JP2008260695A - 肝障害抑制剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】肝障害抑制剤を提供する。
【解決手段】ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を含有する肝障害抑制剤及びそれにインターフェロンを併用する肝障害抑制剤、該肝障害がアルコール性肝障害、非アルコール性脂肪性肝炎、C型肝炎又はC型肝硬変である前記肝障害抑制剤。
【選択図】なし
【解決手段】ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を含有する肝障害抑制剤及びそれにインターフェロンを併用する肝障害抑制剤、該肝障害がアルコール性肝障害、非アルコール性脂肪性肝炎、C型肝炎又はC型肝硬変である前記肝障害抑制剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を含有する肝障害抑制剤及びこれとインターフェロンを併用する肝障害抑制剤に関する。
詳細には、ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を含有するアルコール性肝障害、非アルコール性脂肪性肝炎、C型肝炎又はC型肝硬変である肝障害の抑制剤及びこれとインターフェロンを併用するアルコール性肝障害、非アルコール性脂肪性肝炎、C型肝炎又はC型肝硬変である肝障害の抑制剤に関する。
詳細には、ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を含有するアルコール性肝障害、非アルコール性脂肪性肝炎、C型肝炎又はC型肝硬変である肝障害の抑制剤及びこれとインターフェロンを併用するアルコール性肝障害、非アルコール性脂肪性肝炎、C型肝炎又はC型肝硬変である肝障害の抑制剤に関する。
ベニクスノキタケは、牛樟茸(ギュウショウジ)又は牛樟芝(ギュウショウシ)とも呼ばれる薄孔菌科Antrodia属の多年生植物とされている。
また、ベニクスノキタケは、世界で台湾だけに生息する台湾固有の真菌であり、海抜1000ないし1500m級の深山の樹齢100年以上で、しかも空洞部のある楠科の牛樟樹に寄生する鮮紅色から褐色の茸である。
また、ベニクスノキタケは、世界で台湾だけに生息する台湾固有の真菌であり、海抜1000ないし1500m級の深山の樹齢100年以上で、しかも空洞部のある楠科の牛樟樹に寄生する鮮紅色から褐色の茸である。
ベニクスノキタケは、古来より台湾の民間伝承薬として珍重されてきたが、その有効成分の解析が行われており、現在までに、β−グルカン、トリテルペン類、γ−アミノ酪酸、エルゴステロール等の成分が見い出されている。
本発明は、優れた肝障害抑制作用を有する肝障害抑制剤、特にアルコール性肝障害、非アルコール性脂肪性肝炎、C型肝炎及びC型肝硬変に有効な肝障害抑制剤の提供を課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体が、優れた肝障害抑制作用を有し、特にアルコール性肝障害、非アルコール性脂肪性肝炎、C型肝炎及びC型肝硬変に有効であること及びベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体とインターフェロンを併用すると、更に優れた肝障害抑制作用を奏し、特に、C型肝炎に顕著な効果があることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、
1.ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を含有する肝障害抑制剤、
2.インターフェロンを併用する前記1.記載の肝障害抑制剤、
3.前記肝障害がアルコール性肝障害である前記1.又は2.記載の肝障害抑制剤、
4.前記肝障害が非アルコール性脂肪性肝炎である前記1.又は2.記載の肝障害抑制剤、
5.前記肝障害がC型肝炎である前記1.又は2.記載の肝障害抑制剤、
6.前記肝障害がC型肝硬変である前記1.又は2.記載の肝障害抑制剤、
に関するものである。
1.ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を含有する肝障害抑制剤、
2.インターフェロンを併用する前記1.記載の肝障害抑制剤、
3.前記肝障害がアルコール性肝障害である前記1.又は2.記載の肝障害抑制剤、
4.前記肝障害が非アルコール性脂肪性肝炎である前記1.又は2.記載の肝障害抑制剤、
5.前記肝障害がC型肝炎である前記1.又は2.記載の肝障害抑制剤、
6.前記肝障害がC型肝硬変である前記1.又は2.記載の肝障害抑制剤、
に関するものである。
本発明の肝障害抑制剤は、アルコール性肝障害、非アルコール性脂肪性肝炎、C型肝炎及びC型肝硬変等の肝障害に対する優れた抑制効果を有し、得にインターフェロンを併用
する肝障害抑制剤はC型肝炎に対して顕著な効果を有するため、医薬品又は飲食品等として使用することができる。
する肝障害抑制剤はC型肝炎に対して顕著な効果を有するため、医薬品又は飲食品等として使用することができる。
本発明を更に詳細に説明する。
本発明は、ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を含有する肝障害抑制剤に関する。
ベニクスノキタケは天産物(天然物)として入手することができるが、また、菌糸体培養や栽培により製造することもできる。
ベニクスノキタケの乾燥物は、粉末、顆粒、打錠、カプセル等の何れの形態においても使用できる。
ベニクスノキタケの抽出物は、一般のキノコの抽出法として使用されている方法を使用することができる。
具体的な抽出方法としては、熱水による抽出、アルコール(エタノール)による抽出又は水−エタノール(例えば、50%エタノール溶液)による抽出等が挙げられる。
本発明は、ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を含有する肝障害抑制剤に関する。
ベニクスノキタケは天産物(天然物)として入手することができるが、また、菌糸体培養や栽培により製造することもできる。
ベニクスノキタケの乾燥物は、粉末、顆粒、打錠、カプセル等の何れの形態においても使用できる。
ベニクスノキタケの抽出物は、一般のキノコの抽出法として使用されている方法を使用することができる。
具体的な抽出方法としては、熱水による抽出、アルコール(エタノール)による抽出又は水−エタノール(例えば、50%エタノール溶液)による抽出等が挙げられる。
上記のベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体は、種々の肝障害、例えば、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎、ウイルス性肝炎、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、C型肝硬変等の抑制剤として有用であり、特にアルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎、C型肝炎及びC型肝硬変等の抑制剤として有用である。
従って、ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体は、直接、医薬品又は飲食品などの用途に使用することができる。
従って、ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体は、直接、医薬品又は飲食品などの用途に使用することができる。
上記のベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を飲食品に用いる場合には、肝障害抑制作用を有する健康食品として実施することが好適である。具体的には、公知の甘味料、酸味料、ビタミン等の各種成分と混合してユーザーの嗜好に合う製品とすればよい。例えば、錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、ヨーグルト等の乳製品、調味料、加工食品、デザート類、菓子等の形態で提供することが可能である。
更に、各種の飲食物、例えば、レトルト食品、缶詰、瓶詰、練り物、乾燥食品、粉末食品、加工食品、燻製食品、パン類、ご飯類、飲料品、酒類、菓子類などにも広く適用可能である。
本発明は、ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物又はその抽出物又は菌糸体の有効量を含有する医薬組成物又は獣医薬組成物又は健康食品を提供する。
投与量は、年令、体重、患者の感受性、症状の程度等により異なるが、通常効果的な投与量は、成人一日0.1〜10g、好ましくは、1〜3g程度である。しかし必要により上記の範囲外の量を用いることもできる。
投与量は、年令、体重、患者の感受性、症状の程度等により異なるが、通常効果的な投与量は、成人一日0.1〜10g、好ましくは、1〜3g程度である。しかし必要により上記の範囲外の量を用いることもできる。
本発明のベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を含有する肝障害抑制剤は、製薬の慣用手段によって投与用に製剤化される。
即ち、経口投与用の錠剤、カプセル剤、顆粒剤、丸剤は、賦形剤、例えば白糖、乳糖、ブドウ糖、でんぷん、マンニット;結合剤、例えばヒドロキシプロピルセルロース、シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビット、トラガント、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン;崩壊剤、例えばでんぷん、カルボキシメチルセルロース又はそのカルシウム塩、微結晶セルロース、ポリエチレングリコール;滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム又はカルシウム、シリカ;潤滑剤、例えばラウリル酸ナトリウム、グリセロール等を使用して調製される。
本発明のベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を含有する肝障害抑制剤は、他の医薬的に又は獣医薬的に活性な化合物を含ませることもできる。
本発明はまた、上記ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を含有する肝障害抑制剤とインターフェロンを併用する肝障害抑制剤に関する。
インターフェロンとしては、天然型、遺伝子組み換え型を使用することができ、具体的には、インターフェロンα、インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2b、インターフェロンβ、インターフェロンγが挙げられ、好ましくはインターフェロンγが挙げられる。
上記インターフェロンは市販されているものを用いてもよいし、公知の方法で製造して使用することもできる。
上記インターフェロンは市販されているものを用いてもよいし、公知の方法で製造して使用することもできる。
インターフェロンの臨床的投与量は、年令、体重、患者の感受性、症状の程度等により異なるが、通常効果的な投与量は、成人一日当り、10万単位〜1000万単位、好ましくは、100万単位〜900万単位である。しかし必要により上記の範囲外の量を用いることもできる。
ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を含有する肝障害抑制剤とインターフェロンを併用する場合、ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を含有する肝障害抑制剤は通常経口投与であり、インターフェロンは静脈内投与となる。
上記投与は、ほぼ同時に投与することもできるし、時間をあけて投与することもできる。
また、それぞれの投与回数も必要量が投与される範囲において、1日当り1回又は複数回で投与することができる。
上記投与は、ほぼ同時に投与することもできるし、時間をあけて投与することもできる。
また、それぞれの投与回数も必要量が投与される範囲において、1日当り1回又は複数回で投与することができる。
上記のベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体とインターフェロンの併用は、種々の肝障害、例えば、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎、ウイルス性肝炎、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、C型肝硬変等の抑制剤として有用であり、特にアルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎、C型肝炎及びC型肝硬変等の抑制剤として、より優れた効果を有し、特に、C型肝炎に対して顕著な効果を示す。
そのため、ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体とインターフェロンを併用する肝障害抑制剤は、C型肝炎の抑制剤として特に有用である。
そのため、ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体とインターフェロンを併用する肝障害抑制剤は、C型肝炎の抑制剤として特に有用である。
以下、本発明について、実施例を挙げて詳述するが、本発明はこれらの実施例になんら限定されるものではない。
実施例1:アルコール性肝障害に対する有効性試験
4週齢の雄性ラット(Slc:Wister)60匹を馴化期間として14日間固体飼料(ラボMRストック)で飼育した。
その後以下の4群に分けて試験し、28日(4週)と42日(6週)に肝臓摘出及び採血(20匹)をおこなった。
コントロール群:
液体飼料(L10015)で飼育。
エタノール投与群:
エタノール含有液体飼料(L10016)で飼育、飼料当りのエタノール量は、0日〜2日 3%、2日〜4日 4%、5日以降 5%とした。
ベニクスノキタケ低用量群:
ベニクスノキタケ0.3g/kgを投与した以外は、エタノール投与群と同様。
ベニクスノキタケ高用量群:ベニクスノキタケ1.0g/kgを投与した以外は、エタノール投与群と同様。
実施例1:アルコール性肝障害に対する有効性試験
4週齢の雄性ラット(Slc:Wister)60匹を馴化期間として14日間固体飼料(ラボMRストック)で飼育した。
その後以下の4群に分けて試験し、28日(4週)と42日(6週)に肝臓摘出及び採血(20匹)をおこなった。
コントロール群:
液体飼料(L10015)で飼育。
エタノール投与群:
エタノール含有液体飼料(L10016)で飼育、飼料当りのエタノール量は、0日〜2日 3%、2日〜4日 4%、5日以降 5%とした。
ベニクスノキタケ低用量群:
ベニクスノキタケ0.3g/kgを投与した以外は、エタノール投与群と同様。
ベニクスノキタケ高用量群:ベニクスノキタケ1.0g/kgを投与した以外は、エタノール投与群と同様。
各群で血液生化学的検査(42日(6週)の採血)を行い、血清中AST(GOT)の検査結果を図1に示し、血清中ALT(GPT)の検査結果を図2に示し、血清中総ビリルビンの検査結果を図3に示した。
図1ないし3から、エタノール投与によるGOT、GPT、総ビリルビンの増加がベニクスノキタケの投与により抑制されることが示された。
図1ないし3から、エタノール投与によるGOT、GPT、総ビリルビンの増加がベニクスノキタケの投与により抑制されることが示された。
摘出した肝臓の総重量を測定した結果を図4に示した。
図4から、エタノール投与による肝臓重量の減少(エタノール摂取による肝臓自体の萎縮と考えられる)がベニクスノキタケの投与により抑制されることが示された。
特に、ベニクスノキタケの高用量投与においてはコントロールとほぼ同じ値となった。
図4から、エタノール投与による肝臓重量の減少(エタノール摂取による肝臓自体の萎縮と考えられる)がベニクスノキタケの投与により抑制されることが示された。
特に、ベニクスノキタケの高用量投与においてはコントロールとほぼ同じ値となった。
試験期間2週、4週、6週の肝臓中における総コレステロール量の測定結果を図5に示した。尚、総コレステロール量は組織湿重量1g当りのコレステロールmg量で示した。
図5の特に6週の結果からエタノール投与による総コレステロール値の増加がベニクスノキタケの投与により抑制されることが示された。
上記の結果は、ベニクスノキタケの投与がエタノールの摂取による肝障害を抑制したためと考えられる。
図5の特に6週の結果からエタノール投与による総コレステロール値の増加がベニクスノキタケの投与により抑制されることが示された。
上記の結果は、ベニクスノキタケの投与がエタノールの摂取による肝障害を抑制したためと考えられる。
摘出した肝臓表面の拡大写真を図6ないし8(図6:コントロール群、図7:エタノール投与群、図8:ベニクスノキタケ高用量投与群)に示した。エタノール投与群(図7)においては、細胞の肥大化が確認されたが、ベニクスノキタケ高用量投与群(図8)においては、細胞の肥大化は確認されず、コントロール群(図6)とほぼ同様であった。
上記結果は、ベニクスノキタケの投与がエタノール摂取による脂肪肝の形成を抑制し得ることを示唆するものである。
上記結果は、ベニクスノキタケの投与がエタノール摂取による脂肪肝の形成を抑制し得ることを示唆するものである。
小葉中心性肝細胞空胞化(脂肪滴)を肝臓病理組織染色により観察した。
染色後の組織の拡大写真を図9ないし11(図9:コントロール群、図10:エタノール投与群、図11:ベニクスノキタケ高用量投与群)に示した。
エタノール投与群(図10)においては、中程度の脂肪の蓄積(脂肪滴の大きさの増加:特に顕著な部分を円で示した)が確認できたのに対して、ベニクスノキタケ高用量投与群(図11)においては、脂肪滴の大きさの増加は殆どなく、コントロール群(図9)との差異が認められなかった。
上記結果も、ベニクスノキタケの投与がエタノール摂取による脂肪肝の形成を抑制し得ることを示唆するものである。
染色後の組織の拡大写真を図9ないし11(図9:コントロール群、図10:エタノール投与群、図11:ベニクスノキタケ高用量投与群)に示した。
エタノール投与群(図10)においては、中程度の脂肪の蓄積(脂肪滴の大きさの増加:特に顕著な部分を円で示した)が確認できたのに対して、ベニクスノキタケ高用量投与群(図11)においては、脂肪滴の大きさの増加は殆どなく、コントロール群(図9)との差異が認められなかった。
上記結果も、ベニクスノキタケの投与がエタノール摂取による脂肪肝の形成を抑制し得ることを示唆するものである。
実施例2:ヒトにおけるベニクスノキタケの肝機能及び腎機能に及ぼす影響
健常被験者(ボランティア)にビール3Lを飲ませ、ベニクスノキタケ1gを飲んだ時と、飲まなかった時における血液検査結果の比較を行った。
結果を表1に示した。
表1から明らかなように、ベニクスノキタケを服用することにより、肝障害及び肝炎に関連する指標である、AST(GOT)値、ALT(GPT)値、LDH値、γ−GTP、LAP値、総コレステロール値が低下した。特に肝細胞がネクローシス(他からの影響による細胞死)したときのマーカーであるヒアルロン酸の数値が減少していることは、肝細胞へのストレスを軽減していることを示唆している。
上記の結果より、ベニクスノキタケの服用がヒトにおける飲酒による肝障害(アルコール性肝障害)を抑制し得ることが示唆された。
健常被験者(ボランティア)にビール3Lを飲ませ、ベニクスノキタケ1gを飲んだ時と、飲まなかった時における血液検査結果の比較を行った。
結果を表1に示した。
上記の結果より、ベニクスノキタケの服用がヒトにおける飲酒による肝障害(アルコール性肝障害)を抑制し得ることが示唆された。
実施例3:非アルコール性脂肪性肝炎患者に対するベニクスノキタケの効果
非アルコール性脂肪性肝炎患者(女性:33歳)にベニクスノキタケ3gを1日3回、7ヶ月間服用させた。7ヶ月後までのGOT値、GPT値及びγ−GTP値の経時変化を示すグラフを図12に示した。
図12から、ベニクスノキタケの服用により、GOT値及びGPT値が明らかに改善されているのが判る。
非アルコール性脂肪性肝炎患者(女性:33歳)にベニクスノキタケ3gを1日3回、7ヶ月間服用させた。7ヶ月後までのGOT値、GPT値及びγ−GTP値の経時変化を示すグラフを図12に示した。
図12から、ベニクスノキタケの服用により、GOT値及びGPT値が明らかに改善されているのが判る。
実施例4:C型肝炎患者に対するベニクスノキタケの効果
肝機能マーカーが低下したC型肝炎患者(男性:54歳)にベニクスノキタケ3gを1日3回服用、1週間後からインターフェロン治療(インターフェロンγ)を併用した結果、C型肝炎ウイルスが検出限界以下になった。その後、ベニクスノキタケを5ヶ月間継続服用させた。5ヶ月後までのGOT値、GPT値及びγ−GTP値の経時変化を示すグラフを図13に示した。
図12から、ベニクスノキタケの服用及びインターフェロンの併用により、C型肝炎ウイルスが減少し、結果GOT値及びGPT値が明らかに改善されているのが判る。
肝機能マーカーが低下したC型肝炎患者(男性:54歳)にベニクスノキタケ3gを1日3回服用、1週間後からインターフェロン治療(インターフェロンγ)を併用した結果、C型肝炎ウイルスが検出限界以下になった。その後、ベニクスノキタケを5ヶ月間継続服用させた。5ヶ月後までのGOT値、GPT値及びγ−GTP値の経時変化を示すグラフを図13に示した。
図12から、ベニクスノキタケの服用及びインターフェロンの併用により、C型肝炎ウイルスが減少し、結果GOT値及びGPT値が明らかに改善されているのが判る。
Claims (6)
- ベニクスノキタケ(台湾名:樟芝)子実体の乾燥物、その抽出物又は菌糸体を含有する肝障害抑制剤。
- インターフェロンを併用する請求項1記載の肝障害抑制剤。
- 前記肝障害がアルコール性肝障害である請求項1又は2記載の肝障害抑制剤。
- 前記肝障害が非アルコール性脂肪性肝炎である請求項1又は2記載の肝障害抑制剤。
- 前記肝障害がC型肝炎である請求項1又は2記載の肝障害抑制剤。
- 前記肝障害がC型肝硬変である請求項1又は2記載の肝障害抑制剤。
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