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JP2007244556A - 歯ブラシ - Google Patents

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JP2007244556A JP2006070504A JP2006070504A JP2007244556A JP 2007244556 A JP2007244556 A JP 2007244556A JP 2006070504 A JP2006070504 A JP 2006070504A JP 2006070504 A JP2006070504 A JP 2006070504A JP 2007244556 A JP2007244556 A JP 2007244556A
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Abstract

【課題】健常者は云うまでもなく視覚に障害をもった人でも、ブラシ部に触れることなく、毛束配列や個数を容易に確認可能となした歯ブラシを提供する。
【解決手段】植毛台4Aに植設される毛束6の配列に対応させてハンドル部2に、触覚により識別可能な凸部からなる識別部14を形成し、識別部14に触れることで、毛束6の配列を把握できるように構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、視覚に障害をもった人でも使いやすい歯ブラシに関する。
植毛台に植設する毛束の個数に基づいて、現在普及している歯ブラシを大別すると、毛束の個数を1〜5個に設定し、歯間や歯肉との境界部などの細部をブラッシングするのに好適な細部用歯ブラシと、毛束の個数を15〜30個に設定し、口腔内全体をブラッシングするのに好適な一般歯ブラシとに分類できる。
また、歯ブラシとして、ハンドル部の形状を使用する個々人の握り方や手指のサイズに応じて調整可能となして、歯ブラシの操作性や清掃効率を向上し得るように構成したものも提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、ハンドル部の先端近傍部に滑り止め用の指当て部を形成したものも広く実用化されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2001−275751号公報 特開2002−191434号公報
前記細部用歯ブラシと一般用歯ブラシの両方を用いてブラッシングすると、より一層綺麗に口腔内を清掃できるが、目の不自由な人が、このブラッシング方法を採用する場合には、毛束に触らないと使用する歯ブラシが、細部用歯ブラシなのか一般用歯ブラシなのかを判別できず、衛生面で問題があった。
また、特許文献1記載の歯ブラシでは、ハンドル部の形状を使用する個々人の握り方や手指のサイズに応じて調整できるので、ハンドル部の形状を握り易い形状に調整できるが、ハンドル部が中実で重たく、握力の弱い老人や身体障害者にとっては操作し難いものであった。
本発明の目的は、健常者は云うまでもなく視覚に障害をもった人でも、ブラシ部に触れることなく毛束の配列や個数を容易に確認可能となした歯ブラシを提供することである。
本発明に係る歯ブラシは、植毛台に植設される毛束の配列に対応させてハンドル部に、触覚により識別可能な識別部を形成したものである。
この歯ブラシにおいては、毛束の配列に対応させてハンドル部に触覚により識別可能な識別部を形成しているので、ハンドル部に形成されている識別部を指で触れることで、毛束配列や個数を容易に把握することができる。このため、例えば細部用歯ブラシと一般用歯ブラシなど複数種類の歯ブラシを使い分けてブラッシングする場合において、目の不自由な人であっても、毛束に触れることなく、所望の歯ブラシを選択することができる。
ここで、前記識別部として、凹部又は凸部を形成することができる。識別部として、例えば表面を部分的に荒らすなどして、表面性状を代えることも可能であるが、指で触っただけでは確認し難いので、識別部として凹部又は凸部を形成することが好ましい。
前記識別部をハンドル部の先端近傍部において毛束の植設側に形成することができる。この場合には、ハンドル部を握って親指を識別部にあてがうことで、毛束の配列を容易に把握することができる。また、この識別部を親指の滑り止め用の指当て部として機能させることも可能となる。
前記毛束を構成するフィラメントの硬さに応じて識別部のサイズや形状を変更することもできる。つまり、毛束配列が同じ場合でも、毛束を構成するフィラメントとして、硬さの異なるものを植設した歯ブラシを併用することも考えられるので、フィラメントの硬さを識別部のサイズや形状によって識別できるように構成することが好ましい。また、フィラメントの先端部の形状に対応するように識別部の形状を設定することもできる。
前記ハンドル部に植毛台の正面形状に対応する正面形状の台座部を突出状に形成し、この台座部に前記識別部を形成することもできる。この場合には、台座部に触れることで、植毛台の形状を把握して所望の歯ブラシを選択できるので、使用する歯ブラシの間違いをより一層少なくできる。
前記ハンドル部の形状やサイズは、使用者の手のサイズなどに応じて任意に設定可能であるが、ハンドル部の長手方向の先端側と基端側とに膨出部を形成し、途中部にくびれ部を形成し、膨出部とくびれ部とを滑らかな曲面で連設すると、握力の弱いお年よりや体の不自由な人でも容易に把持可能な歯ブラシを実現できる。また、特に、ハンドル部を中空にすると、歯ブラシを軽量に構成でき、手指からの歯ブラシの脱落を一層効果的に防止できるので好ましい。また、膨出部に凹部又は凸部を形成することになるので、指で触れることで容易に判別可能な大きな識別部を形成することが可能となるので、識別部による歯ブラシの識別性を向上できる。
ハンドル部の各部の膨出部とくびれ部のサイズとしては、握力の弱いお年よりや体の不自由な人の使用を想定すると、前記膨出部の最大幅を25〜35mm、最大厚さを20〜30mmに設定し、くびれ部の最小幅を15〜25mm、最小厚さを10〜20mmmに設定することになる。
本発明に係る歯ブラシは、毛束配列に対応させてハンドル部に触覚により識別可能な識別部を形成しているので、健常者を云うまでもなく、視覚に障害をもった人であっても、識別部を指で触れることで、毛束の配列や個数を容易に把握して、毛束の配列の異なる複数種類の歯ブラシの中から、所望の歯ブラシを選択することができる。しかも、毛束に触れることなく、所望の歯ブラシを選択できるので、ブラシ部の衛生が低下することもない。
ハンドル部の長手方向の先端側と基端側とに膨出部を形成し、途中部にくびれ部を形成し、膨出部とくびれ部とを滑らかな曲面で連設すると、握力の弱いお年よりや体の不自由な人でも容易に把持可能な歯ブラシを実現できる。また、膨出部に識別部を形成すると、指で触れることで容易に識別可能な大きな識別部を形成することが可能となるので、識別部による歯ブラシの識別性を向上できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。尚、本実施の形態では、歯ブラシの植毛台側を上側、毛束の植設側を前側と定義して説明する。
図1〜図3に示すように、歯ブラシ1は、ハンドリングのためのハンドル部2と、ハンドル部2から上方へ伸びる首部3と、首部3の上端部に設けた植毛台4とを有する歯ブラシ本体5と、複数のフィラメントからなる毛束6を歯ブラシ本体5の植毛台4に所定の配列で植設してなるブラシ部7とを備えている。
毛束6を構成するフィラメントの素材としては、歯ブラシ1として使用可能な物理的性質を有していれば、任意の素材からなるものを採用することが可能で、例えばナイロン、ポリエステル、ポリオレフィンなどの樹脂材料を使用できる。フィラメントの断面形状やサイズは使用目的に応じて任意に設定でき、例えば円形や楕円形、三角形や四角形などの多角形の断面形状のものを採用できる。また、フィラメントの先端形状も、球状や半球状や先鋭形状など任意の形状に形成することができる。更に、毛束6として、素材の異なるフィラメントを特定の比率で混合したものを採用することもできるし、断面サイズや断面形状の異なる複数種類のフィラメントを混合したものを採用することもできる。毛束6を構成するフィラメントの本数も使用目的などに応じて任意に設定でき、フィラメントの本数の異なる毛束を混在させて植設することもできる。
植毛台4に対する毛束6の植設方法としては、周知の方法を採用することができる。例えば、歯ブラシ本体5の成形時に植毛台4に有底な植毛孔を形成し、この植毛孔に平線を用いて毛束6を植設する方法や、植毛台4を前後に2分割して、前側の植毛台に形成した貫通孔に毛束を挿入した後、加熱手段で毛束の基端部を溶かしてフィラメント同士を融着させ、その後、前側の植毛台に後側の植毛台を重ね合わせて結合する方法などを好適に採用できる。
毛束6の個数及び配列は、ブラッシングする部位に応じて任意に設定することができ、例えば、口腔内全体をブラッシングすることを目的とした一般用歯ブラシにおいては、例えば毛束6の個数を15〜30個に設定して、正面視において円形や楕円形や卵形などの形状に毛束6を配列することになり、歯間や歯肉との境界部などの細部をブラッシングすることを目的とした、細部用歯ブラシにおいては、毛束6の個数を1〜5個に設定して、正面視において点状や直線状に毛束6を配列することになる。より具体的には、一般用歯ブラシにおいては、図1〜図3に示す歯ブラシ1Aのように、25個の毛束6を楕円形に配列したり、図4、図5に示す歯ブラシ1Bのよう、17個の毛束6を2つの円を一部重ね合わせたような形状に配列することになり、細部用歯ブラシにおいては、図6、図7に示す歯ブラシ1Cのように、1個の毛束6を点状に配置したり、図8、図9に示す歯ブラシ1Dのように、4個の毛束6を直線状に配列することになる。
歯ブラシ本体5は、合成樹脂材料を用いて射出成形等により一体成形することも可能であるが、歯ブラシ本体5を複数の分割体に分割構成して、それぞれの分割体を射出成形等により成形し、その後に分割体を融着或いは接着にて結合して一体的に組み立てることもできる。歯ブラシ本体5を構成する合成樹脂材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチルテレフタレート、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン、スチレン・アクリロニトリル樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、セルロースプロピオネート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリアリレート等の硬質の合成樹脂材料を用いることが可能である。
植毛台4は、毛束6の個数や配列などに応じて任意の正面形状に構成することができる。例えば、図1〜図3に示す歯ブラシ1Aのように、楕円形に毛束6を植設する場合には、植毛台4Aを正面視楕円形の扁平な板状に形成し、図4、図5に示す歯ブラシ1Bのように、2つの円を一部重ね合わせた形状に毛束6を配列する場合には、それに沿って植毛台4Bを正面視瓢箪型の扁平な板状に形成することになり、図6〜図9に示す歯ブラシ1C、1Dのように、点状や直列状に毛束6を植設する場合には、植毛台4C、4Dを細長い棒状に形成することになる。
首部3は、植毛台4からハンドル部2にかけて伸びる細長い直線状や湾曲状の棒状の部分であり、その横断面は円形や楕円形や小判形などに形成されている。この首部3は、ブラシ部7の操作性や歯に対するブラッシング圧の最適化などの機能を満足できるように構成されたものであれば、任意の形状、任意のサイズに形成することができる。
ハンドル部2は、握力の弱い老人や身体障害者でも容易に握持できるように、ハンドル部2の長手方向の上部側(先端側)と下部側(基端側)とに膨出部10、11を形成し、途中部にくびれ部12を形成し、膨出部10、11とくびれ部12とを滑らかな曲面で連設したものである。握持し易いように、膨出部10、11及びくびれ部12の横断面は略楕円形に形成され、膨出部10の最大幅W1は25〜35mm、最大厚さT1は20〜30mmに設定され、膨出部11の最大幅W2は25〜35mm、最大厚さT2は20〜30mmに設定され、くびれ部12の最小幅W3は15〜25mm、最小厚さT3は10〜20mmmに設定され、上下の膨出部10、11の最大幅間の長さLは60〜85mmに設定されている。
ハンドル部2は、中実に構成することも可能であるが、握力の弱い老人や身体障害者でも無理なく支持できるように中空に構成して軽量化を図ることが好ましい。このように、ハンドル部2を中空に構成するため、本実施の形態では、ハンドル部2を前半部2aと後半部2bとに分割構成し、前半部2aに首部3と植毛台4を一体成形している。但し、ハンドル部2に代えて、細長い棒状の通常のハンドル部2を備えた歯ブラシ1に対しても本発明を適用することができる。
下側の膨出部11の略中央部には引っ掛け孔13が形成され、歯ブラシ1を壁等に固定したフックに引っ掛けて収納できるように構成されている。
ハンドル部2の上側の膨出部10の前面には、凸部からなる識別部14が毛束6の配列に対応させて形成され、目の不自由な障害者でも、識別部14に触れることで、毛束6の配列を確認できるように構成されている。識別部14としては、指で触れることで毛束6の配列を識別可能なものであれば、形状やサイズ、隣接する識別部14の間隔などは任意に設定可能である。識別部14の形状としては、図1に示すように略半球状に形成することもできるし、ドーム状や円錐台状、扁平な角柱状や角錐状などの形状に形成することができる。また、識別部14により、フィラメントや毛束6に関する複数の情報が得られるように、例えばフィラメントの本数が増えるにしたがって識別部14の正面サイズを大きく設定したり、毛先の形状やフィラメントの断面形状に応じて識別部14の正面形状を設定したり、フィラメントの硬さが高くなるのにしたがって識別部14の高さを大きく設定するなど、フィラメントや毛束6の構成に応じて識別部14の形状やサイズを調整することもできる。尚、凸部からなる識別部14に代えて、凹部からなる識別部を形成したり、複数の小さな凸部の集合からなる識別部を形成したり構成したり、表面荒さを変化させてなる識別部を形成したりすることもできる。凹部を形成する場合には、歯磨きペーストなどが付着しないように、部分球状に形成することが好ましい。
また、識別部14は、ハンドル部2に対して一体成形することが好ましいが、別部材で構成するととも可能である。別部材で構成する場合いは、複数の識別部14のそれぞれを別部材で構成してハンドル部2に固定することもできるが、歯ブラシ1Eの生産性を高めるため、図10に示す歯ブラシ1Eのように、板状部材15に毛束6の配列に応じて複数の識別部14を形成し、これをハンドル部2に接着また融着により固着することが好ましい。また、このように識別部14を別部材で構成する場合には、素材として合成ゴムや熱可塑性エラストマーなどのゴム材料を用い、識別部14を指当て部として機能させることもできる。ゴム材料としては、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレン−酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、天然ゴム系熱可塑性エラストマー、フッ素樹脂系熱可塑性エラストマー、トランス−ポリイソプレン系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等のゴム材料を用いることが可能である。なお、歯ブラシ本体5と識別部14との密着性を考慮すると、歯ブラシ本体5としてポリプロピレンを用い、識別部14としてポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いることが好ましい。また、識別部14のゴム材料は着色してもよく、歯ブラシ本体5の合成樹脂材料と異なる色に着色しておくことで、歯ブラシ1の意匠性を向上できる。
尚、図11に示す歯ブラシ1Fのように、識別部14の形成位置においてハンドル部2Fに台座部16を突出状に形成し、この台座部16に毛束6の配列に応じて識別部14を形成することもできる。この場合には、台座部16の正面形状を植毛台4の正面形状に対応するように形成し、台座部16を指で触れることで、植毛台4の形状を把握できるように構成することもできる。
歯ブラシの(a)は正面図、(b)は側面図 歯ブラシの斜視図 図1(a)のIII-III線断面図 他の構成の歯ブラシの要部正面図 同歯ブラシの斜視図 他の構成の歯ブラシの要部正面図 同歯ブラシの斜視図 他の構成の歯ブラシの要部正面図 同歯ブラシの斜視図 他の構成の歯ブラシの縦断面図 他の構成の歯ブラシの斜視図
符号の説明
1 歯ブラシ 1A 歯ブラシ
1B 歯ブラシ 1C 歯ブラシ
1D 歯ブラシ 1F 歯ブラシ
2 ハンドル部 2a 前半部
2b 後半部 2F ハンドル部
3 首部 4 植毛台
4A 植毛台 4B 植毛台
4C 植毛台 4D 植毛台
5 歯ブラシ本体 6 毛束
7 ブラシ部 10 膨出部
11 膨出部 12 くびれ部
13 引っ掛け孔 14 識別部
1E 歯ブラシ 15 板状部材

Claims (8)

  1. 植毛台に植設される毛束の配列に対応させてハンドル部に、触覚により識別可能な識別部を形成したことを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記識別部として、凹部又は凸部を形成した請求項1記載の歯ブラシ。
  3. 前記識別部をハンドル部の先端近傍部において毛束の植設側に形成した請求項1又は2記載の歯ブラシ。
  4. 前記毛束を構成するフィラメントの硬さに応じて識別部のサイズや形状を変更した請求項1〜3のいずれか1項記載の歯ブラシ。
  5. 前記ハンドル部に植毛台の正面形状に対応する正面形状の台座部を突出状に形成し、この台座部に前記識別部を形成した請求項1〜4のいずれか1項記載の歯ブラシ。
  6. 前記ハンドル部の長手方向の先端側と基端側とに膨出部を形成し、途中部にくびれ部を形成し、膨出部とくびれ部とを滑らかな曲面で連設した請求項1〜5のいずれか1項記載の歯ブラシ。
  7. 前記ハンドル部を中空に構成した請求項6記載の歯ブラシ。
  8. 前記膨出部の最大幅を25〜35mm、最大厚さを20〜30mmに設定し、くびれ部の最小幅を15〜25mm、最小厚さを10〜20mmmに設定した請求項6又は7記載の歯ブラシ。

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