JP2008247280A - 自動車用複合部材および自動車用複合部材の装着方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高張力鋼製中空部材2の少なくとも長手方向中央部2cの中空部内に、補強リブ6、7を有するアルミニウム合金補強材5が挿入され、この中空部内面2dに、補強材5の外縁部8が当接するように嵌合されている自動車用複合部材1として、中空部材2側の厚み、強度と、補強材5側の厚みとを特定のものとして、軽量化を犠牲とせずに、複合部材の最大荷重やエネルギ吸収特性を高める。
【選択図】図1
Description
先ず、本発明における自動車用複合部材の構造の前提として、高張力鋼製中空部材側は、構造形状に関しては、通常の高張力鋼製中空部材と同じものを用いて良い。例えば、通常の自動車用の高張力鋼製中空部材としての、ドアビーム、ピラー(A、B、Cの各ピラー)、サイドロッカー、フードヒンジ、フードロック、バンパ補強材などの、各車種に応じて設計される構造形状が適用可能である。以下、高張力鋼製中空部材を、単に鋼製中空部材、中空部材とも言う。
後述するドアビームなどを含めて、高張力鋼製中空部材側は、部材としての必要な強度、剛性を確保し、軽量化および低コスト化を図るため、前提として、引張強さが1350MPaを超える高強度とする。この引張強さの上限はなく、引張強さは大きい方が良く、1620MPaなど、現在実用化されている乃至これから実用化されてくる最大の強度の高張力鋼が使用できる。
図1は本発明自動車用複合部材の用途の一つであるドアビームの一実施態様を示す斜視図、図2は図1のA−A線断面図である。
図1において、本発明自動車用複合部材は、以上説明したドアビームなどの自動車用部材の構造を前提として、高張力鋼製中空部材である中空ビーム部2の少なくとも長手方向中央部2cの中空部内に、アルミニウム合金補強材(以下、単に補強材とも言う)5が挿入されている。
アルミニウム合金補強材5の前記リブ6、7の厚みt1 は、断面形状が異なる各例とも共通して、上記した補強効果を発揮するために、厚みが前記高張力鋼製中空部材1の厚みt3よりも厚い2.0〜3.5mmの範囲とする。このリブ6、7の厚みが薄すぎる、あるいは高張力鋼製中空部材1の厚みt3よりも薄いと、断面形状が異なる各例とも共通して、これら補強効果が低下する。
本発明では、補強材としての必要強度を満足すれば、アルミニウム合金の種類や強度は特に問わないが、アルミニウム合金補強材の強度は、上記比較的薄肉の板厚条件下で板厚効果や衝突エネルギ吸収効果などの各効果を発揮させるためには、0.2%耐力で130MPa以上と大きい方が好ましい。ただ、強度が大きいほど、逆に、アルミニウム合金補強材5自体の製造や加工などが難しくなり、製造効率や加工効率が低下するという問題も生じる。
アルミニウム合金補強材5の長さは、複合部材の軽量化達成の点で、中空ビーム部2の長さよりも短かい方が好ましい。中空ビーム部2の長手方向中央部2cの中空部内のみに補強材5を設ける場合、補強材5の好ましい長さは、中空ビーム部2の長さの1/3〜1/2の範囲である。
ここで、図1、2に示すように、異種金属同士である補強材5と中空ビーム部2との間に、樹脂層40を介させて絶縁することにより、電食と称せられる、異種金属同士の界面に生じやすい腐食を確実に防止できる。この樹脂層40の介在がないと、アルミニウム合金と鋼との異種金属同士の接触により、電食が必然的に生じ、外観の問題だけではなく、ドアビームなどの自動車用中空部材の本来の機能を損なうような結果となる。
アルミニウム合金補強材5は、中空ビーム部2のいずれかの開口端部より、中央部2cに挿入して、両者を一体化する。ここで、中空ビーム部2内に挿入された補強材5は、図2に示すように、中空ビーム部2の中空部内面2dに、補強材5のリブ6、7の外縁部8が(樹脂層40を介して)当接するように嵌合されていることが、補強材5の補強効果を発揮するために好ましい。
このように、補強材5が中空ビーム部2と嵌合されて一体化された自動車用複合部材は、自動車車体へと装着される。この際の装着方法としては、前記した通り、この複合部材を自動車車体に装着前の部品か部材の状態、あるいは自動車車体に装着後の自動車車体としてのいずれかによって、この複合部材に対して、自動車車体用塗装の焼き付け硬化処理を施す。この塗装焼き付け硬化処理は、通常の自動車製造ラインでは、加熱温度:160〜190℃×加熱時間:20〜40分の範囲で行われる。
アルミニウム合金補強材5は、上記図1、2の態様で例示した通り、中空ビーム部2の円筒状中空部2cの径方向に延在する十字状リブ(補強リブ)6、7 を有する。また、このリブ6、7 の両端側に在って中空ビーム部2の円筒状中空部2cの円周方向に沿った形状を有する両外縁部8とを、その長手方向に亙って延在させた断面形状(横断面形状、径方向断面形状)を有する。このような補強材形状は、アルミニウム合金押出形材によって好適に得られる。
以上のような効果を発揮するアルミニウム合金補強材の別の態様を、図3〜8を用いて説明する。これらもアルミニウム合金押出形材とすれば簡便に製作することができる。ただ、図3〜8以外でも、本発明に係る補強材の補強リブと外縁部とを有し、補強効果が発揮できる形状のものは、本発明に係る補強材の範囲に含まれる。
以上説明したアルミニウム合金補強材の形状は、横方向(半径方向)の断面形状をその長手方向に亙って有している。このような補強材の形状は、前記した通り、6000系あるいは7000系アルミニウム合金の熱間押出による押出形材によって簡便に得られる。ただ、補強材は、これに限らず、アルミニウム合金の鍛造や鋳造(鍛造材や鋳造材)によって得ても良い。また、形状によっては、アルミニウム合金板から成形や加工によって得る方法もある。しかし、これらの方法は、製造や成形などが困難な形状もあり、押出形材に比してコストが高くなる可能性も高い。これらの製法による製造後に、前記したように、複合部材や自動車車体に必然的に施される塗装焼き付け硬化処理条件と、得ようとする強度特性や車体衝突エネルギの吸収特性とに応じて、必要な調質処理(熱処理)を施して、あるいは施さずに、使用される。
5、13、14、18、23、27:アルミニウム合金補強材、
6、7、15、19、20、24、28、29:補強リブ、
8、16、17、21、22、25、26、30、31、32、33:外縁部
Claims (6)
- 高張力鋼製中空部材の少なくとも長手方向中央部の中空部内にアルミニウム合金補強材が挿入された自動車用複合部材であって、このアルミニウム合金補強材は、前記中空部の径方向に延在するリブをその長手方向に亙って延在させた断面形状を有して、このリブ外縁部が、前記中空部内面に当接するように、前記中空部内に挿入されており、前記高張力鋼製中空部材は、その厚みが1.4〜3.2mmの範囲であるとともに、その引張強度が1350MPaを超え、前記アルミニウム合金補強材は、前記リブの厚みが前記高張力鋼製中空部材の厚みよりも厚い2.0〜3.5mmの範囲であることを特徴とする自動車用複合部材。
- 前記アルミニウム合金補強材のリブ外縁部が、樹脂を介して、前記中空部内面に当接するように、前記中空部内に挿入されている請求項1に記載の自動車用複合部材。
- 前記自動車用複合部材が塗装焼き付け硬化処理を受けて、前記アルミニウム合金補強材が時効硬化されているものである請求項1または2に記載の自動車用複合部材。
- 前記自動車用複合部材が塗装焼き付け硬化処理を受けて、前記樹脂が発泡されて前記リブ外縁部と前記中空部内面とを接合しているものである請求項2または3に記載の自動車用複合部材。
- 前記自動車用複合部材の用途がドアビームである請求項1乃至4のいずれかに記載の自動車用複合部材。
- 自動車用複合部材の自動車車体への装着方法であって、この複合部材を、先ず、厚みが1.4〜3.2mmの範囲であるとともに、引張強度が1350MPaを超えた高張力鋼製中空部材と、この中空部材の少なくとも長手方向中央部の中空部内に挿入したアルミニウム合金補強材から構成し、このアルミニウム合金補強材を、前記高張力鋼製中空部材の厚みよりも厚い2.0〜3.5mmの厚み範囲であるリブを補強材長手方向に亙って延在させた断面形状として、このリブが前記高張力鋼製中空部材中空部の径方向に延在するとともに、このリブ外縁部が樹脂を介して前記中空部内面に当接するように、前記中空部内に挿入し、次いで、この複合部材に対して、この複合部材を自動車車体に装着前あるいは自動車車体に装着後のいずれかに、塗装焼き付け硬化処理を施し、前記アルミニウム合金補強材の強度を調整するとともに、前記樹脂を発泡させて前記リブ外縁部と前記中空部内面とを接合することを特徴とする自動車用複合部材の装着方法。
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