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JP2007081044A - 半導体装置 - Google Patents

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JP2007081044A
JP2007081044A JP2005265500A JP2005265500A JP2007081044A JP 2007081044 A JP2007081044 A JP 2007081044A JP 2005265500 A JP2005265500 A JP 2005265500A JP 2005265500 A JP2005265500 A JP 2005265500A JP 2007081044 A JP2007081044 A JP 2007081044A
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Yasushi Sekine
康 関根
Hiroyuki Kono
浩之 河野
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Renesas Technology Corp
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Abstract

【課題】 容量素子とシールド体との間に生じる寄生容量を抑制し、シールド体によるシールド効果向上を図る。
【解決手段】 シールド体は、容量素子の電極と同一の配線層に前記容量素子を平面的に囲むようにして形成された第1の導電体と、前記容量素子の電極が形成された配線層よりも上層の配線層に前記容量素子を平面的に囲むようにして形成され、かつ前記第1の導電体よりも前記容量素子側へ平面的に延長された第2の導電体とを有する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、容量素子を有する半導体装置に関し、特に、容量素子のシールドに関するものである。
特開2001−177056号公報(特許文献1)には、半導体基板上の多層配線層を使用して、小面積で大容量の容量素子を得る技術が開示されている。この容量素子は、第1電極と第2電極とで層間絶縁膜を挟み込み、前記第1電極と第2電極とが平面方向及び厚さ方向において互いに向かい合うように前記第1電極及び第2電極を複数配置した構造になっている。
特開2001−196536号公報(特許文献2)には、所定の電位に電位固定されるシールド体で容量素子を囲み、容量素子に乗るノイズを抑制する(容量素子の充放電の安定化を図った)技術が開示されている。また、同特許文献2にも、上記特許文献1の容量素子が開示されている。
特開2001−177056号公報 特開2001−196536号公報
上記特許文献1に記載の容量素子は、集積回路の素子間を接続する配線が形成される配線層を使って電極を形成し、層間絶縁膜をそのまま容量材料(誘電体膜)とするため、多層配線プロセスでは水平方向(平面方向)、垂直方向(厚さ方向)の両方向を容量とすることができる。微細加工技術の進展に伴い水平方向における電極間距離が減少し、垂直方向における電極間距離も水平方向に合わせて減少してきており、実用的な容量値が得られるようになってきた。
しかしながら、前記容量素子は通常の配線工程で形成されるため、容量素子と信号配線との干渉が生じる。そこで、容量素子と信号配線との間にシールドメタル(シールド体)を設け、このシールドメタルをGND配線或いは電源配線に接続することにより干渉を防ぐことができる。
しかしながら、このようにして干渉を防ぐと、容量素子とシールドメタルとの間に寄生容量が生じる。この寄生容量は、基本的に0にすることは出来ないが、距離を置くことで小さくすることはできる。しかしながら、距離を置いて寄生容量を小さくするとシールド効果が小さくなってしまう。すなわち、寄生容量とシールド効果はトレードオフの関係にある。
本発明の目的は、容量素子とシールド体との間に生じる寄生容量を抑制し、シールド体によるシールド効果向上を図ることが可能な技術を提供することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
上記目的は、容量素子の電極と同一の配線層に前記容量素子を平面的に囲むようにして第1の導電体を形成し、前記容量素子の電極が形成された配線層よりも上層の配線層に、前記容量素子を平面的に囲むようにして前記第1の導電体よりも前記容量素子側へ延長された第2の導電体を形成し、前記第1及び第2の導電体を所定の電位に電位固定することにより達成される。例えば以下のようにする。
(1)半導体装置において、容量素子と、所定の電位に電位固定されるシールド体と、半導体基板上に各々が絶縁膜を介在して多段に積層された複数の配線層とを有し、
前記容量素子は、前記複数の配線層のうちの第1の配線層に、前記絶縁膜を挟んで互いに向かい合って形成された第1の電極と第2の電極とを有し、
前記シールド体は、前記第1の配線層に前記容量素子を平面的に囲むようにして形成された第1の導電体と、前記複数の配線層のうちの前記第1の配線層よりも上層の第2の配線層に前記容量素子を平面的に囲むようにして形成され、かつ前記第1の導電体よりも前記容量素子側へ平面的に延長された第2の導電体とを有する。
(2)前記手段(1)において、
前記第2の導電体は、前記第1及び第2の電極と平面的に重ならないように前記容量素子側へ延長されている。
(3)前記手段(1)において、
前記第2の導電体と前記第1の導電体との間の前記絶縁膜には、複数の接続孔が設けられ、前記複数の接続孔の各々には、前記第2の導電体の一部、若しくは導電性プラグが埋め込まれており、
前記第2の導電体と前記第1の導電体は、前記第2の導電体の一部、若しくは前記導電性プラグを介して互いに電気的に接続されている。
(4)前記手段(1)において、
前記第1の電極、前記第2の電極のうちの前記第1の導電体と隣り合う一方の電極と、前記第1の導電体との間の距離aは、前記第1の電極と前記第2の電極との間の距離bよりも大きい(a>b)。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
本発明によれば、容量素子とシールド体との間に生じる寄生容量を小さく押さえながらシールド効果を得る(容量素子とシールド体との間に生じる寄生容量を抑制し、シールド体によるシールド効果向上を図る)ことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。なお、発明の実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
本実施例1では、複数の配線層の各々に第1の電極及び第2の電極が形成された容量素子をシールド体によってシールドする例について説明する。
図1乃至図13は、本発明の実施例1であるシステムIC(半導体装置)に係る図であり、
図1は、システムICの平面レイアウト図、
図2は、図1のフィルタ回路部に搭載されたフィルタ回路の等価回路図、
図3は、図2の容量素子及びシールド体の概略構成を示す模式的断面図(図6のa−a’線に沿う断面図)、
図4は、図3の一部を拡大した模式的断面図、
図5は、図2の容量素子及びシールド体の概略構成を示す模式的断面図(図6のb−b’線に沿う断面図)、
図6は、図3の第4層目のメタル配線層に形成された導電体の平面パターンを示す模式的平面図、
図7は、図3の第3層目のメタル配線層に形成された電極及び導電体の平面パターンを示す模式的平面図、
図8は、図3の第2層目のメタル配線層に形成された電極及び導電体の平面パターンを示す模式的平面図、
図9は、図3の第1層目のメタル配線層に形成された電極及び導電体の平面パターンを示す模式的平面図、
図10は、図6のc−c’線に沿う模式的断面図、
図11は、図6のd−d’線に沿う模式的断面図である。
図1に示すように、本実施例1のシステムIC(Integrated Circuit)は、複数の外部端子(ボンディングパッド)107で周囲を囲まれた領域内に、各々がアナログ回路からなる増幅回路部101、フィルタ回路部102、A/D(Analog Digital)変換回路部103、PLL(Phase Locked Loop)回路部104、及び電源回路部105等を有し、更にデジタル回路からなる論理演算回路部106を有する構成になっている。これらの各回路部は、トランジスタ素子として、例えば、nチャネル導電型MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)とpチャネル導電型MISFETとを組み合わせたCMIS(Complementary MIS)回路構成になっている。
フィルタ回路部102には、図2に示すハイパス・フィルタ回路HPFが複数配置されている。ハイパス・フィルタ回路HPFは、主に、増幅器108、及び容量素子Cを有する構成になっている。容量素子Cは、増幅器108の入力部に接続されており、所定の電位に電位固定されるシールド体Sによってシールドされている。以下、容量素子C及びシールド体Sの具体的な構成について、図3乃至図11を用いて説明する。本実施例においては、シールド体Sに固定する電位を、上記のハイパス・フィルタ回路HPFの基準電位と同じ電位である接地電位となるように設計している。
図3に示すように、システムICは、半導体基板1(以下、単に基板1と呼ぶ)と、この基板1の主面上に設けられた多層配線層1aとを有する構成になっている。基板1としては、例えば単結晶シリコンからなるp型基板が用いられている。多層配線層1aは、各々が層間絶縁膜を介在して多段に積層された複数のメタル配線層を有する構成になっている。本実施例1の多層配線層1aは、これに限定されないが、例えば7層メタル配線構造になっている。図3乃至図5、並びに図10及び図11では、基板1側から数えて第1層目〜第4層目のメタル配線層(M1〜M4)を図示し、第5層目〜第7層目のメタル配線層(M5〜M7)についは図示を省略している。
図3に示すように、本実施例1の容量素子Cは、多層配線層1aの第1層目〜第3層目のメタル配線層(M1〜M3)に跨って各々のメタル配線層に形成された電極(11a,21a,31a)を第1の電極とし、多層配線層1aの第1層目〜第3層目のメタル配線層(M1〜M3)に跨って各々のメタル配線層に形成された電極(12a,22a,32a)を第2の電極とし、これらの第1の電極と第2の電極とで挟まれた層間絶縁膜(10,20,30)をそのまま容量材料(誘電体膜)とする構成になっている。
各層間絶縁膜(10,20,30)は、例えば酸化シリコン膜で形成されている。各メタル配線層(M1〜M4,M5〜M7)は、例えば銅(Cu)又は銅合金等の金属膜で形成されている。
複数の電極11a及び電極12aは、第1層目のメタル配線層M1に形成され、基板1上の層間絶縁膜10に設けられた溝の内部に埋め込まれている。複数の電極21a及び電極22aは、第2層目のメタル配線層M2に形成され、層間絶縁膜10上の層間絶縁膜20に設けられた溝の内部に埋め込まれている。複数の電極31a及び電極32aは、第3層目のメタル配線層M3で形成され、層間絶縁膜20上の層間絶縁膜30に設けられた溝の内部に埋め込まれている。
層間絶縁膜10は、主に、基板1と第1層目のメタル配線層M1とを電気的に分離する目的で設けられている。層間絶縁膜20は、主に、第1層目のメタル配線層M1と第2層目のメタル配線層M2とを電気的に分離する目的で設けられている。層間絶縁膜30は、主に、第2層目のメタル配線層M2と第3層目のメタル配線層M3とを電気的に分離する目的で設けられている。
第3層目のメタル配線層M3において、図7に示すように、複数の電極31a及び電極32aは、Y方向に沿ってストライプ状に延在し、X方向に沿って1本ずつ交互に所定の間隔を置いて配置されている。複数の電極31aの各々の一端側は、第3層目のメタル配線層M3に形成され、かつX方向に沿ってストライプ状に延在する電極31bと一体化されている。複数の電極32aの各々の一端側は、第3層目のメタル配線層M3に形成され、かつX方向に沿ってストライプ状に延在する電極32bと一体化されている。複数の電極31aの各々の他端側(一端側と反対側)は、電極32bの近傍まで引き延ばされており、複数の電極32aの各々の他端側(一端側と反対側)は、電極31bの近傍まで引き延ばされている。電極31b及び電極32bは、電極31a及び電極32aと同様に層間絶縁膜30に設けられた溝の内部に埋め込まれている。
ここで、X方向及びY方向とは、同一の平面内、例えば基板1の平面内において、互いに直交する方向を示す。
基板1の平面方向において、図7及び図3に示すように、電極31aは、層間絶縁膜30を挟んで電極32a及び電極32bと向かい合っており、電極32aは、層間絶縁膜30を挟んで電極31a及び電極31bと向かい合っている。
第2層目のメタル配線層M2において、図8に示すように、複数の電極21a及び電極22aは、Y方向に沿ってストライプ状に延在し、X方向に沿って1本ずつ交互に所定の間隔を置いて配置されている。複数の電極21aの各々の一端側は、第2層目のメタル配線層M2に形成され、かつX方向に沿ってストライプ状に延在する電極21bと一体化されている。複数の電極22aの各々の一端側は、第2層目のメタル配線層M2に形成され、かつX方向に沿ってストライプ状に延在する電極22bと一体化されている。複数の電極21aの各々の他端側(一端側と反対側)は、電極22bの近傍まで引き延ばされており、複数の電極22aの各々の他端側(一端側と反対側)は、電極21bの近傍まで引き延ばされている。電極21b及び電極22bは、電極21a及び電極22aと同様に層間絶縁膜20に設けられた溝の内部に埋め込まれている。
基板1の平面方向において、図8及び図3に示すように、電極21aは、層間絶縁膜20を挟んで電極22a及び電極22bと向かい合っており、電極22aは、層間絶縁膜20を挟んで電極21a及び電極21bと向かい合っている。
第1層目のメタル配線層M1において、図9に示すように、複数の電極11a及び電極12aは、Y方向に沿ってストライプ状に延在し、X方向に沿って1本ずつ交互に所定の間隔を置いて配置されている。複数の電極11aの各々の一端側は、第1層目のメタル配線層M1に形成され、かつX方向に沿ってストライプ状に延在する電極11bと一体化されている。複数の電極12aの各々の一端側は、第1層目のメタル配線層M1に形成され、かつX方向に沿ってストライプ状に延在する電極12bと一体化されている。複数の電極11aの各々の他端側(一端側と反対側)は、電極12bの近傍まで引き延ばされており、複数の電極12aの各々の他端側(一端側と反対側)は、電極11bの近傍まで引き延ばされている。電極11b及び電極12bは、電極11a及び電極12aと同様に層間絶縁膜10に設けられた溝の内部に埋め込まれている。
基板1の平面方向において、図9及び図3に示すように、電極11aは、層間絶縁膜10を挟んで電極12a及び電極12bと向かい合っており、電極12aは、層間絶縁膜10を挟んで電極11a及び電極11bと向かい合っている。
図7に示すように、第3層目の電極31bは、一端側が複数の電極31aのうちの初段の電極31aと連なる部分において終端し、一端側と反対側の他端側が配線31Lと一体化されている。第3層目の電極32bは、一端側が複数の電極31aのうちの初段の電極31aと向かい合う部分において終端し、一端側と反対側の他端側が配線32Lと一体化されている。配線31L及び32Lは、電極31a及び32aと同様に、層間絶縁膜30に設けられた溝の内部に埋め込まれている。
第1層目の電極11a(図9参照)、第2層目の電極22a(図8参照)、及び第3層目の電極31a(図7参照)は、図3及び図5に示すように、基板1の厚さ方向(基板1の平面方向と直交する垂直方向)において、平面的に重なるように夫々層間絶縁膜(10,20,30)を挟んで立体的に配置されている。
第1層目の電極12a(図9参照)、第2層目の電極21a(図8参照)、及び第3層目の電極32a(図7参照)は、図3及び図10に示すように、基板1の厚さ方向において、平面的に重なるように夫々層間絶縁膜(10,20,30)を挟んで立体的に配置されている。
第1層目の電極11b(図9参照)、第2層目の電極21b(図8参照)、及び第3層目の電極31b(図7参照)は、図5に示すように、基板1の厚さ方向において、平面的に重なるように夫々層間絶縁膜(10,20,30)を挟んで立体的に配置されている。
第1層目の電極12b(図9参照)、第2層目の電極22b(図8参照)、及び第3層目の電極32b(図7参照)は、図5に示すように、基板1の厚さ方向において、平面的に重なるように夫々層間絶縁膜(10,20,30)を挟んで立体的に配置されている。
第1層目の電極11bと第2層目の電極21bとの間の層間絶縁膜20には、図8及び図10に示すように、複数の接続孔20aが設けられている。この複数の接続孔20aの各々には、例えば第2層目の電極21bの一部が埋め込まれており、電極11bと電極21bは、電極21bの一部を介して互いに電気的に接続されている。
第1層目の電極12bと第2層目の電極22bとの間の層間絶縁膜20には、図8及び図10に示すように、複数の接続孔20bが設けられている。この複数の接続孔20bの各々には、例えば第2層目の電極22bの一部が埋め込まれており、電極12bと電極22bは、電極22bの一部を介して互いに電気的に接続されている。
第2層目の電極21bと第3層目の電極31bとの間の層間絶縁膜30には、図7及び図10に示すように、複数の接続孔30aが設けられている。この複数の接続孔30aの各々には、例えば第3層目の電極31bの一部が埋め込まれており、電極21bと電極31bは、電極31bの一部を介して互いに電気的に接続されている。
第2層目の電極22bと第3層目の電極32bとの間の層間絶縁膜30には、図7及び図10に示すように、複数の接続孔30bが設けられている。この複数の接続孔30bの各々には、例えば第3層目の電極32bの一部が埋め込まれており、電極22bと電極32bは、電極32bの一部を介して互いに電気的に接続されている。
基板1の平面方向において、図4に示すように、電極11aと電極12aとの間に挟まれた(介在された)層間絶縁膜10は誘電体膜として機能し、この部分において容量が形成される。また、電極21aと電極22aとの間に挟まれた(介在された)層間絶縁膜20は誘電体膜として機能し、この部分において容量が形成される。また、電極31aと電極32bとの間に挟まれた(介在された)層間絶縁膜30は誘電体膜として機能し、この部分において容量が形成される。
基板1の厚さ方向において、図4に示すように、電極11aと電極22aとの間、並びに電極12aと電極21aとの間に挟まれた層間絶縁膜20は誘電体膜として機能し、この部分において容量が形成される。また、電極21aと電極32aとの間、並びに電極22aと電極31aとの間に挟まれた(介在された)層間絶縁膜30は誘電体膜として機能し、この部分において容量が形成される。
即ち、本実施例1の容量素子Cは、第1の電極と第2の電極とが平面方向及び厚さ方向において互いに向かい合うように第1の電極及び第2の電極を複数配置した構成になっている。このような構成にすることにより、占有面積を増加することなく、第1の電極と第2の電極との間における層間絶縁膜(誘電体膜)の電極間有効面積を増加することができるため、小面積で大容量の容量素子Cを得ることができる。
なお、基板1の平面方向において、図5に示すように、電極11aと電極12bとの間に挟まれた層間絶縁膜10、電極21bと電極22aとの間に挟まれた層間絶縁膜20、並びに電極31aと電極32bとの間に挟まれた層間絶縁膜30も誘電体膜として機能し、この部分においても容量が形成される。
また、図10に示すように、電極11bと電極12aとの間に挟まれた層間絶縁膜10、電極21aと電極22bとの間に挟まれた層間絶縁膜20、並びに電極31bと電極32aとの間に挟まれた層間絶縁膜30も誘電体膜として機能し、この部分においても容量が形成される。
従って、電極11b,21b,31bを容量素子Cの第1の電極として見なし、電極12b,22b,32bを容量素子Cの第2の電極として見なしてもよい。
容量素子Cの第1、第2の電極のうち何れか一方の電極は、配線31L、32Lのうちの何れか一方の配線を介して増幅器108の入力部と電気的に接続される。
本実施例1のシールド体Sは、図3に示すように、容量素子Cの電極が形成されたメタル配線層の層数に対応して容量素子Cの電極と同じメタル配線層に形成された導電体(13,23,33)と、容量素子Cの電極が形成されたメタル配線層のうちの最上層のメタル配線層よりも1つ上層のメタル配線層に形成された導電体43とを有し、更に基板1の主面に形成されたn型半導体領域3を有する構成になっている。本実施例1において、容量素子Cは、第1層目〜第3層目のメタル配線層(M1〜M3)に跨って各々のメタル配線層に電極が形成されている。従って、導電体(13,23,33)は、第1層目〜第3層目のメタル配線層(M1〜M3)に形成され、導電体43は、第4層目のメタル配線層M4に形成されている。
第1層目の導電体13は、図3及び図9に示すように、容量素子Cの第1層目の電極(11a,11b,12a,12b)を平面的に囲むようにして連続的に形成され、これらの第1層目の電極と同様に層間絶縁膜10に設けられた溝の内部に埋め込まれている。
第2層目の導電体23は、図3及び図8に示すように、容量素子Cの第2層目の電極(21a,21b,22a,22b)を平面的に囲むようにして連続的に形成され、これらの第2層目の電極と同様に層間絶縁膜20に設けられた溝の内部に埋め込まれている。
第3層目の導電体33は、図3及び図7に示すように、容量素子Cの第3層目の電極(31a,31b,32a,32b)を平面的に囲むようにして一部を除いて連続的に形成され、これらの第3層目の電極と同様に層間絶縁膜30に設けられた溝の内部に埋め込まれている。なお、図7に示すように、導電体33は一部分が途切れており、この一部分を横切って配線31L及び32Lが引き出されている。
第4層目の導電体43は、図3及び図6に示すように、容量素子Cを平面的に囲むようにして形成され、他の導電体(13,23,34)と同様に層間絶縁膜40に設けられた溝の内部に埋め込まれている。なお、図6に示すように、導電体43の一部には、この導電体43と同一のメタル配線層M4に形成された配線43Lが一体的に連結されている。配線43Lは、導電体43と同様に層間絶縁膜40に形成された溝の内部に埋め込まれている。
n型半導体領域3は、図3及び図5に示すように、容量素子Cと平面的に重なるようにして容量素子Cよりも大きい平面サイズで形成されている。n型半導体領域3は、容量素子Cと重なる領域において、基板1の主面に形成されたフィールド絶縁膜2で覆われている。
n型半導体領域3の主面には、このn型半導体領域3よりも孔不純物濃度のn型半導体領域4が設けられている。n型半導体領域4は、容量素子Cを平面的に囲み、かつ導電体13と平面的に重なるようにして形成されている。このn型半導体領域4は、主に、n型半導体領域3と導電体13とのコンタクト抵抗を低減する目的で形成されている。
第1層目の導電体13(図9参照)、第2層目の導電体23(図8参照)、第3層目の導電体33(図7参照)、及び第4層目の導電体43は、図5に示すように、基板1の厚さ方向において、平面的に重なるように夫々層間絶縁膜(10,20,30,40)を挟んで立体的に配置されている。
n型半導体領域4と第1層目の導電体13との間の層間絶縁膜10には、図3及び図10に示すように、複数の接続孔10cが設けられている。この複数の接続孔10cの各々には、例えば第1層目の導電体13の一部が埋め込まれており、n型半導体領域4と導電体13は、導電体13の一部を介して互いに電気的に接続されている。また、導電体13は、導電体13の一部及びn型半導体領域4を介してn型半導体領域3と電気的に接続されている。
第1層目の導電体13と第2層目の導電体23との間の層間絶縁膜20には、図3及び図8に示すように、複数の接続孔20cが設けられている。この複数の接続孔20cの各々には、例えば第2層目の導電体23の一部が埋め込まれており、導電体13と導電体23は、導電体23の一部を介して互いに電気的に接続されている。
第2層目の導電体23と第3層目の導電体33との間の層間絶縁膜30には、図3及び図7に示すように、複数の接続孔30cが設けられている。この複数の接続孔30cの各々には、例えば第3層目の導電体33の一部が埋め込まれており、導電体23と導電体33は、導電体33の一部を介して互いに電気的に接続されている。
第3層目の導電体33と第4層目の導電体43との間の層間絶縁膜40には、図3及び図6に示すように、複数の接続孔40cが設けられている。この複数の接続孔40cの各々には、例えば第4層目の導電体43の一部が埋め込まれており、導電体33と導電体43は、導電体43の一部を介して互いに電気的に接続されている。
このように構成されたシールド体Sは、回路の動作時において、システムICで使用される電源電位のうち、例えば基準電位(例えば0V)に電位固定される。本実施例1において、シールド体Sの電位固定は、図6に示す配線43Lを介して行われる。
第4層目の導電体43は、図4に示すように、第1層目から第3層目の導電体(13,23,33)よりも、容量素子C側に平面的に延長されている。即ち、導電体43は、導電体(13,23,33)よりも容量素子C側に突出している。導電体43は、図4乃至図6に示すように、容量素子Cの電極と平面的に重ならないように容量素子C側に延長されている。すなわち、導電体43は、平面的に第1層目から第3層目の配線層を形成する導電体13,23,33と、容量素子Cを形成する導電体のうち最外の導電体(11a,22a,31a等)との間に位置するように形成されている。
図4乃至図10に示すように、第3層目の導電体33と、この導電体33と隣り合う第3層目の電極(31a,31b,32a,31b)との間の距離m1は、電極31aと電極32bとの間の距離m2よりも大きくなっている。また、第2層目及び第1層目においても、導電体(23,13)と、この導電体23と隣り合う電極(21a,21b,22a,21b:11a,11b,12a,12b)との間の距離m1は、電極(21a,11a)と電極(22b,12b)との間の距離m2より大きくなっている。
図3、図6乃至図9に示すように、第1層目〜第4層目のメタル配線層(M1〜M4)には、夫々信号配線(14,24,34,44)が形成されている。これらの信号配線(14,24,34,44)と容量素子Cとの間には、シールド体Sが形成されている。信号配線(14,24,34,44)は、容量素子Cの電極やシールド体Sの導電体と同様に、各々の層間絶縁膜に設けられた溝の内部に埋め込まれている。また、シールド体Sを形成する導電体は、基板1に設けられたp型半導体領域4に接続されており、接地電位となるように形成されている。
ところで、LSIに用いられるメタル容量には、精度が高く、寄生容量が小さいことが望まれる。単位容量については大きいことが望まれるが、高周波で用いられる場合、精度が優先で、精度を得るためにサイズが決まり、容量値はスピードの点で小さい方が良い場合もあるなど必ずしも大きい方が良いとは限らない。
一般に、2つの電極間に高誘電体膜を挟む平行平板型のメタル容量が用いられる。この平行平板型の容量は性能の点で申し分ないが、マスクや製作工程が余分に掛かることから、より安価で同等の性能が得られる容量が望まれている。同一層における配線間容量と、上下層における層間容量を利用するメタル容量は、余分な製作工程を必要としない安価な容量として注目されている。
しかしながら、容量素子としてのレイアウトを工夫しないと、容量素子としてのメタル配線(メタル電極)と、近くを延在するメタル配線(信号配線)とが干渉してしまい、異常動作の原因となることがある。容量素子のメタル電極とメタル配線が干渉しないようにする為には、容量素子とメタル配線との間にシールドメタル(シールド体)を配置すれば良い。
しかしながら、シールドメタルと容量素子のメタル電極との間には容量が生じ、これは容量素子にとって寄生容量(図2中の寄生容量pc参照)となる。この寄生容量を小さくする為には、容量素子のメタル電極とシールドメタルとの間の距離を取る(大きくする)ことが必要であるが、この距離を取れば寄生容量は小さくなるが、シールド効果は薄れることになる。寄生容量が設計的に妥協できるように押さえた時にシールド効果が不十分となることが多い。
シールド効果を優先して考えた場合、容量素子の上下左右を完成に囲む方法が考えられる。しかしながら、問題として、上下方向のシールドメタルとの間の寄生容量が大きくなる点が挙げられる。そこで、対策として、上下方向の距離を取るために1層間を空ける方法が考えられる。これで、シールド効果があり、寄生容量が少ない容量素子が得られるが、本来利用できたメタル層を犠牲にしたため、容量値が小さくなってしまう。また、容量値が小さくなると共に容量値のばらつきも悪くなるようになる。
本発明の特徴は、上下方向のシールドメタルは容量素子の周辺のみにし、容量素子の上面には置かないようにすることである。
干渉の様子は電気力線を描いて考えると解り易い。図12は、二つの電極間にシールドメタルを配置したときの電気力線の様子を示した模式的断面図である。
図12において、電極z1を1Vにして、電極z2とシールドメタルs1は共に0Vにしている。電気力線は電極z1から電極z2とシールドメタルs1に向かうが、ほとんどの電気力線はシールドメタルs1に吸収されて電極z2には届かない。しかし、上下方向に向かうわずかな電気力線はシールドメタルs1を乗り越えて電極z2に到達する。
このシールドメタルs1の効果は図14を見るとわかる。図13はシールド効果のシミュレーションに使用した各パターン((a)〜(e))を示す模式的断面図である。図14は、図13の(a)〜(e)の各パターンのシミュレーション結果をまとめたものであり、電気力線がもれて結合した結果の容量値を示した図である。
図13において、
(a)は、電極z1と電極z2との間にシールドメタルs1を配置しないパターンである。
(b)は、電極z1と電極z2との間にシールドメタルs1を配置したパターンである。この(b)のパターンは、図12と同じである。
(c)は、電極z1の左右及び下をシールドメタルs1で囲み、電極z1よりもシールドメタルs1を上方に突出させ、更に電極z1上を覆わないように2つの電極間におけるシールドメタルs1の上部を電極z1側に突出させたパターンである。
(d)は、(c)と比較して、2つの電極間(電極z1とz2との間)におけるシールドメタルs1の上部を電極z1側に突出させていないパターンである。
(e)は、(c)と比較して、電極z2と反対側(図中、左側)のシールドメタルs1を電極z1と同じ高さにしたパターンである。
図14をみると、図13の(a)から(b)のようにシールドメタルs1を挿入した結果、約10分の1に結合容量が低減している。電気力線を遮るようにシールドメタルs1を挿入することで、より大きなシールド効果が得られることが期待される。図13の(c)〜(e)の上面開放パターンにおいては、(d)の場合が最もシールド効果が大きくなっている。(c)と(d)を比較すると、周辺にシールドメタルs1を突き出すようにすることで、大きな効果が得られることがわかる。
本実施例1では、図3に示すように、容量素子Cの電極が形成されたメタル配線層のうちの最上層のメタル配線層よりも1つ上層のメタル配線層に形成された導電体43を、容量素子Cの電極が形成されたメタル配線層の層数に対応して容量素子Cの電極と同じメタル配線層に形成された導電体(13,23,33)よりも、容量素子C側に平面的に突出させている。このような構成にすることにより、容量素子Cの上方を導電体43で覆わなくても、シールド体Sによるシールド効果を向上させることができる。従って、容量素子Cとシールド体Sとの間に生じる寄生容量pcを抑制し、シールド体Sによるシールド効果向上を図る(容量素子Cとシールド体Sとの間に生じる寄生容量を小さく押さえながらシールド効果を得る)ことができる。
第3層目の電極(31a,31b,32a,32b)と導電体43とが平面的に重なった場合、第3層目の電極と導電体43との間における寄生容量が大きくなる。従って、第3層目の電極と導電体43とが平面的に重ならないように出来るだけ導電体43を容量素子C側へ延長させることが望ましい。
容量素子Cの容量は、図4を参照すれば、第1の電極と第2の電極との間の距離m2を小さくすることによって大きくなる。一方、容量素子Cの電極とシールド体Sの導電体との間に生じる寄生容量は、容量素子Cの電極とシールド体Sの導電体との間の距離m1を小さくすることによって大きくなる。従って、寄生容量を考慮すれば、距離m1は距離m2よりも大きくすることが望ましい(m1>m2)。
シールド体Sは、図11に示すように、各メタル配線層(M1〜M4)に形成された導電体(13,23,33,43)を積み重ねて構成されている。各導電体間は、各々の層間絶縁膜(10,20,30,40)に形成された接続孔(10c,20c,30c,40c)を通して電気的に接続されている。この接続孔の間隔をTで示す。間隔Tが小さいほどシールド効果は大きくなるが、容量素子の電極との対向面性が増加するため、寄生容量も大きくなる。従って、寄生容量とシールド効果を勘案して間隔Tを定めることが望ましい。
本実施例1の容量素子Cは、図2に示すように、増幅器108の入力部に接続されている。この場合、容量素子Cに乗ったノイズがそのまま増幅されてしまう。従って、増幅部108の入力部に接続される容量素子Cにおいては、導電体43を容量素子C側に延長させたシールド体Sによってシールドすることが望ましい。
本実施例1のシールド体Sは、容量素子C下に設けられたn型半導体領域3を含む構成になっている。一方、容量素子Cは、第1層目のメタル配線層に形成された電極を含む構成になっている。この場合、第1層目の電極(11a,11b,12a,12b)とn型半導体領域3との間に寄生容量が生じるが、容量素子C下におけるn型半導体領域3は、基板1上に形成された層間絶縁膜10及び基板1の主面に形成されたフィールド絶縁膜2で覆われているため、第1層目の電極とn型半導体領域3との間に生じる寄生容量を小さくすることができる。
平行平板型の容量素子の場合、平面方向における電気力線の広がりが小さいため、近くを延在する信号配線と干渉し難い。一方、本実施例1の容量素子Cは、層間絶縁膜を挟んで容量を形成する第1の電極と第2の電極が平面方向に配置されている。このような容量素子Cは、平面方向にかける電気力線の広がりが大きいため、近くを延在する信号配線と干渉し易い。従って、本発明は、本実施例1のように、層間絶縁膜を挟んで容量を形成する第1の電極と第2の電極が平面方向に配置された容量素子Cにおいて特に有効である。
なお、本実施例1では、第1層目から第3層目のメタル配線層に跨って各々のメタル配線層に電極が形成された容量素子Cをシールド体Sによってシールドする例について説明したが、本発明は、容量素子Cの電極が形成されるメタル配線層の層数に関係なく、適用することができる。即ち、容量素子Cの電極が形成されたメタル配線層の層数に対応して容量素子Cの電極と同じメタル配線層に形成された導電体よりも、容量素子Cの電極が形成されたメタル配線層のうちの最上層のメタル配線層よりも1つ上層のメタル配線層に形成された導電体43を容量素子C側に平面的に延長させればよい。従って、1つのメタル配線層に電極が形成された容量素子や、本実施例1よりも層数が多い容量素子をシールドする場合にも適用することができる。
図15は、本発明の実施例2であるシステムICにおいて、容量素子及びシールド体の概略構成を示す模式的断面図である。
前述の実施例1のシールド体Sは、基板1の主面に容量素子Cと平面的に重なるようにして形成されたn型半導体領域3を含む構成になっているが、本実施例2のシールド体Sは、図15に示すように、第1層目のメタル配線層M1に、容量素子Cと平面的に重なるようにして形成された導電体13を含む構成になっている。
本実施例2の容量素子Cは、実施例1と基本的に変わらず、第3層目〜第5層目のメタル配線層(M3〜M5)に跨って各々のメタル配線層に第1の電極(31a,41a,51a)と第2の電極(32a,42a,52a)が形成された構成になっている。
本実施例2のシールド体Sは、第1層目のメタル配線層M1に形成された導電体13と、第2層目のメタル配線層M2に形成された導電体23と、容量素子Cの電極が形成されたメタル配線層の層数に対応して容量素子Cの電極と同じメタル配線層に形成された導電体(33,43,53)と、容量素子Cの電極が形成されたメタル配線層(M3〜M5)のうちの最上層のメタル配線層M5よりも1つ上層のメタル配線層M6に形成された導電体63とを有する構成になっている。
第1層目の導電体13は、容量素子Cと平面的に重なるようにして容量素子Cよりも大きい平面サイズで形成されている。第2層目から第5層目の導電体(23,33,43,53)は、容量素子Cを平面的に囲むようにして形成されている。第6層目の導電体63は、容量素子Cを平面的に囲むようにして形成され、かつ第2層目から第3層目のメタル配線層に形成された導電体(23,33,43,53)よりも容量素子C側に平面的に延長されている。また、図示はしないが、本実施例のシールド体Sを形成する導電体は、前述の実施例1と同様に、基板1に設けられたp型半導体領域4に接続されており、接地電位となるように形成されている。
第4層目の導電体43と第5層目の導電体53との間の層間絶縁膜50には、複数の接続孔50cが設けられている。この複数の接続孔50cの各々には、例えば第5層目の導電体53の一部が埋め込まれており、導電体43と導電体53は、導電体43の一部を介して互いに電気的に接続されている。
第5層目の導電体53と第6層目の導電体63との間の層間絶縁膜60には、複数の接続孔60cが設けられている。この複数の接続孔60cの各々には、例えば第6層目の導電体63の一部が埋め込まれており、導電体53と導電体63は、導電体63の一部を介して互いに電気的に接続されている。
第1層目の導電体13は、容量素子Cと平面的に重なるようにして容量素子Cよりも大きい平面サイズで形成されているが、容量素子Cは第1層目の導電体13に対して1層空けて形成されている。このように、導電体13に対して1層空けて容量素子Cの電極を形成、換言すれば容量素子Cの最下層の電極に対して1層空けて導電体13を形成することにより、第1層目の導電体13と第3層目の電極との間に生じる寄生容量を小さくすることができるため、容量素子Cとシールド体Sとの間に生じる寄生容量pcを抑制し、シールド体Sによるシールド効果向上を図る(容量素子Cとシールド体Sとの間に生じる寄生容量を小さく押さえながらシールド効果を得る)ことができる。
図16は、本発明の実施例3であるシステムICにおいて、容量素子及びシールド体の概略構成を示す模式的断面図である。
本実施例3の容量素子Cは、実施例1と基本的に変わらず、第1層目〜第2層目のメタル配線層(M1〜M2)に跨って各々のメタル配線層に第1の電極(11a,21a)と第2の電極(12a,22a)が形成された構成になっている。
本実施例3のシールド体Sは、容量素子Cの電極が形成されたメタル配線層の層数に対応して容量素子Cの電極と同じメタル配線層(M1〜M2)に形成された導電体(13,23)と、第3層目のメタル配線層M3に形成された導電体33と、第4層目のメタル配線層M4に形成された導電体23と、基板1の主面に形成されたn型半導体領域3とを有する構成になっている。また、前述の実施例1と同様に、シールド体Sを形成する導電体は、基板1に設けられたp型半導体領域4に接続されており、接地電位となるように形成されている。
第1層目から第3層目の導電体(13,23,33)は、容量素子Cを平面的に囲むようにして形成されている。第4層目の導電体13は、容量素子Cと平面的に重なるようにして(容量素子Cを平面的に覆うようにして)容量素子Cよりも大きい平面サイズで形成されている。
第4層目の導電体43は、容量素子Cと平面的に重なるようにして容量素子Cよりも大きい平面サイズで形成されているが、容量素子Cは第4層目の導電体43に対して1層空けて形成されている。このように、導電体43に対して1層空けて容量素子Cの電極を形成、換言すれば、容量素子Cの最上層の電極に対して1層空けて導電体43を形成することにより、第4層目の導電体43と第3層目の電極との間に生じる寄生容量を小さくすることができるため、容量素子Cとシールド体Sとの間に生じる寄生容量pcを抑制し、シールド体Sによるシールド効果向上を図る(容量素子Cとシールド体Sとの間に生じる寄生容量を小さく押さえながらシールド効果を得る)ことができる。
図17は、本発明の実施例4であるシステムIC(半導体装置)において、容量素子及びシールド体の概略構成を示す模式的断面図である。
本実施例4は、前述の実施例2と3を組み合わせた例である。
本実施例4の容量素子Cは、実施例1と基本的に変わらず、第3層目〜第4層目のメタル配線層(M3〜M4)に跨って各々のメタル配線層に第1の電極(31a,41a)と第2の電極(32a,42a,)が形成された構成になっている。
本実施例4のシールド体Sは、第1層目のメタル配線層M1に形成された導電体13と、第2層目のメタル配線層M2に形成された導電体23と、容量素子Cの電極が形成されたメタル配線層の層数に対応して容量素子Cの電極と同じメタル配線層に形成された導電体(33,43)と、第5層目のメタル配線層M5に形成された導電体53と、第6層目のメタル配線層M6に形成された導電体63とを有する構成になっている。また、図示はしないが、シールド体Sを形成する導電体は、前述の実施例1と同様に、基板1に設けられたp型半導体領域4に接続されており、接地電位となるように形成されている。
第1層目の導電体13は、容量素子Cと平面的に重なるようにして容量素子Cよりも大きい平面サイズで形成されている。第2層目から第5層目の導電体(23,33,43,53)は、容量素子Cを平面的に囲むようにして形成されている。第6層目の導電体63は、容量素子Cと平面的に重なるようにして容量素子Cよりも大きい平面サイズで形成されている。
第1層目の導電体13は、容量素子Cと平面的に重なるようにして容量素子Cよりも大きい平面サイズで形成されているが、容量素子Cは第1層目の導電体13に対して1層空けて形成されている。また、第6層目の導電体63は、容量素子Cと平面的に重なるようにして容量素子Cよりも大きい平面サイズで形成されているが、容量素子Cは第6層目の導電体63に対して1層空けて形成されている。このように、導電体13に対して1層空けて容量素子Cの電極を形成することにより、第1層目の導電体13と第2層目の電極との間に生じる寄生容量を小さくすることができ、また、導電体63に対して1層空けて容量素子Cの電極を形成することにより、第6層目の導電体63と第4層目の電極との間に生じる寄生容量を小さくすることができるため、容量素子Cとシールド体Sとの間に生じる寄生容量pcを抑制し、シールド体Sによるシールド効果向上を図る(容量素子Cとシールド体Sとの間に生じる寄生容量を小さく押さえながらシールド効果を得る)ことができる。
なお、前述の実施例1〜4では、シールド体Sにおいて、上下2層間の導電体を電気的に接続する手段として、上層の導電体の一部を接続孔に埋め込む例について説明したが、接続孔の中に導電性プラグを埋め込んで上下2層間の導電体を電気的に接続するようにしてもよい。また、基板1のn型半導体領域4と第1層目の導電体13とを電気的に接続する場合においても、接続孔10cの内部に導電性プラグを埋め込んでもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
例えば、本発明は、容量素子を用いて構成されるアナログ回路又はデジタル回路を有する半導体装置に適用することができる。
また、本発明は、切り替えノイズによる電源電位の揺らぎを抑制するために電源配線間にデカップリング用として挿入される容量素子に適用することができる。
本発明の実施例1である半導体装置の平面レイアウト図である。 図1のフィルタ回路部に搭載されたフィルタ回路の等価回路図である。 図2の容量素子及びシールド体の概略構成を示す模式的断面図(図7のa−a’線に沿う断面図)である。 図3の一部を拡大した模式的断面図である。 図2の容量素子及びシールド体の概略構成を示す模式的断面図(図7のb−b’線に沿う断面図)である。 図3の第4層目のメタル配線層に形成された導電体の平面パターンを示す模式的平面図である。 図3の第3層目のメタル配線層に形成された電極及び導電体の平面パターンを示す模式的平面図である。 図3の第2層目のメタル配線層に形成された電極及び導電体の平面パターンを示す模式的平面図である。 図3の第1層目のメタル配線層に形成された電極及び導電体の平面パターンを示す模式的平面図である。 図7のc−c’線に沿う模式的断面図である。 図7のd−d’線に沿う模式的断面図である。 2つの電極間にシールド体を配置した時の電気力線の様子を示す図である。 (a)〜(e)は、シールド効果のシミュレーションに使用した各パターンを示す図である。 図13の(a)〜(e)の各パターンのシミュレーション結果をまためたものであり、電気力線がもれて結合した結果の容量値を示す図である。 本発明の実施例2である半導体装置において、容量素子及びシールド体の概略構成を示す模式的断面図である。 本発明の実施例3である半導体装置において、容量素子及びシールド体の概略構成を示す模式的断面図である。 本発明の実施例4である半導体装置において、容量素子及びシールド体の概略構成を示す模式的断面図である。
符号の説明
1…半導体基板、2…フィールド絶縁膜、3,4…n型半導体領域、
10…層間絶縁膜、10a,10b,10c…接続孔、
M1…第1層目のメタル配線層、11a,11b,12a,12b…電極、13…導電体、14…信号配線、
20…層間絶縁膜、20a,20b,20c…接続孔、
M2…第2層目のメタル配線層、21a,21b,22a,22b…電極、23…導電体、24…信号配線、
30…層間絶縁膜、30a,30b,30c…接続孔、
M3…第3層目のメタル配線層、31a,31b,32a,3b…電極、32L,32L…配線、33…導電体、34…信号配線、
40…層間絶縁膜、40a,40b,40c…接続孔、
M4…第4層目のメタル配線層、41a,42a…電極、43…導電体、44…信号配線、
50…層間絶縁膜、50c…接続孔、
M5…第5層目のメタル配線層、51a,52a…電極、52…電極、53…導電体、
60…層間絶縁膜、60c…接続孔、
M6…第6層目のメタル配線層、63…導電体、64…信号配線、
101…増幅回路部、102…フィルタ回路部、103…A/D変換回路部、104…PLL回路部、105…電源回路部、106…論理回路部、107…外部端子、108…増幅器、
C…容量素子、HPF…ハイパス・フィルタ回路、S…シールド体、pc…寄生容量。

Claims (26)

  1. 容量素子と、所定の電位に電位固定されるシールド体と、半導体基板上に各々が絶縁膜を介在して多段に積層された複数の配線層とを有し、
    前記容量素子は、前記複数の配線層のうちの第1の配線層に、前記絶縁膜を挟んで形成された第1の電極と第2の電極とを有し、
    前記シールド体は、前記第1の配線層に前記容量素子を平面的に囲むようにして形成された第1の導電体と、前記複数の配線層のうちの前記第1の配線層よりも上層の第2の配線層に前記容量素子を平面的に囲むようにして形成され、かつ前記第1の導電体よりも前記容量素子側へ平面的に延長された第2の導電体とを有することを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第2の導電体は、前記第1及び第2の電極と平面的に重ならないように前記容量素子側へ延長されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第2の導電体と前記第1の導電体との間の前記絶縁膜には、複数の接続孔が設けられ、前記複数の接続孔の各々には、前記第2の導電体の一部、若しくは導電性プラグが埋め込まれており、
    前記第2の導電体と前記第1の導電体は、前記第2の導電体の一部、若しくは前記導電性プラグを介して互いに電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第1の電極、前記第2の電極のうちの前記第1の導電体と隣り合う一方の電極と、前記第1の導電体との間の距離は、前記第1の電極と前記第2の電極との間の距離よりも大きいことを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記シールド体は、前記半導体基板に、前記容量素子と平面的に重なるようにして前記容量素子よりも大きい平面サイズで形成された半導体領域を有することを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項5に記載の半導体装置において、
    前記半導体基板の主面には、前記半導体領域を覆うようにしてフィールド絶縁膜が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項5に記載の半導体装置において、
    前記第1の導電体と前記半導体領域との間の前記絶縁膜には、複数の接続孔が設けられ、前記複数の接続孔の各々には、前記第1の導電体の一部、若しくは導電性プラグが埋め込まれており、
    前記第1の導電体と前記半導体領域は、前記第1の導電体の一部、若しくは前記導電性プラグを介して互いに電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記シールド体は、前記複数の配線層のうちの前記第1の配線層よりも下層の第3の配線層に、前記容量素子を囲むようにして形成された第3の導電体と、
    前記複数の配線層のうちの前記第3の配線層よりも下層の第4の配線層に、前記容量素子と平面的に重なるようにして前記容量素子よりも大きい平面サイズで形成された第4の導電体を有することを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項8に記載の半導体装置において、
    前記第1の導電体と前記第3の導電体との間には、前記絶縁膜に形成された複数の接続孔が設けられ、前記複数の接続孔の各々には、前記第1の導電体の一部、若しくは導電性プラグが埋め込まれており、
    前記第1の導電体と前記第3の導電体は、前記第1の導電体の一部、若しくは前記導電性プラグを介して互いに電気的に接続され、
    前記第3の導電体と前記第4の導電体との間には、前記絶縁膜に形成された複数の接続孔が設けられ、前記複数の接続孔の各々には、前記第3の導電体の一部、若しくは導電性プラグが埋め込まれており、
    前記第3の導電体と前記第4の導電体は、前記第3の導電体の一部、若しくは前記導電性プラグを介して互いに電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第1の配線層は、前記絶縁膜を介在して多段に複数設けられており、
    前記第1及び第2の電極は、前記複数の第1の配線層の各々に形成され、
    前記第1の導電体は、前記複数の第1の配線層の各々に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  11. 請求項10に記載の半導体装置において、
    前記複数の第1の導電体の各々の間における前記絶縁膜には、夫々複数の接続孔が設けられ、前記複数の接続孔の各々には、前記第1の導電体の一部、若しくは導電性プラグが埋め込まれており、
    前記複数の第1の導電体の各々は、前記第1の導電体の一部、若しくは前記導電性プラグを介して互いに電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
  12. 請求項10に記載の半導体装置において、
    前記第1及び第2の電極は、平面方向及び厚さ方向において互いに向かい合って前記複数の第1の配線層に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  13. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記容量素子は、アナログ回路に使用されていることを特徴とする半導体装置。
  14. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記容量素子は、増幅器の入力部に接続されていることを特徴とする半導体装置。
  15. 容量素子と、所定の電位に電位固定されるシールド体と、半導体基板上に設けられた多層配線層とを有し、
    前記多層配線層は、各々が絶縁膜を介在して多段に積層された複数の配線層を有し、
    前記容量素子は、前記複数の配線層のうちの第1の配線層に、前記絶縁膜を挟んで互いに向かい合って形成された第1の電極と第2の電極とを有し、
    前記シールド体は、前記第1の配線層に前記容量素子を平面的に囲むようにして形成された第1の導電体と、前記複数の配線層のうちの前記第1の配線層よりも上層の第2の配線層に前記容量素子を平面的に囲むようにして形成された第2の導電体と、前記複数の配線層のうちの前記第2の配線層よりも上層の第3の配線層に前記容量素子を覆うようにして形成された第3の導電体とを有することを特徴とする半導体装置。
  16. 請求項15に記載の半導体装置において、
    前記第2の導電体と前記第1の導電体との間の前記絶縁膜には、複数の接続孔が設けられ、前記複数の接続孔の各々には、前記第2の導電体の一部、若しくは導電性プラグが埋め込まれており、
    前記第2の導電体と前記第1の導電体は、前記第2の導電体の一部、若しくは前記導電性プラグを介して互いに電気的に接続され、
    前記第3の導電体と前記第2の導電体との間の前記絶縁膜には、複数の接続孔が設けられ、前記複数の接続孔の各々には、前記第3の導電体の一部、若しくは導電性プラグが埋め込まれており、
    前記第3の導電体と前記第2の導電体は、前記第3の導電体の一部、若しくは前記導電性プラグを介して互いに電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
  17. 請求項15に記載の半導体装置において、
    前記シールド体は、前記半導体基板に、前記容量素子と平面的に重なるようにして前記容量素子よりも大きい平面サイズで形成された半導体領域を有することを特徴とする半導体装置。
  18. 請求項17に記載の半導体装置において、
    前記半導体基板の主面には、前記半導体領域を覆うようにしてフィールド絶縁膜が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  19. 請求項17に記載の半導体装置において、
    前記第1の導電体と前記半導体領域との間の前記絶縁膜には、複数の接続孔が設けられ、前記複数の接続孔の各々には、前記第1の導電体の一部、若しくは導電性プラグが埋め込まれており、
    前記第1の導電体と前記半導体領域は、前記第1の導電体の一部、若しくは前記導電性プラグを介して互いに電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
  20. 請求項15に記載の半導体装置において、
    前記シールド体は、前記複数の配線層のうちの前記第1の配線層よりも下層の第4の配線層に、前記容量素子を囲むようにして形成された第4の導電体と、
    前記複数の配線層のうちの前記第4の配線層よりも下層の第5の配線層に、前記容量素子と平面的に重なるようにして前記容量素子よりも大きい平面サイズで形成された第5の導電体を有することを特徴とする半導体装置。
  21. 請求項20に記載の半導体装置において、
    前記第1の導電体と前記第4の導電体との間の前記絶縁膜には、複数の接続孔が設けられ、前記複数の接続孔の各々には、前記第1の導電体の一部、若しくは導電性プラグが埋め込まれており、
    前記第1の導電体と前記第4の導電体は、前記第1の導電体の一部、若しくは前記導電性プラグを介して互いに電気的に接続され、
    前記第4の導電体と前記第5の導電体との間の前記絶縁膜には、複数の接続孔が設けられ、前記複数の接続孔の各々には、前記第4の導電体の一部、若しくは導電性プラグが埋め込まれており、
    前記第4の導電体と前記第5の導電体は、前記第4の導電体の一部、若しくは前記導電性プラグを介して互いに電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
  22. 請求項15に記載の半導体装置において、
    前記第1の配線層は、各々が前記絶縁膜を介在して多段に複数設けられており、
    前記第1及び第2の電極は、前記複数の第1の配線層の各々に形成され、
    前記第1の導電体は、前記複数の第1の配線層の各々に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  23. 請求項22に記載の半導体装置において、
    前記複数の第1の導電体の各々の間の前記絶縁膜には、夫々複数の接続孔が設けられ、前記複数の接続孔の各々には、前記第1の導電体の一部、若しくは導電性プラグが埋め込まれており、
    前記複数の第1の導電体の各々は、前記第1の導電体の一部、若しくは前記導電性プラグを介して互いに電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
  24. 請求項22に記載の半導体装置において、
    前記第1及び第2の電極は、平面方向及び厚さ方向において互いに向かい合って前記複数の第1の配線層に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  25. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記容量素子は、アナログ回路に使用されていることを特徴とする半導体装置。
  26. 請求項15に記載の半導体装置において、
    前記容量素子は、増幅器の入力部に接続されていることを特徴とする半導体装置。
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