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JP2008159138A - 再生装置および再生方法、信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラム - Google Patents

再生装置および再生方法、信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラム Download PDF

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JP2008159138A JP2006345765A JP2006345765A JP2008159138A JP 2008159138 A JP2008159138 A JP 2008159138A JP 2006345765 A JP2006345765 A JP 2006345765A JP 2006345765 A JP2006345765 A JP 2006345765A JP 2008159138 A JP2008159138 A JP 2008159138A
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Abstract

【課題】フィードバックされる位相誤差信号に基づいて位相補間を安定して実行し、ビタビ復号の性能低下を抑止する。
【解決手段】位相補間器76は、ITR-PLL回路81からフィードバックされる位相誤差信号に基づき、デジタル化された信号の位相を補間する。適応型波形等化器77は、入力される位相補間後の信号を波形等化し、波形等化後の信号をビタビ復号器78およびLMS回路79に出力する。ビタビ復号器78は、この波形等化後の信号を復号しチャネルデータを得る。位相固定適応型波形等化器80は、位相補間後の信号を位相変化が生じないように波形等化する。ITR-PLL回路81は、位相変化を伴わない波形等化後の信号と、チャネルデータとの位相差に対応する位相誤差信号を生成する。本発明は、記録メディアからチャネルデータを再生する再生装置に適用できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、再生装置および再生方法、信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラムに関し、特に、ITR方式により、記録密度の高い記録メディアからチャネルデータを再生する場合に用いて好適な再生装置および再生方法、信号処理装置および信号処理方法、並びにプログラムに関する。
近年、記録メディアの記録密度が高められており、これに伴って、記録密度の高い記録メディアから、チャネル信号を正確に再生する技術も必要となる。
図1は、光ディスクや磁気ディスクなどの記録メディアに記録されている信号を再生する、従来の一般的な再生装置の構成例を示している。
この再生装置10は、記録メディア11から読み出した再生情報信号に基づいて基準クロックを調整することにより生成されるチャネルクロックに同期して各部が動作するものである。
すなわち、再生装置10において、メディアドライブ12によって記録メディア11から読み出された再生情報信号(RF信号)は、アナログフィルタ20によって波形等化され、A/Dコンバータ21によってデジタル化(2値化)された後、PLL回路22および波形等化器27に供給される。
PLL回路22においては、位相比較器23によって、2値化された再生情報信号と、VCO(Voltage controlled Oscillator)26の出力信号との位相差が検出され、ループフィルタ24によって、検出された位相差に対応する位相誤差信号が生成され、位相誤差信号がD/Aコンバータ25によってアナログ変換されてVCO26に供給される。そして、VCO26では、アナログ化された位相誤差信号に対応し、基準クロックに基づくチャネルクロックが発振されて後段に供給される。このようにして、再生情報信号と同期したチャネルクロックが生成される。
波形等化器27では、デジタル化された再生情報信号が波形等化され、ビタビ復号器28によって復号され、この復号結果としてチャネルデータが生成される。
この再生装置10は、パーシャルレスポンスへの波形等化と、Maximum Likelihood検出(=ビタビ検出)が組み合わせされたものであり、この構成はPRML(Partial Response Maximum Likelihood)方式と称されている。
以上の説明から明らかなように、再生装置10が示すようなPRML方式では、その前段において、PLL回路による再生情報信号と同期したチャネルクロックが必要である。
図1に示された再生装置10によれば、従来の一般的な光ディスクなどの記録メディア11からチャネルデータの再生を行うことができる。しかしながら、記録密度がより高められた記録メディアからチャネルデータを再生しようとした場合、当該記録メディアに隣接して記録されているマーク間の干渉がさらに強まるため、PLL回路22においても、2値化信号の品質悪化が直接の原因となり、再生情報信号と同期したチャネルクロックを正しく生成することが出来なくなり、その結果としてチャネルデータの再生が行えなくなる。
そこで、記録密度がより高められた記録メディアの隣接したマーク間の干渉を前提として、従来のPLL回路よりも高い精度でチャネルクロックのタイミングリカバリを行うことができる構成が必要とされている。
図2は、上述した必要を満たすべく構成された再生装置の構成例を示している。この再生装置30は、記録メディア31から読み出した再生情報信号を固定クロックに同期して標本化し、位相補間することによってタイミングリカバリを行うITR(Interpolated Timing Recovery)方式が適用されている。ITR方式については、例えば特許文献1に記載されている。
再生装置30においては、周波数シンセサイザ33により基準クロックに基づく所定の固定クロックが発振されて各部に供給される。メディアドライブ32によって記録メディア31から読み出された再生情報信号(RF信号)は、アナログフィルタ34によって波形等化され、A/Dコンバータ35によって固定クロックに同期して標本化された(デジタル化)された後、位相補間器37に供給される。
位相補間器37では、ITR-PLL回路40からフィードバックされる位相誤差信号に基づき、デジタル化された再生情報信号の位相が補間され、ビタビ復号器38、2値検出器39、およびITR-PLL回路40に出力される。
ビタビ復号器38では、位相補間後の信号が復号され、この復号結果としてチャネルデータが生成される。
2値検出器39では、位相補間後の信号が2値化され、この2値化信号がITR-PLL回路40に供給される。ITR-PLL回路40では、位相補間後の信号と2値化信号との位相差に対応する位相誤差信号が生成されて、位相補間器37に出力される。
この再生装置30によれば、より記録密度が高められた記録メディア31からチャネルデータを再生することができる。しかしながら、再生装置30では、位相補間器37の前段に波形等化器36が配置されているため、波形等化後の信号と、ビタビ復号結果のチェネルデータの位相が異なり、波形等化器36を構成するFIR(Finite Impulse Response)型フィルタのタップ係数をLMS(Least Mean Square)アルゴリズムなどを用いた単純な手法によって適応的に変化させることができなかった。
特開2003−317405号公報
そこで、記録密度の高い記録メディアからチャネルデータを再生することができ、かつ、波形等化器におけるFIR型フィルタのタップ係数を、LMSアルゴリズムなどを用いた単純な手法によって適応的に変化させることができる再生装置が考案された。
図3は、当該再生装置の構成例を示している。この再生装置50においては、周波数シンセサイザ53により基準クロックに基づく所定の固定クロックが発振されて各部に供給される。メディアドライブ52によって記録メディア51から読み出された再生情報信号(RF信号)は、アナログフィルタ54によって波形等化され、A/Dコンバータ55によって固定クロックに同期して標本化された(デジタル化された)後、位相補間器56に供給される。
位相補間器56では、ITR-PLL回路59からフィードバックされる位相誤差信号に基づき、デジタル化された再生情報信号の位相が補間されて、位相補間後の信号が適応型波形等化器57に出力される。
適応型波形等化器57では、LMS回路60からのフィードバック情報に基づいてFIR型フィルタのタップ係数を適応的に変更しつつ、位相補間後の信号を波形等化して、後段のビタビ復号器58、ITR-PLL回路59、およびLMS回路60に出力する。
ビタビ復号器58では、波形等化後の信号が復号され、この復号結果としてチャネルデータが生成される。生成されたチャネルデータは、後段に出力される他、ITR-PLL回路59、およびLMS回路60にフィードバックされる。
ITR-PLL回路59では、波形等化後の信号と、ビタビ復号結果のチャネルデータとの位相差に対応する位相誤差信号が生成されて、位相補間器56に出力される。LMS回路60では、波形等化後の信号とビタビ復号結果のチャネルデータをLMSアルゴリズムに適用することにより、適応型波形等化器57においてタップ係数を変更するためのフィードバック情報を生成する。
この再生装置50によれば、位相補間器56に対して位相誤差信号をフィードバックするための経路に、適応型波形等化器57およびビタビ復号器58を配置したので、波形等化後の信号とビタビ復号結果であるチャネルデータの位相が一致する。したがって、LMS回路60では、チャネルデータをLMSアルゴリズムに適用することにより、適応型波形等化器57におけるFIR型フィルタのタップ係数を適応的に変化させるためのフィードバック情報を生成することができる。
しかしながら、再生装置50では、LMS回路60から適応型波形等化器57に供給されるフィードバック情報と、ITR-PLL回路59から位相補間器56にフィードバックされる位相誤差信号が互いに干渉し、位相補間器56における位相補間処理が不安定となったり、適応型波形等化器57におけるFIR型フィルタのタップ係数が収束せずに発散したりして、波形等化処理が適切に実行されないことによってビタビ復号の復号性能が低下してしまう事態が発生し得る。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、記録密度がより高められた記録メディアからチャネルデータを再生するに際し、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて位相補間処理を安定して実行させるとともに、ビタビ復号の性能低下を抑止するようにするものである。
本発明の第1の側面である再生装置は、ITR方式を適用して記録メディアからチャネルデータを再生する再生装置において、前記記録メディアに記録されている情報信号を読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段によって読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間手段と、前記位相補間手段によって位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する第1の波形等化手段と、前記第1の波形等化手段によって波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間手段にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成手段と、前記位相補間手段によって位相補間された前記情報信号を、その位相の変化を制限せずに波形等化する第2の波形等化手段と、前記第2の波形等化手段によって波形等化された前記情報信号を復号することにより前記チャネルデータを生成する復号手段とを含む。
前記位相誤差信号生成手段は、前記第1の波形等化手段によって波形等化された前記情報信号と、前記復号手段によって生成された前記チャネルデータとの位相誤差に基づき、前記位相補間手段にフィードバックする前記位相誤差信号を生成するようにすることができる。
前記第1の波形等化手段は、複数のタップを含むFIR型フィルタから構成され、前記複数のタップにおけるタップ係数は、中心対称であるようにすることができる。
前記第2の波形等化手段は、複数のタップを含むFIR型フィルタから構成され、前記複数のタップにおけるタップ係数は、LMSアルゴリズムに基づいて決定されるようにすることができる。
本発明の第1の側面である再生方法は、ITR方式を適用して記録メディアからチャネルデータを再生する再生装置の再生方法において、前記記録メディアに記録されている情報信号を読み出す読み出しステップと、前記読み出しステップの処理で読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間ステップと、前記位相補間ステップの処理で位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する第1の波形等化ステップと、前記第1の波形等化ステップの処理で波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間ステップの処理にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成ステップと、前記位相補間ステップの処理で位相補間された前記情報信号を、その位相の変化を制限せずに波形等化する第2の波形等化ステップと、前記第2の波形等化ステップの処理で波形等化された前記情報信号を復号することにより前記チャネルデータを生成する復号ステップとを含む。
本発明の第1の側面であるプログラムは、ITR方式を適用して記録メディアからチャネルデータを再生する再生装置の制御用のプログラムであって、前記記録メディアから読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間ステップと、前記位相補間ステップの処理で位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する第1の波形等化ステップと、前記第1の波形等化ステップの処理で波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間ステップの処理にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成ステップと、前記位相補間ステップの処理で位相補間された前記情報信号を、その位相の変化を制限せずに波形等化する第2の波形等化ステップと、前記第2の波形等化ステップの処理で波形等化された前記情報信号を復号することにより前記チャネルデータを生成する復号ステップとを含む処理を再生装置のコンピュータに実行させる。
本発明の第1の側面においては、記録メディアから読み出された情報信号の位相が、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間され、位相補間された情報信号が、その位相が固定された状態で波形等化され、この波形等化された情報信号に基づき、フィードバックするための位相誤差信号が生成される。また、位相補間された情報信号がその位相の変化が制限されずに波形等化され、この波形等化された情報信号が復号されることによりチャネルデータが生成される。
本発明の第2の側面である情報処理装置は、記録メディアから読み出された情報信号を処理する信号処理装置において、前記記録メディアから読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間手段と、前記位相補間手段によって位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する波形等化手段と、前記波形等化手段によって波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間手段にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成手段とを含む。
前記波形等化手段は、複数のタップを含むFIR型フィルタから構成され、前記複数のタップにおけるタップ係数は、中心対称であるようにすることができる。
本発明の第2の側面である情報処理方法は、記録メディアから読み出された情報信号を処理する信号処理装置の信号処理方法において、前記記録メディアから読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間ステップと、前記位相補間ステップの処理で位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する波形等化ステップと、前記波形等化ステップの処理で波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間ステップの処理にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成ステップとを含む。
本発明の第2の側面であるプログラムは、記録メディアから読み出された情報信号を処理する信号処理装置の制御用のプログラムであって、前記記録メディアから読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間ステップと、前記位相補間ステップの処理で位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する波形等化ステップと、前記波形等化ステップの処理で波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間ステップの処理にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成ステップとを含む処理を信号処理装置のコンピュータに実行させる。
本発明の第2の側面においては、記録メディアから読み出された情報信号の位相が、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間され、位相補間された情報信号が、その位相が固定された状態で波形等化され、この波形等化された情報信号に基づき、フィードバックするための位相誤差信号が生成される。
本発明の第1の側面によれば、記録密度がより高められた記録メディアからチャネルデータを再生するに際し、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて位相補間を安定して実行することができ、かつ、ビタビ復号の性能低下を抑止することができる。
本発明の第2の側面によれば、記録密度がより高められた記録メディアからチャネルデータを再生するに際し、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて位相補間処理を安定して実行することができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書または図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書または図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書または図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の第1の側面である再生装置(例えば、図4の再生装置70)は、記録メディアに記録されている情報信号を読み出す読み出し手段(例えば、図4のメディアドライブ72)と、前記読み出し手段によって読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間手段(例えば、図4の位相補間器76)と、前記位相補間手段によって位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する第1の波形等化手段(例えば、図4の位相固定適応型波形等化器80)と、前記第1の波形等化手段によって波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間手段にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成手段(例えば、図4のITR-PLL回路81)と、前記位相補間手段によって位相補間された前記情報信号を、その位相の変化を制限せずに波形等化する第2の波形等化手段(例えば、図4の適応型波形等化器77)と、前記第2の波形等化手段によって波形等化された前記情報信号を復号することにより前記チャネルデータを生成する復号手段(例えば、図4のビタビ復号器78)とを含む。
本発明の第1の側面である再生方法およびプログラムは、記録メディアに記録されている情報信号を読み出す読み出しステップ(例えば、図8のステップS1)と、前記読み出しステップの処理で読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間ステップ(例えば、図8のステップS2)と、前記位相補間ステップの処理で位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する第1の波形等化ステップ(例えば、図8のステップS4)と、前記第1の波形等化ステップの処理で波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間ステップの処理にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成ステップ(例えば、図8のステップS4)と、前記位相補間ステップの処理で位相補間された前記情報信号を、その位相の変化を制限せずに波形等化する第2の波形等化ステップ(例えば、図8のステップS3)と、前記第2の波形等化ステップの処理で波形等化された前記情報信号を復号することにより前記チャネルデータを生成する復号ステップ(例えば、図8のステップS3)とを含む。
本発明の第2の側面である情報処理装置(例えば、図4の再生装置70)は、記録メディアから読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間手段(例えば、図4の位相補間器76)と、前記位相補間手段によって位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する波形等化手段(例えば、図4の位相固定適応型波形等化器80)と、前記波形等化手段によって波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間手段にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成手段(例えば、図4のITR-PLL回路81)とを含む。
本発明の第2の側面である情報処理方法およびプログラムは、記録メディアから読み出された情報信号を処理する信号処理装置の信号処理方法において、記録メディアから読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間ステップ(例えば、図8のステップS2)と、前記位相補間ステップの処理で位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する波形等化ステップ(例えば、図8のステップS4)と、前記波形等化ステップの処理で波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間ステップの処理にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成ステップ(例えば、図8のステップS4)とを含む。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図4は、本発明の一実施の形態である再生装置の構成例を示している。この再生装置70は、ブルーレイディスクのような記録密度の高い記録メディア71からチャネルデータを再生するものであり、メディアドライブ72、周波数シンセサイザ73、アナログフィルタ74、A/Dコンバータ75、位相補間器76、適応型波形等化器77、ビタビ復号器78、LMS回路79、位相固定適応型波形等化器80、およびITR-PLL回路81から構成される。
メディアドライブ72は、記録メディア72に記録されている信号を読み出し、再生情報信号としてアナログフィルタ74に出力する。周波数シンセサイザ73は、基準クロックに基づき所定の固定クロックを発振する。発振された固定クロックは再生装置70の各部に供給される。
アナログフィルタ74は、メディアドライブ72から入力される再生情報信号を波形等化してA/Dコンバータ75に出力する。A/Dコンバータ75は、波形等化後のアナログ信号を固定クロックに同期して標本化して(デジタル化して)位相補間器76に出力する。
位相補間器76は、ITR-PLL回路81からフィードバックされる位相誤差信号に基づき、デジタル化された信号の位相を補間し、位相補間後の信号を適応型波形等化器77および位相固定適応型波形等化器80に出力する。
適応型波形等化器77は、FIR型フィルタから成り、LMS回路79から入力されるフィードバック情報に基づき、FIR型フィルタのタップ係数を変更しつつ、位相補間器76から入力される位相補間後の信号を波形等化し、波形等化後の信号をビタビ復号器78およびLMS回路79に出力する。なお、適応型波形等化器77における波形等化に伴う位相の変化については特に制限を設けない。
ビタビ復号器78は、適応型波形等化器77による波形等化後の信号を復号し、その結果得られるチャネルデータを後段に出力するとともに、LMS回路79およびITR-PLL回路81にフィードバックする。
なお、ビタビ復号器78に入力される信号は、上述したように、位相の変化に制限なく適切に波形等化されているので、ビタビ復号器78における復号性能の低下を生じない。
位相固定適応型波形等化器80は、FIR型フィルタから成り、位相補間器76から入力される位相補間後の信号を波形等化し、波形等化後の信号をITR-PLL回路81に出力する。なお、位相固定適応型波形等化器80における波形等化に際しては、位相変化が生じないようにする。
ITR-PLL回路81は、位相固定適応型波形等化器80による位相変化を伴わない波形等化後の信号と、ビタビ復号結果のチャネルデータとの位相差に対応する位相誤差信号を生成し、位相補間器76にフィードバックする。
なお、ITR-PLL回路81に入力される波形等化後の信号は位相変化を伴わないので、位相誤差信号がフィードバックされる位相補間器76の位相補間処理と、適応型波形等化器77の波形等化処理とが干渉し合うような事態を抑止することができる。
次に、適応型波形等化器77と位相固定適応型波形等化器80の構成例について説明する。
上述したように、適応型波形等化器77と位相固定適応型波形等化器80は、それぞれFIR型フィルタによって構成される。一般に、FIR型フィルタは中心のタップに対して両側のタップの係数が対称となっている場合(以下、中心対称と称する)、波形等化前と波形等化後の信号の各周波数成分に位相変化が生じない。逆に、タップ係数が中心対称ではない場合、波形等化前と波形等化後の信号の各周波数成分の位相は通常一致せず、変化波形等化の前後で信号の各周波数成分に位相変化が生じる。
したがって、波形等化に伴う位相の変化については制限を設けない適応型波形等化器77は、FIR型フィルタのタップ係数が中心対称ではない構成とする。反対に、波形等化に伴う位相の変化を禁止する位相固定適応型波形等化器80は、FIR型フィルタのタップ係数が中心対称である構成とする。
図5は、7タップのFIR型フィルタから成る適応型波形等化器77の構成例を示している。この適応型波形等化器77は、入力信号を1クロック分遅延させて後段に出力する遅延素子(D)91−1乃至91−6、入力信号に係数ekを乗算する乗算器92−1乃至92−7、入力信号にそれぞれタップ係数C1,C2,C3,C4,C5,C6,C7を乗算する乗算器93−1乃至93−7、乗算器93−1乃至93−7の乗算結果を加算する加算器94、加算器94の出力であるフィルタ出力yoと目標信号Ziとの差を算出する減算器95、減算器95の出力に更新ゲインa1を乗算することによって係数ekを得る乗算器96から構成される。
乗算器93−1乃至93−7のそれぞれにおけるタップ係数C1乃至C7は、中心対称である必要ななく、フィルタ出力yoと目標信号Ziの2乗誤差が最小となるようLMSアルゴリズムによって決定される。なお、更新ゲインa1は、適応動作の収束速度を決定する正値のパラメータであり、この値が大きければ適応動作は早く、タップ係数は速やかに収束するが、外乱に対して不安定となるため、適応速度と安定性の兼ね合いに応じて適切な値が予め設定されている。
図6は、7タップのFIR型フィルタから成る位相固定適応型波形等化器80の第1の構成例を示している。位相固定適応型波形等化器80の第1の構成例は、入力信号を1クロック分遅延させて後段に出力する遅延素子(D)101−1乃至101−6、入力信号に係数ekを乗算する乗算器102−1乃至102−7、入力信号にそれぞれタップ係数C11,C12,C13,C14,C13,C12,C11を乗算する乗算器103−1乃至103−7、乗算器103−1乃至103−7の乗算結果を加算する加算器104、加算器104の出力であるフィルタ出力yoと目標信号Ziとの差を算出する減算器105、減算器105の出力に更新ゲインa2を乗算することによって係数ekを得る乗算器96から構成される。
乗算器103−1乃至103−7のそれぞれにおけるタップ係数C11,C12,C13,C14,C13,C12,C11は中心対称であり、フィルタ出力yoと目標信号Ziの2乗誤差が最小となるようLMSアルゴリズムによって決定される。なお、更新ゲインa2は、適応動作の収束速度を決定する正値のパラメータであり、この値が大きければ適応動作は早く、タップ係数は速やかに収束するが、外乱に対し不安定となるため、適応速度と安定性の兼ね合いに応じて適切な値が予め設定されている。
図7は、7タップのFIR型フィルタから成る位相固定適応型波形等化器80の第2の構成例を示している。この第2の構成例は、タップ係数が中心対称であることを利用し、第1の構成例を簡略化したものである。
すなわち、位相固定適応型波形等化器80の第2の構成例は、第1の構成例における乗算器102−5乃至102−7、および乗算器103−5乃至103−7の6個の乗算器を削減し、3個の加算器111−1乃至111−3を追加している。なお、第1の構成例と共通の構成要素については同一の符号を付しているので、その説明は省略する。
次に、再生装置70による記録メディア71からチャネルデータを再生する再生処理について、図8のフローチャートを参照して説明する。
この再生処理は、メディアドライブ72に記録メディア71が装着されている状態で、例えばユーザから再生が指示されたときに開始される。なお、再生装置70の各部には、週はシンセサイザ73によって発振された固定クロックが供給されているものとする。
ステップS1において、メディアドライブ72は、記録メディア72から読み出した再生情報信号をアナログフィルタ74に出力する。アナログフィルタ74は、メディアドライブ72から入力された再生情報信号を波形等化してA/Dコンバータ75に出力する。A/Dコンバータ75は、波形等化後のアナログの再生情報信号を固定クロックに同期して標本化して位相補間器76に出力する。
ステップS2において、位相補間器76は、ITR-PLL回路81からフィードバックされた位相誤差信号に基づき、波形等化され、デジタル化されている再生情報信号の位相を補間し、位相補間後の信号を適応型波形等化器77および位相固定適応型波形等化器80に出力する。
一方の適応型波形等化器77は、ステップS3において、位相補間器76から入力される位相補間後の信号を波形等化し、波形等化後の信号をビタビ復号器78およびLMS回路79に出力する。なお、適応型波形等化器77におけるタップ係数は、LMS回路79から入力されるフィードバック情報に基づいて適宜更新されている。ビタビ復号器78は、適応型波形等化器77による波形等化後の信号を復号し、その結果得られたチャネルデータを後段に出力するとともに、LMS回路79およびITR-PLL回路81にフィードバックする。
他方の位相固定適応型波形等化器80は、ステップS4において、位相補間器76から入力された位相補間後の信号を波形等化し、波形等化後の信号をITR-PLL回路81に出力する。ITR-PLL回路81は、位相固定適応型波形等化器80から入力された、位相変化を伴わない波形等化後の信号と、ビタビ復号結果のチャネルデータとの位相差に対応する位相誤差信号を生成し、位相補間器76にフィードバックする。
なお、説明の便宜上、ステップS3の処理とステップS4の処理を順に説明したが、実際には、平行して継続的に実行される。以上で、再生装置70による再生処理の説明を終了する。
以上に説明した再生処理によれば、ビタビ復号器78に波形等化した信号を供給する適応型波形等化器77と、ITR-PLL回路81に位相変化を伴わず波形等化した信号をフィードバックさせる位相固定適応型波形等化器80とを個別に設けることにより、ITR-PLL回路81を安定して動作させることができる。また、適応型波形等化器77のタップ係数をLMSアルゴリズムによって集束した最適な値に決定することができるので、ビタビ復号器78における復号性能の低下を抑止することができる。
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
なお、本明細書において、プログラムに基づいて実行されるステップは、記載された順序に従って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
従来の再生装置の構成例を示すブロック図である。 従来の再生装置の構成例を示すブロック図である。 従来の再生装置の構成例を示すブロック図である。 本発明を適用した再生装置の構成例を示すブロック図である。 適応型波形等化器の構成例を示すブロック図である。 位相固定適応型波形等化器の第1の構成例を示すブロック図である。 位相固定適応型波形等化器の第2の構成例を示すブロック図である。 本発明を適用した再生装置による再生処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
70 再生装置, 71 記録メディア, 72 メディアドライブ, 73 周波数シンセサイザ, 74 アナログフィルタ, 75 A/Dコンバータ, 76 位相補間器, 77 適応型波形等化器, 78 ビタビ復号器, 79 LMS回路, 80 位相固定適応型波形等化器, 81 ITR-PLL回路

Claims (10)

  1. ITR(Interpolated Timing Recovery)方式を適用して記録メディアからチャネルデータを再生する再生装置において、
    前記記録メディアに記録されている情報信号を読み出す読み出し手段と、
    前記読み出し手段によって読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間手段と、
    前記位相補間手段によって位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する第1の波形等化手段と、
    前記第1の波形等化手段によって波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間手段にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成手段と、
    前記位相補間手段によって位相補間された前記情報信号を、その位相の変化を制限せずに波形等化する第2の波形等化手段と、
    前記第2の波形等化手段によって波形等化された前記情報信号を復号することにより前記チャネルデータを生成する復号手段と
    を含む再生装置。
  2. 前記位相誤差信号生成手段は、前記第1の波形等化手段によって波形等化された前記情報信号と、前記復号手段によって生成された前記チャネルデータとの位相誤差に基づき、前記位相補間手段にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する
    請求項1に記載の再生装置。
  3. 前記第1の波形等化手段は、複数のタップを含むFIR(Finite Impulse Response)型フィルタから構成され、前記複数のタップにおけるタップ係数は、中心対称である
    請求項1に記載の再生装置。
  4. 前記第2の波形等化手段は、複数のタップを含むFIR型フィルタから構成され、前記複数のタップにおけるタップ係数は、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムに基づいて決定される
    請求項1に記載の再生装置。
  5. ITR方式を適用して記録メディアからチャネルデータを再生する再生装置の再生方法において、
    前記記録メディアに記録されている情報信号を読み出す読み出しステップと、
    前記読み出しステップの処理で読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間ステップと、
    前記位相補間ステップの処理で位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する第1の波形等化ステップと、
    前記第1の波形等化ステップの処理で波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間ステップの処理にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成ステップと、
    前記位相補間ステップの処理で位相補間された前記情報信号を、その位相の変化を制限せずに波形等化する第2の波形等化ステップと、
    前記第2の波形等化ステップの処理で波形等化された前記情報信号を復号することにより前記チャネルデータを生成する復号ステップと
    を含む再生方法。
  6. ITR方式を適用して記録メディアからチャネルデータを再生する再生装置の制御用のプログラムであって、
    前記記録メディアから読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間ステップと、
    前記位相補間ステップの処理で位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する第1の波形等化ステップと、
    前記第1の波形等化ステップの処理で波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間ステップの処理にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成ステップと、
    前記位相補間ステップの処理で位相補間された前記情報信号を、その位相の変化を制限せずに波形等化する第2の波形等化ステップと、
    前記第2の波形等化ステップの処理で波形等化された前記情報信号を復号することにより前記チャネルデータを生成する復号ステップと
    を含む処理を再生装置のコンピュータに実行させるプログラム。
  7. 記録メディアから読み出された情報信号を処理する信号処理装置において、
    前記記録メディアから読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間手段と、
    前記位相補間手段によって位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する波形等化手段と、
    前記波形等化手段によって波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間手段にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成手段と
    を含む信号処理装置。
  8. 前記波形等化手段は、複数のタップを含むFIR型フィルタから構成され、前記複数のタップにおけるタップ係数は、中心対称である
    請求項7に記載の信号処理装置。
  9. 記録メディアから読み出された情報信号を処理する信号処理装置の信号処理方法において、
    前記記録メディアから読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間ステップと、
    前記位相補間ステップの処理で位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する波形等化ステップと、
    前記波形等化ステップの処理で波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間ステップの処理にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成ステップと
    を含む信号処理方法。
  10. 記録メディアから読み出された情報信号を処理する信号処理装置の制御用のプログラムであって、
    前記記録メディアから読み出された情報信号の位相を、フィードバックされる位相誤差信号に基づいて補間する位相補間ステップと、
    前記位相補間ステップの処理で位相補間された前記情報信号を、その位相を固定した状態で波形等化する波形等化ステップと、
    前記波形等化ステップの処理で波形等化された前記情報信号に基づき、前記位相補間ステップの処理にフィードバックする前記位相誤差信号を生成する位相誤差信号生成ステップと
    を含む処理を信号処理装置のコンピュータに実行させるプログラム。
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