JP2008137454A - 作業機の盗難防止装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この盗難防止装置は、クレーンに装備されている非常停止スイッチ50、および操作レバー32、33、34、35、36L、36Rの操作信号がそれぞれ入力されるとともに、アンロード弁30を制御可能な制御装置51を備えている。そして、この制御装置51は、非常停止スイッチ50および各操作レバーの操作に基づいて、盗難防止モードの設定およびその解除が可能であり、その設定は、アンロード弁30をアンロード作動にするとともに、各操作レバーの操作に応じて暗証データを設定するようになっており、また、その解除は、各操作レバーの操作に応じて認証データを設定し、暗証データと認証データとを比較して、相互が一致したときにのみアンロード弁30をオンロード作動にするようになっている。
【選択図】図2
Description
例えば、油圧回路にアンロード弁を備えたクレーン等の作業装置を搭載した作業機において、作業装置のアウトリガを伸長して作業機を走行不能な状態にしてから、作業装置を遠隔操作するための遠隔操作器で所定の操作を行ない、その所定の操作内容を暗証データとして記憶するとともに、作業装置のアンロード弁をアンロ−ド状態にした盗難を防止するための状態とし、その状態で作業機を保管するようにした盗難防止装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
本発明に係る作業機の盗難防止装置を使用するには、まず、作業機を保管するときは、オペレータは、例えばアウトリガを伸長して作業機が走行不能になる状態にした後、盗難防止のための操作を行なう。この盗難防止のための操作は、オペレータが、上記モード切換手段を盗難防止モードを設定すべき状態に切り換える。これによって、盗難防止モードを設定すべき信号が制御装置に出力され、制御装置は、この信号が入力されたときには、アンロード弁をアンロード状態に切り換える制御をするようになっているので、これにより、作業機は稼動できない状態となる。そのため、作業機は走行不能となり盗難を防止することができる。
図1は、本発明に係る盗難防止装置を備えた作業装置の一実施形態のクレーンが搭載された作業機を説明する図であり、同図では、そのクレーンのアウトリガを接地させた状態での側面図を示している。また、図2は、本発明に係る盗難防止装置の一実施形態である盗難防止装置およびクレーンの油圧回路の構成図である。
詳しくは、同図に示すように、アウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rは、その駆動に必要な圧油を給排可能なアウトリガ用切換弁26L、26Rにそれぞれ接続されている。そして、上記アウトリガ8L、8Rは車両1の走行時には、これらアウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rを縮小することで格納し、クレーン作業時にはアウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rを伸長することで接地し、車両1の安定を確保可能になっている。
詳しくは、この制御装置51は、(以下、いずれも図示しない)所定の制御プログラムに基づいて、上記盗難防止モードの設定処理、および解除処理に係る演算、並びに上記クレーンCのシステム全体を制御するCPUと、所定領域にあらかじめCPUの制御プログラム等を格納しているROMと、ROM等から読み出したデータやCPUの演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAMと、上述したアンロード弁30、非常停止スイッチ50および操作検出器42、43、44、45、46L、46R等を含む外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F(インターフェイス)とを備えて構成されている。ここで、ROMの所定領域には、上記盗難防止モードの設定処理、および解除処理を実行するブログラムが、その演算過程で必要な演算結果を導出可能な形式で適宜参照可能に格納されている。そして、上記I/Fは、各外部装置に対して、データを転送するためのバス等の信号線によって相互に操作信号、制御信号等のデータを授受可能に接続されており、これにより、上記非常停止スイッチ50および操作検出器等から入力された操作信号に応じた制御信号を、アンロード弁30に出力可能になっている。
まず、図3を適宜参照しつつ盗難防止モードの設定処理について説明する。
この盗難防止モードの設定処理は、制御装置51に電源が投入中は、そのプログラムが実行されて、まず、ステップS1に移行して、クレーンCの非常停止スイッチ50がONかOFFかを判定し、ONのとき(Yes)は、盗難防止モードを設定すべき信号が入力されたとの判定をしてステップS2に移行し、OFFのとき(No)はステップS6に移行して処理を戻すようになっている。
次に、ステップS3では、上記各操作レバー32、33、34、35、36L、36Rの何れかの操作が制御装置51の電源切断前までの間に行なわれたか否かを判定し、何れかの操作が行なわれたとき(Yes)は、ステップS4に移行し、操作が行なわれないとき(No)は、ステップS6に移行する。ステップS4では、操作レバーで行なわれた操作内容を暗証データとして記憶し、ステップS5に移行する。ステップS5では、盗難防止モードに設定して盗難防止モードの設定処理を終了する。ステップS6に移行した場合は、盗難防止モードの設定は行わずに、盗難防止モードの設定処理を終了する。なお、この盗難防止モードの設定処理で設定された暗証データは、車両1のエンジンキースイッチがOFFになり制御装置51の電源がOFFになっても消去されないように、制御装置51内のEEPROM52(図2参照)で記憶される。なお、上記盗難防止モード設定手段には、この盗難防止モードの設定処理(ステップS1〜S6)が対応している。
盗難防止モードの解除処理は、車両1のエンジンキースイッチがONになり、制御装置51の電源が投入されるとそのプログラムが実行され、まず、ステップS10に移行して、上記各操作レバー32、33、34、35、36L、36Rの何れかの操作が行なわれたか否かを判定し、何れかの操作が行なわれたとき(Yes)は、ステップS11に移行し、操作が行なわれていないとき(No)は、ステップS16に移行する。そして、ステップS11では、操作レバーで行なわれた操作内容を認証データとして登録し、ステップS12に移行する。ステップ12では、非常停止スイッチ50がOFFになったか否かを判定し、OFFになったとき(Yes)は盗難防止モードを解除すべき信号が入力されたとの判定をしてステップS13に移行し、ONのままであるとき(No)は、ステップS16に移行する。
ステップS14では、アンロード弁30のアンロード作動を解除(オンロード作動に)し、ステップS15に移行して盗難防止モードを解除し、盗難防止モードの解除処理を終了する。ステップS16ではアンロード弁30のアンロード作動を継続し、ステップ17に移行して、盗難防止モ−ドを解除せずに、盗難防止モードの解除処理を終了する。なお、上記盗難防止モード解除手段には、この盗難防止モードの解除処理(ステップS10〜S17)が対応している。ここで、上記手動操作手段には、上記各操作レバー32、33、34、35、36L、36Rが対応し、また、上記モード切換手段には、非常停止スイッチ50が対応している。
まず、クレーンCを搭載した車両1を保管する際には、オペレータは、アウトリガ用操作レバー36L、36Rを操作して、アウトリガ用油圧シリンダ16L、16Rを伸長し、図1に示す状態のように、アウトリガ8L、8Rを地上に接地させ、これにより、クレーンCの車両1が走行不能な状態にする。次いで、オペレータは、図3に示す盗難防止モードの設定処理に従って、まず、クレーンCの非常停止スイッチ50をONに操作し、クレーンCのアンロード弁30をアンロード作動させる。次に、オペレータは、操作レバー32、33、34、35、36L、36Rのうちの何れかの操作を行ない、例えば、ブーム伸縮用操作レバー33をブーム伸長側に操作し、そのブーム伸長操作を暗証データとして制御装置51に記憶させる。そして、この状態で、車両1のエンジン19を停止し、車両1を保管する。
例えば、上記実施形態では、図3および図4では、暗証データ(ないし認証データ)として記憶する上記各操作レバー32、33、34、35、36L、36Rの操作内容を1回として説明しているが、これに限定されるものではない。上記実施形態では、処理内容を分かり易くするために操作内容を1回として例示したものであって、暗証データが容易に解読されないように、例えば、複数の操作レバーを順次操作し、その操作された複数の操作内容を暗証データとして記憶するように構成してよいし、あるいは、複数の操作レバーを同時に操作し、その同時に操作した操作内容を暗証デー夕として記憶するように構成することもできる。
2 荷台
3 運転室
4 シヤーシフレーム
5 ベース
6 コラム
7 ブーム
9 コントロールバルブ
8L、8R アウトリガ
10 ワイヤロープ
11 フック
12 旋回用油圧モータ
13 ブーム伸縮用油圧シリンダ
14 ブーム起伏用油圧シリンダ
15 ウインチ用油圧モータ
16L、16R アウトリガ用油圧シリンダ
19 エンジン
20 PTO(パワーテイクオフ)
21 油圧ポンプ
22、23、24、25、26L、26R 切換弁
27 主管路
28 タンク
29 戻り管路
32 旋回用操作レバー
33 ブーム伸縮用操作レバー
34 ブーム起伏用操作レバー
35 ウインチ用操作レバー
36L、36R アウトリガ用操作レバー
42、43、44、45、46L、46R 操作検出器
50 非常停止スイッチ
51 制御装置
52 EEPROM
C クレーン
Claims (1)
- 作業装置が搭載された作業機のエンジンを動力源とする油圧ポンプと、前記作業装置を駆動するための油圧アクチュエーターと、前記油圧ポンプから吐出される圧油の流れを制御して前記油圧アクチュエーターにその駆動に必要な圧油を給排する制御弁と、前記制御弁を手動で操作するための手動操作手段と、前記油圧アクチュエーターを作動不能にするように前記油圧ポンプから吐出される圧油をアンロード可能なアンロード弁とを備えた作業機に用いられ、その盗難を防止するための盗難防止装置であって、
前記作業装置に装備されて盗難防止モードの設定およびその解除をするための信号をそれぞれ出力可能なモード切換手段と、前記モード切換手段の信号および前記手動操作手段の操作信号がそれぞれ入力されるようになっており、前記モード切換手段からの信号に応じて、前記アンロード弁をアンロード状態およびオンロード状態のいずれかに切り換え可能な制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記モード切換手段から盗難防止モードを設定すべき信号が入力されたときには、前記アンロード弁をアンロード状態に制御するとともに、その後且つ前記作業装置の電源切断前までの間に入力された前記手動操作手段からの操作信号の内容を暗証データとして記憶する盗難防止モード設定手段と、
前記作業装置の電源投入後且つ前記モード切換手段から盗難防止モードを解除すべき信号が入力される前までの間に入力された前記手動操作手段からの操作信号の内容を認証データとして記憶し、前記モード切換手段から盗難防止モードを解除すべき信号が入力されたときには、前記記憶している暗証データと当該記憶した認証データとを比較して、相互が一致したときにのみ前記アンロード弁をオンロード状態に制御する盗難防止モード解除手段とを備えていることを特徴とする作業機の盗難防止装置。
Priority Applications (1)
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