JP2008302740A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明は、乱流を発生させる乱流発生用突起17をタイヤ表面15に備える空気入りタイヤ1であって、乱流発生用突起17が、突起中心線よりもタイヤ回転方向に対して前側に位置する前方部分(前方面17C)と、突起中心線よりもタイヤ回転方向に対して後側に位置する後方部分(後方面17D)とを少なくとも有し、前方部分とタイヤ表面とがなす角度である前方角度(θ1)、及び、後方部分とタイヤ表面とがなす角度である後方角度(θ2)が、90度未満であることを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
(空気入りタイヤの構成)
まず、第1の実施の形態に係る空気入りタイヤの構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、第1の実施の形態に係る空気入りタイヤの一部分解斜視図であり、図2は、第1の実施の形態に係る空気入りタイヤのトレッド幅方向断面図である。
次に、乱流発生用突起17の構成について、図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、第1の実施の形態に係る乱流発生用突起を示す斜視図であり、図4(a)は、第1の実施の形態に係る乱流発生用突起を示す上面図(図3のA矢視図)であり、図4(b)は、第1の実施の形態に係る乱流発生用突起のタイヤ径方向視を示す断面図(図3のB−B断面図)であり、図4(c)は、第1の実施の形態に係る乱流発生用突起のタイヤ回転方向視を示す正面図(図3のC矢視図)である。
以上説明した第1の実施の形態に係る空気入りタイヤ1によれば、前方角度(θ1)及び後方角度(θ2)が90度未満であることによって、前方面17C(前方部分)に衝突する流体の流れにより該前方面17Cで圧力を上昇させることができ、乱流発生用突起17の周囲の流体を加速させることが可能となる。
上述した第1の実施の形態に係る乱流発生用突起17は、タイヤ径方向視(B−B断面図)で底面が突出面17Eよりも狭い台形状に形成されているものとして説明したが、以下のように変形してもよい。なお、上述した第1の実施の形態に係る乱流発生用突起17と同一部分には同一の符号を付して相違する部分を主として説明する。
上述した第1の実施の形態に係る乱流発生用突起17は、タイヤ回転方向視(C矢視図)で平行四辺形状に形成されているものとして説明したが、以下のように変形してもよい。なお、上述した第1の実施の形態に係る乱流発生用突起17と同一部分には同一の符号を付して相違する部分を主として説明する。
上述した第1の実施の形態に係る乱流発生用突起17を構成する前方面17Cは、前方部分に位置する前方面17Cが突起中心線CLと略平行に形成されているもので形成されているものとして説明したが、以下のように変形してもよい。なお、上述した第1の実施の形態に係る乱流発生用突起17と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
上述した第1の実施の形態に係る乱流発生用突起17は、後方部分に位置する後方面17Dが突起中心線CLと略平行に形成されているものとして説明したが、以下のように変形してもよい。なお、上述した第1の実施の形態に係る乱流発生用突起17と同一部分には同一の符号を付して相違する部分を主として説明する。
次に、第2の実施の形態に係る空気入りタイヤの構成について、図11を参照しながら説明する。図11は、第2の実施の形態に係る空気入りタイヤのトレッド幅方向断面図である。なお、上述した第1の実施の形態に係る空気入りタイヤ1と同一部分には同一の符号を付して相違する部分を主として説明する。
以上説明した第2の実施の形態に係る空気入りタイヤ1によれば、乱流発生用突起17がトレッド部13に形成される溝13Aの底面13a及び側面13bの少なくとも一方に設けられていることによって、セパレーション(剥離)や亀裂が発生しやすいベルト層11の端部に最も近いトレッド部13に形成される溝13A近傍でタイヤ温度を低減させることが可能となり、耐久性をも向上させることができる。
次に、第3の実施の形態に係る空気入りタイヤの構成について、図12を参照しながら説明する。図12は、第3の実施の形態に係る空気入りタイヤのトレッド幅方向断面図である。なお、上述した第1の実施の形態や第2の実施の形態に係る空気入りタイヤ1と同一部分には同一の符号を付して相違する部分を主として説明する。
以上説明した第3の実施の形態に係る空気入りタイヤ1によれば、乱流発生用突起17がタイヤ内面に設けられていることによって、タイヤ内面、特に、パンク状態におけるタイヤ内面の温度を低減させることが可能となり、耐久性をも向上させることができる。
上述したように、本発明の実施の形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。
・ ホイールサイズ : 8JJ×20
・ 内圧条件 : 0kPa(パンク状態)
・ 荷重条件 : 9.8kN
各空気入りタイヤの耐久性試験を行うために、下表1〜3に示すように、試験タイヤA、試験タイヤB、試験タイヤCを用意した。比較例1〜3に係る空気入りタイヤは、乱流発生用突起を有していない。実施例1〜21に係る空気入りタイヤは、乱流発生用突起を有しており、下表1〜3に示すように、乱流発生用突起の構成(形状、突起径方向長さ(D)、突起最大高さ(H)など)が異なるものである。
各空気入りタイヤを室内に設置されたドラム試験機に装着し、一定の速度(90km/h)で転動させて比較例1〜3に係る空気入りタイヤが故障するまでの耐久距離を‘100’とし、その他の空気入りタイヤの耐久性を相対値で評価した。なお、指数が大きいほど、耐久性が優れている。
Claims (11)
- 乱流を発生させる乱流発生用突起をタイヤ表面に備える空気入りタイヤであって、
前記乱流発生用突起は、前記乱流発生用突起のタイヤ回転方向幅の中心を通りかつタイヤ回転方向に対して垂直な突起中心線よりもタイヤ回転方向に対して前側に位置する前方部分と、前記突起中心線よりも前記タイヤ回転方向に対して後側に位置する後方部分とを少なくとも有し、
前記前方部分と前記タイヤ表面とがなす角度である前方角度(θ1)、及び、前記後方部分と前記タイヤ表面とがなす角度である後方角度(θ2)は、90度未満であることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記突起中心線上において、タイヤ径方向の最も内側に位置する内側部分と、タイヤ径方向の最も外側に位置する外側部分との長さである突起径方向長さ(D)は、0.3mm〜10mmであることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記タイヤ表面から、前記タイヤ表面に対して最も突出する最大突出位置までの高さである突起最大高さ(H)は、0.3mm〜10mmであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記乱流発生用突起は、前記後方部分に、前記タイヤ回転方向の後側に向かって突出する後方凸部、及び、前記タイヤ回転方向に向かってへこむ後方凹部の少なくとも一方を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- タイヤ径方向の最も内側に位置する内側部分と前記タイヤ表面とがなす角度である内側角度(θ3)、及び、前記タイヤ径方向の最も外側に位置する外側部分と前記タイヤ表面とがなす角度である外側角度(θ4)は、45度〜135度であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記前方部分及び前記タイヤ表面の交差位置と、前記タイヤ表面に対して最も突出する最大突出位置とのなす角度である前方最大角度(θ5)、及び、前記後方部分及び前記タイヤ表面の交差位置と、前記最大突出位置とのなす角度である後方最大角度(θ6)は、45度〜135度であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- タイヤ径方向の最も内側に位置する内側部分及び前記タイヤ表面の交差位置と、前記タイヤ表面に対して最も突出する最大突出位置とのなす角度である内側最大角度(θ7)、及び、前記タイヤ径方向の最も外側に位置する外側部分及び前記タイヤ表面の交差位置と、前記最大突出位置とのなす角度である外側最大角度(θ8)は、45度〜135度であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記乱流発生用突起は、サイドウォール部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記乱流発生用突起は、トレッド部に形成される溝の底面及び側面の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記乱流発生用突起は、タイヤ内面に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- トレッド幅方向断面において、サイドウォール部を補強する三日月状のサイドウォール補強層をさらに備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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