JP2007280807A - ヒューズ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】速断性に優れ、プリント基板実装型のヒューズとして適した小型もしくは超小型のヒューズとその製造方法を提供すること。
【解決手段】一方の面から他方の面にかけて厚み方向に複数の貫通孔が設けられた多孔質樹脂膜、各貫通孔の内面に形成されたヒューズ層、該多孔質樹脂膜の少なくとも一方の面に設けられ、各ヒューズ層を互いに直列または並列に接続する接続用導体、及び該多孔質樹脂膜の両端部に設けられ、各ヒューズ層のうちの最も両端部に近い2つのヒューズ層に接続用導体を介してそれぞれ接続している2つの電極を備えたヒューズ、及びその製造方法。
【選択図】図1
【解決手段】一方の面から他方の面にかけて厚み方向に複数の貫通孔が設けられた多孔質樹脂膜、各貫通孔の内面に形成されたヒューズ層、該多孔質樹脂膜の少なくとも一方の面に設けられ、各ヒューズ層を互いに直列または並列に接続する接続用導体、及び該多孔質樹脂膜の両端部に設けられ、各ヒューズ層のうちの最も両端部に近い2つのヒューズ層に接続用導体を介してそれぞれ接続している2つの電極を備えたヒューズ、及びその製造方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、プリント基板上に実装するのに適した小型もしくは超小型のヒューズ及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、速断タイプの溶断特性を示し、面実装に適した小型もしくは超小型のヒューズ及びその製造方法に関する。
電子機器の許容限界を超える電流を過電流という。電子機器は、過電流が発生しないように設計されているものの、回路部品の故障や短絡事故、混触事故、誤配線などのトラブルが生じると、過電流が流入する危険が常に存在する。ヒューズは、電子機器に許容電流より大きい電流が流れたときに、溶断して電源を遮断するために用いられる過電流保護素子である。ヒューズは、可溶体(ヒューズエレメント)を備えており、回路に異常な過電流が流れると、流れる電流により生じるジュール熱によって可溶体が溶融して電流を遮断する。ヒューズは、電子部品の製作途中や完成時のチェックの際にも用いられる。
近年、電子機器が小型化され、抵抗、キャパシタ、半導体、機構部品のすべてがプリント基板上に搭載されるに至っている。そのため、プリント基板上に構成される電子回路にも、小型ヒューズが配置されている。電子機器の保護に用いられるヒューズには、管形ヒューズ、基板実装用のリード端子付きのスルーホール形ヒューズ、面実装用のチップヒューズなどが知られている。
電子機器に配置されるヒューズには、短絡事故などの際に、電流を安全確実に遮断する能力が要求されるとともに、電子機器の通常動作においては、決して切れることなく、長期の使用に耐える耐久性も要求される。特に、プリント基板上に実装されるヒューズには、短絡事故や誤配線などのトラブルによって定格容量以上の電流が流れたときに、可溶体が速やかに溶断して電流を遮断する特性(速断性)、及び起動時に流れる突入電流などの過渡的な過電流に耐える特性(耐パルス性)を有することに加えて、小型及び/または薄型であることが求められている。
電子機器の二次回路保護のために用いられているプリント基板実装型ヒューズとしては、可溶体金属細線をセラミックス製中空体内に張った構造の管形ヒューズ、及び耐熱性基板上に形成した可溶体薄膜パターンを耐熱性樹脂で封止した構造の薄膜型チップヒューズが代表的なものである。管形ヒューズは、構造上の制約から、小型化や薄型化に限界がある。薄膜型チップヒューズは、可溶体の周辺に断熱空間がないため、溶断特性が周囲温度に影響され易く、最小溶断電流も増大する傾向にある。
特開平11−224590号公報(特許文献1)には、絶縁体に複数の貫通孔を設け、該貫通孔の内面にヒューズ層を形成した構造の超小型ヒューズが提案されている。同様に、特開2002−42632号公報(特許文献2)には、絶縁体に複数の貫通孔を設け、各貫通孔の内面にヒューズ層を形成するとともに、貫通孔の形状や数、孔径、孔間隔などを変化させて、所望の溶断特性とした超小型ヒューズが提案されている。特許文献2には、ヒューズ層を形成した貫通孔内に絶縁性樹脂を充填して、所望の溶断特性とした超小型ヒューズも示されている。
特許文献1及び2に開示されている超小型ヒューズは、貫通孔内にヒューズ層があるため、溶断したヒューズが再溶着することがなく、貫通孔の数や形状などを調節することにより、所定の定格電流及び定格電圧のヒューズを得ることができ、さらには、小型化や薄型化が可能である。
しかし、特許文献1及び2に開示されている超小型ヒューズは、絶縁体として通常の絶縁性基板を利用して作製されているため、ヒューズ層に流れた過電流によってジュール熱が発生しても、ヒューズ層に接触する絶縁体が熱を奪ってしまい、ヒューズ層の溶断が遅くなる傾向を示す。ヒューズ層に発生する熱が絶縁体を介して容易に分散すると、低電流域ではヒューズが溶断しにくくなり、最小溶断電流が大きくなる。高電流域での溶断時間が同じである場合、最小溶断電流が大きいヒューズは、耐パルス性が低下する傾向を示す。
具体的に、特許文献2には、ヒューズ層を形成する貫通孔の孔径が小さく、孔数が多い場合には、ヒューズ層に発生する熱が分散し、放熱し易くなるため、低電流域ではヒューズが溶断しにくくなり、最小溶断電流が大きくなること、そのため、最小溶断電流が小さく、耐パルス性に優れたヒューズを得るには、孔径が大きく、孔数を少なくする方法を採用すべきことを教示している。しかし、そのような方法では、所望の定格遮断容量を示す超小型ヒューズの設計自由度が制約されることになる。
特許文献2には、ヒューズ層を形成した貫通孔内に絶縁性樹脂を充填する方法を採用すれば、貫通孔を空洞のままにした場合よりも、各ヒューズ層が放熱し易くなり、高電流域における溶断時間を延ばすことができると記載されている。しかし、貫通孔内に絶縁性樹脂を充填する方法は、処理が煩雑である上、ヒューズの速断性がさらに低下するという問題がある。
本発明の課題は、速断性に優れ、プリント基板実装型のヒューズとして適した小型もしくは超小型のヒューズとその製造方法を提供することにある。本発明の他の課題は、速断性に優れることに加えて、耐熱性、低アウトガス性、高周波特性に優れたヒューズとその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究した結果、従来の絶縁性基板に貫通孔を形成し、その内面にヒューズ層を形成する方法ではなく、多孔質フッ素樹脂などの耐熱性と絶縁性に優れた多孔質樹脂膜に貫通孔を形成し、その内面にヒューズ層を形成する方法によれば、ヒューズ層に流れた過電流によって発生したジュール熱が放熱され難くなり、速断性に優れたヒューズの得られることを見出した。
本発明のヒューズは、断熱性の高い多孔質樹脂膜を基材として用いているため、過電流によりヒューズ層に発生したジュール熱の放熱が抑制される。本発明のヒューズは、所望の溶断特性に応じて、貫通孔の孔径や孔数、孔間隔、ヒューズ層の厚みなどを任意に設計することができる。多孔性樹脂膜として、多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜などのフッ素樹脂膜を用いると、耐熱性、低アウトガス性、高周波特性などに優れたヒューズを得ることができる。本発明のヒューズは、速断性に優れることに加えて、耐パルス性も良好である。本発明のヒューズは、薄い多孔質樹脂膜を用いることにより、超小型化や薄型化が可能であり、プリント基板に実装するのに適している。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
本発明によれば、一方の面から他方の面にかけて厚み方向に貫通孔が設けられた多孔質樹脂膜、該貫通孔の内面に形成されたヒューズ層、及び該多孔質樹脂膜の両端部に設けられ、該ヒューズ層の両端にそれぞれ接続している2つの電極を備えたヒューズが提供される。
本発明によれば、(a)一方の面から他方の面にかけて厚み方向に複数の貫通孔が設けられた多孔質樹脂膜、(b)各貫通孔の内面に形成されたヒューズ層、(c)該多孔質樹脂膜の少なくとも一方の面に設けられ、各ヒューズ層を互いに直列または並列に接続する接続用導体、及び(d)該多孔質樹脂膜の両端部に設けられ、各ヒューズ層のうちの最も両端部に近い2つのヒューズ層に接続用導体を介してそれぞれ接続している2つの電極を備えたヒューズが提供される。
また、本発明によれば、一方の面から他方の面にかけて多孔質樹脂膜の厚み方向に貫通孔を形成する工程I、各貫通孔の内面にヒューズ層を形成する工程II、及び該多孔質樹脂膜の両端部に、該ヒューズ層の両端にそれぞれ接続する2つの電極を配置する工程IIIを含むヒューズの製造方法が提供される。
さらに、本発明によれば、一方の面から他方の面にかけて多孔質樹脂膜の厚み方向に複数の貫通孔を形成する工程1、各貫通孔の内面にヒューズ層を形成する工程2、該多孔質樹脂膜の少なくとも一方の面に、各ヒューズ層を互いに直列または並列に接続する接続用導体を形成する工程3、及び該多孔質樹脂膜の両端部に、各ヒューズ層のうちの最も両端部に近い2つのヒューズ層に接続用導体を介してそれぞれ接続する2つの電極を配置する工程4を含むヒューズの製造方法が提供される。
本発明によれば、絶縁体として、従来の絶縁性基板に代えて、多孔質樹脂膜を用いることにより、過電流が流れた場合の速断性に優れたヒューズを提供することができる。多孔質樹脂膜として、延伸法により得られた多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜などのフッ素樹脂膜を用いることにより、耐熱性、低アウトガス性、高周波特性に優れたヒューズを得ることができる。本発明のヒューズは、超小型化や薄型化が容易である。
本発明で使用する多孔質樹脂膜は、電気絶縁性の合成樹脂から形成されたものであり、ヒューズの使用雰囲気や耐久性の観点から、耐熱性に優れていることが好ましい。多孔質樹脂膜を形成する合成樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリふっ化ビニリデン(PVDF)、ポリふっ化ビニリデン共重合体、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体などのフッ素樹脂;ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、液晶ポリマーなどのエンジニアリングプラスチックが挙げられる。
これらの合成樹脂の中でも、耐熱性、加工性、機械的特性、誘電特性などの観点から、フッ素樹脂が好ましく、耐熱性や高周波特性、耐アウトガス性などの観点から、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が特に好ましい。
合成樹脂からなる多孔質樹脂膜を作製する方法としては、造孔法、相分離法、溶媒抽出法、延伸法、レーザー照射法などが挙げられる。これらの中でも、平均孔径や気孔率の制御が容易である点で、延伸法が好ましい。合成樹脂を用いて多孔質樹脂膜を形成することにより、膜厚方向に弾性を持たせることができるとともに、誘電率を更に下げることができる。
ヒューズの基膜として使用する多孔質樹脂膜は、気孔率が20〜80%程度であることが好ましい。多孔質樹脂膜は、平均孔径が10μm以下あるいはバブルポイントが2kPa以上であることが好ましく、貫通孔のファインピッチ化の観点からは、平均孔径が5μm以下、さらには1μm以下であることが好ましい。平均孔径の下限値は、0.05μm程度である。多孔質樹脂膜のバブルポイントは、好ましくは5kPa以上、より好ましくは10kPa以上である。バブルポイントの上限値は、300kPa程度であるが、これに限定されない。
多孔質樹脂膜の膜厚は、ヒューズの使用目的や使用箇所などに応じて適宜選択することができるが、通常、20〜3000μm、好ましくは50〜2500μm、より好ましくは100〜2000μmである。多孔質樹脂膜の厚みは、フィルム(250μm未満)及びシート(250μm以上)の領域を含んでいる。多孔質樹脂膜は、単層でも多層であってもよい。例えば、延伸法により得られた多孔質PTFE膜は、加熱・加圧によって層間を熱融着させて多層化することにより、所望の膜厚の多孔質PTFE膜とすることができる。
多孔質樹脂膜の中でも、延伸法により得られた多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜(延伸多孔質PTFE膜)は、耐熱性、加工性、機械的特性、誘電特性、高周波特性、耐アウトガス性などに優れ、しかも均一な孔径分布を有する多孔質樹脂膜が得られ易いため、ヒューズの基膜として最も優れた材料である。延伸多孔質PTFE膜は、多数のフィブリルとノードからなる微細組織を有しており、該フィブリルにめっき粒子などの導電性金属を容易に付着させることができる。
本発明で使用する延伸多孔質PTFE膜は、例えば、特公昭42−13560号公報に記載の方法により製造することができる。先ず、PTFEの未焼結粉末に液体潤滑剤を混合し、ラム押し出しによって、チューブ状または板状に押し出す。厚みの薄いシートが所望な場合には、圧延ロールによって板状体の圧延を行う。押出圧延工程の後、必要に応じて、押出品または圧延品から液体潤滑剤を除去する。こうして得られた押出品または圧延品を少なくとも一軸方向に延伸すると、未焼結の延伸多孔質PTFEが膜状で得られる。未焼結の延伸多孔質PTFE膜は、収縮が起こらないように固定しながら、PTFEの融点である327℃以上の温度に加熱して、延伸した構造を焼結・固定すると、強度の高い延伸多孔質PTFE膜が得られる。延伸多孔質PTFE膜がチューブ状である場合には、チューブを切り開くことにより、平らな膜にすることができる。
延伸多孔質PTFE膜は、それぞれPTFEにより形成された非常に細いフィブリルと該フィブリルによって互いに連結されたノードとからなる微細組織を有しており、この微細組織が多孔質構造を形成している。
多孔質樹脂膜をヒューズの基膜として使用するには、多孔質樹脂膜の一方の面から他方の面にかけて厚み方向に貫通する貫通孔を形成し、次いで、該貫通孔の内面における多孔質構造の樹脂部(例えば、フィブリル)に導電性金属を付着させて、膜厚方向に導電性を付与する。導電性金属の付着は、一般に、無電解めっきまたは無電解めっきと電気めっきとの組み合わせにより、貫通孔の内面の多孔質構造の樹脂部にめっき粒子を付着させる方法により行うことができる。
導電性金属としては、銅、錫、アルミニウム、半田、真鍮、金、銀などのヒューズ材料として汎用されている金属を使用することができる。このようにして、貫通孔の内面にヒューズ層(ヒューズエレメント)を形成する。所望の遮断特性を有するヒューズを得るには、多孔質樹脂膜に複数の貫通孔を設け、各貫通孔の内面にヒューズ層を形成する方法を採用することが好ましい。そこで、以下、主として複数の貫通孔を形成する方法について説明するが、これらの方法は、単一の貫通孔を形成する場合にも適用することができる。
多孔質樹脂膜に、その厚み方向に単一または複数の貫通孔を形成する方法としては、例えば、機械的に穿孔する方法、光アブレーション法によりエッチングする方法、先端部に少なくとも1本の振動子を備えた超音波ヘッドを用い、該振動子の先端を押し付けて超音波エネルギーを加えて穿孔する方法が挙げられる。
多孔質樹脂膜に機械的に貫通孔を形成するには、例えば、プレス加工、パンチング法、ドリル法などの機械加工法を採用することができる。機械加工法によれば、例えば、100μm以上、多くの場合200μm以上、さらには300μm以上の比較的大きな直径を有する貫通孔を安価に形成することができる。ドリルやパンチ、キリなどの加工用具を選択することにより、上記よりも小さな直径の貫通孔を形成することもできる。
多孔質樹脂膜に光アブレーション法により貫通孔を形成するには、例えば、所定のパターン状にそれぞれ独立した複数の光透過部(開口部)を有する光遮蔽シート(マスク)を介して、多孔質樹脂膜の表面に光を照射することにより、複数の貫通孔を形成することができる。光遮蔽シートの複数の開口部より光が透過して、積層体の被照射箇所は、エッチングされて貫通孔が形成される。この方法によれば、例えば、10〜200μm、多くの場合15〜150μm、さらには20〜100μmの比較的小さな直径を有する貫通孔を形成することができる。光アブレーション法の照射光としては、シンクロトロン放射光、レーザー光などが挙げられる。
超音波法では、先端部に少なくとも1本の振動子を有する超音波ヘッドを用いて、多孔質樹脂膜に超音波エネルギーを加えることにより、パターン状の貫通孔を形成することができる。振動子の先端が接触した近傍のみに超音波エネルギーが加えられ、超音波による振動エネルギーによって局所的に温度が上昇し、容易に樹脂が切断され除去されて、貫通孔が形成される。
貫通孔の形成に際し、多孔質樹脂膜の多孔質構造内に、ポリメチルメタクリレートなどの可溶性ポリマーまたはパラフィンを溶液または溶融状態で含浸させ、固化させてから穿孔する方法を採用することもできる。この方法によれば、貫通孔内壁の多孔質構造を保持し易いので好ましい。穿孔後、可溶性ポリマーまたはパラフィンは、溶解もしくは溶融させて除去することができる。
貫通孔の開口部の形状は、円形、楕円形、星型、八角形、六角形、四角形、三角形など任意であるが、多くの場合、円形である。貫通孔の直径は、小径の貫通孔が適した用途分野では、通常5〜100μm、さらには5〜30μmにまで小さくすることができる。他方、比較的大径の貫通孔が適した分野では、貫通孔の直径を通常50〜3000μm、多くの場合75〜2000μm、さらには100〜1500μmにまで大きくすることができる。貫通孔が円形以外の場合、上記の直径は、最大径(開口部の最も長い箇所の長さ)を意味する。貫通孔は、所望の溶断特性と耐パルス性に応じて、所定のパターン状に複数個形成することが好ましい。複数の貫通孔は、それぞれ同じ直径を有するものであってもよいが、異なる直径を持つ複数の貫通孔を組み合わせてもよい。
本発明のヒューズの具体例について、図1を参照しながら説明する。図1は、厚み方向に複数の貫通孔が設けられた多孔質樹脂膜、各貫通孔の内面に形成されたヒューズ層、各ヒューズ層を互いに並列に接続する接続用導体、及び該多孔質樹脂膜の両端部に設けられた2つの電極を備えたヒューズの一例を示す断面略図である。
多孔質樹脂膜11,12,13,14(一つの多孔質樹脂膜の各部分を示す)に3つの貫通孔20,21,22が形成され、各貫通孔の内面には、ヒューズ層41,42,43が形成されている。図1に示す例では、ヒューズ層は、貫通孔の内面だけではなく、多孔質樹脂膜の両面にも存在している。多孔質樹脂膜の両面には、各貫通孔の内面に形成されたヒューズ層を並列に接続するために、接続用導体50,51が配置されている。多孔質樹脂膜の一方の端部において、接続用導体50は、多孔質樹脂膜の一方の面に存在しているヒューズ層40と共に、電極60の上端部に接続している。電極60の下端部は、接続用導体51及びヒューズ層45とは接続されていない。一方、多孔質樹脂膜の他方の端部において、接続用導体51は、多孔質樹脂膜の他方の面に存在しているヒューズ層48とともに、電極61の下端部と接続している。電極61の上端部は、接続用導体50及びヒューズ層44とは接続していない。該ヒューズは、エポキシ樹脂などの絶縁性の耐熱樹脂70,71によって保護することが好ましい。2つの電極60,61は、例えば、回路部品に接続される。
本発明のヒューズの他の具体例について、図2を参照しながら説明する。図2は、厚み方向に複数の貫通孔が設けられた多孔質樹脂膜、各貫通孔の内面に形成されたヒューズ層、各ヒューズ層を互いに直列に接続する接続用導体、及び該多孔質樹脂膜の両端部に設けられた2つの電極を備えたヒューズの一例を示す断面略図である。
多孔質樹脂膜201,202,203,204(一つの多孔質樹脂膜の各部分を示す)に3つの貫通孔400,401,402が設けられ、各貫通孔の内面にはヒューズ層600,601,602が形成されている。多孔質樹脂膜の両面には、各貫通孔のヒューズ層を直列に接続するための接続用導体700,701,702,703が形成されている。接続用導体のうち、多孔質樹脂膜の上面に形成された接続用導体700は、一方の電極800と接続され、多孔質樹脂膜の下面に形成された接続用導体703は、他方の電極801と接続されている。該ヒューズは、エポキシ樹脂などの絶縁性の耐熱樹脂900,901によって保護することが好ましい。2つの電極800,801は、例えば、回路部品に接続される。
本発明のヒューズは、一方の面から他方の面にかけて多孔質樹脂膜の厚み方向に複数の貫通孔を形成する工程1、各貫通孔の内面にヒューズ層を形成する工程2、該多孔質樹脂膜の少なくとも一方の面に、各ヒューズ層を互いに直列または並列に接続する接続用導体を形成する工程3、及び該多孔質樹脂膜の両端部に、各ヒューズ層のうちの最も両端部に近い2つのヒューズ層に接続用導体を介してそれぞれ接続する2つの電極を配置する工程4を含む製造方法によって製造することができる。
具体的に、図1に示すヒューズは、例えば図3に示す工程によって製造することができる。多孔質樹脂10(A1)に、所望の数の貫通孔を形成する。図3には、3つの貫通孔20,21,22を設けた例を示す。A2に示す断面図では、多孔質樹脂膜10は、各貫通孔によって分けられた各部11,12,13,14で示されているが、貫通孔が設けられていること以外、一体の多孔質樹脂膜であることに変わりはない。
多孔質樹脂膜の各貫通孔の内面を含む表面にめっき触媒30〜38を付着させる(A3)。このとき、めっきを形成しない箇所を予めマスクしておくことができる。マスクには、同種の多孔質樹脂膜や無孔質樹脂膜、粘着テープなど任意の材料を貼付する方法を用いることができる。めっき触媒の付与時にマスクをしない場合には、無電解めっきの後に、裁断、レーザーカットなどの手法によって、不要なめっき箇所を除去してもよい。また、フォトリソグラフィ技術により、パターン状に無電解めっきを行なってもよい。
めっき触媒を付着させた多孔質樹脂膜を無電解めっきして、所望の厚みのめっき層(ヒューズ層)40〜48を形成する(A4)。めっき層は、各貫通孔の内面と多孔質樹脂膜の表面にも形成される。めっき層としては、銅めっき層及び/または錫めっき層が好ましい。
ヒューズ層が形成された多孔質樹脂膜の両面に、各貫通孔の内面に形成されたヒューズ層を直列に接続するための接続用導体50,51を配置する(A5)。接続用導体としては、銅箔などの導電性金属膜を用いる。接続用導体は、多孔質樹脂膜の両面の必要箇所に配置するが、ホトリソグラフィ技術によって、所定のパターン状に形成してもよい。接続用導体は、例えば、導電性接着剤、熱融着、拡散溶接、ピン留めなどの手段によって多孔質樹脂膜の両面に固定することができる。上記で作製したヒューズ層を設けた多孔質樹脂膜に、電極60,61を取り付け、必要に応じて、エポキシ樹脂などの保護膜70,71で被覆すれば、図1に示す構造のヒューズが得られる。
図2に示すヒューズは、図4に示す方法によって製造することができる。多孔質樹脂膜200の両面にマスク層301,302を配置する(B1)。該マスク層としては、同種の多孔質樹脂膜や無孔質樹脂膜を用いることができる。その場合、マスク層は、多孔質樹脂膜200の表面に加熱圧着することによって積層する。マスク層として、粘着テープを用いてもよい。
この積層体に複数の貫通孔を形成する(B2)。図4には、上記3層構成の積層体に、3つの貫通孔400,401,402を設けた例が示されている。B2に示す断面図では、多孔質樹脂膜200は、各貫通孔によって分けられた各部201,202,203,204で示されているが、貫通孔が設けられていること以外、一体の多孔質樹脂膜であることに変わりはない。
貫通孔を設けた積層体の全面に、貫通孔の内面を含めて、めっき触媒500,501,502を付着させる(B3)。次に、マスク層301,302を除去すると、各貫通孔の内面にのみめっき触媒500,501,502が付着した多孔質樹脂膜が得られる(B4)。この多孔質樹脂膜に無電解めっきを施すと、各貫通孔の内面にのみ無電解めっき層(ヒューズ層)600,601,602が形成される(B5)。
次いで、各貫通孔のヒューズ層を直列に接続するために、多孔質樹脂膜の両面に、部分的に接続用導体700,701,702,703を設ける(B6)。B6に示す断面図では、各貫通孔に形成されたヒューズ層が左右に分かれているように見えるが、ヒューズ層は、各貫通孔の内周面に筒状に形成されているため、接続用導体を部分的に設けることにより、各ヒューズ層を直列に接続することができる。接続用導体のうち、接続用導体700,703は、それぞれ2つの電極に接続するためのものである。接続用導体は、貫通孔の数と配置状況に応じて、パターン状に形成することができる。上記で作製したヒューズ層を設けた多孔質樹脂膜に、電極800,801を取り付け、必要に応じて、エポキシ樹脂などの保護膜900,901で被覆すれば、図2に示す構造のヒューズが得られる。
多孔質樹脂膜は、微細加工することができるため、超小型のヒューズを作製することができる。多孔質樹脂膜の厚みは、前記したとおり、薄いものから比較的厚いものまで任意に選択することができる。貫通孔の大きさや数も、前記したとおり、種々の直径と個数することができる。貫通孔同士の間隔も任意である。多孔質樹脂膜の平面的な大きさや形状も任意であり、例えば、5mm×10mmの長方形などを例示することができる。ヒューズ層の厚みは、所望の溶断特性に応じて適宜設定することができるが、通常1〜10μm、多くの場合2〜5μm程度である。
ヒューズ層の形成には、スルーホールめっきなどの手法を採用することができるが、具体的には、無電解めっき法を採用することが好ましい。以下、図4に示す製造工程に沿ってヒューズ層の形成方法について説明するが、同様の手法を図3に示す製造工程に適用することが可能である。
貫通孔の内面を含む積層体の表面に、めっき触媒(金属イオンの還元反応を促進する触媒)を付着させるには、積層体を、例えばパラジウム−スズコロイド触媒付与液に十分に撹拌しながら浸漬すればよい。貫通孔の内面に付着して残留する触媒を利用して、該内面に選択的に導電性金属を付着させる。導電性金属を付着させる方法としては、無電解めっき法、スパッタ法、導電性金属ペースト塗布法などが挙げられるが、これらの中でも、無電解めっき法が好ましい。
無電解めっきを行う前に、貫通孔の内面に残留した触媒(例えば、パラジウム−スズ)を活性化する。具体的には、めっき触媒活性化用として市販されている有機酸塩等に浸漬することで、スズを溶解し、触媒を活性化する。貫通孔の内面に触媒を付与した多孔質樹脂膜を無電解めっき液に浸漬することにより、触媒が付着した貫通孔の内面のみに導電性金属(めっき粒子)を析出させることができる。この方法によって、筒状のヒューズ層が形成される。
延伸多孔質PTFE膜を使用する場合、めっき粒子は、初め延伸多孔質PTFE膜の貫通孔の内面に露出した樹脂部(主としてフィブリル)に絡むように析出するので、めっき時間をコントロールすることにより、導電性金属の付着状態をコントロールすることができる。適度なめっき量とすることにより、多孔質構造を維持した状態で導電性金属層が形成され、弾力性と同時に膜厚方向への導電性も与えることが可能となる。
微細多孔質構造の樹脂部の太さ(例えば、延伸多孔質PTFE膜のフィブリルの太さ)は、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下、さらに好ましくは1μm以下である。導電性金属の粒子径は、0.001〜5μm程度であることが好ましい。導電性金属の付着量は、所望の溶断特性に応じて適宜設定することができる。多くの場合、導電性金属の付着量は、0.01〜4.0g/ml程度とすることが好ましいが、これらに限定されない。
上記で作製されたヒューズ層は、酸化防止及び電気的接触性を高めるため、酸化防止剤を使用するか、貴金属または貴金属の合金で被覆しておくことが好ましい。貴金属としては、電気抵抗の小さい点で、パラジウム、ロジウム、金が好ましい。被覆層の厚さは、好ましくは0.005〜0.5μm、より好ましくは0.01〜0.1μmである。例えば、導通部を金で被覆する場合、8nm程度のニッケルで導電性金属層を被覆した後、置換金めっきを行う方法が効果的である。
多孔質樹脂膜として延伸多孔質PTFE膜を使用すると、貫通孔の内面で、フィブリルに導電性金属粒子が付着した構造のヒューズ層が形成される。この延伸多孔質PTFE膜に厚み方向の応力が加わると、フィブリル間の距離が縮むことにより、応力が緩和され、ヒューズ層の構造が破壊されることなく維持される。そのため、延伸多孔質PTFE膜に圧縮力が加えられても、ヒューズ層の劣化が起こり難い。
電極としては、一般に電極材料として用いられている導電性金属を用いて形成することができる。多孔質樹脂膜の両端部に電極を配置するには、コの字型の電極の端部を工具で固く密着させたり、ピン留めしたり、接着剤で接着したりする任意の方法を採用することができる。
以下に実施例を挙げて、本発明についてより具体的に説明するが、本発明は、この実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
気孔率(ASTM−D−792)60%、平均孔径0.1μm、バブルポイント(イソプロピルアルコールを使用し、ASTM−F−316−76に従って測定)が150kPa、厚み800μmの延伸多孔質PTFE膜の両面に、気孔率60%、平均孔径0.1μm、厚み30μmの延伸多孔質PTFEシートを重ね合わせて、厚さ3mmのステンレス板2枚の間に挟み、荷重を負荷するとともに、350℃で30分間加熱処理した。加熱後、ステンレス板の上から水にて急冷し、3層に融着された多孔質PTFE膜の積層体を得た。
気孔率(ASTM−D−792)60%、平均孔径0.1μm、バブルポイント(イソプロピルアルコールを使用し、ASTM−F−316−76に従って測定)が150kPa、厚み800μmの延伸多孔質PTFE膜の両面に、気孔率60%、平均孔径0.1μm、厚み30μmの延伸多孔質PTFEシートを重ね合わせて、厚さ3mmのステンレス板2枚の間に挟み、荷重を負荷するとともに、350℃で30分間加熱処理した。加熱後、ステンレス板の上から水にて急冷し、3層に融着された多孔質PTFE膜の積層体を得た。
上記のようにして得られた積層体を5mm×10mm角に切り取った。この試料に、回転速度が100,000/分、送り速度が0.01mm/rev.の条件でドリルを作動させて、ピッチ(孔間隔)1mmで、直径300μmφの貫通孔を8個穿孔した。貫通孔を形成した積層体をエタノールに1分間浸漬して親水化した後、100ml/Lに希釈したメルテックス(株)製メルプレートPC−321に、60℃の温度で4分間浸漬し脱脂処理を行った。さらに、積層体を10%硫酸に1分間浸漬した後、プレディップとして、0.8%塩酸にメルテックス(株)製エンプレートPC−236を180g/Lの割合で溶解した液に2分間浸漬した。
さらに、積層体を、メルテックス(株)製エンプレートアクチベータ444を3%、エンプレートアクチベータアディティブを1%、塩酸を3%溶解した水溶液にメルテックス(株)製エンプレートPC−236を150g/Lの割合で溶解した液に5分間浸漬して、触媒粒子を積層体の表面及び貫通孔の内面に付着させた。次に、積層体をメルテックス(株)製エンプレートPA−360の5%溶液に5分間浸漬し、パラジウム触媒核の活性化を行った。その後、第1層と第3層のマスク層を剥離して、貫通孔の内面のみに触媒パラジウム粒子が付着した多孔質PTFE膜を得た。
メルテックス(株)製メルプレートCu−3000A、メルプレートCu−3000B、メルプレートCu−3000C、メルプレートCu−3000Dをそれぞれ5%、メルプレートCu−3000スタビライザーを0.1%で建浴した無電解銅めっき液に、十分エアー撹拌を行いながら、上記延伸多孔質PTFE膜を浸漬して、各貫通孔の内面のみを銅粒子にて導電化した。めっき層の厚みは、約3μmであった。
次いで、防錆及び回路基板電極との接触性向上のために、金めっきを行った。金めっきは、以下の方法により、ニッケルからの置換金めっき法を採用した。貫通孔の内壁面に銅粒子を付着させた多孔質PTFE膜を、プレディップとしてアトテック製アクチベータオーロテックSITアディティブ(80m1/L)に3分間浸漬した後、触媒付与としてアトテック製オーロテックSITアクチベータコンク(125m1/L)、アトテック製アクチベータオーロテックSITアディティブ(80ml/L)の建浴液に1分間浸漬し、さらにアトテック製オーロテックSITポストディップ(25ml/L)に1分間浸漬して、触媒を銅粒子上に付着させた。
次に、次亜燐酸ナトリウム(20g/L)、クエン酸三ナトリウム(40g/L)、ホウ酸アンモニウム(13g/L)、硫酸ニッケル(22g/L)で建浴した無電解ニッケルめっき液に基膜を5分間浸漬し、銅粒子をニッケルコートした。その後、メルテックス製置換金めっき液[メルプレートAU−6630A(200ml/L)、メルプレートAU−6630B(100mI/L)、メルプレートAU−6630C(20ml/L)、亜硫酸金ナトリウム水溶液(金として1.0g/L]中に基膜を5分間浸漬し、導電性粒子の金コートを行った。
このようにして得られた延伸多孔質PTFE膜の各貫通孔を直列に接続するために、延伸多孔質PTFE膜の両面に部分的に銅箔を加熱融着させた。延伸多孔質PTFE膜の両端部に電極を配置し、エポキシ樹脂膜で被覆して、図2に示す構造と同様の構造を持つヒューズを作製した。該ヒューズは、典型的な速断タイプの溶断特性を示すことができる。
本発明のヒューズは、プリント基板上に実装するのに適した超小型ヒューズとして利用することができる。
10:多孔質樹脂層
11〜14:多孔質樹脂層の各部
20〜22:貫通孔
30〜38:めっき触媒
40〜48:めっき層(ヒューズ層)
50,51:接続用導体
60,61:電極
70,71:保護層
200:多孔質樹脂層
301,302:マスク層
201〜204:多孔質樹脂層の各部
400〜402:貫通孔
500〜502:めっき触媒
600〜602:めっき層(ヒューズ層)
700〜703:接続用導体
800,801:電極
900,901:保護層
11〜14:多孔質樹脂層の各部
20〜22:貫通孔
30〜38:めっき触媒
40〜48:めっき層(ヒューズ層)
50,51:接続用導体
60,61:電極
70,71:保護層
200:多孔質樹脂層
301,302:マスク層
201〜204:多孔質樹脂層の各部
400〜402:貫通孔
500〜502:めっき触媒
600〜602:めっき層(ヒューズ層)
700〜703:接続用導体
800,801:電極
900,901:保護層
Claims (9)
- 一方の面から他方の面にかけて厚み方向に貫通孔が設けられた多孔質樹脂膜、該貫通孔の内面に形成されたヒューズ層、及び該多孔質樹脂膜の両端部に設けられ、該ヒューズ層の両端にそれぞれ接続している2つの電極を備えたヒューズ。
- (a)一方の面から他方の面にかけて厚み方向に複数の貫通孔が設けられた多孔質樹脂膜、(b)各貫通孔の内面に形成されたヒューズ層、(c)該多孔質樹脂膜の少なくとも一方の面に設けられ、各ヒューズ層を互いに直列または並列に接続する接続用導体、及び(d)該多孔質樹脂膜の両端部に設けられ、各ヒューズ層のうちの最も両端部に近い2つのヒューズ層に接続用導体を介してそれぞれ接続している2つの電極を備えたヒューズ。
- 該多孔質樹脂膜が、多孔質フッ素樹脂膜である請求項1または2記載のヒューズ。
- 該多孔質フッ素樹脂膜が、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜である請求項3記載のヒューズ。
- 一方の面から他方の面にかけて多孔質樹脂膜の厚み方向に貫通孔を形成する工程I、各貫通孔の内面にヒューズ層を形成する工程II、及び該多孔質樹脂膜の両端部に、該ヒューズ層の両端にそれぞれ接続する2つの電極を配置する工程IIIを含むヒューズの製造方法。
- 一方の面から他方の面にかけて多孔質樹脂膜の厚み方向に複数の貫通孔を形成する工程1、各貫通孔の内面にヒューズ層を形成する工程2、該多孔質樹脂膜の少なくとも一方の面に、各ヒューズ層を互いに直列または並列に接続する接続用導体を形成する工程3、及び該多孔質樹脂膜の両端部に、各ヒューズ層のうちの最も両端部に近い2つのヒューズ層に接続用導体を介してそれぞれ接続する2つの電極を配置する工程4を含むヒューズの製造方法。
- 前記工程IIまたは2において、各貫通孔の内面にメッキによりヒューズ層を形成する請求項5または6記載の製造方法。
- 該多孔質樹脂膜が、多孔質フッ素樹脂膜である請求項5または6記載の製造方法。
- 該多孔質樹脂膜が、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜である請求項5または6記載の製造方法。
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