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JP2008232899A - 基板およびその使用方法 - Google Patents

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碧 阿部
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晋 齋藤
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Abstract

【課題】従来法より短時間で、また簡便な操作で反応・検出が可能となる基板を提供すること。
【解決手段】基板の表面に開口する凹部を少なくとも1つ以上有し、前記凹部の底部の上面が平面形状であり、前記底部の厚みが5〜500μmであり、前記凹部の底部上面に1種類以上の生理活性物質が固定化されていることを特徴とする基板であり、好ましくは、基板の厚みが0.5〜3mmであり、基板の材質が樹脂であり、樹脂の耐熱性が100℃以上であり、樹脂が透明樹脂であり、凹部の底部上面にホスホリルコリン基を有する第一単位と電子求引性の置換基がカルボニル基に結合してなるカルボン酸誘導基を有する第二単位とを含む高分子物質を有している基板。
【選択図】 図1

Description

本発明は、DNA、タンパク質、糖鎖等の生理活性物質の反応又は検出等に用いるための基板およびこれら生理活性物質の検出方法に関するものである
近年、チップ上にDNA、タンパク質、糖鎖などの生理活性物質をアレイしたバイオチップの開発が急速に進められており、疾患関連遺伝子の探索や迅速な臨床診断などの分野における実用化が進んでいる。
また、サンプルの前処理から測定・検出までを1チップ上で行うことを目的としたμ−TAS(Micro−Total Analysis System)やラボオンチップなど各種のバイオチップも出現しており、これらチップ上での生体分子の挙動を迅速かつ高感度に解析するためには、検出に係る技術が重要な要素を占めている(非特許文献1)。
このようなバイオチップの代表例であるDNAチップとしては、プローブDNAが配置されている基板に検体を作用させDNA検出を行うものが一般的に知られている。検体に存在するターゲットDNAは通常微量であるため、この方法を用いる場合、PCR法等を利用してあらかじめターゲットDNAを増幅させておく必要がある。そのため作業が煩雑になり試料へのコンタミネーションの危険性も上がってしまう。
また、ウェル状反応検出部でPCR反応のような温度サイクルを必要とする反応を行う場合、反応容器への熱伝導率が重要となる。従来広く使われているPCRチューブはチューブ壁を薄くすることで効率的に熱伝導されるようになっているが、各温度変化に数10秒程度要する。PCR法全体では通常60分から90分時間を要する。
生体分子間相互作用解析を行うにあたって温度が一定に制御されていることが重要である。例えば、酵素-基質反応、抗原抗体反応、糖鎖-レクチン反応等の反応ではその反応速度が温度変化に依存する。そのため、反応溶液の温度制御を効率良く行うシステムが必要である。
また、例えば従来のDNAチップのように、酵素等を使用した反応を行う部分とその反応産物を用いた検出を行う部分とがそれぞれ独立していると、作業が煩雑になり試料へのコンタミネーションの危険性も上がる。また、時間も要するため、反応から検出までをより簡略化する必要がある。
さらに、生体分子の検出は簡便であることが重要である。また、従来の装置をそのまま使用可能、あるいは装置を全く必要としない可視による検出が行えることが望ましい。
化学とマイクロ・ナノシステム研究会監修「マイクロ化学チップの技術と応用」 丸善株式会社 平成16年9月20日発行 初版
本発明の目的は、従来法より短時間で、また簡便な操作で反応・検出が可能となる基板を提供することである。
本発明は、以下の通りである。
(1)基板の表面に開口する凹部を少なくとも1つ以上有し、前記凹部の底部の上面が平面形状であり、前記底部の厚みが5〜500μmであり、前記凹部の底部上面に1種類以上の生理活性物質が固定化されていることを特徴とする基板。
(2)前記基板の厚みが0.5〜3mmである(1)記載の基板。
(3)前記基板の材質が樹脂である(1)又は(2)記載の基板。
(4)前記樹脂の耐熱性が100℃以上である(3)3記載の基板。
(5)前記樹脂が透明樹脂である(3)又は(4)記載の基板。
(6)前記凹部の底部上面が親水性の表面処理が施されている(1)〜(5)いずれか記載の基板。
(7)前記凹部の底部上面にホスホリルコリン基を有する第一単位と電子求引性の置換基がカルボニル基に結合してなるカルボン酸誘導基を有する第二単位とを含む高分子物質を有している(1)〜(5)いずれか記載の基板。
(8)前記基板がスライド形状である(1)〜(7)いずれか記載の基板。
(9)前記凹部中で酵素反応を行うことを特徴とする(1)〜(8)いずれか記載の基板の使用方法。
(10)前記酵素反応が、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR反応)を含む(9)記載の基板の使用方法。
(11)前記酵素反応が、逆転写反応を含む(9)又は(10)記載の基板の使用方法。
(12)前記凹部中で生体分子間相互作用の解析を行うことを特徴とする(1)〜(8)いずれか記載の基板の使用方法。
(13)前記生体分子間相互作用が、抗原抗体反応を含む(12)記載の基板の使用方法。
(14)前記生体分子間相互作用が、糖鎖−レクチン間相互作用を含む(12)又は(13)記載の基板の使用方法。
本発明の基板によれば、DNA増幅反応等の酵素反応および反応で得られた物質の検出をワンポットで行うことができ、従来法より短時間で、また簡便な操作で反応・検出が可能となる。
また、例えばPCR法のように熱サイクルを繰り返し行う反応を必要とする場合、反応から検出までにかかる時間を従来の10分の1程度まで短縮することが可能である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に、本発明における基板の一実施形態を示す。図1は、略長方形の板状の基板2に、試料および試薬を反応させるための凹部3が複数形成されている。
凹部の底部4の厚みは、(i)熱伝導性が良い、(ii)凹部底部の上面に固定された蛍光をウェル下方から読み取れる、(iii)底部のゆがみがない、の条件を満たす厚みが望ましい。
このような条件を満たす基板として凹部の底部4厚みが5〜500μmのものが必要である。好ましくは、10〜300μmであり、更に好ましくは50〜200μmである。
厚みが上限値を超えると熱伝導性が悪くなる恐れがあり、下限値未満では底部にゆがみを生じる恐れがある。
基板2の厚みは市販されている検出器で使用できる厚みが好ましく、0.5〜3 mmのものが最も好ましい。
基板に占める凹部3の割合は、市販の検出器で用いた際ゆがみが生じない程度が好ましく、凹部が基板の体積に対し0.1〜〜50 %の空隙を占めるものが最も好ましい。
凹部の底部上面を表面処理することにより、任意の生理活性物質を固定できるようにする必要がある。その一例として、ホスホリルコリン基を有する第一単位と電子求引性の置換基がカルボニル基に結合してなるカルボン酸誘導基を有する第二単位とを含む高分子物質を表面に塗布する処理方法が挙げられる。
コーティング層に使用される高分子物質は、ホスホリルコリン基およびカルボン酸誘導基以外に他の基を含んでもよい。また、高分子物質は共重合体とすることができる。具体的には、高分子物質がブチルメタクリレート基を含む共重合体であることが好ましい。こうすることにより、高分子物質を適度に疎水化し、この高分子物質の基板表面への吸着性をさらに好適に確保することができる。
この処理を施すことにより、任意の生理活性物質をアミド結合等により凹部の底部上面に固定することが可能となる。また、底部上面の親水性も上がり余分な生理活性物質の非特異的吸着を低減できる。
以上のような高分子物質からなるコーティング層を表面に含む基板は、所定の形状に加工された基板の表面に高分子物質を含む液体を塗布し、乾燥することにより得られる。また、高分子物質を含む液体中に基板を浸漬し、乾燥してもよい。
また、プラズマ処理やその他活性基を持ったポリマーの塗布などの表面処理を施すことにより任意の生理活性物質を固定しても良い。
本発明に用いる基板は、反応系に悪影響を及ぼさないものであれば良い。また、反応検出方法によって好ましい材質が異なってくる。基板下方より光学検出する場合は透明性が高い方が望ましく、例えば、PC(ポリカーボネート)、PP(ポリピロピレン)、シクロオレフィン系ポリマーなどの透明樹脂を用いることができる。さらに、蛍光を検出する場合は自家蛍光の小さい材質の基板が好ましく、例えば、シクロオレフィン系ポリマーなどを用いることができる。
また、例えばPCR法のような100℃程度の熱を必要とする反応に用いるために、基板は100℃以上の熱に耐えられる材質であることが好ましい。
透明性、耐熱性、耐薬品性や反応系に対する影響などの点から環状オレフィン系樹脂やメチルペンテン系樹脂を用いることが好ましい。
なお、基板の素材としてガラスを用いても良い。しかし、プラスチック材料を用いた場合には、形状やサイズの変更に対する柔軟性が確保される上に、ガラス基板のものに比べて安価で提供することができるという観点から好ましい。このようなプラスチック材料としては、表面処理の容易性および量産性の観点から、熱可塑性樹脂を用いることができる。
基板の形状は限定されるものではないが、市販されている蛍光スキャナーで容易に読み取ることができる25mm±5mm×75mm±5mm程度の寸法が最も望ましい。
凹部の形状は円柱形でも多角柱形でも良く特に限定されるものではないが、凹部の開口部から底面まで壁面が傾斜している形状であることが好ましい(図2参照)。また、隣のウェルへの反応溶液のコンタミを予防するために凹部周囲を基板より低くしておくと良い(図3参照)。この処理により、反応に必要な溶液量も減らすことができる。
本発明において基板に凹部を形成する方法としては、各種の方法が適用できる。例えば、基板を切削加工する方法、金型により成形する方法等が挙げられる。又、基板に貫通孔を形成し、凹部底部を形成するシートを貼り合わせる方法も可能である。
次に、基板の凹部の底部上面への生理活性物質の固定化方法について説明する。
例えば、(i)基板上の高分子物質に含まれる複数の活性エステル基のうち、少なくとも一部の活性エステル基と生理活性物質とを反応させて共有結合を形成させることにより、基板表面で生理活性物質を固定化し、続いて(ii)生理活性物質を固定化した以外の担体表面の活性エステル基を不活性化する、すなわち残りの活性エステル基を不活性化することにより、生理活性物質を表面に固定することができる。以下、それぞれの工程について説明する。
上記工程(i)において、生理活性物質を溶解または分散した液体を基板の凹部の底部上面に点着する、あるいは、凹部をその液体で満たす方法が好ましい。高分子物質に含まれる活性エステル基の一部が生理活性物質と反応して、プライマーの間で共有結合が形成される。
この生理活性物質を溶解または分散した液体は、例えば中性からアルカリ性、例えばpHが7.6以上とすることができる。
また、点着後、基板表面に固定化されなかったプライマーを除去するため、純水や緩衝液で洗浄してもよい。
また、上記工程(ii)に示したように、洗浄後は生理活性物質を固定化した以外の表面の活性エステルの不活性化処理をアルカリ化合物、あるいは一級アミノ基を有する化合物で行う。
アルカリ化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸ナトリウム、水酸化リチウム、リン酸カリウムなどを用いることができる。
一級アミノ基を有する化合物としては、グリシン、9−アミノアクアジン、アミノブタノール、4−アミノ酪酸、アミノカプリル酸、アミノエタノール、5−アミノ2,3−ジヒドロー1,4−ペンタノール、アミノエタンチオール塩酸塩、アミノエタンチオール硫酸、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、リン酸二水素2−アミノエチル、硫酸水素アミノエチル、4−(2−アミノエチル)モルホリン、5-アミノフルオレセイン、6−アミノヘキサン酸、アミノヘキシルセルロース、p−アミノ馬尿酸、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、5−アミノイソフタル酸、アミノメタン、アミノフェノール、2−アミノオクタン、2−アミノオクタン酸、1−アミノ2−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、3−アミノプロペン、3−アミノプロピオニトリル、アミノピリジン、11−アミノウンデカン酸、アミノサリチル酸、アミノキノリン、4−アミノフタロニトリル、3−アミノフタルイミド、p−アミノプロピオフェノン、アミノフェニル酢酸、アミノナフタレンなどを用いることができる。これらのうち、アミノエタノール、グリシンを用いることが好ましい。
また、基板に固定化する生理活性物質には、活性エステル基との反応性を高めるため、アミノ基を導入しておくことが好ましい。アミノ基は活性エステル基との反応性に優れるため、アミノ基が導入された生理活性物質を用いることにより、効率よくかつ強固に担体の表面上に生理活性物質を固定化することができる。アミノ基の導入位置は生理活性物質の分子鎖末端あるいは側鎖であってもよい。
以上により、基板の凹部の底部上面上に生理活性物質が固定化された反応チップ用基板が得られる。
本発明の基板を使用する際の温度制御の方法について説明する。
任意の温度に調節された熱板に基板を接触させることにより反応溶液の温度を制御することが可能である。1つの熱板を随時任意の温度に変更することで反応溶液の調節を行っても良いが、複数個の熱板を各々所定の温度状態に予め制御しておき、その上を基板が順次移動していくという方法により格段に速く反応溶液の温度調整を行うことが可能となる。また、熱板は基板下方のみでなく上方からも接触させることでより短時間で反応溶液の温度調整をすることができる。
本発明の基板を使用する際に、凹部の開口部を外部から封止する「封止シート」を用いることが好ましい。「封止シート」は適用する反応に際して与えられる温度で変形や不純物溶出等を生じない程度の耐熱性および耐薬品性等を有するものであれば、形状及び材質に特に限定されること無く用いられる。しかし、上記にあるように熱板が上方および下方からある場合、熱伝導性を向上させるために薄いシートの方が好ましい。また、反応後の結果を凹部の開口部から光学的測定器で測定する場合は、透明ないし半透明のシートを用いる方が良い。シートは柔軟なフィルムであってもよいし硬質の板状体であってもよい。
本発明の基板は、様々な生体反応系用の容器として用いることができ、例えば抗原抗体反応、糖鎖−レクチン反応、DNAハイブリダイゼーション反応およびDNA伸長反応の検出などに用いることができる。
抗原抗体反応による抗原の検出の場合、抗原あるいは抗体を基板の凹部の底部上面に固定化しておいた後、試料溶液を加えELISA法を行うことでターゲット物質の有無を検出できる。この場合、基板上に試薬収容部を別に設けておき、必要な試薬を収容しておいても良い。
糖鎖−レクチン反応の場合、リガンドである糖鎖あるいはレクチンを基板の凹部の底部上面に固定化した後、標識化した試料溶液を加えることで糖鎖−レクチン反応を検出することができる。
また、糖転移酵素により凹部の底部上面に固定化した糖鎖の伸長反応を行うことができるため、任意の糖鎖を凹部の底部上面に固定化することができる。この場合、基板上に糖転移反応に必要な試薬収容部を別に設けておき、必要な試薬を収容しておいても良い。
DNAの検出の場合、まずプローブDNAを基板の凹部の底部上面に固定化しておく。その後、試料溶液を加え、ターゲットDNAとプローブDNAをハイブリダイゼーションさせ、その有無を検出することによりターゲットDNAの検出を行うことができる。
また、通常は抽出してきたDNAをPCR法やLAMP法などにて増幅させてから、検出系に持って行くのだが、本反応容器の場合、DNAの増幅反応を行うのと同時に凹部の底部上面に固定化したプローブDNA へのターゲットDNAのハイブリダイゼーションを行うことができるので、従来法よりも容易にかつ短時間で検出を行うことが可能となる。この場合、基板上に洗浄液等試薬収容部を別に設けておき、必要な試薬を収容しておいても良い。
また、一塩基遺伝子多型(SNP)の解析にも用いることができる。
また、逆転写酵素またはDNAリガーゼおよび逆転写酵素の組み合わせのいずれかを用いることで、任意のオリゴヌクレオチドを基板の凹部の底部上面に固定化できる。
基板の凹部の底部上面に複数種類の生理活性物質を点着により固定化することによって、一度に多検体の検出を行うことができる。
(スライドガラス状基板の作製)
飽和環状ポリオレフィン樹脂(5−メチル−2ノルボルネンの開環重合体の水素添加物
、MFR(Melt flow rate):21g/10分、水素添加率:実質的に100%、熱変形温度123℃)を用い、射出成形によりスライドガラス形状の基板(寸法:25mm×75mm×1mm)を得た。
(カルボン酸誘導基フィルムの作製)
飽和環状ポリオレフィン樹脂のフィルム(厚み100μm)を2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン−ブチルメタクリレート−p−ニトロフェニルオキシカルボニルポリエチレングリコールメタクリレート共重合体(poly(MPC−co−BMA−co−NPMA)(PMBN)、各基は、モル%で25:74:1)の3重量%エタノール溶液に浸漬することにより、フィルム表面にホスホリルコリン基と活性エステル基とを有する高分子物質を導入して、プラスチックフィルム(PMBNコートフィルム)を得た。
(ウェル状反応基板の作製)
得られたスライドガラス状プラスチック基板に切削にて7mm×7mm角の穴を開け、PMBNコートフィルムと穴以外の部分を粘着材により貼り合せ、底部の厚みが100μmである凹部を設けた基板を作製した。
(DNAプライマーの固定)
5’末端がアミノ基で修飾された、(i)標的DNA、配列CCACACTCACAGTTTTCACTTCのDNAプローブ(22塩基)、(ii)ポジティブコントロール用DNA、配列CCCGACATCTTGTAGCCACCのDNAプローブ(20塩基)、(iii)ネガティブコントロール用DNA、配列CCACCGATGTTCTACAGCCCのDNAプローブ(20塩基)を0.25M炭酸バッファ(pH9.0)を用いて溶解し、10μMのオリゴDNA溶液を調製した。この溶液をマイクロアレイヤー(日立ソフトウェアーエンジニアリング製Marks‐I)を用い、400μm径クロスカットピンでPMBNフィルム面にスポットした。オリゴDNAをスポットした各基板を、80℃のオーブン内にて30分静置し、プライマーを固定化させた。ブロッキング処理を施した。
(PCRおよびDNA検出)
上記(i)および(ii)の配列を含むDNA導入したプラスミド溶液に、HS Taqポリメラーゼ、Taq Buffer、Cy3標識dUTP、dATP、dCTP、dGTP、フォワードプライマー(配列CAAATTACAGGGTCAACTGCT(21塩基))、リバースプライマー(配列CAGGTCCTGAACCTCTGGC(19塩基))を添加し、PCR反応溶液を調製した。この溶液を上記プローブを固定化した基板ウェル内に供給し、プレートシールにより密閉状態とした。続いて98℃で熱変性処理、60℃でアニール処理、72℃で伸長反応としたヒートサイクルを35回繰り返し行うことによりDNA増幅反応をおこなった。
反応は約10分程度で終了した。
(蛍光検出)
上記伸長反応の後、反応液の除去および洗浄を行い、蛍光スキャナー(Gene Pix4000B、Axon Instruments、532nm)を用いて検出を行った。前記(i)標的DNA、配列CCACACTCACAGTTTTCACTTCのDNAプローブ(22塩基)、および、(ii)ポジティブコントロール用DNA、配列CCCGACATCTTGTAGCCACCのDNAプローブ(20塩基)点着部分での蛍光が観察でき、ネガティブコントロールである(iii)配列CCACCGATGTTCTACAGCCCのDNAプローブ(20塩基)では蛍光は検出されなかった。
反応から検出まで一連の操作に要した時間は20分程度であった。
本発明の基板の一例を示す概略図((a)平面図及び(b)断面の側面図)である。 本発明の基板の凹部の一例を示す概略図((a)平面図及び(b)凹部断面の側面拡大図)である。 本発明の基板の凹部の一例を示す概略図((a)平面図及び(b)凹部断面の側面拡大図)である。
符号の説明
1 反応チップ用基板
2 基板
3 凹部
4 凹部の底部
5 反応溶液
6 凹部開口部の封止用シート

Claims (14)

  1. 基板の表面に開口する凹部を少なくとも1つ以上有し、前記凹部の底部の上面が平面形状であり、前記底部の厚みが5〜500μmであり、前記凹部の底部上面に1種類以上の生理活性物質が固定化されていることを特徴とする基板。
  2. 前記基板の厚みが0.5〜3mmである請求項1記載の基板。
  3. 前記基板の材質が樹脂である請求項1又は2記載の基板。
  4. 前記樹脂の耐熱性が100℃以上である請求項3記載の基板。
  5. 前記樹脂が透明樹脂である請求項3又は4記載の基板。
  6. 前記凹部の底部上面が親水性の表面処理が施されている請求項1〜5いずれか記載の基板。
  7. 前記凹部の底部上面にホスホリルコリン基を有する第一単位と電子求引性の置換基がカルボニル基に結合してなるカルボン酸誘導基を有する第二単位とを含む高分子物質を有している請求項1〜5いずれか記載の基板。
  8. 前記基板がスライド形状である請求項1〜7いずれか記載の基板。
  9. 前記凹部中で酵素反応を行うことを特徴とする請求項1〜8いずれか記載の基板の使用方法。
  10. 前記酵素反応が、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR反応)を含む請求項9記載の基板の使用方法。
  11. 前記酵素反応が、逆転写反応を含む請求項9又は10記載の基板の使用方法。
  12. 前記凹部中で生体分子間相互作用の解析を行うことを特徴とする請求項1〜8いずれか記載の基板の使用方法。
  13. 前記生体分子間相互作用が、抗原抗体反応を含む請求項12記載の基板の使用方法。
  14. 前記生体分子間相互作用が、糖鎖−レクチン間相互作用を含む請求項12又は13記載の基板の使用方法。
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