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JP2008158393A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】対向する第1基板と第2基板との間に挟持された液晶を駆動する画素電極および共通電極が第1基板に設けられた液晶表示装置について静電気耐圧を向上することである。
【解決手段】第1基板100と第2基板200とが対向して設けられ、当該基板100,200間に液晶302が挟持されている。液晶302を駆動する画素電極118および共通電極116は第1基板100に設けられている。第1基板100は、画素電極118および共通電極116よりなる複数の画素が配置された画素領域の外側に配置された回路配線104,106を備えている。第2基板200は、液晶302とは反対側に画素電極118および共通電極116に対向して配置され所定電位に保持された透光性導電膜208と、絶縁膜210とを備えている。絶縁膜210は、透光性導電膜208上に配置され、透光性導電膜208の外縁を覆っている。
【選択図】図3

Description

本発明は、液晶表示装置に係り、特に対向する第1基板と第2基板との間に挟持された液晶を駆動する画素電極および共通電極が第1基板に設けられた液晶表示装置に関する。
FFS(Fringe Field Switching)モードの液晶パネルでは、液晶の配向を制御する画素電極と共通電極との両方が素子基板に設けられており、この2つの電極は絶縁膜を介して積層されている。当該電極のうちで上層の電極にはスリットが設けられている。スリットの長辺方向とほぼ平行にラビング処理がなされ、上記電極間の電位がオフ電位の場合、液晶分子は、スリットの長辺方向とほぼ平行に配向する。オフ電位よりも大きい電位を上記電極間に印加した場合、スリットの長辺に対して垂直な方向に電界(横電界)が発生し、液晶分子は電界方向に沿うように基板に平行な面内で回転する(横回転する)。液晶分子の回転角を制御することによって、透過光量が制御される。
なお、画素電極および共通電極の両方が素子基板に設けられた構造として、FFSモードの他に、IPS(In-Plane Switching)モードが知られている。
特開平9−105918号公報
液晶パネルについて、小型化、薄型化、狭額縁化が進められ、また、タッチパネル等の機能の付加が進んでいる。これらに伴い、人体等によるパネル外部からの静電気がパネルの不具合を引き起こす場合がある。
例えば、FFSモード等では、素子基板に対向配置された対向基板に静電気が印加され当該対向基板が帯電した状態になると、当該帯電によって縦方向の電界が発生し、素子基板の上記電極による液晶配向制御を適切に行うことができない場合がある。この場合、例えばノーマリブラックの液晶パネルでは、黒表示が白浮きして(白味を帯びて)コントラストが低下してしまう。また、白浮きの程度が画面全体で不均一のときには表示ムラが観察される。
対策の一つとして、対向基板の外表面全体に透明導電膜を形成し、この透明導電膜を筐体またはFPC(Flexible Printed Circuit)端子へ接続することによって、上記帯電を外部回路の接地電位(GND)へ逃がす手法がある(特許文献1参照)。
しかしながら、上記対策によっても十分な静電気耐圧が得られない場合があることが分かった。
本発明の目的は、対向する第1基板と第2基板との間に挟持された液晶を駆動する画素電極および共通電極が第1基板に設けられた液晶表示装置について静電気耐圧を向上することである。
本発明に係る液晶表示装置は、対向する第1基板と第2基板との間に挟持された液晶を駆動する画素電極および共通電極が前記第1基板に設けられた液晶表示装置であって、前記第1基板は、前記画素電極および前記共通電極よりなる複数の画素が配置された画素領域の外側に配置された回路配線を備え、前記第2基板は、前記液晶とは反対側に前記画素電極および前記共通電極に対向して配置され所定電位に保持される透光性導電膜と、前記透光性導電膜上に配置された絶縁膜と、を備え、前記絶縁膜は前記透光性導電膜の外縁を覆っていることを特徴とする。
ここで、前記透光性導電膜は前記回路配線よりも前記第2基板の中央側に位置する前記外縁を有することが好ましい。また、前記回路配線は前記第1基板の外縁に沿った回路配線であることが好ましい。また、前記絶縁膜が光学フィルムであることが好ましい。
上記構成により、透光性導電膜に静電気が侵入した場合であっても当該静電気が第1基板の回路配線に及ぼす影響を低減することができるし、静電気の侵入自体を低減することができるので、静電気耐性を向上することができる。
本発明の実施の形態を説明する前に、静電気耐性を種々の評価に基づいて考察したので、これについて図6および図7に示す液晶表示装置の周縁部付近の断面図を参照して説明する。
図6および図7に示すように、FFSモードの従来の液晶表示装置10Zにおいて、第1基板100Zと第2基板200Zとがシール304Zによって貼り合わされ、これらの基板100Z,200Z間に液晶302Zが挟持されている。第1基板100Zの支持基板102Z上には回路配線群104Zが配置されており、回路配線群104Zを覆って絶縁膜114Zが配置されている。なお、図面では回路配線群104Zを模式的に図示している。第2基板200Zの支持基板202Zの外表面上には透光性導電膜208Zが配置されており、この透光性導電膜208Zは上記外表面の全面に、すなわち支持基板202Zの外縁すなわち第2基板200Zの外縁まで広がっている。なお、例えば多数個取り基板の全面に透光性導電膜208Zを成膜し当該基板を分断することにより、透光性導電膜208Zが第2基板200Zの外縁まで形成される。
透光性導電膜208Zに対して気中放電を行ったところ、図6に示すように透光性導電膜208Zの外縁部から発生する気中放電が観察され、回路配線群104Zおよびこれに繋がる素子に破壊が認められた。これによれば、静電気が透光性導電膜208Zの外縁部から第2基板200Zの外縁部の基板側面上を越え回路配線群104Zへ伝播したものと考えられる。この場合、回路配線群104Zのうちで基板外縁に近い回路配線ほど静電気が伝播しやすいと考えられる。
また、基板外縁から離れた回路配線およびこれに繋がる素子においても破壊が見られた。この破壊は、透光性導電膜208Zへ侵入した静電気によって当該透光性導電膜208Zの電位が上昇し、この電位上昇にカップリングして(容量性結合して)回路配線群104Zの電位が上昇することによって、起こるものと考えられる。すなわち、カップリングによる静電気の伝播によって、起こるものと考えられる(図7参照)。なお、図7にはカップリングの様子をコンデンサの図記号によって模式的に図示している。透光性導電膜208Zとのカップリングは、配線パターンの面積が広いほど、すなわち配線の幅や長さ等が大きいほど生じやすく、例えば低抵抗化のために線幅が広く形成される電源配線との間で生じやすいと考えられる。
また、基板外縁に沿って伸びる回路配線の方が、基板外縁に交差する方向に伸びた回路配線に比べて破壊が起こりやすいことが分かった。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態について詳細に説明する。図1に実施の形態に係る液晶表示装置10の模式図を示す。また、図1中の一点鎖線で囲んだ部分2の平面図を図2に示し、図2中の3−3線における断面図を図3に示し、図1中の一点鎖線で囲んだ部分4の平面図を図4に示し、図4中の5−5線における断面図を図5に示す。なお、図面を分かりやすくするため、各図面において他の図面に図示した要素の一部を省略し、平面図において一部の要素にハッチングを施している。
図1に示すように、液晶表示装置10は、液晶パネル12と、液晶パネル12用の筐体14と、FPC16と、外部回路18とを含んで構成されている。液晶パネル12はFPC16を介して外部回路18に接続されている。FPC16に替えて各種の配線体を用いることも可能である。ここでは、液晶パネル12がFFSモードの場合を例示する。なお、液晶パネル12は透過型、反射型、半透過型のいずれであってもよい。
液晶パネル12は、第1基板100と、第2基板200と、液晶302と、シール304とを含んで構成されている。基板100,200は、所定のギャップをあけて対向し、周縁部においてシール304によって貼り合わされている。基板100,200とシール304とを含んで構成される容器内に液晶302が挟持されている。
第1基板100は、例えばガラス等の透光性基板で構成される支持基板102を含み、支持基板102の内表面側すなわち液晶302側に回路配線104,106と、周辺回路108と、絶縁膜110,112と、共通電極116と、画素電極118とを含んで構成されている。
共通電極116および画素電極118は、対を成して液晶302の配向を制御する、すなわち、液晶302を駆動する電極である。共通電極116は複数の画素に共通に設けられ、画素電極118は画素ごとに設けられその画素の表示に応じた電位が供給される。なお、共通電極116を画素ごとに設け共通の電位を供給するように構成することも可能である。つまり、複数の画素電極118と少なくとも1つの共通電極116とによって、複数の画素が構成される。FFSモードの液晶パネル12では、電極116,118の両方が第1基板100に設けられ、電極116,118は絶縁膜112を介して積層されている。ここでは画素電極118が上層すなわち液晶302側に配置されている場合を例示するが、共通電極116を上層に配置することも可能である。上層の画素電極118には不図示のスリットが設けられており、当該スリットを介して電極116,118間に発生する電界によって液晶302の配向が制御される。電極116,118は例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透光性導電膜で構成されている。
図2では画素電極118がマトリクス状に配列された場合、すなわち画素がマトリクス配列した場合を例示しているが、画素を例えばデルタ配列にすることも可能である。なお、最外周に位置する1周分またはそれ以上の画素を直接的には表示に寄与しないダミー画素として用いる場合もある。
回路配線104,106および周辺回路108は画素領域の外側に配置されている。ここで、画素領域は複数の画素が配置された領域であり、換言すれば画素領域内において複数の画素が配列されている。なお、ダミー画素の領域も画素領域に含まれるものとする。回路配線104,106は、液晶パネル12内に設けられる駆動回路等を構成する配線であり、例えば各種の電源用配線である。回路配線104,106は、ここでは第1基板100の外縁に沿って延伸した配線であり、当該外縁の1辺または複数の辺に沿って延伸している。回路配線104,106の長さは例えば画素領域の外側の領域の幅よりも大きい。周辺回路108は、模式的に図示しているが、例えば画素電極118への電位供給を行うドライバ回路等を含む。なお、周辺回路108と回路配線104,106との接続や周辺回路108と電極116,118との接続等についての詳細は、一般的な各種構成を適用可能であり、ここでは説明を省略する。
図面では、回路配線104の方が回路配線106よりも第1基板100の外縁側に位置し回路配線104,106間に周辺回路108が配置されている場合を例示しているが、この配置形態に限定されるものではない。例えば、第1基板100内であっても、位置によっては、上記要素104,106,108のうちで1つまたは複数が設けられていない箇所が存在しうる。また、2本の回路配線104,106を例示しているが、回路配線の本数はこれに限られるものではなく、回路配線104,106の一方または両方が複数本であってもよい。
絶縁膜110,112は、例えば酸化シリコン、窒化シリコン等で構成され、支持基板102上に積層されている。なお、説明を分かりやすくするために共通電極116よりも下層すなわち支持基板102側を絶縁膜110とし当該絶縁膜110上に絶縁膜112が積層されている場合を例示しているが、これらの絶縁膜110,112をまとめて絶縁膜114と呼ぶことにする。絶縁膜110,112はそれぞれ単層膜であってもよいし、多層膜であってもよい。
なお、図3では回路配線104,106および周辺回路108が支持基板102に接触し絶縁膜110に覆われている場合を例示しているが、これらの要素104,106,108の1つまたは複数を、多層膜で構成した絶縁膜114中に埋設して支持基板102に接触しないように構成してもよい。
第2基板200は、例えばガラス等の透光性基板で構成される支持基板202を含み、支持基板202の内表面側すなわち液晶302側に遮光膜204と、カラーフィルタ206とを含み、支持基板202の外表面側すなわち液晶302とは反対側に透光性導電膜208と、絶縁膜210とを含んで構成されている。なお、図2では透光性導電膜208を一点鎖線で図示し、図2および図4では絶縁膜210を太い一点鎖線で図示している。
支持基板202は、第1基板100に対向して配置され、電極116,118と回路配線104,106と周辺回路108とに対向する大きさを有している。遮光膜204は、支持基板202上の全面に広がっているとともに画素電極118に対向する位置に開口を有している。なお、ダミー画素に対向する部分には開口は設けられていない。遮光膜204は例えば黒色顔料を含有した樹脂等で構成されている。カラーフィルタ206は、支持基板202上に配置され、遮光膜204の開口部に設けられて電極116,118に対向している。
透光性導電膜208は、支持基板202の外表面上に配置され当該基板202を介して電極116,118等に対向している。透光性導電膜208は、任意の所定電位、例えば接地電位に保持され、パネル外部から第2基板200へ侵入する静電気を逃がして第2基板200の帯電を防止する。つまり、透光性導電膜208はシールド膜の役割をする。これにより、第2基板200の帯電による不具合、例えばコントラストの低下や表示ムラを抑制することができる。
透光性導電膜208は、例えばITO等で構成され、無機材料と有機材料とのいずれで構成してもよいし、スパッタ法、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法、スピンコート法、印刷法等の方法によって形成可能である。透光性導電膜208の抵抗率(シート抵抗)は、例えば10Ω/□であり、低いほど好ましい。透光性導電膜208は、本体部分208aと引き出し部分208bとを含んで構成されている(図4参照)。
透光性導電膜208の本体部分208aは、共通電極116および画素電極118に対向して配置されている。本体部分208aは、支持基板202の中央部に広がっているが、その外縁は支持基板202の外縁すなわち第2基板200の外縁までは到達していない。ここでは、本体部分208aの外縁は回路配線104,106および周辺回路108よりも基板中央側に位置しており、本体部分208aはこれらの要素104,106,108には対向していない場合を例示する。また、本体部分208aの外縁の全周が第2基板200の外縁よりも基板中央側に位置し回路配線104,106および周辺回路108よりも基板中央側に位置する場合を例示する。本体部分208aは、パターニングされることなく(すき間なく)設けてもよいし、または、静電気に対するシールド効果を奏する限り例えば網目状にパターニングされていてもよい。また、本体部分208aの形状は図示の例示に限られるものではない。
ここで、図3には本体部分208aの外縁が共通電極116の外縁および最外周の画素電極118の最外縁に揃っている場合を例示し、図2には本体部分208aが画素電極118の最外縁よりも基板外縁側へ張り出した場合を例示している。なお、上記ダミー画素を設ける場合、ダミー画素の電極116,118に対向する位置まで本体部分208aを設けてもよいし、ダミー画素よりも内側に本体部分208aを設けてもよい。
透光性導電膜208の引き出し部分208bは、本体部分208aから、支持基板202の外縁のうちで液晶パネル12の端子部側の外縁へ向けて延伸している。なお、液晶パネル12の端子部は第1基板100のうちで第2基板200に重なっていない部分に設けられ、当該端子部にはFPC16との接続端子等が設けられている。ここで、図5には引き出し部分208bが支持基板202の外縁まで到達している場合を例示し、図4には当該外縁まで到達していない場合を例示している。
絶縁膜210は、透光性導電膜208上に配置され、透光性導電膜208を介して支持基板202、液晶302等に対向している。また、絶縁膜210の外縁は透光性導電膜208の本体部分208aの外縁よりも基板外縁側に位置しており、本体部分208aを越えて張り出した部分は支持基板202の外表面上に配置されている。このため、透光性導電膜208の外縁部は、絶縁膜210と支持基板202とによって、外部(換言すれば外気)への露出が回避されている(図3参照)。図面では、透光性導電膜208の本体部分208aの外縁部の全周において露出が回避されている場合を例示している。絶縁膜210は例えば偏光板、位相差板、光学補償板、輝度向上フィルム、反射防止フィルム等の光学フィルムで構成可能である。
透光性導電膜208は、引き出し部分208bを介して所定電位、例えば接地電位に接続される。この接続形態の一例を図4および図5を参照して以下に説明する。
第1基板100は、端子部に、上記所定電位への接続用の配線140と、絶縁膜142と、導通部144,146とを含んで構成されている。
配線140は、一端部が基板100,200の重なり部分と端子部との境界付近に設けられ、他端部が端子部の端部に設けられている。配線140は他の配線との重なりを避けてカップリングを回避するのが好ましい。図4では、配線140が端子部において最も外側に位置する場合を例示しているが、他の位置に設けてもよい。また、配線140の平面パターンは図示の例示に限られるものではない。図5では、配線140が支持基板202に接触している場合を例示しているが、例えば絶縁膜142中に埋設し支持基板202に接触しないようにしてもよい。配線140は、端子部の他の配線や上記回路配線104,106(図2参照)等と同じ材料で構成する場合にはパターニングによって上記各種配線と同時に形成することができる。かかる同時形成によれば製造工程を増加することなく配線140を形成することができる。
絶縁膜142は、配線140を覆って支持基板202上に配置されている。絶縁膜142は、例えば上記絶縁膜110,112,114(図3参照)のいずれかを利用して構成可能である。絶縁膜142には、配線140の上記一端部および他端部に至るコンタクトホールが設けられている。
導通部144は、上記コンタクトホールを介して配線140の上記一端部に接続されコンタクトホール付近の絶縁膜142上へ至っている。導通部146は、上記コンタクトホールを介して配線140の上記他端部に接続されコンタクトホール付近の絶縁膜142上へ至っている。なお、図4では導通部146の図示を省略している。ここでは導通部144,146は、いわゆるパッド電極に相当する。導通部144,146は、カップリングを避けるために、配線140以外の他の配線等との重なりを回避して配置するのが好ましい。導通部144,146は絶縁膜142とともに配線140を覆うことが好ましく、これにより配線140が外部に露出するのが回避され外部環境から保護される。
導通部144,146は、例えばITO等で構成され、例えば画素電極118と同時にパターニング形成することによって製造工程を増加することなく形成することができる。 液晶パネル12は基板100,200に対して外付けされた接続体306をさらに含んで構成されている。接続体306は、ここでは、透光性導電膜208の引き出し部分208b上に配置され、第2基板200の側面を伝って第1基板100上へ至り、導通部144上に配置されている。これにより、透光性導電膜208が接続体306および導通部144を介して配線140に接続されている。この場合、透光性導電膜208の引き出し部分208bを配線140へ向けて延伸させることによって、接続体306を短くすることができる。接続体306は導通部144の全体を覆い導通部144が外部に露出するのを回避するのが好ましく、これにより外部環境から保護することができる(図4および図5参照)。また、接続体306は、カップリングを避けるために、配線140以外の他の配線等との重なりを回避して配置するのが好ましい。
接続体306は、例えば銀ペーストやカーボンペースト等の導電性ペーストの塗布および硬化によって形成可能である。導電性ペーストを利用する場合には、塗布および硬化によって接続体306を容易に形成することができるし、接続体306の塗布位置を絶縁膜210によって容易に規制することができる。接続体306は透光性導電膜208よりも抵抗率が低いほど好ましい。また、接続体306は支持基板202の外表面上の他の要素、例えば絶縁膜210等よりも薄いことが好ましく、これにより接続体306が液晶表示装置10の薄型化を妨げることはない。
液晶表示装置10は、FPC16と導通部146との間にACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)22を含んで構成され、ACF22によってFPC16の配線16aと配線140とが電気的に接続されている。ACF22は、配線16a,140のためのみに設けてもよいし、端子部の他の配線とFPC16との接続を兼用するものであってもよい。液晶表示装置10では、FPC16の配線16aは所定電位に接続され、これにより当該配線16aとACF22と導通部146と配線140と導通部144と接続体306とを介して透光性導電膜208が所定電位に接続される。図1では上記所定電位が外部回路18内の接地電位の場合を例示している。外部環境からの保護のため、ACF22によって導通部146および配線16aが覆われて外部へ露出するのが回避されているのが好ましい。
上記構成によれば、透光性導電膜208の本体部分208aは絶縁膜210に覆われて外縁部の露出が回避されている。このため、透光性導電膜208に静電気が侵入した場合であっても、透光性導電膜208の外縁部から支持基板202の側面上を越えて第1基板100の回路配線104等へ至る経路による静電気の伝播を抑制することができる。また、当該外縁部から静電気が侵入すること自体を抑制することができる。したがって、静電気耐性を向上することができる。この場合、透光性導電膜208と絶縁膜210との両外縁の距離は絶縁膜210の厚さ以上であることが好ましい。
また、透光性導電膜208の本体部分208aを第1基板100の回路配線104,106等に対向しないように設けることによって、透光性導電膜208と回路配線104,106等とのカップリングを回避することができる。このため、当該カップリングによって透光性導電膜208から回路配線104,106等へ静電気が伝播するのを抑制することができる。これにより、静電気耐性をさらに向上することができる。
また、基板外縁に沿って伸びる回路配線には静電気が伝播しやすいとの上記評価に鑑みれば、透光性導電膜208および絶縁膜210によって静電気耐性向上がより確実に図られる。
ここで、上記では透光性導電膜208が支持基板202の外表面に接触している場合を例示したが、透光性導電膜208と支持基板202との間に例えば絶縁膜が設けられていてもよく、当該絶縁膜の一例として、偏光板、位相差板、光学補償板、輝度向上フィルム、反射防止フィルム等の光学フィルムが挙げられる。また、上記では絶縁膜210が透光性導電膜208に接触している場合を例示したが、絶縁膜210と透光性導電膜208との間に他の膜等が設けられていてもよい。
また、上記では液晶302を駆動する電極116,118が絶縁膜112を介して積層されたFFSモードを例示したが、両電極116,118を同層に(例えば絶縁膜112上に)配置してIPSモードを構成することも可能である。IPSモードの場合、例えば櫛歯形状のパターンの電極116,118が、当該櫛歯形状を互いにかみ合わせた形態で配置される。
本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の模式図である。 図1中の一点鎖線で囲んだ部分2の平面図である。 図2中の3−3線における断面図である。 図1中の一点鎖線で囲んだ部分4の平面図である。 図4中の5−5線における断面図である。 FFSモードの従来の液晶表示装置について静電気の影響を説明する断面図である。 FFSモードの従来の液晶表示装置について静電気の影響を説明する断面図である。
符号の説明
10 液晶表示装置、100 第1基板、104,106 回路配線、116 共通電極、118 画素電極、200 第2基板、208 透光性導電膜、210 絶縁膜、302 液晶。

Claims (4)

  1. 対向する第1基板と第2基板との間に挟持された液晶を駆動する画素電極および共通電極が前記第1基板に設けられた液晶表示装置であって、
    前記第1基板は、前記画素電極および前記共通電極よりなる複数の画素が配置された画素領域の外側に配置された回路配線を備え、
    前記第2基板は、前記液晶とは反対側に前記画素電極および前記共通電極に対向して配置され所定電位に保持された透光性導電膜と、前記透光性導電膜上に配置された絶縁膜と、を備え、
    前記絶縁膜は前記透光性導電膜の外縁を覆っていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 請求項1に記載の液晶表示装置であって、
    前記透光性導電膜は前記回路配線よりも前記第2基板の中央側に位置する前記外縁を有することを特徴とする液晶表示装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置であって、
    前記回路配線は前記第1基板の外縁に沿った回路配線であることを特徴とする液晶表示装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液晶表示装置であって、
    前記絶縁膜が光学フィルムであることを特徴とする液晶表示装置。
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