JP2007030780A - 車両の前部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 フロントピラー14の上部をルーフヘッダ部材16の側端部とルーフサイド部材17の前端部にアッパ接合パネル18を介して接合する。フロントピラーをウインドシールドガラスの側縁とサイドドアの前縁との間に設けかつピラーインナパネル19及びピラーアウタパネル21の接合にて筒状に形成し、ルーフヘッダ部材をウインドシールドガラスの上縁に沿って設けかつヘッダインナパネル22及びルーフパネル23の接合にて略筒状に形成する。またルーフサイド部材をサイドドアの上縁に沿って設けかつサイドインナパネル24及びルーフ構成部材23の接合にて筒状に形成する。更にアッパ接合パネルをピラーインナパネルより車室内側に設ける。
【選択図】 図1
Description
また、図15及び図16に示すように、フロントピラー214の下部とカウルインナパネル231の側端部とがロア接合パネル232により接合されたフロントピラー214の下部接合構造が知られている。この下部接合構造では、ピラーインナパネル219が、車室内側に設けられたピラーインナ本体219aと、ピラーインナ本体219aの前縁に連設されたインナ前側フランジ219bとを有する。このインナ前側フランジ219bはウインドシールドガラスの内面に沿いかつこのガラスの幅方向中央に向って延びて設けられる。
また、上記従来のフロントピラーの上部接合構造では、図13及び図14に示すように、アッパ接合パネル218がピラーインナパネル219より車室外側に設けられているため、上記のようなアッパ切欠き部124b(図12)を設けなければ、ピラーインナパネル219のインナ前側フランジ219bの上端がアッパ接合パネル218に干渉してしまい、インナ前側フランジ219bの上部をサイドインナパネル224の前端部まで延ばすことができない。このため、運転席に着席した運転者からのフロントピラー214の向こう側の視認性を向上するためにフロントピラー214を細くすると、フロントピラ214ー上部の接合強度が低下する問題点があった。
更に、上記従来のフロントピラーの下部接合構造では、上記のようなロア切欠き部131bを要する他、運転席に着席した運転者からのフロントピラー214の向こう側の視認性を向上するためにフロントピラー214を細くすると、フロントピラー214下部の接合強度が低下する問題点もあった。
本発明の目的は、フロントピラーの上部接合部及び下部接合部に応力集中を発生させず、フロントピラーを細くしても、フロントピラーの上部及び下部の接合強度を向上できる、車両の前部構造を提供することにある。
その特徴ある構成は、フロントピラー14がウインドシールドガラス12の側縁とサイドドア13の前縁との間に設けられかつピラーインナパネル19及びピラーアウタパネル21の接合により筒状に形成され、ルーフヘッダ部材16がウインドシールドガラス12の上縁に沿って設けられかつヘッダインナパネル22及びルーフパネル23の接合により筒状又は略筒状に形成され、ルーフサイド部材17がサイドドア13の上縁に沿って設けられかつサイドインナパネル24及びルーフ構成部材23の接合により筒所又は略筒状に形成され、アッパ接合パネル18がピラーインナパネル19より車室内側に設けられたところにある。
この請求項1に記載された車両の前部構造では、アッパ接合パネル18をピラーインナパネル19より車室内側に設けたので、ピラーインナパネル19、アッパ接合パネル18、サイドインナパネル24又はヘッダインナパネル22に切欠き部を形成することなく、ピラーインナパネル19の上部を上方に突設できる。これによりフロントピラー14の上部接合部に応力集中を発生させることなく、ピラーインナパネル19の上部とアッパ接合パネル18とを接合することができ、ピラーインナパネル19の上部とサイドインナパネル24の前端部とを接合することができる。
この請求項2に記載された車両の前部構造では、ピラーインナ本体19aの上部をヘッダインナパネル22の側端部を延長した面内まで突設し、ピラーインナ本体19aの上部をアッパ接合パネル18に接合したので、ピラーインナ本体19aの上部とアッパ接合パネル18との接合強度を向上できるとともに、筒状のフロントピラー14と筒状又は略筒状のルーフヘッダ部材16との接合強度を高めることができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明であって、更に図1〜図3に示すように、ピラーインナ本体19aの上端部がサイドインナパネル24の前端部に重なるように突設され、ピラーインナ本体19aの上端部がサイドインナパネル24の前端部に接合されたことを特徴とする。
この請求項3に記載された車両の前部構造では、ピラーインナ本体19aの上端部をサイドインナパネル24の前端部に重なるように突設し、ピラーインナ本体19aの上端部をサイドインナパネル24の前端部に接合したので、ピラーインナ本体19aの上端部とサイドインナパネル24の前端部との接合強度を向上でき、これにより筒状のフロントピラー14と筒状又は略筒状のルーフサイド部材17との接合強度を高めることができる。
この請求項4に記載された車両の前部構造では、インナ前側フランジ19bの上部をヘッダインナパネル22の側端部を延長した面内まで突設したので、このインナ前側フランジ19bの上部がピラーインナ本体19aの上部とともに剛性の高い略逆L字状に構成され、これによりフロンロピラー14とルーフヘッダ部材16との接合強度を更に高めることができる。
請求項5に係る発明は、図1及び図4〜図6に示すように、フロントピラー14のピラーインナパネル19の下部がカウルインナパネル31の側端部にロア接合パネル32を介して接合された車両の前部構造の改良である。
その特徴ある構成は、フロントピラー14がウインドシールドガラス12の側縁とサイドドア13の前縁との間に設けられかつピラーインナパネル19及びピラーアウタパネル21の接合により筒状に形成され、カウルインナパネル31がウインドシールドガラス12の下縁に沿って設けられ、ピラーインナパネル19が、車両10の運転席に着席した運転者の視線方向に沿って設けられたピラーインナ本体19aと、ピラーインナ本体19aの前縁に連設されウインドシールドガラス12の内面に沿いかつこのガラス12の側縁に向って延びるインナ前側フランジ19bとを有し、インナ前側フランジ19bの下部がロア接合パネル32の高さまで突設されたところにある。
この請求項5に記載された車両の前部構造では、ピラーインナ本体19aの前縁に連設されたインナ前側フランジ19bがピラーインナパネル19とカウルインナパネル31をを接合する強度部材であるロア接合パネル32の高さまで突設されているため、フロントピラー14下部の横断面の面積を増大することができ、これによりフロントピラー19下部の接合強度を高めることができる。
またピラーインナ本体の上端部をサイドインナパネルの前端部に重なるように突設し、ピラーインナ本体の上端部をサイドインナパネルの前端部に接合すれば、フロントピラー上部とサイドインナパネル前端部との接合強度を向上できるので、筒状のフロントピラーと筒状又は略筒状のルーフサイド部材との接合強度を高めることができる。
またピラーインナ本体の前縁に連設されウインドシールドガラスの内面に沿いかつガラスの側縁に向って延びるインナ前側フランジの上部をヘッダインナパネルの側端部の延長面内まで突設すれば、このインナ前側フランジの上部がピラーインナ本体の上部とともに剛性の高い略逆L字状に構成されるので、フロントピラーを細くしても、フロントピラーの上部の接合強度を向上できる。
<第1の実施の形態>
図6〜図8に示すように、トラック10のキャブ11の右側には運転者の着席する運転席が設けられ、キャブ11の前面のフロント開口部11aは透明のウインドシールドガラス12により閉止される。またキャブ11の運転席側の側面には運転者が乗降するためのサイド開口部11bが設けられ、このサイド開口部11bはサイドドア13により開放可能に閉止される(図6及び図8)。ウインドシールドガラス12の右側縁とサイドドア13の前縁との間には、フロントピラー14が略鉛直方向に延びて設けられる(図1、図6及び図8)。フロントピラー14の上部はルーフヘッダ部材16の側端部とルーフサイド部材17の前端部とにアッパ接合パネル18を介してスポット溶接により接合される(図1及び図2)。
また、上記実施の形態では、サイドインナパネルとルーフパネルの側縁とを接合してルーフサイド部材を筒状に形成したが、図10に示すように、サイドインナパネル24のサイド下側フランジ24cとルーフパネル23のルーフ下側フランジ23eとを接合し、かつサイドインナパネル24のサイド上側フランジ24bとルーフパネル23との間に所定の間隔をあけることにより、ルーフサイド部材17の横断面を略筒状(略C字状)に形成してもよい。
更に、上記実施の形態では、ヘッダインナパネルとルーフパネルの前縁とを接合してルーフヘッダ部材を略筒状(略逆C字状)に形成したが、図11に示すように、ヘッダインナパネル22のヘッダ前側フランジ22bとルーフパネル23のルーフ前側フランジ23cとを接合し、かつヘッダインナパネル22のヘッダ後側フランジ22cとルーフパネル23の前部とを接合することにより、ルーフヘッダ部材16を筒状に形成してもよい。
12 ウインドシールドガラス
13 サイドドア
14 フロントピラー
16 ルーフヘッダ部材
17 ルーフサイド部材
18 アッパ接合パネル
19 ピラーインナパネル
19a ピラーインナ本体
19b インナ前側フランジ
21 ピラーアウタパネル
22 ヘッダインナパネル
23 ルーフパネル(ルーフ構成部材)
24 サイドインナパネル
53 サイドアウタパネル(ルーフ構成部材)
Claims (5)
- フロントピラー(14)の上部がルーフヘッダ部材(16)の側端部とルーフサイド部材(17)の前端部とにアッパ接合パネル(18)を介して接合された車両の前部構造において、
前記フロントピラー(14)がウインドシールドガラス(12)の側縁とサイドドア(13)の前縁との間に設けられかつピラーインナパネル(19)及びピラーアウタパネル(21)の接合により筒状に形成され、
前記ルーフヘッダ部材(16)が前記ウインドシールドガラス(12)の上縁に沿って設けられかつヘッダインナパネル(22)及びルーフパネル(23)の接合により筒状又は略筒状に形成され、
前記ルーフサイド部材(17)が前記サイドドア(13)の上縁に沿って設けられかつサイドインナパネル(24)及びルーフ構成部材(23,53)の接合により筒状又は略筒状に形成され、
前記アッパ接合パネル(18)が前記ピラーインナパネル(19)より車室内側に設けられた
ことを特徴とする車両の前部構造。 - ピラーインナパネル(19)が、車両(10)の運転席に着席した運転者の視線方向に沿って設けられたピラーインナ本体(19a)を有し、
前記ピラーインナ本体(19a)の上部がヘッダインナパネル(22)の側端部を延長した面内まで突設され、前記ピラーインナ本体(19a)の上部がアッパ接合パネル(18)に接合された請求項1記載の車両の前部構造。 - ピラーインナ本体(19a)の上端部がサイドインナパネル(24)の前端部に重なるように突設され、前記ピラーインナ本体(19a)の上端部が前記サイドインナパネル(24)の前端部に接合された請求項2記載の車両の前部構造。
- ピラーインナパネル(19)が、ピラーインナ本体(19a)の前縁に連設されウインドシールドガラス(12)の内面に沿いかつ前記ガラス(12)の側縁に向って延びるインナ前側フランジ(19b)を更に有し、
前記インナ前側フランジ(19b)の上部がヘッダインナパネル(22)の側端部を延長した面内まで突設された請求項2記載の車両の前部構造。 - フロントピラー(14)のピラーインナパネル(19)の下部がカウルインナパネル(31)の側端部にロア接合パネル(32)を介して接合された車両の前部構造において、
前記フロントピラー(14)がウインドシールドガラス(12)の側縁とサイドドア(13)の前縁との間に設けられかつ前記ピラーインナパネル(19)及びピラーアウタパネル(21)の接合により筒状に形成され、
前記カウルインナパネル(31)が前記ウインドシールドガラス(12)の下縁に沿って設けられ、
前記ピラーインナパネル(19)が、前記車両(10)の運転席に着席した運転者の視線方向に沿って設けられたピラーインナ本体(19a)と、ピラーインナ本体(19a)の前縁に連設されウインドシールドガラス(12)の内面に沿いかつ前記ガラス(12)の側縁に向って延びるインナ前側フランジ(19b)とを有し、
前記インナ前側フランジ(19b)の下部が前記ロア接合パネル(32)の高さまで突設された
ことを特徴とする車両の前部構造。
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