JP2007146908A - 真空調圧システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】弁部材15によりメインポート11,12間の弁座14を開閉する弁主体部1と、弁部材を開閉操作するピストン16を有する流体圧駆動部2と、電動モータ45で駆動される調整部材41により弁部材の開度を設定する弁開度調節部3と、上記流体圧駆動部2にパイロット流体を給排し、非通電時にはパイロット流体を排出する電磁弁装置4と、弁部材の開度を制御するコントローラとを備える。上記コントローラは、電動モータの回転負荷を検出する負荷検出手段の出力、及び外部からの制御指令等が入力され、それらに基づいて、電動モータへの駆動電流の制御により、調整部材の位置が指定の位置になるように制御する位置制御、及び、上記電磁弁装置の駆動によりパイロット流体圧を制御する。
【選択図】図2
Description
この真空調圧用バルブは、例えば、特許文献1に記載されているように、真空ポンプと真空チャンバとに接続される二つのポートと、これらのポート同士を結ぶ内部流路と、この内部流路中に形成された弁座と、この弁座を開閉する弁部材と、この弁部材を開閉操作するピストンとを有していて、該ピストンの位置制御により上記弁部材の弁開度を設定し、真空チャンバ内の真空圧力の変化分を補償して、チャンバ内を必要な真空圧力に維持するようにしている。
また、一般的に、電動モータ単独で真空調圧用バルブの開度調整を行う場合にも、それを精度よく行うことができる。
また、上記特許文献1に記載されているような真空調圧用バルブでは、弁部材に連結されたピストンを、電動モータにより駆動されて位置調節された調節軸に当接する位置まで駆動するように構成しているので、該ピストンを調節軸に強い圧接力で圧接した状態で電動モータを駆動する必要が生じ、この駆動を可能にするには、該電動モータを比較的出力が大きいものにすると同時に、該モータの回転運動を往復直線運動に変換する変換機構を上記圧接力に耐えるものとする必要があり、そのため、小型で安価な電動モータや変換機構を使用することができず、この問題に対する対策を考慮する必要があった。
本発明の他の技術的課題は、上記電動モータを用いた上記受圧部材と調整部材の押付け力をほぼ一定に保ち、それによって、弁部材の開度を迅速且つ正確に制御することができるようにした制御性のよい真空調圧システムを提供することにある。
また、上記流体圧駆動部をシリンダ部によって構成し、上記受圧部材をピストンによって構成することができる。
この場合、上記コントローラには、予め真空引きの設定速度と設定加速度を保有させ、制御動作開始直後に、上記設定加速度により各制御周期における真空圧力の変化の速度を緩慢に増加させ、真空チャンバの真空引き動作が穏やかに開始される加速度制御領域を経て、真空圧力の変化速度が上記設定速度に達した後にその設定速度を維持するように制御する制御機能を具備させることができる。
上記コントローラにおいては、真空チャンバに設けた圧力センサーによって検知される真空圧力を、予め与えられた真空チャンバの圧力設定値と比較し、上記真空チャンバが設定圧力になるように、調整部材の位置を制御することもできる。
また、上記コントローラは、上記受圧部材と調整部材とを常にほぼ一定のバイアス分の力で押付けた状態で受圧部材を動作させるように制御するため、電動モータに付設して該電動モータの回転量を検出するエンコーダを、バルブの開度を決定するところの受圧部材位置を検出する位置センサーとして機能させることができる。
更に、上記調整部材を駆動するための電動モータに付設する負荷検出手段として、電動モータに供給する駆動電流を検出する検出手段を利用し、また、電動モータに付設したエンコーダに、弁部材の開度を決定する受圧部材の位置を検出するための位置センサーとしての機能を持たせるので、上記受圧部材と調整部材との間に押付け力を検出するための手段を設けたり、受圧部材の位置検出のために一般的な位置センサーを設けたりする場合に比して、構造的に簡単化した真空調圧システムを得ることができる。
この真空調圧用バルブは、第1及び第2のメインポート11,12間の流路13を開閉する弁部材15を備えた弁主体部1と、上記弁部材15を開閉操作するピストン16を備えた流体圧駆動部2と、上記弁部材15の開度を設定する弁開度調節部3とを備え、この真空調圧用バルブに、図2に示すように、上記流体圧駆動部2にパイロット流体を給排する電磁弁装置4、制御指令や後述する電動モータ45の負荷、上記ピストン16の位置の情報等に基づいて上記弁部材15の開度を制御するコントローラを接続している。
また、上記弁部材15の背面中央部には、弁シャフト20が取り付けられ、この弁シャフト20は、バルブハウジング10の内部をその中心軸線に沿って延び、弁主体部1と連結されていて流体圧駆動部2を区画するシリンダハウジング30の隔壁31を貫通し、その先端が流体圧駆動部2の内部に延出し、ピストン16に連結されている。
また、上記電動モータ45には、その回転量を検出するエンコーダ(図示せず)が付設される。このエンコーダは、弁部材15を開閉するピストン16の位置を検出するための位置センサーとしての機能を有し、従って、その出力によってコントローラには調整部材41の位置が与えられることになる。
なお、上記調整部材41及び移動子51には、カバーブロック40内にねじ軸部43aと平行に設置されたガイド軸52に摺動自在に係合して非回転で摺動させるための回転規制部41a,51aを設けている。
また、上記調整部材41としては、上述したボールねじからなる回転−直動変換機構47により駆動されるものに限るものではなく、上記電動モータ45の駆動が直動に変換され、ピストン16等の受圧部材の背後に押付けて、該受圧部材に追随動作するようにした部材であればよい。
更に具体的には、上記コントローラは、上記制御指令に基づいて電動モータ45に必要な駆動電流を供給し、上記エンコーダの出力によって与えられる調整部材41の位置が指定の位置になるように制御する位置制御、及び、上記電動モータ45の位置制御のための駆動時に、上記負荷検出手段の出力によって与えられる上記調整部材41と受圧部材(ピストン16)との押付け力に応じた電動モータ45の回転負荷(駆動電流)が、設定された上限値と下限値との間にあるか否かを検知し、それが当該上下限値間の範囲を逸脱する場合に、調整部材41とピストン16とを当該上下限値間の力で押付けるためのパイロット流体圧を上記受圧室37に供給するように制御信号を電磁弁装置4に出力するパイロット流体圧制御を行い、それによって、上記ピストン16と調整部材41とを上記上下限値間のバイアス分の力で押付けた状態で電動モータを動作させる機能を有するものである。
また、上記コントローラにおいては、真空チャンバ5に設けた圧力センサー60によって検知される真空圧力を、予め与えられた真空チャンバ5の圧力設定値と比較し、上記真空チャンバ5が設定圧力になるように、電動モータ45の駆動で調整部材41の位置が制御される。
即ち、上記コントローラには、予め真空引きの設定速度(真空圧力変化速度)と設定加速度(上記真空圧力変化速度の変化速度)を保有させ、図3に示すように、時刻t1の制御動作開始直後においては、上記設定加速度により各制御周期Tにおける真空圧力の変化の速度が緩慢に増加し、その結果、真空チャンバ5の真空引き動作が飛び出し的に急変して行われることがなく、穏やかに開始され、諸条件によって決まるある程度の制御周期を含む加速度制御領域を経て、上記設定加速度による速度変化の累積により真空圧力の変化速度が上記設定速度に達し、あるいはそれを超えた時刻t4後には、その設定速度を維持するように制御される。
そして、このように制御動作開始直後から調整部材41の微小変位を電動モータ45で位置制御することにより、圧力の急変がなく、安定して滑らかに真空度を上げる制御を行うことができる。
これに対して、上述した設定加速度による加速度制御領域を有する制御を行うことにより、このような不都合がないばかりでなく、動作開始直後から滑らかに真空引きする制御を行うことができる。
2 流体圧駆動部
3 弁開度調節部
4 電磁弁装置
5 真空チャンバ
6 真空ポンプ
10 バルブハウジング
11 第1メインポート
12 第2メインポート
13 流路
14 弁座
15 弁部材
16 ピストン
20 弁シャフト
23 復帰ばね
37 受圧室
38 パイロットポート
41 調整部材
45 電動モータ
47 回転−直動変換機構
60 真空圧力センサー
62a 給気用2ポート電磁弁
62b 排気用2ポート電磁弁
Claims (9)
- 真空チャンバ及び真空ポンプに接続するための第1及び第2のメインポート、これら両メインポートを結ぶ流路、及び該流路中に弁座が設けられたバルブハウジングと、該バルブハウジング内に設けられ、上記弁座を開閉する弁部材と、この弁部材から上記バルブハウジングの軸線方向に延びて先端が流体圧駆動部に達する弁シャフトと、上記弁部材を弁座の閉鎖方向に向けて付勢する復帰ばねとを有する弁主体部、
上記弁シャフトの先端に取り付けられた受圧部材と、この受圧部材に上記弁部材が開放する方向の流体圧を作用させる受圧室と、この受圧室にパイロット流体を給排するためのパイロットポートとを有する上記流体圧駆動部、並びに、
上記受圧部材の背後に当接する調整部材と、該調整部材を回転−直動変換機構を介して任意の位置まで無段階に前後進駆動する電動モータとを有する弁開度調節部、
を備えることにより、真空調圧用バルブが構成され、
上記真空調圧用バルブに、
上記受圧室にパイロット流体を給排する電磁弁装置、並びに、
少なくとも、上記電動モータの回転負荷を検出する負荷検出手段の出力、上記電動モータの回転量を検出するエンコーダの出力及び外部からの制御指令が入力され、それらに基づいて、上記電動モータ及び上記電磁弁装置の駆動を制御するコントローラ、
を付設することにより構成される真空調圧システムにおいて、
上記コントローラが、上記制御指令に基づいて電動モータに必要な駆動電流を供給し、上記エンコーダの出力によって与えられる調整部材の位置が指定の位置になるように制御する位置制御、及び、上記負荷検出手段の出力によって与えられる上記調整部材と受圧部材との押付け力に応じた電動モータの回転負荷が、設定された上限値と下限値との間にあるか否かを検知し、それが当該上下限値間を逸脱する場合に、受圧部材と調整部材とを当該上下限値間の力で押付けるためのパイロット流体圧を上記受圧室に供給するように制御信号を電磁弁装置に出力するパイロット流体圧制御を行い、それによって、上記受圧部材と調整部材とを上記上下限値間の力で押付けた状態で電動モータを動作させる機能を有している、
ことを特徴とする真空調圧システム。 - 上記パイロット流体圧が、復帰ばねの作用力、弁部材に作用する真空チャンバ内圧力に基づく作用力、及び、上記調整部材と受圧部材との間に常に作用させておくバイアス分との和に相当する押付け力を発生させるものである、
ことを特徴とする請求項1に記載の真空調圧システム。 - 上記電動モータの負荷検出手段として、該電動モータに供給する駆動電流を検出する検出手段を用い、
コントローラに、上記電動モータの位置制御のための駆動時に上記検出手段で検出した電動モータの駆動電流が、調整部材と受圧部材との押付け力による上記回転負荷の上限値と下限値に対応した電流設定値の上限値と下限値との間にあるか否かを検知し、それが当該上下限値間を逸脱する場合に、上記電動モータの駆動電流が上記電流設定値の上下限間にあるようにするための制御信号を電磁弁装置に出力する機能を具備させた、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の真空調圧システム。 - 上記電動モータにその回転量を検出するエンコーダを付設し、該エンコーダに弁部材の開度を与える受圧部材の位置を検出するための位置センサーとしての機能を持たせた、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の真空調圧システム。 - 上記流体圧駆動部がシリンダ部によって構成され、上記受圧部材がピストンによって構成されている、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の真空調圧システム。 - 上記電磁弁装置が、給気用及び排気用の複数の2ポート電磁弁で構成され、該給気用の電磁弁の入力側が空気圧源に接続され、該排気用の電磁弁の出力側が大気に開放され、該給気用の電磁弁の出力側及び排気用の電磁弁の入力側が上記パイロットポートに接続されている、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の真空調圧システム。 - 上記電磁弁装置が、3位置3ポート電磁弁で構成され、該電磁弁の入力側が空気圧源に接続され、該電磁弁の出力側が上記パイロットポートに接続され、該電磁弁の排気側が大気に開放されている、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の真空調圧システム。 - 上記コントローラにおいて、真空チャンバに設けた圧力センサーによって検知される真空圧力が、真空チャンバの設定圧力になるように、電動モータ及び電磁弁装置の駆動を制御する機能を有する、
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の真空調圧システム。 - コントローラにおいて上記圧力センサーからの圧力信号と圧力設定値とを比較して真空チャンバの真空圧力をフィードバック制御するに際し、
上記コントローラに、予め真空引きの設定速度と設定加速度を保有させ、制御動作開始直後に、上記設定加速度により各制御周期における真空圧力の変化の速度を緩慢に増加させ、真空チャンバの真空引き動作が穏やかに開始される加速度制御領域を経て、真空圧力の変化速度が上記設定速度に達した後にその設定速度を維持するように制御する制御機能を具備させた、
ことを特徴とする請求項8に記載の真空調圧システム。
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