JP2008267216A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】気筒の内壁面への燃料の付着を抑制し、オイルの希釈を抑制することが可能な内燃機関の燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関1の気筒2内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁10と、燃料噴射弁10から噴射される燃料の圧力を調整する電磁弁18とを備え、内燃機関1の運転状態に応じて1サイクルあたりに燃料噴射弁10から噴射されるべき燃料噴射量Qを算出する内燃機関の燃料噴射制御装置において、算出された燃料噴射量Qが燃料噴射弁10の開弁期間が所定の最小開弁期間Tminとなる最小燃料噴射量Qmin未満の場合、燃料噴射量の燃料が燃料噴射弁10から複数回に分けて気筒2内に噴射される分割噴射が実行可能なように電磁弁18の動作を制御して燃料の圧力を低下させ、各回における燃料噴射弁10の開弁期間が最小開弁期間Tmin以上になる分割噴射が実行されるように燃料噴射弁10の動作を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】内燃機関1の気筒2内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁10と、燃料噴射弁10から噴射される燃料の圧力を調整する電磁弁18とを備え、内燃機関1の運転状態に応じて1サイクルあたりに燃料噴射弁10から噴射されるべき燃料噴射量Qを算出する内燃機関の燃料噴射制御装置において、算出された燃料噴射量Qが燃料噴射弁10の開弁期間が所定の最小開弁期間Tminとなる最小燃料噴射量Qmin未満の場合、燃料噴射量の燃料が燃料噴射弁10から複数回に分けて気筒2内に噴射される分割噴射が実行可能なように電磁弁18の動作を制御して燃料の圧力を低下させ、各回における燃料噴射弁10の開弁期間が最小開弁期間Tmin以上になる分割噴射が実行されるように燃料噴射弁10の動作を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
一般に燃料噴射弁は、燃料の噴射孔が塞がれるようにニードル弁をバネなどで付勢して弁からの燃料の噴射を防止しており、このニードル弁をソレノイドなどによって移動させることによって弁内部に導かれている加圧された燃料を噴射孔から噴射する。このような燃料噴射弁を備えた内燃機関において内燃機関の運転状態に応じて燃料噴射弁から気筒内に適切な量の燃料が噴射されるように燃料の噴射時期や燃料噴射弁に導かれる燃料の圧力を制御している。例えば、主として吸気行程時に燃料噴射を行う吸気行程噴射モード時に要求される燃料噴射量を吸気行程中に噴射しきれないときには残りをその吸気行程に続く圧縮行程に噴射するとともに、吸気行程時における燃料噴射開始時期を燃料の内燃機関への付着し易さを表すパラメータに基づいて変更する筒内噴射型内燃機関が知られている(特許文献1参照)。また、燃料噴射量設定手段によって設定された噴射量が少ないときには、燃料噴射ポンプの吐出圧力を低くして燃料噴射弁に供給される燃料圧力を低くするとともに噴射開始時期を早くして噴射期間を長くする内燃機関の燃料噴射制御装置が知られている(特許文献2参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献3〜6が存在する。
燃料噴射弁から噴射された燃料が気筒の内壁面に付着すると、その付着した燃料がピストンによって掻き落とされてオイルパンなどに導かれ、オイルを希釈する。燃料噴射弁から噴射された燃料は、その燃料噴射の貫徹力が強いほど気筒の内壁面に付着し易くなる。この貫徹力は、例えば燃料の圧力が高いほど、また燃料が噴射されている時間が長いほど強くなる。特許文献1の内燃機関では吸気行程時の燃料噴射開始時期を変更することによってオイル希釈を抑制しているが、噴射された燃料の貫徹力を調整していないため、燃料の圧力又は燃料の噴射時間によっては気筒の内壁面に燃料が付着し易くなる。特許文献2の装置では、燃料噴射ポンプの吐出圧力すなわち燃料噴射弁に導入される燃料の圧力を低下させるとともに燃料の噴射期間を長くして燃料量を制御しているが、燃料の噴射期間を長くするので、貫徹力が弱まらないおそれがある。
そこで、本発明は、気筒の内壁面への燃料の付着を抑制し、オイルの希釈を抑制することが可能な内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関の燃料噴射制御装置は、内燃機関の気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁から噴射される燃料の圧力を調整可能な燃圧調整手段と、前記内燃機関の運転状態に応じて1サイクルあたりに前記燃料噴射弁から噴射されるべき燃料量を算出する燃料噴射量算出手段と、を備えた内燃機関の燃料噴射制御装置において、前記燃料噴射量算出手段により算出された燃料量が前記燃料噴射弁の開弁期間が所定の最小開弁期間となる最小燃料噴射量未満の場合、前記燃料噴射量算出手段により算出された燃料量の燃料が前記燃料噴射弁から複数回に分けて前記気筒内に噴射される分割噴射が実行可能なように前記燃圧調整手段の動作を制御して前記燃料噴射弁から噴射される燃料の圧力を低下させ、かつ前記分割噴射が実行されるとともに当該分割噴射の各回における前記燃料噴射弁の開弁期間が前記最小開弁期間以上になるように前記燃料噴射弁の動作を制御する動作制御手段を備えていることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明の燃料噴射制御装置によれば、燃料噴射弁の開弁期間が最小開弁期間となる最小燃料噴射量未満の場合、燃料噴射弁から噴射される燃料の圧力を低下させるとともに分割噴射を行わせるので、分割噴射時の各回に燃料噴射弁から噴射される燃料の貫徹力を弱めることができる。そのため、気筒の内壁面への燃料の付着を抑制してオイルの希釈を抑制することができる。また、周知のように燃料噴射弁にはその燃料噴射弁から噴射される燃料量を適切に制御可能な開弁期間の下限値があるが、本発明の燃料噴射制御装置では分割噴射時の各回の開弁期間が最小開弁期間以上に設定されるので、その最小開弁期間を適切に設定することにより、燃料噴射弁の調量精度が悪化することを抑制できる。
本発明の燃料噴射制御装置の一形態において、前記最小開弁期間には、前記燃料噴射弁から噴射される燃料量の制御精度を維持可能な開弁期間範囲の下限値が設定されてもよい(請求項2)。このように最小開弁期間を設定することにより、燃料噴射弁の開弁期間が最小開弁期間に設定されても燃料噴射弁から噴射される燃料量を適正に制御することができる。
本発明の燃料噴射制御装置の一形態において、前記動作制御手段は、前記燃料噴射弁から噴射される燃料の圧力が所定の下限圧力以上になるように燃料の圧力の低下を制限する燃圧低下制限手段を備えていてもよい(請求項3)。周知のように燃料噴射弁から噴射される燃料の圧力が低下するほど噴射された燃料の平均粒径が大きくなる。この形態では、燃圧低下制限手段によって燃料の圧力の低下が制限されるので、燃料の平均粒径が過度に大きくなることを防止できる。そのため、噴射された燃料を適切に微粒化して気筒の内壁面への付着を抑制できる。
この形態において、前記下限圧力には、前記燃料噴射弁から噴射された燃料の微粒化が促進される圧力範囲の下限値が設定されてもよい(請求項4)。このように下限圧力を設定することにより、分割噴射時においても燃料噴射弁から噴射された燃料を適切に微粒化することができる。
本発明の燃料噴射制御装置の一形態において、前記動作制御手段は、前記内燃機関の始動時の温度が所定の低温域である冷間始動時であり、かつ前記燃料噴射量算出手段により算出された燃料量が前記最小燃料噴射量未満の場合、前記分割噴射が実行可能なように前記燃圧調整手段の動作を制御して前記燃料噴射弁から噴射される燃料の圧力を低下させ、かつ前記分割噴射が実行されるとともに当該分割噴射の各回における前記燃料噴射弁の開弁期間が前記最小開弁期間以上になるように前記燃料噴射弁の動作を制御してもよい(請求項5)。内燃機関の温度が低い冷間始動時は、気筒の内壁面に付着した燃料が気化し難いため、この付着した燃料がピストンによって掻き落とされてオイルに混じり易くなる。そこで、このような場合に燃料の圧力を下げるとともに分割噴射を行いオイル希釈を抑制する。
以上に説明したように、本発明の燃料噴射制御装置によれば、燃料噴射弁の開弁期間が最小開弁期間となる最小燃料噴射量未満の場合、燃料噴射弁から噴射される燃料の圧力を低下させるとともに分割噴射を行わせるので、噴射された燃料の貫徹力を弱めて気筒の内壁面への燃料の付着を抑制できる。そのため、オイルの希釈を抑制できる。
図1は、本発明の一形態に係る燃料噴射制御装置が組み込まれた内燃機関の要部を示している。図1の内燃機関(以下、エンジンと称することがある。)1は、車両に走行用動力源として搭載され、複数の気筒2が適宜のレイアウトで並べられた火花点火式内燃機関として構成されている。なお、図1では一つの気筒2のみを示している。各気筒2には吸気通路3及び排気通路4がそれぞれ接続されている。各気筒2には不図示のクランク軸にコンロッド6を介して連結されたピストン5が往復運動可能な状態で挿入されている。また、各気筒2には不図示の点火プラグがその電極部を突出させるようにして気筒2の略中心線上に設けられている。吸気通路3は気筒2毎に設けられた吸気ポート3aを含み、排気通路4は気筒2毎に設けられた排気ポート4aを含んでいる。吸気ポート3a及び排気ポート4aは燃焼室7に通じている。吸気ポート3aと燃焼室7との間は吸気弁8にて開閉され、排気ポート4aと燃焼室7との間は排気弁9にて開閉される。吸気弁8及び排気弁9の開閉駆動は周知の動弁機構によって実行される。また、エンジン1の底部にはオイルパンが設けられてエンジン1の各部に供給されるオイルが貯留されるが、その図示は省略した。なお、これらは周知のエンジンと同様でよいため、詳細な説明は省略する。
また、各気筒2に対して燃料を供給するため、内燃機関1は気筒2内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁10を備えている。すなわち、エンジン1はいわゆる筒内直噴エンジンである。燃料噴射弁10には、燃料タンク11から燃料ポンプ12によって汲み出され、さらに高圧燃料ポンプ13によって加圧されてデリバリーパイプ14に蓄積された燃料が送られる。なお、燃料噴射弁10は、ニードル弁をソレノイド及びバネで駆動する周知のものでよいため詳細な説明は省略する。また、高圧燃料ポンプ13はエンジン1のクランク軸又はカム軸の回転によって駆動される周知のポンプでよいため、詳細な説明は省略する。図1に示したようにデリバリーパイプ14には、燃料を燃料タンク11に戻すためのリターン通路15が接続されている。リターン通路15には、デリバリーパイプ14の燃料の圧力が予め設定した所定圧力(以下、通常圧力と称することがある。)Pf1より大きくなると開弁するリリーフバルブ16が設けられている。また、図1に示したようにリターン通路15にはリリーフバルブ16をバイパスするバイパス通路17が設けられ、バイパス通路17にはこの通路を開閉する燃圧調整手段としての電磁弁18が設けられている。デリバリーパイプ14の燃料の圧力、すなわち燃料噴射弁10に送られて燃料噴射弁10から噴射される燃料の圧力は、これらリリーフバルブ16及び電磁弁18によって制御される。例えば、デリバリーパイプ14の燃料の圧力が通常圧力Pf1より大きくなるとリリーフバルブ16が開いて燃料が燃料タンク11に戻されるので、デリバリーパイプ14の燃料の圧力が通常圧力Pf1以下に維持される。また、電磁弁18を開弁させることによってもデリバリーパイプ14から燃料タンク11に燃料を戻すことができるので、これによりデリバリーパイプ14の燃料の圧力を低下させることができる。
燃料噴射弁10及び電磁弁18の動作は、エンジンコントロールユニット(ECU)20にて制御される。ECU20は、マイクロプロセッサ及びそのマイクロプロセッサの動作に必要なRAM、ROM等の周辺機器を備えたコンピュータとして構成され、エンジン1に設けられた各種のセンサに基づいてエンジン1の運転状態を制御する周知のコンピュータユニットである。ECU20に接続されるセンサとしては、図1に示すようにエンジン1の機関回転速度(回転数)に対応する信号を出力するクランク角センサ21、吸入空気量に対応する信号を出力するエアフローメータ22、及び燃料噴射弁10に供給される燃料の圧力に対応する信号を出力する燃圧センサ23等がある。なお、その他の各種センサの図示は省略した。
ECU20による燃料噴射弁10の制御の概略について説明する。ECU20は、クランク角センサ21の出力信号から特定される回転数とエアフローメータ22の出力信号から特定される吸入空気量とに基づいて燃料の基本噴射量を演算し、その基本噴射量を各種の情報に応じて補正して最終的な1サイクルあたりの燃料噴射量Qを演算し、その燃料噴射量Qに基づいて燃料噴射弁10の燃料噴射時間、すなわち燃料噴射弁10を開弁させる開弁期間を制御する。このように燃料噴射量Qを算出するので、ECU20が本発明の燃料噴射量算出手段に相当する。また、ECU20は、演算した燃料噴射量の燃料が複数回(例えば2回)に分けて噴射される分割噴射が行われるように燃料噴射弁10を制御する。なお、分割噴射時は、例えば吸気行程時に1回目の燃料噴射が、その吸気行程に続く圧縮行程時に2回目の燃料噴射がそれぞれ行われるように燃料噴射弁10の動作を制御する。
周知のように燃料噴射弁10には噴射される燃料量を適切に制御可能な開弁期間範囲があり、開弁期間がその開弁期間範囲の下限値(以下、最小開弁期間と称することがある。)Tmin未満になると燃料噴射弁10のニードル弁の制御精度が悪化して燃料噴射弁10の調量精度が悪化する。また、周知のように燃料噴射弁10から噴射される燃料量は、燃料噴射弁10から噴射される燃料の圧力と開弁期間とを積算した値と相関関係を有する。そのため、燃料噴射弁10に供給される燃料の圧力を低下させることにより、開弁期間を長くすることができる。燃料噴射弁10の開弁期間が最小開弁期間Tmin未満の場合、燃料噴射弁10に供給される燃料の圧力、すなわちデリバリーパイプ14の燃料の圧力を低下させて燃料噴射弁10の開弁期間を最小開弁期間Tmin以上に調整する。さらにECU20は、燃料噴射弁10の開弁期間が最小開弁期間Tmin未満の場合、燃料噴射弁10から噴射された燃料の気筒2の内壁面への付着を抑制すべく分割噴射を行う。そこで、ECU20は、燃料噴射弁10の開弁期間が最小開弁期間Tmin未満の場合、分割噴射が実行可能であり、かつこの分割噴射の各回の開弁時間が最小開弁期間Tmin以上になるようにデリバリーパイプ14の燃料の圧力を低下させる。以下、この低下させた後の燃料の圧力を目標圧力Pf2と称することがある。また、このように燃料の圧力を低下させて分割噴射を実行する制御を低燃圧分割噴射制御と称することがある。
図2を参照して低燃圧分割噴射制御の一例について説明する。なお、図2は燃料噴射弁10から噴射される燃料の圧力とその圧力における燃料噴射弁10の開弁時間との関係を示す図であり、図2の上の図が燃料の圧力を低下させる前すなわち通常圧力Pf1のときの関係を示し、図2の下の図が燃料の圧力を低下させた後すなわち目標圧力Pf2のときの関係を示している。図2の上の図に示したように通常圧力Pf1において燃料噴射弁10の開弁時間が最小開弁期間Tmin未満になると、図2の下の図に示したように燃料噴射弁10に供給される燃料の圧力を通常圧力Pf1よりも低い目標圧力Pf2に低下させ、各回の開弁時間が最小開弁期間Tmin以上となる分割噴射が実行される。
図3は、ECU20が上述した燃料噴射弁10の制御を行うためにエンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行する燃料噴射制御ルーチンを示している。この制御ルーチンを実行することにより、ECU20が本発明の動作制御手段として機能する。図3の制御ルーチンにおいてECU20は、まずステップS11でエンジン1の運転状態を取得する。エンジン1の運転状態としては、例えばエンジン1の回転数、吸入空気量などが取得される。続くステップS12においてECU20は燃料噴射量Qを算出する。この燃料噴射量Qの算出は上述した周知の算出方法で行えばよい。
次のステップS13においてECU20は、算出した燃料噴射量Qが予め設定した最小燃料噴射量Qmin未満か否か判断する。最小燃料噴射量Qminには、燃料噴射弁10に供給される燃料の圧力が通常圧力Pf1のときに燃料噴射弁10の開弁期間が最小開弁期間Tminとなる燃料噴射量が設定される。そのため、燃料噴射量Qが最小燃料噴射量Qmin未満の場合は、燃料噴射弁10の開弁期間が最小開弁期間Tmin未満と判断できる。燃料噴射量Qが最小燃料噴射量Qmin以上と判断した場合はステップS14に進み、ECU20は燃料噴射弁10から通常圧力Pf1で燃料を噴射させる通常制御で燃料噴射弁10を制御する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。なお、この通常制御では、燃料噴射量Qの燃料を分割噴射、すなわち複数回で噴射させてもよいし、燃料噴射量Qの燃料を1回の噴射で噴射させてもよい。
一方、燃料噴射量Qが最小噴射燃料量Qmin未満と判断した場合はステップS15に進み、目標圧力Pf2を設定する。目標圧力Pf2は、上述したように分割噴射が実行可能であり、かつこの分割噴射の各回の開弁時間が最小開弁期間Tmin以上になるように設定される。また、この目標圧力Pf2には、所定の下限圧力Pb以上の圧力が設定される。周知のように燃料噴射弁10に供給する燃料の圧力を低下させると燃料噴射弁10から噴射された燃料の平均粒径が大きくなる。図4はこの関係の一例を示した図である。気筒2内に噴射された燃料の平均粒径が大きくなると気筒2内で燃料が気化し難くなるため、燃料が気筒2の内壁面に付着したり、燃焼状態が悪化するおそれがある。そこで、ECU20は燃料噴射弁10から噴射された燃料の平均粒径が、燃料噴射弁10から噴射された燃料が気筒2内で適切に気化する平均粒径の範囲になるように燃料圧力の低下を制限する。そして、この平均粒径の範囲の下限値に対応する燃料の圧力が所定の下限圧力Pbに設定される。なお、このような燃料の圧力は燃料噴射弁に応じて変化するため、エンジン1に設けられる燃料噴射弁の性能及び構造などに応じて適宜変更してよい。このように燃料の圧力の低下を制限することにより、ECU20が本発明の燃圧低下制限手段として機能する。
次のステップS16においてECU20は、電磁弁18の動作を制御してデリバリーパイプ14の燃料の圧力を目標圧力Pf2に調整する。続くステップS17においてECU20は低燃圧分割噴射制御を実行する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
このように燃料噴射量Qが最小燃料噴射量Qmin未満の場合は、低燃圧分割噴射制御を実行するので、燃料噴射弁10から噴射された燃料の貫徹力を弱めることができる。また、この低燃圧分割噴射制御時に設定する目標圧力Pf2を下限圧力Pb以上に制限するので、噴射された燃料を適切に微粒化できる。このように燃料の微粒化を維持しつつ貫徹力を弱めることができるので、気筒2の内壁面に燃料が付着することを抑制できる。そのため、オイルの希釈を抑制できる。また、低燃圧分割噴射制御時の各回の開弁期間には、最小開弁期間Tmin以上の値が設定されるので、燃料噴射弁10の調量精度が悪化することを抑制できる。
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、本発明は火花点火式エンジン内燃機関に限らず、ディーゼルエンジンに適用してもよい。低燃圧分割噴射制御時における噴射の回数は2回に限定されず、3回以上に分けて噴射させてもよい。また、この際各回の開弁時間が互いに異なっていてもよい。
周知のようにエンジンの温度が低いと気筒内で燃料が気化し難くなり、気筒の内壁面に燃料が残留し易くなる。そこで、エンジンの温度が外気温程度まで低下した状態からエンジンを始動する冷間始動時であり、かつ燃料噴射量Qが最小燃料噴射量Qmin未満の場合に低燃圧分割噴射制御を実行してもよい。このように冷間始動時に低燃圧分割噴射制御を実行することにより、オイルの希釈を抑制する。
1 内燃機関
2 気筒
10 燃料噴射弁
18 電磁弁(燃圧調整手段)
20 エンジンコントロールユニット(燃料噴射量算出手段、動作制御手段、燃圧低下制限手段)
2 気筒
10 燃料噴射弁
18 電磁弁(燃圧調整手段)
20 エンジンコントロールユニット(燃料噴射量算出手段、動作制御手段、燃圧低下制限手段)
Claims (5)
- 内燃機関の気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁から噴射される燃料の圧力を調整可能な燃圧調整手段と、前記内燃機関の運転状態に応じて1サイクルあたりに前記燃料噴射弁から噴射されるべき燃料量を算出する燃料噴射量算出手段と、を備えた内燃機関の燃料噴射制御装置において、
前記燃料噴射量算出手段により算出された燃料量が前記燃料噴射弁の開弁期間が所定の最小開弁期間となる最小燃料噴射量未満の場合、前記燃料噴射量算出手段により算出された燃料量の燃料が前記燃料噴射弁から複数回に分けて前記気筒内に噴射される分割噴射が実行可能なように前記燃圧調整手段の動作を制御して前記燃料噴射弁から噴射される燃料の圧力を低下させ、かつ前記分割噴射が実行されるとともに当該分割噴射の各回における前記燃料噴射弁の開弁期間が前記最小開弁期間以上になるように前記燃料噴射弁の動作を制御する動作制御手段を備えていることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。 - 前記最小開弁期間には、前記燃料噴射弁から噴射される燃料量の制御精度を維持可能な開弁期間範囲の下限値が設定されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
- 前記動作制御手段は、前記燃料噴射弁から噴射される燃料の圧力が所定の下限圧力以上になるように燃料の圧力の低下を制限する燃圧低下制限手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
- 前記下限圧力には、前記燃料噴射弁から噴射された燃料の微粒化が促進される圧力範囲の下限値が設定されることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
- 前記動作制御手段は、前記内燃機関の始動時の温度が所定の低温域である冷間始動時であり、かつ前記燃料噴射量算出手段により算出された燃料量が前記最小燃料噴射量未満の場合、前記分割噴射が実行可能なように前記燃圧調整手段の動作を制御して前記燃料噴射弁から噴射される燃料の圧力を低下させ、かつ前記分割噴射が実行されるとともに当該分割噴射の各回における前記燃料噴射弁の開弁期間が前記最小開弁期間以上になるように前記燃料噴射弁の動作を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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2007
- 2007-04-18 JP JP2007109361A patent/JP2008267216A/ja active Pending
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