JP2007050328A - 汚染土壌浄化方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 汚染土が粘土鉱物と揮発性有機化合物とを含むときに有効な土壌浄化法を提供する。
【解決手段】 粘土鉱物と揮発性有機化合物とを含有する汚染土壌に、遠赤外線放射体を含む改良材を添加し、撹拌・混合する。改良材は、火山ガラス系粒子からなる基材に、遠赤外線放射体からなるナノ粒子を定着させたRD材、又は、カルシウム系鉱物のパウダーからなる基材に、遠赤外線放射体からなるナノ粒子を定着させたRDW材を用いる。粘土鉱物を含み揮発性有機化合物を除去しにくい汚染土壌についても、数週間程度の材令により、環境基準値以下まで揮発性有機化合物を除去できる。
【選択図】 図1
【解決手段】 粘土鉱物と揮発性有機化合物とを含有する汚染土壌に、遠赤外線放射体を含む改良材を添加し、撹拌・混合する。改良材は、火山ガラス系粒子からなる基材に、遠赤外線放射体からなるナノ粒子を定着させたRD材、又は、カルシウム系鉱物のパウダーからなる基材に、遠赤外線放射体からなるナノ粒子を定着させたRDW材を用いる。粘土鉱物を含み揮発性有機化合物を除去しにくい汚染土壌についても、数週間程度の材令により、環境基準値以下まで揮発性有機化合物を除去できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、粘土鉱物と揮発性有機化合物とを含有する汚染土壌の浄化方法に関するものである。
揮発性有機化合物、例えば、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロメタン、1,1−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ベンゼン、1,2−ジクロロエチレン等は、IC基板や電子部品の洗浄、金属部品の前処理洗浄、ドライクリーニング用の溶剤等、様々な用途に、大量に使用されてきた。
揮発性有機化合物は、ベンゼンを除き、水よりも比重が大であり、水に溶けにくく、蒸気圧が高いため、大気などに揮散しやすい、という性質を持つ。
このため、揮発性有機化合物が使用された現場あるいは揮発性有機化合物が地下水面等を経て移動した先に、揮発性有機化合物による汚染土のホットスポット(汚染中心)が形成され、その対策を講ずることが急務となっている。
そこで本発明者らは、先に有効な汚染土処理方法を提案した(特許文献1:特許第3634849号公報)。
ところで、汚染土は、しばしば粘土鉱物を多く含む。粘土鉱物を含む汚染土の大半は、負の電荷を帯び、土粒子の表面には、水分やカチオンを強く吸着する強吸着水帯が形成される。一方、揮発性有機化合物は、土壌吸着係数が小さいため、強吸着水帯の外側に形成される、弱吸着水帯〜間隙水帯に存在していると考えられる。
室内空気中あるいは砂等の土壌中の揮発性有機化合物は、基本的に自由に移動できるから、それを取り除くのは、さしたる困難性を伴わない。しかしながら、汚染土が粘土鉱物と揮発性有機化合物とを含むとき、揮発性有機化合物を除去するのは、非常に難しい。粘性土は、撹拌すると、シキソトロピー現象が発生し、一旦は軟化して弱吸着水帯が破壊され、揮発性有機化合物は、粘土粒子に結合しない状態になる。しかし、その後まもなく粘土粒子は、再硬化し弱吸着水帯が再構成される。このとき、粘土粒子に揮発性有機化合物が再結合すると、もはや揮発性有機化合物を取り除けなくなる。このため、粘性土から揮発性有機化合物を有効に取り除くための対策が知られていなかった。
簡単に言えば、従来技術では、汚染土が粘土鉱物と揮発性有機化合物とを含む場合、揮発性有機化合物の除去は、シキソトロピー硬化過程に阻まれて、不可能であるとあきらめられていた。
特許第3634849号公報
特開2002−146335号公報
本発明者らは、汚染土が粘土鉱物と揮発性有機化合物とを含むときにおいて、有効な土壌浄化法を鋭意研究し、新たな浄化法を開発し、実験によりその有効性を確認した。
即ち、本発明は、汚染土が粘土鉱物と揮発性有機化合物とを含むときに有効な土壌浄化法を提供することを目的とする。
請求項1記載の汚染土壌浄化方法は、粘土鉱物と揮発性有機化合物とを含有する汚染土壌に、遠赤外線放射体を含む改良材を添加し、撹拌・混合する。
この構成において、遠赤外線放射体を含む改良材を添加することにより、汚染土が粘土鉱物と揮発性有機化合物とを含み、揮発性有機化合物の除去が難しい場合であっても、後述する実験例により明らかなように、揮発性有機化合物が数週間の材令により環境基準値を満たす状態に遷移し、有効な土壌浄化を行える。
請求項2記載の汚染土壌浄化方法では、改良材は、火山ガラス系粒子からなる基材に、遠赤外線放射体からなるナノ粒子を定着させたRD材である。
この構成により、RD材の基材である火山ガラス系粒子は、水素吸蔵性がほとんどなく、アルカリ化が進まない状態において、有効な土壌浄化を行える。
請求項3記載の汚染土壌浄化方法では、改良材は、カルシウム系鉱物のパウダーからなる基材に、遠赤外線放射体からなるナノ粒子を定着させたRDW材である。
この構成により、RD材よりも少ない材令により、揮発性有機化合物が環境基準値を満たす状態に遷移し、より迅速な土壌浄化を行える。
請求項4記載の汚染土壌浄化方法では、少なくとも撹拌・混合前に、還元水をさらに添加し、還元水は、水と遠赤外線放射体とを混ぜ静置し、その上澄み水からなる。
この構成において、還元水を添加しており、還元水は高い電気陰性度を有するため、還元水により、揮発性有機化合物の吸着水帯からの離脱が促進され、土壌浄化を効果的に行える。
本発明によれば、実験例により明らかなように、汚染土が粘土鉱物と揮発性有機化合物とを含む場合であっても、数週間程度の材令により、揮発性有機化合物を環境基準値以下まで除去できる。
以下図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。まず、本発明における重要な要素について説明する。
本形態では、改良材は、次のRD材、RDW材の少なくとも一方を用いる。
RD材は、火山ガラス系粒子からなる基材に、遠赤外線放射体からなるナノ粒子を定着させたものである。
RDW材は、カルシウム系鉱物のパウダーからなる基材に、遠赤外線放射体からなるナノ粒子を定着させたものである。
いずれの改良材においても、「定着」法については、特許文献2(特開2002−146335号公報)に記載の技術を用いればよい。
これらのナノ粒子は、直径:5〜50ナノメートル程度であり、水分子に接触すると微弱な放電により、水の電気分解を促進し、また、常温において、常時遠赤外線(波長:6〜14μメートル)を放射する。
還元水は、適当な容器内で、水と遠赤外線放射体(好ましくは、RDW材)とを混ぜ約一晩ほど静置したものから、取り出した上澄み液である。
次に、実験例について説明する。以上の定義にあうRD材、RDW材及び還元水を用意し、本発明者らは、次のように実験を行った。まず、粘土鉱物を豊富に含む土壌として関東ロームを選び、擬似的な汚染物(揮発性有機化合物)としてトリクロロエチレンを選んだ。なお、他の揮発性有機化合物についても、同様の結果となると想定される。
(試料の作成)
1.乾燥状態の関東ローム60gをビニール袋に入れ、水道水24ml(土壌含水比40%相当)を添加し、ビニール袋内で十分に手混合した。
1.乾燥状態の関東ローム60gをビニール袋に入れ、水道水24ml(土壌含水比40%相当)を添加し、ビニール袋内で十分に手混合した。
2.水道水6mlに、トリクロロエチレン(関東化学製、特級)20μlを添加し、よく混ぜた後、ビニール袋内に添加し、十分に手混合した。
3.土壌含水比がそれぞれ60%相当になるように、以下のように、1)ブランク(還元水のみ)、2)RD材(還元水及びRD材)、3)RDW材(還元水及びRDW材)をビニール袋内に添加し、十分手混合(混合・撹拌)した。なお、1)〜3)は、それぞれ4試料、合計12試料を作成した。また、還元水は、試料全体重量の約6%前後添加するのが望ましい。
1)ブランク 還元水:6ml
2)RD材 還元水:6ml、RD材 :4.5g
3)RDW材 還元水:6ml、RDW材:4.5g
4.混合後、ビニール袋内の試料を、直ちに褐色のガラス製保管瓶(容量:50ml)に移し替え、保管した。
2)RD材 還元水:6ml、RD材 :4.5g
3)RDW材 還元水:6ml、RDW材:4.5g
4.混合後、ビニール袋内の試料を、直ちに褐色のガラス製保管瓶(容量:50ml)に移し替え、保管した。
(試験及びその結果)
材令による経時変化を測定する試験を行った。
材令による経時変化を測定する試験を行った。
1.混合直後の試料について、土壌含水比%(水の重量/乾燥土壌重量×100)を測定したところ、次の結果を得た。
1)ブランク 59.0%
2)RD材 59.7%
3)RDW材 62.3%
土壌含水比は、約60%と所定の値になった。
2)RD材 59.7%
3)RDW材 62.3%
土壌含水比は、約60%と所定の値になった。
2.混合直後、材令1週、3週、6週について、環境庁告示46号法によるトリクロロエチレンの溶出試験を行い、検液をJIS K0125 5.4.1により測定したところ、次の結果を得た。なお、トリクロロエチレン溶出量の土壌環境基準値は、0.03mg/lである。
<トリクロロエチレン濃度(mg/l)>
試料 材令1日 材令7日 材令21日 材令42日
1)ブランク 2.8 3.1 1.4 1
2)RD材 2.7 0.90 1.3 0.001
3)RDW材 2.6 6.9 0.005 測定せず
また、各試料のpHも合わせて計測したところ、次の結果を得た。
<pH>
試料 材令1日 材令7日 材令21日 材令42日
1)ブランク 測定せず 5.90 6.10 6.51
2)RD材 測定せず 6.14 6.81 6.50
3)RDW材 測定せず 10.74 10.75 測定せず
トリクロロエチレン濃度について、1)ブランクは、材令経過毎に濃度減衰が見られる。これは、還元水内の単分子化した水分子イオンが、トリクロロエチレンの分解を促進していることを示す。しかしながら、材令42日(6週)では、環境基準値を満たしていない。なお、還元水を添加しない、単なる土壌試料のみでは、このような明確な濃度減衰は、得られないものと考えられる。
<トリクロロエチレン濃度(mg/l)>
試料 材令1日 材令7日 材令21日 材令42日
1)ブランク 2.8 3.1 1.4 1
2)RD材 2.7 0.90 1.3 0.001
3)RDW材 2.6 6.9 0.005 測定せず
また、各試料のpHも合わせて計測したところ、次の結果を得た。
<pH>
試料 材令1日 材令7日 材令21日 材令42日
1)ブランク 測定せず 5.90 6.10 6.51
2)RD材 測定せず 6.14 6.81 6.50
3)RDW材 測定せず 10.74 10.75 測定せず
トリクロロエチレン濃度について、1)ブランクは、材令経過毎に濃度減衰が見られる。これは、還元水内の単分子化した水分子イオンが、トリクロロエチレンの分解を促進していることを示す。しかしながら、材令42日(6週)では、環境基準値を満たしていない。なお、還元水を添加しない、単なる土壌試料のみでは、このような明確な濃度減衰は、得られないものと考えられる。
2)RD材は、材令42日(6週)で環境基準値を満たす結果となり、還元水とRD材を組み合わせて、土壌に添加し、混合・撹拌することにより、有効な土壌浄化を行えることがわかる。濃度減衰は、1)ブランクよりも迅速である。
3)RDW材は、材令7日(1週)で一時的に1)ブランクの2倍以上の濃度が検出されたが、材令21日(3週)で環境基準値以下となり、2)RD材よりもさらに迅速な濃度減衰が得られた。
pHの測定結果から、3)RDW材では、アルカリ化が進むことがわかる。これについて、次のように考察できる。
まず、RDW材の基材は、カルシウム系鉱物のパウダーであり、それ自体が水に溶けてアルカリ化することはない。ナノ粒子は、上述したように、水分子に接触すると微弱な放電により、水の電気分解を促進し、また、常温において、常時遠赤外線(波長:6〜14μメートル)を放射するという、作用を奏する。
これらの複合作用により、単分子化された水分子イオン(ヒドロキシルマイナスイオン)が生成され、このイオンは、高い界面活性作用、加水分解力、浸透力及び還元力を有し、トリクロロエチレンの分解に資する。
また、水は電気分解すると、水素イオンと水酸イオンとに分かれる。ここで、RDW材のカルシウム系鉱物は、水素イオンを吸蔵する特性を持つため、溶液中の水素イオンが減少し、相対的に水酸イオンの濃度が上昇する。つまり、アルカリ化が促進される。
トリクロロエチレンは、上述したように、粘土粒子の表面が負電荷を帯びていることにより、弱吸着水帯に結合していると考えられるが、RDW材によるアルカリ化が進行すると、溶液自体が負電荷に富むことになり、粘土粒子表面の負電荷に対抗できるものと考えられる。したがって、弱吸着水帯におけるトリクロロエチレンの結合力を相対的に弱めることができ、その遊離及び分解を促進できるものと考えられる。また、この遊離及び分解は、粘土粒子の外側から順次内側へ向けて進行してゆくものと考えられる。
なお、RDW材を使用するときは、還元水の添加は省略できる。なぜなら、RDW材が試料中において水と接触し、しばらく静置されるのであれば、試料中において、還元水と同様の水が生成されると考えられるからである。
加えて、RDW材を添加し、混合・撹拌することにより、アルカリ化が進むが、これは安全面において問題ない。なぜなら、例えば水酸ナトリウムのような溶質によるpHの変化ではなく、溶媒である水そのもののpHの変化に関するものであり、pHが高くなっても刺激反応は起きないからである。
汚染土が粘土鉱物と揮発性有機化合物とを含む場合、従来技術では、揮発性有機化合物の除去は、シキソトロピー硬化過程に阻まれて、不可能であるとあきらめられていたが、以上の実験例により明らかになったとおり、本発明によれば、有効な土壌浄化を実現できるのである。
次に、以上の知見をふまえ、上記改良材を使用する具体的な土壌浄化法について説明する。
(1)浅層処理法
表層又は浅層の揮発性有機化合物汚染土壌を浄化する。処理方式により、以下の3つの処理法を挙げることができる。いずれも浅い不飽和地盤の土壌汚染に適し、地中の水分と空隙とを介し、遠赤外線放射体の浄化機能を発揮させることを意図するものである。自然の降雨、特に小雨が望ましい、があれば、その浸透水が遠赤外線放射体の浄化機能の媒体としての役割を果たす(つまり、遠赤外線放射体の作用を遠くまで運搬する)ので、一層の効果が見込める。
表層又は浅層の揮発性有機化合物汚染土壌を浄化する。処理方式により、以下の3つの処理法を挙げることができる。いずれも浅い不飽和地盤の土壌汚染に適し、地中の水分と空隙とを介し、遠赤外線放射体の浄化機能を発揮させることを意図するものである。自然の降雨、特に小雨が望ましい、があれば、その浸透水が遠赤外線放射体の浄化機能の媒体としての役割を果たす(つまり、遠赤外線放射体の作用を遠くまで運搬する)ので、一層の効果が見込める。
1.原位置浅層混合処理法
バックホウやスタビライザー等の機械を使用し、改良材と現地表層土壌を原位置で一様に混合・撹拌することにより浄化する。
バックホウやスタビライザー等の機械を使用し、改良材と現地表層土壌を原位置で一様に混合・撹拌することにより浄化する。
2.プラント混合敷設法
現地にプラントを設け、現地土を一旦掘り出し、それを地上のプラントで改良材と混合させるか、または、改良材を添加した液体と混合し、乾燥定着させて処理する。
現地にプラントを設け、現地土を一旦掘り出し、それを地上のプラントで改良材と混合させるか、または、改良材を添加した液体と混合し、乾燥定着させて処理する。
3.原位置散布法
改良材またはそれを添加した液体を地表面に均一に散布し、浄化する。これは最も簡易な方法であるが、現地の土質条件、晴天日が続くあるいは乾期などの気象条件があえば、添加した液を散布すると、より有効である。
改良材またはそれを添加した液体を地表面に均一に散布し、浄化する。これは最も簡易な方法であるが、現地の土質条件、晴天日が続くあるいは乾期などの気象条件があえば、添加した液を散布すると、より有効である。
(2)深層混合処理法
地下数メートルを超える深部の汚染土壌を対象とし、深層地盤改良機又はチェーンコンベアカッタ掘削機などを用い、改良材を注入しながら、汚染土壌と改良材とを混合・撹拌して改良柱を形成し、改良柱内及びその周辺の汚染土壌を浄化する。
地下数メートルを超える深部の汚染土壌を対象とし、深層地盤改良機又はチェーンコンベアカッタ掘削機などを用い、改良材を注入しながら、汚染土壌と改良材とを混合・撹拌して改良柱を形成し、改良柱内及びその周辺の汚染土壌を浄化する。
汚染の度合い、分布、規模等によって、次の3つの処理法を使い分けることが望ましい。
1.定間隔配置法
図1(a)の平面図、図1(b)の地中立面図に示すように、一定の配置間隔で改良柱1を構築してゆく。現場の汚染の強弱に合わせ、改良柱同士の配置間隔(つまり密度)を変更することもできる。汚染が広く分散してしまっている場合に有効である。また、地表部については、図1(b)の斜線部に示すように、浄化作用を補強すべく、定間隔配置法に対して、追加的に上述の浅層処理法を施すのが望ましい。
図1(a)の平面図、図1(b)の地中立面図に示すように、一定の配置間隔で改良柱1を構築してゆく。現場の汚染の強弱に合わせ、改良柱同士の配置間隔(つまり密度)を変更することもできる。汚染が広く分散してしまっている場合に有効である。また、地表部については、図1(b)の斜線部に示すように、浄化作用を補強すべく、定間隔配置法に対して、追加的に上述の浅層処理法を施すのが望ましい。
2.格子状配置法
図2に示すように、改良柱を連続して形成して連続壁となし、この連続壁により、汚染土を包囲する。定間隔配置法に比べ、改良柱の量が増えるだけ、工事費が増加するが、改良柱が連続することにより、浄化機能が向上する。特に、汚染土の強弱や分布にバラツキが大きい現場においては、有効である。
図2に示すように、改良柱を連続して形成して連続壁となし、この連続壁により、汚染土を包囲する。定間隔配置法に比べ、改良柱の量が増えるだけ、工事費が増加するが、改良柱が連続することにより、浄化機能が向上する。特に、汚染土の強弱や分布にバラツキが大きい現場においては、有効である。
なお、定間隔配置法と同様に、地表部について追加的に上述の浅層処理法を施すのが望ましい。
3.全断面法
いわゆるホットスポット等、局所的に汚染物質が集中しているような場合、図3に示すように、その断面の全部を、改良柱で覆い尽くす。単位体積あたりの工事費は、格子状配置法よりさらに割高になるが、汚染物質の拡散の根元をたつことができるため、効果的である。しかも、この根元から、汚染物質の拡散ルート上を、遠赤外線放射体の作用を受けた水が流れてゆき、浄化機能の媒体としての役割を果たすので、意図したよりもさらに広範囲において、一層の浄化効果が見込める。
いわゆるホットスポット等、局所的に汚染物質が集中しているような場合、図3に示すように、その断面の全部を、改良柱で覆い尽くす。単位体積あたりの工事費は、格子状配置法よりさらに割高になるが、汚染物質の拡散の根元をたつことができるため、効果的である。しかも、この根元から、汚染物質の拡散ルート上を、遠赤外線放射体の作用を受けた水が流れてゆき、浄化機能の媒体としての役割を果たすので、意図したよりもさらに広範囲において、一層の浄化効果が見込める。
1 改良柱
Claims (5)
- 粘土鉱物と揮発性有機化合物とを含有する汚染土壌に、遠赤外線放射体を含む改良材を添加し、撹拌・混合することを特徴とする汚染土壌浄化方法。
- 前記改良材は、火山ガラス系粒子からなる基材に、遠赤外線放射体からなるナノ粒子を定着させたRD材である請求項1記載の汚染土壌浄化方法。
- 前記改良材は、カルシウム系鉱物のパウダーからなる基材に、遠赤外線放射体からなるナノ粒子を定着させたRDW材である請求項1記載の汚染土壌浄化方法。
- 少なくとも撹拌・混合前に、還元水をさらに添加し、前記還元水は、水と遠赤外線放射体とを混ぜ静置し、その上澄み水からなる請求項1から3記載の汚染土壌浄化方法。
- 前記ナノ粒子の直径は、5ナノメートル以上50ナノメートル以下である請求項2または3記載の汚染土壌浄化方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005236308A JP2007050328A (ja) | 2005-08-17 | 2005-08-17 | 汚染土壌浄化方法 |
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