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JP2007250464A - 導電性微粒子、導電性微粒子の製造方法、及び、異方性導電材料 - Google Patents

導電性微粒子、導電性微粒子の製造方法、及び、異方性導電材料 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂排除性に優れ、抵抗値の低減化が可能な導電性微粒子、導電性微粒子の製造方法、及び、異方性導電材料を提供する。
【解決手段】基材微粒子と、前記基材微粒子の表面に形成された、平均粒径5〜80nmの金属ナノ粒子を芯材とする突起を有する金属メッキ層とからなる導電性微粒子であって、前記突起の平均高さが20〜150nmであり、全突起に対して200nm以上の高さの突起の割合が5%以下である導電性微粒子。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂排除性に優れ、抵抗値の低減化が可能な導電性微粒子、導電性微粒子の製造方法、及び、異方性導電材料に関する。
導電性微粒子は、バインダー樹脂や粘接着剤等と混合、混練することにより、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤、異方性導電フィルム、異方性導電シート等の異方性導電材料として広く用いられている。
これらの異方性導電材料は、例えば、液晶ディスプレイ、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の電子機器において、回路基板同士を電気的に接続したり、半導体素子等の小型部品を回路基板に電気的に接続したりするために、相対向する回路基板や電極端子の間に挟み込んで使用されている。
このような異方性導電材料に用いられる導電性微粒子としては、従来、粒子径が均一で、適度な強度を有する樹脂粒子等の非導電性微粒子の表面に、導電層として金属メッキ層を形成させた導電性微粒子が用いられている。しかしながら、このような異方性導電材料を用いて回路基板同士を電気的に接続すると、導電性微粒子表面の導電層と回路基板等との間にバインダー樹脂等がはさまり、導電性微粒子と回路基板等との間の接続抵抗が高くなることがあった。特に近年の電子機器の急激な進歩や発展に伴って、導電性微粒子と回路基板等との間の接続抵抗の更なる低減が求められてきている。
接続抵抗を低減する目的で、表面に突起を有する導電性微粒子が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この導電性微粒子は、導電性微粒子表面の導電層と回路基板等との間に存在するバインダー樹脂等を突起が突き破ることで(樹脂排除性)、突起と回路基板等とを確実に接続させることで、導電性微粒子と回路基板等との間の接続抵抗の低減を図っている。
しかしながら、このような表面に突起を有する導電性微粒子を用いても、突起を形成する際の凝集により突起の大きさにばらつきが生じ、突起の大きさによっては突起と突起との間に樹脂噛みが生じたり、バインダー樹脂等を突起が突き破ることができないことがあったりするため、導電性微粒子と回路基板等との間の接続抵抗の低減化が充分に図られているとは言えなかった。
特開2000−243132号公報
本発明は、上記現状に鑑み、樹脂排除性に優れ、抵抗値の低減化が可能な導電性微粒子、導電性微粒子の製造方法、及び、異方性導電材料を提供することを目的とする。
本発明は、基材微粒子と、前記基材微粒子の表面に形成された、平均粒径5〜80nmの金属ナノ粒子を芯材とする突起を有する金属メッキ層とからなる導電性微粒子であって、前記突起の平均高さが20〜150nmであり、全突起に対して200nm以上の高さの突起の割合が5%以下である導電性微粒子である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、回路基板等の電気的接続に用いる導電性微粒子として、突起の平均高さが低く、かつ、突起の高さにばらつきが少ない導電性微粒子を用いると、回路基板等と導電性微粒子との接触面積が増えるとともに、突起にかかる圧力が大きいため樹脂を突き破りやすいため、接続抵抗の低減化と安定した接続を保つことが可能であり、また、この導電性微粒子をバインダー樹脂等に分散させて異方性導電材料を作製する際には、導電性微粒子の分散性に優れるということを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の導電性微粒子は、基材微粒子と、上記基材微粒子の表面に形成された、平均粒径5〜80nmの金属ナノ粒子を芯材とする突起を有する金属メッキ層とからなる。
上記基材微粒子としては特に限定されず、適度な弾性率、弾性変形性及び復元性を有するものであれば、無機材料であっても有機材料であってもよいが、適度な弾性率、弾性変形性及び復元性を制御しやすいため、樹脂からなる樹脂微粒子であることが好ましい。
上記樹脂微粒子としては特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;ジビニルベンゼン重合樹脂;ジビニルベンゼン−スチレン共重合体、ジビニルベンゼン−アクリル酸エステル共重合体、ジビニルベンゼン−メタクリル酸エステル共重合体等のジビニルベンゼン系共重合樹脂;ポリアルキレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等からなるものが挙げられる。これらの樹脂微粒子は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記基材微粒子の平均粒子径としては特に限定されないが、好ましい下限は1μm、好ましい上限は20μmである。1μm未満であると、例えば、無電解メッキをする際に凝集しやすく、単粒子としにくくなることがあり、20μmを超えると、異方性導電材料として基板電極間等で用いられる範囲を超えてしまうことがある。より好ましい上限は10μmである。
上記金属ナノ粒子の金属の種類としては特に限定されず、例えば、銀、スズ、銀スズ合金等の低融点金属や、ニッケル、パラジウム、銅、金等が挙げられる。
上記金属ナノ粒子の平均粒径の下限は5nm、上限は80nmである。5nm未満であると、得られる突起が小さくなりすぎ、充分な樹脂排除性が得られず、80nmを超えると、得られる突起が大きくなりすぎ、回路基板間の接続に用いたときに回路基板と突起との接触面積が小さくなり、接続抵抗の低下に寄与できない。好ましい下限は10nm、好ましい上限は60nmである。
上記金属メッキ層の金属の種類としては特に限定されず、例えば、金、銀、銅、ニッケル、スズ等が挙げられる。
上記金属メッキ層の厚さとしては特に限定されないが、好ましい下限は10nm、好ましい上限は500nmである。10nm未満であると、所望の導電性が得られないことがあり、500nmを超えると、基材微粒子と金属メッキ層との熱膨張率の差から、上記金属メッキ層が剥離しやすくなることがある。
上記金属ナノ粒子を芯材とする突起の平均高さの下限は20nm、上限は150nmである。20nm未満であると、充分な樹脂排除性の効果が得られず、150nmを超えると、回路基板間の接続に用いた際に、突起によって回路基板とメッキ被膜との接触が阻害され、また突起と突起間に樹脂が残存し、その結果、接触面積が小さくなり、接続抵抗の低下に寄与できない。好ましい下限は40nm、好ましい上限は130nmである。
突起の高さの測定方法としては、例えば、走査電子顕微鏡(SEM)により行い、倍率としては、観察しやすい倍率を選べばよいが、具体的には例えば、4000倍で観察することにより行う。
また、本明細書においては、突起を付与した効果が得られるものとして、10nm以上の大きさのものを突起として選ぶものとし、突起の平均高さは、無作為に選んだ50個の粒子について測定し、それを算術平均したものである。
本発明の導電性微粒子は、上記突起の平均外径の好ましい下限が50nm、好ましい上限が180nmである。50nm未満であると、電極と突起との接触面積が小さく、接続抵抗の低下に寄与できないことがあり、180nmを超えると、突起1個当たりの面積が大きすぎ、突起1個当たりにかかる圧力が小さくなり、充分な樹脂排除性の効果が得られないことがある。より好ましい下限は60nm、より好ましい上限は150nmである。
突起の外径の測定方法としては、例えば、走査電子顕微鏡(SEM)により行い、倍率としては、観察しやすい倍率を選べばよいが、具体的には例えば、4000倍で観察することにより行う。
本明細書においては、突起の外径は、確認された多数の突起のなかで、ほぼ全体が観察された突起について、最表面を形成する基準表面から突起として現れている最長の外径を測定することにより行う。このとき、突起を付与した効果が得られるものとして、10nm以上の大きさのものを突起として選ぶものとする。また、突起の平均外径は、無作為に選んだ50個の粒子について測定し、それを算術平均したものである。
本発明の導電性微粒子においては、全突起に対して200nm以上の高さの突起の割合が5%以下である。5%を超えると、本発明の導電性微粒子を用いて回路基板等の接続を行った際に、安定した接続を保つことができなくなる。
また、全突起に対して200nm以上の高さの突起の割合が5%以下ということは、上記基材微粒子の表面で上記金属ナノ粒子同士が重なり合っていたり、上記金属ナノ粒子が上記基材微粒子と接触せずに浮き上がっていたりするということがほとんどないということである。
また、本発明の導電性微粒子は、上記突起の高さのCV値(突起の高さの分布の標準偏差を突起の高さの平均で除して百分率とした値)が20%以下であることが好ましい。CV値が20%以下であることにより、本発明の導電性微粒子を用いて回路基板等の接続を行った際に、回路基板等と導電性微粒子との接触面積のバラツキが少なくなり、安定した接続を保つことができる。
本発明の導電性微粒子を製造する方法としては特に限定されず、例えば、分散剤を含有する基材微粒子分散液と、平均粒径5〜80nmの金属ナノ粒子を含有する高分散性の金属ナノペーストとを混合して、上記基材微粒子の表面に上記金属ナノ粒子をヘテロ凝集により付着させる工程1と、上記金属ナノ粒子が付着した基材微粒子の表面に金属メッキ層を形成させる工程2とからなる導電性微粒子の製造方法等が挙げられる。
このような導電性微粒子の製造方法もまた、本発明の1つである。
以下に、この導電性微粒子の製造方法について詳述する。
本発明の導電性微粒子の製造方法は、分散剤を含有する基材微粒子分散液と、平均粒径5〜80nmの金属ナノ粒子を含有する高分散性の金属ナノペーストとを混合して、上記基材微粒子の表面に上記金属ナノ粒子をヘテロ凝集により付着させる工程1を有する。
このようなヘテロ凝集は、表面電位差を適宜設定することにより生じさせることができる。
このようにヘテロ凝集による場合には、上記基材微粒子の表面には、上記金属ナノ粒子が均一に、かつ、重なり合ったりすることなく付着する。
更に、本発明の導電性微粒子の製造方法においては、基材微粒子表面の分散剤と、金属ナノ粒子表面の分散剤との相互作用により、基材微粒子と金属ナノ粒子とが強固に接着することから、表面に金属メッキを施す際に、上記基材微粒子表面から芯材が剥離したり、浮き上がったりすることがないため、均一な高さの突起を得ることができる。
上記基材微粒子分散液は、上記基材微粒子を作製する工程で分散剤が用いられている場合には、作製された基材微粒子を単離せずに、作製された基材微粒子分散液をそのまま用いてもよいし、上記基材微粒子を作製する工程で分散剤が用いられていない場合や基材微粒子を単離した場合には、基材微粒子を適当な溶液に分散させ、分散剤を添加したものであってもよい。
上記分散剤としては特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸等の脂肪酸、ヘキサメタリン酸ソーダ等が挙げられる。
本明細書において、上記金属ナノペーストとは、分散剤を含有する溶液中に金属ナノ粒子が分散したものを意味する。
上記分散剤としては特に限定されず、上述した分散剤と同様のものを用いればよい。
本発明の導電性微粒子の製造方法は、上記金属ナノ粒子が付着した基材微粒子の表面に金属メッキ層を形成させる工程2を有する。
本発明の導電性微粒子の製造方法においては、基材微粒子の表面を金属ナノ粒子がコアシェルのように取り巻くため、無電解メッキの場合においては、従来のようなパラジウム等の触媒を必要とすることなく、金属ナノ粒子を基点として金属メッキを施すことが可能である。
金属メッキ層を形成させる方法としては特に限定されず、例えば、無電解メッキ、電気メッキ、スパッタリング等の方法が挙げられる。
本発明の導電性微粒子の製造方法においては、上記金属ナノ粒子の融点が、金属メッキの融点よりも低い場合には、更に、導電性微粒子を金属ナノ粒子の融点以上、かつ、金属メッキの融点以下の温度で加熱する工程3を行うことが好ましい。これにより、金属ナノ粒子が融解し、融解した金属ナノ粒子が基材微粒子表面に密着することから、基材微粒子と突起との密着性を向上させることができ、突起の脱落を防ぐことができる。
本発明の導電性微粒子は、上記構成からなることにより、突起の高さが低く、かつ、高さのばらつきが小さいため、本発明の導電性微粒子を基板間の接続に用いた場合には、導電性微粒子と基板との接続において、導電性微粒子のメッキ被膜が基板に接触するのを阻害されず接触面積が増えるとともに、接触面積のバラツキも少ないため、安定した接続を保つことができる。更に、突起の外径が小さいため、突起1個当たりにかかる圧力が大きく樹脂を突き破りやすいため、安定した接続を保つことができる。
また、本発明の導電性微粒子をバインダー樹脂に分散させることにより異方性導電材料を製造することができる。このような異方性導電材料もまた、本発明の1つである。
本発明の導電性微粒子は、突起が小さいことから、バインダー樹脂に対する分散性に優れる。
本発明の異方性導電材料の具体的な例としては、例えば、異方性導電ペースト(ACP)、異方性導電インク、異方性導電粘着剤層、異方性導電フィルム(ACF)、異方性導電シート等が挙げられる。
上記樹脂バインダーとしては特に限定されないが、絶縁性の樹脂が用いられ、例えば、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂等のビニル系樹脂;ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド系樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂及びこれらの硬化剤からなる硬化性樹脂;スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、これらの水素添加物等の熱可塑性ブロック共重合体;スチレン−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等のエラストマー類(ゴム類)等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
また、上記硬化性樹脂は、常温硬化型、熱硬化型、光硬化型、湿気硬化型のいずれの硬化型であってもよい。
本発明の異方性導電材料には、本発明の導電性微粒子、及び、上記樹脂バインダーの他に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、増量剤、軟化剤(可塑剤)、粘接着性向上剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、有機溶媒等の各種添加剤を添加してもよい。
本発明の異方性導電材料の製造方法としては特に限定されず、例えば、絶縁性の樹脂バインダー中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に混合して分散させ、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤等とする方法や、絶縁性の樹脂バインダー中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に溶解(分散)させるか、又は、加熱溶解させて、離型紙や離型フィルム等の離型材の離型処理面に所定のフィルム厚さとなる様に塗工し、必要に応じて乾燥や冷却等を行って、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電シート等とする方法等が挙げられ、製造しようとする異方性導電材料の種類に対応して、適宜の製造方法をとればよい。
また、絶縁性の樹脂バインダーと、本発明の導電性微粒子とを混合することなく、別々に用いて異方性導電材料としてもよい。
本発明の導電性微粒子は、突起の平均高さが低く、かつ、突起の高さにばらつきが少ない導電性微粒子を用いると、導電性微粒子と基板との接続において、導電性微粒子のメッキ被膜が基板に接触するのを阻害されず接触面積が増えるとともに、接触面積のバラツキも少ないため、安定した接続を保つことができる。更に、突起の外径が小さいため、突起1個当たりにかかる圧力が大きく樹脂を突き破りやすいため、安定した接続を保つことができる。
また、この導電性微粒子をバインダー樹脂等に分散させて異方性導電材料を作製する際には、導電性微粒子の分散性に優れる。
本発明によれば、樹脂排除性に優れ、抵抗値の低減化が可能な導電性微粒子、導電性微粒子の製造方法、及び、異方性導電材料を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)芯物質複合化工程
平均粒子径4μmのジビニルベンゼン重合樹脂からなる基材微粒子10gを脱イオン水300mLで攪拌により3分間分散させた後、その水溶液に芯物質としてニッケルナノペースト(平均粒子径40nm、CV値10%)3gを添加し、芯物質を付着させた基材微粒子を得た。
その後、水酸化ナトリウム水溶液によるアルカリ脱脂、酸中和、二塩化スズ溶液におけるセンシタイジングを行った。その後、二塩化パラジウム溶液におけるアクチベイチングからなる無電解メッキ前処理を施し、濾過洗浄後、粒子表面にパラジウムを付着させた基材微粒子を得た。
(2)無電解ニッケルメッキ工程
得られた粒子を更に水1200mLで希釈し、メッキ安定剤4mLを添加後、この水溶液に硫酸ニッケル450g/L、次亜リン酸ナトリウム150g/L、クエン酸ナトリウム116g/L、メッキ安定剤6mLの混合溶液120mLを81mL/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その後、pHが安定するまで攪拌し、水素の発泡が停止するのを確認し、無電解メッキ前期工程を行った。
次いで、更に硫酸ニッケル450g/L、次亜リン酸ナトリウム150g/L、クエン酸ナトリウム116g/L、メッキ安定剤35mLの混合溶液650mLを27mL/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その後、pHが安定するまで攪拌し、水素の発泡が停止するのを確認し、無電解メッキ後期工程を行った。
次いで、メッキ液を濾過し、濾過物を水で洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥してニッケルメッキされた微粒子を得た。
(3)金メッキ工程
更に、置換メッキ法により表面に金メッキを施すことにより、導電性微粒子を得た。
(実施例2)
芯物質としてニッケルナノペースト(平均粒子径80nm、CV値16%)3gを使用したこと以外は、実施例1と同様にして導電性微粒子を作製した。
(比較例1)
(1)無電解メッキ前処理工程
平均粒子径4μmのジビニルベンゼン重合樹脂からなる基材微粒子10gに、水酸化ナトリウム水溶液によるアルカリ脱脂、酸中和、二塩化スズ溶液におけるセンシタイジングを行った。その後、二塩化パラジウム溶液におけるアクチベイチングからなる無電解メッキ前処理を施し、濾過洗浄後、粒子表面にパラジウムを付着させた基材微粒子を得た。
(2)芯物質複合化工程
得られた基材微粒子を脱イオン水300mLで攪拌により3分間分散させた後、その水溶液に芯物質としてニッケル粒子(平均粒子径200nm、CV値23%)3gを添加し、芯物質を付着させた基材微粒子を得た。
(3)無電解ニッケルメッキ工程
得られた基材微粒子を更に水1200mLで希釈し、メッキ安定剤4mLを添加後、この水溶液に硫酸ニッケル450g/L、次亜リン酸ナトリウム150g/L、クエン酸ナトリウム116g/L、メッキ安定剤6mLの混合溶液120mLを81mL/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その後、pHが安定するまで攪拌し、水素の発泡が停止するのを確認し、無電解メッキ前期工程を行った。
次いで、更に硫酸ニッケル450g/L、次亜リン酸ナトリウム150g/L、クエン酸ナトリウム116g/L、メッキ安定剤35mLの混合溶液650mLを27mL/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その後、pHが安定するまで攪拌し、水素の発泡が停止するのを確認し、無電解メッキ後期工程を行った。
次いで、メッキ液を濾過し、濾過物を水で洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥してニッケルメッキされた微粒子を得た。
(4)金メッキ工程
更に、置換メッキ法により表面に金メッキを施すことにより、導電性微粒子を作製した。
(比較例2)
芯物質として金ナノペースト(平均粒子径8nm、CV値10%)3gを使用したこと以外は、実施例1と同様にして導電性微粒子を作製した。
(比較例3)
芯物質として銅粒子(平均粒子径100nm、CV値16%)3gを使用したこと以外は、比較例1と同様にして導電性微粒子を作製した。
<評価>
実施例1〜2及び比較例1〜3で得られた導電性微粒子について以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)突起の平均高さ、及び、平均外径の測定
実施例及び比較例で得られた導電性微粒子について、日立ハイテクノロジーズ社製走査電子顕微鏡(SEM)による粒子観察を行い、導電性微粒子の突起の平均外径、突起の平均高さ、全突起に対する200nm以上の高さの突起の割合、及び、突起の高さのCV値を調べた。
また、実施例1のSEM写真を図1に、実施例2のSEM写真を図2に、比較例1のSEM写真を図3にそれぞれ示した。
(2)異方性導電材料の評価
実施例及び比較例で得られた導電性微粒子を用いて以下の方法により異方性導電材料を作製し、電極間の抵抗値を評価した。
樹脂バインダーの樹脂としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、「エピコート828」)100重量部、トリスジメチルアミノエチルフェノール2重量部、及びトルエン100重量部を、遊星式攪拌機を用いて充分に混合した後、離型フィルム上に乾燥後の厚さが10μmとなるように塗布し、トルエンを蒸発させて接着性フィルムを得た。
次いで、樹脂バインダーの樹脂としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、「エピコート828」)100重量部、トリスジメチルアミノエチルフェノール2重量部、及びトルエン100重量部に、得られたそれぞれの導電性微粒子を添加し、遊星式攪拌機を用いて充分に混合した後、離型フィルム上に乾燥後の厚さが7μmとなるように塗布し、トルエンを蒸発させて導電性微粒子を含有する接着性フィルムを得た。なお、導電性微粒子の配合量は、フィルム中の含有量が4万個/cmとなるようにした。
得られた接着性フィルムと導電性微粒子を含有する接着性フィルムとを常温でラミネートすることにより、2層構造を有する厚さ17μmの異方性導電フィルムを得た。
得られた異方性導電フィルムを5×5mmの大きさに切断した。これを、一方に抵抗測定用の引き回し線を有した幅200μm、長さ1mm、高さ0.2μm、L/S20μmのアルミニウム電極のほぼ中央に貼り付けた後、ITO電極を有するガラス基板を、電極同士が重なるように位置あわせをしてから貼り合わせた。
このガラス基板の接合部を、9N、140℃の圧着条件で熱圧着した後、電極間の抵抗値を評価した。
本発明によれば、樹脂排除性に優れ、抵抗値の低減化が可能な導電性微粒子、導電性微粒子の製造方法、及び、異方性導電材料を提供することができる。
実施例1で得られた導電性微粒子のSEM写真である。 実施例2で得られた導電性微粒子のSEM写真である。 比較例1で得られた導電性微粒子のSEM写真である。

Claims (6)

  1. 基材微粒子と、前記基材微粒子の表面に形成された、平均粒径5〜80nmの金属ナノ粒子を芯材とする突起を有する金属メッキ層とからなる導電性微粒子であって、
    前記突起の平均高さが20〜150nmであり、全突起に対して200nm以上の高さの突起の割合が5%以下である
    ことを特徴とする導電性微粒子。
  2. 突起の高さのCV値が20%以下であることを特徴とする請求項1記載の導電性微粒子。
  3. 突起の平均外径が50〜180nmであることを特徴とする請求項1又は2記載の導電性微粒子。
  4. 分散剤を含有する基材微粒子分散液と、平均粒径5〜80nmの金属ナノ粒子を含有する高分散性の金属ナノペーストとを混合して、前記基材微粒子の表面に前記金属ナノ粒子をヘテロ凝集により付着させる工程1と、
    前記金属ナノ粒子が付着した基材微粒子の表面に金属メッキ層を形成させる工程2とからなる
    ことを特徴とする導電性微粒子の製造方法。
  5. 更に、導電性微粒子を金属ナノ粒子の融点以上、かつ、金属メッキの融点以下の温度で加熱する工程3を有することを特徴とする請求項4記載の導電性微粒子の製造方法。
  6. 請求項1、2又は3記載の導電性微粒子が樹脂バインダーに分散されてなることを特徴とする異方性導電材料。
JP2006075228A 2006-03-17 2006-03-17 導電性微粒子、導電性微粒子の製造方法、及び、異方性導電材料 Active JP5091416B2 (ja)

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