JP2008206978A - 被検体の画像表示方法および装置 - Google Patents

Abstract

【課題】操作者にとっての使い易さと結果データの質とを損なうことなく、２つのモダリティの同時撮影を可能にする。
【解決手段】少なくとも空間分解能または感度が相違する第１および第２の撮像法を使用する被検体の画像表示方法において、少なくとも第１または第２の撮像法によって概観画像を作成するステップと、概観画像に基づいて第１および第２の撮像法の測定を同時に計画するステップと、第１および第２の撮像法の計画された測定を同時に実施するステップとを有する。
【選択図】図１

Description

本発明は、少なくとも空間分解能または感度が相違する第１および第２の撮像法を用いた被検体の画像表示方法および装置に関する。この画像表示方法および装置は特に医学的な手術に適している。

このところ医用撮像において、例えばＰＥＴ−ＣＴ、ＳＰＥＣＴ−ＣＴ、ＭＲ−ＰＥＴおよびＭＲ−ＳＰＥＣＴのような、いわゆる「ハイブリッドモダリティ」がますます重要性を増している。ここで各略語は次を意味する。
ＰＥＴ：陽電子放出断層撮影
ＣＴ：コンピュータ断層撮影
ＳＰＥＣＴ：単光子放出コンピュータ断層撮影
ＭＲ：磁気共鳴断層撮影

これらの複合化に関して有利であるのは、高い空間分解能を有するモダリティ（特に、ＭＲまたはＣＴ）と高い感度を有するモダリティ〈特に、例えばＳＰＥＣＴまたはＰＥＴのような以下においてＮＭ（Ｎｕｃｌｅａｒ Ｍｅｄｉｃｉｎｅ）と呼ばれる核医学〉との結合である。

このようにして取得されたデータセットの最適な診断上の評価のためには、検査の適切な準備および実施が重要である。

既に確立した方法は両モダリティの順次撮影を利用する。それによって取得計画においても順序が生じる。例えば相前後して、例えばＣＴ測定およびＰＥＴ測定が計画される。

しかし、例えばハイブリッドモダリティＭＲ−ＰＥＴの場合に可能であるような２つのモダリティの同時撮影については、操作者にとっての使い易さの向上と同様に、結果データの質の最適化も達成できることが望まれている。

本発明の課題は、少なくとも空間分解能または感度が相違する第１および第２の撮像法を用いた被検体の画像表示方法および装置において、方法および装置が、操作者にとっての使い易さと結果データの質とを損なうことなく、２つのモダリティの同時撮影を可能にすることにある。

被検体の画像表示方法に関する課題は、本発明によれば、少なくとも空間分解能または感度が相違する第１および第２の撮像法を用いた被検体の画像表示方法において、
少なくとも第１または第２の撮像法によって概観画像を作成するステップと、
概観画像に基づいて第１および第２の撮像法の測定を同時に計画するステップと、
第１および第２の撮像法の計画された測定を同時に実施するステップと
が実行されることによって解決される。
被検体の画像表示方法に関する本発明の実施態様は次の通りである。
概観画像に基づく第１または第２の撮像法の測定の同時計画が、第１および第２の撮像法に共通な座標系が規定されているユーザインターフェースを使用する。
更に、第１の撮像法によって撮影された画像と第２の撮像法によって撮影された画像とを重ね合わせ表示するステップが実行される。
第１の撮像法は磁気共鳴断層撮影法（ＭＲ）またはコンピュータ断層撮影法（ＣＴ）である。
第２の撮像法は単光子放出コンピュータ断層撮影法（ＳＰＥＣＴ）または陽電子放出断層撮影法（ＰＥＴ）である。

本発明による被検体の画像表示方法は、少なくとも空間分解能または感度が相違する第１および第２の撮像方法を用いる。更に、本発明による画像表示方法は、少なくとも第１または第２の撮像法によって概観画像を作成するステップと、概観画像に基づいて第１および第２の撮像法の測定を同時に計画するステップと、第１および第２の撮像法の計画された測定を同時に実施するステップとを含む。

概観画像に基づいて第１および第２の撮像法の測定を同時に計画する際、第１および第２の撮像法に共通な座標系が規定されているユーザインターフェースが使用されるとよい。

それにより、有利に、使用者にとっての操作の便利性も結果データの質も向上する。なぜならば両モダリティの測定はほぼ完全に描出可能であるからである。

本発明の基礎をなす課題は同様にして上述の方法を実施する装置によって解決される。

以下において添付図面を参照して本発明の有利な実施例を説明する。図１は本発明による画像表示装置１を示す。

画像表示装置１は、ここでは例えばＭＲ−ＰＥＴ装置（ＭＲ−ＳＰＥＣＴ装置も可能）のようなＭＲ−ＮＭ複合装置であり、これはＭＲデータおよびＮＭデータの同時かつアイソセントリックな測定を可能にする。

画像表示装置１は公知のＭＲ管２を有する。

ＭＲ管２内には同軸にて、縦方向の周りにおいて対をなして対向する複数のＰＥＴ検出ユニット３が配置されている。ＰＥＴ検出ユニット３は、ＬＳＯ（ルテチウムオキシオルト珪酸塩）結晶４からなる前置アレイを備えたアバランシェフォトダイオード（ＡＰＤ）アレイ５と電気増幅器回路（ＰＭＴ）６とからなる。しかし、本発明はアバランシェフォトダイオードアレイ５とＬＳＯ結晶４からなる前置アレイとを有するＰＥＴ検出ユニット３に限定されず、同様に他の種類のフォトダイオード、結晶および装置も使用可能である。

ＭＲ管２は縦方向ｚに沿って円筒状の第１の視野を規定する。複数のＰＥＴ検出ユニット３は縦方向ｚに沿って円筒状の第２の視野を規定する。ＰＥＴ検出ユニット３の第２の視野は実質的にＭＲ管２の第１の視野に一致すると好ましい。これは、例えばＰＥＴ検出ユニット３の縦方向ｚに沿った装置厚みの相応の整合によって実現される。

画像処理はコンピュータ７によって行なわれる。

ここでは模範的に図示の画像表示装置１によって実施される画像表示方法を説明する。

先ず、被検体の概観画像が好ましくは低分解能によるＭＲ法によって作成される。この種の概観画像はスカウト（Ｓｃｏｕｔ）画像とも呼ばれる。

ここで概観画像に基づいて、本来のＭＲ測定およびＮＭ測定の計画化が行なわれる。ＭＲ測定およびＮＭ測定の計画化は同時にすなわち同期してかつそれぞれ既に作成された概観画像に基づいて行なわれる。

計画化は、とりわけ、例えば視野ＦｏＶ（＝ｆｉｅｌｄ ｏｆ ｖｉｅｗ、撮像視野）、スライス厚およびスライス間隔、測定ボリューム、ＭＲシーケンス（Ｔ１，Ｔ２）の重み付けなどのＭＲ測定およびＮＭ測定に必要なパラメータの一般的に知られた設定を含む。

ＭＲ測定およびＮＭ測定の同時計画化を実行するために、コンピュータ７を介して適切なユーザインターフェースが準備される。このユーザインターフェースはＭＲ測定およびＮＭ測定の共通な座標系を規定する。複合測定の計画化はユーザインターフェースにおいて同期化された表示にて行なわれる。

ＭＲ測定およびＮＭ測定の計画化は、結合されたモダリティの画像上でも行なうことができ、例えばＭＲデータに基づいてだけでなく、ＰＥＴデータまたは融合データに基づいても行なうことができる。この場合には概観画像がＮＭ法による別の概観画像が作成されなければならない。

計画化後に、計画されたＭＲ測定およびＮＭ測定の同時実施が行なわれる。

同時に行なわれた測定の測定視野（ＦｏＶ）は、それぞれ同じ計画画像上に同時に表示され、共通にまたは個別に、例えばグラフィック様式で変更および／または整合（マッチング）が可能である。可視化は、例えばＭＲ測定のみの表示、ＰＥＴ測定のみの表示、または複合表示として、使用者制御によって切換可能である。このために、ＮＭ再構成ボリュームを直接にグラフィック様式で例えばＭＲ検査ボリュームに整合させることもできる。

大きな測定領域にわたって行われる検査、例えば全身撮影については、たとえ複数の測定ステップに区分されるにしても、全ての層もしくは全部揃った検査ボリュームが可視化される。両モダリティのどの部分ステップが同時に実行されるかは常に可視化されている。

複合撮影の空間的割り付けだけでなく時間的割り付けもユーザインターフェースで可視化される。

一方または両方のモダリティの測定および／または画像再構成が実行される間、使用者は既に他の計画化を行なうことができると有利である。両モダリティの少なくとも一方の再構成データが存在するや否や、これらのデータは次の測定過程の計画化に使用可能である。この場合に、使用者にそれぞれの測定過程の進行（もしくは再構成）が可視化される。

したがって、有利に、使用者にとっての操作の便利性も、結果データの質も向上する。なぜならば、両モダリティの測定が相互に完全に描出可能であるからである。

本発明は、開示された実施例によって限定されることなく、特許請求の範囲によって規定されている本発明の枠内における変更および等価な実施形態が可能である。

本発明による画像表示装置を示す概略図

符号の説明

１ 画像表示装置
２ ＭＲ管
３ ＰＥＴ検出ユニット
４ ＬＳＯ結晶
５ アバランシェフォトダイオード（ＡＰＤ）アレイ
６ 電気増幅器回路（ＰＭＴ）
７ コンピュータ

Claims (6)

1. 少なくとも空間分解能または感度が相違する第１および第２の撮像法を用いた被検体の画像表示方法において、
   少なくとも第１または第２の撮像法によって概観画像を作成するステップと、
   概観画像に基づいて第１および第２の撮像法の測定を同時に計画するステップと、
   第１および第２の撮像法の計画された測定を同時に実施するステップと
   を有することを特徴とする被検体の画像表示方法。
2. 概観画像に基づく第１または第２の撮像法の測定の同時計画が、第１および第２の撮像法に共通な座標系が規定されているユーザインターフェースを使用することを特徴とする請求項１記載の方法。
3. 更に、第１の撮像法によって撮影された画像と第２の撮像法によって撮影された画像とを重ね合わせ表示するステップを有することを特徴とする請求項１又は２記載の方法。
4. 第１の撮像法は磁気共鳴断層撮影法（ＭＲ）またはコンピュータ断層撮影法（ＣＴ）であることを特徴とする請求項１乃至３の１つに記載の方法。
5. 第２の撮像法は単光子放出コンピュータ断層撮影法（ＳＰＥＣＴ）または陽電子放出断層撮影法（ＰＥＴ）であることを特徴とする請求項１乃至４の１つに記載の方法。
6. 請求項１乃至５の１つに記載の方法を実施する装置。

Images