JP2007252175A - 蓄電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】システム構成のバックアップを図ることで蓄電装置に発生する異常状態に対しても動作させ続けられる信頼性の高い蓄電装置を提供することを目的とする。
【解決手段】充放電を司る制御回路9と少なくとも2つのマスタユニット10a、10bを外部送受信系配線25で接続するとともに、いずれかのマスタユニット10a、10bが異常となった場合には、そのマスタユニットを外部送受信系配線25から分離する構成としたもので、これにより、いずれかのマスタユニット10a、または10bが異常になってもその影響を受けずに他のマスタユニット10a、または10bで動作し続けられるので、高信頼な蓄電装置を実現できる。
【選択図】図1
【解決手段】充放電を司る制御回路9と少なくとも2つのマスタユニット10a、10bを外部送受信系配線25で接続するとともに、いずれかのマスタユニット10a、10bが異常となった場合には、そのマスタユニットを外部送受信系配線25から分離する構成としたもので、これにより、いずれかのマスタユニット10a、または10bが異常になってもその影響を受けずに他のマスタユニット10a、または10bで動作し続けられるので、高信頼な蓄電装置を実現できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、蓄電素子を用いた蓄電装置に関するものである。
近年、環境への配慮から駆動の全てあるいは一部をモーターで行う、いわゆる電気自動車やハイブリッド自動車が普及しつつある。これらの自動車はモーターの電力がバッテリ(二次電池)から供給されている。この場合、バッテリの必要個数を低減するために昇圧コンバータと組み合わせて使用されているが、それでも200個以上のバッテリが必要となる。
また、バッテリは急速かつ大電流充放電による特性変化や劣化が起こるため、特に急加速時にモーターへ供給する電流を制限している。その結果、十分な加速が得られない場合があった。これに対し、急速放電が可能なキャパシタをバッテリと併用した自動車も考案されている。これにより、急加速時にバッテリに加えキャパシタの電力もモーターに供給されるため、バッテリのみの場合より急峻な加速が可能となる。
この場合、モーターを駆動できるだけの電圧をキャパシタで得るには、例えば必要電圧が約750Vであるとすると、1個当たりの定格電圧が2.5Vのキャパシタを用いた場合、300個を直列に接続する必要がある。また、必要な容量を得るために並列接続を組み合わせることもある。
このように、電気自動車やハイブリッド自動車に使用されるバッテリやキャパシタ(以下、両者を総称して蓄電素子という)はそれぞれ数百個オーダーが必要となるが、蓄電素子にはバラツキがあるので、蓄電素子に印加される電圧がばらついてしまう。これを考慮せず充電を行うと、蓄電素子の劣化が進行したり、場合によっては破損に到る可能性がある。
そこで、充放電を制御するために多数の蓄電素子の状態を管理する蓄電装置が例えば特許文献1に示されている。このような蓄電装置の一例を図12のブロック回路図に示す。なお、図12では蓄電素子にキャパシタを用いた例を説明する。また、図12の太線は電力系配線を、細線はスレーブ送受信系配線を、それぞれ示す。
蓄電素子1は定格電圧2.5Vの複数のキャパシタからなり、これらを300個直列に接続している。各々の蓄電素子1の両端電圧は電圧検出回路2で検出される。
ここで、300個もの蓄電素子1を順番に電圧検出回路2で検出していたのでは、全ての蓄電素子1の両端電圧を検出するのに時間がかかり、充放電制御をタイムリーに行えず過充電や過放電になってしまう可能性がある。そこで、蓄電素子1を例えば10個づつに区切り、10個毎に電圧検出回路2を設けることにより、それぞれの電圧検出回路2が独立して両端電圧を検出できるようにしている。これにより、電圧検出に要する時間を1/30に短縮している。
この場合、10個毎に検出した電圧データは通信技術を用いて送出する必要があるので、検出された両端電圧をスレーブ側制御回路3で読み込み、送信可能な電圧データに変換してスレーブ側送受信回路4を介して送出している。
以上に説明した10個直列の蓄電素子1と電圧検出回路2とスレーブ側制御回路3とスレーブ側送受信回路4からなるスレーブユニット5は複数個(図12の例では30個)有する構成となる。
これらのスレーブユニット5は複数の蓄電素子1の両端が直列になるように太線で示した電力系配線6で接続されている。なお、両端のスレーブユニット5には+、−端子を介して図示しない充放電回路に接続されている。
同時にスレーブユニット5はスレーブ側送受信回路4が直列になるように細線で示したスレーブ送受信系配線7で接続されている。
なお、両端のスレーブユニット5における一方のスレーブ側送受信回路4にはスレーブ送受信系配線7を介してマスタ側送受信回路8に接続されている。マスタ側送受信回路8には制御回路9が接続されているので、各スレーブユニット5から送出された電圧データはスレーブ送受信系配線7を介してマスタ側送受信回路8で受信され、制御回路9に取り込まれる。ここで、マスタ側送受信回路8と制御回路9を合わせてマスタユニット10と呼ぶ。マスタユニット10は取り込まれた電圧データから各蓄電素子1の状態を管理し、そのデータに応じて制御回路9から図示しない充放電回路を制御する。
このような構成、動作により、各蓄電素子1の状態に応じた充放電制御をタイムリーに行うことができるので、過充電や過放電を防止でき、蓄電素子1の劣化低減が可能となる。
特許第3581825号公報
上記の蓄電装置によると、確かにタイムリーな充放電制御により蓄電素子1の劣化を低減できるが、万一マスタユニット10の機能異常や、スレーブ送受信系配線7の断線異常等が発生すると、たとえスレーブユニット5や蓄電素子1が正常であっても蓄電装置全体の充放電制御ができなくなるという課題があった。このため、特に電気自動車やハイブリッド自動車の駆動用主バッテリに上記蓄電装置を用いた場合、走行性能が著しく損なわれたり走行不能になる可能性があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、システム構成のバックアップを図ることで蓄電装置に発生する前記異常状態に対しても動作させ続けられる信頼性の高い蓄電装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の蓄電装置は、充放電を司る制御回路とマスタユニットを外部送受信系配線で接続するとともに、前記マスタユニットを少なくとも2つ用い、いずれかの前記マスタユニットが異常となった場合には、そのマスタユニットを前記外部送受信系配線から分離し、他方のマスタユニットにより機能動作を継続するようにしたものである。
本構成によるとマスタユニットを複数構成し、さらに異常のあるマスタユニットを外部送受信系配線から分離しているので、いずれかのマスタユニットが異常になっても他のマスタユニットで蓄電装置を動作し続けられる。その結果、前記目的を達成することができる。
また、本発明の蓄電装置は、マスタユニット内に2つのマスタ側主制御回路、およびマスタ側副制御回路を内蔵し、いずれかのマスタ側主制御回路、またはマスタ側副制御回路が異常となった場合は、異常のある方をスレーブ送受信系配線から分離するとともに、主副切替スイッチを正常な方に切り替えることで外部送受信系配線からも分離するものである。
本構成によると異常のあるマスタ側主制御回路、またはマスタ側副制御回路をスレーブ送受信系配線、および外部送受信系配線から分離し、他の正常な回路系への異常波及を防ぐとともに、いずれか一方が異常になっても他方で蓄電装置を動作し続けられる。その結果、前記目的を達成することができる。
また、本発明の蓄電装置は、マスタユニット内に2つのマスタ側主制御回路、およびマスタ側副制御回路を内蔵し、いずれか一方が各スレーブユニットから蓄電素子の両端電圧データを取得し制御回路に送信する際に、前記マスタ側主制御回路と前記マスタ側副制御回路の他方は前記両端電圧データの反転データを生成して前記制御回路に送信し、前記両端電圧データと前記反転データを対比することで前記マスタユニットの異常を検出するものである。
本構成によると常時2つのマスタ側主制御回路、およびマスタ側副制御回路を実際に駆動するので、それらの全機能の異常を検出可能となる。その結果、前記目的を達成することができる。
本発明の蓄電装置によれば、異常のあるマスタユニット、またはマスタ側制御回路を分離することで、車両制御を司る上位の制御回路、および、他の正常な回路系への異常波及を防ぐことができ、かつ、蓄電装置を駆動し続けられ、また、複数のマスタ側制御回路を常時駆動して異常検出を行うので、極めて信頼性の高い蓄電装置を実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、図中の各種スイッチの端子が白丸のものはスイッチ制御信号が途絶えた時に自動的にオフになるものを、黒丸のものは自動的にオンになるものをそれぞれ示す。また、切替スイッチではスイッチ制御信号が途絶えると自動的に黒丸側にスイッチが切り替わることを示す。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における蓄電装置の通常時のブロック回路図である。図2は、本発明の実施の形態1における蓄電装置の一方のマスタユニット異常時のブロック回路図である。図3は、本発明の実施の形態1における蓄電装置の他方のマスタユニット異常時のブロック回路図である。図4は、本発明の実施の形態1における蓄電装置の外部送受信系配線の異常監視時におけるブロック回路図である。
図1は、本発明の実施の形態1における蓄電装置の通常時のブロック回路図である。図2は、本発明の実施の形態1における蓄電装置の一方のマスタユニット異常時のブロック回路図である。図3は、本発明の実施の形態1における蓄電装置の他方のマスタユニット異常時のブロック回路図である。図4は、本発明の実施の形態1における蓄電装置の外部送受信系配線の異常監視時におけるブロック回路図である。
なお、図1から図4において、図12と同じ構成要素については同じ符号を用い、詳細な説明を省略する。また、太線は電力系配線を、中太線は外部送受信系配線を、細線はスレーブ送受信系配線を、それぞれ示す。
まず、蓄電装置の構成を図1により説明する。
図1において、蓄電素子1は定格電圧2.5Vの電気二重層キャパシタからなり、これを合計300個直列に接続して必要な電力を賄っている。なお、蓄電素子1はキャパシタに限らず、充放電可能な二次電池でもよい。
各蓄電素子1には10個毎にそれらの状態(両端電圧)を検出するための電圧検出回路2が接続されている。電圧検出回路2で検出した両端電圧はスレーブ側制御回路3で読み込まれ、送受信可能な電圧データに変換されて、スレーブ側制御回路3に接続されたスレーブ側送受信回路4を介して送出される。
従って、上記の蓄電素子1、電圧検出回路2、スレーブ側制御回路3、およびスレーブ側送受信回路4を内蔵したスレーブユニット5は複数個(本実施の形態1では30個)有する構成となる。
各スレーブユニット5は蓄電素子1の両端が直列になるように電力系配線6で接続されている。さらに、各スレーブ側送受信回路4はスレーブ送受信系配線7で接続されている。
直列に接続されたスレーブ側送受信回路4の両端にはマスタ側送受信回路8が接続されている。各々のマスタ側送受信回路8にはマスタ側制御回路21が接続されている。マスタ側制御回路21には、さらに外部送受信回路22、および監視回路23が接続されている。
外部送受信回路22にはマスタスイッチ24の入力端子24aが接続されている。なお、マスタスイッチ24は監視回路23によりオンオフ制御されている。
従って、上記のマスタ側送受信回路8、マスタ側制御回路21、外部送受信回路22、監視回路23、およびマスタスイッチ24を内蔵した2つのマスタユニット10a、10bは複数のスレーブユニット5の両端に位置するスレーブ送受信系配線7に接続された構成となる。
なお、図1ではマスタユニット10a、10bとスレーブユニット5を別体構成で示しているが、これはマスタユニット10a、10bの回路と任意のスレーブユニット5(特に両端のスレーブユニット5)の回路を同一基板上に形成してもよい。これにより、スレーブ送受信系配線7の一部を同一基板に内蔵できるので、その分、配線の引き回しによる外部ノイズの影響を低減でき、信頼性の高い蓄電装置を実現できる。また、基板の共通化により生産性の向上を図ることも可能となる。
各マスタスイッチ24の出力端子24bは外部送受信系配線25により互いに接続されている。同時に、任意のマスタユニット(図1では10a)に内蔵されたマスタスイッチ24の出力端子24bには外部スイッチ26の一端が接続されている。外部スイッチ26はマスタユニット10aに内蔵されたマスタ側制御回路21によりオンオフ制御される構成としている。なお、外部スイッチ26のオンオフ制御はマスタユニット10aのマスタ側制御回路21に限るものではなく、任意のマスタユニットのマスタ側制御回路21であればよい。
外部スイッチ26の他端には制御回路9が接続されている。制御回路9はマスタユニット10a、10bから得られた電圧データに基き、図示しない充放電制御回路を介して蓄電素子1の充放電を制御する。なお、本実施の形態1では2つのマスタユニット10a、10bを設け、それぞれ独立して電圧データを求める等の動作を行っているため、蓄電素子1の充放電を制御する制御回路9はマスタユニット10a、10bと別体で設ける構成とした。なお、マスタユニット10a、10bにそれぞれ制御回路9の機能を包含する構成としてもよい。この場合は、制御回路9も二重となるので、それも含め信頼性の向上が可能となる。
次に、このような蓄電装置の動作について説明する。
まず、通常時の蓄電素子1の状態(両端電圧)検出動作を述べる。この場合は、図1に示すように各マスタスイッチ24、および外部スイッチ26はオンの状態となっている。
制御回路9は充放電制御に必要な蓄電素子1の電圧検出要求条件(例えば既定時間経過毎など)が揃うと、マスタユニット10a、10bに対し電圧検出要求信号を送信する。
電圧検出要求信号は外部スイッチ26を介してマスタユニット10aに伝達される。同時に、マスタユニット10aの出力端子24bに接続された外部送受信系配線25を介してマスタユニット10bにも伝達される。
マスタユニット10aに伝達された電圧検出要求信号はマスタスイッチ24を介して外部送受信回路22で受信される。外部送受信回路22は受信した電圧検出要求信号をマスタ側制御回路21が識別できる信号に変換してマスタ側制御回路21に伝達する。
これを受け、マスタ側制御回路21はマスタ側送受信回路8を介して各スレーブユニット5に対し電圧検出要求信号を出力する。これにより、マスタ側送受信回路8は各スレーブユニット5に対し電圧検出要求信号を送信する。
電圧検出要求信号はスレーブ送受信系配線7を介して各スレーブユニット5に伝達される。各スレーブユニット5はスレーブ側送受信回路4を介してスレーブ側制御回路3に伝達された電圧検出要求信号に基いて、電圧検出回路2を制御し、各蓄電素子1の両端電圧を検出する。
電圧検出回路2で得られた電圧はスレーブ側制御回路3で電圧データに変換されて、図示しない内部メモリに記憶される。
マスタ側制御回路21は全てのスレーブユニット5が全電圧データを取得し終わる既定時間が経過すれば、30個のスレーブユニット5に対して順次電圧データ送信要求信号を送信する。これを受けたスレーブユニット5は電圧データをマスタ側制御回路21に返信する。
こうして得られた電圧データはマスタ側制御回路21で全電圧データを連続データに変換して、外部送受信回路22を経由してマスタスイッチ24、外部スイッチ26から制御回路9に送信される。制御回路9は得られた電圧データを基に、蓄電素子1に対し最適な充放電制御を行う。
なお、本実施の形態1ではマスタ側制御回路21から各スレーブユニット5に電圧検出要求信号を送信して初めて、各スレーブユニット5は一斉に内蔵した10個の蓄電素子1の電圧を測定し始めているが、これは各スレーブユニット5が電圧検出要求信号に関係なく車両起動時から常時各蓄電素子1の電圧を測定し続けてもよい。この場合、スレーブ側制御回路3の図示しない内部メモリに最新の電圧データが更新、記憶され続けるので、マスタ側制御回路21は任意の時間に各スレーブユニット5に対して順次電圧データ送信要求信号を送信すれば、その時点で最新の電圧データを受信することができる。
通常時は以上の動作により各蓄電素子1の両端電圧を検出している。この場合、マスタユニット10aは正常なので、マスタユニット10bは制御回路9とマスタユニット10aの相互通信状態を確認している。
但し、もしスレーブ送受信系配線7の一部が断線する異常が発生すれば、マスタユニット10aに伝達される電圧データは断線する手前までのスレーブユニット5のデータとなり、全データに対して不足が生じる。この状態はマスタユニット10aのマスタ側制御回路21で検出可能であるので、もしデータ不足があればマスタユニット10aのマスタ側制御回路21は外部送受信回路22、マスタスイッチ24、および外部送受信系配線25を介してマスタユニット10bに不足データの要求信号を送信する。
これを受け、マスタユニット10bのマスタ側制御回路21はスレーブ送受信系配線7の断線手前までの電圧データ、すなわち不足分のデータを順次求め、制御回路9に送信する動作を行う。
このように2つのマスタユニット10a、10bを複数のスレーブユニット5の両端に位置するスレーブ送受信系配線7に接続することにより、スレーブ送受信系配線7が断線しても全データを漏れなく得ることができるので、高信頼の蓄電装置を実現できる。
次に、マスタユニット10a、10bの状態監視動作について説明する。
状態監視動作には、各マスタユニット10a、および10bの内部で独立して状態を監視する動作と、外部送受信系配線25の状態を監視する動作の2種類がある。
まず、独立して状態を監視する動作について説明する。この場合は、通常の電圧検出動作時にマスタ側制御回路21が送受信されているデータの内容を監視できるため、もし送受信データに異常があればマスタ側送受信回路8や外部送受信回路22の異常を判断できる。
特に、外部送受信回路22の異常については異常検出動作時に既定時間毎に制御回路9から発信される監視信号を正常にマスタ側制御回路21に伝達されるか否かで判断している。ここで、制御回路9からマスタ側制御回路21に伝達される信号を下り信号、マスタ側制御回路21から制御回路9に伝達される信号を上り信号と呼ぶ。
すなわち、正常ならば制御回路9からの下り監視信号はマスタユニット10aの外部送受信回路22で受信され、マスタ側制御回路21に伝達される。しかし、もしマスタ側制御回路21に監視信号が伝達されなければ、外部送受信回路22の下り信号回路系に異常があることになる。この異常はマスタ側制御回路21に監視信号が伝達されないことから検出できる。この場合は、マスタ側制御回路21が監視回路23を介してマスタスイッチ24をオフにすることによりマスタユニット10aを外部送受信系配線25から分離している。
マスタ側制御回路21に監視信号が正常に伝達されたら、次にマスタ側制御回路21から制御回路9に上り応答信号を発信する。この信号が正常に制御回路9に伝達されれば、下り監視信号、上り応答信号ともに送受信できたことになるので、外部送受信回路22は正常であると判断できる。しかし、もし制御回路9に上り応答信号が伝達されなければ、外部送受信回路22の上り信号回路系に異常があることになる。この異常は制御回路9に上り応答信号が伝達されないことから検出できる。この場合、下り信号回路系は正常なので、制御回路9からマスタ側制御回路21、および監視回路23を介してマスタスイッチ24をオフにすることによりマスタユニット10aを外部送受信系配線25から分離している。
また、前記したように通常時はマスタユニット10bが制御回路9とマスタユニット10aの相互通信状態を確認しているので、その状態によりマスタスイッチ24の制御を行ってもよい。
なお、マスタユニット10bの外部送受信回路22の異常判断や動作も、上記したマスタユニット10aの外部送受信回路22と同様に行っている。
マスタ側制御回路21自身の異常は監視回路23によって検出している。具体的には、監視回路23がマスタ側制御回路21の動作状態を監視しており、監視回路23からの信号送信に対する監視回路23への返信が正常に得られるかを判断している。従って、監視回路23からの既定の監視信号に対し、監視回路23の応答内容が異常、または無応答である場合は異常となる。このような通信応答状態の監視動作を監視回路23が適宜行うことにより、早期にマスタユニット10a、10bの構成回路の異常を検出している。
もし、マスタユニット10aで上記した異常をマスタ側制御回路21、監視回路23、または制御回路9が検出すると、図2に示すように監視回路23はマスタスイッチ24をオフにする。これによりマスタユニット10aを外部送受信系配線25から分離している。その結果、異常のあるマスタユニット10aからの異常データ漏洩や異常出力(例えば、一定電圧のまま保持されてしまう状態)の影響を防ぐことができる。
同様に、もしマスタユニット10bで上記異常をマスタ側制御回路21、監視回路23、または制御回路9が検出すると、図3に示すように監視回路23はマスタスイッチ24をオフにしてマスタユニット10bを外部送受信系配線25から分離している。
従って、単にマスタユニットを複数構成することにより正常なマスタユニット10a、または10bで動作させ続けることによる故障確率の低減だけでなく、異常のあったマスタユニット10a、10bを分離して異常データの影響を回避する構成としたため、全体として極めて信頼性の高い蓄電装置を形成することができる。
なお、監視回路23が異常となり、マスタスイッチ24のオンオフ制御信号が途絶えた場合は、マスタスイッチ24が自動的にオフになるように例えばノーマルオープン特性を有するリレーからなるスイッチを用いている。これにより、監視回路23の異常時にもマスタユニット10a、または10bを外部送受信系配線25から分離できるので、高信頼性を得ることができる。
次に、外部送受信系配線25の状態を監視する動作について説明する。この動作は例えば前記した通常時の動作の合間に実施される。
具体的には、まず外部送受信系配線25の監視動作条件(マスタユニット10a、10bが正常で、通常動作の合間)になると、図4に示すようにマスタユニット10aのマスタ側制御回路21が外部スイッチ26をオフにする。これにより、制御回路9からマスタユニット10aが切り離された状態となり、以下に説明する外部送受信系配線25の監視信号が制御回路9に伝達されることがなくなる。従って、制御回路9への監視信号による影響を回避することが可能となり、制御回路9への演算負荷が軽減されるので、信頼性の高い蓄電装置が構成できる。
次に、マスタユニット10aから10bに外部送受信系配線25を介して既定の状態確認用信号を送信する。これに対し、マスタユニット10bから10aに応答があるか否か、また、応答内容が正常であるか否かを確認することで、通信状態を監視する。
このように動作することにより、もし異常であれば、外部送受信系配線25が異常(断線等)であると判断する。なぜなら、マスタユニット10a、10bを構成する回路の異常は、前記した通常動作時や、マスタユニット10a、10bの独立した状態監視動作時に検出できるからである。
外部送受信系配線25が異常の場合には、マスタユニット10bのマスタスイッチ24がオフになったのと同じ状態であるので、以後はマスタユニット10aのみで電圧データの検出動作をさせ続けることになる。
なお、外部スイッチ26の制御を司るマスタ側制御回路21(本実施の形態1ではマスタユニット10aのマスタ側制御回路21)が異常となり、外部スイッチ26のオンオフ制御信号が途絶えた場合は、外部スイッチ26が自動的にオンになるように例えばノーマルクローズ特性を有するリレーからなるスイッチを用いている。この場合、外部スイッチ26をオンオフ制御することができなくなるが、異常のあるマスタユニット10aは既にマスタスイッチ24により外部送受信系配線25から分離されている上、外部スイッチ26はオンのままになるので、制御回路9はマスタユニット10bから引き続き各蓄電素子1の電圧データを得ることができ、高信頼性の確保が可能となる。
以上までに説明した異常のいずれかが検出されれば、マスタ側制御回路21はその事実を制御回路9に送信する。また、両方のマスタユニット10a、10bのマスタ側制御回路21が同時に異常の場合は、監視回路23によって両方のマスタスイッチ24がオフになり制御回路9との送受信ができなくなるので、制御回路9はマスタユニット10a、10bの異常を検出することができる。
さらに、両方のマスタユニット10a、10bの監視回路23が同時に異常になった場合も、両方のマスタスイッチ24が自動的にオフになるので、制御回路9との送受信ができなくなり、制御回路9は両方のマスタユニット10a、10bの異常を検出できる。
これらの動作により制御回路9が何らかの異常を検出すれば、運転者に対して異常であることを警告する。これにより、異常のまま走行し続ける危険をできるだけ低減している。従って、異常があってもそれを回避する動作を行うと同時に異常を警告し続けるため、蓄電装置全体の信頼性を向上することができる。
以上の構成、動作により、マスタユニットを複数用い、いずれかのマスタユニットが異常となった場合には、そのマスタユニットを外部送受信系配線から分離するようにしたので、他のマスタユニットに異常の影響を与えることなく蓄電装置を動作し続けられ、極めて信頼性の高い蓄電装置を実現することができた。
なお、本実施の形態ではマスタユニットを2つ用いた例を示したが、これは少なくとも2つあればよく、3つ以上でも構わない。この場合は、マスタユニットが増えるので、同時に2つのマスタユニットが異常になっても対応できる特長がある。
また、各スレーブユニット5の蓄電素子1は、いずれも直列になるように接続したが、これは必要とされる電力仕様に応じて、並列や直並列としてもよい。同様に、スレーブユニット5の蓄電素子1に対する電力系配線6の接続も直列としたが、必要な電力仕様に応じて複数のスレーブユニット5を並列や直並列になるように接続してもよい。
さらに、制御回路9への送信データは各蓄電素子1の両端電圧のデータのみで説明したが、これは例えばスレーブユニット5に内蔵した蓄電素子1近傍の温度センサの出力データを付加してもよい。この場合、温度による蓄電素子1への充放電制御も可能となるため、蓄電素子1の劣化を防ぎ高信頼の蓄電装置とすることが可能となる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2における蓄電装置の通常時のブロック回路図である。図6は、本発明の実施の形態2における蓄電装置のマスタ側主制御回路側が異常時の一部ブロック回路図である。図7は、本発明の実施の形態2における蓄電装置のマスタ側副制御回路側が異常時の一部ブロック回路図である。図8は、本発明の実施の形態2における蓄電装置の両マスタ側制御回路が異常時の一部ブロック回路図である。図9は、本発明の実施の形態2における蓄電装置の両マスタ側制御回路、および監視回路が異常時の一部ブロック回路図である。
図5は、本発明の実施の形態2における蓄電装置の通常時のブロック回路図である。図6は、本発明の実施の形態2における蓄電装置のマスタ側主制御回路側が異常時の一部ブロック回路図である。図7は、本発明の実施の形態2における蓄電装置のマスタ側副制御回路側が異常時の一部ブロック回路図である。図8は、本発明の実施の形態2における蓄電装置の両マスタ側制御回路が異常時の一部ブロック回路図である。図9は、本発明の実施の形態2における蓄電装置の両マスタ側制御回路、および監視回路が異常時の一部ブロック回路図である。
なお、図5から図9において、図1や図12と同じ構成要素については同じ符号を用い、詳細な説明を省略する。また、太線は電力系配線を、中太線は外部送受信系配線を、細線はスレーブ送受信系配線を、それぞれ示す。
本実施の形態2において、スレーブユニット5の構成、および各スレーブユニット5間の配線は実施の形態1と全く同じであるので、その詳細な説明を省略する。
本実施の形態2の特徴となる部分は、以下の通りである。
1)マスタユニット10の内部にマスタ側送受信回路、マスタ側制御回路、およびマスタスイッチをそれぞれ1組内蔵し(以下、これらをそれぞれマスタ側主送受信回路8a、マスタ側副送受信回路8b、マスタ側主制御回路21a、マスタ側副制御回路21b、マスタ主スイッチ24c、マスタ副スイッチ24dと呼ぶ)、外部送受信回路22と監視回路23を1つに集約した。これにより、実施の形態1に比べ回路構成の簡略化が図れる。
2)マスタ主スイッチ24cをマスタ側主制御回路21aで、マスタ副スイッチ24dをマスタ側副制御回路21bで、それぞれ制御するようにした。
3)外部スイッチ26を監視回路23で制御するようにした。
4)マスタ側主制御回路21aとマスタ側副制御回路21bを直接接続することで相互監視するようにした。
5)異常のあるマスタ側送受信回路、マスタ側制御回路は主副切替スイッチ27により外部送受信回路から分離するようにした。
1)マスタユニット10の内部にマスタ側送受信回路、マスタ側制御回路、およびマスタスイッチをそれぞれ1組内蔵し(以下、これらをそれぞれマスタ側主送受信回路8a、マスタ側副送受信回路8b、マスタ側主制御回路21a、マスタ側副制御回路21b、マスタ主スイッチ24c、マスタ副スイッチ24dと呼ぶ)、外部送受信回路22と監視回路23を1つに集約した。これにより、実施の形態1に比べ回路構成の簡略化が図れる。
2)マスタ主スイッチ24cをマスタ側主制御回路21aで、マスタ副スイッチ24dをマスタ側副制御回路21bで、それぞれ制御するようにした。
3)外部スイッチ26を監視回路23で制御するようにした。
4)マスタ側主制御回路21aとマスタ側副制御回路21bを直接接続することで相互監視するようにした。
5)異常のあるマスタ側送受信回路、マスタ側制御回路は主副切替スイッチ27により外部送受信回路から分離するようにした。
以上の特徴点を中心に、以下、構成と動作について説明する。
まず、スレーブユニット5の構成は実施の形態1と同じであるので、マスタユニット10の構成を図5により説明する。図5において、マスタユニット10の内部には以下の回路が内蔵、接続されている。
すなわち、スレーブ送受信系配線7の一端にはマスタ主スイッチ24cが接続されている。また、マスタ主スイッチ24cの一端にはマスタ側主送受信回路8aが接続されている。さらに、マスタ側主送受信回路8aにはマスタ側主制御回路21aが接続されている。
同様に、スレーブ送受信系配線7の他端にはマスタ副スイッチ24d、マスタ側副送受信回路8b、およびマスタ側副制御回路21bがこの順に接続されている。
マスタ側主制御回路21aとマスタ側副制御回路21bの両方には監視回路23、および主副切替スイッチ27が接続されている。主副切替スイッチ27の共通端子には外部送受信回路22が接続され、これに外部送受信系配線25を介して外部スイッチ26が接続されている。
また、マスタ側主制御回路21aとマスタ側副制御回路21bは互いにデータ通信ができるように接続されている。
次に、マスタ主スイッチ24c、マスタ副スイッチ24d、外部スイッチ26、および主副切替スイッチ27の制御を行う回路について説明する。
まず、マスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dについては、それぞれマスタ側主制御回路21a、マスタ側副制御回路21bがオンオフ制御を行っている。外部スイッチ26は監視回路23がオンオフ制御を行っている。主副切替スイッチ27はマスタ側主制御回路21aが切り替えを行っている。
以上の回路、配線によりマスタユニット10が構成されている。
マスタユニット10の外部スイッチ26には制御回路9が接続されている。制御回路9は図示しない充放電回路に指示を与えることで、蓄電素子1の充放電制御を行っている。なお、充放電回路は制御回路9に内蔵される構造としてもよい。
以上までで説明した複数のスレーブユニット5、マスタユニット10、および制御回路9から蓄電装置が構成されている。
なお、図5ではマスタユニット10とスレーブユニット5を別体構成で示しているが、これはマスタユニット10の回路と任意のスレーブユニット5(特に両端のスレーブユニット5)の回路を同一基板上に形成してもよい。これにより、スレーブ送受信系配線7の一部を同一基板に内蔵できるので、その分、配線の引き回しによる外部ノイズの影響を低減でき、信頼性の高い蓄電装置を実現できる。
また、本実施の形態2でも蓄電素子1の充放電を制御する制御回路9はマスタユニット10と別体で設ける構成としているが、これはマスタユニット10に内蔵する構成でもよい。
次に、このような蓄電装置の動作について説明する。
まず、通常時の蓄電素子1の状態(両端電圧)検出動作を述べる。この場合は、図5に示すようにマスタ主スイッチ24c、マスタ副スイッチ24d、および外部スイッチ26はオンの状態となっている。また、主副切替スイッチ27はマスタ側主制御回路21aの方に切り替えられている。これにより、各蓄電素子1の両端電圧データはマスタ側主制御回路21aにより外部送受信系配線25(中太線)を介して制御回路9へ送信される回路が構成される。
通常時の具体的な動作は以下の通りである。まず、制御回路9は充放電制御に必要な蓄電素子1の電圧検出要求条件(例えば既定時間経過毎など)が揃うと、マスタユニット10に対し電圧検出要求信号を送信する。
電圧検出要求信号はマスタユニット10の外部スイッチ26を介して外部送受信回路22で受信される。外部送受信回路22は受信した電圧検出要求信号をマスタ側主制御回路21aが識別できる信号に変換し、主副切替スイッチ27を介してマスタ側主制御回路21aに伝達する。この場合、主副切替スイッチ27はマスタ側主制御回路21a側に切り替えられているので、マスタ側副制御回路21bには電圧検出要求信号が伝達されない。従って、この時点ではマスタ側副制御回路21bは蓄電素子1の電圧検出等の動作を行わない。
マスタ側主制御回路21aは、電圧検出要求信号のデータを受けると各スレーブユニット5に対しマスタ側主送受信回路8aを介して電圧検出要求信号を出力する。これにより、マスタ側主送受信回路8aは各スレーブユニット5に対しマスタ主スイッチ24cを介して電圧検出要求信号を送信する。
電圧検出要求信号はスレーブ送受信系配線7を介して各スレーブユニット5に伝達される。各スレーブユニット5はスレーブ側送受信回路4を介してスレーブ側制御回路3に伝達された電圧検出要求信号に基いて、電圧検出回路2を制御し、各蓄電素子1の両端電圧を検出する。
電圧検出回路2で得られた電圧はスレーブ側制御回路3で電圧データに変換されて、図示しない内部メモリに記憶される。
マスタ側制御回路21は全てのスレーブユニット5が全電圧データを取得し終わる既定時間が経過すれば、30個のスレーブユニット5に対しポーリング方式に基き、順次電圧データ送信要求信号を送信する。これを受けたスレーブユニット5はマスタ側主送受信回路8aを介してマスタ側主制御回路21aに電圧データを返信する。
こうして得られた電圧データはマスタ側主制御回路21aで全電圧データを連続データに変換して、主副切替スイッチ27、外部送受信回路22を経由して、外部スイッチ26から制御回路9に送信される。制御回路9は得られた電圧データを基に、蓄電素子1に対し最適な充放電制御を行うよう図示しない充放電回路に指示する。
なお、本実施の形態2においても実施の形態1で述べたように、各スレーブユニット5が電圧検出要求信号に関係なく車両起動時から常時各蓄電素子1の電圧を測定し続けてもよい。
通常時は以上の動作により各蓄電素子1の両端電圧を検出している。この場合、マスタ側副制御回路21bには電圧検出要求信号が伝達されていない上、マスタ側主制御回路21aが正常であるので、マスタ側副制御回路21bは特に動作していない。
但し、もしスレーブ送受信系配線7の一部が断線する異常が発生すれば、マスタ側主制御回路21aに伝達される電圧データは断線する手前までのスレーブユニット5のデータとなり、全データに対して不足が生じる。この状態はマスタ側主制御回路21aで検出可能であるので、もしデータ不足があればマスタ側主制御回路21aは互いに接続された配線を経由してマスタ側副制御回路21bに不足データの要求信号を送信する。
これを受け、マスタ側副制御回路21bはスレーブ送受信系配線7の断線手前までの電圧データ、すなわち不足分のデータを求め、マスタ側副制御回路21bと互いに接続された配線を経由してマスタ側主制御回路21aに送信する動作を行う。マスタ側主制御回路21aはマスタ側副制御回路21bから受け取った不足データを既に取得した電圧データに加えて最終的に制御回路9に送信する。
このようにマスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bを複数のスレーブユニット5の両端に位置するスレーブ送受信系配線7に接続することにより、スレーブ送受信系配線7が断線しても全データを漏れなく得ることができるので、高信頼の蓄電装置を実現できる。
次に、マスタ側主制御回路21a、マスタ側副制御回路21bの状態監視動作について説明する。
状態監視動作には、マスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bの内部で独立して周辺回路の状態を監視する動作と、両者間の接続配線を介して相互にマスタ側主制御回路21a自身、およびマスタ側副制御回路21b自身の状態を監視する動作の2種類がある。
まず、独立して周辺回路の状態を監視する動作について説明する。この場合は、通常の電圧検出動作時にマスタ側主制御回路21aやマスタ側副制御回路21bが送受信されているデータの内容を監視できるため、もし送受信データに異常があればマスタ側主送受信回路8a、マスタ側副送受信回路8b、あるいは外部送受信回路22の異常を判断できる。
もし、マスタ側主送受信回路8aが異常であることをマスタ側主制御回路21aが検出すると、図6に示すようにマスタ側主制御回路21a系統をマスタユニット10の内部配線から切り離す。具体的にはマスタ側主制御回路21aはマスタ主スイッチ24cをオフにしてスレーブ送受信系配線7から分離するとともに、主副切替スイッチ27をマスタ側副制御回路21bの方に切り替える。これにより外部送受信系配線25からも分離する。これらの動作により、マスタ側主制御回路21a系統は蓄電素子1の電圧データ送受信に関わらなくなるので、異常のある信号を送信してしまう可能性を完全に排除でき、制御回路9への演算負荷が軽減される。従って、極めて信頼性の高い蓄電装置を実現できる。
また、もしマスタ側副送受信回路8bが異常であることをマスタ側副制御回路21bが検出した場合も上記と同様に、図7に示すようにマスタ側副制御回路21bがマスタ副スイッチ24dをオフにする。さらに、主副切替スイッチ27はマスタ側主制御回路21aで切替制御されているので、マスタ側副制御回路21bは直接相互接続されているマスタ側主制御回路21aを介して主副切替スイッチ27をマスタ側主制御回路21aの方に切り替える。これらの動作により、マスタ側副制御回路21b系統をスレーブ送受信系配線7、および外部送受信系配線25から完全に分離でき、極めて信頼性の高い蓄電装置を実現できる。
さらに、外部送受信回路22の異常判断は実施の形態1と同様に制御回路9との監視信号、および応答信号の交信状態により検出しており、もし外部送受信回路22が異常であることをマスタ側主制御回路21a、または制御回路9が検出すると、図8に示すように、異常のあるデータを制御回路9に送信しないようにするために、マスタ側主制御回路21aは監視回路23に外部スイッチ26をオフにするよう指示する。これにより、マスタユニット10は制御回路9から分離されるので、異常データによる制御回路9の誤動作を防止でき、蓄電装置全体の信頼性が高まる。この場合、制御回路9は外部スイッチ26がオフのため、マスタユニット10に対する送受信ができなくなる。これにより、制御回路9はマスタユニット10の異常を検出することができる。
なお、上記の説明ではマスタ側主制御回路21aが正常な前提であるが、もしマスタ側主制御回路21aが異常であれば、マスタ側副制御回路21bが外部送受信回路22の異常を検出する。以後の動作はマスタ側主制御回路21aの代わりにマスタ側副制御回路21bが同様に実行する。
次に、マスタ側主制御回路21a自身、およびマスタ側副制御回路21b自身の異常を相互に状態監視する動作について説明する。この動作は蓄電素子1の電圧データを求めて送信する通常動作の合間に実施される。
図5において、マスタ側主制御回路21aとマスタ側副制御回路21bの間には直接データを送受信できる配線が接続されているので、これを用いて相互状態監視を行う。この場合、実施の形態1のように外部送受信系配線25を利用した両者間の送受信を行っていないので、外部スイッチ26を経由して制御回路9に相互監視時のデータが漏れることはない。従って、本実施の形態2では外部スイッチ26をオフにする制御を行う必要はない。
具体的な動作としては、まずマスタ側主制御回路21aからマスタ側副制御回路21bに前記配線を通して信号を送信する。これに対し、マスタ側副制御回路21bからマスタ側主制御回路21aに応答があるか否か、あるいは応答内容の異常等の通信応答状態を監視する。マスタ側主制御回路21aは、応答が正常であればマスタ側副制御回路21bが正常と判断している。
但し、相互状態監視時にマスタ側主制御回路21aからマスタ側副制御回路21bに信号が送られてこなければ、マスタ側副制御回路21bはマスタ側主制御回路21aが異常であると判断している。
もし、マスタ側主制御回路21aが異常であれば、マスタ側主制御回路21aからのマスタ主スイッチ24cのオンオフ信号、および主副切替スイッチ27の切替制御信号が途絶えることになるので、両スイッチは自動的に図6に示すように前者はオフに、後者は副側(マスタ側副制御回路21b側)に切り替わる。その結果、マスタ側主制御回路21a系統はスレーブ送受信系配線7、および外部送受信系配線25から完全に分離され、高信頼性が得られる。なお、以後はマスタ側副制御回路21b系統により動作を継続できる。
一方、マスタ側副制御回路21bが異常であれば、マスタ側副制御回路21bからのマスタ副スイッチ24dのオンオフ信号が途絶えることになるので、図7に示すように自動的にオフになる。さらにマスタ側主制御回路21aは正常であるので、主副切替スイッチ27はマスタ側主制御回路21aによりマスタ側主制御回路21a側を維持する。その結果、マスタ側副制御回路21b系統はスレーブ送受信系配線7、および外部送受信系配線25から完全に分離され、高信頼性が得られる。なお、以後はマスタ側主制御回路21a系統により動作を継続できる。
以上説明したように、マスタ側主制御回路21aかマスタ側副制御回路21bのいずれか一方が異常であった場合、またはマスタ側主送受信回路8aかマスタ側副送受信回路8bのいずれかが異常であった場合は、異常のある方のマスタ主スイッチ24c、またはマスタ副スイッチ24dをオフにすることにより、スレーブ送受信系配線7から分離するとともに、主副切替スイッチ27を正常な方に切り替えることにより、外部送受信系配線25からも分離している。
さらに、外部送受信回路22が異常であった場合は、外部スイッチ26をオフにすることで、マスタユニット10を外部送受信系配線25から分離している。
これらの動作によって、単にマスタユニット内部の制御回路を二重構成とすることにより、正常なマスタ側主制御回路21a、またはマスタ側副制御回路21bで動作させ続けることによる故障確率の低減だけでなく、異常のあったマスタ側主制御回路21a、マスタ側副制御回路21bを分離して異常データの漏洩と外部送受信系配線25の特性異常を回避する構成としたため、全体として極めて信頼性の高い蓄電装置を形成することができる。
次に、マスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bが同時に異常となった場合について説明する。これは監視回路23によって検出している。具体的には、監視回路23がマスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bの通信応答状態を監視しており、監視回路23からの信号送信に対する監視回路23への返信が正常に得られるかを判断している。従って、監視回路23から信号を送信しているにもかかわらず監視回路23への応答が得られなかったり、正常な応答でなければ異常と判断する。このような動作を監視回路23が適宜行うことにより、早期にマスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bの異常を同時監視している。
もし、監視回路23がマスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bの同時異常を検出すると、図8に示すように監視回路23は外部スイッチ26をオフにする。これによりマスタユニット10を外部送受信系配線25から分離できるので、制御回路9への異常データの漏洩と外部送受信系配線25の特性異常がなくなり信頼性が向上する。なお、外部スイッチ26がオフになると、マスタユニット10と制御回路9の通信ができなくなるので、この状態を制御回路9が検出することでマスタユニット10の異常を知ることができる。この場合、制御回路9は運転者に対し異常を警告し、修理を促す。
また、マスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bが両方異常になると、前記したようにマスタ主スイッチ24cやマスタ副スイッチ24dのオンオフ信号が途絶え、いずれも自動的にオフ状態になる。その結果、マスタユニット10はスレーブ送受信系配線7からも分離されるので、スレーブユニット5への影響を回避でき、さらに信頼性が高まる。
なお、以上までで説明した自動的にオフになったり副側に切り替わるスイッチ類は実施の形態1で述べたように例えばリレーからなるスイッチを用いればよい。
次に、監視回路23のみが異常になった場合について説明する。監視回路23はマスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bと接続されているので、通常時において監視回路23がマスタ側主制御回路21aやマスタ側副制御回路21bを監視しつつ、マスタ側主制御回路21aやマスタ側副制御回路21bも監視回路23を監視している。
すなわち、マスタ側主制御回路21aやマスタ側副制御回路21bが監視回路23から発信されている信号の周期Tを測り、あらかじめ設定された周期Tsに対し、T−Tsの絶対値が許容範囲ΔTsを超えて信号を受信した場合、または信号受信がなされなかった場合は、監視回路23が異常であると判断している。
異常があった場合は、監視回路23に接続されている外部スイッチ26のオンオフ制御信号が途絶えるので、図5に示すように外部スイッチ26はオンになる。その結果、主副切替スイッチ27で選択されている正常なマスタ側主制御回路21a、またはマスタ側副制御回路21bが制御回路9とデータ送受信をし続けることができる。従って、蓄電素子1の充放電制御が途絶えることがなくなる。また、正常なマスタ側主制御回路21a、またはマスタ側副制御回路21bは監視回路23が異常である情報を同時に制御回路9に送信し、運転者に早期の修理を警告する。
最後に、確率的には極めて発生しにくいものの、マスタ側主制御回路21aとマスタ側副制御回路21bが同時に異常となり、さらにそれを検出する監視回路23も異常となった場合について説明する。この場合は、マスタ主スイッチ24c、マスタ副スイッチ24d、主副切替スイッチ27、外部スイッチ26、および主副切替スイッチ27の全ての制御信号が途絶えることになる。その結果、各スイッチの状態は図9のようになる。
すなわち、外部スイッチ26はオンで主副切替スイッチ27は副側に切り替わることになるため、マスタ側副制御回路21bが制御回路9と接続された状態となる。しかし、マスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dがオフであるので、スレーブ送受信系配線7とは完全に分離されている。そのため、各スレーブユニット5からの電圧データを受けることができないので、異常のあるマスタ側副制御回路21bから制御回路9に何らかのデータが送信されてしまったとしても、それが正しい電圧データであることはない。この異常データは制御回路9で検出することができるので、制御回路9によってマスタユニット10に何らかの異常が発生したことを検出できる。これを受け、制御回路9は運転者に早期の修理を警告する。これにより、高信頼な蓄電装置を得ることができる。
なお、上記以外にもこれまでに説明した何らかの異常が検出されれば、制御回路9は運転者に対して異常であることを警告する。これにより、異常のまま走行し続ける危険をできるだけ低減している。従って、異常があってもそれを回避する動作を行うと同時に異常を警告し続けるため、蓄電装置全体の信頼性を向上することができる。
以上の構成、動作により、マスタユニット10内に2つのマスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bを内蔵し、いずれかのマスタ側主制御回路21a、またはマスタ側副制御回路21bが異常となった場合は、異常のある方をスレーブ送受信系配線7から分離するとともに、主副切替スイッチ27を正常な方に切り替えることで外部送受信系配線25からも分離するようにしたので、いずれか一方が異常になっても他方に異常の影響を与えることなく蓄電装置を動作し続けられ、極めて信頼性の高い蓄電装置を実現することができた。
なお、各スレーブユニット5の蓄電素子1は、いずれも直列になるように接続したが、これは必要とされる電力仕様に応じて、並列や直並列としてもよい。同様に、スレーブユニット5の蓄電素子1に対する電力系配線6の接続も直列としたが、必要な電力仕様に応じて複数のスレーブユニット5を並列や直並列になるように接続してもよい。
また、制御回路9への送信データは各蓄電素子1の両端電圧のデータのみで説明したが、これは例えばスレーブユニット5に内蔵した蓄電素子1近傍の温度センサの出力データを付加してもよい。この場合、温度による蓄電素子1への充放電制御も可能となるため蓄電素子1の劣化を防ぎ、さらに高信頼の蓄電装置とすることが可能となる。
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3における蓄電装置のマスタユニットのブロック回路図である。図11は、本発明の実施の形態3における蓄電装置の動作を示すフローチャートである。
図10は、本発明の実施の形態3における蓄電装置のマスタユニットのブロック回路図である。図11は、本発明の実施の形態3における蓄電装置の動作を示すフローチャートである。
なお、図10において、図5と同じ構成要素については同じ符号を用い、詳細な説明を省略する。また、中太線は外部送受信系配線を、細線はスレーブ送受信系配線を、それぞれ示す。
本実施の形態3において、スレーブユニット5の構成、および各スレーブユニット5間の配線は実施の形態2と全く同じであるので、その詳細な説明を省略する。
本実施の形態3のマスタユニット10における特徴となる部分は、以下の通りである。
1)マスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bにそれぞれ外部送受信回路22を設けた。
2)2つの外部送受信回路22にマスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dをそれぞれ設けた。
3)マスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dの出力をそれぞれ独立した配線で制御回路9と接続した。
4)マスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dは、マスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bの両方に接続された2つのAND回路30によって、それぞれオンオフ制御される構成とした。
5)マスタ側主制御回路21aとマスタ側副制御回路21b間の直接接続を廃した。
6)監視回路23、外部スイッチ26、および主副切替スイッチ27を廃した。
1)マスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bにそれぞれ外部送受信回路22を設けた。
2)2つの外部送受信回路22にマスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dをそれぞれ設けた。
3)マスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dの出力をそれぞれ独立した配線で制御回路9と接続した。
4)マスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dは、マスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bの両方に接続された2つのAND回路30によって、それぞれオンオフ制御される構成とした。
5)マスタ側主制御回路21aとマスタ側副制御回路21b間の直接接続を廃した。
6)監視回路23、外部スイッチ26、および主副切替スイッチ27を廃した。
以上の特徴点を中心に、以下、構成と動作について説明する。
図10において、マスタユニット10の内部には次の回路が内蔵、接続されている。スレーブ送受信系配線7の一端にはマスタ側主送受信回路8aを介してマスタ側主制御回路21aが接続されている。同様に、スレーブ送受信系配線7の他端にはマスタ側副送受信回路8bを介してマスタ側副制御回路21bが接続されている。マスタ側主制御回路21aとマスタ側副制御回路21bにはそれぞれ外部送受信回路22が接続されている。従って、外部送受信回路22は2つあることになる。それぞれの外部送受信回路22にはマスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dが接続されている。マスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dの出力はそれぞれ独立した配線で制御回路9に接続されている。制御回路9は実施の形態2と同様に、図示しない充放電回路に指示を与えることで、蓄電素子1の充放電制御を行っている。なお、充放電回路は制御回路9に内蔵される構造としてもよい。
マスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dのオンオフ制御は、それぞれに接続されたAND回路30で行われる。これら2つのAND回路30はマスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bの両方にそれぞれ接続されている。従って、マスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bの出力に応じてマスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dがオンオフ制御されることになる。
なお、マスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dはオンオフ制御信号(AND回路30の出力)が何らかの異常で途絶えた時は自動的にオフになる構成のものを用いた。これにより、マスタ側主制御回路21a、またはマスタ側副制御回路21bのうち信号が途絶えた方を制御回路9から分離することができ、高信頼性が得られる。
以上までで説明した複数のスレーブユニット5、マスタユニット10、および制御回路9から蓄電装置が構成されている。
なお、図10ではマスタユニット10とスレーブユニット5を別体構成としているが、これは実施の形態2と同様にマスタユニット10の回路と任意のスレーブユニット5(特に両端のスレーブユニット5)の回路を同一基板上に形成してもよい。これにより、スレーブ送受信系配線7の一部を同一基板に内蔵できるので、その分、配線の引き回しによる外部ノイズの影響を低減でき、信頼性の高い蓄電装置を実現できる。
また、本実施の形態3でも蓄電素子1の充放電を制御する制御回路9はマスタユニット10と別体で設ける構成としているが、これはマスタユニット10に内蔵する構成でもよい。
次に、このような蓄電装置の動作を図11のフローチャートに基いて説明する。
まず、蓄電装置が動作すると、自動的にマスタ側主制御回路21aとマスタ側副制御回路21bから2つのAND回路30にそれぞれハイレベルの信号(以下、1信号と呼ぶ)を送る。これにより、AND回路30の2つの入力はいずれも1信号になるため、その出力も1信号となる。
この信号を受け取ったマスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dはいずれもオンとなる。これにより、マスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bと制御回路9が電気的に接続されたことになる。
この状態で、制御回路9は主副フラグを0にする(ステップ番号S1)。主副フラグとは、制御回路9がマスタ側主制御回路21aとマスタ側副制御回路21bのどちらと蓄電素子1の電圧データ(以下、データと呼ぶ)をやり取りするかについて示すフラグであり、ここでは0の時にマスタ側主制御回路21aを、その反転である−1の時にマスタ側副制御回路21bを選択していることを示す。S1では主副フラグを0にしているので、マスタ側主制御回路21aとデータのやり取りを行うことになる。
次に、制御回路9は主副フラグが示すマスタ側制御回路21a、または21b(以下、選択マスタと呼ぶ)に対しデータの送信要求信号を送る(S3)。この信号はマスタスイッチ24c、または24dを介して外部送受信回路22を経由し選択マスタに伝達される。
送信要求信号を受け取った選択マスタは、マスタ側送受信回路8a、または8bを経由し、スレーブ送受信系配線7を介して各スレーブユニット5にデータの送信要求を行う。その結果、各スレーブユニット5は選択マスタにデータを送信する。これにより、選択マスタはデータを取得することができる(S5)。なお、送信要求に応じてデータを取得する動作は実施の形態2と同様である。
データを取得した選択マスタは外部送受信回路22を介して制御回路9にデータを送信する(S7)。この際、主副フラグで選択していない方の非選択マスタがデータを読み取る(S9)。ここで、非選択マスタのデータ読み取り方法は、例えばS7で選択マスタが制御回路9にデータを送信している時に、制御回路9を介して非選択マスタが読み取る方法でもよいし、各スレーブユニット5から選択マスタにデータが送信されている時にスレーブ送受信系配線7を介して非選択マスタが読み取る方法でもよい。
次に、制御回路9は既定時間内にデータが送信されてくるか否かを監視する(S11)。もし、既定時間内にデータが送信されず応答がなければ、すなわち、タイムアウトであれば(S11のYes)、選択マスタ側のいずれかの回路が異常であることになるので、後述するS41にジャンプする。
タイムアウトでなければ(S11のNo)、非選択マスタはS9で読み取ったデータを全ビット反転した反転データを生成し(S13)、制御回路9に反転データを送信する(S15)。この際、S9と同様にして選択マスタが反転データを読み取る(S17)。
次に、制御回路9は既定時間内に反転データが送信されてくるか否かを監視する(S19)。もし、既定時間内に反転データが送信されずタイムアウトになれば(S19のYes)、非選択マスタ側のいずれかの回路が異常であることになるので、後述するS81にジャンプする。
タイムアウトでなければ(S19のNo)、選択マスタは電圧データと反転データを両方取得しているので、両データを対比し一致しているかを判定する(S21)。対比方法としては、例えば両データを足し合わせて、データを構成する全ビットが1になれば両データが同一であると判断する方法を用いる。これにより、単純に足し合わせるだけなので、対比するための制御回路9の演算時間を極めて高速化できる。従って、電圧検出時間の間隔が短くなりタイムリーな電圧監視が可能となるので、過充電や過放電に至る前に後述する充放電処理ができ、蓄電装置の信頼性向上が図れる。ゆえに、非選択マスタは反転データを送信するようにした。
上記両データの対比の結果、一致していなければ(S21の不一致)、マスタユニット10のいずれかの回路が異常であることになる。しかし、異常回路の特定まではできないので、この場合は後述するS31にジャンプして蓄電装置そのものの動作を停止させる。
一方、両データが一致していれば(S21の一致)、次に同一の電圧データ、および反転データを取得している制御回路9で両データの対比を行い一致しているかを判定する(S23)。この場合の対比方法はS21と同じである。対比の結果、両データが一致していなければ(S23の不一致)、S21と同様にマスタユニット10のいずれかの回路が異常であることになる。従って、S31にジャンプする。
一方、両データが一致していれば(S23の一致)、選択マスタでも制御回路9でも一致していることになるので、回路の異常がないことを二重に確認できたことになり、極めて信頼性の高い異常判定が行えたことになる。この場合は、電圧データが正しいので、それらの値を用いて高精度に蓄電素子1の充放電処理を行う(S25)。この動作は実施の形態2と同様に図示しない充放電回路に指示を与えることで行われている。これにより、蓄電素子1の過充電や過放電を防止できる。
次に、制御回路9は主副フラグを反転させた後(S27)、S3に戻る。これにより、選択マスタと非選択マスタが入れ替わることになる。その結果、それらの動作が蓄電素子1の充放電処理毎に切り替えられるため、常時2つのマスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bを実際に駆動でき、それらの全機能の異常検出が可能となる。ゆえに、極めて高信頼性が得られる。
次に、S21とS23のいずれかで電圧データと反転データが不一致であった場合について説明する。この場合は前記した通りマスタユニット10のいずれかの回路が異常であるが、どれかを特定できないので、安全をみてマスタユニット10を制御回路9から分離する動作を行う。具体的には、マスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dの両方をオフにする。これにより、マスタユニット10は制御回路9と電気的接続が断たれることになる。なお、両スイッチ24c、および24dをオフにするために、制御回路9はマスタ側主制御回路21a、およびマスタ側副制御回路21bに対しローレベルの信号(以下、0信号)をAND回路30に出力するよう制御する。その結果、万一マスタ側制御回路21a、または21bのいずれかが異常で0信号を出力できなかったとしても、もう一方のマスタ側制御回路21a、または21bから0信号が出力されるので、AND回路30の出力は必ず0信号になり両スイッチ24c、および24dをオフにすることができる。
最後に、マスタユニット10が異常であることを運転者に警告し、速やかな修理を促す(S33)とともに、蓄電装置の動作を終了する。
次に、S11で選択マスタからの応答が既定時間内に得られずタイムアウトになった場合(S11のYes)について述べる。この場合は、選択マスタ側の回路のいずれかが異常であることになるので、制御回路9は選択マスタのマスタスイッチオフ信号を非選択マスタに送信する(S41)。これにより、選択マスタ側の回路は制御回路9から分離されるので、異常データの漏洩を防止でき極めて高信頼性が得られる。なお、S41で制御回路9は選択マスタのマスタスイッチオフ信号を非選択マスタに送信しているが、これは選択マスタ側の回路のいずれかが異常であるので、異常のない非選択マスタを通して選択マスタのマスタスイッチをオフにしている。この動作のために、非選択マスタは選択マスタのマスタスイッチが接続されているAND回路30に対し0信号を出力している。これにより、選択マスタがAND回路30に対しどんな信号を出力していてもAND回路30の出力は0信号になり、マスタスイッチをオフにすることができる。
次に、制御回路9は主副フラグを反転するとともに(S43)、選択マスタの異常フラグをオンにする(S45)。その後、異常のあるマスタを運転者に警告し、速やかな修理を促す(S47)。
次に、制御回路9から送信要求を受けると、現在の選択マスタ(主副フラグで示される)のみが各スレーブユニットからのデータを制御回路9に送信する(S49)。この時、両マスタが正常であれば非選択マスタが反転データを送信するが、ここでは非選択マスタ側の回路は異常があるので、非選択マスタの反転データ送信は行わない。
次に、制御回路9は選択マスタからの応答が既定時間内にあるかを監視し、もしタイムアウトになれば(S51のYes)、選択マスタのマスタスイッチをオフにする(S53)。この時点で、両マスタが異常となり、マスタ主スイッチ24c、およびマスタ副スイッチ24dの両方がオフになるので、S33にジャンプしてマスタユニット10の異常を運転者に警告し、蓄電装置の動作を終了する。
一方、タイムアウトでなければ(S51のNo)、選択マスタはS49で送信したデータの反転データを生成し、引き続き制御回路9に送信する(S55)。この際も制御回路9はタイムアウトを監視し、もしタイムアウトであれば(S57のYes)S53にジャンプし、S51のYesと同様の動作を行う。
タイムアウトでなければ(S57のNo)、制御回路9は電圧データと反転データを取得しているので、両データを対比し一致を判定する(S59)。なお、対比方法はS21と同様である。両者のデータが一致すれば(S59の一致)選択マスタ側の回路は正常であるので、S25と同様に蓄電素子1の充放電処理を行い(S61)、S49に戻る。この際、非選択マスタは異常であるので、引き続き同じ選択マスタのみでS49以降の動作を行う。
一方、S59で両データが一致しなければ(S59の不一致)、制御回路9は選択マスタに対し再度データ送信を要求し(S63)、選択マスタからのデータを取得する。この際のデータは既にS49で取得したデータ、およびS55で生成した反転データである。これらのデータを再取得すると、S59と同様に両データの一致判定を行う(S65)。この時、再び不一致であれば2回続けて不一致であったので、選択マスタ側の回路が異常であると判断しS53にジャンプする。
一方、S65で両データが一致していれば(S65の一致)、制御回路9はさらにもう一度S63と同様にデータ送信を要求する(S67)。これにより制御回路9が電圧データ、および反転データを再取得すると、再びS65と同様に両データの一致判定を行う(S69)。ここで、両データが一致していれば(S69の一致)、2回続けてデータが一致したので選択マスタは正常と判断し、S61にジャンプする。
一方、S69で両データが一致しなければ(S69の不一致)、S59とS69で2回、データ不一致が検出されたので、S65で一致していても選択マスタは異常であると判断し、S53にジャンプする。
このように2回続けてデータが一致するか、あるいは3回の判定中に2回、データ不一致が検出されるかを判定しているので、選択マスタの動作について極めて高信頼性が得られる。
次に、S19で非選択マスタの反転データ送信中にタイムアウトになった場合は(S19のYes)、非選択マスタ側の回路に異常があることがわかるので、非選択マスタのマスタスイッチをオフにする信号を選択マスタに送信する(S81)。選択マスタに送信する理由や具体的動作はS41と同様である。その後、非選択マスタの異常フラグをオンにして(S83)、S47にジャンプし運転者への警告以降の動作を行う。
以上の構成、動作により、複数のマスタ側制御回路21a、21bを、交互に選択マスタ、および非選択マスタになるように切り替えながら常時駆動して異常検出を行うので、極めて信頼性の高い蓄電装置を実現することができた。
なお、蓄電素子1の接続方法については実施の形態2と同様に直列、並列、または直並列のいずれでもよい。また、実施の形態2と同様に温度データを付加した構成としてもよい。
本発明にかかる蓄電装置はマスタユニットを複数用い、いずれかのマスタユニットが異常となった場合には、そのマスタユニットを外部送受信系配線から分離するようにしたので、極めて信頼性の高い蓄電装置を実現することが可能となり、特に電気自動車やハイブリッド自動車のモーター駆動用の蓄電装置等として有用である。
1 蓄電素子
2 電圧検出回路
3 スレーブ側制御回路
4 スレーブ側送受信回路
5 スレーブユニット
6 電力系配線
7 スレーブ送受信系配線
8 マスタ側送受信回路
9 制御回路
10、10a、10b マスタユニット
21 マスタ側制御回路
22 外部送受信回路
23 監視回路
24 マスタスイッチ
24a 入力端子
24b 出力端子
24c マスタ主スイッチ
24d マスタ副スイッチ
25 外部送受信系配線
26 外部スイッチ
27 主副切替スイッチ
2 電圧検出回路
3 スレーブ側制御回路
4 スレーブ側送受信回路
5 スレーブユニット
6 電力系配線
7 スレーブ送受信系配線
8 マスタ側送受信回路
9 制御回路
10、10a、10b マスタユニット
21 マスタ側制御回路
22 外部送受信回路
23 監視回路
24 マスタスイッチ
24a 入力端子
24b 出力端子
24c マスタ主スイッチ
24d マスタ副スイッチ
25 外部送受信系配線
26 外部スイッチ
27 主副切替スイッチ
Claims (14)
- 直列または並列または直並列に接続された複数の蓄電素子と、
前記蓄電素子の両端電圧を検出する電圧検出回路と、
前記電圧検出回路で検出した前記両端電圧を読み込むスレーブ側制御回路と、
前記スレーブ側制御回路に接続されたスレーブ側送受信回路とを内蔵したスレーブユニットを複数有し、
複数の前記蓄電素子の両端が直列または並列または直並列になるように電力系配線で、かつ、前記スレーブ側送受信回路がスレーブ送受信系配線で、それぞれ前記各スレーブユニットを接続するとともに、
前記スレーブ側送受信回路に接続されたマスタ側送受信回路と、
前記マスタ側送受信回路に接続されたマスタ側制御回路と、
前記マスタ側制御回路に接続された外部送受信回路、および監視回路と、
前記外部送受信回路に入力端子が接続され、前記監視回路によりオンオフ制御されるマスタスイッチとを内蔵したマスタユニットを少なくとも2つ有し、
前記各マスタスイッチの出力端子を外部送受信系配線により互いに接続するとともに、
任意の前記マスタユニットに内蔵された前記マスタスイッチの前記出力端子に一端が接続され、かつ前記任意のマスタユニットに内蔵された前記マスタ側制御回路によりオンオフ制御される外部スイッチと、
前記外部スイッチの他端に接続された制御回路とから構成され、
前記外部送受信系配線の状態を監視する際に前記外部スイッチをオフにするとともに、
前記マスタユニットの異常を前記マスタ側制御回路、前記監視回路、または前記制御回路が検出すると、前記マスタスイッチをオフにすることにより前記マスタユニットを前記外部送受信系配線から分離する蓄電装置。 - マスタユニットの少なくとも2つは複数のスレーブユニットの両端に位置するスレーブ送受信系配線に接続した請求項1に記載の蓄電装置。
- 外部送受信系配線の状態監視、および監視回路によるマスタ側制御回路の監視は通信応答状態で行う請求項1に記載の蓄電装置。
- マスタスイッチは、前記マスタスイッチのオンオフ制御信号が途絶えると自動的にオフになる請求項1に記載の蓄電装置。
- 直列または並列または直並列に接続された複数の蓄電素子と、
前記蓄電素子の両端電圧を検出する電圧検出回路と、
前記電圧検出回路で検出した前記両端電圧を読み込むスレーブ側制御回路と、
前記スレーブ側制御回路に接続されたスレーブ側送受信回路とを内蔵したスレーブユニットを複数有し、
複数の前記蓄電素子の両端が直列または並列または直並列になるように電力系配線で、かつ、前記スレーブ側送受信回路がスレーブ送受信系配線で、それぞれ前記各スレーブユニットを接続するとともに、
前記スレーブ送受信系配線の一端に接続されたマスタ主スイッチと、
前記マスタ主スイッチに接続されたマスタ側主送受信回路と、
前記マスタ側主送受信回路に接続されたマスタ側主制御回路と、
前記スレーブ送受信系配線の他端に接続されたマスタ副スイッチと、
前記マスタ副スイッチに接続されたマスタ側副送受信回路と、
前記マスタ側副送受信回路に接続されたマスタ側副制御回路と、
前記マスタ側主制御回路と前記マスタ側副制御回路の両方に接続された監視回路、および主副切替スイッチと、
前記主副切替スイッチの共通端子に接続された外部送受信回路と、
前記外部送受信回路に外部送受信系配線を介して接続された外部スイッチとを内蔵し、
前記マスタ側主制御回路と前記マスタ側副制御回路が互いに接続され、
前記マスタ側主制御回路が前記マスタ主スイッチのオンオフ制御、および前記主副切替スイッチの切り替えを行い、
前記マスタ側副制御回路が前記マスタ副スイッチのオンオフ制御を行い、
前記監視回路が前記外部スイッチのオンオフ制御を行うよう構成されたマスタユニットを有するとともに、
前記外部スイッチに接続された制御回路とから構成され、
前記マスタ側主制御回路と前記マスタ側副制御回路が相互に状態監視を行った結果、いずれか一方が異常であった場合、または前記マスタ側主送受信回路か前記マスタ側副送受信回路のいずれかが異常であった場合は、異常のある方の前記マスタ主スイッチ、または前記マスタ副スイッチをオフにすることにより、前記スレーブ送受信系配線から分離するとともに、前記主副切替スイッチを正常な方に切り替えることにより、前記外部送受信系配線から分離し、
前記外部送受信回路が異常であった場合、または前記監視回路により前記マスタ側主制御回路と前記マスタ側副制御回路の両方の異常を検出した場合には、前記監視回路は前記外部スイッチをオフにすることにより、前記マスタユニットを前記外部送受信系配線から分離する蓄電装置。 - マスタ側主制御回路とマスタ側副制御回路の状態の相互監視、および監視回路による前記マスタ側主制御回路と前記マスタ側副制御回路の監視は通信応答状態で行う請求項5に記載の蓄電装置。
- マスタ主スイッチ、またはマスタ副スイッチは、前記マスタ主スイッチ、または前記マスタ副スイッチのオンオフ制御信号が途絶えると自動的にオフになる請求項5に記載の蓄電装置。
- 主副切替スイッチは、前記主副切替スイッチの切替制御信号が途絶えると自動的に副側に切り替わる請求項5に記載の蓄電装置。
- 外部スイッチは、前記外部スイッチのオンオフ制御信号が途絶えると自動的にオンになる請求項1、または5に記載の蓄電装置。
- 直列または並列または直並列に接続された複数の蓄電素子と、
前記蓄電素子の両端電圧を検出する電圧検出回路と、
前記電圧検出回路で検出した前記両端電圧を読み込むスレーブ側制御回路と、
前記スレーブ側制御回路に接続されたスレーブ側送受信回路とを内蔵したスレーブユニットを複数有し、
複数の前記蓄電素子の両端が直列または並列または直並列になるように電力系配線で、かつ、前記スレーブ側送受信回路がスレーブ送受信系配線で、それぞれ前記各スレーブユニットを接続するとともに、
前記スレーブ送受信系配線の一端に接続されたマスタ側主送受信回路と、
前記マスタ側主送受信回路に接続されたマスタ側主制御回路と、
前記スレーブ送受信系配線の他端に接続されたマスタ側副送受信回路と、
前記マスタ側副送受信回路に接続されたマスタ側副制御回路と、
前記マスタ側主制御回路と前記マスタ側副制御回路にそれぞれ接続された外部送受信回路と、
前記外部送受信回路にそれぞれ接続されたマスタ主スイッチ、およびマスタ副スイッチと、
前記マスタ側主制御回路、および前記マスタ側副制御回路の両方に接続され、前記マスタ主スイッチ、および前記マスタ副スイッチのオンオフ制御をそれぞれ行うAND回路とから構成されたマスタユニットを有するとともに、
前記マスタ主スイッチ、および前記マスタ副スイッチに接続された制御回路とから構成され、
前記マスタ側主制御回路と前記マスタ側副制御回路のいずれか一方が前記各スレーブユニットから前記蓄電素子の両端電圧データを取得し、前記制御回路に送信する際に、
前記マスタ側主制御回路と前記マスタ側副制御回路の他方は前記両端電圧データの反転データを生成して前記制御回路に送信し、
前記両端電圧データと前記反転データを対比することで前記マスタユニットの異常を検出する蓄電装置。 - マスタ側主制御回路とマスタ側副制御回路の動作を蓄電素子の充放電処理毎に切り替える請求項10に記載の蓄電装置。
- 制御回路がマスタ側主制御回路、またはマスタ側副制御回路に送信要求を行ってから既定時間が経過しても応答がない場合は、前記マスタ側主制御回路、または前記マスタ側副制御回路が異常であると判断し、マスタ主スイッチ、またはマスタ副スイッチをオフにすることにより前記制御回路から分離する請求項10に記載の蓄電装置。
- マスタ主スイッチ、またはマスタ副スイッチは、それぞれに接続されたAND回路のオンオフ制御信号が途絶えると自動的にオフになる請求項10に記載の蓄電装置。
- マスタユニットの回路と任意のスレーブユニットの回路を同一基板上に形成した請求項1、5、または10に記載の蓄電装置。
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