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JP2007213945A - ワイヤハーネス用コネクタ - Google Patents

ワイヤハーネス用コネクタ Download PDF

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JP2007213945A
JP2007213945A JP2006031877A JP2006031877A JP2007213945A JP 2007213945 A JP2007213945 A JP 2007213945A JP 2006031877 A JP2006031877 A JP 2006031877A JP 2006031877 A JP2006031877 A JP 2006031877A JP 2007213945 A JP2007213945 A JP 2007213945A
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Tatsuo Tamagawa
達男 玉川
Tatsuya Kamata
竜也 鎌田
Yuji Saka
雄次 阪
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

【課題】複数個のコネクタをワイヤハーネスの本体の周囲に固定する作業が面倒である。
【解決手段】複数の単位コネクタC1〜C4がその軸方向と直交する方向に配列され、互いに隣接する単位コネクタの絶縁ハウジング20同士の間にこれらの絶縁ハウジング20を連結するハウジング連結部26A,26Bが介在する。ハウジング連結部26A,26Bは、絶縁ハウジングに対し、その軸方向の両端部分を含む領域でつながっていて、これらハウジング連結部26A,26Bの曲げ変形がワイヤハーネス本体の周囲へのコネクタの巻付けを可能にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等に配索されるワイヤハーネスに巻き付け状態で固定されるワイヤハーネス用コネクタに関するものである。
従来、ワイヤハーネスに含まれる電線の端末に設けられたコネクタや、そのワイヤハーネス側コネクタに結合されるコネクタ(例えばジョイントコネクタ)は、その多くが、当該コネクタと前記ワイヤハーネスの本体部分とに粘着テープを巻き付ける方法によって当該ワイヤハーネス本体部分に固定されている。
例えば、下記特許文献1の図5及び図6は、ワイヤハーネスに含まれる複数の電線同士を電気的に接続するために当該電線の端末に設けられたジョイントコネクタがテープ巻によって前記ワイヤハーネスの本体部分に固定されるものを開示している。
特開平8−79948号公報
前記ワイヤハーネスの本体に固定されるべきコネクタとして複数個のコネクタが存在する場合、それぞれのコネクタについてテープ巻きをする作業は面倒であり、効率が悪い。このような作業を避けるべく、コネクタの個数を削減するために、単純に複数個のコネクタを単一化することは、コネクタの大型化につながり、前記テープ巻き作業を却って困難にする。仮にテープ巻きが可能であるとしても、大型化されたコネクタがワイヤハーネス本体から径方向に大きく突出して円滑な配索作業を妨げるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑み、取扱いが容易であり、かつ、ワイヤハーネスの本体外周面上に安定した状態でかつコンパクトな状態で固定されることが可能なワイヤハーネス用コネクタの提供を目的とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、ワイヤハーネスに付設されるワイヤハーネス用コネクタであって、複数のコネクタ端子及びこれらのコネクタ端子を保持する絶縁ハウジングを有し、前記コネクタ端子の軸方向と略直交する方向に配列される複数個の単位コネクタと、前記各単位コネクタのうち互いに隣接する単位コネクタ同士の間に設けられ、これら単位コネクタの絶縁ハウジング同士を連結するとともに、前記絶縁ハウジングの配列方向と直交しかつ前記コネクタ端子の軸方向と直交する方向に曲げ変形可能な形状を有し、この曲げ変形により前記各絶縁ハウジングが前記ワイヤハーネスの本体の周方向に並ぶ姿勢で当該ワイヤハーネスの周囲に巻付けられることを可能にするハウジング連結部とを備え、前記ハウジング連結部は、このハウジング連結部を挟む単位コネクタの絶縁ハウジングに対し、前記コネクタ端子の軸方向と平行な方向である前記絶縁ハウジングの軸方向の両端部分を含む領域でつながっているものである。
このワイヤハーネス用コネクタは、互いに隣接する単位コネクタの絶縁ハウジング同士がハウジング連結部により連結されて一体化されたものであるので、複数の単位コネクタを有するにもかかわらず取扱いが容易である。そして、前記ハウジング連結部の曲げ変形が、前記各単位コネクタの絶縁ハウジングがワイヤハーネス本体の周方向に並ぶ姿勢でコネクタ全体がワイヤハーネス本体の周囲に巻き付けられることを可能にし、前記各コネクタが前記ワイヤハーネス本体に安定した状態で固定されることを可能にする。
さらに、前記ハウジング連結部は、このハウジング連結部を挟む単位コネクタの絶縁ハウジングに対してその軸方向両端を含む領域でつながっているため、これ以外の態様で絶縁ハウジングにつながっているものに比べて強度的に有利である。例えば、前記ハウジング連結部が前記絶縁ハウジングに対してその軸方向の中間部分に対してのみつながっているコネクタでは、その絶縁ハウジングの軸方向の端部に当該軸方向と直交しかつ単位コネクタの並び方向と直交する向きの外力が加わったときに、この外力の作用点から前記絶縁ハウジングの端縁までの距離に比例するねじりモーメントが当該ハウジング連結部に作用するため、このねじりモーメントが前記ハウジング連結部の破損を生じやすくさせるが、本発明のように前記ハウジング連結部がこのハウジング連結部を挟む単位コネクタの絶縁ハウジングに対してその軸方向両端を含む領域でつながっているコネクタでは、前記絶縁ハウジングに前記方向の外力が加わったときに前記ハウジング連結部に作用するねじりモーメントが小さいため、このねじりモーメントに起因するハウジング連結部の破損が有効に抑止される。
さらに、前記ハウジング連結部がこのハウジング連結部を挟む単位コネクタの絶縁ハウジングと一体に成形されているコネクタでは、前記ハウジング連結部が前記絶縁ハウジングと別体として構成されているものに比べ、部品点数がより少なくなり、かつ、当該ハウジング連結部と絶縁ハウジングとのつながり部分の強度が高まる。
前記ハウジング連結部は、前記絶縁ハウジングに対してその軸方向全域にわたりつながっているものでもよいが、互いに隣接する単位コネクタ同士の間で、前記絶縁ハウジングの軸方向の両端を除く特定領域に、前記ハウジング連結部の厚み方向に水分が通過可能な間隙が確保されていることが、より好ましい。この構成によれば、少なくとも絶縁ハウジングの軸方向両端部分でこの絶縁ハウジングと前記ハウジング連結部とがつながることにより、このハウジング連結部の破損が有効に抑止されるとともに、このハウジング連結部の表面等に付着した水分が前記間隙を通じて有効に排水される。
具体的には、互いに隣接する単位コネクタ同士の間で、前記絶縁ハウジングの軸方向について間欠的に複数のハウジング連結部が設けられ、これらハウジング連結部同士の間に前記間隙が確保されている態様であってもよいし、前記間隙として前記ハウジング連結部の特定部分に貫通孔が設けられている態様であってもよい。
以上のように、本発明では、複数の単位コネクタの絶縁ハウジング同士がハウジング連結部により相互連結されて一体化されているために、複数の単位コネクタを含んでいるにもかかわらず取扱いが容易である。そして、前記ハウジング連結部の曲げ変形が、前記各単位コネクタの絶縁ハウジングがワイヤハーネス本体の周方向に並ぶ姿勢でワイヤハーネス本体の周囲に巻き付けられることを可能にし、当該ワイヤハーネス本体に各単位コネクタを安定した状態で固定されることを可能にする。しかも、前記ハウジング連結部は、このハウジング連結部を挟む単位コネクタの絶縁ハウジングに対してその軸方向両端を含む領域でつながっているため、前記絶縁ハウジングに前記の外力が加わったときに前記ハウジング連結部に作用するねじりモーメントが小さく、このねじりモーメントに起因する前記ハウジング連結部の破損が有効に抑止される。
本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1〜図10に示すワイヤハーネス用コネクタは、図11に示されるワイヤハーネス50に含まれる電線同士を電気的に接続するためのジョイントコネクタとして用いられるものである。
このコネクタは、4つの単位コネクタC1,C2,C3,C4を含み、これらの単位コネクタC1〜C4が一体に連結され、かつ相互に電気的に接続されている。
前記各単位コネクタC1〜C4は、図4及び図5に示すような複数本(図例では5本)のピン状のコネクタ端子10と、これらのコネクタ端子10を保持する絶縁ハウジング20と、フレキシブル配線材30と、カバー40とを備えている。
前記各コネクタ端子10は、その軸方向と略直交する方向(幅方向)に互いに平行な姿勢で配列されている。各絶縁ハウジング20も、その軸方向(すなわち前記コネクタ端子10の軸方向と平行な方向)と直交する方向に配列されている。そして、各単位コネクタに含まれるコネクタ端子10が当該単位コネクタ同士の間でフレキシブル配線材30を介して電気的に相互接続され、かつ、隣接する単位コネクタの絶縁ハウジング20同士がハウジング連結部26A,26Bにより一体に連結されている。これらのハウジング連結部26A,26Bは、間隙28をおいて前記絶縁ハウジング20の軸方向に並ぶ前後位置に形成されている。これらのハウジング連結部26A,26Bについては後に詳述する。
図5(a)〜(c)に示されるように、前記各単位コネクタに含まれるコネクタ端子10の軸方向前側部分(同図(a)(b)では左側部分、同図(c)では下側部分)は、相手方雌端子の電気接続部に嵌入可能な電気接続タブ12であり、軸方向後側部分(同図(a)(b)では右側部分、同図(c)では上側部分)は、前記フレキシブル配線材30に接続される配線材接続部14であり、これら電気接続タブ12と配線材接続部14との間には幅広の鍔部16が介在している。これらコネクタ端子10は、その軸方向と直交するコネクタ幅方向に並ぶ配列で前記絶縁ハウジング20に保持されている。
なお、本発明では各コネクタ端子の具体的形状や雄雌の別を問わない。これらの要素はコネクタの使用箇所に応じて任意に設定される。
各絶縁ハウジング20の軸方向前側部分は、相手方コネクタのコネクタハウジングが進入可能な形状をもつフード22であり、軸方向後側部分は前記フード22の奥壁から後方に延びる中空枠状の配線材保持部24であり、これらフード22と配線材保持部24との間に図4(a)に示すような端子保持部25が位置している。この端子保持部25は、この端子保持部25に前記各コネクタ端子10の軸方向中間部位が圧入された状態で当該中間部位を保持するものであり、その保持された各コネクタ端子10の電気接続タブ12が前記フード22内に突出し、配線材接続部14は前記配線材保持部24のすぐ下方に位置している。
前記配線材保持部24の前側部分(端子保持部25側の部分)及び後側部分の下面には、それぞれ、図6に示すようにコネクタ幅方向に並ぶ複数の端子保持溝24d,24eが形成され、これらの端子保持溝24d,24eにそれぞれ前記各コネクタ端子10の配線材接続部14が嵌まり込む。
前記フレキシブル配線材30は、図5(c)に示すような2本の第1の導体31及び3本の第2の導体32と、これらの導体31,32を覆う絶縁層34とを備えた薄肉のフラット配線材で構成されている。
前記各導体31,32は、偏平で薄肉の形状(例えば平型形状)をなし、これらの導体31,32が互いに平行な姿勢でその肉厚方向と直交する幅方向に配列されている。そして、これらの導体31,32を表裏両側から覆うように前記絶縁層34が成形されることにより、全体が一体化され、かつ、その肉厚方向に曲げ変形することが可能なフレキシブル配線材30が形成されている。
前記導体31,32のうち、両第1の導体31はフレキシブル配線材30の幅方向両外側の位置に配線され、前記第2の導体32は両第1の導体31の内側に配線されている。
表裏両側の前記絶縁層34の適所には、この絶縁層34を貫通する窓34aが形成されている。これらの窓34aは、前記各導体31,32とこれらの導体31,32に接続されるべき前記コネクタ端子10の配線材接続部14とが交差する位置に形成され、当該窓34aが形成された位置で前記各導体31,32が部分的に絶縁層34の外側に露出している。
なお、本発明は前記フレキシブル配線材30の有無を問わない。フレキシブル配線材を含む場合も、そのフレキシブル配線材の具体的な構造は問わない。例えば、前記フレキシブル配線材がフレキシブルプリント回路(FPC)やリボン電線、あるいは複数本の絶縁電線を単に配列しただけのものであってもよい。ただし、図示のようなフラット配線材は、その構造が簡単で取扱いが容易であるという利点をもつ。
図示のフレキシブル配線材30は、前記窓34aが形成された位置で前記各導体31,32とこれらの導体31,32にそれぞれ対応する配線材接続部14とが交差するように配線され、その交差位置で導体31,32と配線材接続部14とが相互に溶接されて電気的に接続される。この溶接及び電気的接続は、例えば、一対の溶接用電極のうちの一方の電極を前記交差位置で前記フレキシブル配線材30の下側の窓34aを通じて前記導体31,32にあてがい、他方の電極を前記配線材保持部24の内側空間を通じて前記交差部分における配線材接続部14にあてがって、両電極間に必要な電圧を印加する、という方法により実現することが可能である。
さらに、前記配線材保持部24のコネクタ幅方向両側部分(すなわちコネクタ端子10よりも幅方向両外側に位置する部分)の下面からは、それぞれ、前後一対(配線材幅方向に並ぶ一対)の係止軸27が下向きに突出する一方、前記フレキシブル配線材30の第1の導体31及びこれを覆う絶縁層34にはこれらを厚み方向に貫通する貫通孔37が設けられ、これらの貫通孔37にそれぞれ前記係止軸27が上から挿通可能となるように当該貫通孔37及び係止軸27の位置及び断面形状が設定されている。
具体的に、前記係止軸27及び貫通孔37の位置は、前記両第1の導体31に対応する位置であって、当該係止軸27が貫通孔37に挿通されることにより、前記コネクタ端子10を保持する位置よりも隣接する単位コネクタに近い位置で絶縁ハウジング20側に前記フレキシブル配線材30が係止される位置となっている。また、前記貫通孔37及びこれに挿通される係止軸27の断面形状は、第1の導体31の長手方向と平行な方向の寸法(コネクタ幅方向の寸法)が当該導体の幅方向と平行な方向の寸法(コネクタ軸方向の寸法)よりも大きい形状(図例では略小判形状)とされている。また、前記第1の導体31は、前記貫通孔37の形成による断面積の減少を補うべく前記第2の導体32よりも幅広とされている。
前記カバー40は、前記各コネクタ端子10の配線材接続部14とフレキシブル配線材30の導体31,32との接続部分を当該コネクタ端子10側とフレキシブル配線材30側の双方から覆うように絶縁ハウジング20に装着される形状を有している。具体的には、前記接続部分をフレキシブル配線材30側から覆う配線材側被覆部42と、前記接続部分をコネクタ端子10側から覆う端子側被覆部44と、両被覆部42,44をつなぐ薄肉のヒンジ部46とを一体に有し、このヒンジ部46の撓み変形を伴って両被覆部42,44が開閉可能となっている。
図4(a)及び図9,図10に示すように、前記配線材側被覆部42のヒンジ部46寄りの端壁には内向きの突起42aが形成され、これに対応して配線材保持部24の後端部(同図右端部)には前記突起42aが嵌まり込む係止凹部24aが形成されている。同様に、前記配線材側被覆部42及び端子側被覆部44の外側端部(ヒンジ部46と反対側の端部)にはそれぞれ外向きの突起42b,44aが形成される一方、絶縁ハウジング20の端子保持部25には、前記突起42b,44aがそれぞれ嵌まり込む係止孔25b,25aが形成されている。そして、前記各突起42a,42b,44aと係止孔24a,25b,25aとの係合によってカバー40が絶縁ハウジング20に着脱可能に係止されるようになっている。
なお、前記配線材側被覆部42及び前記端子側被覆部44における前記突起42b,44aの近傍部位には、それぞれ、幅方向に延びる貫通長孔42d,44dが形成されている。これらの貫通長孔42d,44dは、前記突起42b,44aが前記係止孔25b,25aと係合する際の当該突起42b,44aの変位を促進するためのものである。
また、端子側被覆部44の裏面からは被係止片44bが突出し、この被係止片42bの先端部分が前記配線材保持部24の枠内側に形成された係止穴24b(図6)の周縁に係合することによっても、カバー40の係止が行われるようになっている。
前記端子側被覆部44の裏面(図4(a)(b)に示す装着状態では下面)からは下方に複数本の突条45が突出している。これらの突条45は、前記コネクタ端子10の軸方向と平行な方向に延び、かつ、これらコネクタ端子10の配線材接続部14同士の間に介在して当該配線材接続部14同士を隔離する位置に形成されるとともに、この先端がフレキシブル配線材30を配線材側被覆部42の裏面に押え込むように各突条45の突出量が設定されている。
次に、前記ハウジング連結部26A,26Bについて詳述する。
前記ハウジング連結部26A,26Bは、前記単位コネクタC1〜C4のうち、互いに隣接する単位コネクタ(例えば単位コネクタC1と単位コネクタC2)の絶縁ハウジング20同士の間に存在している。これらのハウジング連結部26A,26Bは、前記フレキシブル配線材30よりも上側(後述の巻き付け状態ではフレキシブル配線材30よりも外側となる位置)にあって、前記絶縁ハウジング20同士を連結するようにこれらの絶縁ハウジング20と一体に成形されている。
これらのハウジング連結部26A,26Bは、薄板状に形成されている。その肉厚は、当該肉厚方向、すなわち、前記絶縁ハウジング20の配列方向と直交しかつ前記コネクタ端子10の軸方向と直交する方向(図1(b)の上下方向)に曲げ変形可能となる程度まで小さく設定されている。この肉厚の具体的な寸法は、材質や単位コネクタの配列間隔等に応じて適宜設定可能であるが、一般には0.2〜0.5mm程度が好適である。
このコネクタの特徴として、図1,図7,図8等に示されるように、前記ハウジング連結部26Aは、前記絶縁ハウジング20のうち前記フード22の前端(図8では上側端)から当該フード22の後端近傍位置に至るまでの領域で軸方向に連続している。逆に、前記ハウジング連結部26Bは、前記絶縁ハウジング20のうち配線材保持部24の後端(図8では下側端)から当該配線材保持部24の前端近傍位置に至るまでの領域で軸方向に連続している。そして、これらハウジング連結部26A,26B同士の間に、雨水等の水分が前記ハウジング連結部26A,26Bの厚み方向に通過可能な間隙28が確保されている。
次に、このワイヤハーネス用ジョイントコネクタの組立手順及び使用要領の一例を説明する。
1)前記ハウジング連結部26により相互連結された各絶縁ハウジング20の端子保持部25に前記コネクタ端子10が圧入されることにより、当該端子保持部25が当該コネクタ端子10を保持する状態が形成される。これにより単位コネクタC1,C2,C3,C4が完成する。
2)フレキシブル配線材30の第1の導体31およびこれを覆う絶縁層34の適所に貫通孔37が設けられる。また、絶縁層34の局所的な除去によって、導体31,32の適当な部分を露出させる窓34aが形成される。
3)前記貫通孔37への前記各絶縁ハウジング20の係止軸27の挿通により、絶縁ハウジング20に対するフレキシブル配線材30の相対位置が固定される。この位置で、前記導体31,32は前記窓34aの存在箇所で前記コネクタ端子10の配線材接続部14と交差する。
4)前記交差位置で各導体31,32と配線材接続部14とが接続される。具体的には、前記配線材保持部24の枠内側空間を通じて前記交差部分の配線材接続部14に上側から電極があてがわれ、下側の窓34aを通じて前記交差部分の導体31,32に前記電極と対をなす電極が下側からあてがわれた状態で、両電極間に電圧が印加されることにより、当該交差部分で前記導体31,32と配線材接続部14とが溶接され、互いに電気的に接続される。
なお、本発明はワイヤハーネス用ジョイントコネクタの組立手順を限定要素に含むものではない。例えば、予めコネクタ端子とフレキシブル配線材とを接続しておいてから当該コネクタ端子を前記コネクタハウジングにセットすることにより組立てられたものも、本発明の範囲に含まれる。
5)カバー40がそのヒンジ部46で折り曲げられることにより、当該カバー40の配線材側被覆部42及び端子側被覆部44が前記絶縁ハウジング20の配線材保持部24を挟みこむ状態が形成され、この状態でカバー40が前記絶縁ハウジング20に被着される。このとき、カバー40の各係止軸挿入孔47への各係止軸27の端部の挿入により、当該係止軸27からのフレキシブル配線材30の逸脱が確実に防止される。また、この工程により、ワイヤハーネス用コネクタが完成する。
6)前記ワイヤハーネス用コネクタが図11に示すようなワイヤハーネス50の本体外周面に巻き付けられる。具体的には、前記フレキシブル配線材30よりも前記ハウジング連結部26が外側となる向きでこれらフレキシブル配線材30及びハウジング連結部26が曲げ変形することにより、前記単位コネクタC1,C2,C3,C4がワイヤハーネス50の本体周方向に並ぶ姿勢で当該ワイヤハーネス本体の周囲に前記ワイヤハーネス用ジョイントコネクタを巻き付けることが可能になる。このワイヤハーネス用ジョイントコネクタの巻付け状態は、例えば、当該ジョイントコネクタの周囲への図6に示すような粘着テープ60の巻付けによって固定される。
7)図4や図11に示すように、各単位コネクタC1,C2,C3,C4に対し、前記ワイヤハーネス50に含まれる電線52の端末に設けられたコネクタ54のうちの対応するコネクタ54が結合される。このようなコネクタ結合操作によって、前記電線52のうちの適当な電線同士が、前記コネクタ端子10とフレキシブル配線材30の導体31,32とによって構成されるジョイント回路を介して相互に電気的に接続される。
以上示したワイヤハーネス用ジョイントコネクタは、複数の単位コネクタC1,C2,C3,C4を含むにもかかわらず、これらの単位コネクタC1〜C4の絶縁ハウジング20同士がハウジング連結部26A,26Bによって相互連結されることにより全体が一体化されているため、取扱いが容易である。しかも、前記ハウジング連結部26A,26B及びフレキシブル配線材30の曲げ変形がワイヤハーネス50の本体の周囲へのコネクタ全体の巻付けを可能にし、この巻付けによって各単位コネクタC1〜C4は安定した状態でワイヤハーネス50の本体の周囲に固定される。
この巻付け時等において、比較例として図12に示すワイヤハーネス用コネクタのように、ハウジング連結部26の前端26aがフード22の前端から距離Lだけ後退しているコネクタでは、前記フード22の前端にハウジング軸方向と直交しかつハウジング並び方向と直交する方向(すなわち図の奥行き方向)に沿う外力が加えられたときに、この外力に前記距離Lを乗じたねじりモーメントが前記ハウジング連結部26の前端26aに作用することになる。従って、前記距離Lが大きいほど前記ハウジング連結部26における亀裂等の破損が生じやすくなる。
これに対し、ハウジング連結部26A,26Bが絶縁ハウジング20に対して少なくともその軸方向両端を含む領域でつながっている図1〜図11に示すワイヤハーネス用コネクタでは、前記ハウジング連結部26A,26Bに作用するねじりモーメントが非常に小さく、よって当該ねじりモーメントに起因するハウジング連結部26A,26Bの破損が有効に抑止される。
さらに、図例のコネクタは、前記ハウジング連結部26A,26Bがこのハウジング連結部を挟む単位コネクタの絶縁ハウジング20と一体に成形されているため、これらのハウジング連結部26A,26Bが前記絶縁ハウジング20とは別の部材として成形されているコネクタに比べ、部品点数がより少なく、かつ、当該ハウジング連結部と絶縁ハウジングとのつながり部分の強度が高まる。
その他、本発明は例えば次のような実施の形態も含むものである。
・本発明に係るハウジング連結部は、絶縁ハウジングに対して少なくとも当該絶縁ハウジングの軸方向両端を含む領域でつながっていればよい。従って、このハウジング連結部は、例えば図7や図8に示す絶縁ハウジング20に対してその軸方向全域にわたりつながっているものでもよい。しかし、同図に示されるコネクタのように、互いに隣接する単位コネクタ同士の間で、前記絶縁ハウジング20の軸方向の両端を除く特定領域に、前記ハウジング連結部26A,26Bの厚み方向に水分が通過可能な間隙28が確保されているコネクタであれば、前記ねじりモーメントの抑止によるハウジング連結部26A,26Bの破損抑止効果を保ちながら、前記ハウジング連結部26A,26Bの表面等に付着した水分を前記間隙28を通じて有効に排水することができるという効果が得られる。
この場合、前記間隙28は必ずしも複数のハウジング連結部26A,26B同士の間に形成されたものでなくてもよい。例えば、ハウジング連結部の適所に細かな貫通孔が設けられていて、この貫通孔を通じて水分がハウジング連結部をその厚み方向に透過するものであってもよい。
・本発明に係る単位コネクタの結合相手は特に問わない。例えば、本発明に係るコネクタは、前記ワイヤハーネス50以外のワイヤハーネスから導かれるコネクタに結合される単位コネクタを含むものでもよい。
・本願請求項1の「ワイヤハーネスの本体の周方向に並ぶ姿勢」とは、各コネクタハウジングが互いに当該周方向に位置をずらして並ぶ姿勢を広く意味するものであり、当該周方向だけでなく軸方向にもコネクタハウジング同士の位置がずれているものも含む趣旨である。例えば、本発明は、複数の単位コネクタが螺旋状に配列された状態でワイヤハーネス50の本体の周囲に巻かれるワイヤハーネス用コネクタも含む。また、各単位コネクタの具体的な個数も仕様に応じて適宜選定が可能な要素である。
本発明の実施の形態に係るワイヤハーネス用ジョイントコネクタの平面図である。 前記ワイヤハーネス用ジョイントコネクタの正面図である。 前記ワイヤハーネス用ジョイントコネクタの底面図である。 (a)は図2のA−A線断面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。 (a)は前記ワイヤハーネス用ジョイントコネクタに含まれるコネクタ端子の平面図、(b)はその側面図、(c)は前記コネクタ端子とフレキシブル配線材との位置関係を示す平面図である。 前記ワイヤハーネス用ジョイントコネクタに含まれる絶縁ハウジングの底面図である。 前記ワイヤハーネス用ジョイントコネクタの絶縁ハウジング及びハウジング連結部を示す斜視図である。 前記ワイヤハーネス用ジョイントコネクタの絶縁ハウジング及びハウジング連結部を示す平面図である。 (a)は前記ワイヤハーネス用ジョイントコネクタに含まれるカバーの側面図、(b)は同カバーを表面側から見た図である。 (a)は前記カバーの平面図、(b)は前記カバーを裏面側から見た図、(c)は前記カバーの底面図である。 (a)は前記ワイヤハーネス用ジョイントコネクタをワイヤハーネス本体周囲に巻き付けた状態を示す断面正面図、(b)はその側面図である。 本発明の比較例に係るワイヤハーネス用ジョイントコネクタを示す平面図である。
符号の説明
C1,C2,C3,C4 単位コネクタ
10 コネクタ端子
20 絶縁ハウジング
26A ハウジング連結部
26B ハウジング連結部
28 間隙
50 ワイヤハーネス

Claims (5)

  1. ワイヤハーネスに付設されるワイヤハーネス用コネクタであって、
    複数のコネクタ端子及びこれらのコネクタ端子を保持する絶縁ハウジングを有し、前記コネクタ端子の軸方向と略直交する方向に配列される複数個の単位コネクタと、
    前記各単位コネクタのうち互いに隣接する単位コネクタ同士の間に設けられ、これら単位コネクタの絶縁ハウジング同士を連結するとともに、前記絶縁ハウジングの配列方向と直交しかつ前記コネクタ端子の軸方向と直交する方向に曲げ変形可能な形状を有し、この曲げ変形により前記各絶縁ハウジングが前記ワイヤハーネスの本体の周方向に並ぶ姿勢で当該ワイヤハーネスの周囲に巻付けられることを可能にするハウジング連結部とを備え、
    前記ハウジング連結部は、このハウジング連結部を挟む単位コネクタの絶縁ハウジングに対し、前記コネクタ端子の軸方向と平行な方向である前記絶縁ハウジングの軸方向の両端部分を含む領域でつながっていることを特徴とするワイヤハーネス用コネクタ。
  2. 請求項1記載のワイヤハーネス用コネクタにおいて、
    前記ハウジング連結部は、このハウジング連結部を挟む単位コネクタの絶縁ハウジングと一体に成形されていることを特徴とするワイヤハーネス用コネクタ。
  3. 請求項1または2記載のワイヤハーネス用コネクタにおいて、
    互いに隣接する単位コネクタ同士の間で、前記絶縁ハウジングの軸方向の両端を除く特定領域に、前記ハウジング連結部の厚み方向に水分が通過可能な間隙が確保されていることを特徴とするワイヤハーネス用コネクタ。
  4. 請求項3記載のワイヤハーネス用コネクタにおいて、
    互いに隣接する単位コネクタ同士の間で、前記絶縁ハウジングの軸方向について間欠的に複数のハウジング連結部が設けられ、これらハウジング連結部同士の間に前記間隙が確保されていることを特徴とするワイヤハーネス用コネクタ。
  5. 請求項3記載のワイヤハーネス用コネクタにおいて、
    前記間隙として前記ハウジング連結部の特定部分に貫通孔が設けられていることを特徴とするワイヤハーネス用コネクタ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009076300A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Fujikura Ltd ジョイントコネクタ
JP2012209254A (ja) * 2011-03-14 2012-10-25 Alps Electric Co Ltd 回転コネクタ
JP2013037954A (ja) * 2011-08-09 2013-02-21 Sumitomo Wiring Syst Ltd ワイヤハーネス搭載用のジョイントコネクタ

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