JP2008056169A - 走行車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】 姿勢検出手段や駆動手段等が走行時に故障した場合や回避不可能な障害物に衝突する場合等の緊急時に、乗員を効率的に保護する走行車両を提供する。
【解決手段】 緊急時を判断する緊急時判断手段23aと、緊急時判断手段23aからの指令により、車体1を強制的に一方向へ傾斜させる強制傾斜手段7,26,27と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】 緊急時を判断する緊急時判断手段23aと、緊急時判断手段23aからの指令により、車体1を強制的に一方向へ傾斜させる強制傾斜手段7,26,27と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、故障時や障害物衝突時等の緊急時の走行車両の制御に関する。
従来、車両が傾斜する場合に、蓄えられたエネルギの迅速な解除を通じて折り畳み状態から膨張し展開するクッションが、地面と接触することで、乗客の負傷を防止するクッションシステムがある(特許文献1参照)。
特表2001−521856号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、姿勢センサやホイールモータ等が走行時に故障した場合、車両の走行や制動を安定に制御することができず、車両がどの方向に傾斜するかわからないので、少なくとも前後左右の方向に展開するクッションを設ける必要があり、車両の重量やコストの増加を余儀なくされていた。
また、走行中、突然障害物が車両の前方に現れ、前方へのクッションの展開が間に合わない場合、乗員は、正面から障害物と接触すると共に、その後の前方へのクッションの膨張により、後方の地面へ接触することで、2度の大きな衝撃を受ける場合が考えられる。
本発明は、上記課題を解決するものであって、姿勢検出手段や駆動手段等が走行時に故障した場合や回避不可能な障害物に接触しそうな場合等の緊急時に、乗員を効率的に保護する走行車両を提供することを目的とする。
そのために本発明は、緊急時を判断する緊急時判断手段と、前記緊急時判断手段からの指令により、前記車体を強制的に一方向へ傾斜させる強制傾斜手段と、を備えたことを特徴とする。
また、前記走行車両は、姿勢を制御するために姿勢を検出する姿勢検出手段を備え、前記緊急時判断手段は、前記姿勢検出手段が故障した場合に緊急時と判断することを特徴とする。
また、前記走行車両の周囲の障害物を検出する障害物検出手段を有し、前記緊急時判断手段は、前記走行車両の走行中、前記障害物検出手段が回避できない障害物を検出した場合に緊急時と判断することを特徴とする。
また、前記走行車両は、駆動手段を備え、前記緊急時判断手段は、前記駆動手段が故障した場合に緊急時と判断することを特徴とする。
また、前記強制傾斜手段は、少なくとも前記車体の一部が地面に接触するまで傾斜させることを特徴とする。
また、前記強制傾斜手段は、駆動トルクを増大する前記駆動手段と、前記車体に配設された乗員搭載部の前部を持ち上げる乗員持ち上げ用アクチュエータと、前記車体の前方下部に突出する押出用アクチュエータのうち少なくとも一つであることを特徴とする。
本発明は、緊急時を判断する緊急時判断手段と、前記緊急時判断手段からの指令により、前記車体を強制的に一方向へ傾斜させる強制傾斜手段と、を備えたので、緊急時に乗員の保護に対して一方向のみを考慮すれば良く、乗員の保護を効率的にすることができると共に、緊急時の乗員の乗降が容易になる。
また、前記走行車両は、姿勢を制御するために姿勢を検出する姿勢検出手段を備え、前記緊急時判断手段は、前記姿勢検出手段が故障した場合に緊急時と判断するので、走行車両が制御不能になっても迅速に対応することができる。
また、前記走行車両の周囲の障害物を検出する障害物検出手段を有し、前記緊急時判断手段は、前記走行車両の走行中、前記障害物検出手段が回避できない障害物を検出した場合に緊急時と判断するので、走行車両が制御不能になっても迅速に対応することができる。
また、前記走行車両は、駆動手段を備え、前記緊急時判断手段は、前記駆動手段が故障した場合に緊急時と判断するので、走行車両が制御不能になっても迅速に対応することができる。
また、前記強制傾斜手段は、少なくとも前記車体の一部が地面に接触するまで傾斜させるので、緊急時の乗員の乗降が容易になる。
また、前記強制傾斜手段は、駆動トルクを増大する前記駆動手段と、前記車体に配設された乗員搭載部の前部を持ち上げる乗員持ち上げ用アクチュエータと、前記車体の前方下部に突出する押出用アクチュエータのうち少なくとも一つであるので、乗員の保護を既存の装置で実行することができ、コストを安くすることができる。
以下、本発明の一例としての実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態の走行車両を示す。なお、図1(a)は側面図、図1(b)は正面図を示す。図中、Vは走行車両、1は車体、2はフレーム、3は乗員搭載部の一例としての座席、4はフットレスト、5は傾斜防止バー、6は操作手段の一例としてのジョイスティック、7は駆動手段の一例としてのホイールモータ、8は車輪、9は乗員保護手段の一例としての座席後方エアバックである。他、図示しないが座席の下方にECUを備えている。
図1は本実施形態の走行車両を示す。なお、図1(a)は側面図、図1(b)は正面図を示す。図中、Vは走行車両、1は車体、2はフレーム、3は乗員搭載部の一例としての座席、4はフットレスト、5は傾斜防止バー、6は操作手段の一例としてのジョイスティック、7は駆動手段の一例としてのホイールモータ、8は車輪、9は乗員保護手段の一例としての座席後方エアバックである。他、図示しないが座席の下方にECUを備えている。
また、車体1とは、フレーム2、座席3、フットレスト4、傾斜防止バー5、ジョイスティック6左右のホイールモータ7及びバランサ10等を示す。フレーム2は、上部に、乗員Mの座る座席3を、略中央部に、バランサ10を搭載すると共に、前方に、乗員Mの脚部を載せるフットレスト4、下部に、前後に延びる傾斜防止バー5を結合している。座席3は、フレームに支持され、乗員Mを搭載する座部3a及び乗員Mの背もたれとなるシートバック3bを有する。シートバック3bの高さは乗員Mの頭部より高いことが好ましい。また、座席3は、乗員のみでなく、もちろん物を搭載することも可能である。ジョイスティック6は、座席3に座る乗員Mが操作するもので、フレーム2に支持されている。なお、本実施形態の走行車両Vは、通信による遠隔操作とすることも可能であり、その場合は必ずしもジョイスティック6は必要ではない。左右のホイールモータ7は、共通な軸上でフレーム2に支持されており、前後駆動力を独立に制御することができ、フレーム2に回転可能に支持された車輪8と連結される。バランサ10は、フレーム2に搭載され、車体1の姿勢を制御する。
図2は、本実施形態のバランサ10を示す図である。バランサ10は、レール11にボールねじ12を設置し、ナットブロック13によりボールねじ12に保持されると共に、錘14を載置したスライダ15を、サーボモータ等のバランサアクチュエータ16によりレール11に沿って移動させるものである。錘14の位置は、バランサ位置センサ17により検出される。本実施形態では、錘14は、バッテリを利用しているが、ECU等を利用することも可能であり、この構成に限られるものではない。なお、バランサ10は、必ずしも設ける必要はないが、加減速時の姿勢や後述する強制的な傾斜をより効果的に制御するために設けることが好ましい。
図3は、本実施形態のブロック図を示す。図中、6はジョイスティック、7は駆動手段の一例としてのホイールモータ、71は第1ホイールモータ、72は第2ホイールモータ、21は姿勢検出手段の一例としての姿勢センサ、22は障害物検出手段の一例としての障害物検出センサ、23は姿勢制御手段の一例としてのECU、23aは緊急時判断手段、24は姿勢制御手段の一例としてのホイールモータECU、25は姿勢変更手段の一例としての伸縮アクチュエータ、16は姿勢変更手段及び強制傾斜手段の一例としてのバランサアクチュエータ、26は強制傾斜手段の一例としての乗員持ち上げ用アクチュエータ、27は強制傾斜手段の一例としての押出用アクチュエータ、9は乗員保護手段の一例としての座席後方エアバックである。
ジョイスティック6は、走行車両Vの前後進及び旋回等を操作し、その操作量等をECU22に出力するものである。姿勢センサ21は、角速度、傾斜角、加速度等のフレーム2の姿勢を検出し、ECU23へ信号を出力する。障害物検出センサ22は、フレーム2の周囲、特に前方の障害物を検出し、ECU23へ信号を出力する。ECU23は、姿勢センサ21又は障害物検出センサ22の検出値から姿勢を制御する信号を各アクチュエータに出力する。緊急時判断手段23aは、姿勢センサ21及び障害物検出センサ22等の検出結果から緊急時であるかどうかを判断する。
伸縮アクチュエータ25は、旋回時等に座席3等を傾斜させるためのアクチュエータである。バランサアクチュエータ16、乗員持ち上げ用アクチュエータ26又は押出用アクチュエータ27は、強制的に一方向へ車体1を傾斜させるアクチュエータである。なお、バランサアクチュエータ16、乗員持ち上げ用アクチュエータ26又は押出用アクチュエータ27は、全て設ける必要はなく、緊急時制御時にどのように傾斜させるか各々の効果を考慮した上で選択して設ければよい。
座席後方エアバック9は、バランサアクチュエータ16、乗員持ち上げ用アクチュエータ26又は押出用アクチュエータ27がフレーム2を傾斜させる際に乗員Mを保護するものである。
通常時、走行車両Vは、乗員Mのジョイスティック6による前後進や旋回の操作値、姿勢センサ21による角速度、傾斜角及び加速度等の姿勢検出値、障害物検出センサ22の障害物検出値並びにホイールモータ7からのレゾルバやバランサアクチュエータ16からのカウンタエンコーダ等を入力とし、ECU23及びホイールモータECU24により第1ホイールモータ71及び第2ホイールモータ72を制御し、ECU23により伸縮アクチュエータ25やバランサアクチュエータ16を制御することによって姿勢を変更し走行する。
走行車両Vが姿勢センサ21又はホイールモータ7の故障により制御不能になった場合、若しくは、走行車両Vが走行中に障害物を回避できない場合、走行車両Vは、バランサアクチュエータ16、乗員持ち上げ用アクチュエータ26又は押出用アクチュエータ27等を作動させ、後方の地面へ接触するまで傾斜するようになっている。
次に、このような走行車両Vの緊急時制御のフローチャートについて説明する。図4及び図5は、本実施形態の緊急時制御のフローチャートを示す図である。
本実施形態の走行車両Vでは、まず、ステップ1で、図5に示す障害物回避処理を実行する(ST1)。障害物回避処理ST1では、まず、走行車両Vが走行中であるかどうかを判断する(ST101)。走行車両Vが走行中でない場合、すなわち停止している場合には、障害物回避処理ST1を終了する。走行車両Vが走行中である場合、ステップ102で、車速、旋回量、バッテリ残量、姿勢状態、ジョイスティック入力値及びアクチュエータ動作量等の走行情報を取得する(ST102)。
次に、ステップ103で、障害物検出センサ22から障害物の有無や障害物までの距離等の情報を取得する(ST103)。次に、ステップ104で、障害物検出センサ22からの情報により障害物の有無を判断する(ST104)。障害物が無い場合には、障害物回避処理ST1を終了する。
障害物がある場合には、ステップ105で、障害物検出センサ22からの情報による障害物までの距離と、走行情報とから、走行車両Vが障害物を回避可能かどうか緊急時判断手段23aにより判断する(ST105)。障害物が回避可能でない場合には、ステップ106で、乗員Mに走行車両Vが緊急時であること又は後方へ傾斜することを警告する(ST106)。
次に、ステップ107で、強制傾斜手段により車体1を後方へ傾斜させ(ST107)、障害物回避処理ST1を終了する。障害物が回避可能な場合には、ステップ108で、乗員Mに走行車両Vが急旋回又は急制動し、障害物を回避することを警告する(ST108)。次に、ステップ109で、走行車両Vを急旋回又は急制動させ(ST109)、障害物回避処理ST1を終了する。
障害物回避処理ST1を終了し、車体1が傾斜していない場合、ST2で、車両に異常が発生しているかどうかを判断する(ST2)。車両異常は、ECU23からの指令に対して、消費電流、姿勢センサ21からの信号、ホイールモータECU24からのホイールモータレゾルバやバランサアクチュエータ16からのモータエンコーダ等の動作状況をみて、故障の有無を検出することで緊急時判断手段23aにより判断する。
車両異常有りと判断した場合、ステップ3で、乗員Mへ故障を警告する(ST3)。車両異常無しと判断した場合、本実施形態の緊急時制御を終了する。
乗員Mへ故障を警告した後、ステップ4で、走行車両Vが停止中か走行中かを判断する(ST4)。走行車両Vの車速が0で停止している場合、ステップ41で、各システムの電源をOFFにし(ST41)、本実施形態の緊急時制御を終了する。走行車両Vの車速が0ではなく走行している場合、ステップ5で、車速が所定の閾値より大きいかどうかを判断する(ST5)。なお、閾値は、急制動しても走行車両が傾斜しない程度の速度値とする。
車速が所定の閾値より小さい場合、ステップ51で、走行車両Vを停止させ、本実施形態の緊急時制御を終了する。なお、停止時に停止距離内に障害物や交差点を検出した場合、後方へ傾斜させてもよい。車速が所定の閾値より大きい場合、ステップ6で、故障箇所が姿勢センサ21かどうかを判断する(ST6)。
故障箇所が姿勢センサ21の場合、ステップ7で、車体1を強制傾斜手段10,26,27により後方に傾斜させ(ステップ7)、本実施形態の緊急時制御を終了する。故障箇所が姿勢センサ21でない場合、ステップ8で、故障箇所がホイールモータ7かどうかを判断する。故障箇所がホイールモータ7の場合、ステップ9で、車体1を強制傾斜手段10,26,27により後方に傾斜させ(ステップ9)、本実施形態の緊急時制御を終了する。故障箇所がホイールモータ7でない場合、ステップ10で、故障内容に応じて、走行車両Vの走行制限や停止を実行し(ST10)、本実施形態の緊急時制御を終了する。
続いて、本実施形態の緊急時制御で車体1を後方に傾斜させるための強制傾斜手段10,26,27の実施例を示す。
まず、第1実施例について説明する。第1実施例は、ホイールモータ7が制御可能な場合に適用し、走行車両Vのホイールモータ7の駆動トルクを増大することで傾斜させる例を示す。
図6は車体1が傾斜する際の概略図である。図中、Vは走行車両、1は車体、3は座席、5は傾斜防止バー、7はホイールモータ、8は車輪、9は座席後方エアバック、10はバランサ、Mは乗員である。
図6(a)は、走行車両Vの通常走行時の状態を示す。この状態では、バランスを保ち、傾斜することなく走行している。次に、図6(b)は、走行車両Vのホイールモータ7の駆動トルクを増大した状態を示す。この状態は、緊急時制御で回避できない障害物の検出や姿勢センサ21の故障と判断した場合等に生じ、走行車両Vのホイールモータ7の駆動トルクを増大すると共に、座席3後方のエアバック9を展開する。
図6(c)は、車体1が後方に傾斜し、車体1の一部が地面に接触した状態を示す。この状態のように、走行車両Vは、緊急時制御で回避できない障害物の検出や姿勢センサ21の故障と判断した場合等に、走行車両Vのホイールモータ7の駆動トルクを増大するので、乗員Mを保護することが困難な前方や側方に傾斜する可能性が少なくなり、強制的に座席3等で保護される後方に傾斜することができる。
なお、走行車両Vのホイールモータ7の駆動トルクを増大すると共に、バランサ10の錘14等をバランサアクチュエータ16により後方へ移動するとより好ましい。
次に、第2実施例について説明する。第2実施例は、主に、ホイールモータ7が制御可能でない場合に適用し、乗員持ち上げ用エアバック26により強制的に座席3の前部を持ち上げることで傾斜させる例を示す。特に、この例では、障害物を検出した場合の例を示す。
図7は車体1が傾斜する際の概略図である。図中、Vは走行車両、1は車体、2はフレーム、3は座席、7はホイールモータ、8は車輪、9は座席後方エアバック、26は乗員持ち上げ用アクチュエータの一例としての乗員持ち上げ用エアバック、Mは乗員である。
図7(a)は、走行車両Vの通常走行時に状態を示す。この状態では、バランスを保ち、前方に障害物があるかどうか検出しながら走行している。次に、図7(b)は、回避できない障害物を検出した状態を示す。この状態では、乗員持ち上げ用エアバック26が展開すると共に、座席後方のエアバック9を展開する。走行車両Vの乗員持ち上げ用エアバック26が展開することで、乗員Mが後方へ移動すると共に全体の重心が後方へ移動し、走行車両Vのバランスが崩れる。
図7(c)は、走行車両Vが障害物に衝突した時点の状態を示す。走行車両Vは、障害物に衝突する際に、車体1を後方へ傾斜させており、乗員Mの前方への衝撃は最小限に抑制することができる。この状態のように、車体1は、ホイールモータ7が制御可能できない場合、乗員持ち上げ用エアバック26等で座席3の前部を持ち上げて傾斜させるので、乗員Mを保護することが困難な前方や側方に傾斜する可能性が少なくなり、強制的に座席3等で保護される後方に傾斜することができる。
また、車体1は、後方傾斜時に、座席3後方のエアバック9を展開するので、乗員Mと地面との間に緩衝ができ、乗員Mへの衝撃を緩和することができる。さらに、乗員持ち上げ用エアバック26を乗員Mの前方や側方に展開させれば、乗員Mと障害物等との間に緩衝ができ、乗員Mへの衝撃を緩和することができる。
なお、車体1を強制的に後方へ傾斜させるために、車体1の乗員持ち上げ用エアバック9等で座席3の前部を持ち上げると共に、バランサ10の錘14等をバランサアクチュエータ16により後方へ移動してもよい。
次に、第3実施例について説明する。第3実施例は、主に、ホイールモータ7が制御可能できない場合に適用し、押出用ロッド27を強制的に走行車両Vの前方下部の地面へ突出させることで傾斜させる例を示す。特に、この例では、障害物を検出した場合の例を示す。
図8は車体1が傾斜する際の概略図である。図中、Vは走行車両、1は車体、3は座席、7はホイールモータ、8は車輪、9は座席後方エアバック、27は押出用アクチュエータの一例としての押出用ロッド、Mは乗員である。
図8(a)は、走行車両Vの通常走行時の状態を示す。この状態では、バランスを保ち、傾斜することなく走行している。この状態では、押出手段としての押出用ロッド27は、走行車両Vに格納されている。次に、図8(b)は、回避できない障害物を検出した状態を示す。この状態では、押出用ロッド27が突出すると共に、座席後方のエアバック9を展開する。走行車両Vの押出用ロッド27が突出することで、乗員Mが後方へ移動すると共に全体の重心が後方へ移動し、走行車両Vのバランスが崩れる。
図8(c)は、走行車両Vが障害物に衝突した時点の状態を示す。走行車両Vは、障害物に衝突する前に後方へ傾斜し、車体1の一部が地面に接触するまで傾斜しており、乗員Mの前方への衝撃は最小限に抑制することができる。この状態のように、走行車両Vは、ホイールモータ7が制御可能でない場合、押出用ロッド27を突出させて傾斜させるので、乗員Mを保護することが困難な前方や側方に傾斜する可能性が少なくなり、強制的に座席3等で保護される後方に傾斜することができる。また、車体1は、後方傾斜時に、座席3後方のエアバック9を展開するので、乗員Mと地面との間に緩衝ができ、乗員Mへの衝撃を緩和することができる。
なお、車体1を強制的に後方へ傾斜させるために、走行車両Vの押出用ロッド27を突出させると共に、バランサ10の錘14等をバランサアクチュエータ16により後方へ移動してもよい。
このように、本実施形態の走行車両Vは、ECU23が、強制的に一方向へ車体1を傾斜させるバランサアクチュエータ16、乗員持ち上げ用エアバック26又は押出用ロッド27を有するので、乗員Mの保護に対して一方向のみを考慮すれば良く、乗員Mの保護を効率的にすることができる。また、車体1は、座席後方エアバック10を備えるので、乗員の保護をより効果的に実行することができる。また、走行車両Vが制御不能になっても乗員Mの保護を効率的にすることができる。また、ホイールモータ7の駆動トルクを増大することで強制傾斜させるので、乗員の保護を既存の装置で実行することができ、コストを安くすることができる。
なお、本実施形態を構成する部品位置は、この実施形態に限られたことではなく、例えば、バランサは駆動軸より上方に配置されているが、駆動軸より下方に配置されるなど、適宜変更可能である。
また、本実施形態のフローチャートにおいても、この処理を全て実行する必要はなく、例えば、障害物回避処理のみを実行することも可能であり、更に、この一連の流れの順番も適宜変更可能である。
V…走行車両、1…車体、2…フレーム、3…座席(乗員搭載部)、4…フットレスト、5…傾斜防止バー、6…ジョイスティック、7…ホイールモータ(駆動手段、強制傾斜手段)、8…車輪、71…第1ホイールモータ、72…第2ホイールモータ、9…座席後方エアバック(乗員保護手段)、10…バランサ(姿勢変更手段)、14・・・錘、16…バランサアクチュエータ、21…姿勢センサ(姿勢検出手段)、22…障害物検出センサ(障害物検出手段)、23…ECU(姿勢制御手段)、23a…緊急時判断手段、24…ホイールモータECU(姿勢制御手段)、25…伸縮アクチュエータ(姿勢変更手段)、26…乗員持ち上げ用アクチュエータ、乗員持ち上げ用エアバック(強制傾斜手段)、27…押出用アクチュエータ、押出用ロッド(強制傾斜手段)
Claims (6)
- 緊急時を判断する緊急時判断手段と、
前記緊急時判断手段からの指令により、前記車体を強制的に一方向へ傾斜させる強制傾斜手段と、
を備えたことを特徴とする走行車両。 - 前記走行車両は、姿勢を制御するために姿勢を検出する姿勢検出手段を備え、
前記緊急時判断手段は、前記姿勢検出手段が故障した場合に緊急時と判断することを特徴とする請求項1に記載の走行車両。 - 前記走行車両の周囲の障害物を検出する障害物検出手段を有し、
前記緊急時判断手段は、前記走行車両の走行中、前記障害物検出手段が回避できない障害物を検出した場合に緊急時と判断することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の走行車両。 - 前記走行車両は、駆動手段を備え、
前記緊急時判断手段は、前記駆動手段が故障した場合に緊急時と判断することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の走行車両。 - 前記強制傾斜手段は、少なくとも前記車体の一部が地面に接触するまで傾斜させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の走行車両。
- 前記強制傾斜手段は、駆動トルクを増大する前記駆動手段と、前記車体に配設された乗員搭載部の前部を持ち上げる乗員持ち上げ用アクチュエータと、前記車体の前方下部に突出する押出用アクチュエータのうち少なくとも一つであることを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の走行車両。
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