設定されている。このフィルタ部19をヨーク23の貫通穴23aに挿入し、第1の磁石11の貫通穴11aを覆うように、露出されている第1の磁石11の貫通孔11aの周囲の表面11bに接着剤等で貼着されている。また、フィルタ部19の厚さは、実施例1と同様にヨーク23の厚さに比較してほぼ同等または小さい値に設定することによりスピーカの厚さをより薄く出来るため好ましい。
以下、本実施例の磁気回路について簡単に説明する。第2の磁石21の厚さfは、第1の磁石11の厚さeに対して大きい値に設定されている。また、第2のトッププレート22の厚さdは、第1のトッププレート12の厚さcに対して小さい値に設定されている。また、第1、第2のトッププレート12、22は、第1、第2の磁石11、21上にそれぞれ積層配置された状態において、その上面がほぼ同一平面となるように各部の寸法が設定されている。
また、第1のトッププレート12の外周と、第2のトッププレート22の内周との間には、距離bの空隙を有する磁気ギャップ15を形成する。また、第1、第2の磁石11、21の厚さe、fはいずれも磁気ギャップ15の距離bに比較して小さい値に設定する。また、第1のトッププレート12の厚さcを第2のトッププレート22の厚さdより大きい値に設定する。
このように、第1の磁石11の周囲に所定の間隔をおいて第2の磁石21を配置し、第1のトッププレート12の厚さcを第2のトッププレート22の厚さdより大きい値に設定することにより、磁束の出口か大きく、磁束の入り口が小さくなり、磁気ギャップ15には、第1のトッププレート12から第2のトッププレート22への高い磁束密度mの磁界が作用し、磁気ギャップ15の空隙に作用する磁束密度mが向上する。
以上のように本実施例においても実施例1と同様に防塵対策に優れ信頼性の高い薄型の電気音響変換器としてのスピーカを提供することができる。さらに、第1、第2の磁石11、21のそれぞれの厚さe、fを磁気ギャップ15の空隙寸法bの値と比較して小さく設定しても磁気ギャップ15における磁束密度mを大きくできるため、より薄型のスピーカを実現することができる。
また、本実施形態においては、電気音響変換器としてスピーカを例として説明したが、これに限定されるものではなく、マイクロフォン等の他の電気音響変換器においても適応することができる。
本発明の実施例1におけるスピーカを示す図で、図1(a)は断面図、図1(b)は、図1(a)の部分拡大断面図である。 本発明の実施例2におけるスピーカを示す図で、図2(a)は断面図、図2(b)は、図2(a)のスピーカの磁気回路の部分拡大断面図である。 従来技術におけるスピーカを示す断面図である。 従来技術におけるスピーカの他の例を示す断面図である。
符号の説明
1 磁石
1a 磁石の貫通穴
1b 磁石の下面
2 トッププレート
2a トッププレートの貫通穴
3、13、23 ヨーク
3a、13a、23a ヨークの貫通穴
4、14、24 磁気回路
5、15 磁気ギャップ
6、16 フレーム
7、17 振動板
8、18 ボイスコイル
9、9A、19 フィルタ部
11 第1の磁石
11a 第1の磁石の貫通穴
11b 第1の磁石の下面
21 第2の磁石
12 第1のトッププレート
12a 第1のトッププレートの貫通穴
22 第2のトッププレート

Claims (4)

  1. 磁石と該磁石を挟持するトッププレート及びヨークとを含む磁気回路と、該磁気回路の磁気ギャップに配置されたボイスコイルと、該ボイスコイルにその一部が接合されかつ該ボイスコイルによって駆動される振動板とを備え、前記磁石、前記トッププレート、前記ヨークのそれぞれに設けた貫通孔を介して内と外の空気を連通させている電気音響変換器において、前記ヨークの貫通孔の内径を前記磁石の貫通孔の内径に比較して大きい値に設定し、前記ヨークの貫通孔にメッシュ状に加工してなるフィルタ部を配置したことを特徴とする電気音響変換器。
  2. 前記フィルタ部は前記磁石に貼着されていることを特徴とする請求項1に記載の電気音響変換器。
  3. 前記フィルタ部の厚さは、前記ヨークの厚さに比較してほぼ同等または小さい値に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気音響変換器。
  4. 前記磁気回路は、中心に配置した第1の磁石と、該第1の磁石の周囲に所定の間隔をおいて配置した少なくとも1個の第2の磁石と、前記第1、第2の磁石のそれぞれに対応する位置に設ける第1、第2のトッププレートとを備え、前記第1の磁石、前記第1のトッププレートのそれぞれに設けた貫通孔を有し、前記第1の磁石の貫通穴の内径が前記ヨークの貫通穴の内径に比較して小さい値に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電気音響変換器。
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