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JP2007200476A - 光ヘッド - Google Patents

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JP2007200476A
JP2007200476A JP2006018914A JP2006018914A JP2007200476A JP 2007200476 A JP2007200476 A JP 2007200476A JP 2006018914 A JP2006018914 A JP 2006018914A JP 2006018914 A JP2006018914 A JP 2006018914A JP 2007200476 A JP2007200476 A JP 2007200476A
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Kenji Nagashima
賢治 長島
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Funai Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】1個の対物レンズ、1個の光検出素子のを有する光ヘッドであって、複雑な部材や光学素子を追加することなく、光ヘッドの駆動制御に必要な制御信号を十分に得ることができ、正確な制御を行う。
【解決手段】青色レーザ光源1と、赤色レーザ光源2と、ダイクロプリズム3と、コリメータレンズ4と、ビームスプリッタ5と、対物レンズ6と、光検出素子8と、検出レンズ9とを有し、青色レーザ光BLの+1次回折光の集光点を第2光検出部82と重なるように位相を変化させる形状の第1ホログラム71と、赤色レーザ光の−1次回折光の集光点を第3光検出部83と重なるように位相を変化させる形状の第2ホログラム72を有するホログラム素子7を備える光ヘッドA
【選択図】図4

Description

本発明は、光ディスクに情報を記録する又は光ディスクより情報を読み出す光ディスク装置に備えられ、前記光ディスクにレーザ光を照射し、良好な信号を得ることのできる光ヘッドに関するものである。
映像、音声等の情報の記録媒体としてレーザ光を照射することで情報を再生することができる光ディスクが利用されている。前記光ディスクとしてDVD(Digital Versatile Disc)が用いられており、近年、DVDより高密度な(記憶容量の大きな)BD(Blu−ray Disc)も登場し、製品化されている。これら光ディスクを記録媒体とする光ディスク装置は、前記光ディスクを回転させ該光ディスクの記録面にレーザ光を照射することで、前記光ディスクに予め記録されている情報を再生する。
通常、光ディスク装置ではスペース、コスト等の制約上、ひとつの光ヘッドでDVD、BDの再生に対応している。また、DVD、BDに対応するレーザ光の波長はそれぞれ異なっており、前記、光ヘッドはそれぞれの波長のレーザ光を出射できるレーザ光源を備えている。前記光ヘッドには光ディスクと対面する対物レンズが備えられており、前記レーザ光源を出射し、光ヘッドを構成する光学系を透過したレーザ光は該対物レンズを透過することで、前記光ディスクの記録層に集光される。
レーザ光には対物レンズを透過するときに収差が発生する。また、光ディスクは記録層の上に保護層である基材が配置された構造を有しており、基材を透過するときに収差が発生する。通常、対物レンズは1種類の光ディスク(多くはBD)に対応して設計されており、対物レンズを透過し収差が発生したレーザ光は、BDの基材で発生する収差と打ち消しあって、波面収差の少ないレーザ光として記録層上に集光される。
図6に光ヘッドの概略配置図を示す。図6に示す光ヘッドBは青色レーザ光を出射する青色レーザ光源101と、赤色レーザ光を出射する赤色レーザ光源102と、前記青色レーザ光は透過し、前記赤色レーザ光は反射するダイクロプリズム103と、発散光を平行光に変換するコリメータレンズ104と、入射するレーザ光の一部を反射し残りを透過する光学素子であるビームスプリッタ105と、レーザ光を光ディスクDsの所定の位置に集光させる対物レンズ106と、光ディスクDsで反射したレーザ光を検出する光検出素子107と、光検出素子107にレーザ光を集光するための検出レンズ108とを有している。
青色レーザ光源101より出射されたレーザ光は、ダイクロプリズム103を透過しコリメータレンズ104に入射し、透過するときに平行光に変換される。平行光に変換されたレーザ光はビームスプリッタ105に入射し、入射した光の半分は透過して対物レンズ106に入射する。対物レンズ106に入射したレーザ光は集光されて、レーザスポットとして光ディスクDsに照射される。
また、光ディスクDsで反射したレーザ光は対物レンズ106に戻り、略平行光となって、ビームスプリッタ105に入射する。ビームスプリッタ105に入射したレーザ光のうち半分は反射されて、検出レンズ108に入射し、集光されて光検出素子107に入射する。レーザ光は光検出素子107で電気信号に変換し、その変換された電気信号に基づいて、光ディスクに記録された情報が検出される。
また、光ヘッドBには、光ディスクDsで反射したレーザ光を0次回折光及び1次回折光に分離する回折格子109が配置されている。光検出素子107は中央に第1光検出部1071が、第1光検出部1071を挟んで2個の第2光検出部1072とが形成されており、回折格子109で回折した光のうち0次回折光は第1光検出部1071で、1次回折光は第2光検出部1072で検出される。第1光検出部1071ではデータ信号であるRF信号とフォーカスエラー信号とを検出する。第2光検出部1072では光ヘッドBの駆動制御を行う制御信号(たとえば、トラックエラー信号)を検出する。
しかしながら、DVDメディアにおいてディスク基材の厚さ、対応するレーザ光の波長、対物レンズの開口率NAがBDのものと異なり、BD用の対物レンズを用いて、DVDの記録層上にレーザ光を集光すると、DVDメディアの記録層上に照射されるレーザ光には大きな収差成分を有する波面収差が発生する。
収差成分の大きな波面収差が発生すると、光ディスクの記録面に集光されるレーザ光の集光点(以下、レーザスポットという)のスポット径が大きくなったり、レーザスポットの回りにぼやけた環状の光(ハロ)が形成されたりして、クロストーク、ジッタの増加の原因となり、光ディスクからの情報の再生精度または光ディスクへの情報の記録精度が低下する。
この波面収差の発生を抑制するために、図6に示す光ヘッドでは次の方法が採用されている。赤色レーザ光源102とコリメータレンズ104との距離(ダイクロプリズム103で曲げられる部分を含む)を調整し(通常、青色レーザ光源101とコリメータレンズ104との距離よりも短い)、赤色レーザ光源102を赤色レーザ光が平行光にならない距離に配置する。対物レンズ106による赤色レーザ光の集光点は青色レーザ光の集光点とずれる(赤色レーザ光の集光点が遠いくなる)。このように集光点がずれるように、青色レーザ光源101及び赤色レーザ光源102を配置することで、光ヘッドDsに集光されるレーザ光の収差の発生を抑制している。
また、特開2003−223728号公報には異なる基材厚さ、対応波長、開口率の光ディスクを1つの光ピックアップを用いて再生するものが示されており、対物レンズとして特殊な形状の対物レンズを備えたものが示されている。
さらに、特開2001−222838号公報に記載の発明では、各光ディスクに照射されるレーザ光の収差を、液晶素子を用いて補正するものが示されている。
特開2003−223728号公報 特開2001−222838号公報
しかしながら、青色レーザ光源101及び赤色レーザ光源102とコリメータレンズ104との距離の差(以下、発光点隔差という)があることで、検出レンズ108で集光されるときの集光点も青色レーザ光と赤色レーザ光で異なる。すなわち、図6に示すように青色レーザ光の集光点は赤色レーザ光の集光点よりも検出レンズよりも遠い位置になる。
例えば青色レーザ光の集光点に光検出素子107の第1光検出部1071を配置した場合、青色レーザ光の0次回折光は第1光検出部1071で検出され、1次回折光は第2光検出部1072で検出されるが、赤色レーザ光の0次回折光はぼやけてしまい第1光検出部1071では集光されず、精度良く検出されない。同様に赤色レーザ光の1次回折光も第2光検出部1072では集光されずぼやけてしまい精度良く検出されない。
このように、第1光検出部1071及び第2光検出部1072に照射される0次回折光及び1次回折光を十分に検出できないと、光ディスクDsの再生を精度良く行うことができないとともに、光ヘッドBの駆動制御の精度が低下する。
また、特開2003−223728号公報に記載の発明では、対物レンズに特殊な形状のものを用いており、該特殊形状を有する対物レンズを製造するのに手間と、時間がかかり、それだけ、光ピックアップ(光ヘッド)の製造コストが上昇する。
また、特開2001−222838号公報に記載の発明では、収差を補正するのに液晶素子を用いており、前記液晶素子及び該液晶素子を駆動するための駆動機構の分だけ構成部材が増加し、光ヘッドの大型化や、コストアップにつながる。
そこで本発明は、複雑な部材や光学素子を追加することなく、光ヘッドの駆動制御に必要な制御信号を十分に得ることができ、正確な制御を行うことができ、高い信頼性を有する光ヘッドを提供することを目的とする。
また本発明は、複雑な部材や光学素子を追加することなく、1個の対物レンズ、1個の光検出素子を有する光ヘッドであって、2つの異なる基材厚さを有する光ディスクを再生することができる光ヘッドを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、ディスク基材厚みが薄い第1光ディスクに対応する短波長の第1レーザ光を出射する第1レーザ光源と、ディスク基材厚みが厚い第2光ディスクに対応する長波長の第2レーザ光を出射する第2レーザ光源と、前記第1レーザ光を平行光に変換するとともに第2レーザ光を発散角の小さな光に変換するコリメータレンズと、前記第1又は第2レーザ光を前記第1又は第2光ディスクの記録面に集光する対物レンズと、一方の面に前記第1光ディスクで反射された前記第1レーザ光のみを0次回折光及び±1次回折光に分離する第1ホログラムと、他方の面に前記第2光ディスクで反射された前記第2レーザ光のみを0次回折光及び±1次回折光に分離する第2ホログラムとが形成されたホログラム素子と、前記第1又は第2レーザ光の0次回折光を光軸上に集光させるとともに、前記第1又は第2レーザ光の±1次回折光を前記第1又は第2レーザ光の0次回折光の集光点を中心に前記0次回折光の光軸を挟んで対称の位置に集光させる検出レンズと、前記検出レンズを透過した前記第1又は第2レーザ光の0次回折光を検出する第1光検出部と、前記第1光検出部を中心に対称に配置され前記第1又は第2レーザ光の±1次回折光を検出する2個の第2光検出部とが同一平面上に配置される光検出素子とを有する光ヘッドであって、前記光検出素子は前記第1レーザ光の0次回折光の集光点と前記第1レーザ光の集光点より検出レンズ寄りに集光する前記第2レーザ光の0次回折光の集光点との中間に前記第1光検出部が重なるとともに当該0次回折光の光軸と第1光検出部とが垂直になるように配置されるものであり、前記ホログラム素子の前記第1ホログラムは前記検出レンズに近い位置に集光する+1次回折光が前記光検出素子の一方の第2光検出部に集光するように前記第1レーザ光の±1次回折光の位相を変化させ、前記第2ホログラムは前記第2レーザ光の前記検出レンズより遠い位置に集光する−1次回折光が前記光検出素子の他方の第2光検出部に集光するように前記第2レーザ光の±1次回折光の位相を変化させることを特徴とする。
この構成によると、第1レーザ光及び第2レーザ光のデータ信号用ビームである0次回折光を前記第1光検出部に略同じ大きさ、形状のスポットになるように照射することができるので、データの読出しを精度良く行うことができる。
また、前記第2光検出部のいずれか一方で前記第1レーザ光の−1次回折光を検出し、前記第2レーザ光の+1次回折光を他方の第2光検出部で検出することができるので、前記光ヘッドの制御を精度良く行うことができる。
このことによると、光検出素子の位置をずらすとともに、前記ホログラム素子の第1ホログラム及び第2ホログラムの形状を最適化することで、複数の基材厚みを有する光ディスクの再生を1個の対物レンズ及び1個の光検出素子を用い、新たな光学素子を用いることなく行うことができる。
これにより、光ヘッドの構成部材を減らすことができ、それだけ、該光ヘッドを小さく且つ低コストで形成することができる。また、レーザ光が透過する光学素子の数を抑制することができるので、光学素子を透過することで発生するレーザ光のエネルギの減少、収差の発生を低減することができる。
上記目的を達成するために本発明は、第1の光ディスクに対応する第1レーザ光を出射する第1レーザ光源と、第2の光ディスクに対応する第2レーザ光を出射する第2レーザ光源と、前記第1又は第2レーザ光を前記第1又は第2光ディスクの記録面に集光する対物レンズと、前記第1光ディスク又は前記第2光ディスクで反射された前記第1又は第2レーザ光を透過させ、且つ、それぞれ独立して0次回折光及び1次回折光に分離する回折光学素子と、前記第1又は第2レーザ光の0次回折光を光軸上に集光させるとともに、前記第1又は第2レーザ光の1次回折光を前記第1又は第2レーザ光の0次回折光の集光点を中心に対称の位置に集光させる検出レンズと、前記検出レンズを透過した前記第1又は第2レーザ光の0次回折光を検出する第1光検出部と、前記第1光検出部を中心に対称に配置され前記第1又は第2レーザ光の1次回折光を検出する2個の第2光検出部とが同一平面上に配置される光検出素子とを有する光ヘッドであって、前記光検出素子は前記第1レーザ光の0次回折光の集光点と前記第1レーザ光の集光点より検出レンズ寄りに集光する前記第2レーザ光の0次回折光の集光点との中間に前記第1光検出部が重なるとともに当該0次回折光の光軸と該第1光検出部とが垂直になるように配置されるものであり、回折光学素子は前記第1レーザ光の検出レンズに近い位置に集光する1次回折光が前記光検出素子の第2光検出部の一方に集光し、前記第2レーザ光の検出レンズより遠い位置に集光する1次回折光が第2光検出部の他方に集光するように前記第1又は第2レーザ光の1次回折光の位相を変化させることを特徴とする。
この構成によると、第1レーザ光及び第2レーザ光のデータ信号用ビームである0次回折光を前記第1光検出部に略同じ大きさ、形状のスポットになるように照射することができるので、データの読出しを精度良く行うことができる。
また、前記第2光検出部のいずれか一方で前記第1レーザ光の1次回折光を検出し、前記第2レーザ光の1次回折光を他方の第2光検出部で検出することができるので、前記光ヘッドの制御を精度良く行うことができる。
このことによると、光検出素子の位置をずらすとともに、前記ホログラム素子の第1ホログラム及び第2ホログラムの形状を最適化することで、複数の基材厚みを有する光ディスクの再生を1個の対物レンズ及び1個の光検出素子を用い、新たな光学素子を用いることなく行うことができる。
これにより、光ヘッドの構成部材を減らすことができ、それだけ、該光ヘッドを小さく且つ低コストで形成することができる。また、レーザ光が透過する光学素子の数を抑制することができるので、光学素子を透過することで発生するレーザ光のエネルギの減少、収差の発生を低減することができる。
上記構成において、前記回折光学素子は一方の面に前記第1レーザ光を分離する第1ホログラムが、他方の面に前記第2レーザ光を分離する第2ホログラムが形成されており、前記第1又は第2ホログラムは前記第1又は第2レーザ光を独立して分離することができるものであってもよく、表面に前記第1レーザ光を0次回折光及び1次回折光に分離させる第1ホログラムと前記第2レーザ光光を0次回折光及び1次回折光に分離させる第2ホログラムとがそれぞれ規則正しく配置されるものであってもよい。
本発明によると、複雑な部材や光学素子を追加することなく、光ヘッドの駆動制御に必要な制御信号を十分に得ることができ、正確な制御を行うことができ、高い信頼性を有する光ヘッドを提供することができる。
また本発明によると、複雑な部材や光学素子を追加することなく、1個の対物レンズ、1個の光検出素子のを有する光ヘッドであって、2つの異なる基材厚さを有する光ディスクを再生することができるものを提供することができる。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1に本発明にかかる光ヘッドの概略配置図を示す。図1に示す光ヘッドAはそれには限定されないがここでは、BDとDVDを再生することができるものである。図1中において青色レーザ光BLは実線で、赤色レーザ光RLは破線で示されている。
光ヘッドAは、波長の短い青色レーザ光BLを出射する青色レーザ光源1と、波長の長い赤色レーザ光RLを出射する赤色レーザ光源2と、青色レーザ光BLは透過し、赤色レーザ光RLは反射するダイクロプリズム3と、発散光を平行光に変換するコリメータレンズ4と、入射するレーザ光の一部を反射し残りを透過する光学素子であるビームスプリッタ5と、レーザ光を光ディスクDsの所定の位置に集光させる対物レンズ6と、光ディスクDsで反射したレーザ光を0次回折光と±1次回折光に分離するホログラム素子7と、光ディスクDsで反射したレーザ光を検出する光検出素子7と、光検出素子8にレーザ光を集光するための検出レンズ9とを有している。
対物レンズ6はここでは青色レーザ光BLに合わせて形成されているものであり、青色レーザ光BLが光ディスクDs(BD)の基材に照射するときに、収差を生じないように形成されている。青色レーザ光源1とコリメータレンズ4との距離は、青色レーザ光源1より出射される発散光である青色レーザ光BLがコリメータレンズ4で平行光変換されるために必要な長さを有している。また、赤色レーザ光RLを照射する場合、対物レンズ6を用いると大きな収差が発生するので、その収差を抑制するために、赤色レーザ光源2からコリメータレンズ4までの距離と、青色レーザ光源1からコリメータレンズ4までの距離との差(発光点隔差という)ができるように、赤色レーザ光源2を配置している。これにより、赤色レーザ光源2より出射される発散光である赤色レーザ光RLはコリメータレンズ4で発散角は小さくなるが平行光には変換されない。
青色レーザ光BLの往路は次のとおりである。青色レーザ光源1より出射された青色レーザ光BLはダイクロプリズム3を透過しコリメータレンズ4に入射する。青色レーザ光BLはコリメータレンズ4を透過するときに平行光に変換される。平行光に変換されたレーザ光はビームスプリッタ5に入射し、入射した光の半分は透過して対物レンズ6に入射する。対物レンズ6に入射された青色レーザ光BLは光ディスク(BD)に集光されて照射される。
また赤色レーザ光RLの往路は次のとおりである。赤色レーザ光源2より出射された赤色レーザ光RLはダイクロプリズム3で反射され屈曲し、コリメータレンズ4に入射する。コリメータレンズ4に入射した赤色レーザ光RLは発散する角度が小さくなるように変換される。コリメータレンズ4を出射した赤色レーザ光RLはビームスプリッタ5に入射し、入射光の半分が透過し対物レンズ6に入射する。対物レンズ6に入射された青色レーザ光BLは光ディスク(DVD)に集光されて照射される。
図1に示すようにホログラム素子7はビームスプリッタ5と対物レンズ6との間に配置されているが、往路中の±1次回折光は、光ディスク(BD又はDVD)で反射した後に、レーザ光の戻り光路(復路)より外れるので無視できる。
図2に本発明にかかる光ヘッドに備えられたホログラム素子の平面から見た模式図を、図3に図2に示すホログラム素子の断面を見た模式図を示す。図2及び図3に示すホログラム素子7は模式図であり、実際に用いられるホログラム素子の形状とは異なる場合がある。図2に示すホログラム素子7は円板形状を有している。ホログラム素子7は後述するように、青色レーザ光BLを回折する第1ホログラム71と赤色レーザ光RLを回折する第2ホログラム72とを備えている。図2に示すホログラム素子7はそれには限定されないが、青色レーザ光BLに対応する第1ホログラム71を示している。ホログラム素子7には表面に曲線形状の溝710が複数本配置されている。このように、曲線形状の溝710が形成されていることで、±1次回折光の位相を変化させることができる。
また、図3に示すように、ホログラム素子7は、第1面7aに青色レーザ光BLのみを0次回折光及び±1次回折光に分離することができる第1ホログラム71が(図2参照)、第1面7aの反対側の第2面7bに赤色レーザ光RLのみを0次回折光及び±1次回折光に分離することができる第2ホログラム72が形成されている。第1ホログラム71及び第2ホログラム72は図2に示すものと同様に複数の曲線形状の溝720を有している。
図3に示すように第1ホログラム71の凹溝710と、第2ホログラム72の凹溝720とは、溝の深さが異なるものである。溝の深さを青色レーザ光BL及び赤色レーザ光RLのは町に対応するように形成することで、対応するレーザ光のみを回折させることができる。
光ディスクで反射した青色レーザ光BLは、対物レンズ6に入射し略平行光としてホログラム素子7に入射する。ホログラム素子7に入射したレーザ光は0次回折光及び±1次回折光に分離させる。このとき、ホログラム素子7は青色レーザ光BLの+1次回折光と−1次回折光との位相が互いに異なるように第1ホログラム71を形成している。
また、光ディスクで反射した赤色レーザ光RLは、対物レンズ6に入射しわずかに収束する集束光としてホログラム素子7に入射する。ホログラム素子7に入射したレーザ光は0次回折光及び±1次回折光に分離させる。このとき、ホログラム素子7は赤色レーザ光RLの+1次回折光と−1次回折光との位相が互いに異なるように第1ホログラム72を形成している。
図4に青色レーザ光BL及び赤色レーザ光RLの検出レンズで集光されるときの0次回折光と±1次回折光の集光点の図を示す。0次回折光及び±1次回折光に分離された青色レーザ光BLはビームスプリッタ5で反射され、検出レンズ9にて集光される。このとき、0次回折光は検出レンズ9より距離L1離れた位置(第1集光点P1)に集光する。また、+1次回折光及び−1次回折光は図4に示すように、第1集光点P1を挟んで対称の位置に、0次回折光の光軸方向にずれて形成されている。これは、第1ホログラム71で±1次回折光を分離したときに、+1次回折光及び−1次回折光の位相を変化させ、検出レンズ9で集光したために発生するものである。それには限らないがここでは、−1次回折光の集光点が検出レンズ9よりも遠い部分に集光する。
また、第2ホログラム72で0次回折光と±1次回折光に分離された赤色レーザ光RLも同様にビームスプリッタ5で反射され検出レンズ9に入射し集光される。このとき、発光点隔差によって、赤色レーザ光RLは第1集光点P1よりも短い検出レンズより距離L2離れた位置(第2集光点P2)に集光する。また、±1次回折光についても、青色レーザ光BLの場合と同様に、第2集光点P2を挟んで対称の位置に、0次回折光の光軸方向にずれて形成されている。それには限らないがここでは、−1次回折光の集光点が検出レンズ9よりも遠い部分に集光する。
図4に示すように、光検出素子8は従来の光検出素子8と同じ形状を有しており、0次回折光を検出する第1光検出部81と、±1次回折光を検出する第2光検出部82、第3光検出部83とを有している。第2光検出部82及び第3光検出部83は第1光検出部81を挟んで対称に形成されており、第1光検出部81は0次回折光の光軸と垂直になるように配置されるものである。光検出素子8の第1光検出部81を第1集光点P1と第2集光点P2との間に配置することで、青色レーザ光BLの0次回折光及び赤色レーザ光RLの0次回折光は略同じ大きさ、形状のビームスポットで第1光検出部81に照射することができる。
このとき、ホログラム素子7は青色レーザ光BLの検出レンズ9に近い側に集光する+1次回折光の集光点を第2光検出部82と重なるように±1次回折光の位相を変化させる形状の第1ホログラム71を、赤色レーザ光RLの検出レンズ9より遠い側に集光する−1次回折光の集光点を第3光検出部83と重なるように±1次回折光の位相を変化させる形状の第2ホログラム72を有している。
このホログラム素子7を有することで、青色レーザ光BL及び赤色レーザ光RLのデータ信号用レーザビームである0次回折光を検出することができるとともに、駆動制御用のレーザビームである1次回折光を検出することができる。
また、このようなホログラム素子7を備え光検出素子8の位置を調整することで、光検出素子8を特殊な形状になるよう形成したり、特殊な光学素子を追加したりしなくても、1つの光検出素子8を用いて、青色レーザ光BL及び赤色レーザ光RLのデータ信号と制御信号を検出することができる。
それにより、光ヘッドAの構成部材を増加させることなく、また、複雑な光学素子を用いることなく、1つの対物レンズ6と1つの光検出素子8で異なる基材厚さを有する光ディスク(ここでは、BD又はDVD)を再生することができ、それだけ、光ヘッドAの製造コストを抑えることができるとともに、光ヘッドAの設計自由度を上げることが可能である。
上記実施例において本発明にかかる光ヘッドAに用いられるホログラム素子7は第1ホログラム71及び第2ホログラム72で青色レーザ光BL及び赤色レーザ光RLの±1次回折光の位相を変化させており、いずれのレーザ光においても、−1次回折光が+1次回折光よりも遠くに集光するものを例に説明したが、それに限定されるものではなく、それぞれが0次回折光の集光点を中心に対称に、軸方向にずれて集光されることができるホログラム素子を広く採用することができる。
たとえば、図5に示すように、赤色レーザ光RLの+1次回折光が−1次回折光よりも遠くに集光するように、第2ホログラム72を形成することで青色レーザ光BLの+1次回折光を第2光検出部82に集光させ、赤色レーザ光RLの+1次回折光も第2光検出部82に集光させることができる。これにより、光検出素子8は第3光検出部83を備えなくても良く、光検出素子を簡単な構造で形成することができるとともに、光ヘッドの設計の自由度を上げることができる。
上記実施例において、ホログラム素子7は第1面7aに青色レーザ光BLを0次回折光及び±1次回折光に分離できる第1ホログラム71を、第2面7bに赤色レーザ光RLを0次回折光及び±1次回折光に分離できる第2ホログラム72を形成するものが例示されているが、それに限定されるものではなく、一方の面に青色レーザ光BLを回折するための凹溝と赤色レーザ光RLを回折するための凹溝とをそれぞれ規則正しく配置するものであってもよい。ホログラム素子として異なる波長のレーザ光をそれぞれ独立して0次回折光及び±1次回折光に分離することができるものを広く採用することができる。
上記実施例において、本発明にかかる光ヘッドAはBD用の青色レーザ光BLを出射する青色レーザ光源1とDVD用の赤色レーザ光RLを出射する赤色レーザ光源2とを用いたものを例に説明したが、それに限定されるものではなく、波長の異なる2つのレーザ光源を備えた光ヘッドに対して広く採用することができる。
本発明の光ヘッドは、CD、DVD、BD等の光ディスクを記録媒体とする光ディスク装置において適用することができる。
本発明にかかる光ディスク装置の斜視図である。 本発明にかかる光ディスク装置内部の概略平面図である。 図2に示す光ディスク装置からローダーシャーシ、ディスクトレイを省略した概略構成図である。 下方から見た光ディスク装置内部の概略構成図である。 フロントパネル側から見た光ディスク装置内部の概略構成図である。 側方から見た光ディスク装置内部の概略構成図である。
符号の説明
A 光ヘッド
1 青色レーザ光源
2 赤色レーザ光源
3 ダイクロプリズム
4 コリメータレンズ
5 ビームスプリッタ
6 対物レンズ
7 ほろくらむ素子
71 第1ホログラム
72 第2ホログラム
8 光検出素子
81 第1光検出部
82 第2光検出部
83 第3光検出部

Claims (4)

  1. ディスク基材厚みが薄い第1光ディスクに対応する短波長の第1レーザ光を出射する第1レーザ光源と、
    ディスク基材厚みが厚い第2光ディスクに対応する長波長の第2レーザ光を出射する第2レーザ光源と、
    前記第1レーザ光を平行光に変換するとともに第2レーザ光を発散角の小さな光に変換するコリメータレンズと、
    前記第1又は第2レーザ光を前記第1又は第2光ディスクの記録面に集光する対物レンズと、
    一方の面に前記第1光ディスクで反射された前記第1レーザ光のみを0次回折光及び±1次回折光に分離する第1ホログラムと、他方の面に前記第2光ディスクで反射された前記第2レーザ光のみを0次回折光及び±1次回折光に分離する第2ホログラムとが形成されたホログラム素子と、
    前記第1又は第2レーザ光の0次回折光を光軸上に集光させるとともに、前記第1又は第2レーザ光の±1次回折光を前記第1又は第2レーザ光の0次回折光の集光点を中心に前記0次回折光の光軸を挟んで対称の位置に集光させる検出レンズと、
    前記検出レンズを透過した前記第1又は第2レーザ光の0次回折光を検出する第1光検出部と、前記第1光検出部を中心に対称に配置され前記第1又は第2レーザ光の±1次回折光を検出する2個の第2光検出部とが同一平面上に配置される光検出素子とを有する光ヘッドであって、
    前記光検出素子は前記第1レーザ光の0次回折光の集光点と前記第1レーザ光の集光点より検出レンズ寄りに集光する前記第2レーザ光の0次回折光の集光点との中間に前記第1光検出部が重なるとともに当該0次回折光の光軸と第1光検出部とが垂直になるように配置されるものであり、
    前記ホログラム素子の前記第1ホログラムは前記検出レンズに近い位置に集光する+1次回折光が前記光検出素子の一方の第2光検出部に集光するように前記第1レーザ光の±1次回折光の位相を変化させ、前記第2ホログラムは前記第2レーザ光の前記検出レンズより遠い位置に集光する−1次回折光が前記光検出素子の他方の第2光検出部に集光するように前記第2レーザ光の±1次回折光の位相を変化させることを特徴とする光ヘッド。
  2. 第1の光ディスクに対応する第1レーザ光を出射する第1レーザ光源と、
    第2の光ディスクに対応する第2レーザ光を出射する第2レーザ光源と、
    前記第1又は第2レーザ光を前記第1又は第2光ディスクの記録面に集光する対物レンズと、
    前記第1光ディスク又は前記第2光ディスクで反射された前記第1又は第2レーザ光を透過させ、且つ、それぞれ独立して0次回折光及び1次回折光に分離する回折光学素子と、
    前記第1又は第2レーザ光の0次回折光を光軸上に集光させるとともに、前記第1又は第2レーザ光の1次回折光を前記第1又は第2レーザ光の0次回折光の集光点を中心に対称の位置に集光させる検出レンズと、
    前記検出レンズを透過した前記第1又は第2レーザ光の0次回折光を検出する第1光検出部と、前記第1光検出部を中心に対称に配置され前記第1又は第2レーザ光の1次回折光を検出する2個の第2光検出部とが同一平面上に配置される光検出素子とを有する光ヘッドであって、
    前記光検出素子は前記第1レーザ光の0次回折光の集光点と前記第1レーザ光の集光点より検出レンズ寄りに集光する前記第2レーザ光の0次回折光の集光点との中間に前記第1光検出部が重なるとともに当該0次回折光の光軸と該第1光検出部とが垂直になるように配置されるものであり、
    回折光学素子は前記第1レーザ光の検出レンズに近い位置に集光する1次回折光が前記光検出素子の第2光検出部の一方に集光し、前記第2レーザ光の検出レンズより遠い位置に集光する1次回折光が第2光検出部の他方に集光するように前記第1又は第2レーザ光の1次回折光の位相を変化させることを特徴とする光ヘッド。
  3. 前記回折光学素子は一方の面に前記第1レーザ光を分離する第1ホログラムが、他方の面に前記第2レーザ光を分離する第2ホログラムが形成されており、前記第1又は第2ホログラムは前記第1又は第2レーザ光を独立して分離することを特徴とする請求項2に記載の光ヘッド。
  4. 前記回折光学素子は表面に前記第1レーザ光を0次回折光及び1次回折光に分離させる第1ホログラムと前記第2レーザ光光を0次回折光及び1次回折光に分離させる第2ホログラムとがそれぞれ規則正しく配置されていることを特徴とする請求項2に記載の光ヘッド。
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