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JP2007256001A - 有機化合物合成装置および有機化合物合成用基板 - Google Patents

有機化合物合成装置および有機化合物合成用基板 Download PDF

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Abstract

【課題】パターン変更に容易に対応可能であるとともに,スポット内の化学物質の均一性に優れる有機化合物合成装置および有機化合物合成用基板を提供する。
【解決手段】本発明に係る有機化合物合成装置100は,末端が保護基で保護された繰り返し単位の重合反応により合成された有機化合物と,光反応により保護基を離脱させる物質を生成する光反応物質とを保持する有機化合物合成用基板110と;1または2以上の光源132を有し,有機化合物合成用基板110に保持された光反応物質に向けて光を照射する光照射装置130と;を備える。上記有機化合物合成装置100は,光照射装置130が有機化合物合成用基板110に対して相対移動することで,1種または2種以上の有機化合物を有機化合物合成用基板110に合成する。
【選択図】図1

Description

本発明は,有機化合物合成装置および有機化合物合成用基板に関し,特に,所望の塩基配列を有するDNAがアレイ状に配置されたDNAチップの製造に使用される有機化合物合成装置および有機化合物合成用基板に関する。
近年,生体物質であるDNA(デオキシリボ核酸)を用いた病気の診断において,DNAを基板上に配列したチップを用いる方法が,個々の人間の違いに対応したオーダーメイド医療の実現に必須のものとして研究され,実現化されつつある。
このようなDNAチップは,基板上に配列の異なるDNAのセグメントをスポット状に並べたものである。DNAチップの作製方法としては,あらかじめスポットの種類分だけのDNAを合成しておき,それをインクジェット方式で基板上に並べていく方法と,基板上で核酸をつなげて合成していく方法の2種類が考えられている。
後者の基板上で核酸をつなげて合成していく方法は,4つの塩基に応じた材料だけで,任意の配列のDNAを直接基板上に作製できる点で優れている。このようなDNAチップの作製に当たって,例えばアフィメトリクス社では,フォトリソグラフィの方法で基板上のDNAのパターン形成を行っている。また,例えばアジレント社では,基本的な方法はアフィメトリクス社と同様であるが,インクジェット方式でDNAのパターン化を行っている(例えば,特許文献1〜4を参照)。
上記のようなDNAチップの具体的な作製方法として,一般に,アミダイト法がよく用いられているが,このアミダイト法について以下に簡単に説明する。まず,基板上にリンカーを介して保護基を形成する。この保護基は光または酸に対して反応して離脱し,水素を有したリンカーの端部が現れる。ここに,保護基で修飾した塩基を反応させると,塩基のイソプロピル基を有した部分がリンカーにつながる。さらに,新たな塩基をつなぎたい場所に光を照射または酸を供給すると保護基が離脱し,ここに保護基で修飾した塩基を反応させると,新たな塩基がその部分につながる。このような反応を繰り返すことにより,必要な塩基の配列を形成することができる。
米国特許第6,372,483号明細書 米国特許第6,420,180号明細書 米国特許第6,600,031号明細書 米国特許第6,375,903号明細書
ところで,基板上のどの場所にどのような塩基配列のDNAを形成するかは,光を照射する位置または酸をスポッティング(供給)する位置のパターンを決めることで決定することができる。このような光照射等の基板上でのパターンは,現在,半導体集積回路(IC)を作製する場合に使用されるガラスマスクを用いることが主流となっている。このガラスマスクを用いる方法は,同じパターンのものを大量に生産する場合には適しているが,パターン変更に即座に対応することが困難である。
このようなパターン変更に対応する方法として,例えば,ディスプレイ用に開発されたマイクロマシンミラーや液晶を使用したものなどが考案されている。しかし,このようなマイクロマシンミラーや液晶を使用した場合には,ガラスマスクを用いた方法とは異なり,スポット内でのDNAなどの化学物質の均一性に劣る,という問題があった。さらに,ガラスマスクを用いる方法と同様に,投影系の光学系を用いているために,装置の小型化には限界があった。
また,パターン変更に対応する他の方法として,インクジェット方式によるスポッティングを行う方法がある。しかし,インクジェット方式では,スポッティングの回ごとの位置合わせが精密さを要求されることや乾燥時にムラが生じることなどにより,各DNA区画の均一性に劣るという問題があった。
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的は,パターン変更に容易に対応可能であるとともに,スポット内の化学物質の均一性に優れる,新規かつ改良された有機化合物合成装置および有機化合物合成用基板を提供することにある。
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,1または2以上の繰り返し単位からなる有機化合物を光照射により合成する有機化合物合成装置であって,末端が保護基で保護された繰り返し単位と,光反応により保護基を離脱させる光生成物質を生成する光反応物質とが供給され,繰り返し単位の重合反応が行われる反応容器と,1または2以上の光源を有し,この光源から反応容器内に向けて光を照射する光照射装置と,を備える有機化合物合成装置が提供される。
上記有機化合物合成装置は,光照射装置が反応用器に対して相対移動することで,1種または2種以上の有機化合物を合成するように構成してもよい。
また,光照射装置は,反応容器に対して相対移動するときに,反応容器内に供給された光反応物質のうち一部の光反応物質に選択的に光を照射するように構成してもよい。
また,上記有機化合物合成装置において,繰り返し単位の重合反応と光反応物質の光反応とは,略同一の位置で行われるように構成してもよい。
一方,上記有機化合物合成装置において,繰り返し単位の重合反応と光反応物質の光反応とは,離隔した位置で行われるように構成してもよい。繰り返し単位の重合反応と光反応物質の光反応とが略同一の位置で行われる場合には,光照射装置から照射された光が合成される有機化合物に直接照射されて悪影響を与える場合があるが,繰り返し単位の重合反応と光反応物質の光反応とが離隔した位置で行われるように構成することにより,合成される有機化合物に悪影響を与えることなく,重合反応の反応効率を向上させることができる。
また,上記有機化合物合成装置において,光照射装置は,アレイ状に配置された2以上の光源を有していてもよく,さらに,光照射装置は,光源のアレイの軸方向と垂直な方向に相対移動するように構成してもよい。
また,光照射装置の光源としては,例えば,発光ダイオードや半導体レーザなどを使用することができ,特に,発光ダイオードを使用することが好ましい。
さらに,光照射装置は,光源から照射された光を集光する1または2以上の集光レンズをさらに有していてもよい。
また,例えば,上記光反応物質としては,光反応によりプロトンを放出するプロトン供給物質を使用することができ,上記保護基としては,プロトンと反応することにより上記繰り返し単位から離脱する官能基を使用することができる。なお,光反応物質としては,これ以外にも,例えば,酸素ラジカルを放出する物質などを使用してもよい。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上述した有機化合物合成装置を用いて合成された有機化合物が固定される有機化合物合成用基板が提供される。
また,上記有機化合物合成用基板は,例えば,光反応物質が保持される複数の光反応物質保持部を有していてもよい。この場合,繰り返し単位の重合反応は,光が照射された光反応物質が保持された光反応物質保持部で行われる。
また,上記の例以外にも,上記有機化合物合成用基板は,例えば,繰り返し単位と光生成物質から放出されたプロトンとを透過可能な構造を有していてもよい。この場合,光反応物質の光反応は,有機化合物合成用基板の光が照射された側の表面で行われ,繰り返し単位の重合反応は,有機化合物合成用基板の光が照射された側と反対側の表面のうち光反応物質の光反応が行われた位置で行われる。
さらに,上記例以外にも,例えば,上記有機化合物合成用基板は,該基板を貫通する複数の貫通孔を有していてもよく,この貫通孔は,光が照射される側の開口部が開放され,光が照射される側と反対側の開口部が繰り返し単位と光反応物質から放出された光生成物質とを透過可能な反応物質透過部材により閉塞されていてもよい。この場合,光反応物質の光反応は,光が照射された側の開口部の近傍で行われ,繰り返し単位の重合反応は,光反応物質の光反応が行われた貫通孔の光が照射された側と反対側の開口部を閉塞する反応物質透過部材の表面で行われる。
また,例えば,上記光反応物質としては,光反応によりプロトンを放出するプロトン供給物質を使用することができ,上記保護基としては,プロトンと反応することにより上記繰り返し単位から離脱する官能基を使用することができる。なお,光反応物質としては,これ以外にも,例えば,酸素ラジカルを放出する物質などを使用してもよい。
本発明によれば,パターン変更に容易に対応可能であるとともに,スポット内の化学物質の均一性に優れる,有機化合物合成装置および有機化合物合成用基板を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本発明に係る有機化合物合成装置は,上述したように,1または2以上の繰り返し単位からなる有機化合物を光照射により合成する装置である。この装置により合成される有機化合物としては,例えば,核酸(DNA,RNAなど)またはタンパク質などの生体高分子化合物や,生体以外の通常の高分子化合物(ポリマー,オリゴマー)等がある。DNAやRNAなどの核酸の場合には,4種類の塩基(A,T,G,C)が繰り返し単位となり,タンパク質の場合には,種々のアミノ酸が繰り返し単位となり,通常の高分子化合物の場合には,モノマーが繰り返し単位となる。
以下,本発明に係る有機化合物合成装置として,アレイ状に配置されたDNAを合成するためのDNAアレイ合成装置を例に挙げて説明する。
(第1の実施形態)
以下に説明する本発明の第1の実施形態に係る有機化合物合成装置は,上述した繰り返し単位の重合反応と光反応物質の光反応とが略同一の位置で行われるものの一例である。
<DNAアレイ合成装置100の構成>
まず,図1に基づいて,本発明の第1の実施形態に係る有機化合物合成装置の一例としてのDNAアレイ合成装置100の構成について説明する。なお,図1は,本実施形態に係るDNAアレイ合成装置100の全体構成を示す断面図である。
図1に示すように,本実施形態に係るDNAアレイ合成装置100は,本実施形態に係る有機化合物合成用基板の一例としてのDNAアレイ基板110と,反応容器120と,光照射装置130とを備える。
DNAアレイ基板110は,末端が保護基で保護された4種の塩基(A,T,G,C)の重合反応により合成されたDNAと,光反応により保護基を離脱させる物質を生成する光反応物質30とを保持するための基板である。
本実施形態において,4種の塩基の末端を保護する保護基としては,酸性領域において,言い換えると,プロトンと反応することにより,塩基の末端から離脱する官能基であり,例えば,5´−ジメトキシトリトル(5´−dimethoxytritl)などを使用することができる。
また,本実施形態に係る光反応物質30としては,例えば,光反応によりプロトンを放出するプロトン供給物質や酸素ラジカルなどの光生成物質を使用することができる。このようなプロトン供給物質(PGA:Photogenerated Acid)としては,例えば,triaryl−sulfonium−hexafluroantimonateをpropylene carbonateに溶解させたものを使用できる。この場合には,365nm程度の波長の光を上記PGAに照射することにより,プロトンを放出させることができる。この他にも,PGAとしては,可視光用光酸発生剤(PAG:Photoacid Generator)や,光増感剤と光酸発生剤とを組み合わせて使用することができる。
上記可視光用光酸発生剤としては,例えば,ノナフルオロブタンスルホン酸1,3,6−トリオキソ−3.6−ジヒドロ−1H−11−チア−アザシクロペンタ[a]アントラセン−2−イルエステルや,ノナフルオロブタンスルホン酸8−イソプロピル−1,3,6−トリオキソ−3.6−ジヒドロ−1H−11−チア−アザシクロペンタ[a]アントラセン−2−イルエステルなどが挙げられる。この場合には,436nm程度の波長の光を上記PGAに照射することにより,プロトンを放出させることができる。
一方,上記酸発生剤としては,例えば,オニュウム塩,ジアリルヨードニュウム等のヨードニュウム塩,トリアリルスルフォニウム,ジアルキルフェナシルスルフォニウム等のスルフォニウム塩などが挙げられる。また,上記光増感剤としては,例えば,2−イソプロピルチオキサントン,1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等のチオキサントン(Thioxanthone),ケトクマリン(Ketocoumarin),フェノチアジン誘導体(Phenothiazine),カンファーキノン(Camphorquinone),ベンゼン誘導体(Benzil),チタノセン化合物(Titanocene),QBSベンゾスルファニル基を有する化合物などが挙げられる。上記光増感剤に対しては,例えば,チオキサントンに対しては383nm程度の波長の光,カンファーキノンに対しては478nm程度の波長の光,ベンゼン誘導体に対しては480〜486nm程度の波長の光,チタノセン化合物に対しては460nm程度の波長の光を照射することにより,酸発生剤と組み合わせてプロトンを放出させることができる。
また,DNAアレイ基板110の材質としては,ガラスや種々のプラスチックなどを使用することができる。
ここで,図2を参照しながら,DNAアレイ基板110の構成について説明する。なお,図2は,本実施形態に係るDNAアレイ基板110の構成を示す図であり,(a)は平面図,(b)は部分断面図である。
図2に示すように,DNAアレイ基板110には,光反応物質30(以下,「プロトン供給物質30」と記載することもある)が保持される光反応物質保持部の一例としての凹部112が複数形成されている。このような凹部112などの光反応物質保持部を設けるのは,光反応物質30の光反応により生成したプロトンなどの化学反応物質を所定の領域内に局在させる必要があるためである。すなわち,プロトンなどの化学反応物質が所定の領域内に局在していないと,各DNAが合成される区画のうち,隣り合う区画同士の干渉が生じ,目的とする生成物(本実施形態ではDNA)以外のものが生成する可能性があるためである。
上記化学反応物質を局在させる方法としては,DNAアレイ基板110の表面修飾など様々な方法が考えられるが,本実施形態においては,DNAアレイ基板110上に複数の凹部112を設けている。そして,後述する光照射装置130から照射された光の焦点がこの凹部112内で結ばれることにより,光反応物質30の光化学反応が,光が照射された所望の凹部112内のみで起こり,プロトンなどの化学反応物質が所望の凹部112内で局在する。
反応容器120は,末端が保護基で保護された繰り返し単位と光反応物質とを有機化合物合成用基板に供給する反応物質供給部の一実施形態である。すなわち,反応容器120は,末端が保護基で保護された4種の塩基のうち所望の塩基とプロトン供給物質30とを含む反応液を,DNAアレイ基板110に供給する。
この反応容器120は,DNAアレイ基板110の一方の面(本実施形態においては,光照射装置130の他側の面)を覆うように,上記反応液を保持するための所定の空間(下記反応液保持部126を参照)を有して配設され,主に,反応液入口122と,反応液出口124と,反応液保持部126とを備える。反応液保持部126では,DNAの伸張反応(重合反応)を行う間,上記反応液が保持される。反応液は,反応液入口122から導入され,反応液保持部126を通って,反応液出口124から排出される。このように,反応容器120内においては,反応液入口122→反応液保持部126→反応液出口124という反応液の流路が形成されている。かかる反応容器120の具体的な構造としては,例えば,基板上に溝を掘り込むことにより形成される,いわゆるマイクロ流体構造が代表的なものとして使用される。
光照射装置130は,複数の光源132を有し,光源132からDNAアレイ基板110に保持されたプロトン供給物質30に向けて光を照射する。ここで,本実施形態においては,光源132は複数設けられているが,本発明に係る光照射装置としては,1つの光源のみが設けられた構成でもよい。このように,光照射装置130の光源132から,プロトン供給物質30に光を照射することにより,DNAアレイ基板110と反応容器120とにより構成される化学反応系に対して,空間分布を持った光化学反応を起こさせることができる。
ここで,図3も参照しながら,光照射装置130の構成について詳細に説明する。なお,図3は,本実施形態に係る光照射装置130の構成を示す斜視図である。
図3に示すように,光照射装置130は,光源アレイ基板134上にアレイ状に配置された複数の光源132と,ロッドレンズ136がアレイ状に配列されたロッドレンズアレイ138と,を主に備える。
本実施形態に係る複数の光源132は,アレイ状に1列に配置されているが,必ずしもアレイ状に配置されている必要はなく,また,光源132の配列の数も1列には限られず,DNAアレイ基板110の大きさやDNAアレイ基板110上に形成される光照射のパターン等により適宜変更することができる。さらに,光源132の個数もDNAアレイ基板110の大きさやDNAアレイ基板110上に形成される光照射のパターン等により適宜選択することができる。
光源132としては,例えば,半導体を用いた光学素子を使用することができるが,このような光学素子としては,例えば,発光ダイオードや半導体レーザなどを使用できる。発光波長の選択に当たっては,DNAなどの有機化合物を合成するために必要な光エネルギーに応じて,所望の発光波長を選択することが可能であるが,得られる光エネルギーが大きいという点で,波長の短い光を照射する光源を用いることが好ましい。一方,発光ダイオードや半導体レーザは,長波長で発光するものほど作成しやすい。このような観点から,本実施形態では,光源132として,例えば,発光波長が400nm程度の青色発光ダイオードを使用することができる。
また,光源132として発光ダイオードを使用した場合には,発光ダイオードのピッチ(隣り合う発光ダイオード間の間隔)を20μm程度とし,ロッドレンズ136の焦点距離を4mm程度とすることができる。さらに,光源132として発光ダイオードを用いることにより,従来使用されていたUVランプ等と比べ,100〜1000倍程度高い輝度を得ることができるため,光反応物質30の反応時間を短縮することができる。
なお,発光ダイオードアレイを使用すると,従来のUVランプやレーザ等を用いる場合と比べて焦点距離を短くすることができるので,DNAアレイ基板110等の有機化合物合成用基板と光照射装置130との距離を短くすることができ,これにより,DNAアレイ合成装置100等の有機化合物合成装置全体の大きさを小型化することが可能となる。
ロッドレンズ136は,光源132から照射された光を集光して所望の焦点位置に調整する,本実施形態に係る集光レンズの一例である。本実施形態においては,上述したように,プロトン供給物質30の光化学反応(プロトン放出)を凹部112内で起こさせるために,光源132から照射された光の焦点位置が凹部112内となるように,ロッドレンズ136により調整される。
本実施形態においては,ロッドレンズ136は,千鳥配置となるようにアレイ状に配置されている。そして,アレイ状に配置された複数の光源132からの光を集光して,焦点位置を調整する。ただし,光源132の場合と同様に,ロッドレンズ136は,必ずしもアレイ状に配置される必要はなく,また,ロッドレンズ136の配置の仕方も限定されない。さらに,ロッドレンズ136の個数も特に限定されない。
なお,本実施形態では,光照射装置130がDNAアレイ基板110の反応容器120と反対側(すなわち,DNAの合成が行われる側と反対側)に配置され,DNAアレイ基板110に向けて光を照射するように構成されている。これは,反応液保持部126中で光の吸収が起こり,照射された光の光量がDNAアレイ基板110上で低下し,これにより光反応物質30の光反応の効率が低下することを防止するためである。ただし,反応液保持部126の(DNAアレイ基板110に垂直な方向の)厚みが薄く,DNAアレイ基板110上で光量の低下が抑えられる場合には,DNAアレイ基板110の反応容器120と同じ側から光を照射しても問題はない。
また,本実施形態に係るDNAアレイ合成装置100は,光照射装置130をDNAアレイ基板110に対して相対移動させる移動機構(図示せず)を有している。この移動機構は,例えば,光照射装置130を,光源132のアレイの軸方向と垂直な方向に,DNAアレイ基板110と平行に水平移動させるように構成することができる。ただし,光照射装置130の相対移動の方向については,上記の場合には限られず,例えば,DNAアレイ基板110の対角線方向でもよく,あるいは,光照射装置130がDNAアレイ基板110の辺方向に沿って往復しながら相対移動するように構成してもよい。
このように,光照射装置130がDNAアレイ基板110に対して相対移動しながら光源134の光照射を時間的・空間的にオンオフして,光反応物質30の光化学反応を起こさせたい所望の位置に選択的に光を照射することで,光化学反応が起こる位置(複数の凹部112のうち光源134により光が照射された位置)の空間パターンをDNAアレイ基板110上に形成することができる。また,光照射装置130の光源132から照射された光は,上述したように,ロッドレンズ136により,光化学反応を起こさせたい所望の凹部112内に焦点位置が調整されるので,この位置において光化学反応が起こることとなる。
このような方法により光化学反応が起こる位置の空間パターン(光照射のパターン)を形成することにより,光照射の空間パターン(光化学反応が起こる位置の空間パターン)を変更したい場合には,光照射装置130を相対移動させる際に,光源132からの光照射のオンオフのタイミングを制御するだけで,容易にパターン変更に対応することができる。
さらに,このような空間パターンが形成されたDNAアレイ基板110に対して,本実施形態に係る繰り返し単位である4種の塩基のうち,DNAの伸張を行いたい所望の塩基を供給することにより,光照射が行われた凹部112(光反応物質保持部)において,DNAの伸張(繰り返し単位の重合反応)が行われる。そして,このような操作を繰り返すことにより,所望の塩基配列を有する1種または2種以上のDNAがアレイ状に配置されたDNAアレイを製造することができる。なお,かかるDNAアレイの製造方法の詳細については後述する。
ここで,本実施形態においては,光源132およびロッドレンズ136がアレイ状に配置された構造を有する光照射装置130を用いて,この光照射装置130をアレイの軸と垂直な方向にDNAアレイ基板110に対して相対移動させることにより,DNAアレイ基板110上に光化学反応が起こる位置の空間パターンを形成している。このようにして上記空間パターンを形成することにより,光照射装置130をDNAアレイ基板110に対して相対移動させるだけで,所望の位置に正確に光を照射してスポット内のDNAなどの化学物質の均一性を向上できるとともに,高速に空間パターンを形成することができる。
以上,本実施形態に係るDNAアレイ合成装置100の構成について説明したが,次に,このDNAアレイ合成装置100を用いたDNAアレイの合成方法について説明する。
<DNAアレイ合成装置100を用いたDNAアレイの合成方法>
以下,図4に基づいて,本実施形態に係るDNAアレイ合成装置100を用いたDNAアレイの合成方法について詳細に説明する。なお,図4は,本実施形態に係るDNAアレイの合成方法を示す説明図であり,(a)は,DNAの伸張反応前の状態,(b)は,保護基が離脱した状態,(c)は,DNAの伸張反応中の状態,(d)は,DNAの伸張反応後の状態を示す。
まず,図4(a)に示すように,DNAアレイ基板110の凹部112内にリンカー22を介して保護基24を有する第1の塩基26(この例では,チトシン(T))を形成し,ここに,反応液供給部(図4(a)では図示せず)を用いて,光によりプロトンを放出するプロトン供給物質(図4(a)では省略してある)を含む反応液12を流す。
次に,図4(b)に示すように,DNAの伸張反応を起こさせたい場所,例えば,図4(b)の左側の凹部112に,光照射装置130から照射した光を集光すると,この左側の凹部112に存在するプロトン供給物質が光反応を起こしてプロトンが供給され,光照射装置130から照射された光の焦点位置の近傍に,酸性領域40が生成する。そして,この酸性領域40に存在する塩基26の保護基24がプロトンと反応することにより,塩基26から保護基24が離脱し,他の塩基と反応可能な塩基26が生成する。
次に,図4(c)に示すように,反応液供給部(図4(c)では図示せず)を用いて,上記反応可能な塩基26と反応させたい第2の塩基28(この例では,アデニン(A))を含むアミダイト溶液14を流すと,保護基24が離脱した第1の塩基26に,保護基を有する第2の塩基28が結合し,DNAの伸張が起こる。一方,光を照射しなかった区画,例えば,図4(c)の右側の凹部112に保持された第1の塩基26は,保護基24を有するため,第2の塩基28が結合することができず,DNAの伸張は起こらない。
このようにして,図4(d)に示すように,所望のDNA(この例では,左側の凹部112に存在する第1の塩基26)に対してのみ新たな塩基(この例では,第2の塩基28)を結合させ,選択的にDNAの伸張反応を起こさせることができる。
さらに,DNAアレイ基板110を含む反応系を洗浄液で洗浄した後,再び,図4(a)〜図4(d)に示したサイクルを繰り返すことにより,DNAアレイ基板110上の所望の位置に,所望の配列と長さを有するDNAを形成することができる。この場合に,DNAアレイ基板110上に複数の凹部112がアレイ状に配置されていれば,複数種類の所望の配列と長さを有するDNAがアレイ状に配置されたDNAアレイを製造することができる。
しかしながら,上述した第1の実施形態においては,保護基を離脱させるためにプロトンを発生させる位置,すなわち光照射装置により光を照射する位置と,DNAの伸張反応が行われる位置とが同一の凹部112内に存在する。このように,光の照射位置とDNAの伸張反応が起こる位置とが同一である場合には,光照射装置から照射された光が,DNAアレイ基板上に保持されているDNAに直接照射され,悪影響を与えることとなる。このような悪影響としては,例えば,光照射装置から照射された強い光や,プロトン放出物質の光反応により発生した熱などにより,DNAが突然変異を起こす可能性があることなどがある。
そこで,以下に述べる第2の実施形態においては,光を照射してプロトンを発生させる位置とDNAの伸張反応が行われる位置とを離隔させることにより,合成されるDNAに悪影響を与えることなく,DNA合成反応の反応効率を向上させている。
(第2の実施形態)
以下に説明する本発明の第2の実施形態に係る有機化合物合成装置は,上述した繰り返し単位の重合反応と光反応物質の光反応とが離隔した位置で行われるものの一例である。
<DNAアレイ合成装置200の構成>
以下,図5に基づいて,本発明の第2の実施形態に係る有機化合物合成装置の一例としてのDNAアレイ合成装置200の構成について説明する。なお,図5は,本実施形態に係るDNAアレイ合成装置200の全体構成を示す断面図である。
図5に示すように,本実施形態に係るDNAアレイ合成装置200は,本実施形態に係る有機化合物合成用基板の一例としてのDNAアレイ基板210と,反応容器220と,光照射装置230とを備える。
DNAアレイ基板210は,末端が保護基で保護された4種の塩基(A,T,G,C)の重合反応により合成されたDNAと,光反応により保護基を離脱させる物質を生成する光反応物質30とを保持するための基板である。
本実施形態における保護基および光反応物質30については,上述した第1の実施形態の場合と同様であるので,詳細な説明を省略する。
また,DNAアレイ基板210の材質としては,ガラスや種々のプラスチックなどを使用することができる。
ここで,図6を参照しながら,DNAアレイ基板210の構成について説明する。なお,図6は,本実施形態に係るDNAアレイ基板210の構成を示す断面図であり,(a)は第1の例,(b)は第2の例,(c)は第3の例を示す。
本実施形態に係るDNAアレイ基板210には,少なくとも個々のDNAが保持されるDNA区画部分またはその周辺部に,DNAアレイ基板210の一方の面(図6では光照射装置230側の面)から他方の面(図6では光照射装置230の他側の面)へ反応液が流れる流路構造が設けられている。
かかる流路構造の第1の例としては,図6(a)に示すように,DNAアレイ基板210を,繰り返し単位である塩基とプロトン供給物質30から放出されたプロトンとを含む反応液を透過可能な構造を有するような構成が挙げられる。反応液を透過可能な構造としては,例えば,多孔質のガラス基板やプラスチック膜などの多孔質部材212を使用することができる。なお,この第1の例においては,上述した第1の実施形態で説明したように,光反応物質30の光反応により生成したプロトンなどの化学反応物質を所定の領域内に局在させる必要があるため,DNAアレイ基板210の表面を修飾したり,DNAアレイ基板210の表面に凹部を設けたりした方が望ましい。
また,第2の例としては,図6(b)に示すように,DNAアレイ基板210に,この基板を貫通する複数の貫通孔210aを設け,この貫通孔210aの一方の開口部(本実施形態では,光照射装置230側の開口部)が開放され,他方の開口部(本実施形態では,光照射装置230の他側の開口部)が塩基とプロトン供給物質30から放出されたプロトンとを含む反応液を透過可能な反応物質透過部材により閉塞されるような構成が挙げられる。上記反応物質透過物質としては,第1の例に挙げた多孔質部材212を使用することができる。なお,この第2の例においては,多孔質部材212が貫通孔210aの他方の開口部のみに配設されているが,開口部のみならず,少なくとも貫通孔210aの開口部を含んでDNAアレイ基板210の表面の一部を覆うように構成してもよい。
また,第3の例は,図6(c)に示すように,DNAアレイ基板210に貫通孔210aを設ける点は第2の例と同様である一方で,貫通孔210aの他方の開口部(本実施形態では,光照射装置230の他側の開口部)を閉塞するために,多孔質部材212等の反応物質透過部材が,DNAアレイ基板210の表面の一部ではなく,表面全体を覆うように配設されている点で第2の例と異なる。
反応容器220は,末端が保護基で保護された繰り返し単位と光反応物質とを有機化合物合成用基板に供給する反応物質供給部の一実施形態である。すなわち,反応容器220は,末端が保護基で保護された4種の塩基のうち所望の塩基とプロトン供給物質30とを含む反応液を,DNAアレイ基板210に供給する。
この反応容器220は,DNAアレイ基板210の双方の面を覆うように,上記反応液を保持するための所定の空間(下記入口側反応液保持部226Aおよび出口側反応液保持部226Bを参照)をDNAアレイ基板210の両面側に有して配設される。また,反応容器220は,主に,反応液入口222と,反応液出口224と,入口側反応液保持部226Aと,出口側反応液保持部226Bとを備える。
反応液入口222は,例えば,DNAアレイ基板210に対して光照射装置230側に配設され,反応液出口224は,例えば,反応液入口222とは反対側に,すなわち,DNAアレイ基板210に対して光照射装置230の他側に配設される。また,入口側反応液保持部226Aおよび出口側反応液保持部226Bでは,DNAの伸張反応(重合反応)を行う間,上記反応液が保持される。反応液は,反応液入口222から導入され,入口側反応液保持部226Aを通り,多孔質部材212を透過するか,あるいは,DNAアレイ基板210の貫通孔210aを通過した後に,出口側反応液保持部226Bを通り,反応液出口224から排出される。このように,反応容器220内においては,反応液入口222→入口側反応液保持部226A→出口側反応液保持部226B→反応液出口224という反応液の流路が形成されている。
光照射装置230は,複数の光源232と,この光源232から照射された光を集光する集光レンズの一例としての複数のロッドレンズ236とを有し,光源232からロッドレンズ236を介してDNAアレイ基板210に保持されたプロトン供給物質30に向けて光を照射する。ここで,本実施形態においては,光源232は複数設けられているが,本発明に係る光照射装置としては,1つの光源のみが設けられた構成でもよい。このように,光照射装置230の光源232から,プロトン供給物質30に光を照射することにより,DNAアレイ基板210と反応容器220とにより構成される化学反応系に対して,空間分布を持った光化学反応を起こさせることができる。
また,図示してはいないが,本実施形態に係る複数の光源232は,光源アレイ基板(図示せず)上にアレイ状に1列に配置されており,また,複数のロッドレンズ236も,アレイ状に配置された複数の光源232のそれぞれに対応する位置に,1つの光源232に対して1つのロッドレンズ236が配置されるように,アレイ状に1列に配置されてロッドレンズアレイ(図示せず)を構成している。
このように,本実施形態に係る複数の光源232および複数のロッドレンズ236は,アレイ状に1列に配置されているが,必ずしもアレイ状に配置されている必要はなく,また,光源232およびロッドレンズ236の配列の数も1列には限られず,DNAアレイ基板210の大きさやDNAアレイ基板210上に形成される光照射のパターン等により適宜変更することができる。さらに,光源232およびロッドレンズ236の個数もDNAアレイ基板210の大きさやDNAアレイ基板210上に形成される光照射のパターン等により適宜選択することができる。
光源232としては,例えば,半導体を用いた光学素子を使用することができるが,このような光学素子としては,例えば,発光ダイオードや半導体レーザなどを使用できる。発光波長の選択に当たっては,DNAなどの有機化合物を合成するために必要な光エネルギーに応じて,所望の発光波長を選択することが可能であるが,得られる光エネルギーが大きいという点で,波長の短い光を照射する光源を用いることが好ましい。一方,発光ダイオードや半導体レーザは,長波長で発光するものほど作成しやすい。このような観点から,本実施形態では,光源232として,例えば,発光波長が400nm程度の青色発光ダイオードを使用することができる。
また,光源232として発光ダイオードを使用した場合には,発光ダイオードのピッチ(隣り合う発光ダイオード間の間隔)を20μm程度とし,ロッドレンズ236の焦点距離を4mm程度とすることができる。さらに,光源232として発光ダイオードを用いることにより,従来使用されていたUVランプ等と比べ,100〜1000倍程度高い輝度を得ることができるため,光反応物質30の反応時間を短縮することができる。
なお,発光ダイオードアレイを使用すると,従来のUVランプやレーザ等を用いる場合と比べて焦点距離を短くすることができるので,DNAアレイ基板210等の有機化合物合成用基板と光照射装置230との距離を短くすることができ,これにより,DNAアレイ合成装置200等の有機化合物合成装置全体の大きさを小型化することが可能となる。
また,本実施形態においては,プロトン供給物質30の光化学反応(プロトン放出)を,図6(a)に示した第1の例のDNAアレイ基板を用いた場合には,DNAアレイ基板を構成する多孔質部材212の光照射装置230側の表面で起こさせるために,光源232から照射された光の焦点位置が多孔質部材212の光照射装置230側の表面となるように,ロッドレンズ236により調整される。また,図6(b),(c)に示した第2および第3の例のDNAアレイ基板を用いた場合には,DNAアレイ基板210に形成された貫通孔210aの光照射装置230側の開口部付近で起こさせるために,光源232から照射された光の焦点位置が貫通孔210aの光照射装置230側の開口部付近となるように,ロッドレンズ236により調整される。
このようにロッドレンズ236により調整された集光位置(光源232から照射された光の焦点位置)において,プロトン供給物質30の光化学反応によりプロトンが生成される。生成されたプロトンは,プロトン自身の拡散または反応液の流れによって,DNAアレイ基板210の光照射装置230の他側の表面に到達する。
一方,DNAの合成反応は,DNAアレイ基板210の光照射装置230の他側の表面で行われる。より具体的には,DNAの合成反応は,上記第1の例の場合には,DNAアレイ基板を構成する多孔質部材212の光照射装置230の他側の表面で行われ,上記第2および第3の例の場合には,貫通孔210aの光照射装置230の他側の開口部を閉塞する多孔質部材212の表面で行われる。
このように,本実施形態においては,光照射により光反応を起こしてプロトンを発生させる位置とDNAの合成反応が行われる位置とが離隔しているため,上述した第1の実施形態の場合と異なり,合成されるDNAに悪影響を与えることなく,DNA合成反応の反応効率を向上させることができる。
なお,上記第2の例(図6(b)参照)および第3の例(図6(c)参照)の場合には,貫通孔210aの他方の開口部が多孔質部材212で閉塞された構成を示したが,貫通孔210aの双方の開口部が開放され,多孔質部材212を設けられていない構成であってもよい。この場合には,DNAの合成反応は,貫通孔210aの壁面またはDNAアレイ基板210上の貫通孔210aの開口部の周辺で行うことができる。
また,本実施形態に係るDNAアレイ合成装置200は,光照射装置230をDNAアレイ基板210に対して相対移動させる移動機構(図示せず)を有している。この移動機構は,例えば,光照射装置230を,光源232のアレイの軸方向と垂直な方向に,DNAアレイ基板210と平行に水平移動させるように構成することができる。ただし,光照射装置230の相対移動の方向については,上記の場合には限られず,例えば,DNAアレイ基板210の対角線方向でもよく,あるいは,光照射装置230がDNAアレイ基板210の辺方向に沿って往復しながら相対移動するように構成してもよい。
このように,光照射装置230がDNAアレイ基板210に対して相対移動しながら光源234の光照射を時間的・空間的にオンオフして,光反応物質30の光化学反応を起こさせたい所望の位置に選択的に光を照射することで,光化学反応が起こる位置の空間パターンをDNAアレイ基板210上に形成することができる。また,光照射装置230の光源232から照射された光は,上述したように,ロッドレンズ236により,光化学反応を起こさせたい所望の位置に焦点位置が調整されるので,この位置において光化学反応が起こることとなる。
このような方法により光化学反応が起こる位置の空間パターン(光照射のパターン)を形成することにより,光照射の空間パターン(光化学反応が起こる位置の空間パターン)を変更したい場合には,光照射装置230を相対移動させる際に,光源232からの光照射のオンオフのタイミングを制御するだけで,容易にパターン変更に対応することができる。
さらに,このような空間パターンが形成されたDNAアレイ基板210に対して,本実施形態に係る繰り返し単位である4種の塩基のうち,DNAの伸張を行いたい所望の塩基を供給することにより,光照射が行われた位置に対応する位置において,DNAの伸張(繰り返し単位の重合反応)が行われる。そして,このような操作を繰り返すことにより,所望の塩基配列を有する1種または2種以上のDNAがアレイ状に配置されたDNAアレイを製造することができる。なお,かかるDNAアレイの製造方法の詳細については後述する。
ここで,本実施形態においては,光源232およびロッドレンズ236がアレイ状に配置された構造を有する光照射装置230を用いて,この光照射装置230をアレイの軸と垂直な方向にDNAアレイ基板210に対して相対移動させることにより,DNAアレイ基板210上に光化学反応が起こる位置の空間パターンを形成している。このようにして上記空間パターンを形成することにより,光照射装置230をDNAアレイ基板210に対して相対移動させるだけで,所望の位置に正確に光を照射してスポット内のDNAなどの化学物質の均一性を向上できるとともに,高速に空間パターンを形成することができる。
以上,本実施形態に係るDNAアレイ合成装置200の構成について説明したが,次に,このDNAアレイ合成装置200を用いたDNAアレイの合成方法について説明する。
<DNAアレイ合成装置200を用いたDNAアレイの合成方法>
以下,図7に基づいて,本実施形態に係るDNAアレイ合成装置200を用いたDNAアレイの合成方法について詳細に説明する。なお,図7は,本実施形態に係るDNAアレイの合成方法を示す説明図であり,(a)は,DNAの伸張反応前の状態,(b)は,光反応により酸性領域が形成された状態,(c)は,酸性領域が移動して保護基が離脱した状態,(c)は,DNAの伸張反応中の状態,(d)は,DNAの伸張反応後の状態を示す。
なお,以下の説明では,説明の便宜のため,DNAアレイ基板210として,図6(b)に示した第2の例に係る基板を用いた場合を例に挙げて説明するが,他の場合についても同様である。
まず,図7(a)に示すように,DNAアレイ基板210の貫通孔210aの一方の開口部を閉塞する多孔質部材212にリンカー22を介して保護基24を有する第1の塩基26(この例では,チトシン(T))を形成する。次いで,ここに,反応液供給部(図7(a)では図示せず)を用いて,光によりプロトンを放出するプロトン供給物質(図7(a)では省略してある)を含む反応液12を流す。
次に,図7(b)に示すように,光化学反応を起こさせたい場所に,例えば,図7(b)の左側の貫通孔210aの開口部付近に,光照射装置230から照射した光を集光すると,この左側の貫通孔210aの開口部付近に存在するプロトン供給物質が光反応を起こしてプロトンが供給され,光照射装置230から照射された光の焦点位置の近傍に,酸性領域40が生成する。なお,この段階では,酸性領域40は,DNA合成反応が行われる位置とは離隔されている。
さらに,図7(c)に示すように,上述した反応容器220に形成された反応液の流路における生成されたプロトンの拡散または反応液の流れ等により,酸性領域40が貫通孔210a中をDNA合成反応が行われる位置に向かって行く。入口側反応液保持部226Aと出口側反応液保持部226Bとの圧力差を利用して,プロトンを貫通孔210aの中をDNA合成反応が行われる場所に向かって一時的に押し出す構成であっても良い。その結果,酸性領域40が,DNA合成反応が行われる位置,すなわち,左側の貫通孔210aの開口部を閉塞する多孔質部材212の周辺領域に達し,この酸性領域40に存在する塩基26の保護基24がプロトンと反応することにより,塩基26から保護基24が離脱し,他の塩基と反応可能な塩基26が生成する。
次に,図7(d)に示すように,反応液供給部(図7(d)では図示せず)を用いて,上記反応可能な塩基26と反応させたい第2の塩基28(この例では,アデニン(A))を含むアミダイト溶液14を流すと,保護基24が離脱した第1の塩基26に,保護基を有する第2の塩基28が結合し,DNAの伸張が起こる。一方,光を照射しなかった区画,例えば,図7(d)の右側の貫通孔210aの開口部を覆う多孔質部材212に保持された第1の塩基26は,保護基24を有するため,第2の塩基28が結合することができず,DNAの伸張は起こらない。
このようにして,図7(e)に示すように,所望のDNA(この例では,左側の多孔質部材212に存在する第1の塩基26)に対してのみ新たな塩基(この例では,第2の塩基28)を結合させ,選択的にDNAの伸張反応を起こさせることができる。
さらに,DNAアレイ基板210を含む反応系を洗浄液で洗浄した後,再び,図7(a)〜図7(e)に示したサイクルを繰り返すことにより,DNAアレイ基板210上の所望の位置に,所望の配列と長さを有するDNAを形成することができる。この場合に,DNAアレイ基板210上に複数の貫通孔210aがアレイ状に配置されていれば,複数種類の所望の配列と長さを有するDNAがアレイ状に配置されたDNAアレイを製造することができる。
なお,以下に,上述した第1の実施形態および第2の実施形態に係るDNAの合成方法について,使用可能な試薬の例を示しながら,さらに具体的に説明する。
DNAの合成化学は現在も開発が続いており,様々な方法がある。通常使用されているのは,phosphoramideを用いた4−stepプロセスである。保護基を離脱させる方法としては,一般に,酸TCAを供給することが行われているが,本実施形態では,保護基を離脱させるために酸TCAを供給する代わりに,光反応でプロトンを供給するプロトン供給物質を使用する。
具体的には,まず,5’−dimethoxytritlで保護されている2’−deoxynucleosideを,アルキルアミノによるリンカーでガラス系基板の表面に配列したものを用意する。この他には,ポリスチレン基板に,上記の,5’−dimethoxytritlで保護されている2’−deoxynucleosideを結合させたものもよく使用される。
プロトン供給材(PGA:Photogenerated Acid)としては,上述したように,triaryl−sulfonium−hexafluroantimonateをpropylene carbonateに溶解させたものを使用できる。この場合,照射波長は365nmである。
次に,CHCN,CHClによる洗浄の後,テトラゾール/CHCN溶液中で伸張反応を行う。
伸張反応を行った後,再びCHCNで洗浄し,acetic anhydride/lutidine/THFとN−methylimidazole/THFとの混合溶液でキャッピングを行う。次いで,洗浄した後,I/THF/pyridine/HOで酸化をする。このように,洗浄,キャッピング,洗浄で1サイクルが終了する。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば,上述した実施形態においては,有機化合物合成装置がDNAアレイ合成装置である場合について説明したが,RNAの合成はもちろんのこと,タンパク質の合成や一般的な高分子化合物の合成についても,本発明を適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係るDNAアレイ合成装置の全体構成を示す断面図である。 同実施形態に係るDNAアレイ基板の構成を示す断面図である。 同実施形態に係る光照射装置の構成を示す斜視図である。 同実施形態に係るDNAアレイの合成方法を示す説明図であり,(a)は,DNAの伸張反応前の状態,(b)は,保護基が離脱した状態,(c)は,DNAの伸張反応中の状態,(d)は,DNAの伸張反応後の状態を示す。 本発明の第2の実施形態に係るDNAアレイ合成装置の全体構成を示す断面図である。 同実施形態に係るDNAアレイ基板の構成を示す断面図であり,(a)は第1の例,(b)は第2の例,(c)は第3の例を示す。 同実施形態に係るDNAアレイの合成方法を示す説明図であり,(a)は,DNAの伸張反応前の状態,(b)は,光反応により酸性領域が形成された状態,(c)は,酸性領域が移動して保護基が離脱した状態,(c)は,DNAの伸張反応中の状態,(d)は,DNAの伸張反応後の状態を示す。
符号の説明
12 プロトン供給物質を含む反応液
14 アミダイト溶液
22 リンカー
24 保護基
26 第1の塩基(T)
28 第2の塩基(A)
30 光反応物質(プロトン供給物質)
40 酸性領域
100 DNAアレイ合成装置
110 DNAアレイ基板
112 凹部
120 反応容器
122 反応液入口
124 反応液出口
126 反応液保持部
130 光照射装置
132 光源
134 光源アレイ基板
136 ロッドレンズ
138 ロッドレンズアレイ
200 DNAアレイ合成装置
210 DNAアレイ基板
210a 貫通孔
212 多孔質部材
220 反応容器
222 反応液入口
224 反応液出口
226A 入口側反応液保持部
226B 出口側反応液保持部
230 光照射装置
232 光源
236 ロッドレンズ

Claims (15)

  1. 1または2以上の繰り返し単位からなる有機化合物を光照射により合成する有機化合物合成装置であって:
    末端が保護基で保護された前記繰り返し単位と,光反応により前記保護基を離脱させる光生成物質を生成する光反応物質とが供給され,前記繰り返し単位の重合反応が行われる反応容器と;
    1または2以上の光源を有し,前記光源から前記反応容器内に向けて光を照射する光照射装置と;
    を備えることを特徴とする,有機化合物合成装置。
  2. 前記光照射装置が前記反応容器に対して相対移動することで,1種または2種以上の前記有機化合物を合成することを特徴とする,請求項1に記載の有機化合物合成装置。
  3. 前記光照射装置は,前記反応容器に対して相対移動するときに,前記反応容器内に供給された前記光反応物質のうち一部の前記光反応物質に選択的に光を照射することを特徴とする,請求項2に記載の有機化合物合成装置。
  4. 前記繰り返し単位の重合反応と前記光反応物質の光反応とは,略同一の位置で行われることを特徴とする,請求項1〜3のいずれかに記載の有機化合物合成装置。
  5. 前記繰り返し単位の重合反応と前記光反応物質の光反応とは,離隔した位置で行われることを特徴とする,請求項1〜3のいずれかに記載の有機化合物合成装置。
  6. 前記光照射装置は,アレイ状に配置された2以上の光源を有することを特徴とする,請求項1〜5のいずれかに記載の有機化合物合成装置。
  7. 前記光照射装置は,前記光源のアレイの軸方向と垂直な方向に相対移動することを特徴とする,請求項6に記載の有機化合物合成装置。
  8. 前記光源は,発光ダイオードであることを特徴とする,請求項1〜7のいずれかに記載の有機化合物合成装置。
  9. 前記光照射装置は,前記光源から照射された光を集光する1または2以上の集光レンズをさらに有することを特徴とする,請求項1〜8のいずれかに記載の有機化合物合成装置。
  10. 前記光反応物質は,光反応によりプロトンを放出するプロトン供給物質であり,
    前記保護基は,プロトンと反応することにより前記繰り返し単位から離脱する官能基であることを特徴とする,請求項1〜9のいずれかに記載の有機化合物合成装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の有機化合物合成装置を用いて合成された有機化合物が固定される有機化合物合成用基板。
  12. 前記光反応物質が保持される複数の光反応物質保持部を有し,
    前記繰り返し単位の重合反応は,光が照射された前記光反応物質が保持された前記光反応物質保持部で行われることを特徴とする,請求項11に記載の有機化合物合成用基板。
  13. 前記繰り返し単位と前記光生成物質とを透過可能な構造を有し,
    前記光反応物質の光反応は,前記有機化合物合成用基板の光が照射された側の表面で行われ,
    前記繰り返し単位の重合反応は,前記有機化合物合成用基板の光が照射された側と反対側の表面のうち前記光反応物質の光反応が行われた位置で行われることを特徴とする,請求項11に記載の有機化合物合成用基板。
  14. 複数の貫通孔を有し,
    前記貫通孔は,光が照射される側の開口部が開放され,光が照射される側と反対側の開口部が前記繰り返し単位と前記光生成物質とを透過可能な反応物質透過部材により閉塞され,
    前記光反応物質の光反応は,光が照射された側の開口部の近傍で行われ,
    前記繰り返し単位の重合反応は,前記光反応物質の光反応が行われた前記貫通孔の光が照射された側と反対側の開口部を閉塞する前記反応物質透過部材の表面で行われることを特徴とする,請求項11に記載の有機化合物合成用基板。
  15. 前記光反応物質は,光反応によりプロトンを放出するプロトン供給物質であり,
    前記保護基は,プロトンと反応することにより前記繰り返し単位から離脱する官能基であることを特徴とする,請求項11〜14のいずれかに記載の有機化合物合成用基板。
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