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JP2007326585A - 半導体装置の出荷方法 - Google Patents

半導体装置の出荷方法 Download PDF

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JP2007326585A
JP2007326585A JP2006157231A JP2006157231A JP2007326585A JP 2007326585 A JP2007326585 A JP 2007326585A JP 2006157231 A JP2006157231 A JP 2006157231A JP 2006157231 A JP2006157231 A JP 2006157231A JP 2007326585 A JP2007326585 A JP 2007326585A
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Masahiko Yamazaki
雅彦 山崎
Koushiyo Akiyama
幸章 秋山
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Abstract

【課題】リユース品の収容体を取り扱ったリユースメーカを判別することのできる技術を提供する。
【解決手段】リユース品の収容体を洗浄・選別するリユースメーカ、またはリユース品の収容体をリユースメーカから購入し、リユース品の収容体に半導体装置を収容して実装メーカへ納品する半導体メーカにおいて、200〜400nmの波長の紫外線を照射することのみにより目視が容易となる蛍光物質を含んだインクを使用して、リユース品の収容体の表面に識別表示を記入し、リユース品の収容体に不具合が生じた場合またはリユース品の再生回数等の把握が必要となった場合などに紫外線を照射して、リユース品の収容体の識別表示を確認する。
【選択図】図4

Description

本発明は、半導体装置の出荷方法に関し、特に、リユース品の収容体、例えばトレイ、マガジンケースまたはテープリール等を使用して半導体装置等の電子部品を出荷する方法に適用して有効な技術に関するものである。
半導体装置等の電子部品の納品に使用される収容体には、新品の収容体とリユース品の収容体とがある。リユース品の収容体は、半導体装置等の電子部品の納品に使用した後、検査および洗浄して再生した収容体であって、リユース品の収容体を使用することにより、収容体のコストを低減することができ、また産廃量の削減や資源の有効活用等が可能となるので、地球環境保護にも配慮することができる。
例えば、複数のポケットがマトリクス状に形成されたベース部とベース部の周縁部に形成された側壁とから構成された積層型のトレイであり、トレイには非接触で認識可能な情報がメモリに格納されたミューチップから成る電子タグが埋め込まれており、この電子タグのミューチップにはトレイのID、メーカ名、品番、半導体チップなどの被収容物の品名、数量およびロット番号などに関する情報を格納する技術が特開2004−284601号公報(特許文献1)に記載されている。
特開2004−284601号公報
一般に、リユース品のトレイ(以下、便宜的にリユーストレイと記載する場合もある)は以下のようにして半導体メーカへ調達される。まず、回収メーカが不要になったトレイを顧客(例えば半導体装置を実装基板に搭載する実装メーカ)から回収し、不良や対象外のトレイを選別して除去した後、リユースメーカ(回収メーカとリユースメーカとが同じ場合もある)がリユース対象のトレイを検査、洗浄して使える状態に再生する。その後、リユースメーカから半導体メーカへ供給されて再利用される。
しかしながら、リユーストレイについては以下に説明する種々の課題が存在する。リユーストレイに対しては、実装メーカにおける熱処理(例えば半導体装置を実装基板に搭載する前に、パッケージ内の水蒸気を飛ばすために行う温度125℃による24時間の熱処理)やリユースメーカにおける洗浄が繰り返し行われるため、リユーストレイに異物が残存する、熱収縮によりリユーストレイの外形が変形することがある。例えばリユーストレイに異物が残存すると半導体装置がリユーストレイから取れなくなる、またリユーストレイの外形が変形すると変形したリユーストレイと重なった他のリユーストレイが外れなくなるなどの問題が生ずる。そこで、半導体メーカでは上記のような不良を有するリユーストレイは納品せず、リユースメーカへ返却している。
しかし、リユースメーカは複数社あり、また、製造当初に一体成形された刻印などがリユーストレイにあるものの、それ以外の目印が無いため、半導体メーカが購入したリユーストレイがどのリユースメーカから購入したものかを特定することが困難な場合がある。
そこで、リユースメーカを判別するための様々な手法が提案されている。以下に、本発明者らによって検討されたリユースメーカを判別するための手法を例示し、その利点または欠点を簡単にまとめる。しかし、使用例はあるものの、それぞれに解決すべき課題を有しており、未だリユーストレイを識別する有効な手法を特定するには至っていない。
(1)リユーストレイにケガキを入れる。ケガキは自然光の下でも目視が可能である。しかし、ケガキはリユーストレイに傷をつけるため異物の発生原因となり、また目視が可能であることから傷と誤認されやすい。さらにケガキでは充分な情報量を提示することが難しい。
(2)リユーストレイに焼き印を入れる。焼き印は異物の発生原因となる。また焼き印をリユーストレイへ入れる際の熱により半導体装置を収納する部分が変形することがあり、リユーストレイが変形すると、例えばトレイの積み重ねができない、または半導体装置のリードが曲がるなどの不良を引き起こす。
(3)リユーストレイにシールを貼る。シールは自然光の下でも目視が可能である。しかし、シールは接着剤を使用しているため粘着異物の発生原因となり、また目視が可能であることから異物と誤認されやすい。さらにシールの耐熱性が低いため、リユーストレイの熱処理温度が制限される。
(4)リユーストレイに有色のマーカを用いて印を記入する。有色のマーカを用いた印は自然光の下でも目視が可能である。しかし、有色のマーカを用いた印は目視が可能であることから異物と誤認されやすい。
(5)トレイに溝を切る。トレイを製造する段階で予め溝を切る必要がある。
(6)トレイにマイクロチップを埋め込む。データを転送してマイクロチップの情報を読み込むための設備が必要となり、設備コスト等が増大する。また、トレイを製造する段階で予めマイクロチップを埋め込む必要がある。
本発明の目的は、リユース品の収容体を取り扱ったリユースメーカを判別することのできる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明は、リユースメーカから半導体メーカへ納品されたリユース品の収容体に、半導体メーカで半導体装置を収容した後、半導体メーカから実装メーカへ半導体装置が収容されたリユース品の収容体を出荷する半導体装置の出荷方法であって、リユースメーカまたは半導体メーカにおいて、315〜400nmの波長の紫外線を照射することのみにより目視が容易となる蛍光物質を含んだインクを用いて、リユース品の収容体の表面に識別表示を記入するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
リユース品の収容体に蛍光物質を含んだインクを用いて紫外線の照射のみに反応して目視することが容易となる識別表示を記入することにより、リユース品の収容体を取り扱ったリユースメーカを判別することができる。
本実施の形態においては、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、本実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、本実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、本実施の形態で用いる図面においては、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す。また、本実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1では、リユース品のトレイを用いた場合の半導体装置の出荷方法について図1〜図10を用いて説明する。トレイは、例えば表面実装型パッケージ(例えばQFP、LQFP、SOP、SSOP)の梱包や運搬に用いられる。なお、本実施の形態1では、トレイに収容する半導体装置として半導体パッケージを例示するが、これに限定されるものではなく、例えば半導体チップまたはその他の電子部品をトレイに収納して、搬送することもできる。
図1は、本実施の形態1による半導体パッケージの収容および搬送に用いられるトレイの流れを示す構成図である。
まず、半導体メーカにおいて製造した複数個の半導体パッケージをトレイ(ここでは、リユース品のトレイまたは新品のトレイのどちらも用いることができる)に収納し、複数個の半導体パッケージが収納された複数のトレイを積み重ねて梱包する(工程100)。
その後、梱包されたトレイは実装メーカA,Bへ出荷される。実装メーカA,Bでは、納品されたトレイから半導体パッケージを取り出して、実装基板に実装する。その後、実装メーカA,Bで空となった使用済みトレイをトレイ回収業者が回収する。トレイ回収業者は回収した使用済みトレイから明らかに破損しているトレイや対象外のトレイを除いた後、再利用することのできるトレイをリユースメーカA,Bへ納品する。
リユースメーカA,Bでは、トレイが半導体メーカごとに選別される。選別後または選別前には超音波洗浄、ウエット洗浄またはエアブロー等によりトレイの洗浄が行われて、トレイは再び使える状態に再生される。さらに、リユースメーカA,Bは、トレイの傷や破損等を外観検査でチェックし、検査結果が所定の基準に満たないトレイを破棄する。また、トレイ製造年月を基準に一定期間(例えば1年から3年くらい)過ぎたものも破棄する。その後、トレイを半導体メーカへ納品し、半導体メーカではリユースメーカA,Bから納品されたトレイをリユース品のトレイとして再び利用する。
なお、前述した説明では、実装メーカを実装メーカAと実装メーカBの2社としたが、3社以上の場合もあり、リユースメーカをリユースメーカAとリユースメーカBの2社としたが、3社以上の場合もある。また、トレイ回収業者とリユースメーカA,Bとが異なる場合を説明したが、両者が同じメーカであってもよい。
次に、リユース品のトレイを判別する方法について図2および図3を用いて説明する。図2(a)および(b)は、それぞれ本実施の形態1によるトレイの外形の一例を示す上面図および側面図、図3は、本実施の形態1によるリユース品のトレイの識別表示を確認する方法を説明する模式図である。
図2に示すように、トレイ1は四角形状を有しており、その四角形状の4つの角部の1箇所は角部が削られたインデックス部2が形成されている。トレイ1は、複数の半導体パッケージをマトリクス状に整列させて収容する積層形の板状のものであり、マトリクス状に配置された複数のポケット(凹部)が表裏両面に形成されている。半導体パッケージはトレイ1のそれぞれのポケットに収容されて半導体メーカから実装メーカへ出荷される。また、トレイ1にカーボン粒子を含ませることによって帯電を防止し、半導体パッケージの静電破壊を回避している。このため、トレイ1は一般的に黒色を呈している。
本実施の形態1では、リユースメーカの判別に、半導体メーカへ納品されるリユース品のトレイの側面に蛍光物質を含んだインク(以下、蛍光インクと記す)で記入される識別表示を用いる。これにより、リユース品のトレイを取り扱ったリユースメーカA,Bを判別する。リユース品のトレイへの識別表示の記入作業は、前記図1に示したトレイの流れの中で、リユースメーカA,Bまたは半導体メーカのどちらかのメーカ、あるいは場合によっては両メーカにおいて行われる。リユースメーカA,Bでは、例えば出荷時に蛍光インクで識別表示がリユース品のトレイに記入され、半導体メーカでは、例えば納入時に蛍光インクで識別表示がリユース品のトレイに記入される。
蛍光インクは、例えば水、グリコーゲン類、合成樹脂、染料等を含み、紫外線のみに反応する。蛍光インクへ照射する紫外線の波長は、例えば315〜400nmが適切な範囲と考えられる(他の条件によってはこの範囲に限定されないことはもとよりである)。また、350nm程度を中心値とする300〜400nm等の範囲が最も好適と考えられる。すなわち、自然光下では蛍光インクの反射率がトレイの表面の反射率よりも低いため、蛍光インクを目視することが難しいが、紫外線を照射することにより蛍光インクの反射率がトレイの表面の反射率よりも高くなり、蛍光インクを目視することが容易となる。
従って、例えば半導体パッケージの収容、梱包または搬送等にリユース品のトレイ3を使用している間はリユース品の来歴を確認する必要がないので、図3(a)に示すように、リユース品のトレイ3に紫外線を照射することなく作業が行われる。しかし、一旦リユース品のトレイ3に不具合が生じた場合は、図3(b)に示すように、紫外線蛍光灯BLから紫外線を照射することにより識別表示(図3(b)のABC表示)を目視して、リユース品のトレイ3の来歴が確認される。
次に、リユース品のトレイへの識別表示の記入方法について図4を用いて説明する。図4は、本実施の形態1による識別表示が記入されたリユース品のトレイの一例を示す斜視図である。
リユース品のトレイ3の側面に、統一された識別表示の記入方法に従って、蛍光インクによる識別表示を1回目から順次捺印する。
例えば図4に示すように、識別表示の捺印の起点を上記インデックス部2とし、リユース品のトレイ3の長手方向の側面に左回りに蛍光インクによる識別表示(図中、網掛けのハッチングで示した部分)を順次捺印することができる。例えば識別表示の内容をリユースメーカの識別マーク(メーカ略号)およびトレイへ識別表示を捺印した年月とすると、例えば2006年5月にリユースメーカAによりリユース品のトレイを納品した場合は、「0605A」と捺印することができる。図4には、1回目から3回目までの捺印を例示しているが、さらに再利用が繰り返されれば、リユース品のトレイ3の側面に識別表示が図中に示した矢印の方向に順次捺印される。
リユース品のトレイ3への識別表示の捺印作業は、例えば以下のように行うことができる。まず、紫外線のみに反応する蛍光インクを用意する。次に、識別表示、例えば日付、メーカ略号、ロット等が刻まれたゴム印等を用意する。次に、蛍光インクを付けたゴム印等をリユース品のトレイ3の特定の部位に押し付けることにより識別表示を捺印する。
次に、リユース品のトレイに記入された識別表示の読み取り方法について図5を用いて説明する。図5は、本実施の形態1による積層状態の6枚のトレイの一例を示す側面図である。なお、ここでは複数のトレイが積み重ねられた状態で紫外線照射によりリユース品のトレイに記入された識別表示を読み取る方法を例示するが、1枚のリユース品のトレイであっても、同様に識別表示を読み取ることができる。また、ここでは5枚のリユース品のトレイと1枚の新品のトレイとを積み重ねた積層状態の6枚のトレイを例示するが、それぞれの枚数はこれに限定されるものではない。
まず、インデックス部を揃えて6枚のトレイ3a〜3fを積み重ねる。6枚のトレイ3a〜3fの側面には統一された記入方法、すなわちインデックス部2を起点としてトレイ3a〜3fの長手方向の側面に左回りに識別表示を順次記入する方法により、識別表示は記入されているので、紫外線を照射して積層状態の6枚のトレイ3a〜3fの一側面を見ることによって、全てのトレイ3a〜3fの識別表示を確認することができる。
積層状態のトレイ3a〜3fの識別表示が記入された一側面に紫外線を照射すると、各トレイ3a〜3fの識別表示を目視することができて、各トレイ3a〜3fの情報を読み取ることができる。識別表示を、例えばメーカ略号および記入年月とした場合は、最後に再利用作業を行ったリユースメーカの特定、再利用された回数、再利用作業の来歴を容易に読み取ることができる。例えば1枚目のリユース品のトレイ3aは「0601C」「0605C」と表示されていることから、最後に再利用作業を行ったリユースメーカはCメーカ、再利用された回数は2回、その作業日は2006年1月と2006年5月であることがわかる。2枚目、3枚目、4枚目および6枚目のリユース品のトレイ3b〜3dおよび3fも同様にその情報を読み取ることができる。なお、5枚目のトレイ3eには識別表示が目視できないが、これはリユース品ではなく、新品のトレイであることを意味する。
このように、紫外線を照射することにより自然光の下では確認し難い蛍光インクが反応して、トレイ3a〜3fに記入した識別表示を確認することができるので、リユースメーカの断定および新品のトレイ3eとリユース品のトレイ3a〜3dおよび3fとの判別が可能となる。さらに、紫外線のみに反応する蛍光インクを用いた識別表示の記入方法は、紫外線を照射しないと目視での確認が難しいことから蛍光インクは異物として誤認されることがない、充分な情報量を提示することができる、異物の発生原因とならない、専用の設備が不要であることからコストを低く抑えられる等の利点を有している。
次に、本実施の形態1による半導体メーカにおいて行われる半導体パッケージのトレイへの収容方法について図6および図7を用いて説明する。図6は2枚のトレイを積層してBGAパッケージを収納した状態を示す拡大図、図7は2枚のトレイを積層してQFPパッケージを収納した状態を示す拡大図である。
図6に示すように、BGAパッケージ(図中、網掛けのハッチングで示す)を収納するトレイ4の表裏面にはそれぞれ凹部である複数のポケット5a,5bが形成されており、トレイ4を積層させた際には、下側のトレイ4の一方の面のポケット5aを、これと対向して配置された上側のトレイ4の他方の面のポケット5bが覆う構造となっている。トレイ4の下側の面を裏面側とし、その上側の面を表面側とすると、下段に配置されたトレイ4の表面側の各ポケット5aに、吸着コレットで吸着搬送したBGAパッケージを1つずつ収容する。その後、トレイ4の積層とBGAパッケージの収容とを繰り返してBGAパッケージを搭載したトレイ4を積層していく。その際、最上段のトレイ4は蓋となるため、BGAパッケージの収容は行わない。収容されたBGAパッケージは、その主面を上方に向け、さらに主面が上段に積層配置された他のトレイ4の裏面側のポケット5bによって覆われた状態となっている。
また、BGAパッケージを収納するトレイでは、BGAパッケージに取り付けられたバンプ電極が破損するのを避けるために、トレイの表面側のポケットにバンプ電極がトレイに接触するのを防ぐための窪みが設けられている。しかし、トレイに変形または破損等の不具合があると、BGAパッケージのバンプ電極がトレイに接触して破損するおそれがある。このため、リユース品のトレイに上記不具合が見つかった場合は、不具合の生じているリユース品のトレイを納品したリユースメーカを特定し、早急な対策を取ることが必要である。本実施の形態1では、リユース品のトレイの側面に識別表示を記入していることから、リユースメーカの特定やリユース品のトレイの再生回数等の把握を容易に行うことができる。これにより、BGAパッケージを収納するリユース品のトレイに対して的確な対策をとることが可能となる。
同様に、図7に示すように、QFPパッケージ(図中、網掛けのハッチングで示す)を収納するトレイ6の表裏面にはそれぞれ凹部である複数のポケット7a,7bが形成されており、トレイ6を積層させた際には、下側のトレイ6の一方の面のポケット7aを、これと対向して配置された上側のトレイ6の他方の面のポケット7bが覆う構造となっている。トレイ6の下側の面を裏面側とし、その上側の面を表面側とすると、下段に配置されたトレイ6の表面側の各ポケット7aに、吸着コレットで吸着搬送したQFPパッケージを1つずつ収容する。その後、トレイ6の積層とQFPパッケージの収容とを繰り返してQFPパッケージを搭載したトレイ6を積層していく。その際、最上段のトレイ6は蓋となるため、QFPパッケージの収容は行わない。収容されたQFPパッケージは、その主面を上方に向け、さらに主面が上段に積層配置された他のトレイ6の裏面側のポケット7bによって覆われた状態となっている。
また、QFPパッケージを収納するトレイでは、QFPパッケージに取り付けられたリード電極が変形や破損するのを避けるために、QFPパッケージのモールド部を上段のトレイと下段のトレイとで押さえて固定し、トレイの表面側のポケットにリード電極がトレイに接触するのを防ぐための窪みが設けられている。しかし、トレイに変形または破損等の不具合があると、QFPパッケージのリード電極がトレイに接触して破損するおそれがある。このため、リユース品のトレイに上記不具合が見つかった場合は、不具合の生じているリユース品のトレイを納品したリユースメーカを特定し、早急な対策を取ることが必要である。本実施の形態1では、リユース品のトレイの側面に識別表示を記入していることから、リユースメーカの特定やリユース品のトレイの再生回数等の把握が容易に行うことができる。これにより、QFPパッケージを収納するリユース品のトレイに対して的確な対策をとることが可能となる。
次に、本実施の形態1による半導体メーカにおいて行われる半導体パッケージの包装方法について図8〜図10を用いて説明する。図8〜図10は半導体パッケージの包装方法の一例を示す斜視図である。
まず、図8に示すように、トレイ8を用意する。ここで用意されるトレイ8は新品のトレイまたはリユース品のトレイであり、リユース品のトレイには、前述したように、その側面に紫外線を照射することのみによって目視できる蛍光インクを用いて識別表示が記入されている。リユース品のトレイに不具合が見つかった場合は、トレイ8に紫外線を照射してトレイの識別表示を確認することにより、トレイ8が納品されたリユースメーカを判別することができる。
次に、例えば前記図6および図7を用いて説明した半導体パッケージの収容方法により、トレイ8のポケットに半導体パッケージを収容する。その後、積層されたトレイ8をバンド10によって固定する。積層状態のトレイ8には乾燥剤11および湿度インジケータ12が添えられる。
次に、図9に示すように、トレイ梱包を行う。まず、積層状態のトレイ8を防湿袋13に収容し、加熱によるシールを行って包装を密閉する。防湿袋13は、例えばアルミニウムを主体として形成されたものである。その後、防湿袋13の表面に内装ラベル14を貼る。内装ラベル14には、収容製品がわかるように、製品名、ロット番号、数量などが記入されている。
次に、図10に示すように、内装箱梱包を行う。まず、トレイ梱包において防湿袋13に収容された積層状態のトレイ8を内装箱15に収容し、さらにその上に緩衝材を入れて梱包する。続いてテープ16により内装箱15の蓋を止めて、さらに内装箱15の表面に内装ラベル17を貼る。その後、内装箱15を外層箱に入れた状態で出荷する。
次に、本実施の形態1による実装メーカにおいて行われる半導体パッケージの実装方法について説明する。
半導体メーカから出荷された積層状態のトレイに収容された半導体パッケージが正しく納品されたことを確認した後、最上段に配置されたトレイを取り除く。続いて吸着コレットで半導体パッケージのモールド(マーク)面を吸着保持して半導体パッケージを1つずつ取り出して実装基板上に移載し、半導体パッケージが製品に組み込まれる。実装基板は、例えばガラス繊維入りエポキシ基板などのプリント配線基板、フィルム基板またはガラス基板などである。
なお、本実施の形態1では、新品のトレイには蛍光インクを用いた識別表示を記入しないとしたが、新品のトレイにも蛍光インクを用いた識別表示を記入してもよく、トレイに関する情報量を増やすことができる。
このように、本実施の形態1によれば、リユース品のトレイに不具合が生じた場合やリユース品のトレイの来歴調査が必要となった場合などに、リユース品のトレイに紫外線を照射することにより、自然光の下では目視し難い識別表示が目視できて、リユース品のトレイに記入された識別表示を確認することができるので、リユース品のトレイを取り扱ったリユースメーカを判別することができ、また新品のトレイとリユース品のトレイとを判別することもできる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2では、リユース品のマガジンケースを用いた場合の半導体装置(半導体パッケージ)の出荷方法について図11〜図15を用いて説明する。マガジンケースは、例えば挿入型パッケージ(例えばDIP、SDIP、SIP)や表面実装型パッケージ(例えばSOP、SSOP)の梱包や運搬に用いられる。図11および図13〜図15はマガジンケースに収容された半導体パッケージの包装方法の一例を示す斜視図、図12はリユース品のマガジンケースの識別表示を確認する方法を説明する模式図である。
まず、図11に示すように、マガジンケース20を用意する。ここで用意されるマガジンケース20は新品のマガジンケースまたはリユース品のマガジンケースであり、リユース品のマガジンケースには、前述した実施の形態1と同様に、その上面または側面に紫外線を照射することのみによって目視できる蛍光インクを用いて識別表示が記入されている。リユース品のマガジンケース20に不具合が見つかった場合は、図12に示すように、マガジンケース20に紫外線蛍光灯BLから紫外線を照射して識別表示(図12のABC表示)を確認する。これにより、マガジンケース20を納品したリユースメーカを判別することができる。続いて各マガジンケース20の中に所定数の半導体パッケージを収容した後、ストッパ21によりマガジンケース20を封止する。
次に、図13に示すように、半導体パッケージの収容が終了した複数本のマガジンケース20を積層して束ねた後、束ねられたマガジンケース20をバンド22によって固定する。束ねられたマガジンケース20には乾燥剤23および湿度インジケータ24が添えられる。
次に、図14に示すように、マガジンケース梱包を行う。まず、束ねられたマガジンケース20を防湿袋25に収容し、加熱によるシールを行って包装を密閉する。防湿袋25は、例えばアルミニウムを主体として形成されたものである。その後、防湿袋25の表面に内装ラベル26を貼る。内装ラベル26は、収容製品がわかるように、製品名、ロット番号、数量などが記入されている。
次に、図15に示すように、内装箱梱包を行う。まず、マガジンケース梱包において防湿袋25に収容された束ねられたマガジンケース20を内装箱27に収容し、さらにその上に緩衝材を入れて梱包する。続いてテープ28により内装箱27の蓋を止めて、さらに内装箱27の表面に内装ラベル29を貼る。その後、内装箱29を外層箱に入れた状態で出荷する。
このように、本実施の形態2によれば、半導体パッケージをマガジンケースに梱包した場合においても、紫外線を照射することにより目視できる蛍光インクを用いてリユース品のマガジンケースの識別表示を行うことができるので、前述した実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態1では、リユース品のテープリールを用いた場合の半導体装置の出荷方法について図16〜図21を用いて説明する。テープリールは、例えば表面実装型パッケージ(例えばAFP、LQFP、SOP、SSOP)の梱包や運搬に用いられる。図16および図18〜図21はテープリールに収容された半導体パッケージの包装方法の一例を示す斜視図、図17はリユース品のテープリールの識別表示を確認する方法を説明する模式図である。
まず、図16に示すように、テープリール30を用意する。テープリール30は複数の半導体パッケージを収納することができるキャリアテープ31と、このキャリアテープ31を巻き取るリール32とからなる。キャリアテープ31の長手方向に沿ってほぼ等間隔で一列に並んだ複数のポケット(凹部)33が形成されており、このポケット33に半導体パッケージが収納される。
ここで用意されるテープリール30は新品のテープリールまたはリユース品のテープリールであり、リユース品のテープリールには、前述した実施の形態1と同様に、その外側の側面に紫外線を照射することのみによって目視できる蛍光インクを用いて識別表示が記入されている。リユース品のテープリール30に不具合が見つかった場合は、図17に示すように、テープリール30に紫外線蛍光灯BLから紫外線を照射して識別表示(図17のABC表示)を確認する。これにより、テープリール30を納品したリユースメーカを判別することができる。
次に、各ポケット33に所定数の半導体パッケージを収容した後、各ポケット33上に対応するようにウレタン製のカバーフィルム34で覆い、熱を掛けた封止を行い、ポケット33内をほぼ密閉することにより半導体パッケージを収容する。続いてテープリール30にキャリアテープを巻き取る。なお、キャリアテープ31には、その幅方向の一旦にポケット33列に平行に複数のガイド孔がほぼ等間隔で設けられており、キャリアテープ31の搬送の際に送り用ガイドとして用いられる。
次に、図18に示すように、テープリール30に巻き取ったキャリアテープ31の外側に、リールフランジの変形を防止するためのリールバンド35を装着する。次に、図19に示すように、テープリール30に乾燥剤36および湿度インジケータ37を添えた後、図20に示すように、テープリール30を防湿袋38に収容し、加熱による封止を行って包装を密閉する。防湿袋38は、例えばアルミニウムを主体として形成されたものである。その後、防湿袋38の表面に内装ラベル39を貼る。
次に、図21に示すように、内装箱梱包を行う。まず、防湿袋38に収容されたテープリール30を内装箱40に収容し、さらにその上に緩衝材を入れて梱包する。続いてテープ41により内装箱40の蓋を止めて、さらに内装箱40の表面に内装ラベル42を貼る。その後、内装箱40を外層箱に入れた状態で出荷する。
このように、本実施の形態3によれば、半導体パッケージをテープリールに梱包した場合においても、紫外線を照射することにより目視が容易となる蛍光インクを用いてリユース品のテープリールの識別表示を行うことができるので、前述した実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明の半導体装置の出荷方法は、半導体メーカから実装メーカへ半導体装置を出荷する際、半導体装置を梱包するリユース品または新品の収容体に関する情報の把握に適用することができる。
本発明の実施の形態1による半導体装置の収容および搬送に用いられるトレイの流れを示す構成図である。 (a)および(b)は、それぞれ本発明の実施の形態1によるトレイの外形の一例を示す上面図および側面図である。 (a)および(b)は、それぞれ本発明の実施の形態1によるリユース品のトレイの識別表示を確認する方法を説明する紫外線照射前および紫外線照射時の模式図である。 本発明の実施の形態1による識別表示が記入されたリユース品のトレイの一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1による積層状態の6枚のトレイの一例を示す側面図である。 本発明の実施の形態1による2枚のトレイを積層してBGAパッケージを収納した状態を示す拡大図である。 本発明の実施の形態1による2枚のトレイを積層してQFPパッケージを収納した状態を示す拡大図である。 本発明の実施の形態1による半導体パッケージの包装方法の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1による半導体パッケージの包装方法の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1による半導体パッケージの包装方法の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2によるリユース品のマガジンケースに収容された半導体パッケージの出荷方法の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1によるリユース品のマガジンケースの識別表示を確認する方法を説明する紫外線照射時の模式図である。 本発明の実施の形態2によるリユース品のマガジンケースに収容された半導体パッケージの出荷方法の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2によるリユース品のマガジンケースに収容された半導体パッケージの出荷方法の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2によるリユース品のマガジンケースに収容された半導体パッケージの出荷方法の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3によるリユース品のテープリールに収容された半導体パッケージの出荷方法の一例を示す斜視図である。 発明の本実施の形態3によるリユース品のテープリールの識別表示を確認する方法を説明する紫外線照射時の模式図である。 本発明の実施の形態3によるリユース品のテープリールに収容された半導体パッケージの出荷方法の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3によるリユース品のテープリールに収容された半導体パッケージの出荷方法の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3によるリユース品のテープリールに収容された半導体パッケージの出荷方法の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3によるリユース品のテープリールに収容された半導体パッケージの出荷方法の一例を示す斜視図である。
符号の説明
1 トレイ
2 インデックス部
3 リユース品のトレイ
3a,3b,3c,3d,3e,3f トレイ
4 トレイ
5a,5b ポケット
6 トレイ
7a,7b ポケット
8 トレイ
10 バンド
11 乾燥剤
12 湿度インジケータ
13 防湿袋
14 内装ラベル
15 内装箱
16 テープ
17 内装ラベル
20 マガジンケース
21 ストッパ
22 バンド
23 乾燥剤
24 湿度インジケータ
25 防湿袋
26 内装ラベル
27 内装箱
28 テープ
29 内装ラベル
30 テープリール
31 キャリアテープ
32 リール
33 ポケット
34 カバーフィルム
35 リールバンド
36 乾燥剤
37 湿度インジケータ
38 防湿袋
39 内装ラベル
40 内装箱
41 テープ
42 内装ラベル
BL 紫外線蛍光灯

Claims (16)

  1. (a)リユースメーカでリユース品の収容体を洗浄する工程と、
    (b)前記リユースメーカから半導体メーカへ前記リユース品の収容体を納品する工程と、
    (c)前記半導体メーカで半導体装置を前記リユース品の収容体に収容する工程と、
    (d)前記半導体メーカから実装メーカへ前記半導体装置が収容された前記リユース品の収容体を出荷する工程とを有し、
    前記リユースメーカまたは前記半導体メーカにおいて、紫外線を照射することのみにより目視が容易となる蛍光物質を含んだインクを用いて、前記リユース品の収容体の表面に識別表示を記入することを特徴とする半導体装置の出荷方法。
  2. 請求項1記載の半導体装置の出荷方法において、前記リユース品の収容体に照射する前記紫外線の波長は315〜400nmの範囲であることを特徴とする半導体装置の出荷方法。
  3. 請求項1記載の半導体装置の出荷方法において、前記リユース品の収容体に前記紫外線を照射して前記識別表示を読み取り、前記リユース品の収容体の来歴を確認することを特徴とする半導体装置の出荷方法。
  4. 請求項1記載の半導体装置の出荷方法において、前記識別表示には、前記リユース品の収容体を納品した前記リユースメーカの識別マークが含まれていることを特徴とする半導体装置の出荷方法。
  5. 請求項1記載の半導体装置の出荷方法において、前記識別表示には、前記リユース品の収容体に前記識別表示を記入した年月が含まれていることを特徴とする半導体装置の出荷方法。
  6. 請求項1記載の半導体装置の出荷方法において、さらに
    前記(c)工程で、前記半導体装置を新品の収容体に収容し、
    前記(d)工程で、前記半導体装置が収容された前記新品の収容体と前記半導体装置が収容された前記リユース品の収容体とが混在して出荷されることを特徴とする半導体装置の出荷方法。
  7. 請求項1記載の半導体装置の出荷方法において、前記リユース品の収容体はトレイであることを特徴とする半導体装置の出荷方法。
  8. 請求項7記載の半導体装置の出荷方法において、前記トレイの側面に前記識別表示が記入されることを特徴とする半導体装置の出荷方法。
  9. 請求項7記載の半導体装置の出荷方法において、前記トレイはカーボン粒子を含むことを特徴とする半導体装置の出荷方法。
  10. 請求項9記載の半導体装置の出荷方法において、前記トレイは黒色であることを特徴とする半導体装置の出荷方法。
  11. 請求項1記載の半導体装置の出荷方法において、前記リユース品の収容体はマガジンケースであることを特徴とする半導体装置の出荷方法。
  12. 請求項11記載の半導体装置の出荷方法において、前記マガジンケースの上面または側面に前記識別表示が記入されていることを特徴とする半導体装置の出荷方法。
  13. 請求項1記載の半導体装置の出荷方法において、前記リユース品の収容体はテープリールであることを特徴とする半導体装置の出荷方法。
  14. 請求項13記載の半導体装置の出荷方法において、前記テープリールの外側の側面に前記識別表示が記入されていることを特徴とする半導体装置の出荷方法。
  15. 請求項1記載の半導体装置の出荷方法において、前記リユース品の収容体に収容される半導体装置は、半導体チップを組み込んだ半導体パッケージであることを特徴とする半導体装置の出荷方法。
  16. 請求項1記載の半導体装置の出荷方法において、前記リユース品の収容体に収容される半導体装置は半導体チップであることを特徴とする半導体装置の出荷方法。
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