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JP2008014542A - 熱媒供給システム - Google Patents

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JP2008014542A
JP2008014542A JP2006184605A JP2006184605A JP2008014542A JP 2008014542 A JP2008014542 A JP 2008014542A JP 2006184605 A JP2006184605 A JP 2006184605A JP 2006184605 A JP2006184605 A JP 2006184605A JP 2008014542 A JP2008014542 A JP 2008014542A
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淳 日下
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Abstract

【課題】暖房端末の暖房出力の調整操作を行う易いものにして使い勝手をよくすることが可能となる熱媒供給システムを提供する。
【解決手段】熱源手段4から暖房端末2への熱媒供給を断続する開閉手段58を周期的に開閉させるための目標開閉比率として、要求熱量を変更させる形態で定めた複数段階の開閉比率のうちのいずれかを選択して設定する手動操作式の開閉比率設定手段Aが、要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、熱媒の温度が同じであるものについての開閉比率を、要求熱量の変更方向に並ぶ複数段階の開閉比率の隣接するものの間の変化幅を要求熱量が小さい側の方が大きい側に較べて小さくなる状態で定めるように構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱媒を目標温度に加熱して熱媒循環路を通して暖房端末に供給する熱源手段と、前記暖房端末への熱媒供給を断続するように前記熱媒循環路を開閉する開閉手段と、前記開閉手段を周期的に開閉させるための目標開閉比率として、要求熱量を変更させる形態で定めた複数段階の開閉比率のうちのいずれかを選択して設定する開閉比率設定手段と、前記熱源手段及び前記開閉手段の作動を制御する制御手段とが設けられ、前記制御手段が、前記開閉比率設定手段にて設定された目標開閉比率に基づいて前記開閉手段を開閉作動させるように構成されている熱媒供給システムに関する。
上記熱媒供給システムにおいて、従来では、前記熱源手段にて目標温度(例えば60℃)に加熱された熱媒としての湯水が熱媒循環路を通して暖房端末としての床暖房装置に循環供給されるように構成され、熱媒循環路に設けられた開閉手段としての熱動弁を周期的に開閉させて暖房端末に供給する熱量を調整する構成となっており、熱動弁を周期的に開閉させるための目標開閉比率を設定する開閉比率設定手段が次のように構成されていた。
つまり、要求熱量を変更させる形態で定めた複数段階の開閉比率として、要求熱量の変更方向に並ぶ複数段階の開閉比率の隣接するものの間の変化幅が全て同じ変化幅となるように開閉比率が定められていた(例えば、特許文献1参照)。説明を加えると、特許文献1においては、前記複数段階の開閉比率として設定周期(20分間)のうちで開時間になる割合が15%から100%まで7段階にわたって14%づつ変化する構成であり、隣接するもの同士の開閉比率の変化幅は全段階にわたって同じ変化幅となっていた。
特開平11−248174号公報
上記従来構成においては、開閉比率設定手段にて設定される複数段階の開閉比率において隣接するもの同士の間での変化幅は全て同じ変化幅となるように構成されていたから、開閉比率を1段階変化させたときの暖房端末に供給される熱量の変化幅、つまり、熱媒を循環供給することにより暖房端末に供給される熱量の変化幅は同じであるが、複数段階の開閉比率のうち要求熱量が小さい側と前記要求熱量が大きい側とでは、開閉比率を1段階変化させたときの暖房端末の放熱量の変化量が異なった値になるものであった。
本出願人の実測データを参照しながら説明すると、例えば、図8に、開閉比率を複数の設定段数のうちのいずれかに変化させたときにおける暖房端末の一例である床暖房装置の床上の単位面積あたりの放熱量の変化を示している。尚、この床暖房装置におけるこの床上の放熱量は、床暖房装置の暖房出力に相当する。従来の構成においては、図8のラインL1で示すように、開閉比率を変化させるときに、要求熱量が大きい側では1段ずつ開閉比率を変更させても放熱量の変化が少ないが、要求熱量が小さい側では1段ずつ開閉比率を変更させたときの放熱量の変化が大きいものとなっている。
このことについて検討を加えると、複数段階の開閉比率のうち要求熱量が大きい側の開閉比率が設定されているときには、熱媒の供給を停止する時間が短いため、その熱媒の供給が停止されている間に熱媒の温度が大きく低下することが無い状態で、熱媒の供給が断続する状態となるため、開閉比率を変更させても、放熱量の変化は少ないものとなる。
これに対して、複数段階の開閉率の複数段階の開閉比率のうち要求熱量が小さい側の開閉比率が設定されているときには、熱媒の供給を停止する時間が長いため、その熱媒の供給が停止されている間に熱媒の温度が大きく低下する状態で、熱媒の供給が断続する状態となり、そして、熱媒の温度の低下量は熱媒の供給が停止される時間の長短に応じて大きな変化として表れる傾向となるものであり、開閉比率を変更させると、放熱量の変化が大きなものとなる。
その結果、前記要求熱量が大きい側においては、開閉比率を1段階変化させるときにおける暖房端末による放熱量の変化幅が小さいから、暖房端末の放熱量を所望の状態に調整するのに開閉比率を多くの段数にわたって操作しなければならない。一方、前記要求熱量が小さい側においては、開閉比率を1段階変化させるときの暖房端末による放熱量の変化幅が大きいから、暖房端末の放熱量の微調整が行い難いものであり、使い勝手が悪くなっていた。
本発明の目的は、暖房端末の放熱量の調整操作を行う易いものにして使い勝手をよくすることが可能となる熱媒供給システムを提供する点にある。
本発明に係る熱媒供給システムは、熱媒を目標温度に加熱して熱媒循環路を通して暖房端末に供給する熱源手段と、前記暖房端末への熱媒供給を断続するように前記熱媒循環路を開閉する開閉手段と、前記開閉手段を周期的に開閉させるための目標開閉比率として、要求熱量を変更させる形態で定めた複数段階の開閉比率のうちのいずれかを選択して設定する開閉比率設定手段と、前記熱源手段及び前記開閉手段の作動を制御する制御手段とが設けられ、前記制御手段が、前記開閉比率設定手段にて設定された目標開閉比率に基づいて前記開閉手段を開閉作動させるように構成されているものであって、その第1特徴構成は、前記開閉比率設定手段が、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、熱媒の温度が同じであるものについての開閉比率を、前記要求熱量の変更方向に並ぶ複数段階の開閉比率の隣接するものの間の変化幅を前記要求熱量が小さい側の方が大きい側に較べて小さくなる状態で定めるように構成されている点にある。
第1特徴構成によれば、開閉比率設定手段により、開閉手段を周期的に開閉させるための目標開閉比率として、要求熱量を変更させる形態で定めた複数段階の開閉比率のうちのいずれかを選択して設定するのであるが、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、熱媒の温度が同じであるものについての開閉比率を、前記要求熱量の変更方向に並ぶ複数段階の開閉比率の隣接するものの間の変化幅を前記要求熱量が小さい側の方が大きい側に較べて小さくなる状態で定めるようになっている。
すなわち、前記要求熱量が小さい側においては、前記要求熱量の変更方向に並ぶ複数段階の開閉比率の隣接するものの間の変化幅が小さくなるので、開閉比率を1段階変化させるときにおける熱媒が循環供給されることにより供給される熱量の変化幅が少ないものになる。このように開閉比率を1段階変化させたときの熱媒の供給による熱量の変化幅を少なくすることで、熱媒の供給が停止されている間に熱媒の温度が大きく低下しても、開閉比率を1段階変化させたときにおける暖房端末による放熱量の変化幅を1段階の変更操作に対応した適切な変化幅にすることが可能となる。
一方、前記要求熱量が大きい側においては、前記要求熱量の変更方向に並ぶ複数段階の開閉比率の隣接するものの間の変化幅を前記要求熱量が小さい側よりも大きいものとなる。このように開閉比率を1段階変化させたときの熱媒の供給による熱量の変化幅を多くすることで、熱媒の供給を停止している間に熱媒の温度が大きく低下することが無くても、開閉比率を1段階変化させたときにおける暖房端末による放熱量の変化幅を1段階の変更操作に対応した適切な変化幅にすることが可能となる。
その結果、前記要求熱量が小さい側、及び、前記要求熱量が大きい側のいずれにおいても、開閉比率を1段階変化させたときにおける暖房端末による放熱量の変化幅を1段階の変更操作に対応した適切な変化幅にすることが可能となって、要求熱量が大きい場合及び要求熱量が小さい場合のいずれにおいても暖房端末の放熱量の微調整が行い易いものとなる。
従って、第1特徴構成によれば、暖房端末の放熱量の調整操作を行い易いものにして使い勝手をよくすることが可能となる熱媒供給システムを提供できるに至った。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記開閉比率設定手段が、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、複数段階の全てにおいて熱媒の目標温度を同じに設定する状態で全ての開閉比率を定めるように構成され、前記制御手段が、前記開閉比率設定手段にて設定された目標温度に熱媒を加熱するように前記熱源手段の作動を制御するように構成されている点にある。
第2特徴構成によれば、前記開閉比率設定手段は、前記複数段階の開閉比率として、複数段階の全てにおいて熱媒の目標温度を同じに設定する状態で全ての開閉比率を定めるようになっており、暖房端末に供給する熱媒の温度を目標温度に加熱するように熱源手段の作動が制御されるから、複数段階の開閉比率のうちのどの開閉比率に設定されても、熱源手段からは同じ目標温度の熱媒が暖房端末に供給され、開閉比率設定手段にて設定された開閉比率になるように開閉手段が制御されることになる。
従って、第2特徴構成によれば、熱源手段は同じ温度の熱媒を供給することになるので、熱効率の高い状態で加熱することが可能な温度に設定しておくと、全体として熱効率の高い熱媒供給システムにすることが可能となる。
本発明の第3特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記開閉比率設定手段が、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、前記要求熱量が大きい側の方が小さい側に較べて熱媒の目標温度を高温に設定する状態で開閉比率を定めるように構成され、前記制御手段が、前記開閉比率設定手段にて設定された目標温度に熱媒を加熱するように前記熱源手段の作動を制御するように構成されている点にある。
第3特徴構成によれば、前記開閉比率設定手段が、前記複数段階の開閉比率として、前記要求熱量が大きい側の方が小さい側に較べて熱媒の目標温度を高温に設定する状態で開閉比率を定めるようになっており、前記開閉比率設定手段にて設定された目標温度に熱媒を加熱するように熱源手段の作動が制御されるから、前記要求熱量が大きい側では熱媒の目標温度が高い温度になる状態で開閉比率設定手段にて設定された開閉比率になるように開閉手段が制御され、前記要求熱量が小さい側では熱媒の目標温度が低い温度になる状態で開閉比率設定手段にて設定された開閉比率になるように開閉手段が制御されることになる。
すなわち、暖房負荷が大きいと予測される前記要求熱量が大きい側においては、高温の熱媒を供給することによって、大きい暖房負荷に対応して暖房端末に熱量が不足しない程度の大きな熱量を供給することができ、所望の放熱量にすることが可能となる。一方、暖房負荷が小さいと予測される前記要求熱量が小さい側においては、低温の熱媒を供給することによって、小さい暖房負荷に対応して暖房端末に過剰な熱量とならないように小さめの熱量を供給することができ、所望の放熱量にすることが可能となる。
つまり、暖房負荷が広い範囲にわたって変動する場合に、暖房負荷が大きい状態及び暖房負荷が小さい状態のいずれであっても、所望の放熱量にすることが可能となる。
しかも、熱媒の温度が同じであるものについての開閉比率を、要求熱量の変更方向に並ぶ複数段階の開閉比率の隣接するものの間の変化幅を要求熱量が小さい側の方が大きい側に較べて小さくなる状態で定めるようにしているから、暖房負荷が大きい場合及び暖房負荷が小さい場合のいずれにおいても、暖房端末の放熱量の微調整が行い易いものになる。
ちなみに、前記要求熱量が大きい側の方が小さい側に較べて熱媒の目標温度を高温に設定した状態で、複数段階の開閉比率として、要求熱量の変更方向に並ぶ複数段階の開閉比率の隣接するものの間の変化幅が全て同じ変化幅となるように開閉比率を定める構成とすることが考えられる。例えば、前記要求熱量が小さい側の熱媒の目標温度を40℃とし、前記要求熱量が大きい側の熱媒の目標温度を60℃として設定して、要求熱量の変更方向に並ぶ複数段階の開閉比率の隣接するものの間の変化幅が全て同じ変化幅となるように開閉比率を定めるような構成である。しかしながら、このような構成であっても、前記要求熱量が小さい側では、開閉比率を1段階変化させるときの暖房端末による放熱量の変化幅が大きくなるものであり、暖房端末の放熱量の微調整が行い難く使い勝手が良くないものとなる。
第3特徴構成によれば、暖房負荷が広い範囲にわたって変動する場合に、暖房負荷が大きい状態及び暖房負荷が小さい状態のいずれであっても、所望の放熱量にすることが可能であり、しかも、暖房端末の放熱量の微調整が行い易いものになり、使い勝手のよい熱媒供給システムを提供できるに至った。
本発明の第4特徴構成は、第1特徴構成〜第3特徴構成のいずれかに加えて、前記開閉比率設定手段が、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率を前記要求熱量の変更方向において複数のグループに分けて管理して、その複数のグループのうちのいずれかをグループ選択操作手段にて設定対象とするグループとして選択操作自在に構成され、且つ、選択されたグループに存在する複数の開閉比率のうちのいずれかを開閉比率選択操作手段にて目標開閉比率として選択操作自在に構成されている点にある。
第4特徴構成によれば、複数段階の開閉比率を要求熱量の変更方向において複数のグループに分けて管理するようになっており、その複数のグループのうちのいずれかをグループ選択操作手段にて設定対象とするグループとして選択することになる。そして、選択されたグループに存在する複数の開閉比率のうちのいずれかを開閉比率選択操作手段にて目標開閉比率として選択して設定するのである。
このように複数段階の開閉比率を要求熱量の変更方向において複数のグループに分けて管理するようになっており、その複数のグループのうちのいずれかを選択するようにしたので、例えば、複数段階の開閉比率として、多数種備える開閉比率の中から使用者の好みに応じて適切なグループを選択するようにして、そのグループにおける複数段階の開閉比率を用いて目標開閉比率を設定することにより、使用者にとって快適な状態で暖房を行うことが可能となる。
従って、第4特徴構成によれば、使用者にとって快適な状態で暖房を行うことが可能となり、使い勝手がよいものとなる。
本発明の第5特徴構成は、第1特徴構成〜第4特徴構成のいずれかに加えて、前記開閉比率設定手段が、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、複数段階のうちの少なくとも一部の段階において熱媒の目標温度を異ならせた複数種の複数段階の開閉比率を管理して、それら複数種の複数段階の開閉比率のうちのいずれかを種別選択操作手段にて設定対象とする複数段階の開閉比率として選択操作自在に構成されている点にある。
第5特徴構成によれば、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、複数段階のうちの少なくとも一部の段階において熱媒の目標温度を異ならせた複数種の複数段階の開閉比率を管理するようになっており、それら複数種の複数段階の開閉比率のうちのいずれかを種別選択操作手段にて選択して、選択した複数の開閉比率のうちのいずれかを目標開閉比率として選択して設定することになる。
このように複数段階のうちの少なくとも一部の段階において熱媒の目標温度を異ならせた複数種の複数段階の開閉比率を管理するようになっており、しかも、それら複数種のものが用意される複数段階の開閉比率のうちのいずれかを選択して目標開閉比率の設定に用いるようにしたので、例えば、前記暖房端末として、高温の熱媒を要求されるものや低温の熱媒を要求されるもの等の複数種の暖房端末のうちのいずれかを選択的に使用するような場合であっても、前記複数種の複数段階の開閉比率のうちのいずれか適切なものを選択することで、暖房端末の種類の違いに応じて要求される熱量に対応することが可能となる。
従って、第5特徴構成によれば、高温の熱媒を要求されるものや低温の熱媒を要求されるもの等の複数種の暖房端末に対応させて適切に暖房運転を行うことが可能となる熱媒供給システムを提供できるに至った。
以下、本発明に係る熱供給システムについて図面に基づいて説明する。
前記熱媒供給システムは、図1に示すように、熱源手段としての熱源機1より湯水等の熱媒が暖房端末の一例としての床暖房装置2及び浴室暖房乾燥機3に循環供給されるように構成されている。
次に熱源機1の構成について説明する。
図2に示すように、熱源機1は、一般家庭用の水道管に接続された給水路5からの水を燃焼用バーナとしてのガス燃焼式のバーナ6によって加熱して、加熱後の湯水を先端に給湯栓7を備えた給湯路8に供給する給湯用加熱部9と、熱媒としての湯水をガス燃焼式のバーナ10によって加熱して循環通流させる熱媒加熱部4とを備えている。そして、これらの給湯用加熱部9と熱媒加熱部4とは、いずれも上下2段に配置した主熱交換器N1および潜熱回収熱交換器N2を備えて構成され、潜熱回収熱交換器N2にて熱交換にされた後の燃焼排ガスは排気路11を通して外部に排出されるように構成されている。又、この熱源機1には、浴槽12内の湯水を追焚きする追焚用動作部13も備えられている。
前記潜熱回収熱交換器N2からは、燃焼生成水である酸性の凝縮水が生成されるが、この凝縮水はドレンパン14によって集められて中和器15に一時貯留される構成となっている。そして、この中和器15は、詳述はしないが凝縮水に対して中和作用する中和剤(例えば、炭酸カルシウム)が装填されており、その中和した後の中和排水を貯留部16にて貯留し、貯留した中和排水は適宜外部に排出されるようになっている。
給湯用加熱部9及び熱媒加熱部4には、各バーナ6.10に一般家庭用の燃料ガスを供給するガス供給路17が接続され、燃料ガス供給量を調整する電磁式のガス比例弁18、燃料ガスの供給断続する断続弁19が設けられている。前記バーナ6,10に燃焼用空気を供給する燃焼用ファン20も設けられ、バーナ6,10の近くには、図示しないが、バーナ6,10に対する点火動作を実行する点火用のイグナイタと着火されたか否かを検出するフレームロッドなどが設けられている。
前記給湯用加熱部9には、給水路5及び給湯路8が接続されており、給水路5には、給水温度を検出する給水サーミスタ21と給水量を検出する水量センサ22とが設けられ、給水サーミスタ21と水量センサ22より下流側の給水路5と給湯路8とが、熱交換器N1,N2を迂回するようにバイパス弁23を備えたバイパス路24を介して接続されている。さらに、給湯路8には、上流側から順に、熱交換器N1,N2の出口温度を検出する出口温サーミスタ25と、混合した後の湯水の温度を検出する出湯サーミスタ26とが設けられている。
前記熱媒加熱部4には、床暖房装置等から熱媒が戻る熱媒戻り路27と、加熱後の熱媒を床暖房装置等に供給する熱媒往き路28とが接続され、これらの熱媒戻り路27と熱媒往き路28とにより熱媒循環路Jが構成されている。熱媒往き路28に分流用ヘッダ29を介して床暖房装置2及び浴室暖房乾燥機3が分流可能な状態で接続され、それらのより熱交換された後の熱媒が合流用ヘッダ30を介して合流されて熱媒戻り路27から膨張タンク31内に戻されるように構成されている。
前記熱媒戻り路27と前記熱媒往き路28とは、暖房端末を迂回する状態でバイパス路32を介して接続され、そのバイパス路32には液々熱交換器からなる追焚用熱交換器33と追焚用の熱動弁34とが設けられている。前記熱媒戻り路27には、膨張タンク31内の熱媒を吸引して熱媒加熱部4に供給するとともに、加熱後の熱媒を床暖房装置2や追焚用熱交換器33に供給するための熱媒循環ポンプ35が設けられ、熱媒往き路28には、加熱後の熱媒の温度を検出する循環熱媒サーミスタ36が設けられている。
前記追焚用動作部13には、浴槽12からの浴槽用戻り路37と浴槽用往き路38が接続され、浴槽用戻り路37と浴槽用往き路38とが循環路として構成されている。浴槽用戻り路37には、上流側から順に、浴槽内の湯水の温度を検出する戻りサーミスタ39と、圧力を検出することによって浴槽内の水位を検出する水位検出手段としての水位センサ40と、水流スイッチ41と、湯水循環用の追焚循環ポンプ42とが設けられている。前記給湯路8から分岐した風呂用の湯張り路43が湯張り弁44、空気層形成用ホッパ45、湯張り逆止弁46を介して浴槽用戻り路37に接続されている。空気層形成用ホッパ45には、湯水を排水する排水路47と、その排水路47を開閉する排水弁48とが設けられている。
そして、熱源機1の動作状態を制御する熱源機制御部49と、各種の動作を指令するための人為操作式の熱源機リモコン50とが、互いに情報を通信可能に接続される状態で設けられている。熱源機リモコン50には、運転の開始と停止を指令する運転スイッチ51、風呂湯張りを指令する湯張りスイッチ52、一般給湯温度を設定する温度設定スイッチ53、追焚運転を指令する追焚スイッチ54等が設けられている。
前記熱源機制御部49による熱源機1の制御について簡単に説明する。
熱源機制御部49は、熱源機リモコン50の運転スイッチ51が操作されると制御可能な状態になり、給湯栓7が開操作されると給湯栓7から湯水を給湯する一般給湯運転制御を実行する。そして、熱源機リモコン50の湯張りスイッチ52が操作されると湯張り運転を実行し、追焚スイッチ54が操作されると追焚運転を実行する。
一般給湯運転について簡単に説明すると、給湯栓7を開いて水量センサ22による検出水量が所定量以上になると、給湯用加熱部9における加熱作動を実行する。つまり、燃焼用ファン20を駆動した後、断続弁19を開弁し、ガス比例弁18の開度を調整してイグナイタによりバーナ6に点火し、温度設定スイッチ53による設定温度、給水サーミスタ21による検出水温、水量センサ22による検出水量などに基づいて、ガス比例弁18の開度が調整され給湯温度が設定温度になるように制御する。通水が検出されなくなると、燃料供給を停止してバーナ6の燃焼を停止し且つ燃焼用ファン20も停止して給湯用加熱部9における加熱作動を停止して一般給湯運転を終了する。
湯張り運転について説明すると、湯張りスイッチ52にて浴槽12への湯張りが指令されると、湯張り弁44を開弁して通水を開始させ、出湯サーミスタ26の検出値が湯張り用の目標温度になるように給湯用加熱部9における加熱作動を実行して目標給湯温度の湯を浴槽12に供給する。そして、水位センサ41にて検出される浴槽12の水位が設定水位に達すると、湯張り弁44を閉じて、給湯用加熱部9における加熱作動を停止して湯張り運転を終了する。
追焚運転について説明すると、追焚スイッチ54が操作されると、追焚循環ポンプ42を作動させて、浴槽12内の湯水を浴槽戻り路37及び浴槽往き路38を通して循環させる。そのときに水流スイッチ41によりそのことが検出されると、追焚用の熱動弁34を開弁させた状態で、前記熱媒加熱部4による熱媒循環運転を開始する。つまり、熱媒循環ポンプ35を作動して、熱媒戻り路27と熱媒往き路28とにより構成される熱媒循環路Jを通して熱媒を循環通流させ、燃焼用ファン20を駆動した後、断続弁19を開弁し、ガス比例弁18の開度を調整してイグナイタによりバーナ10に点火し、循環熱媒サーミスタ36の温度が追焚き用設定温度(80℃)に維持されるように、ガス比例弁18の開度を調整する。そして、この追焚運転では、戻りサーミスタ39の検出値が目標温度に達すると、追焚循環ポンプ42を停止させることになる。そのとき、床暖房装置2や浴室暖房乾燥機3が使用されていなければ、温水循環用の循環ポンプ35の作動及びバーナ10の加熱作動も停止して、熱媒循環運転を終了する。
床暖房装置2や浴室暖房乾燥機3に対する熱媒の循環供給について説明すると、床暖房装置2あるいは浴室暖房乾燥機3から熱媒を供給すべき要求があると、追焚き運転の場合と同様に熱媒加熱部4による熱媒循環運転を開始する。そして、循環熱媒サーミスタ36の温度が要求される熱媒温度に維持されるように、ガス比例弁18の開度を調整する。従って、床暖房装置2あるいは浴室暖房乾燥機3に対して、所望の温度の熱媒が循環供給されることになる。床暖房装置2及び浴室暖房乾燥機3からの熱媒を供給すべき要求が全て終了し、しかも、追焚運転を実行していなければ熱媒循環運転を終了する。
前記浴室暖房乾燥機3には、詳述はしないが、運転状態を切り換えるための各種の入力操作を行う浴乾リモコン55と、その浴乾リモコン55の操作に基づいて浴室暖房乾燥機3の運転を制御する浴乾制御部56とが設けられている。尚、浴乾制御部56と熱源機制御部49とは通信線Kを介して互いに通信可能に設けられ、浴乾リモコン55において運転開始が指令されると、熱源機1が運転停止状態であれば、熱媒加熱部4の運転を開始して60℃の熱媒を循環通流するように熱源機制御部49に指令し、運転停止が指令されると熱媒加熱部4の運転を停止すべく指令する。
前記床暖房装置2は、居間等に備えられてマット状に構成された暖房用の細長い配管から成る床暖房用熱交換器57が蛇行状に備えられて床面から室内を暖房するように構成されている。そして、熱媒往き路28から床暖房用熱交換器57に対する供給路中に開閉手段の一例としての熱動弁58が備えられ、この熱動弁58の動作を制御する床暖房制御部59と、この床暖房制御部59及び後述する熱源機制御部49に動作指令を指令する人為操作式の床暖房リモコン60とが備えられている。
そして、この熱媒供給システムにおいては、床暖房装置2の熱動弁58を周期的に開閉させるための目標開閉比率として、要求熱量を変更させる形態で定めた複数段階の開閉比率のうちのいずれかを選択して設定する開閉比率設定手段Aが設けられ、この開閉比率設定手段Aが、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、熱媒の温度が同じであるものについての開閉比率を、前記要求熱量の変更方向に並ぶ複数段階の開閉比率の隣接するものの間の変化幅を前記要求熱量が小さい側の方が大きい側に較べて小さくなる状態で定めるように構成されている。
そして、前記開閉比率設定手段Aは、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、前記要求熱量が大きい側の方が小さい側に較べて熱媒の目標温度を高温に設定する状態で開閉比率を定めるように構成されている。しかも、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率を要求熱量の変更方向において複数のグループに分けて管理して、その複数のグループのうちのいずれかをグループ選択操作手段にて設定対象とするグループとして選択操作自在に構成され、且つ、選択されたグループに存在する複数の開閉比率のうちのいずれかを開閉比率選択操作手段にて目標開閉比率として選択操作自在に構成されている。さらに、前記開閉比率設定手段Aは、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、複数段階のうちの少なくとも一部の段階において熱媒の目標温度を異ならせた複数種の複数段階の開閉比率を管理して、それら複数種の複数段階の開閉比率のうちのいずれかを種別選択操作手段にて設定対象とする複数段階の開閉比率として選択操作自在に構成されている。
以下、床暖房装置2の構成並び熱動弁58を開閉制御するための構成について具体的に説明する。
前記床暖房リモコン60は、図3に示すように、床暖房装置2の運転の入り切りを指令する運転指令手段としての運転スイッチ61、運転入り状態を表示する運転表示ランプ62、開閉比率の設定レベルを9段階に切り換え設定する開閉比率選択操作手段としての開閉比率設定スイッチ63、現在設定されている開閉比率の設定レベルを表示する9個のランプからなる開閉比率表示部64等を備えて構成されている。
前記床暖房制御部59は、マイクロコンピュータを備えて構成され、図1に示すように、開閉比率設定スイッチ63にて設定される開閉比率の情報に基づいて目標開閉比率を設定する目標開閉比率設定部65と、その目標開閉比率設定部65にて設定された目標開閉比率にて熱動弁58を開閉制御する弁開閉制御部66とを備えて構成されている。又、目標開閉比率設定部65にて設定するための複数の開閉比率の情報を記憶する記憶手段としてのメモリ67が備えられている。
そして、床暖房リモコン60、目標開閉比率設定部65及びメモリ67により、前記手動操作式の開閉比率設定手段Aが構成され、弁開閉制御部66及び熱源機制御部49により、熱媒加熱部4及び熱動弁58の作動を制御する制御手段Hが構成されている。
図7に、前記メモリ67に記憶されている記憶内容を示している。図7(イ)に記載する記憶内容は、床暖房装置2における表面の床仕上げ材として、厚みが比較的薄い標準床仕上げ材を使用する場合における複数段階の開閉比率並びに各開閉比率に対応する熱媒の温度の情報である。図7(ロ)に記載する記憶内容は、床暖房装置2における表面の床仕上げ材として、厚みが比較的厚い特定床仕上げ材を使用する場合における複数段階の開閉比率並びに各開閉比率に対応する熱媒の温度の情報である。すなわち、標準床仕上げ材を使用するときは、特定仕上げ材に較べて床暖房用熱交換器から床表面に熱が伝わり易いので、熱媒の温度を低くすることができるのである。
図7の(イ)及び(ロ)に示す内容が、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、複数段階のうちの少なくとも一部の段階において熱媒の目標温度を異ならせた複数種(2種類)の複数段階の開閉比率の夫々に対応するものである。そして、それらの2種類の複数段階の開閉比率のうちでどちらを使用するかを指定するための種別選択操作手段としての指令スイッチ68が床暖房リモコン60に備えられている。但し、この指令スイッチ68はカバー69によって覆われる隠しスイッチとして備えられ、一般の使用者は使用することはない。
図7の記載内容のうち、「単独運転時」は、熱媒加熱部4にて加熱される熱媒(温水)が床暖房装置2だけに循環供給されるとき、つまり、浴室暖房乾燥機3等の他の暖房端末の運転や追焚き運転が行われていないときに使用される情報であることを示し、「60℃端末併用運転時」は、床暖房装置2と60℃の熱媒を要求する端末としての浴室暖房乾燥機3を併用する場合に使用される情報であることを示し、「80℃端末併用運転時」は、床暖房装置2と80℃の熱媒を要求する端末を併用する場合に使用される情報であることを示している。ちなみに、この実施形態では、追焚用動作部13にて追焚き運転を実行するときに80℃を要求する構成としており、追焚用動作部13が80℃の熱媒を要求する端末に対応している。
図7に示すように、複数段階の開閉比率として13段階のものが記憶されているが、開閉比率設定スイッチ63にて設定される開閉比率の設定レベルを切り換える段数は9段階であり、実際の運転状態においては、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階(13段階)の開閉比率を要求熱量の変更方向において9段階づつの複数(2個)のグループに分けて管理して、その複数のグループのうちのいずれかを選択して、開閉比率設定スイッチ63にて設定するように構成されている。図から明らかなように、前記開閉比率は、熱動弁58が設定周期(20分間)毎に開状態と閉状態とが繰り返されるときの開時間と閉時間との比率で定められるものである。
具体的には、図3に示すように、床暖房リモコン60に9段階ずつの2つのグループの使い分けるためのグループ選択操作手段としてのスライド式の切換スイッチ70が設けられている。そして、図4、図5及び図6には、標準床仕上げ材を用いるときのグループを指定した場合における開閉比率設定スイッチ63にて設定される開閉比率の情報を示している。
すなわち、図4は、標準床仕上げ材を用いた床暖房装置2を対象として、床暖房装置2を単独運転するときの開閉比率設定スイッチ63にて設定される開閉比率の情報を示している。説明を加えると、前記切換スイッチ70を「ひかえめ」の位置に切り換えると、上述の13段階のうちの番号「1」から「9」までの段数の開閉比率を用いるひかえめ運転を行う構成となっており(図4(イ)参照)、切換スイッチ70を「通常」の位置に切り換えると、上述の13段階のうちの番号「4」から「13」までの段数の開閉比率を用いる通常運転を行う構成となっている(図4(ロ)参照)。前記ひかえめ運転は、通常運転に較べて暖房能力を少し低めに設定して暖房したい場合に用いられる運転状態である。
開閉比率設定スイッチ63にて設定される開閉比率のうち切り換え段数「1」に対応する開閉比率が最も要求熱量が小さい側の開閉比率に対応し、切り換え段数「9」に対応する開閉比率が最も要求熱量が大きい側の開閉比率に対応するものである。
図5には、標準床仕上げ材を用いた床暖房装置2を対象として、床暖房装置2と浴室暖房乾燥機3とを併用運転するときの開閉比率設定スイッチ63にて設定される開閉比率を示している。この場合にも、床暖房装置2の単独運転のときと同様にして、前記切換スイッチ70の切り換えにより、ひかえめ運転と通常運転とに切り換え自在である。この運転状態では、熱媒の温度は60℃に一定に制御される構成となる。
又、図6には、標準床仕上げ材を用いた床暖房装置2を対象として、床暖房装置2と追焚き運転とを併用運転するときの開閉比率設定スイッチ63にて設定される開閉比率の情報を示している。この場合にも、床暖房装置2の単独運転の場合と同様にして、前記切換スイッチ70の切り換えによりひかえめ運転と通常運転とに切り換え自在である。この運転状態では、熱媒の温度は80℃に一定に制御される構成となる。
上述の説明では、標準床仕上げ材を用いた床暖房装置2を対象とする場合について説明したが、特定床仕上げ材を用いた床暖房装置2を対象とする場合においても、同様にして、浴室暖房乾燥機3の使用状態や切換スイッチ70の操作状態に応じて、開閉比率設定スイッチ63にて設定される9段階の開閉比率が定められることになる。
そして、図4の記載内容から明らかなように、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、熱媒の温度が同じであるものについての開閉比率を、前記要求熱量の変更方向に並ぶ複数段階の開閉比率の隣接するものの間の変化幅を前記要求熱量が小さい側の方が大きい側に較べて小さくなる状態で定めるように構成され、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、前記要求熱量が大きい側の方が小さい側に較べて熱媒の目標温度を高温に設定する状態で開閉比率を定めるように構成されている。
具体的には、設定レベル「1」から設定レベル「6」までは熱媒の温度が40℃であり、設定レベル「7」から設定レベル「9」までは熱媒の温度が60℃になっており、前記要求熱量が大きい側の方が小さい側に較べて熱媒の目標温度を高温に設定されている。又、熱媒の温度が同じであるもの、つまり、設定レベル「1」から設定レベル「6」の間において、1段階変化するに伴って変化する開時間の長さが、前記要求熱量が小さい側では2分であり、要求熱量が大きい側ほど順に3分、4分、6分と長くなっており、前記要求熱量が小さい側の方が大きい側に較べて複数段階の開閉比率の隣接するものの間の変化幅が小さくなっている。
このように要求熱量が小さい側では、熱媒の温度が40℃に設定されるが、床暖房装置2を循環通流して熱媒加熱部4における潜熱回収熱交換器N2を通流するときには、放熱によって約30℃程度にまで低下することになる。このように潜熱回収熱交換器N2N2に流入する熱媒の温度が約30℃という比較的低い温度になるので、潜熱回収熱交換器N2N2において潜熱回収を行うときの熱回収効率が高いものとなり、熱源機全体としての熱効率が向上することになる。
又、図5及び図6に示すような運転状態においては、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、複数段階の全てにおいて熱媒の目標温度を同じに設定する状態で全ての開閉比率を定める構成となっている。
そして、熱源機制御部49と暖房制御部59とは通信線Kを介して互いに通信可能に接続され、床暖房リモコン60において運転開始が指令されると、熱源機1が運転停止状態であれば運転を開始すべく制御し、且つ、床暖房リモコン60において運転停止が指令されると、熱源機制御部49が熱源機1の運転を停止すべく制御するように構成されている。
又、上述したように、熱源機制御部49は、浴乾制御部56との間でも通信可能であり、浴室暖房乾燥機3の運転状態を管理しているから、床暖房装置2から運転開始の指令があったときに、床暖房装置2の単独運転であるか、浴室暖房乾燥機3との併用運転であるか、追焚き運転との併用運転であるかについての情報を、床暖房制御部59に通信することになる。
そして、床暖房制御部59における目標開閉比率設定部65は、上述したように熱源機制御部49から通信される単独運転や併用運転についての運転状態の情報、並びに、床暖房リモコン60における開閉比率設定スイッチ63における設定レベルの情報から、熱動弁58を開閉制御するときの目標開閉比率を設定する。又、床暖房制御部59における弁開閉制御部66は、目標開閉比率設定部65にて設定された目標開閉比率になる状態で、熱動弁58を設定周期(20分)毎に開状態と閉状態とに切り換えるように作動を制御することになる。
又、熱源機制御部49は、床暖房制御部59から通信される情報に基づいて、そのとき、床暖房装置2の単独運転であれば、床暖房装置2にて要求される温度の熱媒を床暖房装置2に供給するように熱源機1の運転を制御することになる。但し、浴室暖房乾燥機3が運転していれば60℃の熱媒を循環供給するように熱源機1の運転を制御し、追焚き運転を実行していれば80℃の熱媒を循環供給するように熱源機1の運転を制御することになる。
上記構成の開閉比率設定手段Aにて設定された温度の熱媒を供給し且つ設定された開閉比率にて熱動弁58を開閉制御する構成とすることで、図8のラインL2にて示すように、要求熱量が小さい側の開閉比率が設定されているときであっても、要求熱量が大きい側の開閉比率が設定されているときであっても、開閉比率の変化にかかわらず、使用者が開閉比率設定スイッチ63を切り換え操作することにより、開閉比率を1段階変化させたときの床暖房装置2による床上の放熱量の変化幅がほぼ同じ値になり、使用者による調整操作が行い易いものになる。尚、図4〜図7に記載した複数の開閉比率は例示であって、開閉比率としては、このような数値に限定されるものではなく、種々変更して実施することができる。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態では、前記開閉比率設定手段が、前記単独運転モードにおいて、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、前記要求熱量が大きい側の方が小さい側に較べて熱媒の目標温度を高温に設定する状態で開閉比率を定めるように構成されるものを例示したが、このような構成に限らず、前記単独運転モードにおいても、熱媒の目標温度を常に一定の温度に維持するように熱源手段の運転を制御している状態で複数段階の開閉比率を定めるように構成してもよい。
(2)上記実施形態では、前記開閉比率設定手段が、60℃端末併用運転時や80℃端末併用運転時において、前記開閉比率設定手段が、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、複数段階の全てにおいて熱媒の目標温度を同じに設定する状態で全ての開閉比率を定めるように構成されるものを例示したが、60℃端末併用運転時や80℃端末併用運転時においても、前記要求熱量が大きい側の方が小さい側に較べて熱媒の目標温度を高温に設定する状態で開閉比率を定めるように構成してもよい。
(3)上記実施形態では、前記開閉比率設定手段が、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階として13段階の開閉比率を前記要求熱量の変更方向において複数のグループとして9段階毎のグループに分けて管理する構成として、ひかえめ運転と通常運転との2種類のグループに分ける構成を例示したが、このような構成に限らず、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階として、13段階以上の多くの段数として、3種類以上のグループに分けて管理するようにしてもよい。又、9段階の開閉比率を1つのグループとするものに代えて、それよりも少ない段階の開閉比率を1つのグループとして管理するものでもよい。
(4)上記実施形態では、前記開閉比率設定手段が、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、複数段階のうちの少なくとも一部の段階において熱媒の目標温度を異ならせた複数種の複数段階の開閉比率を管理する構成として、複数段階の開閉比率の全てについて熱媒の目標温度を異ならせる2種の複数段階の開閉比率を管理するようにしたが、このような構成に代えて、3種以上の複数種の複数段階の開閉比率を設けるようにしてもよく、又、複数段階の開閉比率の一部の段階では、熱媒の目標温度を同じに設定し、他の段階では熱媒の目標温度を異ならせるようにしてもよい。
(5)上記実施形態では、60℃の熱媒を必要とする浴室暖房乾燥機や80℃の熱媒を必要とする追焚用動作部を併用する構成としたが、このような熱媒消費部を備えない構成としてもよく、又、例えば熱媒加熱式の温風ヒータ等の他の種類の熱媒消費部を用いるものでもよい。
(6)上記実施形態では、前記開閉比率設定手段が開閉比率設定スイッチ63を備えて手動操作式に構成されるものを例示したが、このような構成に代えて、要求熱量の大きさの情報に基づいて自動制御にて開閉比率を選択設定するような構成としてもよい。
熱媒供給システムの概略構成図 熱源機の構成図 床暖房リモコンの正面図 単独運転時の開閉比率の変化を示す図 60℃端末併用運転時の開閉比率の変化を示す図 80℃端末併用運転時の開閉比率の変化を示す図 メモリに記憶される複数段階の開閉比率の情報を示す図 開閉比率の切り換えに伴う暖房出力の変化を示す図
符号の説明
4 熱源手段
58 開閉手段
63 開閉比率選択操作手段
68 種別選択操作手段
70 グループ選択操作手段
A 開閉比率設定手段
H 制御手段
J 熱媒循環路

Claims (5)

  1. 熱媒を目標温度に加熱して熱媒循環路を通して暖房端末に供給する熱源手段と、
    前記暖房端末への熱媒供給を断続するように前記熱媒循環路を開閉する開閉手段と、
    前記開閉手段を周期的に開閉させるための目標開閉比率として、要求熱量を変更させる形態で定めた複数段階の開閉比率のうちのいずれかを選択して設定する開閉比率設定手段と、
    前記熱源手段及び前記開閉手段の作動を制御する制御手段とが設けられ、
    前記制御手段が、前記開閉比率設定手段にて設定された目標開閉比率に基づいて前記開閉手段を開閉作動させるように構成されている熱媒供給システムであって、
    前記開閉比率設定手段が、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、熱媒の温度が同じであるものについての開閉比率を、前記要求熱量の変更方向に並ぶ複数段階の開閉比率の隣接するものの間の変化幅を前記要求熱量が小さい側の方が大きい側に較べて小さくなる状態で定めるように構成されている熱媒供給システム。
  2. 前記開閉比率設定手段が、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、複数段階の全てにおいて熱媒の目標温度を同じに設定する状態で全ての開閉比率を定めるように構成され、
    前記制御手段が、前記開閉比率設定手段にて設定された目標温度に熱媒を加熱するように前記熱源手段の作動を制御するように構成されている請求項1記載の熱媒供給システム。
  3. 前記開閉比率設定手段が、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、前記要求熱量が大きい側の方が小さい側に較べて熱媒の目標温度を高温に設定する状態で開閉比率を定めるように構成され、
    前記制御手段が、前記開閉比率設定手段にて設定された目標温度に熱媒を加熱するように前記熱源手段の作動を制御するように構成されている請求項1記載の熱媒供給システム。
  4. 前記開閉比率設定手段が、
    前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率を前記要求熱量の変更方向において複数のグループに分けて管理して、その複数のグループのうちのいずれかをグループ選択操作手段にて設定対象とするグループとして選択操作自在に構成され、且つ、選択されたグループに存在する複数の開閉比率のうちのいずれかを開閉比率選択操作手段にて目標開閉比率として選択操作自在に構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱媒供給システム。
  5. 前記開閉比率設定手段が、前記要求熱量を変更させる形態で定める複数段階の開閉比率として、複数段階のうちの少なくとも一部の段階において熱媒の目標温度を異ならせた複数種の複数段階の開閉比率を管理して、それら複数種の複数段階の開閉比率のうちのいずれかを種別選択操作手段にて設定対象とする複数段階の開閉比率として選択操作自在に構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱媒供給システム。
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