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JP2008179243A - バンパ位置決め構造 - Google Patents

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JP2008179243A JP2007014039A JP2007014039A JP2008179243A JP 2008179243 A JP2008179243 A JP 2008179243A JP 2007014039 A JP2007014039 A JP 2007014039A JP 2007014039 A JP2007014039 A JP 2007014039A JP 2008179243 A JP2008179243 A JP 2008179243A
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Abstract

【課題】車体に有するサイドガーニッシュの端部に対し、バンパの位置決め精度を維持した状態で、サイドガーニッシュにバンパを容易に且つ確実に保持させる。
【解決手段】バンパ位置決め構造は、スペーサ60と、位置合わせ凹部と、掛け止め爪67と、バンパ40のフランジ42と、掛け止め孔44とからなる。スペーサは、サイドガーニッシュ32の端部32bのうち、バンパの端部41aに対向する対向面52に取付けられる。位置合わせ凹部は、スペーサの一端面61aと対向面との間に所定の間隔を有して形成される。掛け止め爪は、スペーサの一端面から対向面へ向かって突出し、対向面へ向かって付勢される。フランジは、バンパの端部から位置合わせ凹部に嵌合する。掛け止め孔は、フランジが位置合わせ凹部に嵌合されたときに、掛け止め爪に掛け止まるように、フランジに形成される。
【選択図】図4

Description

本発明は、車体のサイドアウタパネルに取り付けられたサイドガーニッシュの端部に対して、バンパの端部を位置決めする、バンパ位置決め構造に関する。
車両の中には、左右のサイドアウタパネルに、外観部品であるサイドガーニッシュを取付けることによって、全体の外観性を高めるようにしたものがある。この場合、バンパの左右両端部はサイドガーニッシュの端部まで延びて、車体に取り付けられる。サイドガーニッシュとバンパとが、車体に別々に取り付けられるので、サイドガーニッシュの端部に対するバンパの端部が、位置ずれし易い。車両の外観性を高めるには、端部同士が精度良く位置決めされることが求められる。このため、端部同士を精度良く位置決めすることにより、外観性を高めるようにした技術の開発が進められている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−342813号公報
以下、特許文献1に示されるバンパ位置決め構造の概要を、図10に基づいて説明する。図10は従来の車両におけるバンパ位置決め構造の概要図である。図10(a)は、サイドガーニッシュとバンパを備えた車両を示す。図10(b)は、サイドガーニッシュとバンパの分解状態を示す。図10(c)は、図10(a)のc−c線に沿った断面を示す。
図10に示すように、従来の車両100は、車体101の後部におけるサイドアウタパネル102の下部にサイドガーニッシュ103を取付け、車体101の後端部に平面視略コ字状のリヤバンパ104を取付けたというものである。
サイドガーニッシュ103は、車体101の前後方向に細長く形成され、後端部に縦壁状の位置決め壁部105を有する。位置決め壁部105は複数の位置決め孔106を有する。一方、リヤバンパ104における端部107は、位置決め壁部105に対向した、ストッパ片108を有する。ストッパ片108は、先端に尖部109を有している。尖部109は位置決め孔106に挿入するものである。
このような構成のバンパ位置決め構造において、サイドガーニッシュ103とリヤバンパ104は、次の手順で組付けられる。
先ず、サイドアウタパネル102にサイドガーニッシュ103を取付ける。
次に、位置決め孔106に尖部109を挿入しながら、位置決め壁部105にストッパ片108を当てる。この結果、サイドガーニッシュ103に対してリヤバンパ104が位置決めされる。
次に、サイドガーニッシュ103に対するリヤバンパ104の位置決め状態を、仮保持する。仮保持しないと、サイドガーニッシュ103からリヤバンパ104が抜け落ちる。
最後に、仮保持されているリヤバンパ104を車体101に取付ける。
しかしながら、特許文献1に示されるバンパ位置決め構造では、リヤバンパ104を車体101に取付けるまで、サイドガーニッシュ103に対するリヤバンパ104の位置決め状態を、仮保持する必要がある。このため、組付け作業が面倒であり、組付け工数が増す要因となる。
これに対して、位置決め孔106に掛け止めるための掛け止め爪を、尖部109に設けることが考えられる。位置決め孔106に尖部109を挿入したときに、位置決め孔106に掛け止め爪を掛け止めることによって、一時的に止めることができる。
しかし、単に、位置決め孔106に掛け止め爪を掛け止めるだけでは、仮保持された状態が不安定である。サイドガーニッシュ103に対するリヤバンパ104の位置決め精度を維持した状態で、仮保持することはできない。このため、別の手段によって、リヤバンパ104の位置決め状態を、仮保持する必要がある。やはり、組付け工数が増す要因となる。
本発明は、サイドガーニッシュに対するバンパの位置決め精度を維持した状態で、サイドガーニッシュにバンパを容易に且つ確実に保持させることができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明では、車体のサイドアウタパネルに取り付けられたサイドガーニッシュの端部に対して、バンパの端部を位置決めする、バンパ位置決め構造において、前記サイドガーニッシュの端部のうち、前記バンパの端部に対向する対向面に取り付けられたスペーサと、前記対向面と、この対向面に対向するように前記スペーサに有した一端面との間に、所定の間隔を有して形成された位置合わせ凹部と、前記スペーサの一端面から前記対向面へ向かって突出するとともに、前記対向面へ向かって付勢された掛け止め爪と、前記バンパの端部から前記位置合わせ凹部に嵌合するように延びている、平板状のフランジと、このフランジが前記位置合わせ凹部に嵌合されたときに、前記掛け止め爪に掛け止まるように、前記フランジに形成された掛け止め孔と、からなることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、前記位置合わせ凹部の間隔の大きさは、前記サイドガーニッシュの対向面に対して、前記バンパの端部が、接近する方向と離反する方向との、両方向に位置決めされる大きさに設定され、前記スペーサは、全体が前記バンパの端部の内部に嵌合するように形成されるとともに、前記スペーサの径外方へ延びるバンパ径位置決め凸部を有しており、このバンパ径位置決め凸部の先端は、前記サイドガーニッシュの外表面に対して、前記バンパの外表面が合致したときに、前記バンパの内周面が接するように形成され、前記掛け止め爪は、前記サイドガーニッシュの外表面に対して、前記バンパの外表面が合致したときに、前記掛け止め孔に掛け止まるように形成されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、前記スペーサは、前記サイドアウタパネルにも取り付けられていることを特徴とする。
請求項1に係る発明は、サイドガーニッシュの対向面とスペーサの一端面との間に、所定の間隔を有した位置合わせ凹部を形成し、スペーサの一端面から対向面へ向かって掛け止め爪を突出させるとともに、掛け止め爪を対向面へ向かって付勢した構成である。
請求項1に係る発明によれば、位置合わせ凹部にバンパのフランジを嵌合させることにより、サイドガーニッシュの端部に対してバンパの端部を車体前後方向に位置決めすることができる。位置合わせ凹部にフランジが嵌合されたときに、フランジの掛け止め孔は掛け止め爪に掛け止まる。この結果、バンパはサイドガーニッシュに位置決めされた状態で保持される。
位置合わせ凹部に嵌合されたフランジは、サイドガーニッシュの対向面とスペーサの一端面とによって、サイドガーニッシュとバンパの各端部側への移動、つまり、車体前後方向の移動が規制される。
また、掛け止め爪は、スペーサの一端面から対向面へ向かって付勢された部材である。このため、対向面に対して直交する方向への外力がバンパに作用しても、掛け止め爪は外力の影響を受けない。掛け止め爪と掛け止め孔の掛け止め状態は、確実に維持される。従って、位置合わせ凹部に嵌合されたフランジは確実に抜け止めされる。
このように、請求項1に係る発明によれば、サイドガーニッシュに対するバンパの位置決め精度を維持した状態で、サイドガーニッシュにバンパを容易に且つ確実に保持させることができる。しかも、サイドガーニッシュにバンパを位置決めする作業の、工数を低減することができる。
請求項2に係る発明によれば、サイドガーニッシュの対向面に対して、バンパの端部が接離方向に位置決めされるように、位置合わせ凹部の間隔の大きさが設定されている。このため、位置合わせ凹部に嵌合されたフランジは、一層精度良く位置決めされる。対向面に対して、バンパの端部を接離方向に一層精度良く位置決めすることができる。
また、サイドガーニッシュの外表面に対して、バンパの外表面が合致したときに、スペーサにおけるバンパ径位置決め凸部の先端が、バンパの内周面が接するように構成されている。しかも、サイドガーニッシュの外表面に対して、バンパの外表面が合致したときに、掛け止め爪が掛け止め孔に掛け止まるように構成されている。このため、サイドガーニッシュの外表面に対して、バンパの外表面を一層精度良く位置決めすることができる。
このように、請求項2に係る発明によれば、車体の前後、上下、左右の全ての方向において、サイドガーニッシュに対するバンパの位置決め精度を高めた状態で、サイドガーニッシュにバンパを容易に且つ確実に保持させることができる。
請求項3に係る発明によれば、スペーサをサイドアウタパネルにも取り付けたので、サイドガーニッシュの端部とバンパの端部とを、スペーサを介してサイドアウタパネルに簡単に取付けることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、CLは車幅中心(車体中心)を示す。
図1は、本発明に係るサイドガーニッシュを備えた車両を左側から見た斜視図である。図2は、図1に示された車両の左後部周りの斜視図である。
図1に示すように、車両10は、車体11に左右のフロントドア12と左右のリヤドア13と車体後面のテールゲート14とを備えた、5ドア形式の乗用車である。但し、車両10は5ドア形式に限定されるものではない。
車体11は、左右側方の外表面の部材を構成するサイドアウタパネル15を有する。
車体11を側方から見たときに、後部のホイールハウス21の一部は、リヤドア13における下辺部のコーナ側へ張り出している。リヤドア13のコーナには、ホイールハウス21の縁部に沿って円弧状に切り欠かれた円弧部を有する。
車体11のサイドシル16は、外表面にシル用ガーニッシュ31を取付けたものである。サイドアウタパネル15は、ホイールハウス21の縁部に沿って、外表面にオーバーフェンダガーニッシュ32を取付けたものである。リヤドア13は、下辺部及び円弧部における外表面に、ドア用ガーニッシュ33を取付けたものである。
ドア用ガーニッシュ33は、下辺部に沿って配置された下辺部用ガーニッシュ34と、円弧部に沿って配置された円弧部用ガーニッシュ35とからなる、一体成形品である。ドア用ガーニッシュ33の後端部33aは、オーバーフェンダガーニッシュ32の前端部32aの近傍まで延びている。
さらに、図1及び図2に示すように、車体11は、後部に平面視略コ字状のリヤバンパ40(バンパフェース40とも言う。)を取付けたものである。リヤバンパ40は、左端及び右端から前方へ延び、ホイールハウス21の縁部23のうち、後部に沿って延びる延長部41を有している。延長部41の前端部41aは、オーバーフェンダガーニッシュ32の後端部32bに取り付けられている。
各ガーニッシュ31〜33及びリヤバンパ40は、全て樹脂の成形品からなり、しかも、全て同一の色に設定されている。ドア用ガーニッシュ33と、オーバーフェンダガーニッシュ32と、リヤバンパ40の延長部41は、車体11の側方へ膨出した形状である。
オーバーフェンダガーニッシュ32は、車体11の側面に取り付けられているので、サイドガーニッシュの一種であると言える。以下、オーバーフェンダガーニッシュ32のことを「サイドガーニッシュ32」または、単に「ガーニッシュ32」と言い換える。また、リヤバンパ40のことを、単に「バンパ40」と言う。
次に、ガーニッシュ32の後端部32bに対してリヤバンパ40の前端部41aを位置決めするための、バンパ位置決め構造について、詳しく説明する。
図3は、図2に示されたサイドガーニッシュからバンパを外した状態の分解斜視図である。図4は、図3に示されたバンパ位置決め構造の分解斜視図である。図5は、図2の5−5線に沿った断面図である。図6は、図3に示されたサイドガーニッシュにスペーサを取付けた状態の斜視図である。図7は、図4に示されたスペーサの斜視図である。図8は、図2の8−8線に沿った断面図である。
図2〜図4に示すように、ガーニッシュ32とバンパ40の延長部41は、車体11の前後方向に細長い。ガーニッシュ32の後端部32bとバンパ40の前端部41aとは、車体11に組付けられたときに、両者32b,41aが連なって一体的な輪郭となるように、同一の断面形状に、且つ、同一の大きさに形成されている。
図4に示すように、ガーニッシュ32の後端部32bとバンパ40の前端部41aは、車体11に臨む面が開放された、概ね樋形状(略コ字状断面、略U字状断面)に形成されている。
図4及び図5に示すように、ガーニッシュ32は後端部32bの端面に、内方へ延びる平板状の内フランジ51(縦壁51)、つまり、第1フランジ51を有する。第1フランジ51のフランジ面52は、ガーニッシュ32の後端部32bのうち、バンパ40の前端部41aに対向した対向面である。フランジ面52のことを、以下「対向面52」と言う。
対向面52は、縁の部分の外側対向面53と、この外側対向面53よりも内側の内側対向面54とからなる。内側対向面54は、外側対向面53よりも、バンパ40の前端部41aへ向かって膨出している。外側対向面53と内側対向面54とは、互いに平行で且つ平坦な面である。外側対向面53から内側対向面54までの高さ、つまり、段差の高さは、h1である。
バンパ40の前端部41aの端面に、内方へ延びる平板状の内フランジ42(合わせ片42)、つまり、第2フランジ42を有する。第2フランジ42のフランジ面43は、外側対向面53に対向した、平坦な対向面であって、外側対向面53に重なり合うことができる。第2フランジ42の高さh2は、第2フランジ42が外側対向面53だけに接する大きさに設定されている。第2フランジ42の厚さthは、段差の高さh1と同一又はこれよりも若干小さく設定されている。
ところで、図2〜図7に示すように、ガーニッシュ32の対向面52には、別部材であるスペーサ60が取付けられる。スペーサ60は、樹脂の成形品であって、全体がバンパ40の前端部41aの内部に嵌合するように形成されている。つまり、スペーサ60の輪郭は、バンパ40の前端部41aの内周面41bの輪郭に概ね合致する形状及び大きさである。
このスペーサ60は、図7に示すように、概ね平板状のスペーサ本体61と、1つの車体取付脚部62と、複数のガーニッシュ取付部63と、複数のバンパ取付部64と、複数の面位置合わせ部65と、複数のガーニッシュ径位置決め凸部66と、複数の掛け止め爪67と、複数のバンパ径位置決め凸部68とからなる。
複数の面位置合わせ部65と、複数のガーニッシュ径位置決め凸部66と、複数の掛け止め爪67と、複数のバンパ径位置決め凸部68は、スペーサ本体61の輪郭に沿って概ね放射状に配列されている。
スペーサ本体61を一端面61a側から見たときに、複数の面位置合わせ部65と複数の掛け止め爪67とは、交互に配列されている。また、スペーサ本体61を一端面61a側から見たときに、複数の面位置合わせ部65と、複数のガーニッシュ径位置決め凸部66と、複数のバンパ径位置決め凸部68とは、同じ位相に配列されている。
図4〜図7に示すように、車体取付脚部62は、スペーサ本体61からサイドアウタパネル15に臨む端部に形成された部分である。複数のガーニッシュ取付部63は、第1フランジ51に取付けるために、スペーサ本体61の一端面61aから対向面52へ向かって膨出した部分であり、取付孔を有する。複数のバンパ取付部64は、バンパ40の下面に取付けるために、スペーサ本体61に形成された部分である。
複数の面位置合わせ部65は、ガーニッシュ32の対向面52に重ね合わせるために、スペーサ本体61の一端面61aから対向面52へ向かって膨出した部分である。なお、スペーサ本体61の一端面61aから膨出するガーニッシュ取付部63の膨出高さは、一端面61aから膨出する面位置合わせ部65の膨出高さと同一に設定されている。
複数のガーニッシュ径位置決め凸部66は、第1フランジ51の内周面51a(図4、図5参照)に嵌合させるために、スペーサ本体61の一端面61aから対向面52へ向かって膨出した部分である。図5に示すように、内周面51aに複数のガーニッシュ径位置決め凸部66を嵌合させることにより、ガーニッシュ32に対するスペーサ60の車体上下左右方向の位置が定まる。
図5及び図8に示すように、内側対向面54に面位置合わせ部65とガーニッシュ取付部63を重ね合わせて、第1フランジ51にガーニッシュ取付部63をリベット等の結合部材71で結合することにより、スペーサ60はガーニッシュ32の対向面52に取り付けられる。
図5に示すように、内側対向面54に面位置合わせ部65を重ね合わせた状態において、外側対向面53と面位置合わせ部65との間には、予め設定された所定の間隔h1(段差の高さh1に相当)を有した位置合わせ凹部81が形成される。バンパ40の第2フランジ42を、位置合わせ凹部81に嵌合することにより、バンパ40の前端部41aはガーニッシュ32の後端部32bに対して車体前後方向に位置決めされる。
しかも、ガーニッシュ32の対向面52に対して、バンパ40の前端部41aが接離方向に位置決めされるように、位置合わせ凹部81の間隔h1の大きさが設定されている。このため、位置合わせ凹部81に嵌合された第2フランジ42は、一層精度良く位置決めされる。対向面52に対して、バンパ40の前端部41aを接離方向に一層精度良く位置決めすることができる。なお、本発明において、接離方向とは、接近する方向と離反する方向の、両方向のことである。
図5〜図8に示すように、複数の掛け止め爪67は、スペーサ60の一端面61aから対向面52へ向かって突出するとともに、対向面52へ向かって付勢された構成である。より詳しく述べると、掛け止め爪67は、スペーサ本体61から径外方へ延びる弾性アーム69の先端に、一体に形成されている。弾性アーム69は、掛け止め爪67を対向面52へ向かって付勢するための、細長い平板状の部材であって、対向面52に対して接離方向に弾性変形が可能である。
一方、バンパ40は、第2フランジ42に形成された複数の掛け止め孔44を有する。複数の掛け止め孔44は、第2フランジ42が位置合わせ凹部81に嵌合されたときに、各々の掛け止め爪67に個別に掛け止まる、貫通孔である。
位置合わせ凹部81に第2フランジ42を挿入する途中で、第2フランジ42の先端は弾性アーム69の付勢力に抗して掛け止め爪67を押し退ける。その後、第2フランジ42が所定の位置まで挿入されたときに、掛け止め爪67の位置に掛け止め孔44が合致するので、弾性アーム69の付勢力によって、掛け止め爪67に掛け止め孔44が掛け止まる。このように、掛け止められた状態においては、掛け止め爪67から掛け止め孔44が外れることはない。このため、位置合わせ凹部81から第2フランジ42が抜け出ることはない。
図5及び図7に示すように、複数のバンパ径位置決め凸部68は、スペーサ60の径外方へ延びる部分である。バンパ径位置決め凸部68の先端68aは、ガーニッシュ32の外表面32cに対して、バンパ40の外表面41cが合致したときに、バンパ40の内周面41bが接するように形成されている。
位置合わせ凹部81に第2フランジ42を挿入することによって、バンパ40の内周面41bは複数のバンパ径位置決め凸部68の先端68aに接する。この状態において、ガーニッシュ32の外表面32cに対して、バンパ40の外表面41cが合致する。その後、複数のバンパ取付部64にバンパ40をリベット等の結合部材72(図4参照)で結合することにより、バンパ40はスペーサ60に取り付けられる。
図4及び図6に示すように、サイドアウタパネル15に車体取付脚部62を重ね合わせて、タッピングスクリュー等の結合部材73で結合することにより、スペーサ60はサイドアウタパネル15に取り付けられる。このように、スペーサ60をサイドアウタパネル15にも取付けることによって、ガーニッシュ32の後端部32bとバンパ40の前端部41aは、スペーサ60を介してサイドアウタパネル15に簡単に取り付けられる。
図9は、図2の9−9線に沿った断面図である。図2、図3及び図9に示すように、バンパ40は左右の側部にパネル45を有している。パネル45は、サイドアウタパネル15に形成されている凹部15aを覆うために、延長部41から上方へ延びる概ね平板状の部分である。このパネル45は、パネル用スペーサ85を介してサイドアウタパネル15に取り付けられている。
このような構成のバンパ位置決め構造において、バンパ40は次の手順でガーニッシュ32に位置決めされる。
先ず、図6に示すように、ガーニッシュ32の後端部32bにスペーサ60を取付ける。
次に、図6に示すように、サイドアウタパネル15にガーニッシュ32を取付ける。例えば、サイドアウタパネル15にスペーサ60を取付けることによって、サイドアウタパネル15にガーニッシュ32を取付けることができる。
次に、図4、図5及び図8に示すように、バンパ40の延長部41における前端部41aを弾性変形させながら、位置合わせ凹部81に第2フランジ42を押し込む。
なお、図4に示すように、必要に応じて、第2フランジ42にスリット42aを設ければ、前端部41aを弾性変形させることが、一層容易である。このようにすれば、位置合わせ凹部81に第2フランジ42を押し込む作業が、一層容易になる。
複数のバンパ径位置決め凸部68の先端68aに、バンパ40の内周面41bが当たるまで、第2フランジ42を押し込んだときに、掛け止め爪67に掛け止め孔44が掛け止まる。この状態で、ガーニッシュ32に対してバンパ40が位置決めされる。しかも、掛け止め爪67と掛け止め孔44によって、ガーニッシュ32に対するバンパ40の位置決め状態が、自動的に保持される。従って、作業者は、バンパ40から手を放すことができる。
次に、図4に示すように、保持されているバンパ40の前端部41aを、複数のバンパ取付部64に取付ける。
最後に、図9に示すように、バンパ40の他の部分を車体に取り付けて、作業を完了する。
以上の説明をまとめると、次の通りである。
本発明のバンパ位置決め構造は、図4〜図8に示すように、ガーニッシュ32の対向面52に取り付けられたスペーサ60と、スペーサ60の一端面61aと対向面52との間に所定の間隔h1を有して形成された位置合わせ凹部81と、スペーサ60の一端面61aから対向面52へ向かって突出するとともに対向面52へ向かって付勢された掛け止め爪67と、バンパ40の前端部41aから位置合わせ凹部81に嵌合するように延びる平板状の第2フランジ42と、第2フランジ42が位置合わせ凹部81に嵌合されたときに掛け止め爪67に掛け止まるように第2フランジ42に形成された掛け止め孔44とからなる。
本発明のバンパ位置決め構造によれば、位置合わせ凹部81にバンパ40の第2フランジ42を嵌合させることにより、ガーニッシュ32の後端部32bに対してバンパ40の前端部41aを車体前後方向に位置決めすることができる。位置合わせ凹部81に第2フランジ42が嵌合されたときに、第2フランジ42の掛け止め孔44は掛け止め爪67に掛け止まる(通称、スナップフィット)。この結果、バンパ40はガーニッシュ32に位置決めされた状態で保持される。
位置合わせ凹部81に嵌合された第2フランジ42は、ガーニッシュ32の対向面52とスペーサ60の一端面61aとによって、ガーニッシュ32とバンパ40の各端部32b,41a側への移動、つまり、車体前後方向の移動が、規制される。
また、掛け止め爪67は、スペーサ60の一端面61aから対向面52へ向かって付勢された部材である。このため、対向面52に対して直交する方向への外力がバンパ40に作用しても、掛け止め爪67は外力の影響を受けない。掛け止め爪67と掛け止め孔44の掛け止め状態は、確実に維持される。従って、位置合わせ凹部81に嵌合された第2フランジは確実に抜け止めされる。
このように、本発明のバンパ位置決め構造によれば、ガーニッシュ32に対するバンパ40の位置決め精度を維持した状態で、ガーニッシュ32にバンパ40を容易に且つ確実に保持させることができる。しかも、ガーニッシュ32にバンパ40を位置決めする作業の、工数を低減することができる。
また、本発明のバンパ位置決め構造によれば、ガーニッシュ32の対向面52に対して、バンパ40の前端部41aが接離方向に位置決めされるように、位置合わせ凹部81の間隔h1の大きさが設定されている。このため、位置合わせ凹部81に嵌合された第2フランジ42は、一層精度良く位置決めされる。対向面52に対して、バンパ40の前端部41aを接離方向に一層精度良く位置決めすることができる。
また、本発明のバンパ位置決め構造は、図5及び図7に示すように、ガーニッシュ32の外表面32cに対して、バンパ40の外表面41cが合致したときに、スペーサ60における複数のバンパ径位置決め凸部68の先端68aが、バンパ40の内周面41bに接するように構成されている。
しかも、図8に示すように、ガーニッシュ32の外表面32cに対して、バンパ40の外表面41cが合致したときに、掛け止め爪67が掛け止め孔44に掛け止まるように構成されている。
このため、ガーニッシュ32の外表面32cに対して、バンパ40の外表面41cを一層精度良く位置決めすることができる。
このように、本発明のバンパ位置決め構造によれば、車体11(図1参照)の前後、上下、左右の全ての方向において、ガーニッシュ32に対するバンパ40の位置決め精度を高めた状態で、ガーニッシュ32にバンパ40を容易に且つ確実に保持させることができる。
なお、本発明の実施の形態において、バンパ位置決め構造は、サイドガーニッシュ32の前端部32aに対して、フロントバンパの後端部を位置決めする構成にも適用できる。
また、第2フランジ42は、図4に示すように連続した形状の他に、間欠した形状であってもよい。
本発明のバンパ位置決め構造は、乗用車において、ホイールハウス21に取り付けられたサイドガーニッシュ32の端部に対して、バンパの端部の位置決めをする技術に好適である。
本発明に係るサイドガーニッシュを備えた車両を左側から見た斜視図である。 図1に示された車両の左後部周りの斜視図である。 図2に示されたサイドガーニッシュからバンパを外した状態の分解斜視図である。 図3に示されたバンパ位置決め構造の分解斜視図である。 図2の5−5線に沿った断面図である。 図3に示されたサイドガーニッシュにスペーサを取付けた状態の斜視図である。 図4に示されたスペーサの斜視図である。 図2の8−8線に沿った断面図である。 図2の9−9線に沿った断面図である。 従来の車両におけるバンパ位置決め構造の概要図である。
符号の説明
10…車両、11…車体、15…サイドアウタパネル、32…サイドガーニッシュ、32b…端部(後端部)、32c…外表面、40…バンパ(リヤバンパ)、41a…端部(前端部)、41b…内部(内周面)、41c…外表面、42…フランジ(第2フランジ)、44…掛け止め孔、52…対向面、60…スペーサ、61a…一端面、67…掛け止め爪、68…バンパ径位置決め凸部、68a…先端、81…位置合わせ凹部、h1…間隔。

Claims (3)

  1. 車体のサイドアウタパネルに取り付けられたサイドガーニッシュの端部に対して、バンパの端部を位置決めする、バンパ位置決め構造において、
    前記サイドガーニッシュの端部のうち、前記バンパの端部に対向する対向面に取り付けられたスペーサと、
    前記対向面と、この対向面に対向するように前記スペーサに有した一端面との間に、所定の間隔を有して形成された位置合わせ凹部と、
    前記スペーサの一端面から前記対向面へ向かって突出するとともに、前記対向面へ向かって付勢された掛け止め爪と、
    前記バンパの端部から前記位置合わせ凹部に嵌合するように延びている、平板状のフランジと、
    このフランジが前記位置合わせ凹部に嵌合されたときに、前記掛け止め爪に掛け止まるように、前記フランジに形成された掛け止め孔と、
    からなることを特徴としたバンパ位置決め構造。
  2. 前記位置合わせ凹部の間隔の大きさは、前記サイドガーニッシュの対向面に対して、前記バンパの端部が、接近する方向と離反する方向との、両方向に位置決めされる大きさに設定され、
    前記スペーサは、全体が前記バンパの端部の内部に嵌合するように形成されるとともに、前記スペーサの径外方へ延びるバンパ径位置決め凸部を有しており、
    このバンパ径位置決め凸部の先端は、前記サイドガーニッシュの外表面に対して、前記バンパの外表面が合致したときに、前記バンパの内周面が接するように形成され、
    前記掛け止め爪は、前記サイドガーニッシュの外表面に対して、前記バンパの外表面が合致したときに、前記掛け止め孔に掛け止まるように形成されている、
    ことを特徴とした請求項1記載のバンパ位置決め構造。
  3. 前記スペーサは、前記サイドアウタパネルにも取り付けられていることを特徴とした請求項1又は請求項2記載のバンパ位置決め構造。
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