JP2008263236A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】実装面積を縮小することが可能な電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】積層型チップバリスタV1は、バリスタ素体1と、第1及び第2の外部電極7,8とを備える。第2の外部電極7,8は、バリスタ素体1の他方の主面3に形成される。バリスタ素体1は、バリスタ特性を発現するバリスタ層と、第1及び第2の内部電極とが積層された積層体として構成される。第1の内部電極は、スルーホール導体を通して第1及び第2の外部電極7に電気的に接続される。第2の内部電極は、スルーホール導体を通して第1及び第2の外部電極8に電気的に接続される。半導体発光素子51が、積層型チップバリスタV1における第2の外部電極7,8に対向するように複数の第2の外部電極7,8上に配され、積層型チップバリスタV1に並列接続されるように第2の外部電極7,8に接続されている。
【選択図】図15
【解決手段】積層型チップバリスタV1は、バリスタ素体1と、第1及び第2の外部電極7,8とを備える。第2の外部電極7,8は、バリスタ素体1の他方の主面3に形成される。バリスタ素体1は、バリスタ特性を発現するバリスタ層と、第1及び第2の内部電極とが積層された積層体として構成される。第1の内部電極は、スルーホール導体を通して第1及び第2の外部電極7に電気的に接続される。第2の内部電極は、スルーホール導体を通して第1及び第2の外部電極8に電気的に接続される。半導体発光素子51が、積層型チップバリスタV1における第2の外部電極7,8に対向するように複数の第2の外部電極7,8上に配され、積層型チップバリスタV1に並列接続されるように第2の外部電極7,8に接続されている。
【選択図】図15
Description
本発明は、積層型チップバリスタ、及び、当該積層型チップバリスタを備える電子機器の製造方法に関する。
この種の積層型チップバリスタとして、電圧非直線特性を発現するバリスタ層と、当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを有するバリスタ素体と、当該バリスタ素体の両端部分にそれぞれ位置し且つ複数の内部電極のうち対応する内部電極にそれぞれ接続される一対の端子電極と、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−246207号公報
近年、DSC(Digital Still Camera)、DVC(Digital Video Camera)、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートパソコンあるいは携帯電話等の電子機器内の各種電気回路に含まれるIC等をESD(Electrostatic Discharge:静電気放電)から保護するために、ESD対策部品として積層型チップバリスタが用いられている。積層型チップバリスタは、例えば、LCDパネル、ボタン部、バッテリー端子、ビデオI/O端子、オーディオI/O端子、ヘッドホン端子、キーボード端子、マイク部等にて使用される。
ところで、ボタン部に、当該ボタン部を照明するための半導体発光素子が配される場合、ボタン部には、人体の接触により静電気が印加される可能性があるため、半導体発光素子をESDサージから半導体発光素子を保護する必要がある。すなわち、半導体発光素子に積層型チップバリスタを並列接続して、並列接続された積層型チップバリスタによってESDサージから半導体発光素子を保護する必要がある。
しかしながら、ボタン部毎、すなわち半導体発光素子毎に積層型チップバリスタを使用する必要があり、複数の積層型チップバリスタを実装する場合、当該積層型チップバリスタの実装面積が大きくなり、上述した電子機器の小型化を阻害する要因となってしまう。
本発明は、実装面積を縮小することが可能な積層型チップバリスタ、及び、当該積層型チップバリスタを備える電子機器の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る積層型チップバリスタは、電圧非直線特性を発現するバリスタ層と、当該バリスタ層を挟むように対向配置される複数の内部電極とを有する積層体と、積層体の外表面のうち複数の内部電極が対向する方向に垂直な一の外表面に形成されると共に複数の内部電極のうち対応する内部電極にそれぞれ電気的に接続される複数の第1の外部電極と、複数の第1の外部電極が形成された外表面に対向する外表面に形成されると共に複数の内部電極のうち対応する内部電極にそれぞれ電気的に接続される複数の第2の外部電極と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る積層型チップバリスタでは、複数の第1の外部電極が、積層体の外表面のうち複数の内部電極が対向する方向に垂直な一の外表面に形成されている。また、複数の第1の外部電極は、対応する内部電極にそれぞれ電気的に接続されている。したがって、複数の第1の外部電極が形成された外表面を外部基板等に対向させた状態で実装することにより、積層型チップバリスタが外部基板等に対して実装されることとなる。
また、本発明では、複数の第2の外部電極が、複数の第1の外部電極が形成された外表面に対向する外表面に形成されている。また、複数の第2の外部電極は、対応する内部電極にそれぞれ電気的に接続されている。したがって、第2の外部電極が形成された外表面が、半導体発光素子等の各種電子部品を実装する実装面として機能し、複数の第2の外部電極が形成された外表面上に各種電子部品を実装することができる。この場合、各種電子部品は、積層型チップバリスタに並列接続される。
以上のことから、本発明によれば、積層型チップバリスタを実装するに際して、実装面積を縮小することができる。また、各種電子部品と複数の第2の外部電極とを電気的に接続するための実装を容易且つ簡易に行うことができる。
好ましくは、第1及び前記第2の外部電極と当該第1及び第2の外部電極に対応する内部電極とが、積層体内に形成されたスルーホール導体を通して電気的に接続されている。
好ましくは、スルーホール導体が、Pd、Ag、Cu、W、Mo、Sn及びNiからなる群より選ばれる1種以上の金属、又は上記金属を1種以上含む合金を構成材料とするものである。
また、好ましくは、第1及び前記第2の外部電極と当該第1及び第2の外部電極に対応する内部電極とが、積層体の外表面のうち複数の内部電極が対向する方向に平行な外表面に形成された外部導体を通して電気的に接続されている。
好ましくは、外部導体が、Pd、Ag、Cu、W、Mo、Sn及びNiからなる群より選ばれる1種以上の金属、又は上記金属を1種以上含む合金を構成材料とするものである。
本発明に係る電子機器の製造方法は、上記積層型チップバリスタが二次元配列されるように複数形成された集合基板を用意し、二次元配列されるように形成された各積層型チップバリスタに電子部品をそれぞれ実装し、集合基板を切断して、電子部品がそれぞれ実装された各積層型チップバリスタを得ることを特徴とする。
本発明に係る電子機器の製造方法では、複数の積層型チップバリスタが集合基板として二次元配列された状態で用意されるので、電子部品を実装する際に、複数の積層型チップバリスタを改めて整列させる必要がない。また、各積層型チップバリスタには、外部電極が形成されており、電子機器の搭載位置が予め決められることとなるので、電子機器の実装が容易となる。もちろん、得られた各電子機器は、上記積層型チップバリスタをそれぞれ備えることとなるので、上述したように、当該積層型チップバリスタを実装するに際して、実装面積を縮小することができる。
好ましくは、電子部品が、半導体発光素子である。
本発明によれば、実装面積を縮小することが可能な積層型チップバリスタ及び、当該積層型チップバリスタを備える電子機器の製造方法を提供することを目的とする。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1〜図4を参照して、第1実施形態に係る積層型チップバリスタV1の構成を説明する。図1は、第1実施形態に係る積層型チップバリスタを示す上面図である。図2は、第1実施形態に係る積層型チップバリスタを示す下面図である。図3は、第1実施形態に係る積層型チップバリスタの断面構成を説明するための図である。図4は、図3におけるIV−IV線に沿った断面構成を説明するための図である。
図1〜図4を参照して、第1実施形態に係る積層型チップバリスタV1の構成を説明する。図1は、第1実施形態に係る積層型チップバリスタを示す上面図である。図2は、第1実施形態に係る積層型チップバリスタを示す下面図である。図3は、第1実施形態に係る積層型チップバリスタの断面構成を説明するための図である。図4は、図3におけるIV−IV線に沿った断面構成を説明するための図である。
積層型チップバリスタV1は、略直方体形状とされたバリスタ素体1と、複数(本実施形態においては、一対)の第1の外部電極5,6と、複数(本実施形態においては、一対)の第2の外部電極7,8と、を備えている。一対の第1の外部電極5,6は、バリスタ素体1の一方の主面(外表面)2にそれぞれ形成されている。一対の第2の外部電極7,8は、バリスタ素体1の他方の主面(外表面)3にそれぞれ形成されている。バリスタ素体1は、例えば、縦が1.0mm程度に設定され、横が0.8mm程度に設定され、厚みが0.5mm程度に設定されている。一方の第1の外部電極5は、積層型チップバリスタV1の入力端子電極として機能し、他方の第1の外部電極6は、積層型チップバリスタV1の出力端子電極として機能する。第2の外部電極7,8は、半導体発光素子等の電子部品に電気的に接続されるパッド電極として機能する。
バリスタ素体1は、電圧非直線特性(以下、「バリスタ特性」と称する)を発現する複数のバリスタ層と、それぞれ複数の第1の内部電極11及び第2の内部電極21とが積層された積層体として構成されている。第1の内部電極11と第2の内部電極21とは、バリスタ素体1内においてバリスタ層の積層方向(以下、単に「積層方向」と称する。)に沿ってそれぞれ一層ずつ配置されている。第1の内部電極11と第2の内部電極21とは、互いの間に少なくとも一層のバリスタ層を挟むように対向配置されている。バリスタ素体1の一対の主面2,3は、互いに対向しており、バリスタ層の積層方向、すなわち第1の内部電極11と第2の内部電極21とが対向する方向に垂直である。実際の積層型チップバリスタV1では、複数のバリスタ層は、互いの間の境界が視認できない程度に一体化されている。
バリスタ層は、ZnO(酸化亜鉛)を主成分として含むと共に、副成分として希土類金属元素、Co、IIIb族元素(B、Al、Ga、In)、Si、Cr、Mo、アルカリ金属元素(K、Rb、Cs)及びアルカリ土類金属元素(Mg、Ca、Sr、Ba)等の金属単体やこれらの酸化物を含む素体からなる。本実施形態において、バリスタ層は、副成分としてPr、Co、Cr、Ca、Si、K、Al等を含んでいる。これにより、バリスタ層における第1の内部電極11と第2の内部電極21とに重なる領域が、ZnOを主成分とすると共にPrを含むこととなる。
本実施形態では、希土類金属として、Prを用いている。Prは、バリスタ特性を発現させるための材料となる。Prを用いる理由は、電圧非直線性に優れ、また、量産時での特性ばらつきが少ないためである。バリスタ層におけるZnOの含有量は、特に限定されないが、バリスタ層を構成する全体の材料を100質量%とした場合に、通常、99.8〜69.0質量%である。バリスタ層の厚みは、例えば20〜30μm程度である。
第1の内部電極11は、図4にも示されるように、第1の電極部分13と、第2の電極部分15とを含んでいる。第1の電極部分13は、積層方向から見て、後述する第2の内部電極21の第1の電極部分23と互いに重なり合う。第1の電極部分13は、略矩形状を呈している。第2の電極部分15は、第1の電極部分13から引き出されており、引き出し導体として機能する。第2の電極部分15は、第1の電極部分13と一体に形成されている。
各第2の電極部分15は、スルーホール導体17により互いに物理的及び電気的に接続されている。スルーホール導体17は、バリスタ素体1内を積層方向に伸びて形成されている。スルーホール導体17の一端は、第1の外部電極5に物理的及び電気的に接続されている。スルーホール導体17の他端は、第2の外部電極7に物理的及び電気的に接続されている。これにより、各第1の内部電極11の第1の電極部分13は、第2の電極部分15及びスルーホール導体17を通して、第1の外部電極5及び第2の外部電極7に電気的に接続されることとなる。
第2の内部電極21は、図4にも示されるように、第1の電極部分23と、第2の電極部分25とを含んでいる。第1の電極部分23は、積層方向から見て、第1の内部電極11の第1の電極部分13と互いに重なり合う。第1の電極部分23は、略矩形状を呈している。第2の電極部分25は、第1の電極部分23から引き出されており、引き出し導体として機能する。第2の電極部分25は、第1の電極部分23と一体に形成されている。
各第2の電極部分25は、スルーホール導体27により互いに物理的及び電気的に接続されている。スルーホール導体27は、バリスタ素体1内を積層方向に伸びて形成されている。スルーホール導体27の一端は、第1の外部電極6に物理的及び電気的に接続されている。スルーホール導体27の他端は、第2の外部電極8に物理的及び電気的に接続されている。これにより、各第2の内部電極21の第1の電極部分23は、第2の電極部分25及びスルーホール導体27を通して、第1の外部電極6及び第2の外部電極8に電気的に接続されることとなる。
第1及び第2の内部電極11,21は導電材を含んでいる。第1及び第2の内部電極11,21に含まれる導電材としては、特に限定されないが、PdまたはAg−Pd合金からなることが好ましい。第1及び第2の内部電極11,21の厚みは、例えば1〜5μm程度である。スルーホール導体17,27は導電材を含んでいる。スルーホール導体17,27に含まれる導電材としては、Pd、Ag、Cu、W、Mo、Sn及びNiからなる群より選ばれる1種以上の金属、又は上記金属を1種以上含む合金からなることが好ましい。スルーホール導体17,27の直径は、例えば10〜200μm程度である。
第1の外部電極5と第1の外部電極6とは、バリスタ素体1の一方の主面2上において、バリスタ層の積層方向に垂直な方向に所定の間隔を有して配されている。第1の外部電極5,6は、矩形状(本実施形態では、長方形状)を呈している。第1の外部電極5,6は、例えば、各長辺の長さが600μm程度に設定され、各短辺の長さが300μm程度に設定され、厚みが2μm程度に設定されている。
第2の外部電極7と第2の外部電極8とは、バリスタ素体1の一方の主面3上において、バリスタ層の積層方向に垂直な方向に所定の間隔を有して配されている。第2の外部電極7,8は、矩形状(本実施形態では、長方形状)を呈している。第2の外部電極7,8は、例えば、各長辺の長さが600μm程度に設定され、各短辺の長さが300μm程度に設定され、厚みが2μm程度に設定されている。
第1の外部電極5,6及び第2の外部電極7,8は、バリスタ素体1の外面に銀等を主成分とする電極ペーストを転写した後に所定温度(例えば、700℃程度)にて焼き付け、更に電気めっきを施すことにより、形成される。電気めっきには、Ni/Au等を用いることができる。
第1の内部電極11の第1の電極部分13と第2の内部電極21の第1の電極部分23とは、上述したように、互いに重なり合う。したがって、バリスタ層における第1の電極部分13と第1の電極部分23とに重なる領域がバリスタ特性を発現する領域として機能する。上述した構成を有する積層型チップバリスタV1においては、第1の電極部分13と、第1の電極部分23と、バリスタ層における第1の電極部分13及び第1の電極部分23に重なる領域とにより、一つのバリスタ部が構成されることとなる。
以上のように、本第1実施形態では、一対の第1の外部電極5,6が、バリスタ素体1の一方の主面2に形成されている。また、一対の第1の外部電極5,6は、対応する内部電極11,21にそれぞれ電気的に接続されている。したがって、一対の第1の外部電極5,6が形成された主面2を外部基板等に対向させた状態で実装することにより、積層型チップバリスタV1が外部基板等に対して実装されることとなる。
また、本第1実施形態では、一対の第2の外部電極7,8が、バリスタ素体1の他方の主面3に形成されている。また、一対の第2の外部電極7,8は、対応する内部電極11,21にそれぞれ電気的に接続されている。したがって、バリスタ素体1の他方の主面3が、半導体発光素子等の各種電子部品を実装する実装面として機能し、他方の主面3上に各種電子部品を実装することができる。この場合、各種電子部品は、積層型チップバリスタV1に並列接続されることとなる。
以上のことから、本第1実施形態によれば、積層型チップバリスタV1を実装するに際して、実装面積を縮小することができる。また、各種電子部品と一対の第2の外部電極7,8とを電気的に接続するための実装を容易且つ簡易に行うことができる。
(第2実施形態)
図5〜図8を参照して、第2実施形態に係る積層型チップバリスタV2の構成を説明する。図5は、第2実施形態に係る積層型チップバリスタを示す上面図である。図6は、第2実施形態に係る積層型チップバリスタを示す下面図である。図7は、第2実施形態に係る積層型チップバリスタの断面構成を説明するための図である。図8は、図7におけるVIII−VIII線に沿った断面構成を説明するための図である。
図5〜図8を参照して、第2実施形態に係る積層型チップバリスタV2の構成を説明する。図5は、第2実施形態に係る積層型チップバリスタを示す上面図である。図6は、第2実施形態に係る積層型チップバリスタを示す下面図である。図7は、第2実施形態に係る積層型チップバリスタの断面構成を説明するための図である。図8は、図7におけるVIII−VIII線に沿った断面構成を説明するための図である。
積層型チップバリスタV2は、バリスタ素体1と、一対の第1の外部電極5,6と、一対の第2の外部電極7,8と、を備えている。バリスタ素体1は、複数のバリスタ層と、それぞれ複数の第1の内部電極11及び第2の内部電極21とが積層された積層体として構成されている。
第1の内部電極11は、図8にも示されるように、第1の電極部分13と、第2の電極部分15とを含んでいる。各第2の電極部分15は、外部導体37により互いに物理的及び電気的に接続されている。外部導体37は、バリスタ素体1の一方の端部に位置している。外部導体37は、バリスタ素体1の一方の端部に、積層方向に沿って伸びるように形成された凹溝38に形成されている。これにより、外部導体37は、積層方向に沿って伸びて形成されると共に、バリスタ素体1の外表面のうち第1の内部電極11と第2の内部電極21とが対向する方向に平行な外表面に形成されることとなる。
外部導体37の一端は、第1の外部電極5に物理的及び電気的に接続されている。外部導体37の他端は、第2の外部電極7に物理的及び電気的に接続されている。これにより、各第1の内部電極11の第1の電極部分13は、第2の電極部分15及び外部導体37を通して、第1の外部電極5及び第2の外部電極7に電気的に接続されることとなる。
第2の内部電極21は、図8にも示されるように、第1の電極部分23と、第2の電極部分25とを含んでいる。各第2の電極部分25は、外部導体47により互いに物理的及び電気的に接続されている。外部導体47は、バリスタ素体1の他方の端部に位置している。外部導体47は、バリスタ素体1の他方の端部に、積層方向に沿って伸びるように形成された凹溝48に形成されている。これにより、外部導体47は、積層方向に沿って伸びて形成されると共に、バリスタ素体1の外表面のうち第1の内部電極11と第2の内部電極21とが対向する方向に平行な外表面に形成されることとなる。
外部導体47の一端は、第1の外部電極6に物理的及び電気的に接続されている。外部導体47の他端は、第2の外部電極8に物理的及び電気的に接続されている。これにより、各第2の内部電極21の第1の電極部分23は、第2の電極部分25及び外部導体47を通して、第1の外部電極6及び第2の外部電極8に電気的に接続されることとなる。
外部導体37,47は導電材を含んでいる。外部導体37,47に含まれる導電材としては、Pd、Ag、Cu、W、Mo、Sn及びNiからなる群より選ばれる1種以上の金属、又は上記金属を1種以上含む合金からなることが好ましい。凹溝38,48の幅は、例えば100〜300μm程度である。凹溝38,48の深さは、例えば50〜150μm程度である。
以上のように、本第2実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様に、積層型チップバリスタV2を実装するに際して、実装面積を縮小することができる。また、各種電子部品と一対の第2の外部電極7,8とを電気的に接続するための実装を容易且つ簡易に行うことができる。
(第3実施形態)
図9〜図12を参照して、第3実施形態に係る積層型チップバリスタV3の構成を説明する。図9は、第3実施形態に係る積層型チップバリスタを示す上面図である。図10は、第3実施形態に係る積層型チップバリスタを示す下面図である。図11は、図9におけるXI−XI線に沿った断面構成を説明するための図である。図12は、図11におけるXII−XII線に沿った断面構成を説明するための図である。
図9〜図12を参照して、第3実施形態に係る積層型チップバリスタV3の構成を説明する。図9は、第3実施形態に係る積層型チップバリスタを示す上面図である。図10は、第3実施形態に係る積層型チップバリスタを示す下面図である。図11は、図9におけるXI−XI線に沿った断面構成を説明するための図である。図12は、図11におけるXII−XII線に沿った断面構成を説明するための図である。
積層型チップバリスタV3は、バリスタ素体1と、一対の第1の外部電極5,6と、一対の第2の外部電極7,8と、を備えている。バリスタ素体1は、複数のバリスタ層と、それぞれ複数の第1の内部電極11及び第2の内部電極21とが積層された積層体として構成されている。
第1の内部電極11は、図12にも示されるように、第1の電極部分13と、第2の電極部分15とを含んでいる。各第2の電極部分15は、その両端部において、外部導体37により互いに物理的及び電気的に接続されている。外部導体37は、バリスタ素体1の一方の端部にそれぞれ位置している。外部導体37の一端は、第1の外部電極5に物理的及び電気的に接続されている。外部導体37の他端は、第2の外部電極7に物理的及び電気的に接続されている。これにより、各第1の内部電極11の第1の電極部分13は、第2の電極部分15及び外部導体37を通して、第1の外部電極5及び第2の外部電極7に電気的に接続されることとなる。
第2の内部電極21は、図12にも示されるように、第1の電極部分23と、第2の電極部分25とを含んでいる。各第2の電極部分25は、その両端部において、外部導体47により互いに物理的及び電気的に接続されている。外部導体47は、バリスタ素体1の他方の端部にそれぞれ位置している。外部導体47の一端は、第1の外部電極6に物理的及び電気的に接続されている。外部導体47の他端は、第2の外部電極8に物理的及び電気的に接続されている。これにより、各第2の内部電極21の第1の電極部分23は、第2の電極部分25及び外部導体47を通して、第1の外部電極6及び第2の外部電極8に電気的に接続されることとなる。
以上のように、本第3実施形態によれば、上述した第1及び第2実施形態と同様に、積層型チップバリスタV3を実装するに際して、実装面積を縮小することができる。また、各種電子部品と一対の第2の外部電極7,8とを電気的に接続するための実装を容易且つ簡易に行うことができる。
(第4実施形態)
図13及び図14を参照して、第4実施形態に係る積層型チップバリスタV4の構成を説明する。図13は、第4実施形態に係る積層型チップバリスタを示す上面図である。図14は、第4実施形態に係る積層型チップバリスタの断面構成を説明するための図である。
図13及び図14を参照して、第4実施形態に係る積層型チップバリスタV4の構成を説明する。図13は、第4実施形態に係る積層型チップバリスタを示す上面図である。図14は、第4実施形態に係る積層型チップバリスタの断面構成を説明するための図である。
積層型チップバリスタV4は、図1〜図4に示された積層型チップバリスタV1と同じく、バリスタ素体1と、一対の第1の外部電極5,6と、一対の第2の外部電極7,8と、を備えている。バリスタ素体1は、複数のバリスタ層と、それぞれ複数の第1の内部電極11及び第2の内部電極21とが積層された積層体として構成されている。
第1の内部電極11は、図14にも示されるように、第1の電極部分13と、第2の電極部分15とを含んでいる。各第2の電極部分15は、その両端部において、スルーホール導体17により互いに物理的及び電気的に接続されている。これにより、図1〜図4に示された積層型チップバリスタV1と同じく、各第1の内部電極11の第1の電極部分13は、第2の電極部分15及びスルーホール導体17を通して、第1の外部電極5及び第2の外部電極7に電気的に接続されることとなる。
第2の内部電極21は、図14にも示されるように、第1の電極部分23と、第2の電極部分25とを含んでいる。各第2の電極部分25は、その両端部において、スルーホール導体27により互いに物理的及び電気的に接続されている。これにより、図1〜図4に示された積層型チップバリスタV1と同じく、各第2の内部電極21の第1の電極部分23は、第2の電極部分25及びスルーホール導体27を通して、第1の外部電極6及び第2の外部電極8に電気的に接続されることとなる。
以上のように、本第4実施形態によれば、上述した第1〜第3実施形態と同様に、積層型チップバリスタV4を実装するに際して、実装面積を縮小することができる。また、各種電子部品と一対の第2の外部電極7,8とを電気的に接続するための実装を容易且つ簡易に行うことができる。
続いて、図15及び図16を参照して、半導体発光素子51が実装された本実施形態に係る積層型チップバリスタV1〜V4を回路基板61に実装した例を説明する。図15は、半導体発光素子が実装された積層型チップバリスタを回路基板に実装した状態を示す斜視図である。図16は、半導体発光素子が実装された積層型チップバリスタを回路基板に実装した状態を示す上面図である。
半導体発光素子51は、積層型チップバリスタV1と並列接続されるように、バリスタ素体1の他方の主面3に実装されている。このように積層型チップバリスタV1が半導体発光素子51に並列接続されるので、半導体発光素子51をESDサージから保護することができる。半導体発光素子51の実装方法には、はんだ付け、導電性接着剤による接着、バンプボンディング等の手法を用いることができる。
半導体発光素子51は、例えばGaN(窒化ガリウム)系半導体の発光ダイオード(LED:Light-Emitting Diode)である。GaN系の半導体LEDは、周知であり、その説明を省略する。半導体発光素子51は、カソード電極(図示せず)に電気的に接続された端子電極53と、アノード電極(図示せず)に電気的に接続された端子電極55とを備えている。端子電極53は、第2の外部電極7に電気的且つ物理的に接続されている。端子電極55は、第2の外部電極8に電気的且つ物理的に接続されている。
半導体発光素子51としてGaN系の半導体LEDを用いているが、これに限られない。半導体発光素子51として、例えば、GaN系以外の窒化物系半導体LED(例えば、InGaNAs系の半導体LED等)や窒化物系以外の化合物半導体LEDやレーザーダイオード(LD:Laser Diode)を用いてもよい。
積層型チップバリスタV1は、一対の第1の外部電極5,6が形成された主面2を回路基板61に対向させた状態で実装されている。積層型チップバリスタV1の実装方法には、はんだ付け、導電性接着剤による接着、バンプボンディング等の手法を用いることができる。回路基板61には、一対の第1の外部電極5,6(いずれも、図示せず)に対応する一対のランド63,65が形成されている。第1の外部電極5は、ランド63に電気的且つ物理的に接続されている。第1の外部電極6は、ランド65に電気的且つ物理的に接続されている。
ところで、半導体発光素子51は、その発光動作中、熱を発する。半導体発光素子51が高温になると、その発光動作に影響が出る。このため、発生した熱を効率よく放散させる必要がある。積層型チップバリスタV1では、第1の外部電極5,6と第2の外部電極7,8とがスルーホール導体17,27により物理的に接続されているので、スルーホール導体17,27が放熱パスとなり、半導体発光素子51にて発生する熱を効果的に逃がすことができる。このように、積層型チップバリスタV1では、半導体発光素子51のように発熱する電子部品を実装する場合に、電子部品からの放熱をより一層効率よく行うことができる。
上述した実装例では、積層型チップバリスタとして第1実施形態に係る積層型チップバリスタV1を用いているが、これに限られない。積層型チップバリスタとして、第2〜第4実施形態に係る積層型チップバリスタV2〜V4のうちいずれかを用いてもよい。
積層型チップバリスタV2,V3では、第1の外部電極5,6と第2の外部電極7,8とが外部導体37,47により物理的に接続されているので、外部導体37,47が放熱パスとなり、半導体発光素子51にて発生する熱を効果的に逃がすことができる。このように、積層型チップバリスタV2,V3においても、積層型チップバリスタV1,V4と同様に、半導体発光素子51のように発熱する電子部品を実装する場合に、電子部品からの放熱をより一層効率よく行うことができる。
次に、図17〜図19を参照して、半導体発光素子51が実装された積層型チップバリスタV1〜V4の製造方法について説明する。図17〜図19は、半導体発光素子が実装された積層型チップバリスタの製造方法を説明するための模式図である。
まず、図17に示されるように、積層型チップバリスタV1が二次元配列されるように形成された集合基板71を用意する。
集合基板71は、内部電極11,21(図示せず)に対応する電極パターンが形成された複数のグリーンシート等を積層し、焼成することにより得られる。外部電極5〜8(第2の外部電極7,8のみを図示する)は、グリーンシートの焼成と同時に形成してもよく、グリーンシートの焼成後に形成してもよい。
スルーホール導体17,27は、積層された複数のグリーンシートに貫通穴を形成し、形成された貫通穴に導電材(導電ペースト)を充填し、グリーンシートと同時焼成されることにより形成してもよい。また、スルーホール導体17,27は、積層されて焼成された複数のグリーンシートに貫通穴を形成し、導電材(導電ペースト)を充填し、焼き付けることにより形成してもよい。また、スルーホール導体17,27に対応する導体パターンが予め形成された複数のグリーンシートを積層し、焼成することにより形成してもよい。
次に、図18に示されるように、二次元配列された各積層型チップバリスタV1に半導体発光素子51を、第2の外部電極7,8と端子電極53,55とを物理的及び電気的に接続するように、それぞれ実装する。積層型チップバリスタV1の実装方法には、上述したように、はんだ付け、導電性接着剤による接着、バンプボンディング等の手法を用いることができる。
次に、図19に示されるように、切断ラインCLに沿って集合基板71を切断し、半導体発光素子51がそれぞれ実装された各積層型チップバリスタV1を得る。
以上のように、上記製造方法によれば、複数の積層型チップバリスタV1が集合基板71として二次元配列された状態で用意されるので、半導体発光素子51を実装する際に、複数の積層型チップバリスタV1を改めて整列させる必要がない。また、各積層型チップバリスタV1には、第2の外部電極7,8が形成されており、半導体発光素子51の搭載位置が予め決められることとなるので、半導体発光素子51の実装が容易となる。もちろん、得られた発光装置は、上記積層型チップバリスタV1をそれぞれ備えることとなるので、上述したように、当該積層型チップバリスタV1を実装するに際して、実装面積を縮小することができる。
図17〜図19に示された製造方法では、集合基板71に形成する積層型チップバリスタが第1実施形態に係る積層型チップバリスタV1とされているが、これに限られない。集合基板71に形成される積層型チップバリスタが、第4実施形態に係る積層型チップバリスタV4とされていてもよい。
続いて、図20を参照して、集合基板71に形成される積層型チップバリスタが第2実施形態に係る積層型チップバリスタV2とされた例を説明する。
集合基板71には、外部導体37,47に対応する各導体部分73が形成されている。各導体部分73は、積層された複数のグリーンシートに貫通穴を形成し、形成された貫通穴に導電材(導電ペースト)を充填し、グリーンシートと同時焼成されることにより形成してもよい。また、各導体部分73は、積層されて焼成された複数のグリーンシートに貫通穴を形成し、導電材(導電ペースト)を充填し、焼き付けることにより形成してもよい。また、各導体部分73に対応する導体パターンが予め形成された複数のグリーンシートを積層し、焼成することにより形成してもよい。
各導体部分73は、集合基板71を切断ラインに沿って切断することにより、外部導体37と外部導体47とに2分割される。すなわち、集合基板71は、各導体部分73を2分割するように切断されることとなる。
続いて、図21を参照して、集合基板71に形成される積層型チップバリスタが第3実施形態に係る積層型チップバリスタV3とされた例を説明する。
集合基板71には、外部導体37に対応する各導体部分75及び外部導体47に対応する各導体部分77が形成されている。各導体部分75,77は、積層された複数のグリーンシートに貫通穴を形成し、形成された貫通穴に導電材(導電ペースト)を充填し、グリーンシートと同時焼成されることにより形成してもよい。また、各導体部分75,77は、積層されて焼成された複数のグリーンシートに貫通穴を形成し、導電材(導電ペースト)を充填し、焼き付けることにより形成してもよい。また、各導体部分75,77に対応する導体パターンが予め形成された複数のグリーンシートを積層し、焼成することにより形成してもよい。
各導体部分75は、集合基板71を切断ラインに沿って切断することにより、2つの外部導体37に分割される。また、各導体部分77は、集合基板71を切断ラインに沿って切断することにより、2つの外部導体47に分割される。すなわち、集合基板71は、各導体部分75,77を2分割するように切断されることとなる。
なお、積層型チップバリスタV1〜V4に実装される電子部品は、半導体発光素子51に限られない。
1…バリスタ素体、2,3…主面、5,6…第1の外部電極、7,8…第2の外部電極、11…第1の内部電極、17…スルーホール導体、21…第2の内部電極、27…スルーホール導体、37,47…外部導体、51…半導体発光素子、61…回路基板、71…集合基板、V1〜V4…積層型チップバリスタ。
Claims (7)
- 積層型チップバリスタと、半導体発光素子と、を備えており、
前記積層型チップバリスタは、
電圧非直線特性を発現するバリスタ層と、当該バリスタ層を挟むように対向配置される複数の内部電極とを有する積層体と、
前記積層体の外表面のうち前記複数の内部電極が対向する方向に垂直な一の外表面にのみ形成されると共に前記複数の内部電極のうち対応する内部電極にそれぞれ電気的に接続される複数の第1の外部電極と、
前記複数の第1の外部電極が形成された前記外表面に対向する外表面にのみ形成されると共に前記複数の内部電極のうち対応する内部電極にそれぞれ電気的に接続される複数の第2の外部電極と、を備え、
前記第1及び前記第2の外部電極と当該第1及び第2の外部電極に対応する前記内部電極とが、前記積層体内に形成されたスルーホール導体を通して電気的に接続されており、
前記半導体発光素子が、前記積層型チップバリスタにおける前記複数の第2の外部電極が形成された前記外表面及び前記複数の第2の外部電極に対向するように前記複数の第2の外部電極上に配され、当該積層型チップバリスタに並列接続されるように前記複数の第2の外部電極のうち対応する第2の外部電極に接続されることを特徴とする電子機器。 - 前記スルーホール導体が、Pd、Ag、Cu、W、Mo、Sn及びNiからなる群より選ばれる1種以上の金属、又は前記金属を1種以上含む合金を構成材料とするものであることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記複数の内部電極は、前記バリスタ層を挟んで対向する第1の電極部分と、前記スルーホール導体により互いに電気的及び物理的に接続される第2の電極部分と、を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記スルーホール導体は、前記複数の内部電極が対向する前記方向に伸びて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記第1の外部電極と当該第1の外部電極に対応する前記内部電極とを電気的に接続する前記スルーホール導体と、前記第2の外部電極と当該第2の外部電極に対応する前記内部電極とを電気的に接続する前記スルーホール導体とが、それぞれ複数であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記第1及び第2の外部電極は、電極ペーストを焼き付けた後に電気めっきを施すことにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記複数の内部電極は、前記積層体の外表面に露出していないことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
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