JP2008240204A - 撚糸機用毛羽減少装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 撚糸前の糸に比べて毛羽が少なく、強力の向上した糸を得るための撚糸機用毛羽減少装置を提供する。
【解決手段】 テンサー装置18内の糸通路19上に設けられるテンサー体と、テンサー体との間に糸24を挟むことにより糸24に張力を付与するガイド部と、加圧位置より糸の走行方向に対して下流側に形成される1または2以上の規制溝48と、を備えた撚糸機用毛羽減少装置とする。規制溝48が糸24の走行を規制して、糸24がガイド部の円周方向に移動することを防止するため、糸24に撚りを与える際に、同時に糸24の表面の毛羽24aを撚り込むことができ、撚糸前の糸24に比べて毛羽24aが少なく、強力を向上させた糸24を得ることができる。
【選択図】図2
【解決手段】 テンサー装置18内の糸通路19上に設けられるテンサー体と、テンサー体との間に糸24を挟むことにより糸24に張力を付与するガイド部と、加圧位置より糸の走行方向に対して下流側に形成される1または2以上の規制溝48と、を備えた撚糸機用毛羽減少装置とする。規制溝48が糸24の走行を規制して、糸24がガイド部の円周方向に移動することを防止するため、糸24に撚りを与える際に、同時に糸24の表面の毛羽24aを撚り込むことができ、撚糸前の糸24に比べて毛羽24aが少なく、強力を向上させた糸24を得ることができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、撚糸機用毛羽減少装置に関し、より詳細には、撚糸前の糸に比べて毛羽が少なく、強力の向上した糸を得るための撚糸機用毛羽減少装置に関する。
従来、撚糸機には、撚り合わされる糸の張力を調整するテンサー装置が設けられている。テンサー装置としては、糸通路上にテンサー体としてのカプセルテンサーやボールテンサーが配設されたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。テンサー装置にはテンサー体と対向する位置にガイド部が形成されており、前記テンサー体との間に糸を挟むことにより加圧して糸に適度な抵抗を付与し、糸の張力を調整するようにしている。
前記撚糸機では、糸通路内で最初の撚りが付与されるが、糸はテンサー体とガイド部とで挟まれているため、挟まれている加圧位置から上流では撚りはほとんど付与されず、撚糸機の最初の撚りは前記加圧位置のすぐ下流から開始される。
特開平3−19923号公報
ところで、糸はテンサー体とガイド部とで挟まれているが、挟まれている加圧位置の下流では自由になっている。最初の撚りが開始される位置、すなわち加圧位置の下流側において、糸が自由に移動できる状態であると、糸を撚る力が付与されても、糸が自由に移動してしまい、糸を撚る力が拡散してしまう。このため、糸に撚りを与えて、糸の表面にある毛羽を一緒に撚り込もうとしても、撚り込むことができない。糸と一緒に毛羽を撚り込むことができないと、糸の表面に毛羽が多く残るだけでなく、撚り込まれる繊維が減少することとなって糸の強力に寄与することができないという問題がある。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであって、撚糸前の糸に比べて毛羽が少なく、強力の向上した糸を得るための撚糸機用毛羽減少装置の提供を目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1に記載の発明では、テンサー装置内に設けられる撚糸機用毛羽減少装置であって、
前記テンサー装置内の糸通路上に設けられるテンサー体と、
前記テンサー体との間に糸を挟むことにより前記糸に張力を付与するガイド部と、
前記テンサー体と前記ガイド部とで糸を挟む加圧位置より前記糸の走行方向に対して下流側に形成される1または2以上の規制溝と、
を備えたことを特徴とする撚糸機用毛羽減少装置とした。
前記テンサー装置内の糸通路上に設けられるテンサー体と、
前記テンサー体との間に糸を挟むことにより前記糸に張力を付与するガイド部と、
前記テンサー体と前記ガイド部とで糸を挟む加圧位置より前記糸の走行方向に対して下流側に形成される1または2以上の規制溝と、
を備えたことを特徴とする撚糸機用毛羽減少装置とした。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、
前記規制溝は、前記テンサー体の下流側に設けられる前記ガイド部の開口縁部に形成されることを特徴とする撚糸機用毛羽減少装置とした。
前記規制溝は、前記テンサー体の下流側に設けられる前記ガイド部の開口縁部に形成されることを特徴とする撚糸機用毛羽減少装置とした。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、
前記ガイド部は、前記テンサー体の上流側及び下流側に設けられ、前記規制溝は、前記テンサー体及び前記テンサー体の下流側に設けられる前記ガイド部の開口縁部に形成されることを特徴とする撚糸機用毛羽減少装置とした。
前記ガイド部は、前記テンサー体の上流側及び下流側に設けられ、前記規制溝は、前記テンサー体及び前記テンサー体の下流側に設けられる前記ガイド部の開口縁部に形成されることを特徴とする撚糸機用毛羽減少装置とした。
請求項4に記載の発明では、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、
前記規制溝は、断面略V字形状の溝であることを特徴とする撚糸機用毛羽減少装置とした。
前記規制溝は、断面略V字形状の溝であることを特徴とする撚糸機用毛羽減少装置とした。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、テンサー体とガイド部とで糸を挟む加圧位置より糸の走行方向に対して下流側において1または2以上の規制溝が形成されており、加圧位置を通過した糸が前記規制溝に沿って走行することにより、前記糸の走行を規制させることとしたため、最初の撚りが付与される位置、すなわち加圧位置の下流側において、糸がガイド部の円周方向に移動することが防止される。このため、糸に付与される糸を撚る力がガイド部の円周方向に拡散せず、糸に確実に伝わることとなる。その結果、糸に撚りを与える際に、同時に糸の表面の毛羽を撚り込むことによって、撚糸前の糸に比べて毛羽の少ない糸を得るとともに、コンパクト糸を使用することなく毛羽の少ない糸を得ることができる。また、糸の毛羽を撚り込むことにより、撚り込む繊維を増加させることができるため、強力を向上させた糸を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、規制溝は、テンサー体の下流側に設けられるガイド部の開口縁部に形成されるため、加圧直後に糸は規制溝に沿って走行することとなり、糸の走行方向がより確実に規制され、規制溝で糸の毛羽をまとめることができる。
請求項3に記載の発明によれば、規制溝は、テンサー体及びテンサー体の下流側に設けられるガイド部の開口縁部に形成されるため、テンサー体の下流側に設けられるガイド部の開口縁部に形成された規制溝によって、糸の走行方向が規制され、糸の毛羽がまとめられるだけでなく、撚糸機による撚りが下流側の加圧位置を超えて上流側で付与される状態となっても、テンサー体に形成された規制溝が糸の走行を確実に規制し、糸の毛羽をより確実にまとめることができる。
請求項4に記載の発明によれば、規制溝を断面略V字形状の溝としたため、糸が走行する際に規制溝の断面略V字形状の奥の狭い部分に食い込み、糸の走行がより効果的に規制され、毛羽がまとまりやすくなる。
次に、発明の実施の形態について図を用いて説明する。
本発明の実施例1に係る撚糸機用毛羽減少装置31について、図1から図4を用いて説明する。
まず、撚糸機について概略を説明する。図1に示すように、撚糸機としての単錘駆動型撚糸機11では、給糸パッケージ12の外表面から糸24が解舒された後、糸24はテンサー装置18の上方から挿通されて、スピンドル軸14内を走行し、さらにスピンドル軸14の下方から給糸パッケージ12の外側へと走行し、給糸パッケージ12の外側を通って上方に向かうようにされている。そして、ロータリーディスク16を駆動回転させ、給糸パッケージ12から解舒された糸24を給糸パッケージ12の周囲で回転させることによってバルーニングを行い、ロータリーディスク16の1回の回転について、糸24に2回の撚りを付与する処理を行っている。その後、糸24は図示しない巻取装置によって巻き取られ、巻取パッケージが形成される。尚、本実施例では給糸パッケージ12には糸24を構成する複数本の単糸24bが引き揃えられた状態で巻かれており、撚糸機による処理でこの複数本の単糸24bに撚りが与えられ、交絡させた状態となる。糸24を構成する単糸24bは2本に限定されず、3本またはこれ以上のものであってもよい。サンチーズ(二段給糸)方式による給糸の場合、それぞれ異なる給糸パッケージから解舒された単糸24bは合糸されて糸24となる。
スピンドル装置13は、給糸パッケージ12の周囲に糸24を回転させてバルーニングを行い、糸24に撚りを付与するものである。図1に示すように、スピンドル装置13は、スピンドル軸14、スピンドル軸駆動モータ15、ロータリーディスク16、及び静止ディスク17を有している。スピンドル軸14には、ロータリーディスク16が一体的に回転するように固定されているとともに、静止ディスク17がスピンドル軸14に対して回転自在となるように支持されている。スピンドル軸14は駆動モータ15によって駆動されて回転する。スピンドル軸14の内部には、糸24が挿通される糸通路20が上下方向に形成されており、糸通路20には給糸パッケージ12から解舒された糸24が図示上方から下方に向かって走行する。
前記ロータリーディスク16は、バルーニングを形成して糸24に撚りを付与するものである。前述のように、ロータリーディスク16は、スピンドル軸14に固定されており、スピンドル軸14と一体的に回転する。ロータリーディスク16の内部には、糸通路20と連続し、糸24が挿通される糸通路20aが前記スピンドル軸14内からロータリーディスク16の外周側に向けて形成されている。前記ロータリーディスク16の側部には、前記糸通路20aの開口端部である糸引出孔20bが形成されている。前記スピンドル軸14内の糸通路20からの糸24が前記糸通路20aを通り、糸引出孔20bからロータリーディスク16の外側に引き出される。
図1に示すように、ロータリーディスク16の上方には、静止ディスク17が設けられている。静止ディスク17は、前述のようにスピンドル軸14に対してベアリングを介して回動自在に支持されており、スピンドル軸14が回転しても静止ディスク17は静止状態を保持するようにされている。撚糸対象となる給糸パッケージ12は、ボビン21に巻回されており、このボビン21が前記静止ディスク17上にアダプタ22を介してセットされている。給糸パッケージ12は静止ディスク17上にセットされており、スピンドル軸14が回転しても静止状態を保持するようにされている。また、給糸パッケージ12は、その外周がチーズカバー23により覆われている。
次に、テンサー装置18について説明する。テンサー装置18は、図1に示すように、前記スピンドル軸14の上方に支持されており、図示上方から下方に向けて設けられる糸通路19(19a、19b)を走行する糸24の張力を調整するものである。本実施例のテンサー装置18はカプセルテンサー方式であり、テンサー装置18内にテンサー体としてのカプセルテンサー51を備えている。
図2に示すように、前記カプセルテンサー51は、上部カプセル52、下部カプセル53及びスプリング54を有している。前記上部カプセル52と下部カプセル53は、それぞれ一端が開放端部で、他端が半球形状に滑らかに形成された筒状の部材であり、下部カプセル53の開放端部が上部カプセル52の開放端部に差し込まれた状態となっており、上部カプセル52と下部カプセル53は互いに摺動自在に組み合わされてカプセル状となっている。また、内部には、上部カプセル52と下部カプセル53を常時引き離す方向に付勢するスプリング54が設けられている。
糸通路19上には、カプセルテンサー51に対向する位置にガイド部としての上部ガイド42と下部ガイド43とが設けられている。糸24の走行方向に対してカプセルテンサー51の上流側に上部ガイド42が設けられ、下流側に下部ガイド43が設けられている。
前記上部ガイド42には、前記上部カプセル52の端部に対向する、すり鉢状の上部ガイド面44が形成されており、上部ガイド面44の中央部には糸24を挿通させるための糸通路19aが形成され、糸通路19の一部を構成している。上部ガイド面44と上部カプセル52とで糸24を挟む位置が加圧位置46となる。
また、前記下部ガイド43には、前記下部カプセル53の端部に対向する、すり鉢状の下部ガイド面45が形成されており、下部ガイド面45の中央部には糸24を挿通させるための糸通路19bが形成され、糸通路19の一部を構成している。下部ガイド面45と下部カプセル53とで糸24を挟み、糸24に圧力を加える位置が加圧位置47となる。加圧位置47で糸24に適切な張力が付与される。
次に、撚糸機用毛羽減少装置31について説明する。撚糸機用毛羽減少装置31はテンサー装置18内に設けられるものであって、テンサー体としてのカプセルテンサー51、下部ガイド43及び、規制溝48から構成される。図2に示すように、前記加圧位置47より糸24の走行方向に対して下流側において規制溝48が形成される。
前記規制溝48は、加圧位置47を通過した糸24を沿わせて、前記糸24の走行を規制させるためのものである。図2に示すように、規制溝48は、前記糸24の走行方向に対して上流側から下流側に向けて形成される溝であり、また、規制溝48は、下部ガイド43の開口縁部に形成される。規制溝48は下部ガイド43の開口縁部に沿って、等間隔に4箇所に形成されている。尚、規制溝48が形成される数はこれに限定されず、下部ガイド43の開口縁部の1箇所に形成してもよく、2箇所以上の複数箇所に形成してもよい。
規制溝48を下部ガイド43の開口縁部に形成することにより、加圧直後に糸24は規制溝48に沿って走行することとなる。規制溝48の断面形状は、図3に示すように、断面略V字形状に形成されており、糸24が走行する際に断面略V字形状の奥の狭い部分に食い込むようになる。
次に、上記実施例1に係る撚糸機用毛羽減少装置31によって糸24の毛羽24aが撚り込まれていく過程について説明する。まず、図4(a)は、規制溝48を設けていない従来の下部ガイド143の開口縁部を示している。糸24はテンサー体(図示せず)と下部ガイド143によって挟まれ、糸24に最初の撚りが開始される。規制溝48が形成されていない場合、糸24は走行が規制されず自由に移動できるようになっており、糸24を撚る力が付与されても、糸24が下部ガイド143の円周方向に移動することによって、糸24を撚る力が円周方向に拡散してしまう。このため、糸24を撚り合わせる際に糸24の表面にある毛羽24aを一緒に撚り込もうとしても、撚り込むことができない。
一方、図4(b)に示すように、下部ガイド43の開口縁部に規制溝48を設けた場合、糸24の走行が規制溝48によって規制され、糸24が規制溝48に沿って走行するため、最初の撚りが付与される位置において、糸24が円周方向に移動することが防止される。このため、糸24に付与される撚る力が下部ガイド43の円周方向に拡散せず、糸24に確実に伝わることとなる。その結果、糸24を撚る際に糸24の表面にある毛羽24aも一緒に撚り込むことができる。
よって、上記実施例1に係る撚糸機用毛羽減少装置31によれば、糸24に撚りを与える際に、同時に糸24の表面の毛羽24aを撚り込むことによって、撚糸前の糸24に比べて毛羽24aの少ない糸24を得るとともに、コンパクト糸を使用することなく毛羽24aの少ない糸24を得ることができる。
また、糸24を撚る際に糸24の毛羽24aを撚り込むことにより、撚り込む繊維を増加させることができるため、強力を向上させた糸24を得ることができる。
次に、本発明の実施例2に係る撚糸機用毛羽減少装置31について説明する。実施例2では、規制溝48は下部ガイド43の開口縁部だけでなく、テンサー体としてのカプセルテンサー51にも規制溝48が形成されている点が実施例1と大きく異なっている。実施例1と同一部分の詳しい説明は省略する。
図5に示すように、カプセルテンサー51の図示上方には、カプセルテンサー51の上流側において、上部ガイド面44と上部カプセル52とで糸24を挟むことにより糸24に圧力を加える加圧位置46で前記糸24に第1段の張力を付与している。カプセルテンサー51の図示下方には、カプセルテンサー51の下流側において、下部ガイド面45と下部カプセル53とで糸24を挟むことにより糸24に圧力を加える加圧位置47で前記糸24に第2段の張力を付与している。そして、前記上流側の加圧位置46より糸24の走行方向に対して下流側において、前記カプセルテンサー51に規制溝48が形成されている。
図5に示すように、前記規制溝48は、糸24の走行方向に対して上流側から下流側に向けて形成されており、図6に示すように、規制溝48はカプセルテンサー51の表面に、等間隔に4箇所に形成されている。規制溝48をカプセルテンサー51の表面に形成することにより、図5に示すように、糸24は規制溝48に沿って走行することとなる。規制溝48の断面形状は、断面略V字形状に形成されており、糸24が走行する際に断面略V字形状の奥の狭い部分に食い込むようにされている。尚、規制溝48が形成される数はこれに限定されず、カプセルテンサー51の表面の1箇所に形成してもよく、2箇所以上の複数箇所に形成してもよい。
上記実施例2に係る撚糸機用毛羽減少装置31によれば、上流側の加圧位置46より下流側においてカプセルテンサー51にも規制溝48を形成したため、下部ガイド43の開口縁部に形成された規制溝48によって、糸24の走行方向が規制され、糸24の毛羽24aがまとめられるだけでなく、撚糸機による撚りが下流側の加圧位置47を超えて上流側で付与される状態となっても、カプセルテンサー51の表面に形成された規制溝48が糸24の走行を確実に規制し、糸24の毛羽24aをより確実にまとめることができる。
次に、本発明の実施例3に係る撚糸機用毛羽減少装置31について説明する。実施例3では、下部ガイド43の一部を構成するブッシュ部材50に規制溝48が形成されている点が実施例1と大きく異なっている。実施例1と同一部分の詳しい説明は省略する。
図7に示すように、実施例3では、下部ガイド43にブッシュ部材50が取り付けられており、ブッシュ部材50は下部ガイド43の一部を構成する。ブッシュ部材50の中央部には、糸通路19bとなる貫通孔が形成されており、開口縁部には、規制溝48が形成されている。ブッシュ部材50の下部ガイド43への取り付けは、下部ガイド43に形成された凹部49にブッシュ部材50を押入することにより行う。ブッシュ部材50は硬質で摩耗しにくい素材で形成されている。ブッシュ部材50に規制溝48を形成してから下部ガイド43に取り付けることにより、規制溝48の加工が容易となる。
次に、本発明の実施例4に係る撚糸機用毛羽減少装置31について説明する。実施例4では、規制溝48をスリット状の溝とした点が実施例1と大きく異なっている。実施例1と同一部分の詳しい説明は省略する。
図8に示すように、下部ガイド43のすり鉢状の下部ガイド面45に、加圧位置47より糸24の走行方向に対して下流側において規制溝48が形成される。規制溝48の断面形状は、図9に示すように、スリット状に形成されている。規制溝48は、下部ガイド43の開口縁部に沿って、等間隔に4箇所に形成されており、糸24は規制溝48に嵌った状態で走行することとなる。
上記実施例4に係る撚糸機用毛羽減少装置31によれば、規制溝48をスリット状の溝としたことにより、規制溝48に入った糸24が走行の最中に溝外に脱落することを効果的に防止することができる。このため、糸24の毛羽を確実に撚り込むことができ、撚糸前の糸24に比べて毛羽の少ない糸24を得ることができる。特に、規制溝48の幅を糸24の幅に近いものとした場合には、糸24の脱落をより効果的に防止することができる。
本発明に係る撚糸機用毛羽減少装置31は上記実施例に限定されず、以下のようにすることもできる。
上記実施例では、テンサー体としてカプセルテンサー51を用いた場合について説明したが、テンサー体としてボールテンサーを用いてもよい。尚、ボールテンサーの場合は上部ガイド42とボールテンサーの間に糸24は挟まれず、ボールテンサーに規制溝48を形成しても糸24の走行を規制することはできないため、実施例1のように、下流側の加圧位置47より糸24の走行方向に対して下流側において規制溝48を形成するようにする。
また、テンサー装置18が複数設けられている場合には、撚りが開始されるテンサー装置18において、撚糸機用毛羽減少装置31を設けることにより、糸24の撚りが開始される際に糸24の毛羽24aも一緒に撚り込むことができる。
以上説明した本発明の技術的範囲は、上記の実施例に限定されるものではなく、上記実施例の形状に限定されない。本発明の技術的範囲は、本明細書及び図面に記載した事項から明らかになる本発明が真に意図する技術的思想の範囲全体に、広く及ぶものである。
11 撚糸機としての単錘駆動型撚糸機
12 給糸パッケージ
13 スピンドル装置
14 スピンドル軸
15 スピンドル軸駆動モータ
16 ロータリーディスク
17 静止ディスク
18 テンサー装置
19 糸通路
19a 糸通路
19b 糸通路
20 糸通路
20a 糸通路
20b 糸引出孔
21 ボビン
22 アダプタ
23 チーズカバー
24 糸
31 撚糸機用毛羽減少装置
42 ガイド部としての上部ガイド
43 ガイド部としての下部ガイド
44 上部ガイド面
45 下部ガイド面
46 上流側の加圧位置
47 下流側の加圧位置
48 規制溝
49 凹部
50 ブッシュ部材
51 テンサー体としてのカプセルテンサー
52 上部カプセル
53 下部カプセル
54 スプリング
12 給糸パッケージ
13 スピンドル装置
14 スピンドル軸
15 スピンドル軸駆動モータ
16 ロータリーディスク
17 静止ディスク
18 テンサー装置
19 糸通路
19a 糸通路
19b 糸通路
20 糸通路
20a 糸通路
20b 糸引出孔
21 ボビン
22 アダプタ
23 チーズカバー
24 糸
31 撚糸機用毛羽減少装置
42 ガイド部としての上部ガイド
43 ガイド部としての下部ガイド
44 上部ガイド面
45 下部ガイド面
46 上流側の加圧位置
47 下流側の加圧位置
48 規制溝
49 凹部
50 ブッシュ部材
51 テンサー体としてのカプセルテンサー
52 上部カプセル
53 下部カプセル
54 スプリング
Claims (4)
- テンサー装置内に設けられる撚糸機用毛羽減少装置であって、
前記テンサー装置内の糸通路上に設けられるテンサー体と、
前記テンサー体との間に糸を挟むことにより前記糸に張力を付与するガイド部と、
前記テンサー体と前記ガイド部とで糸を挟む加圧位置より前記糸の走行方向に対して下流側に形成される1または2以上の規制溝と、
を備えたことを特徴とする撚糸機用毛羽減少装置。 - 前記規制溝は、前記テンサー体の下流側に設けられる前記ガイド部の開口縁部に形成されることを特徴とする請求項1に記載の撚糸機用毛羽減少装置。
- 前記ガイド部は、前記テンサー体の上流側及び下流側に設けられ、前記規制溝は、前記テンサー体及び前記テンサー体の下流側に設けられる前記ガイド部の開口縁部に形成されることを特徴とする請求項1に記載の撚糸機用毛羽減少装置。
- 前記規制溝は、断面略V字形状の溝であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の撚糸機用毛羽減少装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007083968A JP2008240204A (ja) | 2007-03-28 | 2007-03-28 | 撚糸機用毛羽減少装置 |
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JP2007083968A JP2008240204A (ja) | 2007-03-28 | 2007-03-28 | 撚糸機用毛羽減少装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008240204A true JP2008240204A (ja) | 2008-10-09 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2008240204A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111996626A (zh) * | 2020-07-24 | 2020-11-27 | 神马实业股份有限公司 | 一种芳纶纤维帘子布初捻线的生产系统及其生产方法 |
CN115161836A (zh) * | 2022-07-15 | 2022-10-11 | 江苏纳斯卡新材料科技有限公司 | 高强度纱线 |
-
2007
- 2007-03-28 JP JP2007083968A patent/JP2008240204A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN115161836A (zh) * | 2022-07-15 | 2022-10-11 | 江苏纳斯卡新材料科技有限公司 | 高强度纱线 |
CN115161836B (zh) * | 2022-07-15 | 2024-06-04 | 江苏纳斯卡新材料科技有限公司 | 高强度纱线 |
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