JP2008051324A - 伝動ベルトおよびその組み付け方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】無端環状の2列のリング8a,8bを並列して収容する凹部7が形成された多数のエレメント1を、凹部7が外周側となるように環状に配列するとともに、互いに隣接するエレメント1同士をそれぞれの対向面の面内で相対回転可能に連結し、その環状に配列されて連結されたエレメント1の列における凹部7にリング8を嵌め込んで係合させてなる伝動ベルトVにおいて、エレメント1は、凹部7の形状が異なる複数種類のエレメント1a,1bにより構成されている。
【選択図】図1
Description
この発明の第1の構成例における伝動ベルトを構成するエレメントおよびリングの構成を、図1ないし図3に基づいて説明する。図1において、伝動ベルトVは、ベルト式無段変速機の駆動側(入力軸)プーリと従動側(出力軸)プーリとに巻き掛けられて、それらのプーリの間で動力を伝達するベルトの例を示している。また、その伝動ベルトVを構成するエレメント1は、第1および第2の2種類のエレメント1a,1bによって構成されている。そこで、先ず、この発明のエレメント1を主に構成する第1エレメント1aについて説明する。
この発明の第2の構成例における伝動ベルトを構成するエレメントおよびリングの構成を、図8ないし図10に基づいて説明する。前述の第1の構成例では、リング8が、いずれも、リングの幅が厚さ方向で一様な2本のリング8a,8bにより構成された例であるのに対して、この第3の構成例は、いずれもリングの幅が厚さ方向で一様な2本のリングと、それら2本のリングの外周側にそれぞれ設けられ、それら2本のリングの幅よりも幅狭の他の2本のリングとにより、リング8が構成された例を示している。したがって、図1ないし図7に示した第1の構成例と同じ構成の部分については、図1ないし図7と同様の参照符号を付けて、その詳細な説明を省略する。なお、図8,図10においては、第2エレメント1bの凹部22の形状を破線で示している。
この発明の伝動ベルトVの組み付け例を、図1ないし図6,図11に基づいて説明する。初めに、エレメント1とリング8との組み付け開始から、組み付けの最終段階前までの組み付け例、すなわち第1エレメント1aとリング8との組み付け例を説明する。先ず、並列されたリング8aおよびリング8bのリング周方向における所定の部分を、互いに重ね合わせてリング8の重ね合わせ状態を設定する。図4に示すように、重ね合わせ状態を設定することにより、リング8では、重ね合わせ状態と並列状態とが同時に設定される。リング8の重ね合わせ状態の部分では、リング8の幅L2が、第1エレメント1aの開口幅W1よりも狭くなるため、この重ね合わせ状態の部分から、1枚もしくは予め配列された複数枚の第1エレメント1aの凹部7に、リング8が嵌め込まれる。
Claims (14)
- 無端環状の2列のリングを並列して収容する凹部が形成された多数のエレメントを、前記凹部が外周側となるように環状に配列するとともに、互いに隣接するエレメント同士をそれぞれの対向面の面内で相対回転可能に連結し、その環状に配列されて連結されたエレメントの列における前記凹部に前記リングを嵌め込んで係合させてなる伝動ベルトにおいて、
前記エレメントは、前記凹部の形状が異なる複数種類のエレメントにより構成されていることを特徴とする伝動ベルト。 - 前記エレメントは、前記凹部のいずれか一方の内側面に前記2列のリングのいずれか一方のリングのいずれか一方のリング側面を当接させた場合に、前記一方のリングの他方のリング側面と、その他方のリング側面に対向する前記凹部の開口部の先端面との間の距離が異なる複数種類のエレメントにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の伝動ベルト。
- 前記エレメントは、前記距離が前記2列のリングの他方のリングの幅よりも短い第1エレメントと、前記距離が前記他方のリングの幅よりも長い第2エレメントとの2種類のエレメントにより構成されていることを特徴とする請求項2に記載の伝動ベルト。
- 前記エレメントは、前記凹部の開口幅が前記2列のリングの幅より狭くなり、かつ前記凹部の底部側の幅が前記2列のリングの幅より広くなるように形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の伝動ベルト。
- 前記エレメントは、隣接する他のエレメント側に突出する嵌合凸部を一方の側面に有し、かつ該嵌合凸部に遊嵌する嵌合凹部を他方の側面に有しているとともに、これら嵌合凸部と嵌合凹部とを介して相対回転可能に連結されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の伝動ベルト。
- 前記エレメントは、前記嵌合凸部および嵌合凹部が前記各側面のそれぞれ1箇所に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の伝動ベルト。
- 前記エレメントは、前記嵌合凸部および嵌合凹部が前記エレメントの幅方向における中央部分に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の伝動ベルト。
- 前記エレメントは、前記凹部における開口端側の内側面に、前記2列のリングを係合させてその離脱を防止する、前記凹部の中心側に向けた突起部がそれぞれ形成され、それら各突起部の先端面の間隔が前記2列のリングの幅より狭くなるように形成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の伝動ベルト。
- 前記2列のリングは、前記凹部の内部で前記伝動ベルトの外周側に積層するとともに、前記各突起部の間に配置された外層部をそれぞれ有していることを特徴とする請求項8に記載の伝動ベルト。
- 無端環状の2列のリングを並列して収容する凹部が形成され、かつその凹部の形状がそれぞれ異なる第1エレメントおよび第2エレメントの2種類の多数のエレメントを、前記凹部が外周側となるように環状に配列するとともに、互いに隣接するエレメント同士をそれぞれの対向面の面内で相対回転可能に連結し、その環状に配列されて連結されたエレメントの列における前記凹部に前記2列のリングを嵌め込んで係合させてなる伝動ベルトの組み付け方法において、
前記エレメントと2列のリングとの組み付け開始から、前記エレメントの所定の組み付け予定枚数のうち最後の1枚もしくは複数枚を組み付ける組付最終段階直前までは、前記第1エレメントにおける前記凹部に前記2列のリングを嵌め込んで係合させ、前記組付最終段階で、前記第2エレメントにおける前記凹部に前記2列のリングを嵌め込んで係合させることを特徴とする伝動ベルトの組み付け方法。 - 前記組付最終段階で前記第2エレメントと前記2列のリングとを組み付ける場合に、前記2列のリングのいずれか一方のリング側面を前記第2エレメントにおける前記凹部の一方の内側面に当接させるように、前記第2エレメントにおける前記凹部に前記2列のリングを挿入し、その後、前記第2エレメントを前記2列のリングの幅方向における所定の位置に移動して、前記第2エレメントにおける前記凹部に前記2列のリングを係合させることを特徴とする請求項10に記載の伝動ベルトの組み付け方法。
- 前記2列のリングにねじりを加えることにより、それら2列のリングが、互いに重なり合った重ね合わせ状態と、互いに並列した並列状態とを同時に設定し、前記重ね合わせ状態の部分で前記2列のリングを前記第1エレメントにおける前記凹部に嵌め込み、その後、前記第1エレメントを前記並列状態の部分に移動させて前記2列のリングを前記第1エレメントにおける前記凹部に係合させることを特徴とする請求項10または11に記載の伝動ベルトの組み付け方法。
- 前記重ね合わせ状態を設定した際に、その重ね合わせ状態の部分における前記2列のリングの幅が、前記凹部の開口幅より狭くなるとともに、前記並列状態の部分における前記2列のリングの幅が、前記第1エレメントにおける、前記凹部の開口幅より広くなりかつ前記凹部の底部側の幅より狭くなることを特徴とする請求項12に記載の伝動ベルトの組み付け方法。
- 前記第1エレメントにおける前記凹部に前記2列のリングが係合されて配列されている前記第1エレメントを、隣接する他のエレメントに対して相対回転させることにより前記重ね合わせ状態を設定することを特徴とする請求項10ないし13のいずれかに記載の伝動ベルトの組み付け方法。
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