JP2007314805A - インク組成物、インクセット及び記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
色分けされた淡い色等を色再現範囲が広く、彩度の低下,光沢感の低下を招くことなく記録することが可能な水性インク組成物、その水性インク組成物を用いたインクセット及びそれらを用いたインクジェット記録方法を提供すること。
【解決手段】
色分けが困難な淡い色(例えば、淡いグリーン)を色分けの良い淡い色等に色再現できるように、着色剤を少なくとも2種以上組み合わせて含有させたことを特徴とする水性インク組成物
【選択図】なし
色分けされた淡い色等を色再現範囲が広く、彩度の低下,光沢感の低下を招くことなく記録することが可能な水性インク組成物、その水性インク組成物を用いたインクセット及びそれらを用いたインクジェット記録方法を提供すること。
【解決手段】
色分けが困難な淡い色(例えば、淡いグリーン)を色分けの良い淡い色等に色再現できるように、着色剤を少なくとも2種以上組み合わせて含有させたことを特徴とする水性インク組成物
【選択図】なし
Description
本発明は、低ドット密度部(即ち、「淡色部」)と高ドット密度部(即ち、「濃色部」)でのCIE1976(L*a*b*)表色系のa*の値とb*の値の比が濃度により変化することが少なく、記録媒体の違いによるa*の値とb*の値の比も濃度によることが少ない色に色再現できるように、また、「淡色部」での視認性の低減(高明度化)と、「濃色部」での視認性向上(低明度かつ高彩度化)を同時、かつ、効率良く確実に実現できるように、着色剤を少なくとも2種以上含む水性インク組成物、その水性インク組成物を備えたインクセット及びそれらを用いたインクジェット記録方法に関する。なお、「淡色部」、「濃色部」という表現は、相対的な色の比較で、「淡い部分」と「濃い部分」とを表現したものである。
従来、インクジェット記録用インクとしては、基本的に染料と水性媒体とからなる染料系のインクが知られている。これらのインクは、染料の性質上、印字物の耐光性、耐水性に劣る点が指摘されていた。そこで、このような問題を解決するために、染料に代えて顔料を用いたインクが使用されるようになってきている。
顔料インクは、一般に染料インクに比して印刷物の画像堅牢性に優れており、サインやディスプレイ市場向けのワイドフォーマットのカラーインクジェット記録用インク等、その特性を活かした種々の用途において使用されている。このカラーインクジェット記録においては、通常、減法混色の3原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の3色の顔料インクを備えた3色インクセット、あるいはこれにブラックを加えた4色インクセットを用いて種々の色相を表現することが行なわれている。
しかし、前記3色又は4色のインクセットを用いて文字や画像を記録する際、例えば、視認性の高い黄色(低明度かつ高彩度)、鮮明な赤色(明度40〜50かつ高彩度)、色合いの異なった淡いグリーン色(高明度かつ高彩度)を記録媒体上に発現させようとしても、1色のインク(即ち、1種類の顔料)のみでは十分に目的とする色が得られず、2色以上の色のインクを混ぜて目的とする色を再現しようとしても、困難であるばかりか、たとえ得られたとしても色再現範囲が狭く、2次色以上の印刷部分(混色部分)の彩度が低下する等の問題が生じた。また、彩度の低下の問題に対しては、これを高めるべく、YMCの各色インクの顔料濃度を増加する方法や、YMCの各色インクの記録媒体への打ち込み量を増加する方法等が採られてきたが、淡色部と濃色部とで色合いが異なり(a*の値とb*の値の比がずれる)、色相の変化が生じるという欠点があった。また、単に上記のような顔料濃度の増加により彩度を高めようとしても、彩度はそれほど上昇せず、「濃色部」や「2次色」の明度低下が著しく、効果的ではない。また、「淡色部」の明度低下が著しいため、粒状性が低下し、効果的ではない。さらに、インクジェットプリンタの目詰り等を起こすおそれがあり、効果的ではない。
そこで、本発明は、淡色部と濃色部の色相の変化が少なく、色再現範囲が広く、彩度の低下を招くことなく記録することが可能な水性インク組成物、その水性インク組成物を用いたインクセット及びそれらを用いたインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、種々の3色又は4色のインクセットを用いて視認性の高い色、鮮明な色、淡い色等を色再現するための調査・研究をしていたところ、彩度を上げるために打ち込み量を増していくと、次第に色相が変化してくること、また、打ち込み量の増加の割合には彩度も上がらず逆に明度が低下することから、特に混色部分を形成する際に使用する各水性インク組成物に含まれる各顔料を混合したひとつの水性インク組成物を使用した場合には、そのような現象を防ぐことができると共に、淡色部と濃色部の色相の変化が少なく、色再現することができることを見いだし、本発明を完成したものである。
(1)本発明に係る水性インク組成物は、少なくとも2種類の顔料と、水とを含有している水性インク組成物であって、前記少なくとも2種類の顔料は、前記水性インク組成物を用いたドットにより色を表現した場合、低ドット密度部と高ドット密度部でのCIE1976(L*a*b*)表色系のa*の値とb*の値の比が、同一記録媒体上において濃度により変化する現象を低減させるように近似色を組み合わせたものであることを特徴とする。
(2)本発明の水性インク組成物は、前記(1)に記載の水性インク組成物であって、CIE1976(L*a*b*)表色系において定義される色相角H°が約230〜260°の範囲であるシアンインク組成物であり、その中に含有される前記少なくとも2種類の顔料は、固形分濃度が2重量%以上であり、かつ、該シアンインク組成物をコート層を有する専用記録媒体上に、3.8〜4.2mg/inch2付着した時(Duty30%相当)のCIE1976(L*a*b*)表色系のL*の値が60以上であり、a*の値が−45以下であるような顔料種の組み合わせであることを特徴とする。
(3)本発明の水性インク組成物は、少なくとも2種類の顔料は、前記水性インク組成物を用いてドットにより色を表現した場合、低ドット密度部と高ドット密度部でのCIE1976(L*a*b*)表色系のa*の値とb*の値の比が、異なる記録媒体上において濃度により変化する現象を低減させるように近似色を組み合わせることを特徴とする。
(4)本発明の水性インク組成物は、(1)又は(3)に記載の本発明の水性インク組成物であって、CIE1976(L*a*b*)表色系において定義される色相角H°が約230〜260°の範囲であるシアンインク組成物であり、その中に含有される前記少なくとも2種類の顔料が、その顔料分散水溶液の可視光吸収スペクトルから算出される、a*の値が−30の時、L*の値が85以上である顔料種Caの1種類と、L*の値が85以下である顔料種Cbの1種類とであることを特徴とする。
(5)本発明の水性インク組成物は、前記顔料種Caが、C.I.ピグメントブルー15:1,15:2,15:3,15:5の少なくとも1種であり、L*の値が85以下である顔料種Cbが、C.I.ピグメントグリーン7,10,36,47;C.I.ピグメントブルー16及びMg,Zn,V,Ni,Fe,Co,Ti,Al,Mnフタロシアニンの少なくともの1種類とであることを特徴とする
(6)本発明の水性インクカートリッジは、上記の本発明の水性インク組成物又は上記のインクセットを収容したことを特徴とする。
(7)本発明に係るインクセットは、上記の水性インク組成物を備えたことを特徴とする。
(8)本発明に係る記録方法は、上記の記録方法により記録されたことを特徴とする。
(7)本発明に係るインクセットは、上記の水性インク組成物を備えたことを特徴とする。
(8)本発明に係る記録方法は、上記の記録方法により記録されたことを特徴とする。
本発明は、以上詳記したとおり、水性インク組成物中に少なくとも2種類の顔料を組み合わせて含有させることにより、淡色部と濃色部の色相の変化が少なく、色再現範囲が広く、彩度の低下を招くことなく視認性を高めた色等に色再現できるという優れた効果を奏する。
以下において、本発明を詳細に説明する。本発明は、淡色部と濃色部の色相の変化を少なくするため、また、黄色では1種の顔料を使用した水性インク組成物によっては比較的視認性の低い色の色再現となる場合にその視認性を高めるため、または、1種の顔料を使用した水性インク組成物によって通常の視認性の高い色を色再現できる場合に更に視認性を高めるために、1種の顔料を使用した水性インク組成物を2種以上使用して2色以上の印刷部分(混色部分)を色再現させるのではなく、2種以上の顔料を併用・含有した水性インク組成物を使用するものである。
本発明は、淡色部と濃色部の色相の変化を少なくすることに加えて、色合いの異なった淡いグリーン色のように1種の顔料を使用した水性インク組成物によっては色合いの異なった淡いグリーン色が色再現しにくい場合に、1種の顔料を使用した水性インク組成物を2種以上使用して色合いの異なった淡いグリーン色の印刷部分(混色部分)を色再現させるのではなく、元の色を色再現するための顔料、例えば、C.I.ピグメントブルー15:3に対して、C.I.ピグメントグリーン7を併用した水性インク組成物とするものである。また、色合いの異なった淡いグリーン色を色再現する水性インク組成物は、CIE1976(L*a*b*)表色系において定義される色相角H°が約230〜260°の範囲であるシアン系インク組成物であり、その中に含有される前記少なくとも2種類の顔料が、その顔料分散水溶液の可視光吸収スペクトルから算出される、a*の値が−30の時、L*の値が85以上である顔料種Caの1種類と、L*の値が85以下である顔料種Cbの1種類とである。
該シアン系インク組成物において、前記顔料種Caが、例えば、C.I.ピグメントブルー15:1,15:2,15:3,15:5の少なくとも1種であり、前記顔料種Cbが、例えばC.I.ピグメントグリーン7,10,36,47;C.I.ピグメントブルー16及びMg,Zn,V,Ni,Fe,Co,Ti,Al,Mnフタロシアニンの少なくとも1種とである。両者の併用割合は、顔料の組み合わせ等によっても異なるが、前者1に対して後者が0.003〜0.1であることが好ましく、より好ましくは、前者1に対して後者が0.05〜0.1である。このようにすることにより、2色以上の顔料を含有した水性インク組成物を用いて、色合いの異なった淡いグリーン色を色再現する場合に、色再現範囲が広く、彩度の低下を招くことなく淡い色の色分けが可能となる。本発明において、「淡い色」とは、彩度/明度が1以下であり、該値が小さいほどより淡い色と判断する。
上記のように、本発明の水性インク組成物は、少なくとも2種類の顔料を含有するが、使用する顔料は、上記のものに限定されるものではなく、無機顔料、有機顔料のいずれも使用することができる。無機顔料としては、例えば、酸化コバルト、酸化銅、酸化鉄などを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、又は縮合アゾ顔料など)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料またはチオインジゴ顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、またはアニリンブラックなどを使用することができる。また、水性インク組成物中の顔料の全含有量は、光沢度と彩度の観点から、水性インク組成物全重量に対して、好ましくは0.1〜2重量%、更に好ましくは1.5〜2重量%である。
イエローインク用の顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1(ハイザイエロー),3(ハイザイエロー10G),12,13,14,17,24(フラバントロンイエロー),34,35,37,53,55,65,73,74,81,83,87,93,94,95,97,98,99,108(アントラピリミジンイエロー),109,110,113,116,117(銅錯塩顔料),120,128,129,133(キノフタロン),138,139(イソインドリノン),147,151,153(ニッケル錯体顔料),154,156,167,172,173,180等を挙げることができる。
マゼンタインク用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド1(パラレッド),2,3(トルイジンレッド),5(ITR Red),7,9,10,11,12,14,17,18,23,30,31,38(ピラゾロンレッド),42,67,88(チオインジゴ),112(ナフトールAS系),114(ナフトールAS系),122(ジメチルキナクリドン),123,144,147,149,150,151,166,168(アントアントロンオレンジ),170(ナフトールAS系),171,175,176,177,178,179(ベリレンマルーン),185,187,202,209(ジクロロキナクリドン),219,224(ベリレン系),245(ナフトールAS系),又は、C.I.ピグメントバイオレット9(キナクリドン),19,23(ジオキサジンバイオレット),31,32,33,36,38,43,50等を挙げることができる。
シアンインク用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:5,16(無金属フタロシアニン),18(アルカリブルートナー),25,60(スレンブルー),65(ビオラントロン),66(インジゴ)等を挙げることができる。
また、マゼンタ、シアン、又はイエローインク以外のカラーインクに用いる有機顔料としては、C.I.ピグメントグリーン7(フタロシアニングリーン),10(グリーンゴールド),36,37,47;C.I.ピグメントブラウン3,5,25,26;あるいはC.I.ピグメントオレンジ1,2,5,7,13,14,15,16,31,34,36,38,42,43,51等を挙げることができる。
本発明の水性インク組成物には、顔料の分散安定性を高める観点から、分散剤を含有させることが好ましい。分散剤としては、この種の顔料インク組成物におけるものと同様のものを特に制限なく用いることができるが、少なくとも界面活性剤を添加してなることが好ましい。該分散剤としては、この種の顔料インク組成物におけるものと同様のものが特に制限なく用いられることができ、例えば、高分子分散剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などが用いられる。天然の高分子分散剤の例としては、にかわ、ゼラチン、カゼイン、アルブミン等のタンパク質類、アラビアゴム、トラガントゴム等の天然ゴム類、サボニン等のグリコキシド類、アルギン酸及びアルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸誘導体、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース等のセルロース誘導体が挙げられる。また、合成高分子分散剤の例としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニルアクリル酸共重合体などが挙げられる。これらの高分子分散剤としては、分子量が、1000〜10000であるものが好ましい。
また、カチオン性界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩などが挙げられ、アニオン性界面活性剤の例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウムなどが挙げられる。また、ノニオン性界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどが挙げられる。該分散剤は、水性インク組成物中において、前記顔料に対して、固形分換算で好ましくは、0.1〜10重量%、更に好ましくは、0.3〜6重量%含有される。
本発明の水性インク組成物には、記録媒体への濡れ性を高めて浸透性を高める観点から、少なくともアルキレングリコールモノアルキルエーテル及び/又は1,2−アルキレングリコールが含有されることが好ましい。該アルキレングリコールモノアルキルエーテルが繰り返し単位10以下のアルキレングリコールと、炭素数3〜10のアルコールとのエーテルであることが好ましい。その繰り返し単位10以下のアルキレングリコールと、炭素数3〜10のアルコールとのエーテルが、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル及び/又は(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルであることが好ましい。ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルとはジエチレングリコールモノブチルエーテル(DEGmBE)および/またはトリエチレングリコールモノブブチルエーテル(TEGmBE)を示す。本発明の水性インク組成物には、該ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルを20重量%以下含むことが好ましい。20重量%を超えると粘度上昇により使いづらくなり、それ以上含有されても印字品質向上の効果がない。より好ましくは1〜15重量%である。印字品質改良のための浸透性の必要レベルとして、20重量%以下の含有が好ましい。20重量%を超えると印字品質向上の効果が頭打ちであり、逆に粘度上昇の弊害が生じる。さらに好ましくは0.5〜10重量%である。
前記の1,2−アルキレングリコールは、炭素数4〜10の1,2−アルキレングリコールであり、炭素数が4未満のものは浸透性の向上の効果が低く、炭素数が10を超えると水溶性が低いので本発明のような水溶性インクには使用しづらい。そして、含有量は、15重量%以下であることが好ましい。15重量%を超えると粘度上昇によりインクジェット用としては使いづらくなり、それ以上含有されても印字品質向上の効果がない。しかし、筆記具用としてはこれに限定されない。より好ましくは1〜8重量%である。前記の1,2−アルキレングリコールは、1,2−ペンタンジオール及び/又は1,2−ヘキサンジオールであることが好ましい。1,2−ペンタンジオールの含有量は3〜15重量%が好ましい。3重量%未満のものは浸透性の向上の効果が低く、そのためにじみの発生が多い。含有量が15重量%を超えると水溶性が低いので本発明のような水溶性インク組成物には使用しづらい。1,2−ヘキサンジオールは0.5〜10重量%が好ましい。
また、本発明の水性インク組成物には、記録媒体への濡れ性を高めて浸透性を高める観点から、上記以外の界面活性剤を含有させることができる。該界面活性剤としては、アセチレングリコール系界面活性剤、アセチレンアルコール系界面活性剤又はポリシロキサン系界面活性剤から選ばれた1種以上であることが好ましい。該アセチレングリコール系界面活性剤としては、市販されているものを用いることができ、例えば、サーフィノール82,440,465(何れも商品名、エア・プロダクツ・アンド・ケミカルズ社製)、オルフィンY,STG,E1010(何れも商品名、日信化学株式会社製)などが挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。特に、サーフィノール465を用いることが好ましい。該アセチレンアルコール系界面活性剤としては、市販品としてサーフィノール61(エア・プロダクツ・アンド・ケミカルズ社製)等を用いることができる。また、該ポリシロキサン系界面活性剤としては、市販品としてBYK348(ビックケミージャパン社製)等を用いることができる。本発明の水性インク組成物には、該アセチレングリコール系界面活性剤、アセチレンアルコール系界面活性剤、ポリシロキサン系界面活性剤から選ばれた1種以上が、0.1〜5重量%含まれることが好ましく、5重量%を超えると印字品質の効果が頭打ちであり、それ以上含まれても粘度が上昇して使いづらくなり、ヘッドの先端にインクが付着しやすくなり、印字が乱れやすくなる。また、0.1%未満では印字品質向上の効果が低くなる。より好ましい含有量は0.15〜2重量%である。
本発明の水性インク組成物には、前記アセチレングリコール系界面活性剤及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤と、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテル及び1,2−アルキレングリコールから選ばれた1種以上とを同時に含有されることが好ましい。同時に用いることにより印字品質を向上させることができる。前記アセチレングリコール系界面活性剤及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤の含有量が0.01〜0.5重量%で、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテル及び1,2−アルキレングリコールから選ばれた1種以上の含有量が1重量%以上であることが好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤は、少量で浸透性を向上させる効果がある。従って、0.5重量%以下で充分であり、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテル及び1,2−アルキレングリコールから選ばれた1種以上は、1重量%以上であることで印字品質がさらに向上する。
前記アセチレングリコール系界面活性剤及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤の含有量が0.5%以下であり、前記1,2−アルキレングリコールとの含有量の比(以下単に比と示すものは含有量の重量比を示す)が1:0〜1:10であることが好ましい。1,2−アルキレングリコールがアセチレングリコール系界面活性剤および/またはアセチレンアルコール系界面活性剤の10倍を超えると印字品質の向上効果が頭打ちでありそれ以上含有されても効果が低く、逆に粘度上昇の弊害を生じる。
前記アセチレングリコール系界面活性剤及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤の含有量が0.5%以上であり、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルとの比が1:0.01〜1:50であることが好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤の50倍まで含有することが印字品質の観点から好ましい。ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルはアセチレングリコール系界面活性剤の溶解性を向上させることと印字品質の向上に役立つが、50倍を超える含有量ではそれらの効果が頭打ちになるのでインクジェット用としては使用しにくくなる。
前記アセチレングリコール界面活性剤及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤と(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルの比が1:0.01〜1:50であることが好ましい。(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルがアセチレングリコール系界面活性剤及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤の50倍を超えると印字品質の向上効果が頭打ちでありそれ以上含有しても効果が低く、逆に粘度上昇の弊害と水溶性が低いので溶解助剤の含有が必要になってくる。より好ましくは0.5〜5%である。
また、本発明の水性インク組成物は、前記顔料が分散剤なしに水に溶解又は分散されていることを特徴とする。この分散剤なしに水に溶解又は分散する方法としては、顔料の表面に水溶性官能基である、スルホン酸基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基あるいはアミド基を直接または短い分子を介して導入する方法がある。
また、本発明の水性インク組成物は、前記顔料がポリマーで包含されたマイクロカプセル型であることを特徴とする。顔料がポリマーで包含されたマイクロカプセル型とする方法には、別に重合されたポリマーを用いて顔料の表面に吸着させながら分散する方法、反応性分散剤で分散させた後、その分散剤の官能基を用いてさらに重合させて分子を延長する方法などがある。
前記顔料を包含するポリマーが、ポリアクリル酸エステル、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマーからなる群から選ばれた1種以上を主成分とすることが好ましい。本発明で用いるアセチレングリコール系界面活性剤及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテル及び1,2−アルキレングリコールから選ばれた1種以上からなる物質は、通常の分散剤分散に用いる分散剤と吸脱着反応を起こすため、脱離した分散剤がインク中に浮遊し、それが原因で印字が乱れるという現象を生じることがある。しかし、上記のポリマーを用いて好適な分散を行うことでポリマーが安定に着色剤を包含しているので吸脱着を起こしにくいので好ましい。
さらに、前記顔料をポリマーで包含した着色剤が少なくとも重合性基を有する分散剤と共重合性モノマーとの共重合体で該顔料を包含したものであることが好ましい。ここで、重合性基を有する分散剤とは少なくとも疎水基、親水基および重合性基を有するもので、重合性基はアクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基あるいはビニル基などであり、共重合性基も同じくクリロイル基、メタリロイル基、アリル基あるいはビニル基などになる。インクジェット記録用インクとしては粒径が比較的そろっていた方が目詰まりや吐出の安定性の観点から好ましいので、顔料をポリマーで包含した着色剤は、乳化重合によって製造されることが好ましい。また、ポリマーがポリアクリル酸エステル、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマーからなる群から選ばれた1種以上を主成分として好適な分散剤による好適な分散がなされるので、堅固なポリマーになり、本発明でよいとするアセチレングリコール系界面活性剤及び/又はアセチレンアルコール系界面活性剤、グリコールエーテル類及び/又は1,2−アルキレングリコールから選ばれた1種以上からなる物質の含有によっても変形せず、しかも均一な粒径を得やすいので好ましい。
前記顔料をポリマーで包含した着色剤は、重合性基を有する分散剤で該顔料を分散させた後、該分散剤と共重合可能なモノマーと重合開始剤を用いて水中で乳化重合されたものであることが好ましい。
また、本発明の水性インク組成物には、水性インク組成物の乾燥を防いでインクジェットプリンタのヘッドでの目詰りを防止する観点から、高沸点有機溶媒を含有させることができる。高沸点有機溶媒としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル類;尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、トリエタノールアミン、糖アルコール等の糖類などが挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。前記高沸点有機溶媒は、水性インク組成物中に、好ましくは、0.1〜30重量%、更に好ましくは、0.5〜20重量%含有される。
本発明の水性インク組成物には、前記顔料の他に、必要に応じて、分散剤、高沸点有機溶媒、低沸点有機溶媒、浸透促進剤を含有させ、バランスとして水を含有させる。水は、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水等の純粋又は超純水を用いることが好ましい。特に、これらの水を、紫外線照射又は過酸化水素含有等により滅菌処理した水は、長期間に亘ってカビやバクテリアの発生が防止されるので好ましい。
本発明の水性インク組成物には、必要に応じて、水溶性ロジン類等の定着剤、安息香酸ナトリウム等の防黴剤・防腐剤、アロハネート類等の酸化防止剤・紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤等の含有剤を含有させることができ、これらの1種又は2種以上が用いられる。
本発明の水性インク組成物は、従来公知の装置、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、バスケットミル、ロールミル、ジエットミル等を使用して、従来の水性顔料インク組成物と同様に調製することができる。調製に際しては、遠心分離機、メンブレンファイターやメッシュフィルター等を用いて粗大粒子を除去することが好ましい。
本発明のインクセットは、減法混色の3原色であるイエロー、マゼンタ及びシアンインクの3色の水性顔料インク組成物を備えた3色インクセット、あるいはこれにブラックを加えた4色インクセットに、上記本発明の水性インク組成物を少なくとも一種備えたもの、又は、イエロー、マゼンタ及びシアンの3色の水性顔料インク組成物の少なくとも一つに代えて上記本発明の水性インク組成物を備えたことを有するインクセットである。本発明のインクセットは、上記本発明の水性インク組成物を備えることにより、視認性の高い色,鮮明な色,色分けされた淡い色等を色再現範囲が広く、彩度の低下,光沢感の低下を招くことなく記録することが可能である。
本発明のインクジェット記録用カートリッジは、前記の水性インク組成物又は上記のインクセットを従来公知の手段で収容してなることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、上記本発明のインク又はインクセットを用いることを特徴とする。例えば、本発明のインクジェット記録方法は、記録媒体上に視認性の高い色、鮮明な色、色分けされた淡い色等を色再現させる場合、イエロー、マゼンタ及びシアンの3色の水性インク組成物の少なくとも一種に代えて単色で本発明の水性インク組成物を用い、及び/又は、記録媒体上で2次色以上の混色部分を形成する場合、前記イエロー、マゼンタ及びシアンの3色の水性インク組成物の少なくとも一種と、前記本発明の水性インク組成物の少なくとも一種とを用いることができる方法である。
次に、本発明の水性インク組成物に使用される顔料分散体とその調製法を例示するが、勿論、本発明で使用される顔料分散体は、下記の例に限定されるものではない。
(分散体1の調製)まず、顔料としてC.I.ピグメントイエロー74(クラリアント製)を用いる。顔料をスルホランに混合し、ハイスピードミキサーで高速剪断分散し、その後穏やかに攪拌した後、この分散液にスルファミン酸を添加したのち60〜200℃に加熱した後10時間攪拌して、スルホン酸基を顔料表面に導入させる。この後、加熱処理して顔料のスラリーから溶剤および残留するスルホランやスルファミン酸などを取り除く。除去は遠心分離と濾過等を繰り返して行う。このようにして処理した処理顔料のレーザー散乱法により測定した平均粒径は100nmであった。このようにして得た表面処理顔料を水で希釈して水酸化ナトリウムでpHを9.0に調整し、20重量%濃度として表面処理顔料の分散体1を調製した。
(分散体2の調製)分散体1の調製と同様にしてC.I.ピグメントイエロー110(チバガイギー社製)を用いて分散体2を調製した。
(分散体3の調製)分散体1の調製と同様にしてC.I.ピグメントブルー15:3(チバガイギー社製)を用いて分散体3を調製した。
(分散体4の調製)分散体1の調製と同様にしてC.I.ピグメントバイオレット23(大日精化株式会社製)を用いて分散体4を調製した。
(分散体5の調製)分散体1の調製と同様にしてC.I.ピグメントレッド122(クラリアント製)を用いて分散体5を調製した。
(分散体6の調製)分散体1の調製と同様にしてC.I.ピグメントイエロー180(クラリアント製)を用いて分散体6を調製した。
(分散体3の調製)分散体1の調製と同様にしてC.I.ピグメントブルー15:3(チバガイギー社製)を用いて分散体3を調製した。
(分散体4の調製)分散体1の調製と同様にしてC.I.ピグメントバイオレット23(大日精化株式会社製)を用いて分散体4を調製した。
(分散体5の調製)分散体1の調製と同様にしてC.I.ピグメントレッド122(クラリアント製)を用いて分散体5を調製した。
(分散体6の調製)分散体1の調製と同様にしてC.I.ピグメントイエロー180(クラリアント製)を用いて分散体6を調製した。
(分散体7の調製)まず分散ポリマーを調製する。攪拌機、還流管、温度計および滴下ロートを備えたフラスコを窒素置換し、スチレン20g、アクリル酸2g、ブチルメタクリレート10gを仕込み70℃に加熱し、スチレン100g、アクリル酸5g、ブチルメタクリレート50g、アゾビスジメチルバレロニトリル1.5gの混合液を3時間かけてフラスコに滴下しながら重合させる。次にアゾビスイソバレロニトリル8gとメチルエチルケトン30gの混合液を1時間かけて添加して重合を促進させる。反応終了後にフラスコにメチルエチルケトンを200g添加して分散ポリマー溶液を調製する。次にこのポリマー溶液30g、C.I.ピグメントイエロー74を30g、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液50gをホモジナイザーで攪拌し、得られたものにイオン交換水を500g添加しさらに攪拌した後エバポレーターでメチルエチルケトンと水の一部を留去してポリマー包含された顔料である分散体7を得た。
(分散体8の調製)分散体7の調製と同様にしてC.I.ピグメントイエロー110(チバガイギー社製)を用いて分散体8を調製した。
(分散体9の調製)分散体7の調製と同様にしてC.I.ピグメントブルー15:3(クラリアント製)を用いて分散体9を調製した。
(分散体10の調製)分散体7の調製と同様にしてC.I.ピグメントバイオレット23(大日精化株式会社製)を用いて分散体10を調製した。
(分散体11の調製)分散体7の調製と同様にしてC.I.ピグメントレッド122(クラリアント製)を用いて分散体11を調製した。
(分散体12の調製)分散体7の調製と同様にしてC.I.ピグメントイエロー180(チバガイギー社製)を用いて分散体12を調製した。
(分散体9の調製)分散体7の調製と同様にしてC.I.ピグメントブルー15:3(クラリアント製)を用いて分散体9を調製した。
(分散体10の調製)分散体7の調製と同様にしてC.I.ピグメントバイオレット23(大日精化株式会社製)を用いて分散体10を調製した。
(分散体11の調製)分散体7の調製と同様にしてC.I.ピグメントレッド122(クラリアント製)を用いて分散体11を調製した。
(分散体12の調製)分散体7の調製と同様にしてC.I.ピグメントイエロー180(チバガイギー社製)を用いて分散体12を調製した。
次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。
(インクジェットインクの調製例)以下、具体的に、本発明によるインクジェット記録用インクに好適な組成の例を示す。添加量は、その量を重量で換算したものとして示す。分散体の添加量はその量(固形分濃度:顔料とそれを取り巻く分散ポリマーの合計量)を重量で換算したものとして示す。分散体の後の〈〉内に示した数値は、顔料の粒径をnm単位で示したものである。尚、本実施例中において残量として示す水は、インクの腐食防止のためにプロキセルXL−2を0.05%、インクジェットヘッド部材の腐食防止のためにベンゾトリアゾールを0.02%、インク系中の金属イオンの影響を低減するためにEDTAを0.04%、をそれぞれイオン交換水に添加したものである。
(実施例1) 添加量(%)
分散体1<105> 9.5
分散体2<100> 0.5
DEGmBE 5.0
オルフィンE1010 1.0
グリセリン 9.0
1,5−ペンタンジオール 5.0
トリエタノールアミン 0.8
水 残量
DEGmBE:ジエチレングリコールモノブチルエーテルオルフィンE1010:アセチレングリコール系界面活性剤(日信化学工業株式会社製)
分散体1<105> 9.5
分散体2<100> 0.5
DEGmBE 5.0
オルフィンE1010 1.0
グリセリン 9.0
1,5−ペンタンジオール 5.0
トリエタノールアミン 0.8
水 残量
DEGmBE:ジエチレングリコールモノブチルエーテルオルフィンE1010:アセチレングリコール系界面活性剤(日信化学工業株式会社製)
(実施例2) 添加量(%)
分散体3<85> 4.5
分散体4<95> 0.3
TEGmBE 10.0
ジプロレングリコール 5.0
サーフィノール465 1.2
トリエタノールアミン 0.9
水 残量
DEGmBE:トリエチレングリコールモノブチルエーテルサーフィノール465:アセチレングリコール系界面活性剤(エアープロダクツ(米国)製)
分散体3<85> 4.5
分散体4<95> 0.3
TEGmBE 10.0
ジプロレングリコール 5.0
サーフィノール465 1.2
トリエタノールアミン 0.9
水 残量
DEGmBE:トリエチレングリコールモノブチルエーテルサーフィノール465:アセチレングリコール系界面活性剤(エアープロダクツ(米国)製)
(実施例3) 添加量(%)
分散体5<90> 8.5
分散体6<80> 0.5
1,2−ヘキサンジール 10.0
オルフィンSTG 0.5
ジエチレングリコール 7.0
チオジグリコール 3.5
1,6−ヘキサンジオール 5.0
トリエタノールアミン 1.0
水酸化カリウム 0.1
水 残量
オルフィンSTG:アセチレングリコール系界面活性剤(日信化学工業株式会社製)
分散体5<90> 8.5
分散体6<80> 0.5
1,2−ヘキサンジール 10.0
オルフィンSTG 0.5
ジエチレングリコール 7.0
チオジグリコール 3.5
1,6−ヘキサンジオール 5.0
トリエタノールアミン 1.0
水酸化カリウム 0.1
水 残量
オルフィンSTG:アセチレングリコール系界面活性剤(日信化学工業株式会社製)
(実施例4) 添加量(%)
分散体7<80> 10.0
分散体8<90> 0.4
TEGmBE 3.0
1,2−ペンタンジオール 5.0
サーフィノール61 0.5
テトラチレングリコール 9.0
1,5−ペンタンジオール 2.0
ジメチル−2−イミダゾリジノン 2.0
安息香酸ナトリウム 0.1
トリエタノールアミン 0.7
水 残量
サーフィノール61:アセチレンアルコール系界面活性剤(エアープロダクツ(米国)製)
分散体7<80> 10.0
分散体8<90> 0.4
TEGmBE 3.0
1,2−ペンタンジオール 5.0
サーフィノール61 0.5
テトラチレングリコール 9.0
1,5−ペンタンジオール 2.0
ジメチル−2−イミダゾリジノン 2.0
安息香酸ナトリウム 0.1
トリエタノールアミン 0.7
水 残量
サーフィノール61:アセチレンアルコール系界面活性剤(エアープロダクツ(米国)製)
(実施例5) 添加量(%)
分散体9<90> 8.0
分散体10<90> 0.6
BYK348 0.5
DPGmBE 2.0
DEGmBE 7.0
グリセリン 14.0
トリエタノールアミン 0.9
水 残量
DPGmBE:ジプロピレングリコールモノブチルエーテルBYK348:ポリシロキサン系界面活性剤(ビックケミージャパン社製)
分散体9<90> 8.0
分散体10<90> 0.6
BYK348 0.5
DPGmBE 2.0
DEGmBE 7.0
グリセリン 14.0
トリエタノールアミン 0.9
水 残量
DPGmBE:ジプロピレングリコールモノブチルエーテルBYK348:ポリシロキサン系界面活性剤(ビックケミージャパン社製)
(実施例6) 添加量(%)
分散体11<95> 8.5
分散体12<90> 0.5
オルフィンE1010 1.0
TEGmBE 6.0
グリセリン 15.0
チオジグリコール 2.0
1,5−ペンタンジオール 1.0
トリエタノールアミン 0.9
水 残量
分散体11<95> 8.5
分散体12<90> 0.5
オルフィンE1010 1.0
TEGmBE 6.0
グリセリン 15.0
チオジグリコール 2.0
1,5−ペンタンジオール 1.0
トリエタノールアミン 0.9
水 残量
表1に、実施例1〜6に示すインク組成物と実施例1〜6において偶数番の分散体を除いた比較例1〜6に示すインク組成物について、印字Dutyを変えたときのa*/b*の値の変化率(印字Duty50%基準)を示し、表2に、実施例1〜6に示すインク組成物と比較例1〜6に示すインク組成物について、記録媒体の違いによるa*/b*の値の変化率(印字Duty50%、Xerox4024基準)を示す。表1および表2の結果から明らかなように本発明ではa*/b*の値の変化が少ないので淡色部と濃色部の印字での色相の変化が少ないことがわかる。
また、表3に印字の評価結果として文字を印字したときのにじみの評価結果を示す。表3中Aは極めてよい、Bはよい、Cは悪い、Dは極めて悪いということを示す。
表3の結果から明らかなように、本発明で用いるインクジェット記録用インクを用いると印字品質が良好なことが分かる。尚、これらの印字評価の測定はセイコーエプソン株式会社製のインクジェットプリンタEM−900Cを用いることによって行った。これらの評価に用いた紙は、ヨーロッパ、アメリカ及び日本で市販されている普通紙でConqueror紙、Favorit紙、Modo Copy紙、Rapid Copy紙、EPSON EPP紙、Xerox 4024紙、Xerox 10紙、Neenha Bond紙、Ricopy 6200紙、やまゆり紙、Xerox R紙である。以上のように、本発明においては印字画像の紙等の被記録体に対するにじみが低減され、高品質で実用性の高いインクジェット記録用インクを提供することができる。
また、実施例1〜6のインク組成物をガラス製のサンプル瓶に入れ密栓後、それぞれ60℃/1週間で放置し、放置前後でのインク組成物の発生異物、物性値(粘度、表面張力)について調べた。その結果、いずれのインク組成物も異物の発生、物性値の変化が殆ど無く、良好な保存安定性であった。
また、実施例1の組成においてDEGmBEとE1010の変わりに本発明でよいとする他の添加剤(アセチレングリコール系界面活性剤、アセチレンアルコール系界面活性剤、ポリシロキサン系界面活性剤、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロレングリコールモノブチルエーテル及び1,2−アルキレングリコールから選ばれた1種以上からなる物質)を用いて調整したインク組成物について、同様に60℃/1週間で放置し、放置後のインク組成物中の発生異物、物性値(粘度、表面張力)及び吐出安定性について調べた結果、同様に異物発生がなく、良好な吐出安定性であった。異物発生量は、60℃放置後の異物量/初期の異物量、粘度は、60℃放置後の粘度/初期の粘度、表面張力は、60℃放置後の表面張力/初期の表面張力の値を示し、吐出安定性は、セイコーエプソン株式会社製のインクジェットプリンタEM−900Cを用いて、A4版Xerox P紙に100ページ連続印字して全く印字乱れなどが生じないものをA、10箇所未満印字乱れのあるものをB、10箇所以上100箇所未満印字乱れのあるものをC、100箇所以上印字乱れのあるものをDとする。
表1〜3の結果から明かなように、本発明になるインク組成物は、同一記録媒体での低ドット密度部と高ドット密度部でのCIE1976(L*a*b*)表色系でのa*とb*の値の比がそれらの濃度により変化することが少なく、また、記録媒体の違いによるa*とb*の値の比が変化することも少なくなり、色再現範囲が広く、彩度の低下を招くことが少なく、保存安定性や吐出安定性が得られるインクジェット記録用インクになる。さらに、耐光性、耐ガス、着色性、光沢性、定着性などに優れた効果も有する。
また、他の本発明によるインクジェット記録用インクに好適な組成の例を示す。添加量は、その量を重量で換算したものとして示す。分散体の添加量はその量(顔料固形分濃度:顔料の合計量)を重量で換算したものとして示す。分散体の後に〈〉内に示した数値は、顔料の粒径をnm単位で示したものである。尚、本実施例中において残量として示す水は、インクの腐食防止のためにプロキセルXL−2を0.05%、インクジェットヘッド部材の腐食防止のためにベンゾトリアゾールを0.02%、インク系中の金属イオンの影響を低減するためにEDTAを0.04%、をそれぞれイオン交換水に添加したものである。
(実施例7) 添加量(%)
分散体1〈70〉 1.5
分散体2〈70〉 1.5
グリセリン 15.0
エチレングリコール 3.0
1,2−ヘキサンジオール 5.0
BYK348 0.3
トリエタノールアミン 0.8
水 残量
BYK348:ポリシロキサン系界面活性剤(ビックケミージャパン社製)
分散体1〈70〉 1.5
分散体2〈70〉 1.5
グリセリン 15.0
エチレングリコール 3.0
1,2−ヘキサンジオール 5.0
BYK348 0.3
トリエタノールアミン 0.8
水 残量
BYK348:ポリシロキサン系界面活性剤(ビックケミージャパン社製)
(実施例8)顔料として、C.I.ピグメントイエロー74を1.5重量%とC.I.ピグメントイエロー147を1.5重量%使用した以外は、実施例7と同様である。
(実施例9) 添加量(%)
分散体7〈70〉 1.5
分散体8〈70〉 1.5
グリセリン 15.0
エチレングリコール 3.0
1,2−ヘキサンジオール 5.0
BYK348 0.3
トリエタノールアミン 0.8
水 残量
分散体7〈70〉 1.5
分散体8〈70〉 1.5
グリセリン 15.0
エチレングリコール 3.0
1,2−ヘキサンジオール 5.0
BYK348 0.3
トリエタノールアミン 0.8
水 残量
(実施例10)顔料として、C.I.ピグメントイエロー74を1.5重量%とC.I.ピグメントイエロー147を1.5重量%使用した以外は、実施例9と同様である。
(比較例7)顔料として、C.I.ピグメントイエロー74を3重量%使用した以外は、実施例7と同様である。
(比較例8)顔料として、C.I.ピグメントイエロー110を3重量%使用した以外は、実施例7と同様である。
(比較例9)顔料として、C.I.ピグメントイエロー147を3重量%使用した以外は、実施例7と同様である。
(実施例11)顔料として、C.I.ピグメントバイオレット19を1重量%とC.I.ピグメントレッド122を1重量%使用した以外は、実施例7と同様である。
(実施例12)顔料として、C.I.ピグメントバイオレット19を1重量%とC.I.ピグメントレッド122を1重量%使用した以外は、実施例9と同様である。
(実施例13)顔料として、C.I.ピグメントバイオレット19を1重量%とC.I.ピグメントレッド202を1重量%使用した以外は、実施例7と同様である。
(実施例14)顔料として、C.I.ピグメントバイオレット19を1重量%とC.I.ピグメントレッド202を1重量%使用した以外は、実施例9と同様である。
(実施例15)顔料として、C.I.ピグメントレッド207を1重量%とC.I.ピグメントレッド122を1重量%使用した以外は、実施例7と同様である。
(実施例16)顔料として、C.I.ピグメントレッド207を1重量%とC.I.ピグメントレッド122を1重量%使用した以外は、実施例9と同様である。
(実施例17)顔料として、C.I.ピグメントレッド209を1重量%とC.I.ピグメントレッド122を1重量%使用した以外は、実施例7と同様である。
(実施例18)顔料として、C.I.ピグメントレッド209を1重量%とC.I.ピグメントレッド122を1重量%使用した以外は、実施例9と同様である。
(実施例19)顔料として、C.I.ピグメントレッド207を1重量%とC.I.ピグメントレッド202を1重量%使用した以外は、実施例7と同様である。
(実施例20)顔料として、C.I.ピグメントレッド207を1重量%とC.I.ピグメントレッド202を1重量%使用した以外は、実施例9と同様である。
(実施例21)顔料として、C.I.ピグメントレッド209を1重量%とC.I.ピグメントレッド202を1重量%使用した以外は、実施例7と同様である。
(実施例22)顔料として、C.I.ピグメントレッド209を1重量%とC.I.ピグメントレッド202を1重量%使用した以外は、実施例9と同様である。
(比較例10)顔料として、C.I.ピグメントレッド122を2重量%使用した以外は、実施例7と同様である。
(比較例11)顔料として、C.I.ピグメントレッド202を2重量%使用した以外は、実施例7と同様である。
(比較例12)顔料として、C.I.ピグメントレッド207を2重量%使用した以外は、実施例7と同様である。
(比較例13)顔料として、C.I.ピグメントレッド209を2重量%使用した以外は、実施例7と同様である。
上記実施例7〜10及び比較例7〜9に示すインク組成物において使用した顔料の顔料分散水溶液の可視光吸収スペクトルから算出される、b*の値が55のときのL*の値、上記実施例11〜22及び比較例10〜13に示すインク組成物において使用した顔料の顔料分散水溶液の可視光吸収スペクトルから算出される、a*の値が20のときのL*の値、及び上記実施例7〜22及び比較例7〜13に示すインク組成物を使用して専用記録媒体(PM写真用紙)に、印字Duty30%相当に付着時のCIE1976(L*a*b*)表色系のL*の値、a*の値、b*の値を表4に示す。
表5に、実施例7〜22及び比較例7〜13に示すインク組成物について、同一の記録媒体に対し、印字Dutyを変えたときのa*/b*の値の変化率(印字Duty50%基準)を示し、表6に、実施例7〜22及び比較例7〜13に示すインク組成物について、記録媒体の違いによるa*/b*の値の変化率(印字Duty50%、Xerox4024基準)を示す。表5および表6の結果から明らかなように本発明ではa*/b*の値の変化が少ないので淡色部と濃色部の印字での色相の変化が少ないことがわかる。
また、表7に視認性と滲みの評価結果を示す。普通紙の一例としてXerox Pに、実施例7〜10及び比較例7〜9のインクをそれぞれ7mg/inch2と9mg/inch2で印刷した。
評価基準A:視認性が良く、滲みがない。
B:視認性は良いが、滲みが多少ある。
C:視認性が悪く、滲みがある。
D:視認性は多少良いが、明らかに滲みがある。
評価基準A:視認性が良く、滲みがない。
B:視認性は良いが、滲みが多少ある。
C:視認性が悪く、滲みがある。
D:視認性は多少良いが、明らかに滲みがある。
表7の結果から、視認性の向上と滲みの防止を両立するには、表4に示したように、本発明の低明度かつ高b*のインクのほうが優れていることがわかる。
表8には色鮮明性と滲みの評価結果を示した。普通紙の一例としてXerox Pに、「比較例7と、実施例11から22のいずれか」または「比較例7と、比較例10から13のいずれか」のインクを、合計で10mg/inch2または12mg/inch2で印刷した。
評価基準A:色鮮明性が良く、滲みがない。
B:色鮮明性は良いが、滲みが多少ある。
C:色鮮明性は多少良いが、滲みがある。
D:色鮮明性が悪く、明らかに滲みがある。
表8の結果から、色鮮明性の向上と滲みの防止を両立するには、表4に示したように、本発明の高明度かつ高a*のインクのほうが優れていることがわかる。
評価基準A:色鮮明性が良く、滲みがない。
B:色鮮明性は良いが、滲みが多少ある。
C:色鮮明性は多少良いが、滲みがある。
D:色鮮明性が悪く、明らかに滲みがある。
表8の結果から、色鮮明性の向上と滲みの防止を両立するには、表4に示したように、本発明の高明度かつ高a*のインクのほうが優れていることがわかる。
尚、これらの印字評価の測定はセイコーエプソン株式会社製のインクジェットプリンタEM−900Cを用いることによって行った。これらの評価に用いた紙は、ヨーロッパ、アメリカ及び日本で市販されている普通紙でFavorit紙、Xerox P紙、Xerox 4024紙、Xerox 10紙である。以上のように、本発明においては印字画像の紙等の被記録体に対するにじみが低減され、高品質で実用性の高いインクジェット記録用インクを提供することができる。
また、実施例7〜22のインク組成物をガラス製のサンプル瓶に入れ密栓後、それぞれ60℃/1週間で放置し、放置前後でのインク組成物の発生異物、物性値(粘度、表面張力)について調べた。その結果、いずれのインク組成物も異物の発生、物性値の変化が殆ど無く、良好な保存安定性であった。
表4〜8の結果から明かなように、本発明になるインク組成物は、同一記録媒体での低ドット密度部と高ドット密度部でのCIE1976(L*a*b*)表色系でのa*とb*の値の比がそれらの濃度により変化することが少なく、また、記録媒体の違いによるa*とb*の値の比が変化することも少なくなり、色再現範囲が広く、彩度の低下を招くことが少なく、保存安定性や吐出安定性が得られるインクジェット記録用インクになる。さらに、耐光性、耐ガス、着色性、光沢性、定着性などに優れた効果も有する。
Claims (23)
- 少なくとも2種類の顔料と水とを含有している水性インク組成物であって、前記少なくとも2種類の顔料は、前記水性インク組成物を用いたドットにより色を表現した場合、低ドット密度部と高ドット密度部でのCIE1976(L*a*b*)表色系のa*の値とb*の値の比が、同一記録媒体上において濃度により変化する現象を低減させるように近似色を組み合わせたものである水性インク組成物。
- 前記水性インク組成物は、CIE1976(L*a*b*)表色系において定義される色相角H°が約230〜260°の範囲であるシアンインク組成物であり、その中に含有される前記少なくとも2種類の顔料は、固形分濃度が2重量%以上であり、かつ、該シアンインク組成物をコート層を有する専用記録媒体上に、3.8〜4.2mg/inch2付着した時(Duty30%相当)のCIE1976(L*a*b*)表色系のL*の値が60以上であり、a*の値が−45以下であるような顔料種の組み合わせである、請求項1に記載の水性インク組成物。
- 少なくとも2種類の顔料と水とを含有している水性インク組成物であって、前記少なくとも2種類の顔料は、前記水性インク組成物を用いてドットにより色を表現した場合、低ドット密度部と高ドット密度部でのCIE1976(L*a*b*)表色系のa*の値とb*の値の比が、異なる記録媒体上において濃度により変化する現象を低減させるように近似色を組み合わせたものである水性インク組成物。
- 前記水性インク組成物が、CIE1976(L*a*b*)表色系において定義される色相角H°が約230〜260°の範囲であるシアンインク組成物であり、その中に含有される前記少なくとも2種類の顔料が、その顔料分散水溶液の可視光吸収スペクトルから算出される、a*の値が−30の時、L*の値が85以上である顔料種Caの1種類と、L*の値が85以下である顔料種Cbの1種類とである、請求項1又は3に記載の水性インク組成物。
- 前記顔料種Caが、C.I.ピグメントブルー15:1,15:2,15:3,15:5の少なくとも1種であり、L*の値が85以下である顔料種Cbが、C.I.ピグメントグリーン7,10,36,47;C.I.ピグメントブルー16及びMg,Zn,V,Ni,Fe,Co,Ti,Al,Mnフタロシアニンの少なくともの1種類とである、請求項4に記載の水性インク組成物。
- 前記顔料が、分散剤なしに水に溶解又は分散されている、請求項1〜5の何れかに記載の水性インク組成物。
- 前記顔料が、分子量1000〜10000である高分子分散剤により分散されている、請求項1〜5の何れかに記載の水性インク組成物。
- 前記顔料が、ポリマーで包含されたマイクロカプセル型である、請求項1〜7の何れかに記載の水性インク組成物。
- 前記水性インク組成物に少なくとも界面活性剤を添加してなる、請求項1〜8の何れかに記載の水性インク組成物。
- 前記界面活性剤が、アセチレングリコール系界面活性剤、アセチレンアルコール系界面活性剤又はポリシロキサン系界面活性剤から選ばれた1種以上である、請求項9に記載の水性インク組成物。
- 前記水性インク組成物にアルキレングリコールモノアルキルエーテル、1,2−アルキレングリコールの少なくとも1種を添加してなる、請求項1〜9の何れかに記載の水性インク組成物。
- 前記アルキレングリコールモノアルキルエーテルが、繰り返し単位10以下のアルキレングリコールと、炭素数3〜10のアルコールとから形成されたエーテルである、請求項11に記載の水性インク組成物。
- 前記アルキレングリコールモノアルキルエーテルが、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルおよび/または(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルである、請求項11に記載の水性インク組成物。
- 前記1,2−アルキレングリコールが、1,2−ヘキサンジオールおよび/または1,2−ペンタジオールである、請求項11に記載の水性インク組成物。
- 前記水性インク組成物に、少なくとも前記アセチレングリコール系界面活性剤および/またはアセチレンアルコール系界面活性剤と、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルおよび1,2−アルキレングリコールから選ばれた1種以上とを同時に添加する、請求項9〜14の何れかに記載の水性インク組成物。
- 前記アセチレングリコールおよび/またはアセチレンアルコール系界面活性剤が0.01〜0.5%であり、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテル及び1,2−アルキレングリコールから選ばれた1種以上が1%以上である、請求項15に記載の水性インク組成物。
- 前記請求項1〜16の何れかに記載の水性インク組成物を備えたことを特徴とするインクセット。
- 前記請求項1〜16の何れかに記載の水性インク組成物と、イエローインク、マゼンタインク及びシアンインクの少なくとも1種とを備えたことを特徴とするインクセット。
- 前記請求項1〜16の何れかに記載の水性インク組成物と、レッドインク、バイオレットインクの少なくとも一種とを備えたことを特徴とするインクセット。
- 前記請求項17〜19の何れかに記載のインクセットとブラックインクとを備えたことを特徴とするインクセット。
- 請求項1〜16の何れかに記載の水性インク組成物又は請求項17〜20の何れかに記載のインクセットを収容したことを特徴とするインクジェット記録用カートリッジ。
- 前記請求項1〜16の何れかに記載の水性インク組成物又は請求項17〜20の何れかに記載のインクセットを使用することを特徴とする記録方法。
- 請求項22に記載の記録方法により記録されたことを特徴とする記録物。
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