JP2007237193A - 非接触式鋼板矯正装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定方向に向かって連続的に通板される鋼板2のパスラインを挟むように、当該鋼板2に対してその厚み方向に近接して対向された一対の電磁石4a1〜4g2を鋼板2の幅方向に複数組設け、各電磁石の磁気吸引力によって鋼板の反りを矯正する非接触鋼板矯正装置であって、前記鋼板の板厚を検出する板厚検出手段と、該板厚検出手段で検出した板厚に基づいて隣接する前記一対の電磁石同士の幅方向距離を調整して鋼板振動を抑制する電磁石距離調整手段を備えていることを特徴としている。
【選択図】図3
Description
このため、鋼板のパスラインのずれやC反りを非接触で矯正するために、例えば帯板状の鋼板を走行させるべき走路面の両側に、この走路面から所定の間隔をあけて対称に配置された一対の電磁石と、一方の電磁石の内部に組込まれた非接触式の位置検出器と、この位置検出器の信号に基づいて比例、積分、微分等の信号処理を行って各電磁石の吸引力を制御する制御器とを備えたものが知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、電磁石4b2では吸引力を発生しており、この吸引力が電磁石4a1及び4a2間の鋼板2に作用する状態となると、これが鋼板2の復元力に加わるため、鋼板1が電磁石4a2側に移動しようとすることになり、これを抑制するために電磁石4a1の通電電流を増加させる制御が行われる。
このとき、鋼板2の復元力は鋼板2の変位量と比例関係にあるが、電磁石の吸引力は距離の2乗に反比例するので、電磁石と鋼板との距離L(mm)と復元力及び吸引力との関係は、電磁石の電流量をパラメータとすると、図10に示すように、吸引力は電流が増加するにつれて大きな値となる。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、鋼板の板厚を考慮して電磁石間の距離を調整することにより良好な矯正を行うことができる非接触式鋼板矯正装置を提供することを目的としている。
さらに、請求項3に係る非接触式鋼板矯正装置は、請求項1又は2に係る発明において、前記鋼板の板幅を検出する板幅検出手段と、該板幅検出手段で検出した板幅と前記電磁石距離調整手段で調整した幅方向距離とに基づいて鋼板の反り矯正に寄与する電磁石組を決定し、決定した電磁石組に対してのみ通電制御を行う通電制御手段通とを備えていることを特徴としている。
また、請求項2に係る発明によれば、幅方向中央の中央に位置する1対の電磁石を固定し、残りの各対の電磁石を幅方向に位置調整可能に配置したので、固定された1対の電磁石を中心として左右対称に位置調整を行えばよく、1対の電磁石の位置調整を容易に行うことができる。
さらに、請求項3に係る発明によれば、電磁石距離調整手段で調整した幅方向距離と板幅検出手段で検出した板幅とに基づいて鋼板の反り矯正に寄与する電磁石対を決定し、決定した電磁石対に対してのみ通電制御を行うので、消費電力を必要最小限とすることができるという効果が得られる。
図1は、本発明の一実施形態を示す概略平面図であって、図中、1は非接触式鋼板矯正装置であり、この非接触式鋼板矯正装置1の前後方向の中央部に矯正対象となる鋼板2のパスラインが形成され、このパスラインを通過する鋼板2を挟んで前後方向位置に互いに近接対向して固定部3に配設された前後一対の電磁石4a1〜4g1及び4a2〜4g2が配設されている。
このとき、電磁石4a1〜4c1と4e1〜4g1とは固定された中央の電磁石4d1及び4d2を挟んで左右対称であるので、左右の駆動モータ11a〜11cの回転角度及び回転方向の同期をとることにより、左右で同時に等量の位置調整を行うことができる。
制御装置15では、図5に示す電磁石間距離設定処理を行って上位計算機16から入力される矯正対象となる鋼板2の板厚tに基づいて図6に示す記憶テーブルを参照して電磁石間距離Lを設定する。さらに、設定された電磁石間距離Lに基づいて駆動モータ11を回転駆動制御すると共に、設定された電磁石間距離Lの総和と上位計算機16から入力される矯正対象となる鋼板2の板幅Wとに基づいて反り矯正を行う電磁石組数を決定し、決定した電磁石組数に対してのみ反り矯正を行う通電制御を行う。
次いで、ステップS3に移行して、算出した電磁石間距離Lに基づいて移動可能な各電磁石4i(i=a1〜c1,e1〜g1,a2〜c2,e2〜g2)の固定されている中央の電磁石4d1及び4d2に対する目標位置を算出し、次いでステップS4に移行して、算出した各電磁石4iの目標位置と鋼板2の板幅Wとから鋼板2と対向して鋼板2を矯正可能な電磁石組数を決定する。
この矯正処理は、先ず、ステップS11で、距離計17iで検出した鋼板2との距離検出値Yiを読込み、次いでステップS12に移行して、距離検出値Yiに基づいて各電磁石4iでの必要電流量Iiを算出し、次いでステップS13に移行して、算出した電流量Iiを前述したステップS4で決定された矯正可能な電磁石組の各電磁石4iに供給する通電制御を行う。この処理を所定時間毎に行うことで矯正処理のフィードバック制御が実施される。
この図5及び図8の処理において、図5のステップS1の処理が板厚検出手段に対応し、図5のステップS3〜ステップS6の処理と、案内レール7u,7d、スライダ8u,8d、ネジ軸10a〜10c、駆動モータ11a〜11c及びナット12a〜12cとが電磁石距離調整手段に対応し、図8のS11〜S13が通電制御手段に対応している。
今、溶融亜鉛メッキ槽(図示せず)で溶融亜鉛メッキ処理が行われる鋼板2は、その尾端と次ぎに溶融亜鉛メッキ処理が行われる鋼板の先端とが溶接されて連続的に溶融亜鉛メッキ槽に通板される。
このため、制御装置15では、鋼板同士の溶接部が電磁石4a1〜4g1及び4a2〜4g2間を通過する直前に図5の電磁石間距離設定処理を実行する。
そして、算出した電磁石間距離Lに基づいて各電磁石4iの中央位置の電磁石4d1及び4d2を基準とする目標位置離を算出し(ステップS3)、算出した各電磁石4iの目標位置と鋼板2の板幅Wとから矯正対象となる鋼板2と対向して鋼板2を矯正可能な電磁石組数を決定する(ステップS4)。
このように各電磁石4iを目標位置に移動させることにより、隣接する電磁石間で吸引力が鋼板2の復元力を増加する方向に作用する干渉を確実に防止することができる。
このため、電磁石4a1の電流量を特性線LS3で表す電流量に制御した状態で、電石及び鋼板間隔が特性線LD及び特性線LS3との2つの交点2のうち特性線LS3の傾きが小さい方の安定釣合い点となる所定値Y1に設定したときに、鋼板2のパスが電磁石4a1側に変動したとしても、この位置では、復元力が電磁石4a1の吸引力に勝ることになり、パスが勝手に電磁石4a1から離れる方向に戻る制御し易い釣り合い点である安定釣り合い点PSに維持することができる。
また、上記実施形態においては、中央の電磁石4d1及び4d2を固定し、残りの電磁石4a1〜4c1、4e1〜4g1及び4a2〜4c2、4e2〜4g2を移動させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、他の1組の電磁石を固定して、残りの電磁石を移動させるようにしてもよい。
さらにまた、上記実施形態においては、電磁石4a1〜4g1及び4a2〜4g2をリニアガイドで案内された載置板9上に形成し、載置板9をネジ軸10a〜10cと、これらに螺合するナット12a〜12cと、電動モータ11a〜11cを設ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、任意の直線移動機構を適用することができる。
また、上記実施形態においては、矯正対象となる鋼板の板厚t及び板幅Wを上位計算機16から読込む場合について説明したが、これに限定されるものではなく、別途鋼板の板厚tを検出する板厚センサ及び板幅Wを検出する板幅センサを設けるようにしても良い。
Claims (3)
- 所定方向に向かって連続的に通板される鋼板のパスラインを挟むように、当該鋼板に対してその厚み方向に近接して対向された一対の電磁石を前記鋼板の幅方向に複数組設け、各電磁石の磁気吸引力によって鋼板の反りを矯正する非接触鋼板矯正装置であって、
前記鋼板の板厚を検出する板厚検出手段と、該板厚検出手段で検出した板厚に基づいて隣接する前記一対の電磁石同士の幅方向距離を調整して鋼板振動を抑制する電磁石距離調整手段を備えていることを特徴とする非接触式鋼板矯正装置。 - 前記電磁石距離調整手段は、幅方向中央の1組の電磁石を固定配置し、残りの各組の電磁石を幅方向に位置調整可能に配置したことを特徴とする請求項1に記載の非接触式鋼板矯正装置。
- 前記鋼板の板幅を検出する板幅検出手段と、該板幅検出手段で検出した板幅と前記電磁石距離調整手段で調整した幅方向距離とに基づいて鋼板の反り矯正に寄与する電磁石組数を決定し、決定した電磁石組数に対してのみ通電制御を行う通電制御手段通とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の非接触式鋼板矯正装置。
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WO2010025884A1 (de) * | 2008-09-04 | 2010-03-11 | Ungerer Gmbh + Co. Kg | Verfahren und vorrichtung zur verbesserung mechanischer eigenschaften von magnetisch aktivierbaren materialien |
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