JP2008122297A - 蛍光検出装置および蛍光検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で、任意の種類の蛍光標識剤で標識された複数の被測定スポットを効率的に蛍光検出する構成を提供する。
【解決手段】蛍光検出装置は、蛍光標識された試料を含む被測定スポット(14)を搭載する基板(13)と、前記被測定スポットに励起光を照射する励起光照射用光ファイバ(11)と、前記被測定スポットからの蛍光を検出する蛍光検出用光ファイバと(21)、前記基板上の被測定スポットを前記励起光照射用光ファイバ側から前記蛍光検出用光ファイバ側へ相対移動(V)させる移動メカニズムとを備える。
【選択図】図5
【解決手段】蛍光検出装置は、蛍光標識された試料を含む被測定スポット(14)を搭載する基板(13)と、前記被測定スポットに励起光を照射する励起光照射用光ファイバ(11)と、前記被測定スポットからの蛍光を検出する蛍光検出用光ファイバと(21)、前記基板上の被測定スポットを前記励起光照射用光ファイバ側から前記蛍光検出用光ファイバ側へ相対移動(V)させる移動メカニズムとを備える。
【選択図】図5
Description
本発明は、励起光によって蛍光を発生する被測定物、例えば、蛍光罪を標識された微小試料、DNAマイクロアレイチップ、プロテインチップなどからの微弱蛍光を検出する蛍光検出装置と蛍光検出方法に関する。
蛍光標識された微小試料からの蛍光検出では、励起光を試料に照射し、発生する蛍光強度を検出するが、用いる蛍光剤の種類によって、検出方法も異なる。
励起光の消失と同時に蛍光も消失してしまう、遅延蛍光の少ない標識剤を使用する場合は、励起光の照射と同時に蛍光を検出する。この場合、励起光と蛍光のわずかな波長の違いを利用して、蛍光のみを光学フィルタで分離検出する方法や、励起光が蛍光検出領域に入らない構成を採用して、空間的に分離検出する方法などが知られている。
一方、励起光を遮断しても蛍光がしばらく発生(遅延蛍光)している蛍光剤を利用した場合は、励起光を遮断した後に蛍光標識剤から発生する遅延蛍光のみを検出する、いわゆる時間分解蛍光検出法が知られている。時間分析蛍光検出法で用いられる標識剤としては、ユーロビューム(Eu)、テルビュム(Tb)など希土類元素を配合したものがある。たとえば、ユーロビュームを配合したDTBTA−Eu3+は、蛍光スペクトルの極大値が波長450nm以上にあり、図1(a)に示すように、励起光パルス照射後、1ミリ秒〜数ミリ秒の間蛍光が発生し続ける。
前者の方法と後者の方法の違いは、励起光の照射と同時に蛍光を検出するか、励起光の照射後、時間差をつけて蛍光を検出するかの違いである。
たとえば、図1(b)のように、励起パルス照射の後に1ミリ秒程度の遅延発光が続く標識剤を用いるとする。励起パルス照射中から蛍光を検出すると、点線で示すバックグラウンド蛍光も検出されてしまい、検出精度が劣化する。バックグラウンド蛍光は、標識剤以外の部分からの光であり、蛍光波長と同じ波長を有する蛍光成分である。
そこで、バックグラウンド蛍光が完全に消える時間Tdを、検出遅延時間Tdとして設定し、たとえば、Td=0.12msecあたりから蛍光を検出すれば、純粋に標識剤だけからの蛍光を検出することができる。この場合、次のレーザパルス照射の少し手前に至るまでの時間Tgwを、蛍光検出時間とする。その結果、S/N比の良い高感度計測が実現できる。
蛍光検出結果に基づいて試料を分析する場合、与えられた試料は、遅延蛍光がほとんどない標識剤で標識されている場合もあれば、遅延蛍光を発する標識剤が付されている場合もある。その都度、用いられている標識剤の種類に応じて異なる蛍光検出装置にかけるのは煩雑である。
時間分解蛍光検出のみを行う検出装置として、回転円板を用いたもの(たとえば、特許文献1参照)や、フロータイプのもの(たとえば、特許文献2参照)が知られている。
図2に、特許文献1の円板型の時間分解蛍光検出装置の構成例を示す。回転円板112上に、試料スポット111が放射状に配置されたバイオチップ110が搭載されている。各試料スポット111には、遅延蛍光のでる標識剤が付けられている。この装置は、CWレーザ120と、互いに独立して配置される励起光照射光学系130および蛍光検出光学系140を有する。図2(a)に示すように、時間t1において、CWレーザ120で励起されたビームは、励起光照射光学系130により、試料スポット111aに照射される。円板112は、矢印Rの方向に回転し、図2(b)に示すように、時間t2において、試料スポット111aからの遅延蛍光が、蛍光検出光学系140で検出される。
この構成では、レーザによる照射位置と、蛍光検出位置の間隔が広いため、円板112の回転数を非常に速くしないと遅延蛍光検出が実現できない。また、遅延蛍光がでない標識剤を用いたサンプルには適用できない。
図3は、特許文献2のフロー型の時間分解蛍光検出装置の構成例を示す。液状のサンプル155は、流露に沿って移動する。サンプル155は、上流側でレーザ152により励起され、下流側で遅延蛍光が測定器151により測定される。この装置も、遅延蛍光のでない標識剤には適用できない。
一方、図4に示すように、遅延蛍光のでる標識剤にも、蛍光遅延のでない標識剤にも適用可能な蛍光画像読み取り装置が提案されている(たとえば、特許文献3参照)。
図4(a)に示すように、時間分解検出モードでは、光学ヘッド180に入射したレーザ光200が、凸レンズ186を介して画像担体222上の励起点235に導かれるように、角度調整機構183によってミラー181の角度が調整され、遅延蛍光性の蛍光画像を読み取る。励起点235と距離L4だけ隔たった検出点236で、蛍光色素から放出される蛍光225が、凸レンズ187によって集光され、穴あきミラー185で反射されて下流側の光学系(不図示)へ導かれる。
一方、図4(b)に示すように、同時検出モードでは、遅延蛍光のでない蛍光体層に形成された画像を読み取る。この場合は、ミラー181は光路から退避し、入射光200はミラー182によって反射され、穴あきミラー185の穴184を通過し、凸レンズ187によって、励起点235で蛍光体を励起する。励起と同時に蛍光が放出される。放出された蛍光225は、凸レンズ187によって平行な光とされ、穴あきミラー185で反射されて下流側の光学系(不図示)に導かれる。
特開2000−321206号公報
特開2002−71565号公報
特開2002−72393号公報
しかし、特許文献3の構成では、ミラー181を倒すか起こすかしかできないので、図1(b)に示す検出遅延時間Tdを、ゼロから連続的に変化させて計測の最適条件を探すことはできない。
また、レーザ、対物レンズ(凸レンズ)、反射ミラー、可動ミラーなどを含む光学系を用いているので、装置が大型化、複雑化し、距離L4を2mm程度に設定するのは困難である。振動にも弱い。さらに、試料スポットからの蛍光は単色性が無く、コヒーレント光ではないので凸レンズ187、反射ミラー185で検出しようとすると、検出器への入射効率は非常に低くなり、測定困難となる可能性がある。
そこで、本発明は、簡単な構成で効率的な蛍光検出を可能にする蛍光検出装置を提供することを課題とする。
また、簡単な構成で、同時蛍光検出と時間分解蛍光検出の双方に対応することのできる蛍光検出手法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の実施形態では、励起光の照射と、蛍光検出の双方に光ファイバを採用する。蛍光標識された試料を含む被測定スポットを、励起光照射用の光ファイバと蛍光検出用の光ファイバに対して相対移動させることにより、簡単な構成で効率的な蛍光検出を可能にする。
また、励起光照射用の光ファイバと蛍光検出用の光ファイバの位置関係を調整することによって、あるいは、蛍光検出用の光ファイバの先端形状を所定形状に加工することによって、遅延蛍光のでる標識剤が付された試料(サンプル)に対しても、遅延蛍光のでない通常の標識剤が付された試料(サンプル)に対しても、蛍光検出できる構成とする。
具体的には、本発明の第1の側面では、蛍光検出装置は、
(a)蛍光標識された試料を含む被測定スポットを搭載する基板と、
(b)前記被測定スポットに励起光を照射する励起光照射用光ファイバと、
(c)前記被測定スポットからの蛍光を検出する蛍光検出用光ファイバと、
(d)前記基板上の被測定スポットを前記励起光照射用光ファイバ側から前記蛍光検出用光ファイバ側へ相対移動させる移動メカニズムと
を備える。
(a)蛍光標識された試料を含む被測定スポットを搭載する基板と、
(b)前記被測定スポットに励起光を照射する励起光照射用光ファイバと、
(c)前記被測定スポットからの蛍光を検出する蛍光検出用光ファイバと、
(d)前記基板上の被測定スポットを前記励起光照射用光ファイバ側から前記蛍光検出用光ファイバ側へ相対移動させる移動メカニズムと
を備える。
一例として、励起光照射用光ファイバと、蛍光検出用光ファイバとは、被測定スポットを搭載する基板を挟んで、反対側に位置する構成としてもよいし、前記基板に対して同じ側に位置する構成としてもよい。
良好な構成例として、蛍光検出用光ファイバと被測定スポットとの間の距離は、50μm〜1mmの範囲で設定される。
蛍光検出用光ファイバの位置が励起光照射用光ファイバの位置に対して可変に設定される構成としてもよいし、蛍光検出用光ファイバの先端を所定の形状に加工したうえで、励起光照射用光ファイバと蛍光検出用光ファイバの位置関係を固定的に設定してもよい。
本発明の第2の側面では、蛍光検出方法は、
(a)蛍光標識剤で標識した試料を含む被測定スポットを、励起光照射用の光ファイバで励起するステップと、
(b)前記励起によるバックグランド蛍光が消失する時間Td後に、蛍光検出用の光ファイバを用いて前記蛍光標識剤からの蛍光を検出するステップと
を含む。
(a)蛍光標識剤で標識した試料を含む被測定スポットを、励起光照射用の光ファイバで励起するステップと、
(b)前記励起によるバックグランド蛍光が消失する時間Td後に、蛍光検出用の光ファイバを用いて前記蛍光標識剤からの蛍光を検出するステップと
を含む。
簡単な構成で、多数の被測定スポットを効率的に蛍光測定することができる。
また、遅延蛍光のでる標識剤で標識されている試料の測定にも、遅延蛍光のでない一般的な標識剤で標識されている試料測定にも、容易に対応できる。
図5は、本発明の第1実施形態の蛍光検出装置の基本構成を説明するための図である。蛍光検出装置は、蛍光標識された試料(サンプル)を含む被測定スポット14を搭載する基板13と、被測定スポット14に励起光を照射する励起光照射用の光ファイバ(以下、単に「励起光ファイバ」と称する)11と、励起光の照射により被測定スポット14から放射される蛍光を検出する蛍光検出用の光ファイバ(以下、単に「蛍光検出ファイバ」と称する)21を含み、被測定スポット14が励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21に対して、相対的に移動する構成となっている。
図5の例では、被測定スポット14を搭載する基板13が矢印の方向に速度Vで移動する。基板13は透過性の基板であり、励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21は、基板13を挟んで反対側に位置する。
被測定スポット14に含まれる試料が、遅延蛍光を発生させる標識剤で標識されている場合、励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21は、被測定スポット14の相対移動方向に沿って、所定の距離Lfだけ離れて設置される。距離Lfは、被測定スポット14が励起光ファイバ11で励起された後、蛍光検出ファイバ21の真下に移動してきたときにバックグランド蛍光が消失して標識剤からの遅延蛍光のみを発生しているように、決定される。
一方、遅延蛍光の少ない、あるいはほとんどない標識剤を用いたサンプルを測定する場合は、蛍光検出ファイバ21が励起光ファイバ11と対向するように、すなわちLf=0となるように、位置設定される。これにより、時間分解蛍光検出と同時検出の双方に容易に対応することができる。
光ファイバ間距離Lfは、励起光ファイバ11と蛍光検出用光ファイバ21の中心間距離である。Deは励起光ファイバ11の直径、Ddは蛍光検出用ファイバ21のコア径、Lsは基板13に配置される被測定スポット14の直径、Ssはスポット間隔、Seは蛍光検出ファイバ21と被測定スポット14との距離、Vは被測定スポット14と励起光ファイバ11および蛍光検出用ファイバ21との相対的移動速度である。
図5のように、被測定スポット14を搭載する基板13を移動する場合は、Vは基板13の移動速度となる。もちろん、基板13を移動する代わりに、あるいは基板13の移動と同時に、励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21を一体にして移動させてもよい。
励起光ファイバ11の直径Deと、蛍光検出ファイバ21の直径Ddは、100ミクロンから1000ミクロンの範囲で適切に選択される。光ファイバ間の距離Lfは、ゼロから数十mmまで任意に設定できるので、検出遅延時間Td(図1(b)参照)もゼロから任意の値まで連続的に可変設定できる。これは、遅延蛍光検出の際に、遅延検出開始時点の最適化を容易に行えることを意味する。
なお、光ファイバ間距離Lfは、基板13と光ファイバとの相対移動速度Vと検出遅延時間(すなわち励起光照射開始時間と蛍光検出開始時間との差)Tdとにより、
Lf=V*Td
と表される。
Lf=V*Td
と表される。
励起光ファイバ11の先端は、レンズ作用を持たせるように加工が可能であり、励起光照射領域を、励起光波長の数十倍程度に絞り込むことができる。これにより、分解能を十分上げることができる。
蛍光検出ファイバ21は、所定の領域からの光のみが入射されるように、そのコア径、端面形状を容易に設計、変更することができる。光ファイバを用いるので、被測定スポット14との間の距離Seを十分小さくでき、被測定スポット14からの蛍光のほとんどを蛍光検出ファイバ21に入射させることができる。Seは50μm〜1mmの範囲で任意に設定される。たとえば、Seを100μm程度に設定すると、図5に示すように蛍光検出領域Aが限定され、被測定スポット14が蛍光検出領域Aに入らないかぎり蛍光が検出されない。従って、当該被測定スポットの蛍光検出時に、次のスポット14が励起光ファイバ11によって励起されていたとしても、蛍光検出ファイバ21の直下にある被測定スポット14だけからの蛍光が検出される。
蛍光検出領域Aには被測定スポット14が1個入るようにする。この領域に同時に2個以上の被測定スポット14が入らないように、蛍光検出用ファイバ21のコア径、入射端面形状が設計されている。
励起光パワー、励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21の配置、用いる光ファイバの本数等を最適に選択することで、検出感度は向上する。
図5の構成では、遅延蛍光特性のある標識剤のみならず、従来の遅延蛍光の小さい標識剤が用いられている場合でも、光ファイバ間距離Lfを変えることによって、容易に被測定スポット14からの蛍光を検出することができる。
すなわち、遅延蛍光の少ない(あるいはほとんどない)標識剤が被測定スポットに用いられている場合は、Lfをゼロに近づけ、蛍光検出ファイバ21を、励起光ファイバ11と基板13を挟んで、ほぼ同位置に配置するだけでよい。
レンズ系により光を空間伝播させる構成でなく、光を導波できる光ファイバを基本構成に取り入れることで、時間分解蛍光検出と、通常の(同時)蛍光検出が可能な簡便な装置が実現できる。
図6は、図5の基本構成を採用した蛍光検出装置1の概略構成図である。蛍光検出装置1は、励起光源として連続発振レーザ光源(CW)10と、これに接続される励起光ファイバとしてUV光ファイバ11と、光検出器20と、これに接続される蛍光検出ファイバ21と、被測定スポット14を搭載する基板13を支持する円形の移動回転ステージ12を含む。光検出器20は、たとえば光電子増倍管(PMT)である。光検出器20で検出された結果(蛍光強度情報)は、伝送線42を介してPC40に入力され、分析、処理される。蛍光強度信号の伝送は必ずしも有線である必要はなく、無線通信であってもよい。
蛍光検出装置1はまた、移動回転ステージ自体の移動を制御するステージコントローラ30を含む。ステージコントローラ30は、伝送線42および接続インタフェース41を介してPC40と接続されており、PC40からステージコントローラ30に、ステージコントロール信号および位置情報が入力される。
図6の例では、励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21は、移動回転ステージ12を挟んで、反対側に位置する。遅延蛍光のでる標識剤が用いられる被測定サンプルを測定する場合は、蛍光検出ファイバ21は、励起光ファイバ11から所定の距離Lfだけオフセットして位置し、時間分解検出を可能にする。遅延蛍光の少ない(あるいはほとんどない)通常の標識剤が用いられたサンプルを測定する場合は、蛍光検出ファイバ21は、励起光ファイバ11に対応する位置へ移動される。また、継続する遅延蛍光時間に応じて(遅延蛍光標識剤の種類に応じて)、蛍光検出ファイバ21のオフセット距離、すなわち光ファイバ間距離Lfが適切に設定される。これとともに、またはこれに代えて、移動回転ステージ12の回転速度が適切に調整される。
移動回転ステージ12が回転して、基板13上に搭載される被測定スポット14を、励起光ファイバ11および蛍光検出ファイバ21に対して円周方向に相対移動させるとともに、移動回転ステージ12それ自体が並行移動することによって、次のスポット列の蛍光検出を行う構成とする。もちろん、移動回転ステージ12を並行移動させる代わりに、あるいはこれと同時に、励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21を一体として、移動回転ステージ12の中心に向かって移動させる構成としてもよい。
被測定スポット14は、たとえば、移動回転ステージ12の中心から3cmから8cmの領域に配置されている。図示の便宜上、単一の基板13のみが移動回転ステージ上に配置されているが、複数の基板が半径方向に沿って放射状態に並べられていてもよい。被測定スポット14のスポット径は、たとえば50ミクロンである。
測定は、励起光ファイバ11の照射位置にきた被測定スポット14の位置情報と、当該被測定スポットからの検出蛍光強度とが対応付けられて測定される。この情報に基づき、PC40で蛍光画像が再構成される。
この装置では、シャッターなどの機械的構成を用いて光をON/OFFするような切り換え制御ではなく、励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21の位置関係を調整するだけで、容易に時間分解検出と、通常の同時検出とを切り換えることができる。
また、レーザ光源10は連続発振(CW)レーザでよく、パルス化する必要がない。光検出器20には検出時間制御の機構や機能は必要なく、連続的に蛍光を検出して電気信号として、PC40に送り込めばよい。ただし、位置情報と蛍光強度を1対1に対応付けるための同期信号を、移動回転ステージ12側か検出器20側で発生させる必要がある。また、PC40ではデジタル信号を扱うので、A/D変換をPC40の接続インタフェース41で行う。
図7は、移動回転ステージ12の中心から半径5cmのところに置かれた被測定スポット14が、Lf=2mmの距離を移動するのに必要な時間tf(k)[msec]および移動速度V(k)[m/sec]と、移動回転ステージ12の回転数k(rpm)との関係を示すグラフである。
検出遅延時間Td=0.1msecとすると、tf(k)[msec]も0.1msecとなり、移動回転ステージ12の回転数kは毎分4000回転となる。その時の被測定スポット(サンプル)14の相対移動速度V(k)は、20m/secである。蛍光検出ファイバ21のコア径を50μmとするなら、検出される蛍光光パルスの時間幅は2.5μsec程度になる。
なお、回転半径をa[m](図7の例では、a=0.05)、回転周期をT(k)[sec]とすると、
T(k)=60/k
V(k)=2πa/T(k)
となる。被測定スポット(サンプル)14が距離Lfを移動する時間tf(k)[sec]は
tf(k)=Lf/V(k)
である。ここで、光ファイバ間距離Lf[m]は0.002である。
T(k)=60/k
V(k)=2πa/T(k)
となる。被測定スポット(サンプル)14が距離Lfを移動する時間tf(k)[sec]は
tf(k)=Lf/V(k)
である。ここで、光ファイバ間距離Lf[m]は0.002である。
図8は、被測定スポット14の相対移動速度V(k)を20m/secとして、光ファイバ間距離Lf[m]と、移動時間tf[μsec]の関係を示すグラフである。光ファイバ間距離Lfは、0から10mm程度まで連続的に設定できるので、検出遅延時間Tdに相当する被測定スポット14の移動時間tfは、0から500μsec程度あるいはそれ以上の範囲で変化させることができる。一方、蛍光検出時間Tgw(図1(b)参照)は、蛍光検出ファイバ21のコア径、先端部形状、被測定スポット14の相対移動速度V(k)によって決定される。
図9は、本発明の第2実施形態に係る蛍光検出装置の基本構成を示す図である。この構成は、基板13が励起光に対して透過性を有しない場合などに有効である。
蛍光検出ファイバ21の先端は、斜めに研磨されており、蛍光検出領域が、励起光の照射スポットをカバーする。これにより、被測定スポット14へ励起光を照射した直後から蛍光を検出できる(検出遅延時間Tdを実質的にゼロに設定できる)ので、遅延蛍光のでない通常の標識剤を用いたサンプルにも対応できる。また、Lfを大きくすることで、所定の遅延時間Tdを設定できるので、遅延蛍光の出る標識剤での最適化も可能である。図9のように、蛍光検出領域に励起光の照射スポットが入ってくる構成でも、励起光照射直後の遅延蛍光を検出するので、バックグランド蛍光を拾ってしまうが、励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21の位置関係を変えることなく、通常の蛍光標識剤と遅延蛍光を有する標識剤の双方に対応できるというメリットがある。
図10は、本発明の第3実施形態に係る蛍光検出装置の基本構成を示す図である。第3実施形態では、励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21を、基板13に対して同じ側に配置し、基板13は透過性の基板として、基板13を透過した光を凹面ミラー31、32によって、再度、励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21に戻す構成である。透過光を励起光照射スポットや蛍光検出領域Aに戻すことにより、励起光強度と、蛍光検出効率の双方を改善できる。
もっとも、用いるレーザ光源10の強度によっては、凹面ミラー31と32のいずれか一方のみを使用する構成としてもよい。
この構成では、励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21を可能な限り近づけても、Td=0msecにはならない。たとえば励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21の双方に、半径125μmの光ファイバを用いると、Lf=250μmとなる。被測定スポット14の相対移動速度V=20m/secとすると、最小検出遅延時間Td=12.5μsecとなり、ゼロにすることはできない。しかし、遅延蛍光が小さい(あるいはほとんどない)通常の標識剤でも、数十マイクロ秒程度の遅延蛍光特性はあるので、正確にTdがゼロにならなくても、光ファイバ径を小さくすることで、一般的な蛍光色素であるCy3やCy5を用いても蛍光測定が可能である。
なお、凹面ミラーを用いない場合は、Lfをより短くできることは上述したとおりである。すなわち、図5に示すように、励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21を、基板13を挟んで反対側に配置する場合はLf=0に設定でき、図9に示すように、蛍光検出ファイバ21の先端を斜め研磨した場合は、同じ側に配置してもより光ファイバ同士をより近接させることができる。したがって、遅延蛍光のほとんどない標識剤を用いたサンプルを測定する場合は、励起光ファイバ11の半径をR1、蛍光検出ファイバの半径をR2としたときに、Lfを
0≦Lf≦R1+R2
の範囲に設定して同時検出することが可能である。
0≦Lf≦R1+R2
の範囲に設定して同時検出することが可能である。
図11は、本発明の第4実施形態の蛍光検出装置の基本構成図である。第4実施形態では、基板13の両側に、励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21の組を配置する。この場合、励起光源10(図6参照)も2つ用いる。検出器20も2つ用いてもよいが、基板13の両側で生じる蛍光を途中で合波して、強度検出してもよい。
図12は、本発明の第5実施形態の蛍光検出装置の基本構成図である。第5実施形態では、励起光ファイバ11の両側に蛍光検出ファイバ21a、21bを配置する。この構成では、光ファイバ11、21a、21bに対して基板13を左右に相対移動させて蛍光検出する。たとえば、初期位置として、励起光ファイバ11が、被測定スポット14を搭載する基板13の長手方向の中心線上に位置するように光ファイバセットを配置し、基板13を25mm程度の振幅で左右に振動させる。基板13が図12の右手側にオシレートするときには、中心線よりも左側の被測定スポットが右側の蛍光検出ファイバ21aで蛍光測定され、基板13が図12の左側へオシレートするときは、中心線よりも右側の被測定スポットが左側の蛍光検出ファイバ21bで蛍光測定される。基板が相対的に右に移動するときは21aのファイバで蛍光が検出され、左に移動するときは21bのファイバで蛍光が検出されるので、2次元配列された測定スポットからの蛍光をより短時間で測定できる。この構成では、励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21a、21bを、ひとまとめにしてヘッド状にするのが望ましい。
図13は、図9の構成を図12に適用したもので、励起光ファイバ11の両側に配置される蛍光検出ファイバ21a、21bの端部を斜めに研磨したものである。遅延時間Tdを変化させるには励起光ファイバ11と検出ファイバ21a、21bとの間隔を変化させる必要があるが、この構成は図9と同様に、蛍光検出領域を励起光ファイバ11の照射領域にまで拡げることができるので、調整遅延蛍光のでる標識剤を用いたサンプルに対する時間分解検出と、遅延蛍光の少ない標識剤を付したサンプルに対する検出の双方に同時に対応することができる。
図14は、図13の基本構成を採用した蛍光検出装置の概略構成図である。図14では移動回転ステージに代えて、並行移動ステージ16上に、被測定スポット14を搭載した基板13を配置する。ステージコントローラ30の制御に基づいて、並行移動ステージ16を25mm程度の振幅で左右に振動させる。この振動方向を、ステージ移動方向Bとする。さらに、励起光ファイバ11と蛍光検出ファイバ21a、21bの端部をまとめた光ファイバヘッド19を、ステージ移動方向とは垂直な方向Cに、ゆっくりと移動させる。検出器20において、検出蛍光強度を励起光ファイバ11の位置と対応付けて測定する。PC40は、検出データを画像化する。被測定スポット14は、基板13上にマトリックス状に配置される。
異なる種類の光ファイバヘッド19をあらかじめ用意しておいて、用いられる蛍光標識剤の種類に応じて適宜交換する構成としてもよい。たとえば、図12の構成で、励起光ファイバ11と各蛍光検出ファイバ21との間の距離LfがLf=V*Td(Vは振動速度、Tdは検出遅延時間)となるように設定したヘッドを、遅延検出(時間分解検出)用に用い、図13の構成でLfをゼロに近づけた状態で光ファイバセットをひとまとめにしたヘッドを、同時検出用に用いることにしてもよい。
なお、図5のように、被測定スポット14のスポット直径Lsとスポット間隔Ssの和(Ls+Ss)が蛍光検出領域Aの直径と同程度になるところが、最高のスポット密度になる。 Ls+Ssが蛍光検出領域Aより大きい分には問題ない。
図14に示す装置構成では、図6の構成と同様に、レーザ光源10は連続発振(CW)レーザでよく、パルス化する必要がない。また、光検出器20には検出時間制御の機構や機能は必要なく、連続的に蛍光を検出して電気信号として、PC40に送り込めばよい。ただし、位置情報と蛍光強度を1対1に対応付けるための同期信号を、並行移動ステージ16側か検出器20側で発生させる必要がある。また、PC40ではデジタル信号を扱うので、A/D変換をPC40との接続インタフェース41で行う。
図15は、回転円板42を用いた場合の被測定スポット14の配置例を示す図である。被測定スポット14は、同心円上にかつ放射状に配置するのが望ましい。被測定スポット14は、たとえば石英でできた回転円板42上に直接スポットしてもよいし、スライドガラス43上にスポットしたものを、図6のような移動回転ステージ12上に固定してもよい。スライドガラス43を用いる場合は、最終的に移動回転ステージ12上に置かれたときに、同心円かつ放射状になるようなスポット配置とする。
図16は、図14のように並行移動ステージ16を用いた場合の被測定スポット14の配置例を示す。ステージ上に複数のスライドガラス43が並べられており、各スライドガラス43上に、被測定スポット14がマトリクス状態に並べられている。各スライドガラス43で、被測定スポット14は、異なるスポットサイズで、相対移動方向に沿って異なるスポット間隔で配置されていてもよい。被測定スポット14がどのようなサイズ、間隔で配置されようと、励起光ファイバ11および蛍光検出ファイバ21(またはこれらをまとめた光ファイバヘッド19)に対してステージ16が左右に相対的移動(オシレート)する間、励起光ファイバ11による照射から一定時間Td後に、蛍光検出ファイバ21で蛍光検出され得るからである。なお、この場合は、測定される被測定スポット列は、振動方向(測定方向)に沿ってアラインしている必要がある。
図17は、光ファイバ端部の加工例を示す図である。励起光ファイバ11の端部の形状は、励起光の集光と励起光照射領域の形成に影響し、蛍光検出ファイバ21の端部の形状は、蛍光検出領域の形成に影響する。
図17(a)では、光ファイバの先端を直接球面加工またはテーパ先球加工したものである。図17(b)では、光ファイバの先端に、マイクロレンズ、非球面レンズ、ロッドレンズなどを装着したものである。図17(c)は、ファイバ素線の端部表面を金属コートしたものである。この場合、光ファイバの最端部のみを金属コートなしに露出させておく構成、あるいは、光ファイバの最端部が金属コートの端部外周よりも引っ込んだ構成にしてもよい。さらにこれらの構成と、ファイバ端面を凹面、凸面などに加工する構成とを組み合わせてもよい。
以上述べたように、本発明の蛍光検出装置によれば、励起光ファイバと蛍光検出ファイバの位置関係を調整するだけで、時間分解検出と同時検出を使い分けることができ、遅延蛍光のでる標識剤を適用したサンプルにも、遅延蛍光の少ない標識剤を適用したサンプルにも対処可能である。
また、遅延蛍光検出を行う場合は、バックグラウンド蛍光の消失後に蛍光検出を開始する検出遅延時間Tdを、連続的に変えて最適な値に設定することが可能である。
図5に示す第1実施形態の構成では、光ファイバと、蛍光標識された被測定スポットとの位置合わせや、光ファイバ間隔Lfの設定が容易だというメリットがある。
励起光ファイバと、蛍光検出ファイバの位置合わせ時には、たとえばHe−Neレーザ(波長633nmの可視光)を使用し、実際の測定には、たとえばHe−Cdレーザ(波長325nm)のCWレーザ光を励起光ファイバに入射する構成としてもよい。
また、実施例では被測定スポットを搭載する基板13と、励起光ファイバ11および蛍光検出ファイバ21とを相対移動させるために、回転運動する円形回転ステージ12や左右にオシレートする並行移動ステージ16、光ファイバヘッド19を用いたが、基板上の被測定スポット14が、励起光ファイバ11側から蛍光検出ファイバ12側へ相対的に移動できる構成であれば、コンベアベルト等の任意の相対移動メカニズムを採用することができる。
最後に、以上の説明に関して、以下の付記を開示する。
(付記1) 蛍光標識された試料を含む被測定スポットを搭載する基板と、
前記被測定スポットに励起光を照射する励起光照射用光ファイバと、
前記被測定スポットからの蛍光を検出する蛍光検出用光ファイバと、
前記基板上の被測定スポットを前記励起光照射用光ファイバ側から前記蛍光検出用光ファイバ側へ相対移動させる移動メカニズムと
を備えることを特徴とする蛍光検出装置。
(付記2) 前記励起光照射用光ファイバと、前記蛍光検出用光ファイバとは、前記基板を挟んで、反対側に位置することを特徴とする付記2に記載の蛍光検出装置。
(付記3) 前記励起光照射用光ファイバと、前記蛍光検出用光ファイバとは、前記基板に対して同じ側に位置することを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記4) 前記蛍光検出用光ファイバと、前記被測定スポットとの間の距離は、50μm〜1mmの範囲で設定されることを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記5) 前記蛍光検出用光ファイバの先端は、斜めに加工されていることを特徴とする付記1または3に記載の蛍光検出装置。
(付記6) 前記励起光照射用光ファイバから照射され、前記被測定スポットを透過した光を前記測定スポットに戻す光学素子と、前記被測定スポットからの蛍光を、前記蛍光検出用ファイバに集光させる光学素子の少なくとも一方をさらに有することを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記7) 前記蛍光検出用光ファイバの位置は、前記励起光照射用光ファイバの位置に対して可変に設定されることを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記8) 前記蛍光検出用光ファイバの先端は、蛍光検出領域が励起光の照射スポットをカバーする形状に加工されており、
前記励起光照射用光ファイバと蛍光検出用光ファイバの位置関係は、固定される
ことを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記9) 前記蛍光検出用光ファイバは、前記励起光照射用光ファイバの両側に位置する一対の蛍光検出用光ファイバを含み、
前記被測定スポットを搭載する基板は、前記蛍光検出量光ファイバおよび前記一対の蛍光検出用光ファイバに対して、両方向に移動する
ことを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記10) 前記励起光照射用光ファイバと、前記一対の蛍光検出用光ファイバとを一体的に固定する光ファイバヘッド
をさらに有することを特徴とする付記9に記載の蛍光検出装置。
(付記11) 前記励起光照射用光ファイバに対する前記蛍光検出用光ファイバの位置は、前記試料が遅延蛍光を生じさせる蛍光標識剤で標識されている場合は、前記励起光照射用光ファイバと蛍光検出用光ファイバとの間の距離をLf、前記励起光の照射により前記被測定スポットから発生するバックグランド蛍光が消失する時間をTd、前記被測定スポットの相対移動速度をVとしたときに、
Lf=V*Td
となるように設定されることを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記12) 前記励起光照射用光ファイバに対する前記蛍光検出用光ファイバの位置は、前記試料が遅延蛍光をほとんど生じさせない蛍光標識剤で標識されている場合は、前記励起光照射用光ファイバと蛍光検出用光ファイバとの間の距離をLf、前記励起光照射用光ファイバの半径をR1、前記蛍光検出用の光ファイバの半径をR2としたときに、
0≦Lf≦D1+D2
となるように設定されることを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記13) 前記移動メカニズムは、前記基板を搭載して回転する回転ステージである
ことを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記14) 前記移動メカニズムは、前記基板を搭載してオシレーション運動をする並行移動ステージであることを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記15) 前記励起光照射用光ファイバに接続される連続発振光源
をさらに含むことを特徴とする付記1〜14のいずれかに記載の蛍光検出装置。
(付記16) 前記蛍光検出用ファイバにより検出された蛍光情報を収集し処理する情報処理部、をさらに含むことを特徴とする付記1〜15のいずれかに記載の蛍光検出装置。
(付記17) 蛍光標識剤で標識した試料を含む被測定スポットを、励起光照射用光ファイバで励起するステップと、
前記励起によるバックグランド蛍光が消失する時間Td後に、蛍光検出用光ファイバを用いて前記蛍光標識剤からの蛍光を検出するステップと
を含むことを特徴とする蛍光検出方法。
(付記18) 前記蛍光検出用光ファイバの検出面と、前記被測定スポットとの間の距離を、50μm〜1mmの範囲で設定するステップ
をさらに含むことを特徴とする付記17に記載の蛍光検出方法。
(付記1) 蛍光標識された試料を含む被測定スポットを搭載する基板と、
前記被測定スポットに励起光を照射する励起光照射用光ファイバと、
前記被測定スポットからの蛍光を検出する蛍光検出用光ファイバと、
前記基板上の被測定スポットを前記励起光照射用光ファイバ側から前記蛍光検出用光ファイバ側へ相対移動させる移動メカニズムと
を備えることを特徴とする蛍光検出装置。
(付記2) 前記励起光照射用光ファイバと、前記蛍光検出用光ファイバとは、前記基板を挟んで、反対側に位置することを特徴とする付記2に記載の蛍光検出装置。
(付記3) 前記励起光照射用光ファイバと、前記蛍光検出用光ファイバとは、前記基板に対して同じ側に位置することを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記4) 前記蛍光検出用光ファイバと、前記被測定スポットとの間の距離は、50μm〜1mmの範囲で設定されることを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記5) 前記蛍光検出用光ファイバの先端は、斜めに加工されていることを特徴とする付記1または3に記載の蛍光検出装置。
(付記6) 前記励起光照射用光ファイバから照射され、前記被測定スポットを透過した光を前記測定スポットに戻す光学素子と、前記被測定スポットからの蛍光を、前記蛍光検出用ファイバに集光させる光学素子の少なくとも一方をさらに有することを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記7) 前記蛍光検出用光ファイバの位置は、前記励起光照射用光ファイバの位置に対して可変に設定されることを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記8) 前記蛍光検出用光ファイバの先端は、蛍光検出領域が励起光の照射スポットをカバーする形状に加工されており、
前記励起光照射用光ファイバと蛍光検出用光ファイバの位置関係は、固定される
ことを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記9) 前記蛍光検出用光ファイバは、前記励起光照射用光ファイバの両側に位置する一対の蛍光検出用光ファイバを含み、
前記被測定スポットを搭載する基板は、前記蛍光検出量光ファイバおよび前記一対の蛍光検出用光ファイバに対して、両方向に移動する
ことを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記10) 前記励起光照射用光ファイバと、前記一対の蛍光検出用光ファイバとを一体的に固定する光ファイバヘッド
をさらに有することを特徴とする付記9に記載の蛍光検出装置。
(付記11) 前記励起光照射用光ファイバに対する前記蛍光検出用光ファイバの位置は、前記試料が遅延蛍光を生じさせる蛍光標識剤で標識されている場合は、前記励起光照射用光ファイバと蛍光検出用光ファイバとの間の距離をLf、前記励起光の照射により前記被測定スポットから発生するバックグランド蛍光が消失する時間をTd、前記被測定スポットの相対移動速度をVとしたときに、
Lf=V*Td
となるように設定されることを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記12) 前記励起光照射用光ファイバに対する前記蛍光検出用光ファイバの位置は、前記試料が遅延蛍光をほとんど生じさせない蛍光標識剤で標識されている場合は、前記励起光照射用光ファイバと蛍光検出用光ファイバとの間の距離をLf、前記励起光照射用光ファイバの半径をR1、前記蛍光検出用の光ファイバの半径をR2としたときに、
0≦Lf≦D1+D2
となるように設定されることを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記13) 前記移動メカニズムは、前記基板を搭載して回転する回転ステージである
ことを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記14) 前記移動メカニズムは、前記基板を搭載してオシレーション運動をする並行移動ステージであることを特徴とする付記1に記載の蛍光検出装置。
(付記15) 前記励起光照射用光ファイバに接続される連続発振光源
をさらに含むことを特徴とする付記1〜14のいずれかに記載の蛍光検出装置。
(付記16) 前記蛍光検出用ファイバにより検出された蛍光情報を収集し処理する情報処理部、をさらに含むことを特徴とする付記1〜15のいずれかに記載の蛍光検出装置。
(付記17) 蛍光標識剤で標識した試料を含む被測定スポットを、励起光照射用光ファイバで励起するステップと、
前記励起によるバックグランド蛍光が消失する時間Td後に、蛍光検出用光ファイバを用いて前記蛍光標識剤からの蛍光を検出するステップと
を含むことを特徴とする蛍光検出方法。
(付記18) 前記蛍光検出用光ファイバの検出面と、前記被測定スポットとの間の距離を、50μm〜1mmの範囲で設定するステップ
をさらに含むことを特徴とする付記17に記載の蛍光検出方法。
1 蛍光検出装置
10 レーザ光源
11 励起光ファイバ(励起光照射用光ファイバ)
12 移動回転ステージ
13 被測定スポット搭載基板
14 被測定スポット
16 並行移動ステージ
19 光ファイバヘッド
20 光検出器
21 蛍光検出ファイバ(蛍光検出用光ファイバ)
30 ステージコントローラ
40 PC(データ収集処理装置)
10 レーザ光源
11 励起光ファイバ(励起光照射用光ファイバ)
12 移動回転ステージ
13 被測定スポット搭載基板
14 被測定スポット
16 並行移動ステージ
19 光ファイバヘッド
20 光検出器
21 蛍光検出ファイバ(蛍光検出用光ファイバ)
30 ステージコントローラ
40 PC(データ収集処理装置)
Claims (10)
- 蛍光標識された試料を含む被測定スポットを搭載する基板と、
前記被測定スポットに励起光を照射する励起光照射用光ファイバと、
前記被測定スポットからの蛍光を検出する蛍光検出用光ファイバと、
前記基板上の被測定スポットを前記励起光照射用光ファイバ側から前記蛍光検出用光ファイバ側へ相対移動させる移動メカニズムと
を備えることを特徴とする蛍光検出装置。 - 前記励起光照射用光ファイバと、前記蛍光検出用光ファイバとは、前記基板を挟んで、反対側に位置することを特徴とする請求項1に記載の蛍光検出装置。
- 前記励起光照射用光ファイバと、前記蛍光検出用光ファイバとは、前記基板に対して同じ側に位置することを特徴とする請求項1に記載の蛍光検出装置。
- 前記蛍光検出用光ファイバと、前記被測定スポットとの間の距離は、50μm〜1mmの範囲で設定される
ことを特徴とする請求項1に記載の蛍光検出装置。 - 前記蛍光検出用光ファイバの先端は、斜めに加工されていることを特徴とする請求項1または3に記載の蛍光検出装置。
- 前記励起光照射用光ファイバから照射され、前記被測定スポットを透過した光を前記測定スポットに戻す光学素子と、前記被測定スポットからの蛍光を、前記蛍光検出用ファイバに集光させる光学素子の少なくとも一方
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の蛍光検出装置。 - 前記蛍光検出用光ファイバの位置は、前記励起光照射用光ファイバの位置に対して可変に設定されることを特徴とする請求項1に記載の蛍光検出装置。
- 前記蛍光検出用光ファイバの先端は、蛍光検出領域が励起光の照射スポットをカバーする形状に加工されており、
前記励起光照射用光ファイバと蛍光検出用光ファイバの位置関係は、固定される
ことを特徴とする請求項1に記載の蛍光検出装置。 - 前記蛍光検出用光ファイバは、前記励起光照射用光ファイバの両側に位置する一対の蛍光検出用光ファイバを含み、
前記被測定スポットを搭載する基板は、前記励起蛍照射用光ファイバおよび前記一対の蛍光検出用光ファイバに対して、両方向に移動する
ことを特徴とする請求項1に記載の蛍光検出装置。 - 蛍光標識剤で標識した試料を含む被測定スポットを、励起光照射用光ファイバで励起するステップと、
前記励起によるバックグランド蛍光が消失する時間Td後に、蛍光検出用光ファイバを用いて前記蛍光標識剤からの蛍光を検出するステップと
を含むことを特徴とする蛍光検出方法。
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