JP2008286873A - プロジェクタ及び天吊り構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プロジェクタ2の筐体21の底面部22に一体に倒立L字状の挿入凹部3aを夫々有する突出部3,3,…が並設されており、固定金具4下部の板状部41,41を、筐体21の背面部側から正面部側へレール26,26上を摺動させてストッパ27に当接するまで挿入凹部3a,3a,…に挿入し、次に、ランプドア24に一体に下方へ突設されている係止凸部51を板状部41の穴41aへ上方から挿入しつつ、ランプドア24で開口23を塞ぐ。この場合、ランプドア24を筐体21に固定するためにネジ10が使用されるが、固定金具4を筐体21に固定するためのボルト、ナット等は不要である。
【選択図】図2
Description
図中9はプロジェクタであり、プロジェクタ9は、正面部に投射レンズ91が配されている直方体状の筐体90を備える。プロジェクタ9は、天地逆転した姿勢で天吊りされるため、図7には、筐体90の底面部90aを含む一部分が図示されている。
図6に示すように、底面部90aの中央部には、4個のボルト93,93,…によって、天吊り用の固定金具92が取り付けられる。このために、底面部90aの中央部には、図7に示すように、4個のボス94,94,…が設けられており、各ボス94には、筐体90の内部側からナット95が圧入されている。
プロジェクタ9を天吊りする作業者は、例えば天井から垂下する取付アームの下端に板状部92a,92aを水平方向に配して固定金具92の上部を取り付け、更に、板状部92a,92aの貫通孔92b,92b,…がボス94,94,…の上側に位置するようプロジェクタ9を支持しつつ、ボルト93,93,…を、貫通孔92b,92b,…及びボス94,94,…を貫通させた状態で、ナット95,95,…に締結する。
ところで、筐体90は、投射レンズ91を介して壁面、スクリーン等へ画像を投射するための図示しないランプを収容し、また、このランプの取り付け/取り外しのための開口が底面部90aの筐体90正面部近傍に設けられており、図6及び図7に示すように、この開口はランプドア96によって塞がれる。ランプドア96は、図示しないネジを、筐体90に形成されている図示しないネジ穴にネジ留めすることによって、筐体90に固定される。
また、作業者が、高い位置に立って、貫通孔92b,92b,…及びボス94,94,…の位置合わせをした状態でプロジェクタ9を一方の手で支持し、更に、他方の手でボルト93及びナット95の締結を複数回繰り返す必要があり、作業性が悪い。
しかも、ボス94,94,…に圧入されているナット95,95,…夫々は一般に金属製であり、一方、筐体90は合成樹脂製であるため、プロジェクタ9を廃棄する際、筐体90とナット95,95,…との分別が必要となり、リサイクル性が悪い。
挿入凹部は倒立L字状であるため、筐体に対して相対的に取付具を上方へ移動させても、挿入凹部に挿入された板状部は倒立L字の横部に当接して、この横部よりも上方へ移動することができなくなる。この結果、筐体は、取付具に対して相対的に下方向への移動を制限されるため、取付具から下方向へ脱落することがない。
この場合、穴を有する板状部は取付具に設けられており、挿入凹部は筐体の一面部に一体に設けられており、係止凸部が一体に設けられている蓋は筐体に付属しているため、取付具と筐体との取付けのためにボルト、ナット等の別部材を別途準備する必要はない。
ところで筐体は、画像を投射するためのランプを収容し、筐体の開口は、筐体に対してランプを着脱するために、筐体の一面部(即ち取付具が取り付けられる面)に設けられている。作業者は、蓋を開けて開口からランプを出し入れし、再び蓋を閉じる。
プロジェクタが床上、机上等に据置きされた場合、床、机等から筐体の底面部までは、各脚部の底面部からの突出量だけ離隔している。つまり、床、机等と筐体の底面部との間には空隙が設けられている。
仮に、筐体の正面部、背面部、側面部、又は天面部から突出部が突出している場合、この突出部が、例えば据置きされているプロジェクタを操作する使用者の手の動きを阻害することが考えられ、また、床、机等と筐体の底面部との間の空隙を有効利用することができない。
一方、支持部は蓋に略平行に配されている。つまりこの支持部は、蓋が閉められているとき、筐体の一面部に沿って配される。また、この支持部は蓋に一体に形成されており、支持部から蓋に交差する方向(即ち蓋が閉められているとき、筐体の一面部に交差する方向)に係止凸部が突設されている。
作業者は、まず、筐体の開口の蓋を開けておき(例えば筐体から蓋を取り外しておき)、次に、筐体の挿入凹部に、取付具の板状部をスライド挿入し、最後に、筐体の開口の蓋を閉める(この場合、筐体に蓋を取り付ける)ときに、係止凸部を、板状部の上方又は下方から、板状部の穴に挿入する。
一方、支持部は蓋に略平行に配されている。つまりこの支持部は、蓋が閉められているとき、筐体の一面部に沿って配される。また、この支持部は蓋に一体に形成されており、支持部から蓋に交差する方向(即ち蓋が閉められているとき、筐体の一面部に交差する方向)に係止凸部が突設されている。
係止凸部のテーパ面は、取付具の板状部を筐体の挿入凹部に挿入する方向の上流側から下流側へ、支持部からの突設量が増大する。
このため、穴に対する係止凸部の挿入を行なって蓋を閉める作業は不要である。
しかも、取付具と筐体とを位置合わせした状態でボルト及びナットの締結を複数回繰り返す必要がないため、作業性を向上させることができる。
また、取付具の板状部を倒立L字状の挿入凹部に挿入することによって、筐体が取付具から下方向へ脱落することがなくなる。このため、作業者が筐体を手で支持する労力を軽減させることができる。
また、挿入凹部は筐体の内部には配されないため、挿入凹部が筐体の内部のレイアウトを阻害することなく、筐体の内部の空間を有効利用することができる。しかも、挿入凹部が設けられている突出部がプロジェクタの安定した据置きや使用者によるプロジェクタの操作等を阻害することはない。
図1は、本発明の実施の形態1に係るプロジェクタの外観を示す斜視図である。また、図2は、このプロジェクタの構成を示す分解斜視図であり、図3は、このプロジェクタの蓋であるランプドアの構成を示す斜視図である。
図中1は天吊り構造であり、天吊り構造1は、図示しない上方の構造物(例えば天井、梁等)から、固定金具4を介して、天地逆転した姿勢でプロジェクタ2を吊り下げるようにしてある。
プロジェクタ2は、図1及び図2に示すように、正面部21aに投射レンズ20が配されている直方体状の筐体21を備え、筐体21の底面部22を上方(例えば天井側)に向けて(即ち天地逆転した姿勢で)天吊りされる。
以下では、プロジェクタ2の天面部と底面部22との対面方向を上下方向といい、鉛直方向に略等しいものとする。また、プロジェクタ2の正面部21aと背面部との対面方向を前後方向といい、プロジェクタ2の両側面部の対面方向を左右方向といい、前後方向及び左右方向夫々は水平方向に略等しいものとする。図3には、ランプドア24の下面側が示されている。
各突出部3は倒立L字板状であり、突出部3の内面側に、倒立L字状の挿入凹部3aが設けられていて、この挿入凹部3aに、固定金具4の板状部41が、後述するように筐体21に対して相対的に前方向に移動しながら(即ち筐体21の背面部側から正面部21a側へ)スライド挿入される。
右側(又は左側)の突出部3の縦部の右面(又は左面)には、縦部を補強して無用な撓み、歪み等を抑制する補強板部が設けられている。
挿入凹部3a,3a,…にスライド挿入された板状部41,41は、レール26,26夫々の上端面と突出部3,3,…の横部の下面との間で挟持される。
ランプドア24の開閉に係る構成及び開閉手順夫々は、従来のプロジェクタ9のランプドア96の開閉に係る構成及び開閉手順と略同様であり、作業者は、ランプドア24を開け、開口23を通してランプの取り付け/取り外しを行なってから、ランプドア24を閉じる。閉じられているランプドア24は、図1に示すように、筐体21の底面部22に沿う方向に配される。
ランプドア24を閉じる場合、作業者は、係合突起24a,24a,…を被係合孔23a,23a,…に挿入して開口23を覆うことによって両者を係合させ、更に、ネジ10を貫通孔24b及びネジ孔23bに挿入してネジ10を締めることによってネジ10のネジ頭と開口23後縁部との間でランプドア24を挟持固定する。このとき、プロジェクタ2は図1に示す状態となる。
支持部52は支持突起5の倒立L字の横板部であり、倒立L字の縦板部から後方へランプドア24に平行に突設されている。縦板部の前面には、支持部52を補強して無用な撓み、歪み等を抑制する補強板部が設けられている。即ち、支持部52は支持突起5、延いてはランプドア24に一体形成されている。
ランプドア24が閉じられている場合、支持突起5は、左側の最前の突出部3の近傍に配される。
中央部4cは水平方向に配され、中央部4cの前後端部から上部4a,4aが立ち上がり、中央部4cの左右端部から下部4b,4bが垂下している。
上部4a,4aは、プロジェクタ2を天吊りする前に、例えば天井から垂下する取付アームの下端に予め固定される。
下部4b,4bは左右方向に対称形状に配されており、右側(又は左側)の下部4bは、L字の縦部が中央部4cから下方へ突設され、L字の横部である水平方向の板状部41が縦部から右方(左方)へ突設されている。板状部41,41夫々と中央部4cとは略平行に配されている。各板状部41には、板状部41を貫通する複数の穴41a,41a,…が互い違いに並設されている。各穴41aは円形状であり、穴41aの内径は係止凸部51の外径よりもやや長い。
最後に、プロジェクタ2の天吊り手順を説明する。
プロジェクタ2を天吊りする前に、作業者は、天井から垂下する取付アームの下端に固定金具4の上部4a,4aを固定する。このとき、板状部41は水平方向に配される。
以上のように、板状部41,41を筐体21の挿入凹部3a,3a,…に挿入しただけでもプロジェクタ2は天吊りされるが、固定金具4の筐体21に対する相対的な位置ズレをランプドア24の係止凸部51で制限することによって、プロジェクタ2の脱落が防止される。
ここで、プロジェクタ2の天吊りを解除するためには、ランプドア24を開けて係止凸部51を穴41aから抜き取り、筐体21を前方へ移動させて板状部41,41を挿入凹部3a,3a,…から抜き取ればよい。
更に、筐体21の固定金具4に対する取付けは簡単であり、また、取付作業中の筐体21の脱落も抑制されているため、作業者の作業性及び安全性が向上されている。
図4は、本発明の実施の形態2に係るプロジェクタの構成を示す分解斜視図であり、図5は、このプロジェクタの蓋であるランプドアの構成を示す斜視図である。
本実施の形態の天吊り構造は、実施の形態1の天吊り構造1と同様に、図示しない上方の構造物(例えば天井、梁等)から、固定金具4を介して、天地逆転した姿勢でプロジェクタ2を吊り下げるようにしてある。
以下では、実施の形態1の天吊り構造1と異なる部分を主に説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
ランプドア24が閉じられている場合、支持突起6は、左側の最前の突出部3の近傍に配される。また、支持突起6は、係止凸部61と、係止凸部61を支持する支持部62とを有し、支持部62は、実施の形態1の支持部52と略同様の構成である。ただし、支持部62は、下方から上方へ外力が加えられた場合に僅かに上方へ撓み、この外力が消失した場合に元の形状に戻る弾性を有する。
最後に、プロジェクタ2の天吊り手順を説明する。
プロジェクタ2を天吊りする前に、作業者は、天井から垂下する取付アームの下端に固定金具4の上部4a,4aを固定する。
以上のように、板状部42,42を筐体21の挿入凹部3a,3a,…に挿入し、固定金具4の筐体21に対する相対的な位置ズレをランプドア24の係止凸部61で制限することによって、プロジェクタ2は天吊りされ、しかも脱落が防止される。
しかも、本実施の形態においては天吊り作業に伴うランプドア24の開閉作業が不要であるため、更に作業性が向上されている。
ところで、プロジェクタ2の天吊りを解除するためには、ランプドア24を開けるか支持部62を手動で撓ませて係止凸部61を穴42aから抜き取り、筐体21を前方へ移動させて板状部42,42を挿入凹部3a,3a,…から抜き取ればよい。
2 プロジェクタ
21 筐体
22 底面部(一面部)
23 開口
24 ランプドア(蓋)
251,252,253 脚部
3 突出部
3a 挿入凹部
4 固定金具(取付具)
41,42 板状部
41a,42a 穴
51,61 係止凸部
52,62 支持部
61a テーパ面
Claims (5)
- 画像を投射するためのランプを収容し、該ランプを着脱するための開口が一面部に設けられている筐体と、前記開口の開閉が可能な蓋とを備え、
前記一面部に取り付けられる場合に水平方向に配され、穴が形成されている板状部が設けられている取付具を介して上方の構造物から吊り下げられるプロジェクタにおいて、
上方に向けられた前記一面部に沿って前記板状部をスライド挿入することが可能な倒立L字状の挿入凹部が、前記一面部に一体に形成されており、
閉じられている前記蓋で前記取付具を係止するために、前記穴に挿入される係止凸部が前記蓋に一体に形成されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 前記一面部は、据置きのための複数の脚部が突出している底面部であり、
前記挿入凹部は、前記脚部の前記底面部からの突出量よりも小さい突出量を有して前記底面部から突出している倒立L字状の突出部の内側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。 - 前記蓋は前記一面部に沿う方向にして閉じられ、また、前記蓋は前記係止凸部を支持すべく、前記蓋に略平行に配されている支持部を一体に有し、
前記係止凸部は、前記支持部から前記蓋に交差する方向に一体に突設されている柱状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のプロジェクタ。 - 前記蓋は前記一面部に沿う方向にして閉じられ、また、前記蓋は前記係止凸部を支持すべく、前記蓋に略平行に配されている支持部を一体に有し、
前記係止凸部は、前記支持部から前記蓋に交差する方向に一体に突設されており、前記板状部の前記挿入凹部に対する挿入方向の上流側から下流側へ、前記支持部からの突設量が増大するテーパ面を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のプロジェクタ。 - 画像を投射するためのランプを収容し、該ランプを着脱するための開口が一面部に設けられている筐体と、前記開口の開閉が可能な蓋とを備えるプロジェクタを、該プロジェクタに取り付けられる取付具を介して、上方の構造物から吊り下げる天吊り構造であって、
前記一面部には、前記取付具をスライド挿入するために、倒立L字状の挿入凹部が一体に形成されており、
前記蓋には、閉じられている該蓋で前記取付具を係止するために、係止凸部が一体に形成されており、
前記取付具には、穴が形成されている板状部が設けられており、
水平方向に配された前記板状部が、上方に向けられた前記一面部に沿って、前記挿入凹部に挿入されており、
前記係止凸部が前記穴に挿入されていることを特徴とする天吊り構造。
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